JP2001204495A - 糖化タンパク質割合測定方法 - Google Patents

糖化タンパク質割合測定方法

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JP2001204495A JP2000020224A JP2000020224A JP2001204495A JP 2001204495 A JP2001204495 A JP 2001204495A JP 2000020224 A JP2000020224 A JP 2000020224A JP 2000020224 A JP2000020224 A JP 2000020224A JP 2001204495 A JP2001204495 A JP 2001204495A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一反応槽中で簡単にタンパク質に対する糖
化タンパク質の割合を測定する方法を提供する。 【解決手段】 次の1)〜3)の工程を同一反応槽中で行う
ことよりなる糖化タンパク質の割合の測定方法; 1)被検
液中のタンパク質の定量、2)該タンパク質のプロテアー
ゼ処理、及び、3)糖化アミノ酸に作用する酵素を用いた
糖化アミノ酸の定量。タンパク質定量試薬と糖化タンパ
ク質定量試薬を用いる場合の反応pH及び発色色素の組み
合わせを最適化し、さらにプロテアーゼを500PU/ml以上
作用させることによりタンパク質定量試薬の発色変化が
糖化タンパク質定量に影響を及ぼさないように調節す
る。血清、血漿若しくは全血中のタンパク質に対する糖
化タンパク質の割合を、正確、簡便、安価に定量でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は糖化タンパク質のタ
ンパク質に対する割合の定量方法及び定量用組成物に関
する。更に詳しくは、酵素を用いた、簡便、迅速、かつ
臨床生化学検査分野に有用な糖化タンパク質のタンパク
質に対する割合定量法及び定量用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】糖尿病の診断及び管理行う上で糖化タン
パク質の測定は非常に重要であり、過去約1〜2ヶ月の
平均血糖値を反映する糖化ヘモグロビン、過去約2週間
の平均血糖値を反映する糖化アルブミン及び、血清中の
還元能を示す糖化タンパク質の総称であるフルクトサミ
ン等が日常的に測定されている。中でも糖化アルブミン
及び糖化ヘモグロビンは、タンパク質あたりの糖化タン
パク質割合で値が示されている為に、個人差が少なく、
またタンパク質濃度の影響を受けないことから、糖尿病
のスクリーニング及び病態管理の目的で日常的に測定が
行われている。
【0003】糖化タンパク質の定量法としては、以下の
(a) 〜(e) の方法及び酵素法が知られている。 (a) クロマトグラフィ法〔J.Clin.Chem.Clin.Biochem.1
9:81−87(1981)〕。 (b) 電気泳動法〔Clin.chem.26:1958-1602(1980)〕。 (c) 免疫法〔JCCLA 18:620(1993)〕。 (d) アルカリ性に於ける糖化タンパク質の還元性を利用
したフルクトサミンの測定方法〔Clin.Chem.Acta 127:8
7-95(1982)〕。 (e) チオバルビツール酸を用いる方法〔Clin.Chem.Acta
112:197-204(1981)〕。 前記(a) 、(b) の方法は、操作性、精度、高価な専用装
置を必要とするなどの問題が多く、前記(c) の方法は精
度が必ずしも良くなく、また前記(d) 、(e) の方法は検
体中の共存物質の影響を受け特異性の点で問題があっ
た。
【0004】精度が高く、簡便かつ安価な定量方法とし
ては酵素法があげられ、下記(f) 〜(i) の方法が知られ
ている。 (f) プロナーゼ処理−フルクトシルアミンデグリカーゼ
にてフルクトサミンを測定する方法(特開平6-46846 号
公報)。 (g) プロテアーゼ処理を行いフルクトシルアミノ酸オキ
シダーゼにて検出する方法(特開平5-192193号公報)。 (h) リジン残基遊離試薬−ε-アルキルリジナーゼにて
検出する方法(特開平2-195900号公報)。 (i) リジン残基遊離試薬-CH-OH基を水素供与体としNAD
および/またはNADPを水素供与体とする酸化還元酵素に
て検出する方法(特開平2-195899号公報)。
【0005】また本発明者らのグループは糖化アミノ酸
に作用する酵素を生産する実質上純粋な形質転換された
微生物を作成し、熱安定性及び反応性が高い、フルクト
シルアミンオキシダーゼを効率よく生産する方法(特開
平10-201473 号公報)を開発してきた。しかし、酵素法
は簡便、安価かつ正確である反面、別途該タンパク質の
総量を定量し、酵素法で得られた定量値を除することに
より糖化タンパク質割合を算出する必要があり、これま
でタンパク質の定量及び糖化タンパク質の定量を同一反
応槽中で行った例はなかった。さらに、血液中には様々
な疾病によりその量が大きく変化することが知られてい
るグロブリン成分が大量に存在するために、本発明者ら
は、グロブリン成分の影響を回避し、グロブリン成分以
外のタンパク質中の糖化タンパク質を選択的に測定する
方法(特願平 11-231259号)を開発してきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、臨床
生化学検査における有用なタンパク質に対する糖化タン
パク質の割合定量方法、及びその定量に使用するための
定量用組成物を提供することにある。さらに詳しくは、
本発明の目的は、タンパク質の定量及び酵素法を用いた
該タンパク質の糖化物の定量を同一反応槽で行うことに
より、タンパク質に対する糖化タンパク質の割合を簡便
に定量する方法、及びその定量に用いる定量用組成物を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する為
には、タンパク質の定量、該タンパク質のプロテアーゼ
処理、糖化アミノ酸の定量を同一反応槽中で行えば良
い。しかし、タンパク質を定量する条件と糖化タンパク
質を定量する条件(例えば測定のpH、波長等)が異なる
点、タンパク質の定量液にプロテアーゼを作用させる
と、そのタンパク定量色素等の発色が変化し、続く糖化
タンパク質の測定に大きな影響を生じる点、タンパク質
定量試薬によっては糖化タンパク定量条件により激しく
着色する点、糖化アルブミン若しくは糖化ヘモグロビン
の割合を定量するには、血液中のアルブミン若しくはヘ
モグロビンの中の糖化物のみを選択的に測定する必要が
ある点から単純に公知の技術の組み合わせのみでは、両
者を同一反応槽中で正確に測定することは困難であっ
た。
【0008】そこで本発明者らは、鋭意検討の結果、タ
ンパク質定量に用いる色素と糖化タンパク質定量に用い
る色素の組み合わせを最適化する事により1波長連続測
定が可能であること、及びプロテアーゼを作用させる条
件を調節することによりプロテアーゼ作用によるタンパ
ク質濃度測定の発色変化を回避し得ること、及びタンパ
ク質定量用色素の種類と糖化タンパク質検出のpHを最適
化することでタンパク質発色試薬の異常着色を回避する
ことができることを見出した。またさらに、本発明者ら
が開発してきたグロブリン成分の影響を回避する方法
(特願平11-231259 号) と組み合わせることにより、血
液中のアルブミン及びヘモグロビンの糖化割合をグロブ
リン成分の影響を小さくして測定できることを見出し本
発明の完成に至った。
【0009】すなわち、本発明はこのような目的を達成
する為に行われたものであって、臨床生化学検査におけ
るタンパク質に対する糖化タンパク質の割合測定に有用
な定量方法及び定量用組成物として用いられる。本発明
は、次の1)〜3)の工程を同一反応槽中で行うことを特徴
とする糖化タンパク質割合測定方法に関する; 1) 被検液中のタンパク質の定量、 2) 該タンパク質のプロテアーゼ処理 3) 糖化アミノ酸に作用する酵素を用いた糖化アミノ酸
の定量 本発明では、糖化タンパク質定量値をタンパク質定量値
で除し、タンパク質に対する糖化タンパク質の割合を算
出するとよい。また、本発明は、タンパク質定量試薬、
プロテアーゼ及び糖化アミノ酸に作用する酵素を含有し
てなる糖化タンパク質の割合定量用組成物に関する。
【0010】本発明の構成及び好ましい形態について更
に詳しく説明する。本発明の測定対象となる被検液は、
少なくとも、糖化タンパク質を含有する被検液であれば
如何なるものを用いても良いが、好ましくは、血液成
分、例えば全血、血球、赤血球、溶血液、血清、血漿若
しくは尿等が挙げられる。本発明の測定対象となるタン
パク質としては臨床検査上有用なタンパク質であれば何
れのタンパク質を測定しても良いが、好ましくは血中に
存在するタンパク質であり、例えばアルブミン又はヘモ
グロビン等が挙げられる。
【0011】本発明の対象となるタンパク質の定量方法
は、対象となるタンパク質を正確に測定できる方法であ
ればいかなる方法を用いても良い。例えば対象となるタ
ンパク質がアルブミンである場合には、公知のアルブミ
ンを測定する方法であれば如何なる方法を用いても良
い。このような方法には、例えばブロムクレゾールグリ
ーン(以下 BCGと略す。)、ブロムクレゾールパープル
(以下BCP と略す。)、ブロモフェノールブルー(以下
BPB と略す。)、メチルオレンジ(以下MOと略す。)、
または2-(4'- ヒドロキシベンゼンアゾ)安息香酸(以
下HABAと略す。)等のアルブミン特異的な色素を用いる
方法等が挙げられる。さらにまた、対象となるタンパク
質がヘモグロビンである場合には、公知のヘモグロビン
を測定する方法であれば如何なる方法を用いても良い。
このような方法には、例えばメトへモグロビン法、シア
ンメトヘモグロビン法、アザイドメトヘモグロビン法、
緑色発色団形成法またはオキシヘモグロビン法等が挙げ
られる。緑色発色団形成法とは、緑色発色団形成試薬と
ヘモグロビンを反応せしめ、安定な生成物(緑色発色
団)を形成する方法であり、緑色発色団は英国特許公開
第 2052056号に記述されるアルカリ性ヘマチン D-575と
同様な吸収スペクトルを有する。
【0012】本発明に使用しうるプロテアーゼは、被検
液に含まれる対象となるタンパク質に有効に作用するも
のであればいかなるものを用いても良く、例えば動物、
植物、微生物由来のプロテアーゼ等が挙げられる。具体
的な例を以下に示す。しかし、これらは1例に過ぎず、
なんら限定されるものではない。動物由来のプロテアー
ゼの例としては、エラスターゼ(Elastase)、トリプシ
ン(Tripsin)、キモトリプシン(Chymotripsin)、ペプ
シン(Pepsin)、牛膵臓プロテアーゼ、カテプシン(Ca
tepsin)、カルパイン(Calpain)、プロテアーゼタイプ
−I 、−XX(以上、シグマ社製)、アミノペプチダーゼ
M(AminopeptidaseM)、カルボキシペプチダーゼA
(CarboxypeptidaseA)(以上、ベーリンガー・マンハ
イム社製)、パンクレアチン(Pancreatin:和光純薬社
製)等が挙げられる。植物由来のプロテアーゼの例とし
ては、カリクレイン(Kallikrein)、フィシン(Fici
n)、パパイン(Papain)、キモパパイン(Chimopapai
n)、ブロメライン(Bromelain)(以上、シグマ社製)、
パパインW-40、ブロメラインF (以上、天野製薬社製)
等が挙げられる。
【0013】微生物由来のプロテアーゼの例としては下
記(1) 〜(14)が挙げられる。 (1) バチルス(Bacillus)属由来プロテアーゼ;ズブチ
リシン(Subtilisin)、プロテアーゼ−タイプ-VIII 、-I
X 、-X、-XV 、-XXIV 、-XXVII、-XXXI(以上、シグマ社
製)、サーモリシン(termolysin)(以上、和光純薬社
製)、オリエンターゼ-90N、-10NL 、-22BF 、-Y、-5B
L、ヌクレイシン(以上、阪急バイオインダストリー社
製)、プロレザー、プロテアーゼ-N、-NL 、-S「アマ
ノ」(以上、天野製薬社)、GODO-BNP、-BAP(以上、合
同酒清社精製)、プロチン-A、-P、デスキン、デピレイ
ス、ビオソーク、サモアーゼ(以上、大和化成社製)、
トヨチームNEP (東洋紡績社製)、ニュートラーゼ、エ
スペラーゼ、サビナーゼ、デュラザイム、バイオフィー
ドプロ、アルカラーゼ、NUE 、ピラーゼ、クリアーレン
ズプロ、エバラーゼ、ノボザイム-FM 、ノボラン(以
上、ノボノルディスクバイオインダストリー社製)、エ
ンチロン-NBS、-SA(以上、洛東化成工業社製)、アルカ
リプロテアーゼ GL440 、オプティクリーン-M375 プラ
ス、-L1000、-ALP440(以上、協和発酵社製)、ナガーゼ
(Nagarse)、ビオプラーゼAPL-30、SP-4FG、XL-416F 、
AL-15FG (以上、ナガセ生化学工業社製)、アロアーゼ
AP-10 、プロテアーゼYB、(以上、ヤクルト薬品工業社
製)、コロラーゼ-N、-7089 、ベロンW (以上、樋口商
会社製)、キラザイム P-1 (ロシュ社製)等。
【0014】(2) アスペルギルス(Aspergillus)由来プ
ロテアーゼ;プロテアーゼタイプ-XIII 、-XIX、-XXIII
(以上、シグマ社製)、スミチーム -MP、-AP 、-LP 、
-FP、-LPL、エンザイム P-3(以上、新日本化学工業株
式会社製)、オリエンターゼ-20A、-ONS、-ON5、テトラ
ーゼS (以上、阪急バイオインダストリー社製)、ニュ
ーラーゼA 、プロテアーゼ-A、-P、-M「アマノ」(以
上、天野製薬社)、IP酵素、モルシンF 、AOプロテアー
ゼ(以上、キッコーマン社製)、プロチン-F、-FN 、-F
A(以上、大和化成社製)、デナプシン2P、デナチーム-S
A-7、-AP 、デナザイムAP (以上、ナガセ生化学工業社
製)、プロテアーゼYP-SS 、パンチダーゼ-NP-2 、-P
(以上、ヤクルト社製)、サカナーゼ(科研ファルマ社
製)、フレーバーザイム (ノボノルディスクバイオイン
ダストリー社製)、ベロンPS(樋口商会社製)等。
【0015】(3) リゾパス(Rhizopus)由来プロテアー
ゼ;プロテアーゼタイプXVIII(シグマ社製)、ペプチダ
ーゼR 、ニューラーゼF(以上、天野製薬社製)、XP-415
(ナガセ生化学工業社製)等。 (4) ペニシリウム(Penicillum)由来プロテアーゼ;PD
酵素(キッコーマン社製)等。 (5) ストレプトマイセス(Streptomyces)由来プロテア
ー;プロテアーゼタイプXIV ;別称Pronase 、-XXI(以
上、シグマ社製)、アクチナーゼ-AS 、-AF (以上、科
研ファルマ社製)、タシナーゼ(協和発酵社製)、alka
lofilicproteinase (東洋紡社製)等。 (6) スタフィロコッカス(Staphylococcus)由来プロテ
アーゼ;プロテアーゼタイプXVII(シグマ社製)等。
【0016】(7) クロストリジウム(Clostridium)由来
プロテアーゼ;クロストリパイン(Clostripain)、ノン
スペシフィック ニュートラルプロテアーゼ(nonspesi
ficnutoral proteinase)(以上、シグマ社製)等。 (8) リソバクター(Lysobacter)由来プロテアーゼ;エ
ンドプロテイナーゼLys-C (シグマ社製)等。 (9) グリフォラ(Grifola)由来プロテアーゼ;メタロエ
ンドペプチダーゼ(Metalloemdopeputidase ;シグマ社
製)等。 (10)酵母(Yeast)由来プロテアーゼ;プロテイナーゼA
(proteinaseA ;シグマ社製)、カルボキシペプチダー
ゼY (CarboxypeputidaseY;ベーリンガー・マンハイム
社製)等。
【0017】(11)トリチラチウム(Tritirachium)由来
プロテアー;プロテイナーゼK (ProteinaseK;シグマ社
製)等。 (12)サーマス(Thermus)由来プロテアーゼ;アミノペプ
チダーゼT(AminopeputidaseT ;ベーリンガー・マンハ
イム社製)等。 (13)シュードモナス(Pseudomonus)由来プロテアーゼ;
エンドプロテイナーゼAsp-N (Endoproteinase Asp-N;
和光純薬社製)等。 (14)アクロモバクター(Achromobacter)由来プロテアー
ゼ;リジルエンドペプチダーゼ(Lysylendopeputidas
e)、アクロモペプチダーゼ(以上、和光純薬社製)等。
【0018】また、測定対象であるタンパク質がアルブ
ミンである場合にはバチルス属及びストレプトマイセス
属の微生物由来プロテアーゼがヒトアルブミンに対する
作用が大きい為より好ましく、また測定対象であるタン
パク質がヘモグロビンで有る場合にはバチルス属、アス
ペルギルス属、ストレプトマイセス属、トリチラチウム
属由来のプロテアーゼがヒトヘモグロビンに対する作用
が大きい為により好ましい。
【0019】本発明に用いることの出来るプロテアーゼ
の活性測定法を下記に示す。 <<プロテアーゼの活性測定方法>>下記の測定条件で
30℃、1 分間に 1μg のチロシンに相当する呈色を示す
プロテアーゼ活性を1PU (proteolytic Unit)と表示す
る。 <基質> 0.6% ミルクカゼイン(メルク社製) <酵素溶液> 10PU〜20PUに希釈 <酵素希釈溶液> 20mM 酢酸緩衝液 pH7.5 1mM 酢酸カルシウム 100mM 塩化ナトリウム <反応停止液> 0.11M トリクロル酢酸 0.22M 酢酸ナトリウム 0.33M 酢酸
【0020】<操作>プロテアーゼ溶液を10〜20PU/ml
になるように酵素希釈溶液にて溶解し、この液1ml を試
験管に取り30℃に加温する。あらかじめ30℃に加温して
おいた基質溶液5ml を加え正確に10分後反応停止液5ml
を添加し反応を停止する。そのまま30℃30分加温を続け
沈殿を凝集させ、東洋ろ紙N0.131(9cm) でろ過を行い、
ろ液を得る。ブランク測定はプロテアーゼ溶液 1mlを試
験管に取り30℃に加温し、まず反応停止液5ml を添加し
続いて基質溶液 5mlを添加後同様に凝集、ろ過を行う。
ろ液 2mlを0.55M 炭酸ナトリウム溶液 5ml、3 倍希釈フ
ォリン試薬 1mlを加え30℃、30分反応後 660nmの吸光度
を測定する。酵素作用を行った吸光度からブランク測定
の吸光度を差し引いた吸光度変化、ΔAを求め、別に作
成した作用標準曲線より酵素活性を求める。
【0021】<標準作用曲線作成法>約50PU/ml に調整
した酵素溶液を希釈し2 〜50PU/ml の一連の希釈倍率を
持った酵素溶液を作成し上記操作を行い、得られたΔA
を縦軸に希釈倍数を横軸にプロットする。一方L-チロシ
ンを0.2N塩酸に0.01% の濃度に溶解しその1ml に0.2N塩
酸10ml加えたものを標準チロシン溶液とする(チロシン
濃度9.09μg/ml)。標準チロシン溶液2ml と0.2N塩酸2m
l についてそれぞれ上記測定操作を行い、得られたΔA
がチロシン18.2μg に相当する。このΔA を前記グラフ
上にとり、その点から横軸に垂線を下ろし横軸との交点
が10PU/ml に相当する。
【0022】本発明に使用しうる糖化アミノ酸に作用す
る酵素としては、前記プロテアーゼの作用により、被検
液に含まれる糖化タンパク質から生成される糖化アミノ
酸若しくは糖化ペプチドに有効に作用し、実質的に糖化
タンパク質が測定できる酵素であれば如何なるものを用
いても良い。例えば、糖化アルブミンを測定対象とする
場合には、ε-アミノ基が糖化された糖化アミノ酸若し
くはペプチドに作用する酵素が好ましく、また糖化ヘモ
グロビンを測定対象とする場合には、α-アミノ基が糖
化された糖化アミノ酸若しくはペプチドに作用する酵素
が好ましい。
【0023】ε-アミノ基が糖化された糖化アミノ酸に
作用する酵素の例としては、ギベレラ(Gibberella)属
またはアスペルギルス(Aspergillus)属(例えばIFO-63
65、-4242 、-5710 等)由来フルクトサミンオキシダー
ゼ、カンジダ(Candida)属由来フルクトシルアミンデグ
リカーゼ、ペニシリウム(Penicillium)属(例えばIFO-
4651、-6581 、-7905 、-5748 、-7994 、-4897 、-533
7 等)由来フルクトシルアミノ酸分解酵素、フサリウム
Fusarium)属(例えばIFO-4468、-4471 、-6384 、-7
706 、-9964 、-9971 、-31180、-9972 等)由来、アク
レモニウム(Acremonium)属由来又はデバリオマイゼス
Debaryomyces)属由来ケトアミンオキシダーゼ等が挙
げられる。
【0024】α-アミノ基が糖化された糖化アミノ酸若
しくはペプチドに作用する酵素の例としては、上記ε-
アミノ基が糖化された糖化アミノ酸若しくはペプチドに
作用する酵素及びコリネバクテリウム(Corynebacteriu
m)由来の酵素が挙げられ、α-アミノ基が糖化された糖
化アミノ酸若しくはペプチドに特異的に作用する酵素の
例としてはコリネバクテリウム属由来の酵素が挙げられ
る。
【0025】さらに、α-アミノ基及びε-アミノ基が糖
化された糖化アミノ酸若しくはペプチドに作用し、プロ
テアーゼと共存させた状態でも充分な活性を有する酵素
の例としては、遺伝子組み替え型フルクトサミンオキシ
ダーゼ(R-FOD ;旭化成工業社製)が挙げられる。
【0026】糖化アミノ酸に作用する酵素の活性は下記
の方法にて測定する。 <<糖化アミノ酸に作用する酵素の活性測定法>> <反応液の組成> 50mM トリス緩衝液 pH7.5 0.03% 4-アミノアンチピリン(以下4-AAと略す。;和
光純薬社製) 0.02% フェノール(和光純薬社製) 4.5U/ml パーオキシダーゼ(以下 PODと略す。;シグ
マ社製) 1.0mM α- カルボベンズオキシ- ε-D- フルクトシル-
L- リジン若しくはフルクトシルバリン(ハシバらの方
法に基づき合成、精製した。Hashiba H 、J.Agric.Food
Chem.24:70、1976。以下 ZFLと略す。)
【0027】上記の反応液1ml を小試験管に入れ、37℃
−5 分間予備加温した後、適当に希釈した酵素液0.02ml
を添加して攪拌し、反応を開始する。正確に10分間反応
の後に0.5%のSDSを2ml 添加して反応を停止し、波長500
nm の吸光度を測定する(As)。またブランクとして酵素
液のかわりに蒸留水0.02mlを用いて同一の操作を行って
吸光度を測定する(Ab)。この酵素作用の吸光度(As)と盲
検の吸光度(Ab)の吸光度差(As−Ab)より酵素活性を求
める。別にあらかじめ過酸化水素の標準溶液を用いて吸
光度と生成した過酸化水素との関係を調べ、37℃−1 分
間に 1μM の過酸化水素を生成する酵素量を1Uと定義す
る。計算式を下記に示す。 酵素活性(U/ml)=(As−Ab)×2.32×酵素の希釈率
【0028】本発明に使用しうるグロブリン成分選択的
なプロテアーゼ阻害剤は、例えば血液成分のごとき、グ
ロブリン成分及びグロブリン成分以外のタンパク質を含
有する被検液に、プロテアーゼをグロブリン成分選択的
なプロテアーゼ阻害剤存在下作用せしめ、主にグロブリ
ン成分以外のタンパク質から、糖化アミノ酸に作用する
酵素の基質を生じうるグロブリン成分選択的なプロテア
ーゼ阻害剤であれば、如何なるものを用いても良い。そ
の例として金属イオン、プロテインA、プロテインGな
どが挙げられる。
【0029】金属イオンとしては、例えば、遷移金属、
III 族、IV族の金属イオンが好ましく、遷移金属イオン
としては亜鉛、ニッケル、鉄、銅、コバルトイオンがよ
り好ましく、III 族金属イオンとしてはアルミニウム、
ガリウムイオンがより好ましく、IV族金属イオンとして
は錫、鉛イオンがより好ましい。さらに金属の毒性、血
清との相互作用による沈殿の生成等を考慮すると、アル
ミニウム若しくはニッケルイオンが最も好ましい。尚、
これらの金属イオンは単独若しくは組み合わせて用いて
も良く、また金属イオンを添加するには、例えば、その
金属イオン放出能力のある塩の水溶液を用いれば良い。
【0030】本発明の糖化タンパク質割合の定量方法に
於ける液組成については、タンパク質定量試薬、プロテ
アーゼを用いたタンパク質の分解試薬、生成した糖化ア
ミノ酸若しくはペプチドの定量を行う糖化アミノ酸定量
試薬を同一反応槽中で使用できるように適宜組み合わせ
れば良い。
【0031】本発明に使用しうるタンパク質定量試薬組
成は、公知のタンパク質定量試薬を用いれば良い。例え
ばアルブミンを定量する目的では、前記BCG 、BCP 、BP
B 、MO、チバクロンブルー誘導体若しくはHABA等のアル
ブミン定量色素を用いることが出来、例えばHABAを用い
る場合には pH3.0〜10.0、好ましくは pH4.0〜9.0 に於
いて、0.001 〜10% 、好ましくは0.01〜1%の濃度で使用
すれば良く、480 〜550nm の吸光度変化を測定し既知の
濃度の標準品の発色と比較すればよい。また同様にBCP
を用いる場合には、pH 4.0〜8.0 、好ましくはpH 4.5〜
7.5 に於いて着色を押さえる界面活性剤、例えばBriJi3
5 等を0.01〜5%、好ましくは0.05〜1%の共存下、0.0001
〜0.2%、好ましくは0.0005〜0.1%で使用すれば良く、60
0nm 付近の吸光度変化を測定し既知濃度の標準品の発色
と比較すれば良い。
【0032】また例えばヘモグロビンを定量する目的に
は、公知のヘモグロビン定量法、例えば、前記メトへモ
グロビン法、シアンメトへモグロビン法、アザイドメト
へモグロビン法、緑色発色団形成法またはオキシへモグ
ロビン法等を用いることが出来、メトヘモグロビン法を
用いる場合には、例えばフェリシアン化カリウム等の酸
化剤を、シアンメトヘモグロビン法を用いる場合には例
えばシアン化カリウム等のシアンイオンを、アザイドメ
トヘモグロビン法を用いる場合には例えばアジ化ナトリ
ウム等のアザイドを、緑色発色団形成法を用いる場合に
は例えば非イオン性界面活性剤等の緑色発色団形成試薬
を、公知の方法で添加するれば良く、またオキシヘモグ
ロビン法を用いる場合には、例えば検体を蒸留水で希釈
しオキシへモグロビンに変換後540nm の吸収を測定ば良
い。またヘモグロビンの変性を防ぐ目的で界面活性剤、
例えば少なくとも硫酸基を有する界面活性剤、及び/ま
たは非イオン性界面活性剤、及び/又は両イオン性界面
活性剤を好ましくは0.001〜10% の濃度で添加すると好
ましい。
【0033】本発明に使用しうるタンパク質の分解試薬
組成としては、使用するプロテアーゼの至適pHを考慮
し、反応が効率よく進行するようにpH及びプロテアーゼ
濃度を決定し、必要であればその後グロブリン成分選択
的なプロテアーゼ阻害剤を有効な濃度になるよう適宜調
製して添加すればよい。
【0034】例えば前記プロテアーゼタイプXXVII(シグ
マ社製)はpHが 7〜10付近でタンパク質分解活性が強
く、反応のpHは7 〜10を選択できる。またプロテアー
ゼ添加濃度は実際に使用される反応時間中に被検液中の
糖化タンパク質を十分に分解し得る濃度で有れば良く、
500 〜50万PU/ml が好ましく、1000〜10万PU/ml がより
好ましい。さらにグロブリン成分選択的なプロテアーゼ
阻害剤として例えばアルミニウムイオンを使用する場
合、好ましくは0.05mM以上、実質的にグロブリン成分へ
のプロテアーゼ作用が無くなる0.3mM 以上がさらに好ま
しく、また被検液添加時の濁りが2mM 以上から顕著にな
ることから、0.05mM〜2mM が好ましく、0.1mM 〜1mM が
さらに好ましい。
【0035】本発明に使用しうる糖化アミノ酸定量試薬
組成については、使用する糖化アミノ酸に作用する酵素
の至適pHを考慮し、反応が効率よく進行するようにpHを
選択しその後、糖化アミノ酸に作用する酵素量を決定す
ればよい。例えばR-FOD (旭化成工業社製)を使用する
場合、活性を有する領域が pH5.0〜11と広く、反応のpH
は 5.0〜11を選択できる。また酵素添加濃度は、使用さ
れる反応液中で糖化アミノ酸を十分に検出し得る濃度で
有れば良く、0.01〜1000U/mlが好ましく、0.1 〜500U/m
l がより好ましい。
【0036】また本発明に使用しうる糖化アミノ酸に作
用する酵素作用の検出は、例えばデヒドロゲナーゼを用
いた場合には補酵素の変化量を、例えば補酵素としてニ
コチンアミドアデニンジヌクレオチド(以下NAD と略
す。)を用た場合には、還元型補酵素である還元型NAD
をその極大吸収波長域である340nm 付近の波長にて比色
計で直接定量するか、若しくは生じた還元型補酵素を各
種ジアフォラーゼ、またはフェナジンメトサルフェート
(以下PMS と略す。)、メトキシPMS 、ジメチルアミノ
ベンゾフェノキサジニウムクロライド(メルドラブル
ー)等の電子キャリアー及びニトロテトラゾリウム、2-
(4-インドフェニル)-3- (4-ニトロフェニル)-5-(2、4
ジスルフォフェニル)-2H-テトラゾリウム、モノナトリ
ウム塩(WST-1)〜2-(2- メトキシ-4- ニトロフェニル)-
3-(4- ニトロフェニル)-5-(2- メトキシ-4- ニトロフェ
ニル)-3-(4- ニトロフェニル)-5-(2,4- ジスルフォフェ
ニル)-2H-テトラゾリウム、1ナトリウム塩(WST-8)(水
溶性テトラゾリウム塩シリーズ1〜8)(以上、同人化学
研究所社製) に代表される各種テトラゾリウム塩等の還
元系発色試薬を用い間接的に定量してもよく、またこれ
以外の公知の方法により直接、間接的に測定してもよ
い。
【0037】また例えばオキシダーゼを用いた場合に
は、酸素の消費量または反応生成物の量を測定すること
が好ましい。反応生成物として、例えばフルクトサミン
オキシダーゼを用いた場合には反応により過酸化水素及
びグルコソンが生成し、過酸化水素及びグルコソン共に
公知の方法により直接、間接的に測定する事が出来る。
上記過酸化水素の量は、例えばPOD 等を用いて色素等を
生成し、発色、発光、蛍光等により定量しても良く、カ
タラーゼ等を用いてアルコールからアルデヒドを生成せ
しめて、生じたアルデヒドの量を定量しても良い。
【0038】過酸化水素の発色系は、POD の存在下で4-
AA若しくは3-メチル-2- ベンゾチアゾリノンヒドラゾン
(以下MBTHと略す。)等のカップラーとフェノール等の
色原体との酸化縮合により色素を生成するトリンダー試
薬、POD の存在下で直接酸化呈色するロイコ型試薬等を
用いることが出来る。トリンダー型試薬の色原体として
は、フェノール誘導体、アニリン誘導体、トルイジン誘
導体等が使用可能であり、具体例としてN,N ジメチルア
ニリン、N,N-ジエチルアニリン、2,4-ジクロロフェノー
ル、N-エチル-N- (2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-
3, 5-ジメトキシアニリン(DAOS) 、N-エチル-N- スル
ホプロピル-3,5ジメチルアニリン(MAPS)、N-エチル-N
- (2-ヒドロキシ-3- スルホプロピル)-3,5- ジメチル
アニリン(MAOS)、N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3- スル
ホプロピル)-m-トルイジン(TOOS)、N-エチル-N- スル
ホプロピル-m- アニシジン(ADPS)、N-エチル-N- スル
ホプロピルアニリン(ALPS)、N-エチル-N- スルホプロ
ピル-3,5- ジメトキシアニリン(DAPS)、N-スルホプロ
ピル-3,5- ジメトキシアニリン(HDAPS)、N-エチル-N-
スルホプロピル-m- トルイジン(TOPS) 、N-エチル-N-
(2-ヒドロキシ-3- スルホプロピル)-m- アニシジン(A
DOS)、N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3- スルホプロピ
ル)アニリン(ALOS)、N-(2-ヒドロキシ-3- スルホプ
ロピル)-3,5- ジメトキシアニリン(HDAOS)、N-スルホ
プロピル−アニリン(HALPS)(以上、同人化学研究所社
製)等が挙げられる。
【0039】またロイコ型試薬の具体例としては、o-ジ
アニシジン、o-トリジン、3,3 ジアミノベンジジン、3,
3,5,5-テトラメチルベンジジン (以上、同人化学研究所
社製) 、N-(カルボキシメチルアミノカルボニル)-4,4
- ビス(ジメチルアミノ)ビフェニルアミン(DA64)、
10-(カルボキシメチルアミノカルボニル)-3,7- ビス
(ジメチルアミノ)フェノチアジン(DA67) (以上、和光
純薬社製) 等が挙げられる。
【0040】さらに蛍光法には、酸化によって蛍光を発
する化合物、例えばホモバニリン酸、4-ヒドロキシフェ
ニル酢酸、チラミン、パラクレゾール、ジアセチルフル
オレスシン誘導体等を、化学発光法には、触媒としてル
ミノール、ルシゲニン、イソルミノール、ピロガロール
等を用いることが出来る。カタラーゼ等を用いてアルコ
ールからアルデヒドを生成せしめて、生じたアルデヒド
を定量する方法としては、ハンチ反応を用いる方法や、
MBTHとの縮合反応により発色させる方法、若しくはアル
デヒドデヒドロゲナーゼを用いる方法等が挙げられる。
グルコソンの定量はジフェニルアミン等の公知のアルド
ース試薬を用いて定量すればよい。
【0041】タンパク質定量試薬、タンパク質分解試薬
及び糖化アミノ酸発色試薬を組み合わせる手順として
は、例えば、タンパク質定量試薬と糖化アミノ酸定量用
試薬の検出波長が等しくなるように発色試薬の種類を選
択し、続いて、タンパク質定量のシグナルが糖化アミノ
酸定量のシグナルに影響を与えないように、プロテアー
ゼの濃度、タンパク質分解及び糖化アミノ酸発色のpHを
決定すれば良い。タンパク質定量のシグナルが糖化アミ
ノ酸定量のシグナルに影響を与えないように条件を調整
するには、十分量のプロテアーゼを添加することによ
り、糖化アミノ酸定量試薬を添加する前にタンパク質分
解反応を終了させ、タンパク質分解反応に伴うタンパク
質定量試薬のシグナル変化が一定になるように調整すれ
ば良い。また例えば、BCP 、BCG 、BPB 及びMO等のアル
ブミン定量試薬は、アルカリ性で激しく着色する色素が
ある為に、タンパク質定量試薬が糖化タンパク質定量に
影響を及ぼさないように注意して反応のpHを選択する必
要がある。
【0042】また、タンパク質定量試薬と糖化アミノ酸
定量試薬の検出波長が等しくなるように設定するには、
タンパク質定量色素及び糖化アミノ酸定量色素の吸収極
大波長が、同一波長若しくはその近傍であるとよい。近
傍とは測定波長において生体成分中のタンパク質及び糖
化タンパク質が十分な感度で定量出来る範囲であれば良
く、例えばUV〜可視領域で検出可能な色素を用いる場合
には、健常者の試料(アルブミン量 3.5〜5.5/dl、ヘモ
グロビン12〜18g/dl、糖化アルブミン11.6〜16.3%、糖
化ヘモグロビン 4.3%〜5.8 %) から得られる吸光度
が、それぞれの試薬において50mAbs以上であればよい。
例えばアルブミン糖化割合を定量する場合、アルブミン
定量試薬としてHABAを、タンパク質の分解試薬としてア
ルブミンに高い分解活性を示すプロテアーゼタイプ XXV
II (シグマ社製)を、糖化アミノ酸定量用試薬の主成分
としてR-FOD(旭化成工業社製)を選択する事が出来、HA
BAは480 〜550nm 付近でアルブミンの定量が可能である
から、R-FOD により生じた過酸化水素を比色定量するに
は、例えば 480〜550nm 付近で十分な感度を有する色
素、例えば 400〜630nm に吸収極大をもつ色素 (4-AAと
TOOS等;λmax=555nm)の組み合わせを選択すれば良い。
またHABAを用いる場合には pH4.0〜9.0 で使用可能であ
り、この間のpH変動により着色等が見られないために、
続くタンパク質の分解試薬は何れのpHに選択しても良
く、糖化アミノ酸定量用試薬はR-FOD の作用が強い、 p
H5.0〜10.0の範囲で設定可能である。プロテアーゼ濃度
としては 500〜50万PU/ml が好ましく、1000〜10万PU/m
l がより好ましい。
【0043】またHABAの代わりにBCP を用いる場合に
は、BCP-アルブミンの発色は吸収極大が600nm 付近であ
り、 550〜630 nmでアルブミンの定量が可能であること
から、例えば 550〜630 nm付近で十分な感度を有する色
素、例えば 480〜700nm に吸収極大をもつ色素、MBTHと
HALP等の組み合わせ (λmax=582nm)を選択すれば良い。
また BCPは中性以上で激しく着色するために pH4.5〜7.
5 で使用し、続くタンパク質の分解試薬、糖化アミノ酸
定量試薬はpH7.5 以下を選択する必要があり、例えば糖
化アミノ酸定量試薬は R-FODの至適pHを考慮すると pH
5.0〜7.5 の範囲で設定可能である。またHABAの代わり
にBCG を用いる場合には、BCG-アルブミンの吸収極大が
630nm付近であり、530 〜670 nmでアルブミンの定量が
可能であるから、例えば 530〜670nm 付近で十分な感度
を有する色素、例えば 450〜750 nmに吸収極大をもつ色
素、例えば4-AAとMAOS等の組み合わせ (λmax=630nm)を
選択すればよい。またBCGはpH5.6 以上で激しく着色す
るために、続くタンパク質の分解試薬、糖化アミノ酸定
量試薬はpH5.5 以下を選択する必要があり、例えば糖化
アミノ酸定量試薬はR-FOD の至適pHを考慮すると pH5.0
〜5.5 の範囲で設定可能である。
【0044】さらに、例えばヘモグロビン糖化割合を定
量する場合には、ヘモグロビン定量方法としてオキシヘ
モグロビン法を、タンパク質の分解試薬としてヘモグロ
ビンに高い分解活性を示すプロテアーゼタイプ XIV(シ
グマ社製)を、糖化アミノ酸定量用試薬の主成分として
R-FOD(旭化成工業社製)を選択する事が出来、オキシ
へモグロビンは540nm 付近に吸収極大を持つことから、
R-FOD により生じた過酸化水素を比色定量するには、例
えば 540nm付近で十分な感度を有する色素、例えば 570
〜610 nmに吸収極大を持つ色素、4AA とTOOS等の組み合
わせ (λm=555)を用いれば良い。またオキシヘモグロビ
ンはアルカリ性ではメト化が起こり吸収が変化すること
から、界面活性剤の存在下、酸性〜中性付近での測定が
好ましく、例えばTritonX-100 0.01〜10% の存在下、pH
5.0 〜9.5 付近でヘモグロビンの定量を行えば良く、続
くプロテアーゼ反応及び糖化アミノ酸の検出反応も5.0
〜9.5 付近で行うと良い。またプロテアーゼ濃度として
は 500〜10万PU/ml が好ましく、1000〜5万PU/ml がよ
り好ましい。タンパク質定量試薬、タンパク質分解試
薬、糖化アミノ酸定量試薬のpHは液状であればそのま
ま、液状凍結品であれば溶解後、凍結乾燥品であれば蒸
留水等に溶解後、市販のpHメーターで測定すればよい。
【0045】以上のことから、本発明に於ける糖化タン
パク質割合定量用組成物としては、タンパク質定量用試
薬、プロテアーゼ、糖化アミノ酸に作用する酵素を含有
するものとして調製すれば良く、また、グロブリン成分
の影響を受けない糖化タンパク質割合定量用組成物とし
ては、タンパク質定量試薬、プロテアーゼ、グロブリン
成分選択的なプロテアーゼ阻害剤及び糖化アミノ酸に作
用する酵素を含有するものとして調製すれば良く、例え
ば液状品及び液状品の凍結物あるいは凍結乾燥品として
提供できる。
【0046】さらに本発明に基づく糖化タンパク質割合
定量試薬組成には、例えば界面活性剤、塩類、緩衝剤、
pH調製剤や防腐剤などを適宜選択して添加しても良い。
適宜な添加物において、界面活性剤としてはポリオキシ
エチレンアルキルエーテル類〔例えばトリトンX-100 、
ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル(以上、ナ
カライテスク社製) 〕、ポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル類(ツイーン20、ツイーン40、ツイーン
60、ツイーン80、ツイーン85;以上、関東化学社製)、
ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類、ポリ
オキシエチレンソルビット脂肪酸エステル類、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物、
ポリオキシエチレンひまし油、ポリオキシエチレンステ
ロール類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンア
ルキルエーテル類、ポリオキシエチレンラノリン類、ポ
リオキシエチレンアルキルアミン・脂肪酸アミド類、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテルリン酸・リン酸塩
類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩類、ポ
リグリセリン脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エス
テル類、プロピレングリコール脂肪酸エステル類、ソル
ビタン脂肪酸エステル類、Nアシルアミノ酸塩類、アル
キルエーテルカルボン酸塩類、アルキルリン酸塩、Nア
シルタウリン酸塩、スルホン酸塩、アルキル硫酸、酢酸
ベタイン型両性界面活性剤、イミダゾリン型両性界面活
性剤、レシチン誘導体(以上、日光ケミカルズ社製)、
アデカトール720N、アデカトールB-795、アデカトールS
O-120、アデカノールB-795 (以上、旭電化工業社
製)、ポリエチレングリコール類、ポリエチレングリコ
ールラウリルエーテル、ポリエチレングリコールイソオ
クチルフェニルエーテル、ポリプロピレングリコール、
ポリビニルアルコール、トリトンX-305 、トリトンX-11
4 、トリトンX-405 、トリトンWR-1339 (以上、ナカラ
イテスク社製)等の0.01〜10% 、好適には0.05〜5%、各
種金属塩類、例えば塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩
化カリウム、塩化マンガン、塩化コバルト、塩化亜鉛、
塩化カルシウム等の1mM 〜5M、好適には10mM〜1M、各種
緩衝液、例えばトリス−塩酸緩衝液、グリシン-NaOH 緩
衝液、燐酸緩衝液、グッドの緩衝液等の10mM〜2M、好適
には20mM〜1M、各種防腐剤、例えばアジ化ナトリウムの
0.01〜10% 、好適には0.05〜1%を適宜添加すればよい。
【0047】このようにして調製された本発明の糖化タ
ンパク質割合定量用組成物 (試薬)によって、被検液中
の糖化タンパク質割合を定量するには、タンパク質定量
用試薬に被検液 0.001〜1.0ml を加え、37℃にて反応さ
せ、一定時間後の変化した吸光度を測定し、次いでタン
パク質分解試薬 0.001〜1.0ml を加え37℃にてタンパク
質分解反応を行い、次いで糖化アミノ酸定量試薬 0.001
〜1.0ml を加え37℃にて吸光度変化を測定すれば良い。
またタンパク質定量反応は、タンパク質分解反応に比し
て極めて早いことから、タンパク質定量試薬とタンパク
質分解試薬を同時に添加し、素早くタンパク質の定量を
行い、同時にタンパク質分解反応を進行させても良く、
またタンパク質分解試薬と糖化アミノ酸定量試薬を同時
に添加してタンパク質分解反応と糖化アミノ酸定量反応
を同時に行っても良い。この場合、既知濃度の対象とな
るタンパク質濃度及び糖化タンパク質濃度の標準タンパ
ク質を測定した場合の吸光度変化と比較すれば、被検液
中の対象となるタンパク質濃度及び対象となる糖化タン
パク質濃度を求めることが出来、この割合を取ることに
より糖化タンパク質割合を算出する事が出来る。
【0048】
【発明の実施の形態】ついで、本発明の実施例を詳しく
述べるが、本発明は何らこれにより限定されるものでは
ない。
【実施例1】
【0049】<基質溶液> HSA 基質溶液;Albumin Human ;Essentially Globulin
Free ; 25mg/ml 、糖化アルブミン率=31.9%、フルクト
サミン値=265 μmol/L 〔シグマ社製;基質溶液中のア
ルブミンの濃度はアルブミン測定キット(アルブミンII
-HA テストワコー;和光純薬社製)にて定量し、糖化ア
ルブミン率は糖化アルブミン測定計(GAA-2000;京都第
一科学社製)にて測定し、フルクトサミン値はフルクト
サミン測定キット(オートワコー フルクトサミン(和
光純薬社製)にて測定した。〕
【0050】<操作>反応液1.2ml を試験管にとり0.06
mlのHSA 基質溶液若しくは蒸留水を添加する。攪拌後室
温で1分以上放置し分光光度計にて吸収スペクトルを測
定する。結果は図1〜3に記載した。図 1〜3 から分か
るように、HABAは pH4.0〜9.0(図1) で、BCG は pH5.5
以下(図2)で、BCP は pH4.5〜7.5 (図3)にて使用
可能である。また試料の代わりに蒸留水を加えたブラン
クの吸光度もこの範囲で低いことから、タンパク質定量
試薬に直接添加される糖化タンパク質定量試薬のpHも、
混合後に、HABAを用いた場合にはpH4.0 〜9.0 に、BCG
を用いた場合には pH5.5以下に、BCP を用いた場合には
pH4.5〜7.5 になるように調整すればよい。さらに同様
に界面活性剤の存在下ヘモグロビンの540nm の発色を様
々なpHにて測定した結果、pH5.0 〜9.5 に於いて使用可
能であった。
【0051】
【実施例2】 アルブミン定量発色に及ぼすプロテアーゼ濃度の影響 <試薬組成> 100mM トリス緩衝液 pH8.5 0.017% HABA 166mg/dl HSA (実施例1記載のHSA)
【0052】<操作>上記反応液 1.0mlを吸光光度計セ
ルに分注し、37℃に加温する。温度が一定になったとこ
ろで 545nmの測光を開始し、測光開始後1 分後に濃度の
異なるプロテアーゼ溶液(プロテアーゼタイプXXVII ;
シグマ社製)0.1ml を添加し継続して545nm の吸光度を
測定した。結果を図4に示す。
【0053】図4から分かるようにプロテアーゼ最終濃
度500PU/ml以上で 600秒 (10分) 以内にアルブミン発色
のプロテアーゼ作用による変化が終了し、プロテアーゼ
最終濃度500PU/ml以上にて遅くとも10分間後に続く糖化
タンパク質測定を行えば良いことが明白であった。
【0054】
【実施例3】 アルブミン糖化割合の測定1 <R-1 > 10mM Tris 緩衝液 pH8.5 8mM 4-AA(和光純薬社製) 15U/ml POD(シグマ社製) 10mg/ml プロテアーゼタイプ XXVII (シグマ社製、1 万PU/ml) 1% (3-[(3-cholamidopropyl)-dimethylammonio] -2-hydroxy -1-propanesulfonate ;以下CHAPSOと略す。) 0.6mM AlCl3 0.017% HABA
【0055】
【0056】<基質溶液>実施例1記載のHSA 基質溶液
(2.5g/dl)を調製し、0.2 、0.4 、0.6 、0.8 、1.0 倍
濃度の試料を作成した。
【0057】<操作>上記R-1 (タンパク質定量試薬、
タンパク質分解試薬)270μl をセルにとり、37℃にイン
キュベートし、試料 9μl を添加、攪拌し37℃にて反応
を開始した。反応開始後10秒後にタンパク質定量値を求
める目的で545nm の吸光度(A1)を測定し、引き続き37
℃にてタンパク質分解反応を継続した。反応開始後 270
秒(4.5分) 後に545nm の吸光度(A2)を測定し、反応開
始後 300秒(5分) 後に上記R-2を90μl添加、攪拌し、さ
らに37℃ 300秒 (5分) 間反応を行い、545nm の吸光度
(A3)を測定した。同様にブランク試料の測定を行い、
A1ブランク、A2ブランク、A3ブランクを測定した。アル
ブミン定量の吸光度変化 (ΔA(Alb)) はA1−A1ブラン
ク、糖化タンパク質定量の吸光度変化 (ΔA(GA))は(A3
−A2) − (A3ブランク−A2ブランク)により計算した。
HSA 濃度1.0 倍、0.6 倍及びブランクの反応曲線を図5
に、測定結果を図6に示す。
【0058】図5から分かるように反応開始直後にアル
ブミン定量試薬の反応により発色が確認され、その後プ
ロテアーゼの反応によりアルブミンが分解され200 秒近
辺ではほぼ試料添加前のレベルに落ち着いていることか
ら、反応開始直後にアルブミン定量を行えば良く、200
秒以降に続く糖化アミノ酸定量を行うことにより、アル
ブミン定量に由来する吸光度変化の影響を受けないこと
が明らかであった。また図6から分かるように、HSA 標
準品を希釈したサンプルはアルブミン定量 (□) 、糖化
アルブミン酸定量(○)共に良好な直線性を示し、連続
で同一反応槽中で測定しても問題なく定量が行えること
が明確となった。さらに同一の試薬を用いてヒトグロブ
リン(シグマ社製;コーンフラクションII、III)をヒト
血清濃度(1.69mg/ml)になるように溶かし、同様の測定
を行った結果、アルブミン定量、糖化アルブミン酸定量
共に検出限界以下であり、糖化アルブミンのみを選択的
に測定していることが明白であった。
【0059】
【実施例4】 アルブミン糖化割合の測定2 <R-1 > 10mM Tris 緩衝液 pH7.25 8mM 4-AA(和光純薬社製) 15U/ml POD(シグマ社製) 10mg/ml アルカリプロテアーゼ(長瀬産業社製、3000PU/ml) 1% CHAPSO 0.4mM AlCl3 10mM EDTA 0.001675% BCP 0.5% Tween20
【0060】
【0061】<基質溶液>実施例1記載のHSA 基質溶液
(2.5g/dl)を調整し、0.0 、0.25、0.5 、0.75、1.0 倍
濃度の試料を作成した。
【0062】<操作>上記R-1 (タンパク質定量試薬、
タンパク質分解試薬)270μl をセルにとり、37℃にイン
キュベートし、試料 9μl を添加、攪拌し37℃にて反応
を開始した。反応開始後10秒後にタンパク質定量値を求
める目的で600nm の吸光度(A1)を測定し、引き続き37℃
にてタンパク質分解反応を継続した。反応開始後4.5 分
後に600nm の吸光度(A2)を測定し、反応開始後5 分後に
上記R-2 を90μl 添加、攪拌し、さらに37℃5分間反応
を行い、600nm の吸光度(A3)を測定した。同様にブラン
ク試料の測定を行い、A1ブランク、A2ブランク、A3ブラ
ンクを測定した。アルブミン定量の吸光度変化はA1−A1
ブランク、糖化タンパク質定量の吸光度変化は(A3−A
2) − (A3ブランク−A2ブランク)により計算した。測
定結果を図7に示す。
【0063】図7から分かるように、HABA同様 BCPを用
いてもHSA 標準品を希釈したサンプルはアルブミン定量
(□)、糖化アルブミン酸定量(○)共に良好な直線性
を示し、同一反応槽中で測定しても問題なく定量が行え
ることが明確となった。
【0064】
【実施例5】 ヘモグロビン糖化割合の測定 <R-1 > 10mM Tris緩衝液 pH8.5 8mM 4-AA (和光純薬社製) 15U/ml POD(シグマ社製) 200mg/ml プロテアーゼタイプXIV (シグマ社製、13mU(Hb)/ml) 1% TritonX-100 0.6mM AlCl3
【0065】
【0066】<基質溶液> Hb基質溶液;Hemoglobin Human;5.5g/dl 、糖化ヘモグ
ロビン率;HbA1c =4.5%〔シグマ社製;HbA1c 値は糖化
ヘモグロビン計(ハイオートエーワンシーHA-8150 ;京
都第一科学社製)にて測定した。〕 Hb基質溶液(5.5g/dl)を調整し、0.2 、0.4 、0.6 、0.
8 、1.0 倍濃度の試料を作成した。
【0067】<操作>上記R-1 (タンパク質定量試薬、
タンパク質分解試薬)540μl をセルにとり、37℃にイ
ンキュベートし、試料18μlを添加、攪拌し37℃にて反
応を開始した。反応開始後50分後にヘモグロビン定量値
を求める目的で545nm の吸光度(A1)を測定し、反応開
始後60分後に反応液を排除分子量1万の膜(ウルトラフ
リーMC;ミリポア社製)で濾過した。糖化アミノ酸の
定量は、濾液279μl の吸光度(A2)を測定後、上記R-2
を90μl添加、攪拌し、さらに37℃5分間反応を行い、
545nm の吸光度(A3)を測定した。同様にブランク試料
の測定を行い、A1ブランク、A2ブランク、A3ブランクを
測定した。ヘモグロビン定量の吸光度変化はA1−A1ブラ
ンク、糖化タンパク質定量の吸光度変化は(A3−A2)−
(A3ブランク−A2ブランク)により計算した。測定結果
を図8(ヘモグロビン定量値は吸光度変化に1/10を乗じ
て表示した。)に示す。図8から分かるように、アルブ
ミン同様、ヘモグロビン定量(□)、糖化ヘモグロビン
定量(○)共に良好な直線性を示し、同一反応槽中で測
定しても問題なく定量が行えることが明確となった。
【0068】さらに同一の試薬を用いてヒトグロブリン
(シグマ社製;コーンフラクションII、III )をヒト血
清濃度(1.69mg/ml )になるように溶かし、同様の測定
を行った結果、ヘモグロビン定量、糖化ヘモグロビン定
量共に検出限界以下であり、血清中のグロブリン成分の
影響を回避してヘモグロビンが測定されている事が明白
であった。
【0069】
【実施例6】
【0070】健常者及び糖尿病患者血清20検体を用い本
発明に基づく酵素法と、公知のHPLC法の相関を確認し
た。尚HPLC法の測定は、糖化アルブミン計(GAA-2000;京
都第一科学社製)にて糖化アルブミン率を測定した。ア
ルブミン糖化割合 は実施例1記載のHSA をキャリブレ
ーターとし、糖化アルブミン定量値/アルブミン定量値
から算出した。結果本発明に基づく定量方法から得られ
る糖化アルブミン割合は、HPLC法糖化アルブミン率と、
相関係数r=0.957 と非常によい相関を示し、本発明に
基づく定量方法は糖化アルブミンを正確に定量している
ことが明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に基づくHABA発色のpH依存性
を示す。
【図2】本発明の実施例1に基づくBCG 発色のpH依存性
示す。
【図3】本発明の実施例1に基づくBCP 発色のpH依存性
示す。
【図4】本発明の実施例2に基づくアルブミン発色変化
に及ぼすプロテアーゼ濃度の影響示す。。
【図5】本発明の実施例2に基づく糖化アルブミン測定
反応のタイムコース示す。
【図6】本発明の実施例3に基づく糖化アルブミン測定
反応のタイムコース示す。
【図7】本発明の実施例4に基づくアルブミン、糖化ア
ルブミンの定量曲線示す。
【図8】本発明の実施例5に基づくヘモグロビン、糖化
ヘモグロビンの定量曲線を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G045 AA25 AA40 BA13 BB60 CA01 CA02 CA25 CA26 CB03 DA44 DA45 FA11 FA29 FB01 FB11 FB12 GC10 GC15 4B063 QA01 QA19 QQ03 QQ79 QQ80 QR03 QR16 QR41 QR52 QR66 QR67 QS20 QS28 QS36 QX01

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の1)〜3)の工程を同一反応槽中で行う
    ことを特徴とする糖化タンパク質のタンパク質に対する
    割合の測定方法: 1) 被検液中のタンパク質の定量 2) 該タンパク質のプロテアーゼ処理 3) 糖化アミノ酸に作用する酵素を用いた糖化アミノ酸
    の定量
  2. 【請求項2】 プロテアーゼをグロブリン成分選択的な
    阻害剤の存在下に作用せしめる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 タンパク質の定量及び糖化タンパク質の
    定量を同一波長で行う請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 タンパク質がアルブミン若しくはヘモグ
    ロビンである請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 プロテアーゼの濃度が500PU/ml以上であ
    る請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 アルブミン定量色素が 2-(4'ヒドロキシ
    ベンゼンアゾ)安息香酸であり、アルブミン定量時のpH
    が pH4.0〜9.0 であり、かつ糖化アルブミン定量時のpH
    が pH5.0〜10.0 である請求項3〜5のいずれかに記載
    の方法。
  7. 【請求項7】 アルブミン定量色素がブロモクレゾール
    グリーンであり、アルブミン定量時のpHが pH5.5以下で
    あり、かつ糖化アルブミン定量時のpHが pH5.0〜5.5 で
    ある請求項3〜5のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 アルブミン定量色素がブロモクレゾール
    パープルであり、アルブミン定量時のpHが 4.5〜7.5 で
    あり、かつ糖化アルブミン定量時のpHが5.0〜7.5 であ
    る請求項3〜5のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 ヘモグロビンの定量時に、少なくとも硫
    酸基を含有する界面活性剤、及び/又は非イオン性界面
    活性剤、及び/又は両イオン性界面活性剤を添加し、か
    つヘモグロビン及び糖化ヘモグロビン定量時のpHが 5.0
    〜9.5 である請求項3〜5のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 タンパク質定量試薬、プロテアーゼ及
    び糖化アミノ酸に作用する酵素を含有してなる糖化タン
    パク質のタンパク質に対する割合測定用組成物。
  11. 【請求項11】 タンパク質定量試薬、プロテアーゼ、
    グロブリン選択的プロテアーゼ阻害剤及び糖化アミノ酸
    に作用する酵素を含有してなる糖化タンパク質のタンパ
    ク質に対する割合測定用組成物。
  12. 【請求項12】 タンパク質定量用色素及び糖化タンパ
    ク定量用色素の吸収極大波長が、同一波長若しくはその
    近傍にあることを特徴とする請求項10または11記載
    の組成物。
  13. 【請求項13】 タンパク質がアルブミンまたはヘモグ
    ロビンである請求項10〜12記載の組成物。
  14. 【請求項14】 アルブミン定量色素が 2-(4'ヒドロキ
    シベンゼンアゾ)安息香酸であり、アルブミン定量試薬
    のpHが pH4.0〜9.0 である請求項13記載の組成物。
  15. 【請求項15】 アルブミン定量色素がブロモクレゾー
    ルグリーンであり、アルブミン定量試薬のpHがpH5.5 以
    下である請求項13記載の組成物。
  16. 【請求項16】 アルブミン定量色素がブロモクレゾー
    ルパープルであり、アルブミン定量試薬のpHが pH4.5〜
    7.5 である請求項13に記載の組成物。
  17. 【請求項17】 ヘモグロビン定量試薬が、少なくとも
    硫酸基を含有する界面活性剤、及び/又は非イオン性界
    面活性剤、及び/又は両イオン性界面活性剤を含有し、
    かつヘモグロビン定量試薬のpHが pH5.0〜9.5 である請
    求項13記載の組成物。
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