JP2005171638A - コンクリート桁の張出し架設工法における変位調整方法 - Google Patents

コンクリート桁の張出し架設工法における変位調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】張出し先端部の上げて越しを繰り返して施工する張出し架設工法において、最終段階でのコンクリート打設に際して、水平レベルを正確に保持しながら施工する。
【解決手段】橋脚6の柱頭部18から橋軸方向両側に交互にコンクリートを打設して桁ブロックを構築し、既設の桁ブロックを介して柱頭部18を片持ち部として漸次張出して橋桁2を構築する架設工法において、新設桁ブロックのコンクリート打設前に、該コンクリート打設直後の計画高さに合わせた重量を有したカウンターウエイトを張出し先端部20に配設し、コンクリート打設に伴って発生する荷重増加による張出し先端部20の変位を相殺するように、前記カウンターウエイトの荷重を取り去ることにより張出し先端部20における新設桁ブロックの高さを一定に保持させることを特徴とするコンクリート桁の張出し架設工法における変位調整方法。
【選択図】図4

Description

本発明は、コンクリート桁の張出し架設工法における変位調整方法に関する。
橋脚の柱頭部を中間支持点として橋軸方向の両側に交互にコンクリート桁ブロックを構築し、これを繰り返して漸次先方に張出しながら所定長の橋を構築する張出し架設工法(カンチレバー方式)がある。
張出し架設工法の場合、張出し先端の既設桁ブロックに次の新設桁のコンクリートを打設すると、張り出し先端は、新設のコンクリートの重量が増加した分だけ下がるという問題がある。従来は、新設のコンクリートの重量で張り出し先端が下がる分を見込んで、新設のコンクリート打設の完了時、例えば、10cm前後の高さ持ち上がっているようにコンクリートを打設する。このように先端を持ち上げてコンクリートを打設することを、上げ越しという。上げ越し量をどの程度にするかは、設計上の計算にもとづいて予測して決めている。この上げ越しを張出し先端の桁ブロックを構築する毎に繰り返して橋軸方向に張出し施工していくことで、既設側の橋面を水平に構築できる。
張り出し施工に際しては、上げ越しのほかに‘むくり‘がある。‘むくり‘ とは、桁ブロックを張出して構築する毎にPC鋼材で緊張して橋桁中央部方向に緊張力を導入する際、このPC鋼材の緊張により、張出し先端の桁ブロックがさらに少し持ち上がることである。このため、上げ越しに際しては、新設コンクリートの重量分の沈下を見込むと共に、‘むくり‘により持ち上がる量を予測し、その差分を差し引いて上げ越しを行う。
このように張出し先端部がコンクリート重量で沈む分を設計により予め計算して上げ越しの量を決めながら、最終的に橋面が直線になるように施工して橋桁を構築している。
上げ越しを先端桁ブロック毎に繰り返して張出している途中の工程では、上げ越し量の多少の誤差はその都度調整しながら施工できる。しかし、張出し施工の最終工程において、相手側から張出した桁ブロックと接合する際(径間の場合)や、張り出し先端に橋台側ブロックを構築して橋台まで延伸する際(側径間の場合)には、上げ越しの量に誤差があると、最終桁ブロックを所期の水平レベルに構築できず、径間では、相手側の桁ブロックとの接合部にずれが生じたり、側径間では、橋台の支持面に円滑に設置できない事態が生じ、このため変形量の調整が必要になる。
特に、側径間では、地盤条件で固定支保工の設置が難しいため吊り支保工で施工することがあり、この吊り支保工で負担する荷重を軽減するためと、張り出し先端を肩持ちする橋脚にかかる偏荷重を軽減するために桁ブロックを軽量化する工夫がなされることがあり、その軽量化手段として、桁ウエブに波形鋼板を用いた波形鋼板箱桁が構築される。
この場合、吊り支保工に建て込んだ複数枚の波形鋼板ウエブを高力ボルトで接合したうえ、この波形鋼板ウエブを橋脚側から延びる張り出し先端側の波形鋼板桁ブロックの波形鋼板ウエブに高力ボルトで接合し、さらに、吊り支保工側の波形鋼板ウエブの下部と上部にコンクリートを打設して、橋脚側から延びる桁ブロックの下床版と上床版と接合するように吊り支保工上で下床版と上床版を構築するが、橋脚側から延びる張り出し先端側を上げ越す従来の施工法では、前記作業の遂行が次の理由で困難である。第1に、波形鋼板ウエブは変形量が大きく、そのため、橋脚側の波形鋼板ウエブと吊り支保工に建て込んだ波形鋼板ウエブの位置ずれのため、両ウエブを接続する高力ボルトのボルト孔の不一致が生じる。
第2に、吊り支保工には剛性という不確定要素あり、上げ越しに頼る施工法では、橋脚側から延びる桁ブロックの下床版と上床版に円滑に連続して、吊り支保工上で橋台側に延びる下床版と上床版を打設できないことがあり、また、桁ブロックに生じる変形応力が大きくなる。
プレキャスト箱桁を用いた張出し架設方式の技術としては、特開平11−117236号、特開2001−348816号がある。
特開平11−117236号公報 特開2001−348816号公報
従来の張出し工法において、張出し先端部の変位調整法として従来は上げ越しが実施されている、しかし、張り出し施工法には上げ越し量を正確に計算できない不確定な要素が多く、設計値により算出した数値だけで上げ越し量を見込むのでは、実際の施工時に生じる誤差の範囲が大きい。このため張り出し施工の最終段階での変位調整が必要になるだけでなく、調整してもなお張出し先端部の桁ブロックの正確なレベル調整ができない不具合があった。
側径間などでは、片方からの張出し距離が長いことがある。この張出しの距離が長いと、張出し先端に最後に掛る荷重が大きいので、上げ越しも大きくなり、この場合は、コンクリートの荷重で下がる量も大きいから、変形に伴う応力が発生する。
加えて、側径間では、橋台側から張出す桁ブロックを構築する際、地盤条件から固定支保工の施工が困難なため吊り支保工を用いることがあり、かつ、吊り支保工上で波形鋼板箱桁ブロックを構築することがあるが、吊り支保工は剛性が不明であること、波形鋼板ウエブは変形量が多いことなどの関係で、正確に水平レベルを保ってコンクリートを打設するのが一層難しい。
本発明は、張り出し架設工法において、張り出し先端に所定の荷重を掛け、コンクリートの打設に伴って掛る荷重による変形と相殺するように荷重を取り去ることで、張り出し先端の変形量の調整を容易かつ正確に行えるようにしたものである。
前記の問題を解決するため、本発明は、次のように構成する。
第1発明は、橋脚の柱頭部から橋軸方向両側に交互にコンクリートを打設して桁ブロックを構築し、前記桁ブロックを漸次張出して橋桁を構築する架設工法において、新設桁ブロックのコンクリート打設前に、該コンクリート打設直後の計画高さに合わせた重量を有したカウンターウエイトを張出し先端部に配設し、コンクリート打設に伴って発生する荷重増加による張出し先端部の変位を相殺するように、前記カウンターウエイトの荷重を取り去ることにより張出し先端部における新設桁ブロックの高さを一定に保持させることを特徴とするコンクリート桁の張出し架設工法における変位調整方法を特徴とする。
第2発明は、第1の発明において、前記カウンターウエイトの荷重を取り去る手段として、前記カウンターウエイトを配設位置より柱頭部側に漸次移動させることを特徴とする。
第3発明は、第1発明において、前記カウンターウエイトは走行車輪を具備し、張出し先端部の既設桁ブロックから柱頭部側へ延長したレールに沿って漸次移動させることを特徴とする。
第4発明は、第1発明において、前記カウンターウエイトを複数の荷重ブロックで構成し、カウンターウエイトの荷重を取り去る手段として、前記荷重ブロックを漸次取り去ることを特徴とする。
第5発明は、第1の発明において、前記カウンターウエイトを収容部に荷重用流体を収容した構成とし、カウンターウエイトの荷重を取り去る手段として、前記荷重用流体を収容部から排出することを特徴とする。
第6発明は、第1〜第5の発明において、前記桁ブロックが、上床版と下床版を間を波形鋼板ウエブで連結されてなる箱桁で構成されたことを特徴とする。
第7発明は、第1の発明の変位調整方法を側径間で実施する方法であって、上げ越しの繰り返しで施工した橋脚側の波形鋼板桁ブロックで張出し先端部を構築し、橋台側桁区間において、一端を張り出し先端部で支持させ他端を橋台側に支持させた吊り支保工を設置し、この吊り支保工に建て込んだ橋台側の波形鋼板ウエブを橋脚側の波形鋼板ウエブにボルト接合した後、下床版と上床版の順でコンクリートを打設するに際し、波形鋼板ウエブの立て込みとコンクリート打設に伴って発生する荷重増加による張出し先端の変位を相殺するように、前記カウンターウエイトの荷重を取り去ることを特徴とする。
本発明によると、張り出し施工工程における最終段階でのコンクリート打設に際し、コンクリート打設直後の計画高さに合わせた重量を有したカウンターウエイトを張出し先端の既設桁ブロックに配設し、コンクリート打設による荷重増加に伴って発生する変位を相殺するように前記カウンターウエイトの荷重を取り去るので、従来の上げ越し工法に比べて、正確かつ容易に張出し最先端の水準を出して施工でき、常に張出し先端における新設桁ブロックの高さを一定に保持さして施工できる。
カウンターウエイトの荷重を取り去る手段としては、移動方式、荷重用ブロック撤去方式、荷重液体排出方式の何れも構成が簡潔で、荷重の軽減操作も容易適確に行うことができる。
次に本発明の実施形態を図に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る張出し架設工法を実施して構築した橋1の完成状態の側面図である。同図において、PRC連続ラーメン箱桁の橋桁2は4径間橋であって、河川の地盤3に立設した3本の橋脚4、5、6と、側部橋脚4、6の両側の橋台7、8に渡って架設されている。橋桁2を構築する際に用いた架設桁や移動作業車、支保工等は図示を省略している。
図1において、全桁長L3はコンクリート桁区間Lと波形鋼板ウエブ桁区間L1に区画され、コンクリート桁区間Lは、図5(b)に示すコンクリート箱桁ブロック10を張出し架設して構築されている。箱桁ブロック10は、上床版11と下床版12とウエブ13をコンクリート打設により構築される。波形鋼板ウエブ桁区間L1は、図5(a)に示す波形鋼板箱桁ブロック14で構築されている。箱桁ブロック14は、上床版15と下床版16を波形鋼板ウエブ17で連結して構成されている。
本実施形態に係る張出し架設工法の変位調整方法は、図1〜図4に示す側径間、つまり、波形鋼板ウエブ桁区間L1に実施している。図2以下を参照して説明する。
図2〜図4に示すように、側部橋脚6の柱頭部18を中間支持点として、橋脚6の両側の橋軸方向に架設桁(図示せず)や移動作業車用いて桁ブロックを構築すると共に、PC鋼材で既設の桁ブロックに緊張力を導入しながら、漸次張り出して構築していく。
図2、図3に示すように側径間において、途中張出し部位19まではコンクリート箱桁ブロック10(図5(b)に断面図を示す)で構築し、途中張出し部位19から先は、アンバランスモーメントにより橋脚6に作用する負担を軽減するため波形鋼板ウエブを用いた波形鋼板箱桁14で軽量化が図られ、波形鋼板箱桁ブロック14を張り出しながら張り出し先端部20まで構築される。柱頭部18から張出し先端部20までは、上げ越しによって施工を繰り返し、かつ、全外ケーブル方式によりPC鋼材で緊張力を導入しながら張出し施工する。
側径間において、橋台8から橋中央部側へ向かう一定の区間、例えば図では約20mの区間(橋台側桁区間L2という)では、図3、図4に示すように吊り支保工(トラス梁)21を設置し、この吊り支保工21の上に波形鋼板ウエブ17(図5(a)に示す)を立て込むと共に、吊り支保工21を利用して下床版15と上床版16のコンクリートを打設する。これは橋台側桁区間L2では、図2に示す張り出し先端部20までの施工と同じ施工法を実施できないからである。
橋台側桁区間L2においては、地盤に設置した堅牢な固定支保工を利用するのが好ましいが、地盤が急斜面であり固定支保工を設置できない条件のもとでは、吊り支保工21を採用せざるを得ない。吊り支保工21上で波形鋼板箱桁ブロック14aを構築する際は、まず波形鋼板ウエブ17を建て込んで平行に設置し、その後コンクリートを打設して、下床版16と上床版15を波形鋼板ウエブ17と一体に打設する。
吊り支保工21上で前記の施工をする際、次の問題がある。すなわち、吊り支保工21上の波形鋼板ウエブ17は、橋脚6から延びる張り出し先端部20の波形鋼板ウエブ17と高力ボルトを用いて接合するため、両ウエブは同じレベルにあり、ボルト孔が合致している必要がある。また、吊り支保工21上で打設するコンクリートで構築される上床版15と下床版16も、コンクリート打設完了時、基準レベルにあることが必要であり、なおかつ、張り出し先端部20の上床版15と下床版16とも同じレベルで構築されていることが必要である。
しかし従来の施工法では、前記のレベル調整は難しかった。すなわち、柱頭部18から張出し先端部20までは、上げ越しにより施工しているので、張出し先端部20は、水平面に対して例えば、10cm程度上げ越されている。この上げ越された張出し先端部20はあくまでも計算値に基づくものであり、しかも、柱頭部18からの張出し長が長く、かつ波形鋼板箱桁ブロック14の特性から上下方向の変位量が大きく、上げ越しによる誤差は一層拡大されている。加えて、吊り支保工21においても、該支保工に建て込んだ波形鋼板ウエブ17の変位があり、かつ、吊り支保工21の剛性も不確定要素であって、このため下床版16と上床版15が、コンクリートによる荷重増加により下がる量も不確定となる。
そのため、張出し先端部20を上げ越した状態のまま、その張り出し先端部20に連続して橋台側の波形鋼板箱桁ブロック14aを構築すると、そのコンクリート打設完了時点で橋台8の水平面と合致するように築造できない。
この点をさらに説明すると、橋台側桁区間L2では、吊り支保工21で施工するため、変位量の的確な予測は難しい。また、複数枚の波形鋼板ウエブ17は、重ね式の高力ボルト接合であり、この接合した波形鋼板ウエブ17全体の剛性を評価する必要があり、かつ部材同士の接合条件も適切に評価しなければ、不連続な部材である波形鋼板ウエブ17の橋台側桁区間L2(20m以上ある)全体での剛性を評価することは難しい
さらに、波形鋼板ウエブ17は、軸力と曲げモーメントに対しては殆ど抵抗せず、コンクリートの打設によって生じる矯正変位に対する、波形鋼板ウエブ17へのせん断応力および曲げ応力の影響を抑える必要がある。
しかるに、張り出し先端部20を予測値にもとづいて所定量上げ越す従来の施工方法では、波形鋼板箱桁ブロック14aを構築する際、前述の誤差等の問題を解決できない。
本実施形態では、次の方法を実施することで、前記の諸問題を解決している。すなわち、吊り支保工21上で橋台側の波形鋼板箱桁ブロック14aのコンクリートを打設する前に、橋脚側の波形鋼板箱桁ブロック14の張出し先端部20に、前記コンクリート打設直後の計画高さに合わせた重量を有したカウンターウエイト22(図6以下に示す)を設置し、コンクリート打設に伴って発生する吊り支保工21上の波形鋼板箱桁14aの荷重増加による張出し先端部20の変位(沈下)を相殺するように、カウンターウエイト20の荷重を張り出し先端部20から取り去るようにしている。これにより、常に張出し先端部20から延伸して吊り支保工21で構築される波形鋼板箱桁ブロック14aの高さを一定に保持して構築するものである。
カウンターウエイト22の荷重をコンクリート打設による荷重の増加に伴って漸次取り去る手段としては、(1)カウンターウエイト22を張出し先端部20の位置から、柱頭部18側に移動させること、(2)カウンターウエイト22を複数の荷重ブロックで構成し、該荷重ブロックを1個ずつ又は複数個ずつ取り去ること、(3)カウンターウエイト22を水槽などの流体収容部を有する構成とし、その流体を漸次排出して行く方法がある。(2)、(3)で説明するカウンターウエイト22は、公知の手段で構成してよく図示を省略する。
図6(a)〜(c)には、上げ越しによる桁ブロックの施工と移動方式のカウンターウエイトの荷重を取り去る態様等を模式図示している。
順に説明すると、図6(a)の(イ)は、張出し先端部20の桁ブロック23(波形鋼板箱桁14など)の上げ越して施工した態様を示す。次に、図6(a)の(ロ)は、桁ブロック23を既設側として新設の桁ブロック24を上げ越して構築することで、その荷重により上げ越した既設側の桁ブロック23が水平にさがり、以後繰り返して張出し施工する態様を示す。これは図2、図3において、柱頭部18から張り出し先端部20までの間の施工で実施される。
図6(b)の(イ)は、張出し先端部20の上げ越しされた桁ブロック24を示し、図6(b)の(ロ)は、その桁ブロック24にカウンターウエイト22を設置することで、該カウンターウエイト22が水平レベルまで降下した態様を示す。図6(b)の(ハ)は、その桁ブロック24にコンクリート25を打設しながら、これによる重量増加分を桁ブロック24から取り去るために、カウンターウエイト22を柱頭ブロック8側に漸次移動させている態様を示す。図6(c)は、カウンターウエイト22を用いない場合は、既施工桁26から延伸するコンクリート27がその重量で水平レベルから下がる状態を示し、図6(d)は、カウンターウエイト22を用いて荷重を取り去りながら施工すると、既施工桁26から延伸する新設のコンクリート27が水平レベルを保って施工できることを示している。
図7(a)、(b)は、コンクリート打設荷重相当のカウンターウエイトW(22)の移動による作用の説明図で、図(a)は側径間施工前を示し、(b)は、コンクリート打設時を示している。同図(a)において、中央部側の橋脚5と径間側の橋脚6の柱頭部に既設の橋梁2が施工されており、所定高さ上げ越された波形鋼板箱桁ブロック14の張出し先端20にカウンターウエイトWを移動させることで、張り出し先端20が点線の水平レベルに下がる。次に図(b)に示すように、張出し先端Cから柱頭部側へカウンターウエイトWを移動させながら、張出し先端20から橋台8まで水平レベルでコンクリートを打設して橋台側の波形鋼板箱桁ブロック14aを構築している態様を示す。
図8(a)、(b)は、カウンターウエイト22を移動させる手段として、波形鋼板箱桁ブロック14の上床版15の上面に、柱頭部側から張り出し先端部20にかけてレール28を伸ばし、このレール28に沿ってカウンターウエイト22の走行車輪29が走行するように設けている。
図9と図10には、橋台側桁区間L2において、吊り支保工21上で波形鋼板箱桁ブロック14を構築する際の変位調整方法の工程をに示している。
以下、ステップ(1)〜ステップ(6)について説明する。
ステップ1:張り出し先端部20において、台車付きのカウンターウエイトW(22)とレールを組み立てると共に、橋台側桁区間L2において、吊り支保工(トラス材)21を組み立てる。
ステップ2:カウンターウエイトW(22)を張り出し先端部20に移動すると共に、光センサーなど公知の手段を用いて上下の変位量の測定を行い、計画変位量の補正を行う。
ステップ3:カウンターウエイトW(22)を張り出し先端部20から所定量後退させながら、吊り支保工(トラス材)21上で波形鋼板ウエブ17を組み立てる。
ステップ4:カウンターウエイトW(22)をさらに所定量後退させながら、吊り支保工(トラス材)21上で波形鋼板ウエブ17の下端部で第1リフト(下床版16)を打設する。
ステップ5:カウンターウエイトW(22)をさらに所定量後退させながら、吊り支保工(トラス材)21上で上床版型枠鉄筋(図示せず)を組み立てる。
ステップ6:カウンターウエイトW(22)をさらに所定量後退させながら、吊り支保工(トラス材)21上で波形鋼板ウエブ17の上端に第2リフト(上床版15)を打設する。
前記のように、カウンターウエイトW(22)を張り出し先端部20から所定量漸次後退させながら、吊り支保工21上で、波形鋼板ウエブ17の立て込みと、第1リフト(下床版16)と第1リフト(下床版16)の打設を行うことにより、その荷重の増加分が張り出し先端部20で相殺して張出し先端部20の変位を制御できる。よって、常に張り出し先端部20の水平を保持しながら橋台側桁区間L2での波形鋼板箱桁ブロック14を橋台8の水準に合致させて構築できる。なお、カウンターウエイトW(22)の重量は、橋台側桁区間L2の施工に発生する張出し基部の曲げモーメントに相当する重量(例えば、約2600kN)とし、張出し先端部にあるときは、コンクリート打設直後の計画高さを作り出すことが可能な重量とした。実施工においては、移動式カウンターウエイトを前進させる際に事前にたわみの把握と、トラス梁の接合条件と波形鋼板の剛性の影響を評価し、予測値と比較することにより、ウエイト重量の再検討を行う。
本実施形態に係る張出し架設工法を実施して構築した橋の完成状態の側面図である 図1の橋を構築する際の第1工程の部分拡大図である。 図1の橋を構築する際の第2工程の部分拡大図である。 図1の橋を構築する際の第2工程の部分拡大図である。 (a)は、波形鋼板箱桁ブロックの縦断正面図、(b)コンクリート箱桁ブロックの縦断正面で ある。 (a)〜(d)は、上げ越しによる桁ブロックの施工と移動方式のカウンターウエイトの荷重を取り去る態様等を示す模式図である。 (a)、(b)は、上げ越し状態と移動方式のカウンターウエイトの荷重を取り去る態様等を示す説明図である。 (a)は、移動式カウンターウエイトを張り出し先端部に設置した態様を示す平面図、(b)は、同図(a)の側面図である。 カウンターウエイトを移動してステップ1〜6で施工する態様を示す概念図である。 カウンターウエイトを移動してステップ1〜6で施工する態様を示すフローチャートである。
符号の説明
1 橋
2 橋桁
3 地盤
4 橋脚
5 橋脚
6 橋脚
7 橋台
8 橋台
10 コンクリート箱桁ブロック
11 上床版
12 下床版
13 ウエブ
14 波形鋼板箱桁ブロック
14a 橋台側波形鋼板箱桁ブロック
15 上床版
16 下床版
17 波形鋼板ウエブ
18 途中張り出し部位
20 張り出し先端部
21 吊り支保工
22 カウンターウエイト
23 桁ブロック
24 桁ブロック
25 コンクリート
26 既施工桁
27 コンクリート
28 レール
29 走行車輪
L コンクリート桁区間
L2 波形鋼板ウエブ桁区間
L2 橋台側桁区間
L3 橋桁全長

Claims (7)

  1. 橋脚の柱頭部から橋軸方向両側に交互にコンクリートを打設して桁ブロックを構築し、前記桁ブロックを漸次張出して橋桁を構築する架設工法において、新設桁ブロックのコンクリート打設前に、該コンクリート打設直後の計画高さに合わせた重量を有したカウンターウエイトを張出し先端部に配設し、コンクリート打設に伴って発生する荷重増加による張出し先端部の変位を相殺するように、前記カウンターウエイトの荷重を取り去ることにより張出し先端部における新設桁ブロックの高さを一定に保持させることを特徴とするコンクリート桁の張出し架設工法における変位調整方法。
  2. 前記カウンターウエイトの荷重を取り去る手段として、前記カウンターウエイトを配設位置より柱頭部側に漸次移動させることを特徴とする請求項1記載のコンクリート桁の張出し架設工法における変位調整方法。
  3. 前記カウンターウエイトは走行車輪を具備し、張出し先端部の既設桁ブロックから柱頭部側へ延長したレールに沿って漸次移動させることを特徴とする請求項2記載のコンクリート桁の張出し架設工法における変位調整方法。
  4. 前記カウンターウエイトを複数の荷重ブロックで構成し、カウンターウエイトの荷重を取り去る手段として、前記荷重ブロックを漸次取り去ることを特徴とする請求項1記載のコンクリート桁の張出し架設工法における変位調整方法。
  5. 前記カウンターウエイトを収容部に荷重用流体を収容した構成とし、カウンターウエイトの荷重を取り去る手段として、前記荷重用流体を収容部から排出することを特徴とする請求項1記載のコンクリート桁の張出し架設工法における変位調整方法。
  6. 前記桁ブロックが、上床版と下床版を間を波形鋼板ウエブで連結されてなる箱桁で構成されたことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項記載のコンクリート桁の張出し架設工法における変位調整方法。
  7. 請求項1の変位調整方法を側径間で実施する方法であって、上げ越しの繰り返しで施工した橋脚側の波形鋼板桁ブロックで張出し先端部を構築し、橋台側桁区間において、一端を張り出し先端部で支持させ他端を橋台側に支持させた吊り支保工を設置し、この吊り支保工に建て込んだ橋台側の波形鋼板ウエブを橋脚側の波形鋼板ウエブにボルト接合した後、下床版と上床版の順でコンクリートを打設するに際し、波形鋼板ウエブの立て込みとコンクリート打設に伴って発生する荷重増加による張出し先端の変位を相殺するように、前記カウンターウエイトの荷重を取り去ることを特徴とする張出し架設工法における変位調整方法。
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