JP2005171431A - ベルト補強用アラミド繊維コードの製造方法 - Google Patents

ベルト補強用アラミド繊維コードの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】伝動ベルトの接着ゴム層を構成するゴム配合物とを強固に接着し得るベルト補強用アラミド繊維コードを提供すること。
【解決手段】アラミド繊維をポリエポキシド化合物とブロックドポリイソシアネート化合物の水分散液から成る第1処理剤で処理し、次いでレゾルシン−ホルマリン−ゴムラテックス(RFL)を含む第2処理剤および第3処理剤で連続して処理する製造方法であって、それぞれのRFL中のゴムラテックスにおけるクロロプレンラテックス/スチレン−ブタジエン−ビニルピリジン三元共重合ラテックスの比が20/80から80/20であり、第2処理剤を付与した後には170℃以下の予備乾燥と180℃以上の本乾燥を行い、第3処理剤を付与した後には170℃以下の予備乾燥のみを行うことを特徴とする。さらには該第2処理剤および/または該第3処理剤がクロロフェノール化合物を含むことが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、動力伝達ベルト等の補強用コードとして好適に使用することのできるベルト補強用アラミド繊維コードの製造方法に関し、さらに詳しくはクロロプレンゴム組成物に最適に使用されるアラミド繊維処理コードに関する。
アラミド繊維コードは一般に優れた強力、弾性率、寸法安定性、耐熱性等の特性を有するために、苛酷な条件下で使用されるタイヤ、ベルト、ホース等のゴム複合体の優れた補強用繊維として有用である。特に、比強度、比弾性率が高いために、スチールやワイヤ代替の軽量化補強繊維として、アラミド繊維コードはますます需要拡大が期待されている。
そして、特に動力伝達ベルトの補強に使用される場合、被着ゴムとの接着性能がベルトの耐負荷や耐久性に大きく関与するために非常に重要であり、アラミド繊維コードとゴムマトリックスとの接着に関しては、エポキシ化合物とレゾルシン・ホルマリン・ゴムラテックスとの2段処理による多種のRFL接着剤が提案されている。(特許文献1、特許文献2など。)
しかしながら、芳香族ポリアミドであるアラミド繊維は、表面が不活性であって、RFLに対する濡れ性に難があり、かつ現在ではゴムとして、耐熱性、耐油性、耐オゾン性、その他機械特性にわたり優れているものの接着性に乏しいクロロプレンゴム組成物が多く使用されてきているため、接着力に関してはまだまだ満足していなかったのが現状である。
特開平9−3769号公報 特開平11−12929号公報
本発明は従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、伝動ベルトの接着ゴム層を構成するゴム配合物とを強固に接着し得るベルト補強用アラミド繊維コードを提供することにある。
本発明のベルト補強用アラミド繊維コードの製造方法は、アラミド繊維をポリエポキシド化合物とブロックドポリイソシアネート化合物の水分散液から成る第1処理剤で処理し、次いでレゾルシン−ホルマリン−ゴムラテックス(RFL)を含む第2処理剤および第3処理剤で連続して処理する製造方法であって、第2処理剤、第3処理剤それぞれのRFL中のゴムラテックスにおけるクロロプレンラテックス/スチレン−ブタジエン−ビニルピリジン三元共重合ラテックスの比が20/80から80/20であり、第2処理剤を付与した後には170℃以下の予備乾燥と180℃以上の本乾燥を行い、第3処理剤を付与した後には170℃以下の予備乾燥のみを行うことを特徴とする。さらには該第2処理剤および/または該第3処理剤がクロロフェノール化合物を含むことが好ましい。
本発明の製造方法によれば、伝動ベルトとの接着性に優れ、強い補強効果を有するベルト補強用アラミド繊維コードが提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられるアラミド繊維としては、メタ系アラミド繊維とパラ系アラミド繊維が挙げられる。メタ系アラミド繊維はメタ系芳香族ポリアミド繊維であり、例えばポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維がある。パラ系アラミド繊維はパラ系芳香族ポリアミド繊維でありポリパラフェニレンテレフタルアミド(例えば帝人(株)製トワロン)あるいはコポリパラフェニレン・3,4´オキシジフェニレン・テレフタルアミド(例えば帝人(株)製テクノーラ)がある。これらの中でも強力の高いパラ系アラミド繊維が好ましい。また、ベルト補強用のアラミド繊維としては、その強力は10〜100cNであることが好ましく、さらには15〜30cNであることが実用的には好ましい。
また、本発明で用いるアラミド繊維とは上記アラミド繊維を素材としてなるフィラメント糸、およびスパン糸の他、このフィラメント糸およびスパン糸から成るコードであり、単繊維繊度や撚り数、合糸数は用途に合った任意の撚糸構成をといることができる。また、本発明では、さらにアラミド繊維に予め製糸段階でポリエポキシド化合物を付与した、いわゆるエポキシ前処理糸を使用することも好ましい。
本発明の製造方法は上記のアラミド繊維を、まずポリエポキシド化合物とブロックドポリイソシアネート化合物の水分散体から成る第1処理剤で処理することが必要である。
ここで用いられるポリエポキシド化合物としては、1分子中に少なくとも2個以上のエポキシ基を該化合物100g当たり0.2g当量以上含有する化合物であることが好ましい。かかるポリエポキシド化合物は、エチレングリコール、グリセロール、ソルビトール、ペンタエリスリトール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール類とエピクロルヒドリンのごときハロゲン含有エポキシド類との反応生成物、レゾルシン・ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジメチルメタン、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂等の多価フェノール類と前記ハロゲン含有エポキシド類との反応生成物、過酢酸または過酸化水素等で不飽和化合物を酸化して得られるポリエポキシド化合物などである。このようなポリエポキシド化合物の具体例としては、3,4一エポキシシクロヘキサンエポキシド、3,4−エポキシシクロへキサンメチル、3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチル−シクロへキシルメチル)アジペートなどが挙げられる。特に多価アルコールとエピクロロヒドリンの反応生成物、すなわち、多価アルコールのポリグリシジルエーテル化合物が優れた性能を発現するので好ましい。これらの化合物は、通常は乳化液として使用されるが、乳化液、又は溶液にするには、該化合物をそのままか、若しくは必要に応じて少量の溶媒に溶解したものを公知の乳化剤、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩、ノニルフエノールエチレンオキサイド付加物等を用いて乳化、又は、溶解して用いる。
また本発明の第1処理剤にはポリエポキシ化合物と共にブロックドポリイソシアネート化合物が用いられることが必須である。このブロックドポリイソシアネート化合物は、ポリイソシアネート化合物とブロック化剤との付加物であり、加熱によりブロック成分が遊離して活性なポリイソシアネート化合物を生ぜしめるものである。
ポリイソシアネート化合物としては、例えばトリレンジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等のポリイソシアネート、あるいはこれらポリイソシアネートと活性水素原子を2個以上有する化合物、例えばトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリアルキレングリコール等とをイソシアネート基(−NCO)とヒドロキシル基(−OH)の比が1を越えるモル比で反応させて得られる末端イソシアネート基含有の多価アルコールアダクトポリイソシアネートなどが挙げられる。特にトリレジンイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートの如き芳香族ポリイソシアネートが優れた性能を発現するので好ましい。
ブロック化剤としては、例えばフェノール、チオフェノール、クレゾール、レゾルシノール等のフェノール類、ジフェニルアミン、キシリジン等の芳香族第2級アミン類、フタル酸イミド類、カプロラクタム、バレロラクタム等のラクタム類、アセトキシム、メチルエチルケトンオキシム、シクロヘキサンオキシム等のオキシム類および酸性亜硫酸ソーダなどがある。
本発明で用いられる第1処理剤としては、上記ポリエポキシド化合物とブロクッドポリイソシアネート化合物から成りその配合比は特に限定されないが、通常はポリエポキシド化合物1重量部に対してブロクッドポリイソシアネート化合物を2〜5重量部とすることが好ましい。また、処理剤中のエポキシ化合物の濃度は5%以下、好ましくは0.5〜3.0%とするのが、取扱い性の点で好ましい。
アラミド繊維に第1処理剤を付与する方法は任意であるが、通常は浸漬熱処理法が採用される。第1処理剤中に浸漬して第1処理剤を付与した後、好ましくは130℃〜250℃で30秒〜210秒間熱処理し乾燥、硬化させる。第1処理剤は繊維重量に対し1〜8重量%付着することが好ましく、さらには3〜5重量%の付着量が好ましい。
本発明においては、アラミド繊維をかかるポリエポキシド化合物を含む第1処理剤で処理することを必須とするが、それに加えてその処理前のアラミド繊維の製糸工程において、油剤等と共にあらかじめポリエポキシド化合物を付与することも好ましい。この前処理時のポリエポキシド化合物の繊維への付着量は、0.1〜5重量%の範囲であることが好ましい。該ポリエポキシド化合物の付着量が0.1重量%未満では、前処理の効果はほとんど得られない。一方、前処理のポリエポキシド化合物の付着量が5重量%を超えると繊維が非常に硬くなり、製糸工程において付与することが困難であるだけでなく、次工程以降で処理する処理剤の浸透性が低下する結果、最終的に接着性能が低下する傾向にある。
本発明では、第1処理剤で処理したアラミド繊維を次いで、レゾルシン・ホルマリン・ゴムラテックス(RFL)を含む第2処理剤、および第3処理剤で連続して処理することが必要である。該レゾルシン・ホルマリン・ゴムラテックスは、通常RFLと呼ばれていものであり、レゾルシンとホルムアルデヒドの初期縮合物とゴムラテックスとを混合熟成したものである。
また、本発明においては第2処理剤、第3処理剤それぞれのRFLに用いるゴムラテックスとして、クロロプレンラテックスおよびスチレン−ブタジエン−ビニルピリジン三元共重合ラテックスのブレンド体を用いることが必要である。その際、クロロプレンラテックス/スチレン−ブタジエン−ビニルピリジン三元共重合ラテックスの配合比率は、20/80〜80/20(重量比)の範囲であることが必須である。クロロプレンラテックスを上記範囲で用いることによって、耐熱性、耐油性、耐オゾン性、その他機械特性に優れた動力伝達ベルトの補強に適したアラミド繊維コードとすることができる。
本発明の第2処理剤に用いられるRFLとしては、レゾルシンとホルムアルデヒドのモル比が、1/0.1〜1/8の範囲に、さらには1/0.5〜1/5の範囲であることが好ましい。また、ゴムラテックスとして、クロロプレンラテックスおよびスチレン−ブタジエン−ビニルピリジン三元共重合ラテックスのブレンド体を用いる。
また、本発明の第3処理剤に用いられるRFLとしては、レゾルシンとホルムアルデヒドのモル比が、1/0.6〜1/2の範囲に、特に1/0.7〜1/1.5の範囲であることが好ましい。さらにレゾルシン−ホルマリン縮合体(RF)とクロロプレンラテックス/スチレン−ブタジエン−ビニルピリジン三元共重合ラテックスとの重量比(RF/L)は1/10〜1/50の範囲とすることが好ましい。このような配合とすることにより、第3接着剤皮膜を僅かに3次元架橋させて接着性を低下することなくコード自体の粘着性を高めて、ベルト成型時の未加硫ゴムとの密着性を高めることができる。
さらに上記RFLを含む、第2処理剤および/または第3処理剤には、クロロフェノール化合物を配合することが好ましい。クロロフェノール化合物は、パラクロルフェノール及びレゾルシンをホルムアルデヒドと共縮合した化合物である。クロロフェノール化合物と、レゾルシン・ホルマリンの配合比率は、被着ゴムの配合によっても微妙に変化するが、一般的には、前述のRFとクロロフェノール化合物の配合割合を20/80〜80/20(重量比)とするのが好ましい。
第2処理剤の付着量は、繊維重量に対し1〜8重量%、さらには2〜6重量%とすることが好ましい。かかる第2処理剤を付与する方法も第1処理剤と同様に特に限定されないが通常は浸漬法が採用される。
本発明の製造方法においては、第2処理剤を付与した後のコードを170℃以下の予備乾燥と、180℃以上の本乾燥を行うことが必要である。より具体的には、130℃〜170℃で30秒〜210秒間、コードがたるまない状態で乾燥させ、次いで180℃〜250℃で30秒〜210秒間熱処理を施すことが好ましい。熱処熱処理温度が低すぎるとゴム類との接着が不十分となりやすく、一方温度が高すぎると接着剤自身の硬化が起こり、繊維を硬くしたり、強力劣化を起こしたりして実用に供し難くなる。
第2処理剤を施したアラミドコードはさらに第3処理剤を付着させる。第3処理剤の付着量は、繊維重量に対し1〜5重量%であることが好ましい。かかる第3処理剤を付与する方法も第1、第2処理剤と同様に特に限定されないが通常は浸漬法が採用される。
本発明の製造方法においては、この第3処理剤を付与した後のコードは、170℃以下の予備乾燥のみを行うことが必要である。より具体的には130℃〜180℃で120秒〜240秒間、コードがたるまない状態で熱処理を施すことが好ましい。このように第3接着剤皮膜を半硬化状態にすることにより、第3処理液から成る接着剤皮膜は、動力伝達ベルトを成型する際の密着性を高くし、接着性を高めることができる。
もう一つの本発明は、これらの製造方法で得られたベルト補強用アラミド繊維コードである。本発明のベルト補強用アラミド繊維コードは、ベルトに用いられるゴムとの接着力も高く、繊維強度が高いために極めて補強効果が高くなり、自動車エンジンのタイミングベルト等の厳しい条件で用いられる動力伝達用のベルトに好適に用いられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するがこれに限定されるものではない。また、実施例における特性の評価は下記の方法に従った。
(1)強度、伸度
JIS L1017の方法に準拠した。
(2)コード剥離接着力
接着処理された繊維コードを25.4mm間に5本並べ、クロロプレン未加硫ゴムに埋め込み、温度150℃、圧力90kg/cm下、30分間プレス加硫する。次いで、繊維コードをゴムから剥離させるときに要した力(N/25.4mm)を測定した。
[実施例1]
製糸段階で予めポリエポキシド化合物で処理されたコパラフェニレン・3−4’−オキシジフェニレン・テレフタラミドからなる1670dtex、1000フィラメントのアラミド繊維(商品名:テクノーラ;帝人株式会社製)を2本引き揃え、Z方向に175T/mの撚りをかけ、ついでこの下撚糸を3本引き揃えS方向に132T/mの上撚をかけて、1670dtex/2X3のコードを得た。このコードは、強力1690N、伸度4%、8350dtexの生コードであった。得られた生コードをコンピュトリータ(リッツラー社製コード処理機)を用い、ポリエポキシド化合物(商品名:デナコールEX611;ナガセ化成株式会社製、ソルビトールグリシジルエーテル)とブロックドポリイソシアネート化合物(商品名:S3;明成化学工業株式会社製)を有効成分量比率で20:80に混合したものを、5重量%水分散液に調整した処理液に浸漬し、たるまない程度のテンションをかけ135℃下1.5分間乾燥させ、次いで235℃で1分間の熱処理を行った。
次いで、RFL接着剤からなる第2処理剤と第3処理剤を調整した。
第2処理剤としては、苛性ソーダ水溶液、アンモニア水溶液を加えた水に酸性触媒で反応せしめたレゾルシン・ホルマリン初期縮合物:スミカノール700S(住友化学(株)製、65%水溶液)を添加して十分に撹拌させる。これにホルマリンをレゾルシン/ホルマリン(R/F)比が1/2(モル比)となるように添加して均一に混合する。次にクロロプレンラテックスとスチレン−ブタジエン−ビニルピリジン三元共重合ラテックスの重量比が75/25のブレンド体のラテックスをレゾルシン−ホルマリン縮合体(RF)と三元共重合ラテックスとの重量比(RF/L)が1/5となるように混合し、さらにエラストロンBN−69(第一工業製薬(株)製、ジフェニルメタンジイソシアネートメチルエチルケトンオキシムブロック33%水分散体)を加え、使用直前にデナボンドE(ナガセケムテックス(株)製、クロロフェノール化合物20%溶液)をデナボンドE/RFL比を2/1となるように加え、十分撹拌して処理剤の調整を行った。
また、第3処理剤としては、ホルマリンをR/F比が1/1、レゾルシン−ホルマリン縮合体(RF)とクロロプレンラテックス/スチレン−ブタジエン−ビニルピリジン三元共重合ラテックスとの重量比(RF/L)が1/15となるようにした以外は処理剤2と同様に調整した。
これらのRFL接着剤では共にラテックス(L)として、クロロプレンラテックスとスチレン−ブタジエン−ビニルピリジン三元共重合ラテックスのブレンド体を用いており、その重量比は75/25である。
上記処理コードを第2処理剤中に浸漬した後、150℃で2分間乾燥し、連続して220℃で1.5分間の熱処理を行った。さらに第3処理剤中にコードを浸漬した後、150℃で2分間乾燥した。得られた接着処理アラミド繊維コードの剥離接着力測定を実施し、表1にその結果を示す。
このアラミド繊維コードを動力伝達ベルトの補強用に用いたところ優れた強度と耐久性を有するものであった。
[実施例2〜3、比較例1、2]
RFL接着剤中のラテックス(L)における、クロロプレンラテックスとスチレン−ブタジエン−ビニルピリジン三元共重合ラテックスの重量比を、実施例1の75/25から表1に示す重量比に変更した以外は、実施例1と同じ処理を行い、接着処理アラミド繊維コードを得た。表1にその結果を併せて示す。
Figure 2005171431
本発明で得られたベルト補強用アラミド繊維コードは、ゴムとの接着力や繊維強度が高く、自動車エンジンのタイミングベルト等の厳しい条件で用いられる動力伝達用のベルト等に好適に用いられる。

Claims (3)

  1. アラミド繊維をポリエポキシド化合物とブロックドポリイソシアネート化合物の水分散液から成る第1処理剤で処理し、次いでレゾルシン−ホルマリン−ゴムラテックス(RFL)を含む第2処理剤および第3処理剤で連続して処理する製造方法であって、第2処理剤、第3処理剤それぞれのRFL中のゴムラテックスにおけるクロロプレンラテックス/スチレン−ブタジエン−ビニルピリジン三元共重合ラテックスの比が20/80から80/20であり、第2処理剤を付与した後には170℃以下の予備乾燥と180℃以上の本乾燥を行い、第3処理剤を付与した後には170℃以下の予備乾燥のみを行うことを特徴とするベルト補強用アラミド繊維コードの製造方法。
  2. 該第2処理剤および/または該第3処理剤にクロロフェノール化合物を含む請求項1記載のベルト補強用アラミド繊維コードの製造方法。
  3. 請求項1または請求項2の製造方法で得られたベルト補強用アラミド繊維コード。
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