JP2005171420A - マーキング装置、裁断機及びマーキング方法 - Google Patents

マーキング装置、裁断機及びマーキング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、マーキング材の粘度に影響されることが少ない裁断機用のマーキング装置を提供することにある。
【解決手段】 本発明は、被裁断材料10の裁断後に処理が施される処理位置に、裁断される前に予め印を施すマーキング装置に関する。
裁断されていない被裁断材料10を載置する支持面が上面に形成された支持台2と、支持面上に載置された被裁断材料10に孔を開ける穿孔手段29と、穿孔手段29を支持台2上で、処理位置に移動させる穿孔手段移動手段と、穿孔された孔の内側を着色する着色手段30と、着色手段30を支持台2上で、処理位置に移動させる着色手段移動手段と、穿孔手段移動手段が穿孔手段29を処理位置に移動させ、処理位置に穿孔手段29が孔を開けた後、着色手段移動手段が着色手段30を処理位置に移動させ、処理位置に穿孔された孔の内側を着色手段30が着色するように制御する制御手段9と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、マーキング装置、裁断機及びマーキング方法に係り、特に、目打ちのための穿孔を行った後、この目打ち孔内側面をマーキング材で着色することにより、布地の縫製位置、ダーツ位置、ポケット位置等にマーキングを施すマーキング装置、裁断機及びマーキング方法に関する。
一般的に、衣類、寝具、車両の内装、船舶の内装、列車の内装、家具のカバー等の製造工程において、布地を裁断する際には、裁断後に裁断されたパーツを加工する際の目印とするため所定の位置(例えば、縫製位置、ダーツ位置、ポケット位置等)にマーキングを施している。
マーキングを施す方法としては、目打ちを行う方法が知られている。目打ちとは、布地の縫製位置等を穿孔し、形成された孔によって縫製位置等の目印とする方法である。
しかし、目打ちによる方法では、例えばレース生地等のように、布地本体に多数の孔が形成されている場合、目打ちされた位置が、裁断後見えにくくなる等の問題が生じていた。
そのため、目打ち位置にマーキング材による着色を行う各種の方法が知られている(例えば、特許文献1,特許文献2参照)。

特公昭59−053362号公報(第4頁乃至第6頁、第4図乃至第8図)
特開平05−195421号公報(第4頁、図3乃至図4)
特許文献1に記載のマーク付け装置は、図12に示すように、流体溜めに連結された液体輸送管118、穿孔具126を備える。穿孔具126が被裁断物の重畳体に穿入されると、液体溜め116に貯留された液体は、液体輸送118内を流下し、穿孔具126内に流入する。穿孔具126内に流入した液体は、穿孔具126下端に形成された開口部より流出して、被裁断物の重畳体にマークを施す。
特許文献2に記載の裁断機における被裁断材へのマーキング装置は、目打ち針132が被裁断材を穿孔するときに同時に被裁断材を着色する。図13に示すように、液体タンク146から流出したインク145は、液体通路及び液体通路を通過して、目打ち針132内部に穿設された液体供給通路に流入する。目打ち針132が被裁断材を穿孔するとき、液体供給通路に流入したインク145が、目打ち針132下端部に形成された流出孔から流出して被裁断材にマーキングを施す。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の装置によれば、鉛直に設置された穿孔具内に上からインクを注入し、穿孔と同時に着色しているため、着色処理のコントロールが難しいという不具合があった。
つまり、穿孔具が着色装置も兼ねているため、着色処理が穿孔時の振動の影響を受け易く、振動によりインクが大量に出て生地に滲むなどの不具合があった。また、インクを穿孔具内に上から注入しているため、インクの流れが重力の影響も受けるため、インクの吐出量の調整が難しく、生地にインクが染み込みすぎたり、逆に積層した生地のうち何枚かにはインクが付着しなかったりするなどの不具合が生じることもあった。
さらに、インクを穿孔具内に上から注入しているため、振動、重力がかかっている条件下で、穿孔具内に安定して供給できると共に安定して吐出できるようなインクの粘度を選択しなければならず、インク物性の選択、調整に手間がかかっていた。
更に、インク吐出口を、このような振動、重力の影響を受けにくく、目詰まりしない構造にする必要があり、穿孔具のインク吐出口の開発、メンテナンスにも手間がかかっていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、重力、振動等の影響を受けにくく、被裁断材料に安定してマーキング可能なマーキング装置、裁断機及びマーキング方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、装置全体の構成が簡素化され、メンテナンス性が向上したマーキング装置、裁断機及びマーキング方法を提供することにある。
前記課題は、請求項1に記載のマーキング装置によれば、被裁断材料の裁断後に処理が施される位置に、裁断される前に予め印を施すマーキング装置において、裁断されていない前記被裁断材料を載置する支持面が上面に形成された支持台と、前記支持面上に載置された前記被裁断材料に孔を開ける穿孔手段と、該穿孔手段を前記支持台上で、前記位置に移動させる穿孔手段移動手段と、前記孔の内側を着色する着色手段と、該着色手段を前記支持台上で、前記位置に移動させる着色手段移動手段と、前記穿孔手段移動手段が前記穿孔手段を前記位置に移動させ、該位置に前記穿孔手段が孔を開けた後、前記着色手段移動手段が前記着色手段を前記位置に移動させ、該位置の前記孔の内側を前記着色手段が着色するように制御する制御手段と、を備えることにより解決される。
このように、穿孔手段と着色手段を別個に設けているので、着色手段による着色処理のコントロールが容易になる。
つまり、穿孔手段であるポンチ内にインクを詰め、穿孔と同時に着色する従来のマーキング装置では、大きく振動する穿孔手段と着色手段を兼用しているので、穿孔手段の振動により内部のインクが多量に漏れて被裁断材料を汚したり、逆に被裁断材料が汚れることを防ごうとするあまりインクが十分に付着しなかったりしていたが、本発明のマーキング装置では、穿孔手段と着色手段とを別体としているため、着色処理が穿孔時の振動の影響を受けにくくなり、着色処理のコントロールが容易となる。
このとき、前記着色手段は、少なくとも前記孔より細く形成された長尺体からなり、該長尺体の表面の少なくとも一部に前記着色材を付着させる着色材供給手段を備え、該着色材供給手段は、前記長尺体から一定の間隔をおいて設置され前記着色材が含浸された吸収体と、該吸収体を前記長尺体の側面に押し付ける押圧手段と、を備え、前記押圧手段が前記吸収体を前記長尺体の前記側面に押し付けることにより、前記長尺体の前記側面に前記着色材が供給されるよう構成されている。
このように構成しているので、着色剤の貯留槽の下方に着色剤吐出口を設け、そこから直接着色剤を被裁断材料に付与する方式と異なり、着色手段の全体に着色剤を満遍なく安定して供給することができる。その結果、被裁断材料のマーキング位置にも、斑なく安定して着色することが可能となる。
さらに、前記長尺体を、該長尺体の長さ方向を軸として回転させる回転駆動手段を備え、前記長尺体は、側面が螺子切りされ、前記回転駆動手段が前記長尺体を回転させると同時に前記押圧手段が前記吸収体を前記長尺体の側面に押し付けることによって、前記吸収体が前記長尺体に密着しながら長さ方向に移動し、前記長尺体の前記側面に前記着色材が供給されるように構成されていると、長尺体を回転させるのみで、長尺体に係合した吸収体が長尺体の長さ方向に移動するため、吸収体を昇降運動させる駆動装置を別途設ける必要がなく、装置の構成を簡素化できる。装置の構成が簡素化されると部品点数が少なくなるため、メンテナンスが容易になり好適である。
また、長尺体の側面が螺子切りされているため、表面が平坦であるものに比して、着色材の保持能力が高くなり好適である。
また、前記穿孔手段は、略円筒体のポンチからなり、前記着色手段は、前記ポンチよりも細く形成され、側面が螺子切りされたマーキングドリルからなり、該マーキングドリルから一定の間隔をおいて設置され着色材が含浸された吸収体と、該吸収体を前記マーキングドリルの側面に押し付ける押圧手段と、前記ポンチ及び前記マーキングドリルを回転させる回転駆動手段と、前記ポンチを上下運動させるポンチ昇降駆動手段と、前記マーキングドリルを上下運動させるドリル昇降駆動手段と、を備え、前記制御手段は、前記回転駆動手段が前記ポンチ及び前記マーキングドリルを回転させた状態で、前記ポンチ昇降駆動手段が前記ポンチ先端を前記被裁断材料の少なくとも下端まで下げて前記被裁断材料を穿孔させた後、前記ドリル昇降駆動手段が前記マーキングドリルを前記孔の中まで下げて前記被裁断材料の前記孔の内側に前記着色材を付着させるように制御するように構成されていると、ポンチを回転させた状態で被裁断材を穿孔することができるため、確実に被裁断材料を穿孔することが可能となり好適である。また、マーキングドリルを回転させた状態でマーキングを行うことが可能となるため、着色材の塗りムラ等を防止することができ、均一なマーキングを行うことが可能となり好適である。
また、被裁断材料をカッターにより所望の形状に裁断する裁断機にマーキング装置が備えられていると、マーキングと裁断を一度に行うことが可能となり好適である。
また、裁断されていない被裁断材料を、支持台の支持面上に載置する載置工程と、ポンチを前記支持台上で、前記被裁断材料の裁断後に処理が施される位置に移動させるポンチ移動工程と、前記ポンチの先端を前記被裁断材料の下端まで下ろして前記被裁断材料の前記位置に孔を開けると共に、着色材が含浸された吸収体をマーキングドリルに押し付けて、該マーキングドリルに前記着色材を付着させる穿孔・付着工程と、前記マーキングドリルを前記支持台上で、前記位置に移動させるドリル移動工程と、前記マーキングドリルを前記位置で下ろして、前記被裁断材料の前記孔の内側を着色する着色工程と、を備えるよう構成されていると、被裁断材へのマーキングを円滑に実施することでき、短時間で大量の被裁断物へのマーキング処理及び裁断処理を行うことが可能となり好適である。
本発明によれば、着色手段と着色材供給手段を分割して構成したため、着色手段の外側に着色材を付着させることが可能となる。よって、使用することが可能な着色材の粘度範囲が広範囲となるため、被裁断材料の種類やコスト等に応じて、着色材選択の余地が広がる。
また、着色手段の外側に着色材を付着させ、その付着させた着色材でマーキングを行うため、余分な着色材が被裁断材料に付着することがない。よって、着色手段の内部から着色材流出孔を介してマーキング材を流出させる従来のマーキング装置の問題点であった、着色材の過剰流出によるマーキングの滲み、着色剤の漏れ等を防止することが可能となる。
また着色材を着色手段の外側に付着させることが可能であり、余分な着色材が被裁断材に付着することがないため、被裁断材料に付着した着色材は短時間で乾燥する。
よって、裁断終了後のピックアップの際に他所に色移りすることを防止することが可能である。
更に、着色材を着色手段の外側に付着させることが可能となるため、着色手段の内部にマーキング材を流下させる従来のマーキング装置の問題点であった着色手段内部での着色材の凝固及び着色材による着色材流出孔の目詰まり等を防止することが可能となる。
よって、着色手段内部での着色材の凝固や着色材流出孔での目詰まりにより生じるマーキングのムラ等の不具合を回避することが可能となる。
また、着色手段の内部の着色材を流下させる従来のマーキング装置では、着色材を貯留しておく着色材タンク、着色材流下通路、着色材流出制御のための調整バルブ等の制御装置及び駆動装置等を備える必要があるため、部品点数が多く、制御が煩雑となる。
しかし、本発明のマーキング装置においては、着色手段外側に着色材を付着させる構成であるため、従来のマーキング装置に比して部品点数を減らすことが可能であり、複雑な制御系を必要としない。
よって、マーキング装置の製造コストを抑えることが可能であり、メンテナンスも容易である。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
図1乃至図6は本発明の一実施形態を示す図で、図1はマーキング装置を備えた裁断機の斜視図、図2はマーキング部のカバーを外した状態を示す斜視図、図3は図2の平面図、図4は図3のB−B線断面の説明図、図5は図3のC−C線断面の説明図、図6はインク溜めの上下水平移動機構の説明図であり、(a)はマーキング部7の正面から見た説明図、(b)はマーキング部7の右側から見た説明図である。図3はポンチ装置29及びドリル装置30の回転機構を説明するため、図6では、インク溜め28aの移動機構を説明するため、一部の部材は省略してある。
はじめに、図1乃至図6を参照し、本発明の一実施形態に係るマーキング装置の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るマーキング装置を備えた裁断機1を示す。
裁断機1は、予め設定された裁断データに基づいて自動的に、被裁断材料である布地10を裁断するための装置であり、マーキング装置は、布地10に縫製位置等のマーキングを行うための装置である。
裁断機1は、マーキング部7以外の構成は公知の裁断機であり、筺体4、ベースフレーム3、布地支持台2、ガイドレール5、裁断ヘッド6、操作装置8、制御装置9、マーキング部7を基本構成として形成されている。
尚、本実施形態においては、被裁断材料として布地10を裁断する場合を示すが、この被裁断材料としては布地に限られることはなく、レース生地、綿入りのキルティング生地、皮革、ビニルシート、紙等、裁断後に縫製、貼付等の処理を行うシート状の材料であればよい。
筺体4は、略直方体の容器体からなり、裁断機1全体を内側に収納し支持する外枠としての役割を果たす。裁断機1設置場所に固定された不図示のベース板上に配置される。
筐体4内には、布地10を吸引により布地支持台2に密着させるための不図示の真空ポンプと、真空ポンプの上に載置された吸引ボックスと、吸引ボックスの上に載置された布地支持台2と、が格納されている。
不図示の吸引ボックスは、略板体からなり、筐体4の底面上に水平に設置され、真空ポンプに接続された多数の吸引孔が垂直に配設されている。
ベースフレーム3は、筺体4よりもわずかに大きい底面長方形の枠体からなり、筺体4の上端を覆う状態で固定される。
ベースフレーム3の長手方向の2辺には、それぞれ、ガイドレール5を摺動させるための不図示のレールが、略全長に渡って形成されている。
布地支持台2は、上面に布地10を支持するための部材である。布地支持台2は、支持ガイドであり、吸引ボックス上に載置されている。
布地支持台2の上面には、剛毛体が植設されている。なお、図示しない吸引ボックスには多数の吸引孔が形成されているので、布地支持台2の下側に配設される真空ポンプで真空吸引することにより、布地支持台2上面に支持された布地10は、布地支持台2に密着させられる。
ガイドレール5は、裁断ヘッド6及びマーキング部7を所望の位置へと移動させるためのレールである。
ガイドレール5は、細長く形成された板体からなり、上側の面には、裁断ヘッド6を摺動させるためのレール状の溝が形成されている。
ガイドレール5は、裁断機1の長手方向と垂直な一方の辺から他方の辺に掛け渡されている。
ガイドレール5の両端部には、ベースフレーム3の不図示のレールに係合する係合溝が形成されており、ベースフレーム3の不図示のレールに沿って、ガイドレール5が摺動可能に形成されている。
また、ガイドレール5の図1右側の端部の上面には、操作装置8が固定されている。
裁断ヘッド6は、布地10を裁断するための公知の裁断ヘッドである。
裁断ヘッド6には、カッターヘッドが含まれ、カッターヘッドは、制御手段9からの指令により、シリンダー、モータ等の駆動手段で上下方向に移動及び回転して、布地10を裁断する。
裁断ヘッド6には、ガイドレール5の溝に係合可能な不図示の係合突起が形成されておりこの係合突起が溝に係合することにより、ガイドレール5に沿って裁断ヘッド6が摺動可能に構成されている。
操作装置8は、布地10の搬送、裁断操作、ピックアップ操作等の各種操作開始を指令する為の装置であって、図示しないタッチパネル形式の操作画面を備えている。
ただし、操作装置8はタッチパネル形式の操作画面を備えるものに限られるものではなく、キーボード等の入力装置により操作指令を送信する形式のものであってもよい。
制御装置9は、本実施形態における裁断機1全体を制御する中枢部であり、図示しないCPU、RAM、ROM等を備えている。この制御装置9は、フレキシブルディスクに記憶されたCADデータを読み取り、マーキング動作及び裁断動作を制御することが可能である。ただし、CADデータはフレキシブルディスクに記憶されるものに限られるものではなく、他の記憶媒体に記憶されたデータを読み取るように構成されていても良い。
裁断ヘッド6の横には、マーキング部7がガイドレール5に摺動可能に配置されており、裁断ヘッド6及びマーキング部7は、一体となって摺動可能に構成されている。
マーキング部7は、布地10にマークを施すための装置であって、カバー7aで外側が覆われている。
図2乃至図6に示すように、マーキング部7は、固定プレート25、回転駆動手段であるモータ23、穿孔手段であるポンチ装置29、着色材供給手段であるインク供給装置28、着色手段であるドリル装置30を主要構成とする。
固定プレート25は、マーキング部7全体を支持するものであって、図2に示すように、段差25aを備えた略矩形の板体からなる。
固定プレート25には、図2乃至図4に示すように、インク供給装置28、ポンチ装置29、ドリル装置30が固定されている。
また、固定プレート25には、図2に示すように、軸固定プレート41が固定されている。
軸固定プレート41は、細長い略矩形の板体の両端が曲げられた形状からなり、一端が直角に曲げられた脚部41aとして形成され、他端が前記一端とは逆方向に直角に曲げられた支持部41bとして形成されている。
支持部41bの上面には、ボールスプライン軸29aの中心軸29e上端を固定するためのポンチ支持プレート41dが固定されている。
軸固定プレート41は、図3、図4に示すように、脚部41aから支持部41bに向かって起立する面が、固定プレート25の段差25aに当接するように設置されている。従って、軸固定プレート41が段差25aで支持されるので、ボールスプライン軸29aが振動による影響を受けにくくなり、ボールスプライン軸29aの動作をより安定させることが可能となる。
モータ23は、ドリル装置30のドリル部30c、ポンチ装置29のポンチ刃29cを回転させるために用いられるものであって、公知の電動モータである。
図2、図3に示すように、固定プレート25上には、上面が固定プレート25に水平なモータ支持台33が固定され、モータ23は、出力軸23aが鉛直になるように、モータ支持台33に固定されている。
固定プレート25とモータ支持台33の間には、モータ支持台33の内部に収容されるようにモータプーリ23bが配設されている。
モータプーリ23bの軸は、出力軸23a下端に連結されている。
ポンチ装置29は、マーキングを行う場所を穿孔するための装置である。
ポンチ装置29は、図4に示すように、ボールスプライン軸29a、ポンチプーリ29b、ポンチシリンダー22、ポンチ昇降プレート27を主要構成とする。
ボールスプライン軸29aは、上下運動及び回転運動を行いながら、ポンチ刃29cにより布地10を穿孔するためのものであり、その下端側にはスライドブッシュ29kを介してブッシュカラー29lが固定されており、ブッシュカラー29lの下端側にはポンチ刃29c上端が固定されている。
また、ボールスプライン軸29aは中空円筒体であり、その中空部には中心軸29eが貫通している。
中心軸29eは、断面円形の長尺体からなる。
ポンチ刃29cは、径がボールスプライン軸29aの径よりも若干大きい中空の円筒体として形成されている。また、ポンチ刃29cの上端はブッシュカラー29l下端に固定されており、下端は筒状の鋭利な刃として形成されている。布地10は、このポンチ刃29c下端で穿孔されるよう構成されている。
中心軸29eの周囲には、下端がポンチ刃29cの下端と同じ高さになるよう、ポンチ刃29cが同軸的に配置されている。ポンチ刃29cの上端には、ブッシュカラー29lが中心軸29eを囲んで配置され、このブッシュカラー29lの上にはスライドブッシュ29kが設置され、スライドブッシュ29kの上にはボールスプライン軸29dが連結されている。
中心軸29eの上端は、ポンチ支持プレート41dに垂直に固定されている。
ポンチ昇降駆動手段であるポンチシリンダー22は、ボールスプライン軸29aを上下運動させるためのものであり、公知の複動型エアシリンダーが使用されている。
ポンチシリンダー22は、ピストンロッド22aが固定プレート25下部へ突出するように、固定プレート25上に固定されている。ピストンロッド22aの下端は、ポンチ昇降プレート27に螺設されている。
ポンチ昇降プレート27は、矩形の板体として形成され、ポンチホルダー29fを固定するための孔27aが形成されている。ポンチ昇降プレート27は、ピストンロッド22aの上下運動に伴い上下し、ポンチ刃29cに上下運動を伝達する役割を果たす。
ポンチプーリ29bは、ボールスプライン軸29aを回転運動させるためのものであり、公知のタイミングプーリが使用されている。ポンチプーリ29bは、固定プレート25上に設置され、側面にはタイミングベルト11が係回されている。
ポンチプーリ29bの軸穴には、中空の筒状体からなるボールスプラインホルダー29iが固定され、さらにそのボールスプラインホルダー29iの内側には、ボールスプライン29hが固定されている。
ボールスプライン軸29aの長さ方向の略中央は、ボールスプライン29h、ボールスプラインホルダー29iを介してポンチプーリ29bに固定されている。また、ボールスプライン軸29aには、ポンチプーリ29bよりも下の位置で、ポンチホルダー29fが周設されている。
ボールスプライン軸29aの下端は、ポンチホルダー29fの上端よりも少し下の位置にあり、ボールスプライン軸29aの下端にはスライドブッシュ29k、スライドブッシュ29kの下にはブッシュカラー29l、ブッシュカラー29lの下にはポンチ刃29cが連結された構成であり、これらボールスプライン軸29aの下端、スライドブッシュ29k、ポンチ刃29cの上端は、ポンチホルダー29fに周設固定されている。
ポンチホルダー29fは、軸受を介してポンチ昇降プレート27の孔27aに貫設されている。
ポンチホルダー29fの上端には、ポンチ昇降プレート27の上の位置で、リング状の固定部材29gが周設されており、ベアリングを挟み込んで29fを固定している。
ポンチ刃29cとポンチホルダー29fの接合部は、カバー29jで被覆されている。
このように、ボールスプライン軸29aは、ボールスプライン29h及びポンチホルダー29fの中空部を貫通して固定されている。また、ボールスプライン29hはポンチプーリ29bに固定され、ポンチホルダー29fはポンチ昇降プレート27に対し回動可能に取り付けられている。
このように、ボールスプライン軸29aには、ポンチプーリ29bの回転及びポンチ昇降プレート27の上下運動が伝達可能に構成され、布地10を穿孔可能に構成されている。
インク供給装置28は、ドリル部30cに着色材としてのインクを付着させる装置である。
インク供給装置28は、図5、図6に示すように、固定プレート25下面に固定されている。
インク供給装置28は、水平レール28b、スライドベース28d、垂直レール28f、インク溜め28a、押圧手段としてのマーカーシリンダー32を主要構成とする。
水平レール28bはインク溜め28aをドリル部30cに押し付けるために水平方向に移動させるためのレールであり、固定プレート25下面に固定されている。水平レール28bには、図5及び図6(a)の左右方向で、図6(b)の紙面に対して垂直な方向に伸びる不図示のレール溝が形成されている。
この水平レール28bの不図示のレール溝には、レール溝に係合可能な不図示の係合突起を備えた水平ガイド28cが係合され、水平レール28bに沿って水平運動可能に構成されている。
スライドベース28dは、長方形の板体であり、長辺の一方の端部が垂直に折り曲げられている。折り曲げられた部分が、図6(a)(b)に示すように、水平ガイド28cに固定されている。スライドベース28dには、図5に示すように、インク溜め28aが上昇し過ぎることを防止するストッパー28lが固定されている。
スライドベース28d前面には、マーキングドリル30a側の端辺に沿って、垂直レール28fが固定されている。
垂直レール28fは、インク溜め28aを上下方向に移動させるためのレールであって、鉛直方向が長い断面長方形の略板体からなる。垂直レール28fには、鉛直方向に伸びる不図示のレール溝が形成されている。
この垂直レール28fの不図示のレール溝には、レール溝に係合可能な不図示の係合突起を備えた垂直ガイド28gが係合され、垂直レール28fに沿って上下運動可能に構成されている。
垂直ガイド28gの前面には、図6(a)(b)に示すように、スライドベース28dに対して平行に、矩形の板体からなるインク溜め固定板28pが固定され、このインク溜め固定板28pに、インク溜め28aが固定されている。
また、スライドベース28dの裏面下端には、矩形の板体が直角に折り曲げられてなるストッパー28qが固定されている。
このストッパー28qは、垂直に折り曲げられた部分に図示しないストッパーボルトが取り付けられており、このストッパーボルトにより垂直ガイド28gが垂直レール28fから脱け落ちることを防止する。
インク溜め28aは、内部にインクを充填するものであり、略直方体の筺体からなり、ドリル装置30側の側面中央に、高さ方向の全長に亘って半円柱状の切欠き部が形成されている。
インク溜め28a内には、フェルト28nが充填されており、切欠き部で、インク溜め28a内部のフェルト28nが露出している。
インク溜め28aにはインクが注入され、フェルト28nがインクを含浸した状態が保たれている。
通常の状態ではインクは漏れ出すことがないが、インク溜め28aが移動して、ドリル部30cに押し付けられると、圧力によりフェルト28nからインクが滲み出し、ドリル部30cにインクが付着するように構成されている。
本実施形態においては、インク溜め28aに充填する素材として、フェルトを使用したが、これに限定されるものではない。すなわち、インクが滲み出し可能で、ドリル部30cに押し付けられることによって、ドリル部30cの螺旋状の突起が転写して螺旋状の溝ができる性質を持つ素材であればよく、スポンジ、多孔性ゴム等の素材であっても良い。
また、本実施形態においては、インク溜め28a内のフェルト28nに圧力を加えてインクが滲み出させ、このインクをドリル部30cに付着させるように構成したが、インクを付着させる方法はこれに限定されるものではない。すなわち、インクを付着させることが可能であれば良く、フェルト28nの位置にスプレーノズルを配設し、スプレー噴射によりインクを付着させても良いし、フェルト28nの位置にハケ等を設けてインクを塗布しても良い。
また、固定プレート25下側には、インク溜め28aより後に、マーカーシリンダー32が設置されている。マーカーシリンダー32の設置機構について図6(a)(b)に基づき説明する。
固定プレート25下面後側に、矩形の板体からなり長さ方向の一方の端部が垂直に折り曲げられたシリンダー金具32bが、鉛直に固定されている。
シリンダー金具32bの下端には、矩形の板体からなる支持板32cが、シリンダー金具32bの面に垂直に固定されている。
また、スライドベース28dの裏面には、支持板32cと略同じ高さに、外形が直方体からなる枠体32dが固定されている。枠体32dのマーキングドリル30a側の面は、支持板32cと平行な面として形成されている。
支持板32cには、マーカーシリンダー32が、ピストンロッド32aをマーキングドリル30a側に向けた状態で、貫通して固定されている。また、枠体32dのマーキングドリル30a側の面を貫通するように、ピストンロッド32aの先端が固定されている。
マーカーシリンダー32は、インク溜め28aを水平方向へ移動させるための動力であり、公知の複動型エアシリンダーが使用される。マーカーシリンダー32は、裁断面と平行、すなわち水平になるように固定されている。
また、固定プレート25下面には、図5のようにセンサ28iが固定されている。
センサ28iは、インク溜め28aの接近を検知するためのものであり、公知の近接センサが使用される。
また、図6では図示を省略しているが、インク溜め固定板28pには、図5に示すように、センサ検知部材28jが固定されている。センサ検知部材28jは、センサ28iにインク溜め28aの接近を検知させるためのものである。
図6では図示を省略しているが、固定プレート25のモータ23側端部の側面には、狭幅の板体からなるストッパー28kが鉛直に固定されている。ストッパー28kの下端は、インク溜め28a側に垂直に折り曲げられた後更に下方へ垂直に折り曲げられている。ストッパー28kの下端には、インク溜め28aがマーキングドリル30aの逆方向に水平に戻り過ぎることを防止するストッパーボルト28mが固定されている。
ドリル装置30は、回転運動及び昇降運動を行いながらポンチ装置29で穿孔された孔の内側面に、インクを付着させるための装置である。
ドリル装置30は、長尺体としてのマーキングドリル30a、ドリルプーリ30b、ドリルシリンダー21、ドリル昇降プレート26、押え部材31を主要構成とする。
マーキングドリル30aは、ポンチ装置29により穿孔された孔の内側面にインクを付着させるためのものであり、ドリル部30c、支持部30d、ボールスプライン軸部30eから構成されている。マーキングドリル30aは、裁断面に対して垂直に設置されている。
ドリル部30cは、ポンチ装置により穿孔された孔の内側面にインクを付着させるための部材であり、外周部分が螺旋状に螺子切りされた棒体である。
支持部30dは、ドリル部30cよりも大径の略円柱体からなる。ボールスプライン軸部30eは、支持部30dよりもさらに大径の略円柱体からなるボールスプライン軸であって、ドリル部30c、支持部30dと一体に形成されている。
ドリルシリンダー21は、マーキングドリル30aを上下運動させるためのものであり、公知の複動型エアシリンダーが使用されている。
ドリルシリンダー21は、ピストンロッド21aが固定プレート25下部へ突出するように、固定プレート25上に固定されている。ピストンロッド21aの下端は、ドリル昇降プレート26に螺設されている。
ドリル昇降プレート26は、矩形の板体として形成され、ドリルホルダー30fを固定するための孔26aが形成されている。ドリル昇降プレート26は、ピストンロッド21aの上下運動に伴い上下し、マーキングドリル30aに上下運動を伝達する役割を果たす。
図2、図3に示すように、ポンチシリンダー22とドリルシリンダー21は、互いの横断面の中心を結ぶ直線がガイドレール5と略垂直となる状態で固定プレート25に配置され、ポンチシリンダー21は固定プレート25のガイドレール5側へ配置されている。
ドリルプーリ30bは、マーキングドリル30aを回転運動させるためのものであり、公知のタイミングプーリが使用されている。ドリルプーリ30bは、固定プレート25上面に設置され、側面にはタイミングベルト11が係回されている。
ドリルプーリ30bの軸穴には、中空の筒状体からなるボールスプラインホルダー30iが固定され、さらにそのボールスプラインホルダー30iの内側には、ボールスプライン30hが固定されている。
ボールスプライン軸30eは、長さ方向略中央より少し下の位置で、ボールスプライン30h、ボールスプラインホルダー30iを介してドリルプーリ30bに固定されている。また、ボールスプライン軸30eには、ドリルプーリ30bよりも下の位置で、ドリルホルダー30fが周設されている。
ボールスプライン軸30eの下端は、ドリルホルダー30fの上端よりも少し下の位置にあり、ボールスプライン軸30eの下には支持部30dが連続している。ボールスプライン軸30eの下端及び支持部30dの上端は、ドリルホルダー30fに周設固定されている。
ドリルホルダー30fは、軸受を介してドリル昇降プレート26の孔26aに貫設されている。
ドリルホルダー30fの上端には、ドリル昇降プレート26の上の位置で、リング状の固定部材30gが周設されており、ベアリングを挟み込んでマーキングドリル30aが配設されている。
このように、マーキングドリル30aは、ボールスプライン30h及びドリルホルダー30fの中空部を貫通して固定されている。また、ボールスプライン30hはドリルプーリ30bに固定され、ドリルホルダー30fはドリル昇降プレート26に配設されている。
このように、マーキングドリル30aには、ドリルプーリ30bからの回転力及びポンチ昇降プレート27からの上下運動が伝達可能に構成され、ポンチ装置29で穿孔された孔の内側面にインクで着色することが可能となる。
押え部材31は、マーキングを行う際に、布地10が動かないように固定するための部材である。
押え部材31は、ボールスプライン軸受31c、軸31b、押え金31a、ばね31dを主要構成とする。
ボールスプライン軸受31cは、公知のボールスプライン軸受からなり、ドリル昇降プレート26を貫通して固定されている。
軸31bは、公知のボールスプライン軸からなり、通常時、上端外周にボールスプライン軸受31cが位置する。
軸31bに沿ってボールスプライン軸受31cを下方に押し下げる力がかかると、ボールスプライン軸受31cは、内壁に備えるボールにより、軸31bに沿って下方に摺動可能に構成されている。
また、軸31bの下端には、押え金31aが固定されている。
押え金31aは、布地10を固定するためのものであり、矩形の板体からなり、ドリル部30cが貫通する位置に貫通孔31eが形成されている。
軸31bの周囲には、ばね31dが巻回されている。
ばね31dは、公知のコイルスプリングからなり、押え金31aとボールスプライン軸受31cとの間の距離を通常時一定に保つためにボールスプライン軸受31cを上方へ付勢すると共に、ドリル昇降プレート26が下降した際に押え金31aを布地10に押圧する役割を果たす。
次に、ポンチ装置29、インク供給装置28、ドリル装置30の動作機構を説明する。
ポンチ29c、マーキングドリル30aの回転機構は次のとおりである。
図3に示すように、固定プレート25上面には、モータプーリ23b、ポンチプーリ29b、ドリルプーリ30bが配設され、モータプーリ23b、ポンチプーリ29b、ドリルプーリ30bには、タイミングベルト11が係回されている。
ポンチプーリ29b及びドリルプーリ30bは、モータ23の稼動によりモータプーリ23bが回転運動を行うと、タイミングベルト11によりその回転運動が伝達され、回転可能となるように構成されている。
ポンチ29aは、ポンチプーリ29bの回転に連動して、マーキングドリル30aは、ドリルプーリ30bの回転に連動して、回転可能となっている。このように、モータ23が回転することにより、ポンチ29a及びマーキングドリル30aが回転可能となるよう構成されている。
図4に基づき、ポンチ装置29の昇降運動の動作を説明する。ポンチ装置29の昇降運動は、ポンチ29cを回転させた状態で行なわれる。
ポンチシリンダー22の図示しない上部ポートに圧縮空気が導入され、ポンチシリンダー22のピストンが前進することにより、ピストンロッド22aが下方へ伸長してポンチ昇降プレート27にU方向の力が付加され、ポンチ昇降プレート27が下降する。この力によって、にポンチ刃29cは、ポンチ29Uの位置へと下降する。
このとき、ポンチ刃29c、ボールスプライン軸29d、ブッシュカラー29l、スライドブッシュ29k、固定部材29gはポンチホルダー29fと一体となって下降するが、中心軸29eはポンチ支持プレート41dに固定されているので下降しない。
このようにして、非作動時に中心軸29eの先端と略同じ高さにあったポンチ刃29cの先端は、中心軸29eよりも下方に下降する。
ポンチ刃29cが布地10の下端まで下降することにより、布地10に孔があけられ、ポンチ刃29c内には、穿孔したことによりできる円形の被穿孔物が嵌った状態となる。
ポンチ装置29が下降した状態で、ポンチシリンダー22の図示しない下部ポートに圧縮空気が導入されると、ピストンが後退するために、ポンチシリンダー22のピストンロッド22aは上方へ引かれる。この動きに伴って、ポンチ昇降プレート27は上昇し、ポンチ刃29cは上昇する。
このとき、ポンチ刃29cの先端は中心軸29eの先端と略同じ高さに戻るので、ポンチ刃29cの中空部に嵌った被穿孔物は、中心軸29eの下端により、下方へ押し出される。
図5、図6に基づき、インク供給装置28の昇降・スライド運動の動作を説明する。インク供給装置28の昇降・スライド運動は、マーキングドリル30aを回転させた状態で行なわれる。
マーカーシリンダー32に圧縮空気が導入され、ピストンロッド32aが伸長すると、枠体32dを介してピストンロッド32aに連結されたスライドベース28dが、水平ガイド28cごと水平レール28bに沿ってW方向に移動する。
インク溜め28aはスライドベース28dに連結されているため、スライドベース28dがW方向へ移動すると、インク溜め28aもW方向へ移動し、28Wの位置へ到達する。このとき、インク溜め28aのフェルト28nは、ドリル部30cに押し付けられる。
そして、圧力によりフェルト28nよりインク溜め28aに充填されたインクが滲み出す。
また、インク溜め28aがドリル部30cに押し付けられることにより、ドリル部30cの螺旋状の型がフェルト28nに付けられ、螺旋状の溝がフェルト28nに転写される。
ドリル部30cは回転運動しているため、螺子状の溝がフェルト28nに形成されると、フェルト28nは雌ねじの機能を果たすことができるようになり、ドリル部30cに沿って、インク溜め28aが上昇を開始する。
このようにフェルト28nがドリル部30cに押し付けられながらドリル部30cに沿って上昇することによって、ドリル部30c表面のフェルト28nが通過した部分にはインクが付着されることとなる。
インク溜め28aが上昇して28Vの位置に到達すると、共に上昇していたセンサ検知部材28jがセンサ28iで検知される。
センサ28iでセンサ検知部材28jが検知されると、マーカーシリンダー32への圧縮空気の導入ポートが変更され、ピストンロッド32aがもとの状態に復帰される。スライドベース28dへのW方向の力は消滅し、スライドベース28dがもとの位置に戻るので、インク溜め28aはもとの位置に復帰する。
図5に基づき、ドリル装置30及び押え部材31の動作を説明する。ドリル装置30の昇降運動は、マーキングドリル30aを回転させた状態で行なわれる。
ドリルシリンダー21の図示しない上部ポートに圧縮空気が導入され、ドリルシリンダー21のピストンが前進することにより、ピストンロッド21aが下方へ伸長してドリル昇降プレート26にT方向の力が付加され、ドリル昇降プレート26が下降する。
この力によって、マーキングドリル30aは、ドリルホルダー30fと共に固定部材30gごとマーキングドリル30Tの位置へと下降する。
このとき、ドリル昇降プレート26に固定されている押え部材31も、ドリル昇降プレート26の下降に従って下降する。押え金31aは、押え金31Tの位置へと下降する。
押え金31aが押え金31Tの位置で布地10に接すると、押え金31aと軸31bはそれ以上下降することができず、ボールスプライン軸受31cに対して軸31bが上に上がろうとする力が働く。軸31bとボールスプライン軸31bとの間はボールにより摺動可能となっているため、軸31bがボールスプライン軸受31cに対して上方向に移動し、軸31bの先端がボールスプライン軸受31cの先端より突出する。
これにより、押え金31aが布地10上の押え金31Tに位置したままボールスプライン軸受31cがドリル昇降プレート26の下降に伴い下降するので、押え金31aとボールスプライン軸受31cとの距離が図5のSまで狭まり、ばね31dはSの範囲まで収縮する。この状態にあるとき、ばね31dは、布地10を押圧する役割を果たす。
そしてこのとき、下降したマーキングドリル30Tは、押え金31aに形成された孔を貫通した状態となっている。
ドリル装置30及び押え部材31が下降した状態で、ドリルシリンダー21の図示しない下部ポートに圧縮空気が導入されると、ピストンが後退するために、ドリルシリンダー21のピストンロッド21aは上方へ引かれる。
この動きに伴って、ドリル昇降プレート26は上昇し、ドリルホルダー30fと共にドリル部30cは上昇する。
このとき、押え部材31も、ドリル昇降プレート26の上昇に従って上昇する。ドリル昇降プレート26が上昇すると、収縮していたばね31dには自然長に復帰する力が生じるため、押え金31aとボールスプライン31cはもとの間隔を確保した図5の実線の状態に復帰する。
(マーキング部7の動作)
次に、上記構成からなるマーキング部7の動作について説明する。
図7は、本発明の一実施形態に係るマーキング部7の工程の流れを示すメイン工程図、図8乃至図11は、マーキング部7の制御を示すフローチャートである。
図7乃至図11の処理は、制御装置9に内蔵されている図示しないCPUで制御されている。
図7のマーキング部7の工程は、操作装置8に設定されている図示しない開始指令ボタンが操作されることでスタートする。工程1のマーキング準備処理工程で、布地10を穿孔する位置までマーキング部7を移動する。
その後、工程2のポンチ処理工程及び工程3のインク付着処理工程を並行して実施する。工程2のポンチ処理工程では、布地10のマーキング位置を穿孔する。また、工程3のインク付着処理工程においては、ドリル部30cにインクを付着させる。
その後、工程4の着色工程を実施する。工程4では、工程2において布地10に穿孔された孔の内側壁にマーキング材を付着させる。工程4の着色工程が終了すると、次のマーキング位置が設定されている場合には、工程1へ戻り、以上の工程1〜4を繰り返す。次のマーキング位置が設定されていない場合には、工程は終了する。
図8乃至図11に基づき、図7の各工程の処理について説明する。図8乃至図11のフローチャートの処理は、制御装置9のCPUで制御されている。
図8は、図7の工程1のマーキング準備処理工程の処理を示す。
操作装置8に設定されている図示しない開始指令ボタンが操作されると図8の処理がスタートする。
まず、操作装置8で予め指定されたマーキング位置データテーブルの最初のレコードを読込む(ステップS101)。
このマーキング位置データテーブルは、布地支持台2上に載置された布地10のどこにマーキングをするかを示すデータが格納されたテーブルである。
マーキング位置データテーブルのデータは、裁断設計図を本実施形態のマーキング装置に合わせたデータ形式に変換するなどの方法により、ユーザが予め入力しておく。
マーキング位置データテーブルは、1つのマークの位置データが1レコードとなっている。マーキング位置データテーブルの項目としては、X座標(図1の布地支持台2の長手方向の位置)、Y座標(長手方向に垂直な方向の位置)が含まれる。
また、1テーブルには、1回のマーキング処理によりマークされるマーク位置のレコードが含まれている。
次に、読込んだレコードのX座標、Y座標で特定されるマーキング位置に、マーキング部7を移動させる(ステップS102)。
次に、マーキング部7がマーキング位置に到達したか否かを判定する(ステップS103)。
マーキング部7がマーキング位置に到達していないと判定した場合(ステップS103:NO)、所定時間、例えば4秒が経過したか否かを判定する(ステップS104)。所定時間が経過したと判定された場合(ステップS104:Yes)、ブザーを鳴らしエラー警告を発すると共にモータ23をOFFして(ステップS105)、処理を終了する。
モータ23を停止することによってドリル部30cとポンチ刃29cの回転が停止する。
ステップS104で所定時間が経過したか否かを判定するのは、移動を開始してから例えば4秒が経過したにもかかわらず、マーキング部7がマーキング位置に到達しない場合、マーキング部7に何らかの異常が発生した可能性が高いため、エラー警告を発して処理を終了することとしたものである。
マーキング部7がマーキング位置に到達したと判定した場合(ステップS103:Yes)、マーキング部7の移動を停止する(ステップS106)。マーキング部7がマーキング位置に達したことは、マーキング部7の現在位置の座標と読込んだレコードの座標データとを照合することにより判定される。その後、モータ23を駆動する(ステップS107)。
モータ23が駆動されると、モータ23の出力軸23aに連結されたモータプーリ23bが回転し、ポンチプーリ29b及びドリルプーリ30bも、タイミングベルト11を介して駆動されて、モータプーリ23bと同方向に回転する。その結果、ポンチ29a及びマーキングドリル30aが回転する。その後、処理を終了する。
図9は、図7の工程2のポンチ処理工程の処理を示す。
図9のフローチャートは、図8のステップS107でモータが駆動されたことを検知してスタートする。
まず、ポンチシリンダー22の図示しない上部ポートに圧縮空気を導入し、ポンチシリンダー22のピストンを前進させる(ステップS201)。これにより、ピストンロッド22aが下降してポンチ昇降プレート27に連結されたポンチ刃29cが下降することとなる。ポンチ刃29cは、回転しながらシリンダー22の圧力で下降するので、布地10を穿孔可能となる。
次いで、図示しない近接センサにより、ポンチ刃29cが下限位置に到達したか否かを判定する(ステップS202)。
なお、下限位置に到達したか否かの判定は、タッチセンサや、移動距離を計測するエンコーダにより行なっても良いし、タイマー等で所定の下降時間を過ぎたことを検知することにより行なっても良い。
ポンチ位置が下限位置に到達していないと判断された場合(ステップS202:No)、所定時間、例えば4秒が経過したか否かを判断する(ステップS203)。
所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS203:No)、S202に戻り、ポンチ刃29cが下限位置に到達したか否かを判定する(ステップS202)。所定時間が経過したと判定された場合(ステップS203:Yes)、ブザーを鳴らしエラー警告を発すると共にモータ23をOFFして(ステップS204)、処理を終了する。
モータ23を停止することによってドリル部30cとポンチ刃29cの回転が停止する。
ステップS204で所定時間が経過したか否かを判定するのは、下降を開始してから例えば4秒が経過したにもかかわらず、ポンチ刃29cが下限に達していない場合、何らかの異常が生じている可能性が高いため処理を終了することとしたものである。
ポンチ刃29cが下限に達したと判定した場合には(ステップS202:Yes)、ポンチシリンダー22の図示しない下部ポートに圧縮空気を導入し、ポンチシリンダー22のピストンを後退させる(ステップS205)。これにより、ピストンロッド22aが上昇してポンチ昇降プレート27に連結されたポンチ刃29cが上昇することとなる。
その後、処理を終了する。
図10は、図7の工程3のインク付着処理工程の処理を示す。
図10のフローチャートは、図8のステップS107でモータ23が駆動されたことを検知してスタートする。
まず、マーカーシリンダー32の図示しない外側ポートに圧縮空気を導入し、マーカーシリンダー32のピストンを前進させる。(ステップS301)。これにより、ピストンロッド32aがドリル部30c方向へ伸張してインク溜め28aがドリル装置30方向へ移動する。フェルト28nがドリル部30cに圧接する。
ドリル部30cが押し付けられることによって、フェルト28nにはねじの型が付き、雌ねじが形成される。
ドリル部30cは回転しているため、表面が雌ねじとなったフェルト28nの作用により、インク溜め28aは、ドリル部30cに沿って上昇する。
次いで、インク溜め28aが上限に達したか否かを判定する(ステップS302)。インク溜め28aが上限に達したか否かは、センサ28iで検出する。
インク溜め28aが上限に達していないと判定した場合(ステップS302:No)、所定時間、例えば4秒が経過したか否かを判定する(ステップS303)。
所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS303:No)、処理はステップS302へ戻り、インク溜め28aが上限に達しているか否かを判定する(ステップS302)。所定時間が経過したと判定した場合(ステップS303:Yes)、ブザーを鳴らしエラー警告を発すると共にモータ23をOFFして(ステップS304)、処理を終了する。
モータ23を停止することによってドリル部30cとポンチ刃29cの回転が停止する。
ステップS303で所定時間が経過したか否かを判定するのは、インク溜め28aがドリル装置30方向へ移動を開始してから例えば4秒が経過したにもかかわらず、インク溜め28aが上限に達していない場合、何らかの異常が生じている可能性が高いため、エラー警告を発して処理を終了することとしたものである。
インク溜め28aが上限に達したと判定した場合(ステップS302:Yes)、ピストンを前進させたときとは逆の内側のポートに圧縮空気を導入し、マーカーシリンダー32のピストンを後退させる(ステップS305)。これにより、ピストンロッド32aがドリル部30cから遠ざかった原点方向に復帰する。インク溜め28aはマーカーシリンダー32からの付勢力を受けなくなるため、ドリル部30cへの圧接が解除され、原点である下端に落下する。その後、処理を終了する。
図11は、図7の工程4の着色処理工程の処理を示す。
図11のフローチャートは、図9のステップS205でポンチシリンダー22のピストンが後退したことを検知し、かつ、図10のステップS305でマーカーシリンダー21のピストンが後退したことを検知して、スタートする。
まず、マーキング部7をマーキング位置へと移動させる(ステップS401)。
つまり、ポンチ29aとマーキングドリル30aとはマーキング部7の異なる位置に設置されているため、ポンチ29aで穿孔した位置にマーキングドリル30aで着色するためには、マーキング部7を移動させる必要があるためである。
次いで、マーキングドリル30aがマーキング位置に達したか否かを判定する(ステップS402)。マーキングドリル30aがマーキング位置に達していないと判定した場合(ステップS402:No)、所定時間、例えば4秒が経過したか否かを判定する(ステップS403)。
所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS403:No)、ステップS402に戻り、マーキングドリル30aがマーキング位置に達したか否かを判定する(ステップS402)。所定時間が経過したと判定した場合(ステップS403:Yes)、ブザーを鳴らしエラー警告を発すると共にモータ23をOFFして(ステップS404)、処理を終了する。
モータ23を停止することによってドリル部30cとポンチ刃29cの回転が停止する。
ステップS403で所定時間が経過した否かを判定するのは、移動を開始してから例えば4秒が経過したにもかかわらず、マーキング部7がマーキング位置に到達していない場合、マーキング部7に何らかの異常が発生した可能性が高いため、エラー警告を発して処理を終了することとしたものである。
マーキングドリル30aがマーキング位置に到達したと判定した場合(ステップS402:Yes)、マーキング部7の移動を停止させる(ステップS405)。ステップS405では、マーキング部7は、工程2のポンチ処理工程で穿孔された孔の上方にドリル部30cが位置する状態で停止する。マーキング部7がマーキング位置に達したことは、マーキングドリル30cの現在位置の座標と読込んだレコードの座標データとを照合することにより行われる。
次いで、ドリルシリンダー21の図示しない上部ポートに圧縮空気を導入し、ドリルシリンダー21のピストンを前進させる(ステップS406)。これにより、ピストンロッド21aが下降してドリル昇降プレート26に連結されたドリル部30cが下降することとなる。下降したドリル部30cは、ポンチ処理工程で穿孔された孔の内側面に当接し、孔の内側面が着色される。
その後、図示しない近接センサにより、ドリル部30cが下限位置に到達したか否かを判定する(ステップS407)。
なお、下限位置に到達したか否かの判定は、タッチセンサや、移動距離を計測するエンコーダにより行なっても良いし、タイマー等で所定の下降時間を過ぎたことを検知することにより行なっても良い。
ドリル部30cが下限位置に到達していないと判定した場合(ステップS407:No)、所定時間、例えば4秒が経過したか否かが判定する(ステップS408)。
所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS408:No)、S407に戻り、ドリル部30cが下限位置に到達したか否かを判定する(ステップS407)。所定時間が経過したと判定された場合(ステップS408:Yes)、ブザーを鳴らしエラー警告を発すると共にモータ23をOFFして(ステップS409)、処理を終了する。
モータ23を停止することによってドリル部30cとポンチ刃29cの回転が停止する。
ステップS408で所定時間が経過したか否かを判定するのは、下降を開始してから例えば4秒が経過したにもかかわらず、ドリル部30cが下限に達していないという場合、何らかの異常が生じている可能性が高いため処理を終了することとしたものである。
ドリル部30cが下限位置に達したと判定した場合には(ステップS407:Yes)、ドリルシリンダー21の図示しない下部ポートに圧縮空気を導入し、ドリルシリンダー21のピストンを後退させる(ステップS410)。
すなわち、ドリルリンダー21のピストンを後退させることにより、ドリルシリンダー21のピストンロッド21aは上昇して、ドリル昇降プレート26に連結されたドリル部30cは上昇する。
次いで、指定されたマーキング位置データテーブルに、まだ読込んでいない未処理のレコードがあるか否かを判定する(ステップS411)。
未処理のレコードがあると判定した場合(ステップS411:Yes)、次のレコードを読込み、Aから図8のAを経てステップS102に進み、読込んだレコードのX座標、Y座標で特定されるマーキング位置に、マーキング部7を移動させる(ステップS102)。
未処理のレコードがないと判定した場合(ステップS411:No)、モータ23をOFFする(ステップS413)。モータ23を停止することによってドリル部30cとポンチ刃29cの回転が停止する。その後、処理を終了する。
このように、未処理のレコードがある場合は、全てのマーキング位置にマーキングが施されるまで工程1〜工程4を繰り返し、全てのマーキング位置にマーキングが施されると処理を終了する。
マーキングが完了すると、布地10の裁断処理が開始することとなる。裁断処理は、公知の方法で行なわれる。裁断処理の前にマーキング処理を行なうことにより、不図示の真空ポンプを用いて布地支持台2上にしっかりと布地10を吸引固定した状態でマーキング処理することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るマーキング装置を備えた裁断機の斜視図である。 本発明の一実施形態に係るマーキング部のカバーを外した状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る図2の平面図である。 本発明の一実施形態に係る図3のB−B線断面図である。 本発明の一実施形態に係る図3のC−C線断面図である。 本発明の一実施形態に係るインク溜めの上下水平移動機構の説明図であり、(a)はマーキング部の正面から見た説明図、(b)はマーキング部の右側から見た説明図である。 本発明の一実施形態に係るマーキング装置の処理図である。 本発明の一実施形態に係るマーキング装置の動作を示すフローチャートである。 本実施形態に係るマーキング装置の動作を示すフローチャートである。 本実施形態に係るマーキング装置の動作を示すフローチャートである。 本実施形態に係るマーキング装置の動作を示すフローチャートである。 従来例を示す説明図である。 従来例を示す説明図である。
符号の説明
1 裁断機
2 布地支持台
3 ベースフレーム
4 筺体
5 ガイドレール
6 裁断ヘッド
7 マーキング部
8 操作装置
9 制御装置
10 布地
21 ドリルシリンダー
22 ポンチシリンダー
23 モータ
25 固定プレート
26 ドリル昇降プレート
27 ポンチ昇降プレート
28 インク供給装置
29 ポンチ装置
30 ドリル装置
31 押え部材

Claims (6)

  1. 被裁断材料の裁断後に処理が施される位置に、裁断される前に予め印を施すマーキング装置において、
    裁断されていない前記被裁断材料を載置する支持面が上面に形成された支持台と、
    前記支持面上に載置された前記被裁断材料に孔を開ける穿孔手段と、
    該穿孔手段を前記支持台上で、前記位置に移動させる穿孔手段移動手段と、
    前記孔の内側を着色する着色手段と、
    該着色手段を前記支持台上で、前記位置に移動させる着色手段移動手段と、
    前記穿孔手段移動手段が前記穿孔手段を前記位置に移動させ、該位置に前記穿孔手段が孔を開けた後、前記着色手段移動手段が前記着色手段を前記位置に移動させ、該位置の前記孔の内側を前記着色手段が着色するように制御する制御手段と、を備えることを特徴とするマーキング装置。
  2. 前記着色手段は、少なくとも前記孔より細く形成された長尺体からなり、
    該長尺体の表面の少なくとも一部に前記着色材を付着させる着色材供給手段を備え、
    該着色材供給手段は、前記長尺体から一定の間隔をおいて設置され前記着色材が含浸された吸収体と、該吸収体を前記長尺体の側面に押し付ける押圧手段と、を備え、
    前記押圧手段が前記吸収体を前記長尺体の前記側面に押し付けることにより、前記長尺体の前記側面に前記着色材が供給されることを特徴とする請求項1に記載のマーキング装置。
  3. 前記長尺体を、該長尺体の長さ方向を軸として回転させる回転駆動手段を備え、
    前記長尺体は、側面が螺子切りされ、
    前記回転駆動手段が前記長尺体を回転させると同時に前記押圧手段が前記吸収体を前記長尺体の側面に押し付けることによって、前記吸収体が前記長尺体に密着しながら長さ方向に移動し、前記長尺体の前記側面に前記着色材が供給されることを特徴とする請求項2に記載のマーキング装置。
  4. 前記穿孔手段は、略円筒体のポンチからなり、
    前記着色手段は、前記ポンチよりも細く形成され、側面が螺子切りされたマーキングドリルからなり、
    該マーキングドリルから一定の間隔をおいて設置され着色材が含浸された吸収体と、該吸収体を前記マーキングドリルの側面に押し付ける押圧手段と、前記ポンチ及び前記マーキングドリルを回転させる回転駆動手段と、前記ポンチを上下運動させるポンチ昇降駆動手段と、前記マーキングドリルを上下運動させるドリル昇降駆動手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記回転駆動手段が前記ポンチ及び前記マーキングドリルを回転させた状態で、前記ポンチ昇降駆動手段が前記ポンチ先端を前記被裁断材料の少なくとも下端まで下げて前記被裁断材料を穿孔させた後、前記ドリル昇降駆動手段が前記マーキングドリルを前記孔の中まで下げて前記被裁断材料の前記孔の内側に前記着色材を付着させるように制御することを特徴とする請求項1に記載のマーキング装置。
  5. 被裁断材料をカッターにより所望の形状に裁断する裁断機であって、
    請求項1乃至4いずれか1項に記載のマーキング装置を備えたことを特徴とする裁断機。
  6. 裁断されていない被裁断材料を、支持台の支持面上に載置する載置工程と、
    ポンチを前記支持台上で、前記被裁断材料の裁断後に処理が施される位置に移動させるポンチ移動工程と、
    前記ポンチの先端を前記被裁断材料の下端まで下ろして前記被裁断材料の前記位置に孔を開けると共に、着色材が含浸された吸収体をマーキングドリルに押し付けて、該マーキングドリルに前記着色材を付着させる穿孔・付着工程と、
    前記マーキングドリルを前記支持台上で、前記位置に移動させるドリル移動工程と、
    前記マーキングドリルを前記位置で下ろして、前記被裁断材料の前記孔の内側を着色する着色工程と、を備えることを特徴とするマーキング方法。
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