JP2005163854A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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    • F16H57/0487Friction gearings
    • F16H57/049Friction gearings of the toroid type

Abstract

【課題】 入力側ディスクおよび出力側ディスクのトラクション面に対して十分且つ効果的に潤滑油を供給することができるトロイダル型無段変速機を提供する。
【解決手段】 入力側ディスク2および出力側ディスク4と、入力側ディスク2と出力側ディスク4との間に挟持されたパワーローラ11とを備え、パワーローラ11と入力側ディスク2および出力側ディスク4との間の界面であるトラクション面に形成される潤滑油膜を介したトラクション力により、入力側ディスク2からパワーローラ11を介して出力側ディスク4に動力が伝達されるトロイダル型無段変速機において、入力側ディスク2および出力側ディスク4のトラクション面2a,4aの略全面に対して潤滑油を供給する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。
自動車用変速機として、図4および図5に略示するようなトロイダル型無段変速機を使用することが実施されている。このトロイダル型無段変速機は、入力軸1と同心に第1のディスクである入力側ディスク2を支持し、入力軸1と同心に配置された出力軸3の端部に、第2のディスクである出力側ディスク4を固定している。トロイダル型無段変速機を納めたケーシングの内側には、入力軸1並びに出力軸3に対し捻れの位置にある枢軸5,5を中心として揺動するトラニオン6,6が設けられている。各トラニオン6,6には、パワーローラ11が回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、入力側および出力側の両ディスク2,4の間に挟持(転接)されている。
入力側および出力側の両ディスク2,4の互いに対向する内側面2a,4aの断面はそれぞれ、枢軸5を中心とする円弧或いはこのような円弧に近い曲線を回転させて得られる凹面を成している。そして、球状の凸面に形成された各パワーローラ11,11の周面11a,11aが各内側面2a,4aに当接されている。
入力軸1と入力側ディスク2との間には、ローディングカム式の押圧装置12が設けられている。この押圧装置12は、入力側ディスク2を出力側ディスク4に向けて弾性的に押圧している。また、押圧装置12は、入力軸1と共に回転するカム板13と、保持器14により保持された複数個(例えば4個)のローラ15,15とから構成されている。また、カム板13の片側面(図4および図5の左側面)には、周方向に亙って凹凸面であるカム面16が形成され、入力側ディスク2の外側面(図4および図5の右側面)にも同様のカム面17が形成されている。そして、複数個のローラ15,15は、入力軸1に対して放射方向に延びる軸を中心に回転できるように、支持されている。
このような構成のトロイダル型無段変速機においては、入力軸1を回転させると、その回転に伴ってカム板13が回転し、カム面16によって複数個のローラ15,15が、入力側ディスク2の外側面に設けられたカム面17に押圧される。この結果、入力側ディスク2が複数のパワーローラ11,11に押圧されると同時に、1対のカム面16,17と複数個のローラ15,15の転動面との押し付け合いに基づいて、入力側ディスク2が回転する。そして、この入力側ディスク2の回転が、各パワーローラ11,11を介して、出力側ディスク4に伝達され、この出力側ディスク4に固定された出力軸3が回転する。
入力軸1と出力軸3との回転速度を変える場合であって、入力軸1と出力軸3との間で減速を行なう場合には、枢軸5,5を中心として各トラニオン6,6を揺動させ、各パワーローラ11,11の周面11a,11aが、図4に示すように、入力側ディスク2の内側面2aの中心寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの外周寄り部分とにそれぞれ当接するように、各変位軸9,9を傾斜させる。
反対に、増速を行なう場合には、各トラニオン6,6を揺動させ、各パワーローラ11,11の周面11a,11aが、図5に示すように、入力側ディスク2の内側面2aの外周寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの中心寄り部分とにそれぞれ当接するように、各変位軸9,9を傾斜させる。各変位軸9,9の傾斜角度を図4と図5との中間にすれば、入力軸1と出力軸3との間で、中間の変速比が得られる。
図6および図7は、より具体化されたトロイダル型無段変速機の一例が示している。なお、図4および図5と共通する構成部材に関しては、以下、同一符号を付して、その詳細な説明または図示を省略する。
図6に示すように、ケーシング101の内側には、入力軸1が回転自在に支持されている。入力軸1の外周には、円管状の伝達軸103が支持されている。この場合、伝達軸103は、入力軸1と同心的に配設されており、入力軸1に対して回転できる。
伝達軸103の両端寄り部分には、第1および第2の入力側ディスク2,2がそれぞれ、ボールスプライン96を介して支持されている。この場合、第1および第2の入力側ディスク2,2は、その内側面2a,2a同士を互いに対向させた状態で同心的に配置されるとともに、ケーシング101の内側で互いに同期して回転できる。
伝達軸103の中間部の周囲には、第1および第2の出力側ディスク4,4がスリーブ109を介して支持されている。スリーブ109の中間部の外周面には、出力歯車110が一体に設けられている。この出力歯車110は、伝達軸103と同心的に配置されるとともに、伝達軸103の外径よりも大きな内径を有している。また、出力歯車110は、一対の転がり軸受112を介して、ケーシング101内に設けられた支持壁111に回転自在に支持されている。
第1および第2の出力側ディスク4,4は、スリーブ109の両端部にスプライン係合されている。この場合、出力側ディスク4,4は、それぞれの内側面4a,4aを互いに反対方向に向けた状態で配置されている。したがって、入力側ディスク2と出力側ディスク4は、その内側面2a,4a同士が互いに対向している。
図7に示すように、ケーシング101の内側であって、出力側ディスク4,4の側方位置には、両ディスク4,4を両側から挟む状態で一対のヨーク113a,113bが支持されている。これら一対のヨーク113a,113bは、鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。そして、後述するトラニオン6の両端部に設けられた枢軸5を揺動自在に支持するため、ヨーク113a,113bの四隅には、円形の支持孔118が設けられるとともに、ヨーク113a,113bの幅方向の中央部には、円形の係止孔119が設けられている。
一対のヨーク113a,113bは、ケーシング101の内面の互いに対向する部分に形成された支持ポスト20a,20bにより、僅かに変位できるように支持されている。これらの支持ポスト20a,20bはそれぞれ、入力側ディスク2の内側面2aと出力側ディスク4の内側面4aとの間にある第1キャビティ21および第2キャビティ22にそれぞれ対向する状態で設けられている。なお、ポスト20aには、トラニオン6の傾転量を規制する傾転ストッパ150が設けられている。
したがって、ヨーク113a,113bは、各支持ポスト20a,20bに支持された状態で、その一端部が第1キャビティ21の外周部分に対向するとともに、その他端部が第2キャビティ22の外周部分に対向している。
第1および第2のキャビティ21,22は同一構造であるため、以下、第1キャビティ21のみについて説明する。
第1キャビティ21には、一対のトラニオン6が設けられている。トラニオン6の両端部には同心的に枢軸5が設けられており、これらの枢軸5は一対のヨーク113a,113bの一端部に揺動且つ軸方向に変位自在に支持されている。すなわち、枢軸5は、ヨーク113a,113bの一端部に形成された支持孔118の内側に、ラジアルニードル軸受26によって支持されている。ラジアルニードル軸受26は、その外周面が球状凸面で且つその内周面が円筒面である外輪27と、複数本のニードル28とから構成されている。
トラニオン6の中間部にはそれぞれ、円孔30が設けられている。また、各円孔30には変位軸31が支持されている。変位軸31はそれぞれ、互いに平行で且つ偏心した支持軸部33と枢支軸部34とを有している。このうち、支持軸部33は、円孔30の内側に、ラジアルニードル軸受35を介して支持されている。また、枢支軸部34の周囲には、別のラジアルニードル軸受38を介して、パワーローラ11が支持されている。
なお、第1および第2キャビティ21,22毎に一対ずつ設けられた変位軸31は、第1および第2キャビティ21,22毎に、入力軸1および伝達軸103に対して180度反対側に位置して設けられている。また、変位軸31の各枢支軸部34が各支持軸部33に対して偏心している方向は、入力ディスク2,2と出力ディスク4,4の回転方向に関して同方向となっている。また、偏心方向は入力軸1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、パワーローラ11は、入力軸1および伝達軸103の長手方向に沿って僅かに変位できるように支持されている。その結果、トロイダル型無段変速機により伝達されるトルクの変動に基づく構成部材の弾性変形量の変動等に起因して、パワーローラ11が入力軸1および伝達軸103の軸方向に変位する傾向となった場合でも、構成部材に無理な力が加わることがなく、その変位を吸収することができる。
また、パワーローラ11の外周面とトラニオン6の中間部内周面との間には、パワーローラ11の外側面から順に、スラスト玉軸受39と、滑り軸受あるいはニードル軸受等のスラスト軸受40とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受39は、パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11の回転を許容する。また、スラスト軸受40は、パワーローラ11からスラスト玉軸受39の外輪41に加わるスラスト荷重を支承しつつ、枢支軸部34および外輪41が支持軸部33を中心に揺動することを許容する。
トラニオン6の一端部にはそれぞれ、駆動ロッド42が結合されている。また、これらの駆動ロッド42の中間部外周面には、駆動ピストン43が固着されている。この駆動ピストン43は、駆動シリンダ44内に油密に嵌装されている。そして、駆動ピストン43がトラニオン5を軸方向に変位させるためのアクチュエータを構成している。
図6に示すように、入力軸1と一方の入力側ディスク2との間には、ローディングカム式の押圧装置45が設けられている。この押圧装置45は、カム板46と複数のローラ48とを備えており、入力軸1の回転に基づいて一方の入力側ディスク2を他方の入力側ディスク2に向け押圧しつつ回転させる。この場合、カム板46は、入力軸1の中間部にスプライン係合されるとともに、軸方向に亘る変位を阻止された状態で支持されており、入力軸1と共に回転する。また、複数のローラ48は、保持器47に転動自在に保持されている。
このように構成されたトロイダル型無段変速機の運転時、入力軸1の回転は、押圧装置45を介して、一方の入力側ディスク2に伝えられ、この入力側ディスク2と他方の入力側ディスク2とが互いに同期して回転する。入力側ディスク2,2の回転は、パワーローラ11を介して、出力側ディスク4,4に伝えられる。出力側ディスク4,4の回転は、出力歯車110により取り出される。
入力軸1と出力歯車110との間の回転速度比を変える場合には、制御弁(図示しない)の切換えに基づいて、第1および第2のキャビティ21,22に対応してそれぞれ一対ずつ設けられた駆動ピストン43を、各キャビティ21,22毎に互いに逆方向に同じ距離だけ変位させる。これらの駆動ピストン43の変位に伴って、一対ずつ合計4個のトラニオン6がそれぞれ逆方向に変位し、一方のパワーローラ11が下側に、他方のパワーローラ11が上側にそれぞれ変位する。その結果、各パワーローラ11の周面と、入力側ディスク2,2の内側面2a,2a、出力側ディスク4,4の内側面4a,4aとの当接部に作用する、接線方向の力の向きが変化する。そして、その力の向きの変化に伴って、トラニオン6がヨーク113a,113bに枢支された枢軸5を中心として逆方向に揺動する。この結果、パワーローラ11の周面と、入力側ディスク2,2、出力側ディスク4,4との当接位置が変化し、入力軸1と出力歯車110との間の回転速度比が変化する。
ところで、このようなトロイダル型無段変速機において、パワーローラ11と入出力側ディスク2,4との動力伝達は、これらの部材表面の損傷を防止するべく、油膜を介したトラクション力により非接触で行なわれる(以下、油膜によって形成されるパワーローラ11と入出力側ディスク2,4との間の界面をトラクション面と称する。)。そのため、パワーローラ11と入出力側ディスク2,4との間に形成されるトラクション面には、トルクを非接触で伝達するための油膜を形成できる十分な量の潤滑油(トラクション油)を供給する必要がある。
そのため、従来においては、例えば、図9に示すように、支持ポスト20aの先端部でヨーク113aの内面(ケーシング101の中央側に対向する面)中央部に潤滑ポスト200を結合ネジ202により結合固定するとともに、潤滑ポスト200の内部に4個のノズル孔204を設け、これらの各ノズル孔204の下流端を入出力側ディスク2,4の内側面2a,4aに向けて開口させる他、パワーローラ11の周面11aに向けて開口させることにより、トラクション面に十分な量の潤滑油を供給して、大きな動力の伝達を可能にしている(例えば、特許文献1参照)。
また、潤滑ポストに角度をもたせ、単一のノズルによってパワーローラ11の転動位置にかかわらず確実に潤滑オイルを供給できるようにする技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、アクチュエータである駆動ピストン43に制御液圧を供給するコントロールバルブのバルブボディに、パワーローラ11と入出側ディスク2,4に向けて潤滑油を噴射する噴射口を設けることも提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平11−210855号公報 特開平10−132045号公報 実開平1−169653号公報
ところで、前述したトラクションドライブは、図8にも示すように、周速uで転がり接触する部材に僅かな滑りΔuを与え、トラクション油のせん断力により接線力を伝達する。トラクション係数は、法線力Fcに対する接線力Ftの比で次のように表わせる。
トラクション係数μt=Ft/Fc
トラクション係数は、高圧力下での油のせん断応力特性によって決まり、滑り率Δu/u、油膜圧力P、温度Tが重要なパラメータとなる。Tevaarwerkは、接線力を伝えるトラクション油の物性モデルを、せん断ひずみの小さな領域は弾性的で、せん断応力はひずみに比例し、ひずみの大きな領域では塑性的で、せん断応力はひずみに関係なく一定であるとして考えた。この時、塑性域では、変形仕事に応じた発熱があるため、油の温度上昇が起こり、その限界せん断は低下していく。過度に油温が上昇すると、トラクション係数が低下するため、パワーローラ11とディスク2,4との間での動力の伝達ができなくなり、スリップし、ディスク2,4およびパワーローラ11が焼き付くことが考えられる。
以上のことを勘案すると、特許文献1〜3に示すような技術を含む従来の一般的な技術は、図9に示すように、ディスク2,4の口元の一点部Qに油を供給する一点潤滑であるため、高速時に油が弾かれて拡散してしまい、十分な潤滑が成されない虞がある。
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、入力側ディスクおよび出力側ディスクのトラクション面に対して十分且つ効果的に潤滑油を供給することができるトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載のトロイダル型無段変速機は、それぞれの内周面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側ディスクと前記出力側ディスクとの間に挟持されたパワーローラとを備え、前記パワーローラと前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクとの間の界面であるトラクション面に形成される潤滑油膜を介したトラクション力により、入力側ディスクからパワーローラを介して出力側ディスクに動力が伝達されるトロイダル型無段変速機であって、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクのトラクション面の略全面に対して潤滑油を供給することを特徴とする。
この請求項1に記載された発明においては、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクのトラクション面の略全面に対して広範囲に潤滑油を供給するため、周囲の雰囲気と接触する油の表面積を大きくできる。また、油が周囲の雰囲気により冷却されるため、低温の油をディスクに供給でき、トラクション油の過大な温度上昇を防止することができる。また、従来のディスク口元一点部の潤滑では、高速時にディスクにより油が弾かれてしまうが、本発明のように広範囲に潤滑油を供給すれば、ディスクを確実且つ十分に潤滑することができる。
また、油が周囲の雰囲気により冷却されれば、従来用いていた油冷却用のクーラーを不要とし、あるいは、クーラーを小型化することができる。これにより、車体がコンパクトになり、車体重量も軽減する。また、このように、油冷却用のクーラーが不要あるいは小さくなることで、クーラー通過時の油圧力損失が低減するため、油供給用ポンプの容量を小さくできる。さらに、圧力損失が小さくなるため、エンジンによるポンプの駆動力を低減でき、燃費向上を期待することができる。
請求項2に記載のトロイダル型無段変速機は、請求項1に記載された発明において、潤滑油が霧状に供給されることを特徴とする。
この請求項2に記載された発明においては、潤滑油が霧状に供給されるため、広範囲での油の供給を簡単且つ効率的に行なうことができる。
本発明のトロイダル型無段変速機によれば、入力側ディスクおよび出力側ディスクのトラクション面の略全面に対して潤滑油を供給するので、入力側ディスクおよび出力側ディスクのトラクション面に対して十分且つ効果的に潤滑油を供給することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の特徴は、トラクション面に対する潤滑油の供給形態に特徴があり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用と同様であるため、以下においては、本発明の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図4〜図9と同一の符号を付してその詳細な説明を省略することにする。
図1および図2に示すように、本発明の実施形態において、ケーシング101(図7参照)の内面には、トラニオン6、6支持用のヨーク113aの中間部を、揺動並びに枢軸5、5の軸方向(図1、2、7の上下方向)に亙る変位自在に支持する為の、支持ポスト20aを固定している。そして、この支持ポスト20aの先端部でヨーク113aの内面(ケーシング101の中央側に対向する面)中央部に潤滑ポスト200を、結合ねじ202により結合固定している。この潤滑ポスト200の基部(図2および図2の上部)外周面の断面形状は略小判形として、この外周面の直径方向反対側2個所位置に、互いに平行な1対の平坦面235、235を形成している。又、潤滑ポスト200の先端部(図1および図2の下端部)には、基端寄り(図1および図2の上寄り)部分に比べて外径が大きくなった、外向フランジ状の抑え鍔部236を形成している。結合ねじ202は、支持ポスト20aおよび潤滑ポスト200を貫通した状態で、先端部をケーシング101の内面に固定した支持プレート237に螺合緊締し、頭部238を抑え鍔部236に当接させている。この状態で支持ポスト20aおよび潤滑ポスト200は、支持プレート237と頭部238との間で挟持し、支持プレート237を介してケーシング101の内面に固定している。
抑え鍔部236の外周面の円周方向等間隔4個所位置には、それぞれノズル孔239の下流端を開口させている。これら4個のノズル孔239のうち、図2に示した2個のノズル孔239は、互いに直径方向反対側にそれぞれの下流端を開口させている。そして、これら2個のノズル孔239のうち、一方(図2の左方)のノズル孔239の下流端は、入力側ディスク2の内側面2aに向けて開口している。これに対して、他方(図2の右方)のノズル孔239の下流端は、出力側ディスク4の内側面4aに向けて開口している。また、残る2個のノズル孔239の下流端は、各パワーローラ11の周面11aに向けて開口している。
トロイダル型無段変速機の運転時に上述の様な4個のノズル孔239には、図示しない送油ポンプの働きにより、ケーシング101の内面に形成した潤滑油供給溝、結合ねじ202内に設け且つこの結合ねじ202の先端面(図2の上端面)と頭部238寄りの外周面とに開口した給油通路242、および、ノズル孔239を通じて、トラクション油を送り込む。この場合、ノズル孔239に絞りを設けて、トラクション油を霧状に拡散させ、入力側ディスク2および出力側ディスク4のトラクション面の略全面に対して潤滑油を供給する。ここで、トラクション面の略全面とは、ディスク2,4の口元Sからトラクション面中央部より半分以上の範囲を言う。また、この場合、トラクション油を高圧で加圧供給すると、油をさらに霧状化することができる。また、図3に示すように、内部に羽根300を備えた羽根部材304をノズル孔239の開口部にベアリング306を介して取り付け、羽根300を回転させることにより、広範囲に油を霧状に供給するようにしても良い。
このように、本実施形態においては、入力側ディスク2および出力側ディスク4のトラクション面の略全面に対して潤滑油を供給するようにしている。そのため、周囲の雰囲気と接触する油の表面積を大きくできる。また、油が周囲の雰囲気により冷却されるため、低温の油をディスク2,4に供給でき、トラクション油の過大な温度上昇を防止することができる。また、従来のディスク口元一点部Qの潤滑では、高速時にディスク2,4により油が弾かれてしまうが、本実施形態のように広範囲に潤滑油を供給すれば、ディスク2,4を確実且つ十分に潤滑することができる。特に、潤滑油を霧状に供給すれば、広範囲での油の供給を簡単且つ効率的に行なうことができる。
また、本実施形態のように、油を周囲の雰囲気により冷却できれば、従来用いられていた油冷却用のクーラーを不要とし、あるいは、クーラーを小型化することができる。これにより、車体がコンパクトになり、車体重量も軽減する。また、このように、油冷却用のクーラーを不要あるいは小型化できれば、クーラー通過時の油圧力損失を低減させることができるため、油供給用ポンプの容量を小さくすることができる。さらに、圧力損失が小さくなるため、エンジンによるポンプの駆動力を低減でき、燃費の向上を図ることもできる。
なお、本実施の形態においては、ハーフトロイダル型無段変速機について説明したが、本発明はフルトロイダル型無段変速機にも適用でき、同様の効果を効果を得ることができる。
本発明は、シングルキャビティ式やダブルキャビティ式など、様々なタイプのトロイダル型無段変速機に適用することができる。
本発明の実施の形態に係るトロイダル型無段変速機の断面図である。 図1のトロイダル型無段変速機の要部拡大断面図である。 (a)は図2の変形例に係る要部拡大断面図、(b)はノズル孔の開口に設けられる羽根部材の正面図、(c)は(b)の羽根部材の側面図である。 従来から知られているトロイダル型無段変速機の基本的構成を最大減速時の状態で示す側面図である。 従来から知られているトロイダル型無段変速機の基本的構成を最大増速時の状態で示す側面図である。 従来の具体的構造の一例を示す断面図である。 図6のA−A線に沿う断面図である。 トラクションドライブにおける法線力と接線力との関係を説明するための図である。 従来のトラクション油の供給形態を示す断面図である。
符号の説明
2 入力側ディスク
2a 内側面(トラクション面)
4 出力側ディスク
4a 内側面(トラクション面)
11 パワーローラ
239 ノズル孔

Claims (2)

  1. それぞれの内周面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側ディスクと前記出力側ディスクとの間に挟持されたパワーローラとを備え、前記パワーローラと前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクとの間の界面であるトラクション面に形成される潤滑油膜を介したトラクション力により、入力側ディスクからパワーローラを介して出力側ディスクに動力が伝達されるトロイダル型無段変速機において、
    前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクのトラクション面の略全面に対して潤滑油を供給することを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 潤滑油が霧状に供給されることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
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