JP2005162633A - 唾液分泌促進剤並びにこれを配合した口腔用組成物及び食品組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 唾液腺に対する直接作用を持ち、しかも安全性の高い唾液分泌促進剤を提供する。
【解決手段】 ボウイ、メリッサ、コレウス・フォルスコリ、ペパーミント、チンピ、オレンジ、カンゾウ、バジル、及びこれらの抽出物から選ばれる物質を唾液分泌促進剤とする。この唾液分泌促進剤は唾液腺に直接作用して唾液分泌を促進させる。
【選択図】 なし
【解決手段】 ボウイ、メリッサ、コレウス・フォルスコリ、ペパーミント、チンピ、オレンジ、カンゾウ、バジル、及びこれらの抽出物から選ばれる物質を唾液分泌促進剤とする。この唾液分泌促進剤は唾液腺に直接作用して唾液分泌を促進させる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、口腔内に適用されて唾液腺に直接作用して、継続的に長時間唾液分泌を促進し、しかも安全性に優れた唾液分泌促進剤並びにこれを配合した口腔用組成物及び食品組成物に関するものである。
近年、口腔乾燥を感じる人が増えている。これらの原因として、自己免疫疾患、薬剤の副作用、放射線治療等の病的要因が知られているが、健康体においても、緊張状態、ストレスを感じた場合、また運動後に唾液量が減少し、口腔乾燥を感じることがある。
このように口腔内が乾燥すると、話しづらくなったり、ベトベトして不快感をもたらすことがある上、乾燥の度合いによっては、味覚障害、口臭、う蝕、歯周疾患、粘膜の感染症などの口腔機能不全を起こす原因となる。従って、何らかの手段によって、上記のような症状を訴えている患者の唾液の分泌量を増加させることが求められる。
唾液の分泌量を増加させる手段としては、酸味など味覚的に刺激を与える方法、嗅覚的に刺激を与える方法が知られており、例えば、有機酸を唾液分泌促進剤として使用する方法(特許文献1:特開平7−101856号公報)や、グレープフルーツ調香料などを用いる方法(特許文献2:特開2003−40752号公報)が提案されている。しかしながら、酸味など味覚刺激や嗅覚刺激成分による唾液分泌促進効果は、刺激を受けた短時間に集中しており、味覚刺激、嗅覚刺激の消失とともに効果が消失し、効果の持続性に欠けるという問題点を有していた。
また、有機酸及び羅漢果又はその抽出物を含有する唾液分泌促進剤(特許文献3:特開平11−71253号公報)やコーラノキ種子末又はその抽出成分及び有機酸を含有する唾液分泌促進剤(特許文献4:特開平10−182392号公報)が提案されているが、これらの唾液分泌促進剤は有機酸を併用することが必須又は推奨されており、有機酸により歯を傷める危険性もあり、使用について制約がある。
更に、ムスカリン受容体を標的とした薬物(特許文献5:特開平8−12575号公報)や、PAR−2を標的とした薬物(特許文献6:特開2001−64203号公報)などの唾液分泌促進物質が報告されているが、これらの薬物には副作用の懸念がある。
本発明は、上記の問題点を解決するため、口腔内に適用し、唾液腺に直接作用することで継続的に唾液分泌を促し、しかも、安全性に優れた唾液分泌促進剤並びにこれを配合した口腔用組成物及び食品組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、植物又は生薬であるボウイ、メリッサ、コレウス・フォルスコリ、ペパーミント、チンピ、オレンジ、カンゾウ、バジル、或いはこれらの抽出物が唾液腺に直接作用し、唾液分泌を促進することを見出し、本発明を完成するに至った。
従って、本発明は、ボウイ、メリッサ、コレウス・フォルスコリ、ペパーミント、チンピ、オレンジ、カンゾウ、バジル、及びこれら植物もしくは生薬の抽出物から選ばれる物質からなる口腔内に適用される唾液分泌促進剤、並びにこの唾液分泌促進剤を配合した口腔用組成物及び食品組成物を提供する。
本発明の唾液分泌促進剤は、ボウイ、メリッサ、コレウス・フォルスコリ、ペパーミント、チンピ、オレンジ、カンゾウ、バジル、及びこれらの抽出物が唾液腺に直接作用し唾液分泌を促進するという、本発明者によって見出された知見に基づいている。なお、味覚刺激により唾液分泌を促すクエン酸や他の生薬であるカミツレなどでは唾液腺に対する直接作用は認められなかったものである。
本発明の唾液分泌促進剤によれば、ボウイ、メリッサ、コレウス・フォルスコリ、ペパーミント、チンピ、オレンジ、カンゾウ、バジル、及びこれらの抽出物は唾液腺に直接作用し、唾液分泌を促進することで、口腔内の不快感、味覚障害、口臭、う蝕、歯周疾患、粘膜の感染症などの口腔機能不全を予防する。また、長時間継続する唾液分泌促進作用が期待でき、しかも、本発明の唾液分泌促進剤は生薬、ハーブとして用いられているものであり、安全性が高く、口腔用組成物、食品組成物の素材として好適である。
本発明に係る唾液分泌促進剤は、ボウイ、メリッサ、コレウス・フォルスコリ、ペパーミント、チンピ、オレンジ、カンゾウ、バジルから選択された一種以上の植物、生薬、又はこれら植物、生薬の抽出物を有効成分とする。
本発明では、上記の植物、生薬、或いはその乾燥粉砕物をそのまま用いることができる。
本発明では、上記の植物、生薬、或いはその乾燥粉砕物をそのまま用いることができる。
また、抽出物を用いる場合、抽出物としては、生又は乾燥粉砕物をそのまま原料として用い、公知の抽出方法にて抽出すればよく、具体的には抽出溶媒を用いて室温ないし加熱下で通常5〜24時間、また、炭酸ガスによる超臨界抽出を行う方法を採用し得る。この場合、上記植物・生薬の1種を抽出するようにしてもよく、2種以上の混合物を抽出するようにしてもよい。
この抽出に使用する溶媒としては、通常の極性又は非極性溶媒でよく、特に制限されるものではないが、具体的には、エチルエーテル、エチレンクロライド、ジオキサン、アセトン、エタノール、メタノール、酢酸エチル、プロピレングリコール、n−ヘキサン、石油エーテル、リグロイン、シクロヘキサン、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、トルエン、ベンゼン、水、酸溶液、アルカリ溶液、塩溶液、またその他の水溶液を使用することができ、これらは1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。特に本発明では、水、エタノールを用いることが好ましい。なお、抽出を行うに際し、必要に応じて抽出前、又は、後に常法によって脱精油、脱色を行ってもよい。
本発明に係る唾液分泌促進剤は、唾液の分泌促進作用を有する他の成分を適宜任意に配合して用いることができる。唾液分泌促進作用を有する成分としては、有機酸、糖質等を例示することができる。
本発明に係る唾液分泌促進剤は、そのまま又は水に希釈するなどして使用することができるが、口腔用組成物や食品組成物に配合して利用することもできる。口腔用組成物は、歯磨、洗口剤、口腔用軟膏、うがい用錠剤、トローチ、咀嚼錠、口腔スプレー、人工唾液など、口腔内で適用して唾液分泌をはかるものを包含する。また、食品組成物は、キャンディ、チューインガム、ドリンク剤、グミを包含する。
なお、口腔用組成物、食品組成物を構成する成分としては、その種類に応じた公知の成分を常用量で使用することができる。この場合、唾液分泌促進剤の配合量は特に限定されないが、全組成物中、0.01〜50質量%、好ましくは0.1〜10質量%とされる。
以下、本発明を実施例に基づき説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、特にことわらない限り、%は質量%を意味する。
[試料の調製例1:ボウイ抽出物の製造]
ボウイ100gを1リットルの30%エタノール水溶液に浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮及び凍結乾燥することによりボウイ抽出物を12g得た。
[試料の調製例2:メリッサ抽出物の製造]
メリッサ乾燥物100gを1リットルの100%エタノール水溶液に浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮することによりメリッサ抽出物を5g得た。
[試料の調製例3:ペパーミント抽出物の製造]
ペパーミント乾燥物100gを1リットルの30%エタノール水溶液に浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮及び凍結乾燥することによりペパーミント抽出物を10g得た。
[試料の調製例4:バジル抽出物の製造]
バジル乾燥物100gを1リットルの30%エタノール水溶液に浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮及び凍結乾燥することによりバジル抽出物を13g得た。
[試料の調製例5:オレンジ抽出物の製造]
バレンシアオレンジの果肉50gを500ミリリットルの70%エタノールエキスに浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮することによりオレンジ抽出物を5g得た。
[試料の調製例6:コレウス・フォルスコリ抽出物の製造]
コレウス・フォルスコリの根100gを1リットルの100%エタノールエキスに浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮することによりコレウス・フォルスコリ抽出物を10g得た。
[試料の調製例7:チンピ抽出物の製造]
チンピ100gを1リットルの40%エタノール水溶液に浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮及び凍結乾燥することによりチンピ抽出物を9g得た。
[試料の調製例8:カンゾウ抽出物の製造]
カンゾウ乾燥物100gを30%エタノール水溶液に浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮及び凍結乾燥することによりカンゾウ抽出物を12g得た。
[試料の調製例9(比較例):カミツレ抽出物の製造]
カミツレ100gを1リットルの30%エタノール水溶液に浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮及び凍結乾燥することによりカミツレ抽出物を8g得た。
[試料の調製例10(比較例):グレープフルーツ抽出物の製造]
グレープフルーツの果肉50gを100ミリリットルの70%エタノールエキスに浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮することによりグレープフルーツ抽出物を4g得た。
ボウイ100gを1リットルの30%エタノール水溶液に浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮及び凍結乾燥することによりボウイ抽出物を12g得た。
[試料の調製例2:メリッサ抽出物の製造]
メリッサ乾燥物100gを1リットルの100%エタノール水溶液に浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮することによりメリッサ抽出物を5g得た。
[試料の調製例3:ペパーミント抽出物の製造]
ペパーミント乾燥物100gを1リットルの30%エタノール水溶液に浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮及び凍結乾燥することによりペパーミント抽出物を10g得た。
[試料の調製例4:バジル抽出物の製造]
バジル乾燥物100gを1リットルの30%エタノール水溶液に浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮及び凍結乾燥することによりバジル抽出物を13g得た。
[試料の調製例5:オレンジ抽出物の製造]
バレンシアオレンジの果肉50gを500ミリリットルの70%エタノールエキスに浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮することによりオレンジ抽出物を5g得た。
[試料の調製例6:コレウス・フォルスコリ抽出物の製造]
コレウス・フォルスコリの根100gを1リットルの100%エタノールエキスに浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮することによりコレウス・フォルスコリ抽出物を10g得た。
[試料の調製例7:チンピ抽出物の製造]
チンピ100gを1リットルの40%エタノール水溶液に浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮及び凍結乾燥することによりチンピ抽出物を9g得た。
[試料の調製例8:カンゾウ抽出物の製造]
カンゾウ乾燥物100gを30%エタノール水溶液に浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮及び凍結乾燥することによりカンゾウ抽出物を12g得た。
[試料の調製例9(比較例):カミツレ抽出物の製造]
カミツレ100gを1リットルの30%エタノール水溶液に浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮及び凍結乾燥することによりカミツレ抽出物を8g得た。
[試料の調製例10(比較例):グレープフルーツ抽出物の製造]
グレープフルーツの果肉50gを100ミリリットルの70%エタノールエキスに浸漬し、撹拌しながら室温で12時間抽出処理を行った。その後、濃縮することによりグレープフルーツ抽出物を4g得た。
[試験例1]
ラット唾液腺より唾液腺細胞を調製する方法及びアミラーゼ量測定法はOkubo M.らの方法(Okubo M., Eur. J. Pharmacol., 359,243−249(1998))に準じて行った。ラットをペントバルビタールで麻酔し、ラット耳下腺を取り出し、これを95%酸素−5%二酸化炭素ガスを通気したDMEM培地液で洗浄し、脂肪及び結合組織を除去した。更に、この耳下腺にコラゲナーゼ(collagenase)処理を行い、唾液腺細胞を得た。その後、唾液腺細胞を37℃のHank’s Balanced Salt緩衝液に浮遊させ、100μLのHank’s Balanced Salt緩衝液(コントロール)、又は調製例に従って得た抽出エキス試料が反応液中に0.05%となるように添加し、15分間インキュベートした。インキュベーション後、反応液50μLを採取し、アミラーゼ分泌量を測定し、比較した。アミラーゼの測定は、アミラーゼテストワコー(和光純薬工業)を使用して測定した。Hank’s Balanced Salt緩衝液(コントロール)を添加した場合に放出されるアミラーゼ量を100としたときの、各抽出エキス試料を添加した場合に放出されるアミラーゼ量の比率を計算した。結果を表1に示す。
ラット唾液腺より唾液腺細胞を調製する方法及びアミラーゼ量測定法はOkubo M.らの方法(Okubo M., Eur. J. Pharmacol., 359,243−249(1998))に準じて行った。ラットをペントバルビタールで麻酔し、ラット耳下腺を取り出し、これを95%酸素−5%二酸化炭素ガスを通気したDMEM培地液で洗浄し、脂肪及び結合組織を除去した。更に、この耳下腺にコラゲナーゼ(collagenase)処理を行い、唾液腺細胞を得た。その後、唾液腺細胞を37℃のHank’s Balanced Salt緩衝液に浮遊させ、100μLのHank’s Balanced Salt緩衝液(コントロール)、又は調製例に従って得た抽出エキス試料が反応液中に0.05%となるように添加し、15分間インキュベートした。インキュベーション後、反応液50μLを採取し、アミラーゼ分泌量を測定し、比較した。アミラーゼの測定は、アミラーゼテストワコー(和光純薬工業)を使用して測定した。Hank’s Balanced Salt緩衝液(コントロール)を添加した場合に放出されるアミラーゼ量を100としたときの、各抽出エキス試料を添加した場合に放出されるアミラーゼ量の比率を計算した。結果を表1に示す。
表1の結果より、本発明のボウイ、メリッサ、コレウス・フォルスコリ、ペパーミント、チンピ、オレンジ、カンゾウ、バジルの抽出物は唾液腺細胞に直接作用し、唾液分泌を促進することが認められた。特に、ボウイ、コレウス・フォルスコリ、メリッサ、チンピでは唾液分泌量がコントロールの1.5倍以上であった。一方、味覚刺激を持つクエン酸や、一般的なハーブであるカミツレなどでは唾液分泌促進効果は認められなかった。
[試験例2]
調製例に従って得た抽出エキス試料をそれぞれ用いて、下記方法により唾液分泌促進評価を行った。なお、各試料はいずれも水に懸濁又は可溶化した0.5%濃度液として用いた。
唾液分泌促進評価試験方法:
試験前日に激しい運動等をして、口渇状態になっているパネル3名について、次の手順で唾液分泌量(g)を測定した。(1)蒸留水10mLで30秒間洗口する。(2)洗口10分後、20分後、30分後に、5分間の唾液を目盛り付き試験管に吐き出し、蓄積された唾液量を測定する。(3)直後、被検液10mLで30秒間洗口する。(4)(2)と同様に洗口10分後、20分後、30分後の5分間の唾液分泌量を測定する。蒸留水(コントロール)洗口後の平均唾液分泌量を100として、被検液洗口後の各唾液分泌量の比率を計算した。結果を表2に示す。
調製例に従って得た抽出エキス試料をそれぞれ用いて、下記方法により唾液分泌促進評価を行った。なお、各試料はいずれも水に懸濁又は可溶化した0.5%濃度液として用いた。
唾液分泌促進評価試験方法:
試験前日に激しい運動等をして、口渇状態になっているパネル3名について、次の手順で唾液分泌量(g)を測定した。(1)蒸留水10mLで30秒間洗口する。(2)洗口10分後、20分後、30分後に、5分間の唾液を目盛り付き試験管に吐き出し、蓄積された唾液量を測定する。(3)直後、被検液10mLで30秒間洗口する。(4)(2)と同様に洗口10分後、20分後、30分後の5分間の唾液分泌量を測定する。蒸留水(コントロール)洗口後の平均唾液分泌量を100として、被検液洗口後の各唾液分泌量の比率を計算した。結果を表2に示す。
表2の結果より、本発明のボウイ、メリッサ、コレウス・フォルスコリ、ペパーミント、チンピ、オレンジ、カンゾウ、バジルの抽出物の唾液分泌促進効果は20分以上、特にボウイ、コレウス・フォルスコリ、メリッサ、チンピ、ペパーミント、カンゾウでは30分以上にわたって1.3倍以上の明確な唾液促進効果が生じることが認められ、持続的な唾液促進効果が期待できる。これに対し、クエン酸は洗口20分程度で、すでに唾液促進効果が消えていることが示される。
以下、本発明に係る食品組成物並びに口腔用組成物の処方例を示す。
〔処方例1〕液状歯磨
水酸化アルミニウム 25.00%
グリセリン 40.00
ソルビット 15.00
カルボキシメチルセルロースナトリウム(重合度=500) 0.20
プロピレングリコール 2.00
ラウリル硫酸ナトリウム 1.50
モノラウリン酸デカグリセリル 1.00
香料 1.00
サッカリンナトリウム 0.10
ボウイの30%エタノール抽出物 0.20
精製水 残部
計 100.0%
〔処方例1〕液状歯磨
水酸化アルミニウム 25.00%
グリセリン 40.00
ソルビット 15.00
カルボキシメチルセルロースナトリウム(重合度=500) 0.20
プロピレングリコール 2.00
ラウリル硫酸ナトリウム 1.50
モノラウリン酸デカグリセリル 1.00
香料 1.00
サッカリンナトリウム 0.10
ボウイの30%エタノール抽出物 0.20
精製水 残部
計 100.0%
〔処方例2〕口腔用軟膏
流動パラフィン 15.00%
セタノール 10.00
グリセリン 20.00
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル 5.00
香料 0.50
サッカリンナトリウム 0.10
メリッサのエタノール抽出物 0.10
精製水 残部
計 100.0%
流動パラフィン 15.00%
セタノール 10.00
グリセリン 20.00
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル 5.00
香料 0.50
サッカリンナトリウム 0.10
メリッサのエタノール抽出物 0.10
精製水 残部
計 100.0%
〔処方例3〕洗口液
エタノール 20.00%
香料 1.00
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(EO=60) 0.30
モノフルオロリン酸ナトリウム 0.10
サッカリンナトリウム 0.05
コレウス・フォルスコリのエタノール抽出物 0.5
精製水 残部
計 100.0%
エタノール 20.00%
香料 1.00
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(EO=60) 0.30
モノフルオロリン酸ナトリウム 0.10
サッカリンナトリウム 0.05
コレウス・フォルスコリのエタノール抽出物 0.5
精製水 残部
計 100.0%
〔処方例4〕うがい用錠剤
炭酸水素ナトリウム 71.00%
無水硫酸ナトリウム 12.90
第2リン酸ナトリウム 10.00
ポリエチレングリコール 3.00
モノフルオロリン酸ナトリウム 0.10
香料 2.00
チンピの40%エタノール抽出物 1・00
計 100.0%
炭酸水素ナトリウム 71.00%
無水硫酸ナトリウム 12.90
第2リン酸ナトリウム 10.00
ポリエチレングリコール 3.00
モノフルオロリン酸ナトリウム 0.10
香料 2.00
チンピの40%エタノール抽出物 1・00
計 100.0%
〔処方例5〕トローチ
キシリトール 92.00%
アラビアゴム 5.00
タルク 2.00
ステアリン酸マグネシウム 0.70
ペパーミントの30%エタノール抽出物 0.30
計 100.0%
キシリトール 92.00%
アラビアゴム 5.00
タルク 2.00
ステアリン酸マグネシウム 0.70
ペパーミントの30%エタノール抽出物 0.30
計 100.0%
〔処方例6〕キャンディ
砂糖 50.00%
水飴 33.00
香料 0.20
バジルの30%エタノール抽出物 0.10
オレンジの50%エタノール抽出物 0.10
精製水 残部
計 100.0%
砂糖 50.00%
水飴 33.00
香料 0.20
バジルの30%エタノール抽出物 0.10
オレンジの50%エタノール抽出物 0.10
精製水 残部
計 100.0%
〔処方例7〕チューインガム
砂糖 53.40%
ガムベース 20.00
グルコース 10.00
水飴 16.00
香料 0.50
カンゾウの30%エタノール抽出物 0.10
計 100.0%
砂糖 53.40%
ガムベース 20.00
グルコース 10.00
水飴 16.00
香料 0.50
カンゾウの30%エタノール抽出物 0.10
計 100.0%
Claims (3)
- ボウイ、メリッサ、コレウス・フォルスコリ、ペパーミント、チンピ、オレンジ、カンゾウ、バジル、及びこれら植物もしくは生薬の抽出物から選ばれる物質からなる口腔内に適用される唾液分泌促進剤。
- 請求項1記載の唾液分泌促進剤を配合してなることを特徴とする口腔用組成物。
- 請求項1記載の唾液分泌促進剤を配合してなることを特徴とする食品組成物。
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