JP2014162750A - 唾液分泌促進用組成物 - Google Patents

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篤毅 山本
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Takahiro Yoshihara
隆浩 吉原
Yasutaka Takenaka
保隆 竹中
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Abstract

【課題】優れた唾液分泌促進作用を示し、既存薬と比べて投与対象が広く、特に薬剤性口渇を患う患者に有効な唾液分泌促進効果を有する組成物の提供。
【解決手段】生薬として人参と陳皮を含む唾液分泌促進用組成物、好ましくは1日あたりの投与量のうち、人参を原生薬換算量で300〜6000mg、陳皮を300〜5000mg含有する組成物を提供する。本組成物は、好ましくは抗ヒスタミン薬の副作用による薬剤性口渇を患う患者に投与される。
【選択図】図1

Description

本発明は、唾液分泌促進用組成物に関する。
唾液は、耳下腺・顎下腺・舌下腺の三大唾液腺と小唾液腺(口唇腺、頬腺、舌腺、口蓋腺、臼後腺)にある腺房細胞で作られる。腺房細胞には、漿液性細胞と粘液性細胞の2種類があり、ヒトの耳下腺は、全て漿液性細胞からなり、アミラーゼを多く含んだ純漿液性のサラサラとした唾液を分泌する。顎下線と舌下腺は漿液性細胞とムチンを含む粘液性細胞の混合腺で、舌下腺は主として粘液性のネバネバとした唾液を分泌する。小唾液腺は粘液性細胞からなる。
唾液には噛むという行為によって刺激され反射的に出る刺激時唾液(あるいは反射唾液)と刺激が無いときでも少しずつ分泌されている安静時唾液(無刺激唾液あるいは固有唾液)がある。安静時唾液は、顎下腺唾液の割合が多く、粘性に富んでいるが、これはムチン濃度が高いことによる。これにより、口腔の保湿性、湿潤性が保たれ、口腔内を乾燥から防いでいる。
唾液には、消化作用を始め、以下のように種々の作用がある。
Figure 2014162750
唾液分泌は交感神経及び副交感神経により調節されており、副交感神経終末からはアセチルコリン、交感神経終末からはノルアドレナリンが分泌される。アセチルコリンはムスカリン受容体を活性化することによって主に水分と無機イオンの分泌を、また、ノルアドレナリンは、βアドレナリン受容体を活性化することによってタンパク分泌を行う。どちらの神経系が活動を盛んにしても唾液は分泌されるが、副交感神経の活動が盛んなほうが、より多くの唾液が分泌される。食事の時は、食べ物による口腔内刺激や味覚刺激及び咀嚼運動により、反射的に主に副交感神経が刺激され、サラサラとした唾液が多く分泌される(例えば非特許文献1参照)。
近年、唾液分泌低下に伴う症状(口渇、口腔内の灼熱感や炎症、粘膜の亀裂に伴う出血、口腔内の感染症や口臭、白苔、嚥下障害や発声障害、味覚異常、入れ歯の装着困難)が問題視されている。唾液分泌が低下する原因としては、加齢や薬物の副作用、糖尿病やシェーグレン症候群の随伴症状、放射線治療、ストレス、体液・電解質異常など様々な原因が挙げられており、その内約30%は加齢、約30%は薬物の副作用、約30%は糖尿病や高血圧などの成人病で、残り約10%は唾液腺炎やシェーグレン症候群をはじめとする自己免疫疾患、神経系の器質的、機能的障害などであるとされている(例えば非特許文献1または2参照)。
放射線治療の副作用(放射線による唾液腺の萎縮・破壊)やシェーグレン症候群の適用患者に対しては、セビメリン塩酸塩やピロカルピン塩酸塩といったムスカリン受容体を刺激し、唾液分泌を促す唾液分泌促進薬や、口腔内の乾燥を抑えるための人工唾液が処方されている。
しかし、前述の通り、口腔乾燥を引き起こす唾液分泌低下の原因の大半は、加齢や薬物の副作用、糖尿病や高血圧などの成人病であり、これらの患者は、セビメリン塩酸塩やピロカルピン塩酸塩といった現状の唾液分泌促進用組成物の適応患者とはならない、という問題がある。またセビメリン塩酸塩やピロカルピン塩酸塩には副作用もあるため、使用できる患者や対象が限定されている、という問題もある。
また、医療現場のみならず一般家庭においても、向精神薬や抗不安薬、抗鬱薬、抗アレルギー薬、抗コリン薬、抗ヒスタミン剤、かぜ薬などの総合感冒薬、睡眠改善薬、降圧剤、利尿剤などの薬物の副作用による唾液分泌低下が口渇をはじめとする上述の唾液分泌低下に伴う種々の症状を引き起こすため、大きな問題となっている。
このように薬物の副作用や、糖尿病等の成人病に起因する口渇を改善でき、セビメリン塩酸塩やピロカルピン塩酸塩に比べてより適用範囲が広く、副作用の少ない薬剤に対する需要がある。そこで現在注目されている薬剤の一つとして漢方薬がある(例えば非特許文献3参照)。
現在、口渇に対して治療として用いられている漢方薬の例としては白虎加人参湯や麦門冬湯、五苓散などがある(例えば非特許文献3または4参照)。しかしながら、漢方薬は種々の生薬成分が含まれる多成分系であり、その配合は歴史的な経験則に依る点も多く、その効果やメカニズムについては不明な点が多い。当然ながら、上記漢方薬が口腔乾燥症を改善するメカニズムについても明らかになっていない。また漢方薬に含まれるどの特定の成分が効果を発揮しているのか、また成分同士がどのような相互作用により働くのかについてはほとんど解明されていない(例えば特許文献1参照)。
さらに、漢方薬以外にも種々の分野において、唾液分泌の低下から来る口渇に対して、洗口液や保湿ゲル、スポンジなどは利用されている。しかしながら、これらは症状を緩和するためのものであり、薬物の副作用による口渇を解消するには不十分であった。
特許第3839438号明細書
今日からはじめる!口腔乾燥症の臨床(医歯薬出版株式会社)、6〜10頁 口腔乾燥の発症機序とアクアポリンの動態、日薬理誌、Vol.127、No.4、267〜272頁(2006) 漢方治療により改善傾向を示した口腔乾燥症の2例、明海歯学、Vol.37、No.2、153〜158頁(2008) 薬剤性口渇と漢方−向精神薬の副作用防止−、漢方医学、Vol.17、No.10、329〜339頁(1993)
上述の通り、唾液分泌を促進する薬剤は非常に限られており、またセビメリン塩酸塩やピロカルピン塩酸塩等の既存の薬剤は投与対象が限定的で副作用もあることから、より安全で投与対象も広い唾液分泌促進用組成物の開発及び提供が求められていた。特に抗アレルギー薬や抗鬱薬などの薬物の副作用、糖尿病や高血圧などの成人病に起因する口渇に対して唾液の分泌を促進するような組成物、特に医薬組成物の開発・提供が求められていた。
本発明者らは、唾液分泌促進効果の高い成分について検討したところ、特定の生薬の組み合わせにより効果的に唾液分泌を促進できることを見出し、新たな組成物を発明するに至った。
すなわち、本発明の第一の態様は、生薬として人参(ニンジン)と陳皮(チンピ)を含む唾液分泌促進用組成物に関する。
上記組成物の好ましい実施形態によれば、1日あたりの投与量のうち、人参を原生薬換算量で300〜6000mg、陳皮を300〜5000mg含有する。
上記組成物においては、人参と陳皮の配合比率が、0.06:1〜20:1であるのが好ましく、0.12〜12:1であるのがより好ましい。また上記組成物は、さらに、甘草を含むのが好ましい。
また好ましい実施形態においては、上記組成物は、抗ヒスタミン薬の副作用による薬剤性口渇を患う患者に投与される。
本発明の唾液分泌促進用組成物は、これまで知られていなかった人参と陳皮の組み合わせによる唾液分泌促進作用を利用するものである。本発明の唾液分泌促進用組成物は、優れた唾液分泌促進作用を示し、また多種多様な配合に応用することができる。本発明の唾液分泌促進用組成物は、既存薬と比べて投与対象が広く、特に薬剤性口渇を患う患者に投与できる点で有利である。
実施例1における、既存の漢方薬(補中益気湯及び人参養栄湯)と本発明の組成物の唾液分泌作用に関する比較試験の結果を示すグラフである。棒グラフの黒い部分は対照群(Control)に対する唾液分泌量の上昇部分を表す。縦軸は唾液分泌量を表す。 実施例2における、生薬混合物I(人参と陳皮の両方を含む)を投与した場合と、人参または陳皮を単独で投与した場合との唾液分泌作用に関する比較試験の結果を示すグラフである。棒グラフの黒い部分は対照群(Control)に対する唾液分泌量の上昇部分を表す。縦軸は唾液分泌量を表す。 実施例3において、人参、陳皮、甘草の混合物を投与した場合と、人参、陳皮、甘草をそれぞれ単独で投与した場合の唾液分泌作用を評価した結果を示すグラフである。縦軸は唾液分泌量を表す。 実施例4において、抗ヒスタミン薬の副作用による口渇マウスにおける人参、陳皮、甘草混合物の唾液分泌作用を評価した結果を示すグラフである。縦軸は唾液分泌量を表す。
以下に本発明を説明する。
上述のように、本発明の第一の態様は、生薬として人参と陳皮を含む唾液分泌促進用組成物に関する。
上記人参(ニンジン)とは、漢方医学における人参、即ちウコギ科のオタネニンジン(学名:Panax ginseng C.A. Meyer)の細根を除いた根、またはこれを軽く湯通しして乾燥したものを指す。朝鮮人参または高麗人参とも呼ばれる。生薬として用いられるオタネニンジンは野菜のニンジン(セリ科)とは別の植物である。人参はその加工調製法によっても名称を異にし、白参、紅参、雲州人参、御種人参等に分けられる。本発明において使用できる人参の例としては、上述の朝鮮人参、高麗人参、白参、紅参、雲州人参、及び御種人参、並びに皮付人参、毛人参等を挙げることができる。通常は、上記人参を粉砕し粉末化したもの、または例えば日本薬局方記載の方法により製造されるエキス、さらにエキスを乾燥して粉末化したものが使用できる。
上記陳皮(チンピ)とは、人参と同様に漢方医学における成分の一つであり、ミカン科のウンシュウミカン(学名:Citrus unshiu Markovich)の成熟した果皮を指す。上記陳皮は別名でも呼ばれており、例えば陳橘皮、橘皮、貴老、紅皮、黄橘皮、橘紅、橘柚、青皮などの別名がある。通常は、上記陳皮を粉砕し粉末化したもの、または例えば日本薬局方記載の方法により製造されるエキス化したもの、さらにエキスを乾燥して粉末化したものが使用できる。
本発明の唾液分泌促進用組成物は、人参と陳皮の組み合わせを含むことを特徴とする。人参は通常、強壮、強精、鎮静、抗疲労、強心、利尿を目的として処方される生薬であり、陳皮は健胃、鎮咳、去痰を目的として処方される生薬である。いずれも本来は唾液分泌障害の改善を主目的として処方される生薬ではない。しかしながら、本発明者らの検討により、この2つの生薬、すなわち人参と陳皮を組み合わせることにより特異的に顕著な唾液分泌促進効果を発揮することが確認された。
なお既存の漢方薬として、人参と陳皮を含むものも存在する。代表的なものとしては、
・人参養栄湯:人参、黄耆(オウギ)、当帰(トウキ)、地黄(ジオウ)、白朮(ビャクジュツ)、茯苓(ブクリョウ)、芍薬(シャクヤク)、桂皮(ケイヒ)、陳皮、遠志(オンジ)、五味子(ゴミシ)、甘草(カンゾウ)を処方したもの、
・補中益気湯:人参、黄耆、蒼朮(ソウジュツ)または白朮、柴胡(サイコ)、当帰、升麻(ショウマ)、陳皮、生姜(ショウキョウ)、大棗(タイソウ)、甘草を処方したもの、
・六君子湯:蒼朮または白朮、茯苓、人参、半夏(ハンゲ)、陳皮、大棗、生姜、甘草を処方したもの
がある。しかしながら、上記漢方薬は、通常、唾液分泌促進用組成物としては使用されておらず、これらの漢方薬に対するこれまでの知見からは、人参と陳皮の組み合わせによる唾液分泌促進効果は確認されていない。漢方薬は生薬同士が複合的に作用することによって漢方薬としての効果を発揮すると通常は考えられており、個別の生薬による効果については詳細が分かっていない。従って漢方医学においては人参と陳皮のみを組み合わせた場合に唾液分泌作用があるという知見は得られていない。本発明はこの度人参と陳皮の組み合わせにより唾液分泌が促進される、という新たな効果を見出したことに基づき、新たな唾液分泌促進用組成物を提供するものである。
また、上述した漢方薬は人参と陳皮以外にも多くの生薬を含んでおり、後述する甘草を除いては唾液分泌作用を阻害する可能性のあるものも存在する。また生薬の組み合わせによっては副作用を生じたりするものや、唾液分泌効果の点からは阻害因子になり得るものも存在する。本発明の唾液分泌促進用組成物は、必要な生薬を特定することにより、所望の治療上の効果を特異的かつ選択的に発揮でき、また唾液分泌促進効果に寄与しない、あるいはむしろ唾液の分泌を抑制する作用を及ぼす生薬を含むことなく調剤が可能な点で有利である。
本発明による唾液分泌促進用組成物は、特に限定されないが、1日あたりの投与量のうち、人参を原生薬換算量で300〜6000mg、陳皮を300〜5000mg含有するのが好ましい。また人参と陳皮の原生薬換算量での配合比率についても特に限定されないが、0.06:1〜20:1であるのが好ましく、0.12:1〜12:1であるのがより好ましい。
本発明の唾液分泌促進用組成物は、さらに甘草を含んでいてもよい。人参と陳皮に、さらに甘草を組み合わせることにより、さらに唾液分泌促進効果を高めることができる。
上記甘草(カンゾウ)とは、人参、陳皮と同様に漢方医学における成分の一つであり、マメ科のウラルカンゾウ(学名:Glycyrrhiza uralensis FischerまたはGlycyrrhiza glabra Linne)の根及びストロンで、ときには周皮を除いたもの(皮去りカンゾウ)を指す。通常は、上記甘草を粉砕し粉末化したもの、または例えば日本薬局方記載の方法により製造されるエキス化したもの、さらにエキスを乾燥して粉末化したものが使用できる。
甘草の含有量は、特に限定されないが、1日あたりの投与量のうち、甘草を原生薬換算量で150〜5000mg含有するのが好ましい。
さらに本発明の唾液分泌促進用組成物は、上記必須成分の他にも必要に応じて、他の薬効成分、例えば抗コリン薬、抗ヒスタミン薬、気管支拡張薬、向精神薬等の一般的に口渇を引き起こす薬効成分はもちろん、他の口渇を起こさない薬効成分、例えば解熱鎮痛薬、他の鎮咳薬、他の去痰薬、抗炎症・消炎酵素薬、眠気防止薬(中枢神経興奮薬)、ムスカリン受容体刺激薬、ビタミン類、生薬、制酸剤等から選ばれる1種または2種以上を含有することができる。
特に限定されないが、具体的には、上記抗コリン薬として、オキシフェンサイクリミン、ジサイクロミン、スコポラミン、ダツラエキス、チペピジウム臭化物、メチキセン、メチルアトロピン臭化物、メチルアニソトロピン臭化物、メチルスコポラミン臭化物、メチル−l−ヒヨスチアミン臭化物、メチルベナクチジウム臭化物、ピレンゼピン、ブチルスコポラミン、ベラドンナアルカロイド、ベラドンナ総アルカロイド、ベラドンナエキス、ヨウ化イソプロパミド、ヨウ化ジフェニルピペリジノメチルジオキソラン、ロートエキス、ロート根、及びロート根総アルカロイド並びにこれらの塩等が挙げられる。
上記抗ヒスタミン薬としては、特に限定されないが、アゼラスチン、アリメマジン、イソチペンジル、イプロヘプチン、エバスチン、エピナスチン、エメダスチン、オキサトミド、オロパタジン、カルビノキサミン、クレマスチン、クロルフェニラミン、ケトチフェン、ジフェテロール、ジフェニルピラリン、ジフェンヒドラミン、シプロヘプタジン、セチリジン、トリプロリジン、トリペレナミン、トンジルアミン、フェキソフェナジン、フェネタジン、プロメタジン、ベポタスチン、ホモクロルシクリジン、メキタジン、メトジラジン、レボセチリジン、メブヒドロリン及びロラタジン並びにこれらの塩等が挙げられる。
上記気管支拡張薬としては、特に限定されないが、エフェドリン、フェニルプロパパノールアミン、フェニレフリン、プソイドエフェドリン、メチルエフェドリン、メチルエフェドリン、メトキシフェナミン、トリメトキノール、テオフィリン、及びアミノフィリン並びにこれらの塩等が挙げられる。
上記向精神薬としては、特に限定されないが、バルビタール、ベンゾジアゼピン、エスタゾラム、ゾルピデム、ラメルテオン、ミタゾラム、クロルプロマジン、ハロペリドール、リスペリドン、エチゾラム、ロラゼパム、クロキサゾラム、アミトリプチリン、ミアンセリン、メタンフェタミン、アンフェタミン、ピプラドロール、ブロチゾラム、トリアゾラム、及びロルメタゼパム並びにこれらの塩等が挙げられる。
上記他の解熱鎮痛薬としては、アスピリンまたはその塩、アセトアミノフェン、イソプロピルアンチピリン、イブプロフェン、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、サリチル酸ナトリウム、チアラミド、ラクチルフェネチジン、ケトプロフェン、ナプロキセン、ロキソプロフェン、プラノプロフェン、及びジクロフェナク並びにこれらの塩等が挙げられる。
上記他の鎮咳薬としては、特に限定されないが、アロクラミド、エプラジノン、カルベタペンタン、クロペラスチン、コデイン、ジヒドロコデイン、ジブナートナトリウム、ジメモルファン、デキストロメトルファン、チペピジン、ノスカピン、及びメトキシフェナミン並びにこれらの塩等が挙げられる。
上記他の去痰薬としては、特に限定されないが、アンブロキソール塩酸塩、エチルシステイン塩酸塩、塩化アンモニウム、カルボシステイン、グアイフェネシン、グアヤコールスルホン酸カリウム、クレゾールスルホン酸カリウム、ブロムヘキシン塩酸塩、メチルシステイン塩酸塩、及びリゾチーム塩酸塩等が挙げられる。
上記抗炎症・消炎酵素薬としては、特に限定されないが、塩化リゾチーム、セミアルカリプロティナーゼ、トラネキサム酸、セラペプターゼ、ブロメライン及びその類縁物質等が挙げられる。
上記眠気防止薬(中枢神経興奮薬)としては、特に限定されないが、カフェイン類等が挙げられる。
上記ムスカリン受容体刺激薬としては、特に限定されないが、ピロカルピン、セビメリン、ベタネコール、及びムスカリン並びにこれらの塩等が挙げられる。
上記の説明において、「塩」の例としては、特に限定されないが、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、臭化水素酸塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等が挙げられる。
上記ビタミン類としては、特に限定されないが、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB7、ビタミンB9及びビタミンB12)、ビタミンC、ヘスペリジン及びその誘導体並びにそれらの塩類等(例えば、チアミン、チアミン塩化物塩酸塩、チアミン硝化物、ジセチアミン塩酸塩、セトチアミン塩酸塩、フルスルチアミン、フルスルチアミン塩酸塩、オクトチアミン、シコチアミン、チアミンジスルフィド、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、プロスルチアミン、ベンフォチアミン、チアミン二リン酸、リボフラビン、リボフラビンリン酸エステル、リボフラビン酪酸エステル、リン酸リボフラビンナトリウム、パンテノール、パンテチン、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキサールリン酸エステル、シアノコバラミン、メコバラミン、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、ヘスペリジン)等が挙げられる。
上記生薬としては、特に限定されないが、麦門冬、五味子、石膏、知母、粳米、沙参、天門冬、阿膠、茯苓、蒼朮、白朮、猪苓、沢瀉等が挙げられる。なお、上記生薬は、特に限定されないが、生薬末、生薬エキス、生薬エキス末、生薬流エキス、生薬チンキ等の形で製剤に配合される。
上記制酸剤としては、特に限定されないが、乾燥水酸化アルミニウムゲルまたは水酸化アルミニウムゲル、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、ジヒドロキシアルミニウム・アミノ酢酸塩、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウム・炭酸カルシウム・炭酸マグネシウムの共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウムの共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、アミノ酢酸、ケイ酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム、無水リン酸水素カルシウムまたはリン酸水素カルシウム水和物、酸化マグネシウム等が挙げられる。
これらの薬効成分は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明による唾液分泌促進用組成物は、通常は医学的に許容しうる医薬品添加物とともに配合し、製剤化して使用される。上記医学的に許容される医薬品添加物としては、特に限定されないが、例えば賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、界面活性剤、流動化剤、コーティング剤、可塑剤、着色剤、香料、甘味料等が挙げられる。
上記賦形剤としては、特に限定されないが、例えば、結晶セルロースなどのセルロースまたはセルロース誘導体、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、シクロデキストリン、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプンなどのデンプンまたはデンプン誘導体、乳糖、トレハロース、白糖、ペクチン、D−マンニトール、キシリトール、エリスリトールなどの糖または糖アルコール、乾燥水酸化アルミニウムゲル、沈降炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、リン酸水素カルシウムなどの無機系賦形剤、カゼイン、グルタミン酸、グリシンなどのアミノ酸類、コンドロイチン硫酸またはそのナトリウム塩、クエン酸水和物、クエン酸ナトリウム水和物、及び無水クエン酸等が挙げられる。
上記結合剤としては、特に限定されないが、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン、デキストリン、プルラン、ヒドロキシプロピルスターチ、ポリビニルアルコール、ポリグルタミン酸またはそのナトリウム塩、アラビアゴム、カンテン、ゼラチン、トラガント、及びマクロゴール等が挙げられる。
上記崩壊剤としては、特に限定されないが、例えば、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポビドン、アルファー化デンプン、及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
上記滑沢剤としては、特に限定されないが、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク等が挙げられる。
上記界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸ポリオキシル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリル酸ソルビタン、ポリソルベート、モノステアリン酸グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、及びラウロマクロゴール等が挙げられる。
上記流動化剤としては、特に限定されないが、例えば、乾燥水酸化アルミニウムゲル、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、無水ケイ酸、及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウム等が挙げられる。
上記コーティング剤としては、特に限定されないが、例えば、エチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒプロメロース、ヒプロメロースフタル酸エステル、メチルヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポビドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマー、ポリビニルアルコール−アクリル酸−メタクリル酸メチルコポリマー、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリビニルピロリドン、マクロゴールなどの合成高分子、白糖、プルラン、D−マンニトールなどの糖および糖アルコール類、メタクリル酸コポリマー、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル・共重合体乳濁液などのアクリル酸誘導体、ゼラチンやセラックなどの天然物等が挙げられる。
上記可塑剤としては、特に限定されないが、例えば、アセチル化モノグリセリド、クエン酸トリエチル、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、ジメチルポリシロキサン・二酸化ケイ素混合物、セバシン酸ジブチル、D−ソルビトール、中鎖脂肪酸トリグリセリド、トリアセチン、ヒマシ油、プロピレングリコール、ポリソルベート、マクロゴール、流動パラフィン等が挙げられる。
上記着色剤としては、特に限定されないが、例えば、黄色三二酸化鉄、カラメル、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄(黒色酸化鉄)、三二酸化鉄(赤色酸化鉄)、水溶性食用タール色素(食用黄色5号、食用青色2号等)、水不溶性レーキ色素(水溶性タール色素の塩類)、タルク、銅クロロフィル、リボフラビン、硫酸バリウム等が挙げられる。
上記香料としては、特に限定されないが、例えば、アップル調香料、ウメ調香料、エキナセア調香料、グレープ調香料、グレープフルーツ調香料、シトロン調香料、ジンジャー調香料、ストロベリー調香料、スイビンロウ調香料、セージ調香料、ツボクサ調香料、ハッカ調香料、バヒンロウ調香料、ビンロウ調香料、ブラックカラント調香料、ホップ調香料、レモン調香料並びにこれらの抽出物等が挙げられる。
上記甘味料としては、特に限定されないが、例えば、アスパルテーム、アセスルファムK、キシリトール、グリチルリチン酸二カリウム、サッカリン、サッカリンナトリウム、スクラロース、ステビア、D−ソルビトール、タウマチン、ネオテーム、ハチミツ、粉末還元麦芽糖アメ、マルチトール等が挙げられる。
本発明の唾液分泌促進用組成物の製剤形態は特に限定されないが、飲みやすさや効果の面から経口投与用の製剤であるのが好ましい。製剤形態としては、特に制限はないが、例えば、粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤、散剤、液剤、ペースト、スプレー用液、及びゲルから選択されるいずれか1種であるのが好ましい。製剤中の人参と陳皮(及び必要な場合には甘草)の量は、対象とする疾患や症状の種類や重症度、患者の年齢や体重などを考慮して、薬理学的な知見に基づき適宜増減することができる。
本発明の唾液分泌促進用組成物は、唾液分泌の異常を伴う患者全般に使用することができる。中でも薬剤の副作用による薬剤性口渇を患う患者は、既存のセビメリン塩酸塩やピロカルピン塩酸塩を投与するための適応患者ではなかったことから、そのような患者に対して好適に投与することができる。
唾液分泌の低下を伴う上記薬剤としては、例えば向精神薬や抗不安薬、抗鬱薬、抗アレルギー薬、抗コリン薬、抗ヒスタミン薬、かぜ薬などの総合感冒薬、睡眠改善薬、降圧剤、利尿剤などが挙げられる。中でも近年多く投与されている抗ヒスタミン薬による薬剤性口渇を患う患者に対して本発明の唾液分泌促進用組成物は特に有効である。
上記組成物の投与対象である「患者」は、医者による治療を伴うような比較的重度の薬剤性口渇を伴う対象のみならず、軽度の薬剤性口渇を伴う対象も含む。例えばかぜ薬や鼻炎薬、睡眠改善薬等に含まれる抗ヒスタミン薬の副作用により口渇を感じるといった、比較的軽度の症状を有する患者も本発明の組成物の投与対象である。
本発明を詳細に説明するために、以下に実施例を挙げるが、本発明はこれにより限定されるものではない。
実施例1
[既存の漢方薬(補中益気湯及び人参養栄湯)と本発明の組成物の唾液分泌作用に関する比較試験]
<試験方法>
ペントバルビタール麻酔下の雌性C57BL/6マウスに生理食塩水で溶解、希釈した0.1mg/mLのピロカルピン塩酸塩溶液を投与量が1mg/kg−bodyになるように腹腔内投与した。ピロカルピン塩酸塩溶液投与直後より横臥位のマウスの口にキャピラリーを挿入し、投与後30分間の唾液分泌量を測定した。人参乾燥エキスおよび陳皮エキスを表2記載の比率で混合し、精製水に溶解させて調製した試料溶液(原生薬換算量で各350mg/ml、以下、本調製試料を生薬混合物Iという)を、投与量が表2の記載値になるように経口投与した。また、既存の漢方薬との比較として、人参と陳皮を含有し、臨床現場で使用実績のある漢方製剤(補中益気湯もしくは人参養栄湯)、ツムラ補中益気湯エキス顆粒(医療用)を精製水に溶解して10mg/mlとなるよう調製した試料溶液、およびツムラ人参養栄湯エキス顆粒(医療用)を精製水に溶解して6.25mg/mlとなるように調製した各試料溶液を、それぞれ投与量が表2の記載値になるように、ピロカルピン塩酸塩溶液投与30分前に経口投与した。また生薬混合物Iの代わりに、対照群(Control)として精製水を10mL/kg−bodyで上記マウスに経口投与した。試料の種類及び投与量を表2に示す。
Figure 2014162750
その結果を表3及び図1に示す。
Figure 2014162750
表3及び図1に示す結果から明らかなように、既存の漢方薬である補中益気湯及び人参養栄湯を通常の投与量で投与した場合には対照群(Control)と比べて唾液分泌量にほとんど差が見られなかった。一方、生薬混合物Iを投与した場合には既存の漢方薬の効果からは予測できない程度の顕著な唾液分泌量の増加が見られた。このように生薬混合物Iは唾液分泌促進効果に非常に優れていることがわかった。
実施例2
[健常マウスにおける人参及び陳皮の混合物の唾液分泌作用]
ペントバルビタール麻酔下の雌性C57BL/6マウスに生理食塩水で溶解、希釈した0.1mg/mLのピロカルピン塩酸塩溶液を投与量が1mg/kg−bodyになるように腹腔内投与した。ピロカルピン塩酸塩溶液投与直後より横臥位のマウスの口にキャピラリーを挿入し、投与後30分間の唾液分泌量を測定した。実施例1で調製した生薬混合物Iを経口投与し、また、人参、陳皮の組み合わせによる影響を比較するために、人参乾燥エキスおよび陳皮エキスを原生薬換算量で350mg/mLとなるように、それぞれ精製水に溶解させて調製した各試料溶液を、投与量が表4の記載値になるようにそれぞれ単独でピロカルピン塩酸塩溶液投与30分前に経口投与した。また対照群(Control)として生薬混合物Iの代わりに精製水を10mL/kg−bodyで上記マウスに経口投与した。試料の種類及び投与量を表4に示す。
Figure 2014162750
その結果を表5及び図2に示す。
Figure 2014162750
図2から明らかなように、人参または陳皮を単独で投与した場合と比較して、人参と陳皮の両方を含む生薬混合物Iを投与した場合には顕著に高い唾液分泌量の上昇が見られた。またその上昇量は、人参または陳皮を単独で投与した場合の上昇量の和(予想値)を超えており、人参と陳皮を組み合わせることで、相乗効果として、更に唾液分泌量が上昇することが明らかとなった。
実施例3
[健常マウスにおける人参、陳皮、及び甘草混合物、並びに人参、陳皮、甘草単独の唾液分泌作用]
ペントバルビタール麻酔下の雌性C57BL/6マウスに生理食塩水で溶解、希釈した0.1mg/mLピロカルピン塩酸塩溶液を投与量が1mg/kg−bodyになるように腹腔内投与した。ピロカルピン塩酸塩溶液投与直後より横臥位のマウスの口にキャピラリーを挿入し、投与後30分間の唾液分泌量を測定した。人参乾燥エキスおよび陳皮エキス、甘草エキス末を表6記載の比率で混合し、精製水に溶解させて調整した試料溶液(原生薬換算量でそれぞれ350mg/mL、262.5mg/mL、87.5mg/mL、以下、本調製試料を生薬混合物Aという)を、投与量が表6の記載値になるように経口投与した。また、人参、陳皮、甘草の組み合わせによる影響を比較するために、人参乾燥エキス、陳皮エキス、甘草エキス末を原生薬換算量で350mg/mL、262.5mg/mL、87.5mg/mLとなるようにそれぞれ精製水で溶解した試料溶液を、投与量が表6記載値になるようにそれぞれ単独でピロカルピン塩酸塩溶液投与30分前に経口投与した。また対照群(Control)として生薬混合物Aの代わりに、精製水を10mL/kg−bodyで上記マウスに経口投与した。試料の種類及び投与量を表6に示す。
Figure 2014162750
その結果を表7及び図3に示す。
Figure 2014162750
図3は、人参、陳皮、または甘草を単独で投与した場合の唾液分泌効果、及び人参、陳皮、甘草の3種をすべて含む生薬混合物Aの唾液分泌効果を評価した結果を示すグラフである。甘草を単独で投与した場合、対照群と比較して唾液の分泌はむしろ抑制された。しかし人参、陳皮と甘草を組み合わせた場合、唾液の分泌は更に向上した。
実施例4
[抗ヒスタミン薬の副作用による口渇マウスにおける人参、陳皮、甘草混合物の唾液分泌作用]
抗ヒスタミン薬の1種であるクロルフェニラミンマレイン酸塩を生理食塩水に溶解させ(以下、CHlという)、50mg/kg−bodyの用量で皮下投与した。対照群には生理食塩液を10mL/kg−bodyで皮下投与した。皮下投与15分後、生理食塩水で溶解、希釈した0.1mg/mLピロカルピン塩酸塩溶液1mg/kg−bodyになるように腹腔内投与した。ピロカルピン塩酸塩溶液投与直後より横臥位のマウスの口にキャピラリーを挿入し、投与後30分間の唾液分泌量を測定した。生薬混合物Aをピロカルピン塩酸塩溶液投与30分前に経口投与した。また対照群(Control)として精製水を10mL/kg−bodyで経口投与した。
その結果を表8及び図4に示す。
Figure 2014162750
図4から分かるようにクロルフェニラミンマレイン酸塩を投与するとその副作用により唾液分泌量は減少した。この唾液分泌量の減少が口渇の原因となり得る。これに対し、クロルフェニラミンマレイン酸塩と共に生薬混合物Aを投与すると、減少した唾液分泌量がほぼ正常と同じ分泌量まで回復した。この結果から明らかなように、抗ヒスタミン薬によって誘発される口渇モデルマウスの唾液分泌量の減少に対して、生薬混合物Aは唾液分泌量の改善効果を示した。
従来唾液分泌促進用の組成物としてはセビメリン塩酸塩やピロカルピン塩酸塩等が知られていたが、適応患者が限定されており、より一般的な疾患や症状に適応可能な組成物が求められていた。本発明の唾液分泌促進用組成物は人参と陳皮の組み合わせによる唾液分泌効果を利用したものであり、適用範囲もより広いことから、医薬品のみならず、化粧品や食品、サプリメントなどの様々な分野への応用も期待できる。

Claims (5)

  1. 生薬として人参と陳皮を含む唾液分泌促進用組成物。
  2. 1日あたりの投与量のうち、人参を原生薬換算量で300〜6000mg、陳皮を300〜5000mg含有する請求項1記載の組成物。
  3. 人参と陳皮の配合比率が、0.06:1〜20:1である、請求項1または2に記載の組成物。
  4. さらに、甘草を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 抗ヒスタミン薬の副作用による薬剤性口渇を患う患者に投与される請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005162633A (ja) * 2003-12-01 2005-06-23 Lion Corp 唾液分泌促進剤並びにこれを配合した口腔用組成物及び食品組成物
WO2012158580A2 (en) * 2011-05-16 2012-11-22 Colgate-Palmolive Company Oral care compositions

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