JP2005158868A - 光学ベンチの製造方法、および光学ベンチ - Google Patents

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【課題】 光学ベンチ上に光学部品搭載のための導電性材料層を印刷により形成する際、パッドの高さ方向の位置決め精度をより向上させる。
【解決手段】 光学素子が導電性材料層を介して接合される光学ベンチの製造方法であって、Si基板11上に配線13を形成する配線工程と、配線工程により配線13が形成されたSi基板11上に、金錫(Au-Sn)の合金粒子を含むペーストを印刷して印刷パッド29を形成する印刷工程と、印刷工程により印刷された印刷パッド29を加熱ヘッド31を用いて溶融させてAu-Sn膜からなる導電性材料層を形成する加熱溶融工程とを有する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、例えば光学素子を搭載するための光学ベンチ、およびその製造方法等に係り、より詳しくは、導電性材料層を有する光学ベンチ、およびその製造方法等に関する。
近年、光通信技術の進展に伴い、例えばネットワークに用いられる種々の部品、デバイス、およびそれらを用いた光学モジュールのニーズが高まっており、活発な研究開発が行われている。特に、光ファイバ、レンズ、レーザダイオード等の部品を適宜組み合わせたモジュールは、その基本コンポーネントとして多用されている。
このような光学モジュールの従来技術として、例えば、Si基板上に溝を設け、その溝に球状のレンズを位置決めして固定し、また、Si基板上に所定の配線が形成される光学モジュールがある(例えば、特許文献1参照)。このような光学モジュールとしては幾つかの形態が存在するが、中でも、3次元加工技術であるマイクロマシニング(MEMS)によりSiウェハに対して溝を形成し、これにファイバやレンズを埋め込み固定する方法が量産性に優れた方法として注目されている。このMEMSにより形成された光学モジュール用の基板は、シリコンオプティカルベンチ(ベンチ、光学ベンチ)と呼ばれ、一つのキーデバイスとなっている。
特開2002−162542号公報(第3〜4頁、図10)
これらの光学モジュールに用いられる光学デバイスは、例えば光増幅や合分波等に使用され、用途に応じて種々の形態があるが、一般には光信号発生源としてのレーザダイオード(LD)などの光源を備えて形成されることが多い。例えばレーザダイオードの光学ベンチへの搭載は、耐熱性および接続の信頼性の観点から、一般的に金錫(Au-Sn)を用いて行われる。このAu-Snからなる接続用パッドの形成は、従来、蒸着またはスパッタなどの薄膜堆積によって行われている。
しかしながら、かかる接続用パッドの生成では、数μmの厚膜を形成する必要があり、工程に極めて時間がかかると共に、パッドパターンを形成するためにフォトリソグラフィのプロセスが必要となり、製造価格および時間の増大を招いていた。また、上記特許文献1のように、蒸着等によりAu-Sn膜を形成する場合には、通常、AuおよびSnの原料ペレット等を別々に用意し、二元薄膜形成により成膜することが必要となることから、組成が完全には均一になり難く、そのために微妙な溶融温度のばらつきや溶融金属の流動の不均一を招いてしまい、レーザダイオード等の光学デバイスの実装に支障を来たすことがあった。また、合金ターゲット等を用いて1つのソースによる成膜を行う場合でも、合金ターゲットの使用が進むにつれてイールド(yield:収率)の違い等による組成のズレが生じ、均一な組成を保つことが困難であった。
また、最近は、高周波回路部品等において粒子状のAu-Sn材料を用いてペーストを作製し、これを用いて印刷によってパターン形成する方法も一部で検討されている。これらの印刷によれば、工程費用および時間が著しく軽減され、有用な方法であるが、上述のような光学デバイスに適用する場合には難点があった。すなわち、レーザダイオード等の実装においては、レンズ、ファイバその他と低損失で光結合する必要があるため、極めて高精度のアライメントが必要になる。このため、光軸方向をy方向とした場合のz方向、すなわち高さ方向も精密に位置合わせする必要があるが、従来のAu-Snの印刷では厚さ、すなわち高さを一定に保つことが困難であった。これは、Au-Snペーストを印刷後、通常はリフローにより溶融させて表面を平滑化させるが、このときの印刷量を厳密に一定に保つことが困難なことに起因し、印刷条件を一定にしてかつリフロー装置の設定条件を一定にした場合でも、リフロー後のパッドエリアを規定することが困難になる。このために、レーザダイオードのボンディングパッド等を印刷で形成することができなかった。
これらの状況に鑑み、本発明者らは、印刷エリアを規定することにより、上述の問題を解決することを先に提案している(特願2003−356061)。かかる提案技術により、従来の問題点は基本的に解決されるが、溶融後の印刷の厚さはペーストの量と濡れ広がり性とによって定まるため、一定の公差を有した状態になっている。公差の程度はペースト材料の性質や印刷条件によって様々であるが、一般に±1μm以上あり、場合によっては±3μmにもなることがあった。この高さ方向の位置合わせは、通常、素子搭載の際にAu-Snパッドを溶融させつつアクティブアライメントによって行われるが、より迅速かつ高精度にアライメントを行う上では、この公差はできるだけ小さいことが望ましく、そのための技術的方策が必要であった。
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、光学ベンチ上に光学部品搭載のための導電性材料層を印刷により形成する際、パッドの高さ方向の位置決め精度をより向上させることにある。
また他の目的は、光学素子を搭載する光学ベンチにおいて、形成される導電性材料層の組成を安定化させ、光学素子の実装効率を向上させることにある。
かかる目的のもと、本発明は、光学素子が導電性材料層を介して接合される光学ベンチの製造方法であって、基板上に配線を形成する配線工程と、配線工程により配線が形成された基板上に、金錫(Au-Sn)の合金粒子を含むペーストを印刷する印刷工程と、印刷工程により印刷されたペーストを加熱ヘッドを用いて溶融させてAu-Sn膜からなる導電性材料層を形成する加熱溶融工程とを含む。尚、「基板上」とは、基板に直接的であるか、基板との間に他の部材を挟んで間接的であるかを問うものではない。以下も同様である。
ここで、この加熱溶融工程は、ペーストの厚さ方向に対する加熱ヘッドの移動位置決め制御がなされることを特徴としている。また、印刷工程は、加熱溶融工程によってAu-Sn膜が広がった際にパッドエリアに近接するようにペーストの量が決定されることを特徴としている。更に、加熱溶融工程によって導電性材料層が形成された基板上に、部品を位置決めしながら搭載するための深溝を形成する深溝形成工程を備えたことを特徴とすることができる。
一方、本発明が適用される光学ベンチは、基板と、基板上に形成される配線と、基板上の配線に接続されて形成され、光学素子を接合するための導電性材料層とを備え、この導電性材料層は、金錫(Au-Sn)の合金粒子を含むペーストが基板上に形成された後にペーストに加熱ヘッドを加圧させることで厚さが規定されることを特徴としている。
ここで、この光学ベンチに設けられる導電性材料層は、合金粒子のサイズが平均粒径にして3μm以上20μm以下であることを特徴としている。また、この基板は、部品を位置決めしながら搭載するための深溝を有することを特徴とすることができる。
本発明によれば、光学素子を搭載する光学ベンチにおいて、例えば金錫(Au-Sn)からなる導電性材料層を得る際、厚さバラツキが極めて小さい印刷パッドを形成することが可能となり、実装効率を向上させることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1(a),(b)は、本実施の形態が適用される光学ベンチの構成を示した図である。図1(a)は光学ベンチの上面図であり、図1(b)は光学ベンチの側面図である。本実施の形態が適用される光学ベンチ(シリコンオプティカルベンチ)10は、シリコンウェハであるSi基板11に、例えばレンズ等の光学部品を位置決めした状態で搭載するための深溝である溝12が形成される。また、Si基板11上には、メッキによって形成され所定の形状からなる配線13を有している。更に、本実施の形態が適用される光学ベンチ10では、例えば、光学素子(光学部品、光学デバイス)であるレーザダイオード(LD)をダイボンディングするための導電性材料層として、金錫膜(Au-Sn膜)14が形成されている。
図2は、光学ベンチ10に形成された配線13の断面構造を示した図である。本実施の形態が適用される光学ベンチ10の配線13は、酸化膜付きのSi基板11上に設けられ接着層となるニッケル/チタン膜(Ni/Ti膜)21、Ni/Ti膜21上に形成され無電解メッキにより堆積される例えばリン濃度13%の非磁性ニッケルリン膜(Ni-P膜)22、Ni-P膜22上に形成される金膜(Au膜)23を備えている。Ni/Ti膜21およびNi-P膜22により配線13の基本パターンが形成され、その上に、無電解メッキによりAu膜23が形成されて、配線13が作製される。
次に、本実施の形態が適用される光学ベンチ10の製造方法について説明する。
図3は、光学ベンチ10の製造工程を示した図である。ここでは、まず、ステップ101にて準備されたSiウェハ(Si基板11)に、TiスパッタとNiスパッタが実行され(ステップ102)、接着層となるNi/Ti膜21が形成される。このNi/Ti膜21の形成工程では、例えば、Ni膜とTi膜とを0.1μmずつ、スパッタにより連続成膜している。次に、無電解メッキにより、Niメッキとして、例えば3μm程度の厚さにNi-P膜22が形成される(ステップ103)。次いで、レジストが塗布されマスクを用いてパターニング(パターン形成)が行われ、例えば、塩酸によりNi-P膜22およびNi/Ti膜21をエッチングして、配線13の基本パターンが形成される(ステップ104)。その後、レジストは剥離される。この配線基本パターンの寸法精度としては±2μm以内程度が好ましい。
次に、レジストが剥離されたNi-P膜22の上に、無電解メッキによりAu膜23が、例えば0.5μm程度、成膜されて(ステップ105)、配線13が作製される。配線13の寸法精度は±3μm以内程度が好ましい。このAu無電解メッキ工程では、パターン上にマスクレスで無電解メッキがなされる。本実施の形態では、これらのメッキ方法として、無電解メッキを使用し、反応速度を低めに設定することにより、残留歪が小さくかつ均一性の高い膜が得られ、応力集中による腐食の加速を実質的に生じ難くしている。また、無電解メッキを用いて膜を積層堆積する場合、一層目のみをエッチングしてパターニングしておくことで、後続の層はその上に同一パターンで堆積していくことができる。その結果、積層膜の場合に比べエッチング作業が行い易くなり、また寸法精度を高めることができ、プロセス効率を向上させることができる。このようにして、配線工程が実行される。
その後、粉末含有量が体積比50%で平均粒子径が10μmの金錫(Au-Sn)ペーストが、スクリーン印刷やディスペンサを用いた印刷等によって形成される(ステップ106)。この印刷の後、本実施の形態における特徴的な構成として、ヘッドによる加熱・加圧溶融が実行される(ステップ107)。この工程の詳細については後に詳述する。この工程によって、金錫(Au-Sn)ペーストは、パッドエリアに略沿うようにして均一にメルトされる。その後、例えば市販のフラックス洗浄液を用いて、加熱後の洗浄が行われる。
洗浄の後、3次元加工技術であるマイクロマシニング(MEMS)による深溝の形成が行われる。即ち、ステップ108およびステップ109に示すKOH等の強アルカリを用いて深溝が形成される。ここでは、まず、レジスト塗布とパターニングが実行され、次いで、フッ酸エッチング工程にて、溝12が形成されるパターンに合わせて、Si基板11上に当初から形成されている酸化膜(SiO2)がフッ酸を用いて除去される(ステップ108)。その後、レジストが除去された後、強アルカリであるKOHを用いた異方性エッチングが行われ、レンズ搭載用の深溝である溝12が形成される(ステップ109)。このように、配線13の加工は溝12の加工前、即ち、Si基板11のウェハ表面に酸化膜の付いた状態で行われることから、従来、必要であった高温の酸化処理が不要であり、工程時間を著しく短縮することが可能となった。尚、印刷エリアのエッジ部のパターンをより正確に出す必要がある場合は、レーザトリミング等により端部を揃えることも可能である。
次に、図3のステップ107に示したヘッドによる加熱・加圧溶融工程について説明する。
図4(a)〜(c)は印刷パッド29の加熱・加圧溶融を説明するための図である。図4(a)はAu-Snペーストが印刷されて印刷パッド29がSi基板11上に形成された状態、図4(b)は加熱ヘッド31による印刷パッド29の加熱・加圧溶融状態を示し、図4(c)は形成されたダイボンディング用のAu-Sn膜14を平面図として示している。図4(a)に示すように、Ni/Ti膜21を下地層とする配線13が形成されたSi基板11上に、例えばスクリーン印刷によりAu-Snペーストが塗布されて、印刷パッド29が形成される。このAu-Snペーストの印刷は、ディスペンサまたはスクリーン印刷による方法が作業性、生産性、精度等の面で特に適する。平面方向のパターン精度を正確に規定する場合には、白金ダム等を設けて溶融金属の不要な流出を防ぐことが好ましい。また、ディスペンサによりドット状に印刷する技術を採用すれば、マスクパターンを必要としない点で優れている。
この後、図4(b)に示すように加熱ヘッド31を加熱溶融させながら印刷パッド29に加圧させ、Au-Snペーストをメルトさせる。より具体的には、印刷パッド29を380℃で5秒間加熱溶融させながら印刷パッド29を加圧する。このとき、印刷パッド29が設定厚さd=3.7μmとなるように、加熱ヘッド31の移動位置決め(移動量や停止位置等)が制御されている。また、このときの加圧力は100g/cmであった。ここで、形成されるAu-Sn膜14は、図4(c)に示すように溶融後の範囲が例えば500μm角の所定のパッドエリアにほぼ一致していることが好ましい。溶融した結果として図4(c)のような範囲となるように、印刷されるAu-Snペーストの量が予め調整されている。加熱ヘッド31による加熱圧縮は、±1μm以下の高さ調整が可能な、例えば澁谷工業(株)製フリップチップボンダDBM200Pを用いて行い、同機搭載のツールを加熱ヘッド31として用いている。
このように、本実施の形態における印刷パッド29のメルト工程では、高さ方向の位置決め機構を備えた加熱ヘッド31により、印刷後の状態にあるAu-Snペーストを加熱溶融させ、更に、所定の高さ位置まで押圧した後冷却させている。このとき、例えば、所謂高精度ボンダ等の精密実装機に搭載されている加熱ヘッド31を用いることで、1μm以下の高さ方向の位置合わせが可能になり、かかる状態で厚さが規定される。また同時に、一般に500℃程度までの加熱および加圧を行うことができる。冷却の過程で金属は若干の収縮をするため、ツールを押し上げる力が働くことはない。このため、寸法バラツキを極めて小さいものに保つことができる。
加熱温度は試料形状等により変化するが、通常例えば共晶組成Au-Snを溶融させるためには320〜400℃の範囲の温度で行われる。一般の加熱ヘッド31はこの範囲の温度に十分耐え得るものであるが、材質としては、溶融金属の付着を防ぐ意味で、セラミックまたはセラミックコーティングされた金属が好ましい。更に、加圧力は特に規定されないが、一般には100g/cm程度の比較的弱い力で十分である。
以上のようにして、図4(b)に示すように印刷パッド29を加圧しながら加熱溶融させ、冷却させた後、市販のフラックス洗浄液を用いて洗浄を行ってフラックス残査を除去する。その結果、図4(c)に示すようなパッドエリア領域に、Au-Sn膜14を形成させることができる。このような条件で、繰り返しAu-Sn膜14を形成させた結果、20回のテストでは、Au-Sn膜14の厚さは平均が約3.5μmであり、かつ全てのものが厚さ3〜4μmの範囲に収まり、±0.5μmの範囲内に揃っていることが確認された。尚、設定厚さd(約3.7μm)に対して、溶融加圧後の厚さ(平均が約3.5μm)が若干減少しているのは、溶融後の凝固過程で若干の収縮が生じるためである。
このようにして形成される光学ベンチ10は、所定の組成をもつAu-Snペーストの印刷により印刷パッド29が形成されるため、従来の多層薄膜方式で形成したパッドと比較しても、その組成はきわめて安定している。また、繰り返し毎のバラツキは実質的に生じないことに加え、高さバラツキが極めて狭い範囲に収まっている。その結果、安定的にレーザダイオード(LD)等の光学部品を搭載することができ、その作業を効率よく行うことが可能となる。
ここで、このとき用いた金錫(Au-Sn)ペーストは、粉末含有量が体積比で50%、平均粒径が10μmのものであった。金錫(Au-Sn)ペーストにおけるAu-Sn粒子のサイズは小さい程、精度が上がる傾向にあるが、その一方で、表面積が増大するために表面酸化膜の割合が相対的に増加することになり、レーザダイオード等の搭載において適正に溶融接合しにくくなる問題が生じる。平均粒径が3μmより小さくなると、この問題が特に顕著になるため実用的でない。また、平均粒径が20μmより大きくなると、前述の調整の精度が極度に悪くなる。したがって粒子サイズは3μm以上20μm以下が適する。上述のように、金錫(Au-Sn)ペーストとして、粉末含有量が体積比で50%、平均粒子径が10μmのものを用いると、このような粉末含有量および粒子サイズの採用によって加熱溶融後における広がり面積のムラが抑制できたことが実験により確認できた。但し、従来のリフローにより溶融させて表面を平滑化させる場合と異なり、本実施の形態では、加熱ヘッド31による加熱・加圧溶融方式を採用している結果、広がり面積のムラを抑制する効果が働き、上記粒子サイズに対する適用範囲を広げることが可能である。
次に、上述のようにして製造された光学ベンチ10を用いた光学モジュールについて説明する。
図5(a),(b)は、本実施の形態が適用される光学モジュールの一例を示した図である。図5(a),(b)に示す光学モジュール50は、光学ベンチ10における溝12内に、光学部品として、例えば石英製結合レンズであるレンズ51が搭載されている。また、光学ベンチ10における配線13の一部に形成されたAu-Sn膜14の上に、光学駆動部品として、光学素子であるレーザダイオード52が実装されている。図5(a),(b)に示す光学モジュール50の実装例では、Au-Sn膜14にてレーザダイオード52が所定位置に接合(ダイボンディング)された後、レンズ51が位置決めされる。その後、レンズ51は、接着剤等を用いてSi基板11に固定される。本実施の形態では、上述した作業工程によって光学ベンチ10が作製されることから、配線13の精度が±3μm以内程度と高く、その結果として、光学モジュール50における組み立て整合性を向上させることが可能となる。尚、光学モジュール50に搭載される他の光学部品/駆動部品としては、ファイバ、ミラー、フィルタ、スイッチ等がある。
以上、詳述したように、本実施の形態では、レーザダイオード等の光学デバイス(光学素子)の実装に際し、粒子状のAu-Sn材料を用いてペーストを作製し、これを印刷にて形成することで、光学ベンチ10を形成している。これによって、従来の多層薄膜方式で形成されていたパッドと異なり、組成が極めて安定していることから、繰り返し毎のバラツキを実質的に生じさせず、非常に安定した状態にて、レーザダイオード等の光学デバイスを実装することができる。このとき、Au-Sn膜14の形成に際して、Au-Snペーストを印刷した印刷パッド29を、加熱ヘッド31を用いて加熱・加圧溶融させるように構成した。この加熱ヘッド31は、高さ方向の位置制御機能を備えた加熱ツールであり、この加熱ツールを用いて加熱溶融させることによって、厚さバラツキが極めて小さく、また、濡れ広がる範囲も厚さと同様に規定されたAu-Sn膜14を形成することが可能となり、実装効率の向上を図ることができる。
本発明の活用例としては、光学素子を搭載する光学ベンチの製造、製造された光学ベンチ、および光学ベンチに光学素子が搭載された光学モジュールへの活用が考えられる。
(a),(b)は、本実施の形態が適用される光学ベンチの構成を示した図である。 光学ベンチに配線が形成された断面構造を示した図である。 光学ベンチの製造工程を示した図である。 (a)〜(c)は印刷パッドの加熱・加圧溶融を説明するための図である。 (a),(b)は、本実施の形態が適用される光学モジュールの一例を示した図である。
符号の説明
10…光学ベンチ(シリコンオプティカルベンチ)、11…Si基板、12…溝、13…配線、14…金錫膜(Au-Sn膜)、21…ニッケル/チタン膜(Ni/Ti膜)、22…ニッケルリン膜(Ni-P膜)、23…金膜(Au膜)、29…印刷パッド、31…加熱ヘッド、50…光学モジュール、51…レンズ、52…レーザダイオード

Claims (7)

  1. 光学素子が導電性材料層を介して接合される光学ベンチの製造方法であって、
    基板上に配線を形成する配線工程と、
    前記配線工程により配線が形成された基板上に、金錫(Au-Sn)の合金粒子を含むペーストを印刷する印刷工程と、
    前記印刷工程により印刷された前記ペーストを加熱ヘッドを用いて溶融させてAu-Sn膜からなる前記導電性材料層を形成する加熱溶融工程と
    を含む光学ベンチの製造方法。
  2. 前記加熱溶融工程は、前記ペーストの厚さ方向に対する前記加熱ヘッドの移動位置決め制御がなされることを特徴とする請求項1記載の光学ベンチの製造方法。
  3. 前記印刷工程は、前記加熱溶融工程によって前記Au-Sn膜が広がった際にパッドエリアに近接するように前記ペーストの量が決定されることを特徴とする請求項1記載の光学ベンチの製造方法。
  4. 前記加熱溶融工程によって前記導電性材料層が形成された基板上に、部品を位置決めしながら搭載するための深溝を形成する深溝形成工程を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の光学ベンチの製造方法。
  5. 基板と、
    前記基板上に形成される配線と、
    前記基板上の前記配線に接続されて形成され、光学素子を接合するための導電性材料層とを備え、
    前記導電性材料層は、金錫(Au-Sn)の合金粒子を含むペーストが前記基板上に形成された後に当該ペーストに加熱ヘッドを加圧させることで厚さが規定されることを特徴とする光学ベンチ。
  6. 前記光学ベンチに設けられる前記導電性材料層は、前記合金粒子のサイズが平均粒径にして3μm以上20μm以下であることを特徴とする請求項5記載の光学ベンチ。
  7. 前記基板は、部品を位置決めしながら搭載するための深溝を有することを特徴とする請求項5記載の光学ベンチ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN117976564A (zh) * 2023-12-29 2024-05-03 上海捷策创电子科技有限公司 一种多层基板与测试载板的无缝接合方法

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