JP2005158845A - ボンド磁石用磁性粉、ボンド磁石組成物及びボンド磁石 - Google Patents

ボンド磁石用磁性粉、ボンド磁石組成物及びボンド磁石 Download PDF

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Abstract

【課題】高レベルの最大エネルギー積(BH)maxを有するボンド磁石を与えるボンド磁石用磁性粉を提供する。
【解決手段】平均粒径0.8〜1.7μmのマグネトプランバイト型フェライト系磁性粉からなる微粉(A)と、平均粒径10〜50μmのマグネトプランバイト型フェライト系異方化磁性粉からなり粒径5μm未満の磁性粉を分級カットした粗粉(B)との混合物からなることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、ボンド磁石用磁性粉、該磁性粉を含むボンド磁石組成物及び該組成物を成形してなる高磁力のボンド磁石に関する。
従来、高レベルの最大エネルギー積(BH)maxが要求される分野においては、フェライト系焼結磁石が用いられている。
しかし、焼結磁石は割れや欠けが発生し易く、また成形性に劣るため複雑な形状の製品を得ることが困難である。また、寸法精度に乏しく、寸法精度を上げるには別途研磨工程が必要となり、コストアップとならざるを得ない。
一方、サマリウム−コバルト系磁性粉、ネオジム−鉄−ボロン系磁性粉、サマリウム−鉄−窒素系磁性粉等の希土類系磁性粉を用いたボンド磁石も使用されているが、これらの希土類系ボンド磁石は高価であるばかりでなく、また、これらのうちで鉄を含有する磁性粉は、錆び易いという問題をはらんでいる。
上記の如き問題を解決せんとして、例えば、平均粒径0.5〜1.5μmのフェライト微粉末と平均粒径30〜250μmのフェライト粗粉末を1:0.4〜1:4の重量比で配合したフェライト粉末88〜96重量%と、合成樹脂12〜4重量%とを混合してなる樹脂磁石材料が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭59−135705号公報
しかしながら、上記技術は粗粉末として異方性焼結磁石を粉砕した粉末を用いるが微粉を分級カットしないで用いている。そのため、この微粉の混在により単位体積当りの面積が大きくなり、その結果、配向速度が遅くなり、十分に配向する前に冷却固化する場合がある。また、粗粉末中に微粉の混在するとは、最適化した混合相手であるボンド磁石用微粉末、即ち、アスペクト比を1に近づけるとともにパッキングレシオ(充填率)を高め、含有率及び配向速度を高めた微粉末を非最適化する結果ともなり、含有率及び配向速度を遅くする原因となる。これらの結果として、実施例によれば、配向度Br/4πIsが0.937〜0.950の範囲にとどまり、また(BH)maxも1.87〜2.24MGOeのレベルにとどまっている。
一方、粗粉末が250μmまでのかなり大きい粒子を含むため、ボンド磁石表面の微細な凹凸が着磁面の磁界パターンを乱し、特に微細ピッチの着磁パターンの場合に表面磁界のピーク値のバラツキが大きくなる。
本発明はかかる実情に鑑み、微粉と粗粉との最適粒度分布について鋭意研究の結果、粗粉中に含まれる微粉を分級カットするとともに粗粉の粒径を特定の値とすることにより、上記問題点を解消するとともに、従来のボンド磁石よりも高磁力のボンド磁石を提供することを目的とするものである。
本発明は上記目的を達成するためになされたもので、本発明の請求項1は、平均粒径0.8〜1.7μmのマグネトプランバイト型フェライト系磁性粉からなる微粉(A)と、平均粒径10〜50μmのマグネトプランバイト型フェライト系異方化磁性粉からなり粒径5μm未満の磁性粉を分級カットした粗粉(B)との混合物からなることを特徴とするボンド磁石用磁性粉を内容とする。
本発明の請求項2は、粗粉(B)の角部が除去処理されている請求項1記載のボンド磁石用磁性粉を内容とする。
本発明の請求項3は、粗粉(B)の保磁力が4000Oe(317KA/m)以上である請求項1又は2記載のボンド磁石用磁性粉を内容とする。
本発明の請求項4は、微粉(A)が40〜98体積%と粗粉(B)が60〜2体積%とからなる請求項1〜3のいずれか1項に記載のボンド磁石用磁性粉を内容とする。
本発明の請求項5は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のボンド磁石用磁性粉60〜85体積%とバインダー樹脂40〜15体積%とからなることを特徴とするボンド磁石組成物を内容とする。
本発明の請求項6は、請求項5記載のボンド磁石組成物を成形してなることを特徴とするボンド磁石を内容とする。
本発明の請求項7は、(BH)maxが2.8MGOe(35KJ/m3 )以上である請求項6記載のボンド磁石を内容とする。
本発明は最適化した微粉と粗粉との粒度分布を乱す、粗粉に含まれる粒径5μm未満の微粉を分級カットしたことにより、最適化した粒度分布は維持され、従って、配向速度の遅延もなく、冷却固化する前に十分に配向され、高磁気特性のボンド磁石が提供される。また、粗粉の平均粒径の上限を50μmとすることにより、ボンド磁石表面の凹凸により着磁面の磁界パターンが乱され、表面磁界のピーク値がばらつくといった問題も解消される。
また、粗粉は、使用済みの焼結磁石を粉砕、分級して使用できるので、資源の節約と環境保全に貢献することができる。
本発明のボンド磁石用磁性粉は、平均粒径0.8〜1.7μmのマグネトプランバイト型フェライト系磁性粉からなる微粉(A)と、平均粒径10〜50μmのマグネトプランバイト型フェライト系異方化磁性粉からなり粒径5μm未満の磁性粉を分級カットした粗粉(B)との混合物からなることを特徴とする。
尚、本発明において、粒径は空気透過法(フィッシャー法)で測定される。
本発明の微粉(A)及び粗粉(B)に用いられるマグネトプランバイト型フェライト系磁性粉としては、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト等が挙げられる。これらは単独で又は必要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。
また、粗粉(B)としては、ランタン等の希土類、コバルト、ニッケル、鉄、Zn等の1種以上で一部置換した所謂高性能フェライト異方性焼結体を粉砕、分級して使用することもできる。
本発明における微粉(A)は、平均粒径0.8〜1.7μmである。平均粒径が0.8μm未満では単位体積当たりの表面積が大きくなり磁場成形時の溶融流動性が悪化し、成形性が低下するばかりでなく、粒子の配向速度が悪化し配向度の低下により得られるボンド磁石の磁気特性が低下する。一方、1.7μmを越えると一般的に多磁区粒子が多くなり保磁力が低下し、得られるボンド磁石の磁気特性が低下する。微粉(A)は、低パーミアンスで使用される場合の減磁を抑制するために、3000Oe(238KA/m)以上の保磁力を有するものが好ましい。
微粉(A)の圧縮密度は3.4g/cm3 以上であることが好ましい。微粉(A)の圧縮密度が3.4g/cm3 未満では射出成形時の流動性を確保するためにバインダー樹脂の量を増やす必要があり、その結果、磁性粉の含有量が相対的に少なくなり、良好な磁気特性のボンド磁石を得ることが困難である。
本発明における粗粉(B)は、平均粒径10〜50μmのマグネトプランバイト型異方化磁性粉である。平均粒径が10μm未満では、同時に微粉(A)と混合した場合に微粉(A)の最適状態を乱し圧縮密度が低くなる場合があり、また得られるボンド磁石の磁気特性が低下する。一方、50μmを越えると得られるボンド磁石の表面が粗くなり、着磁面の表面磁界パターンが乱れ、表面磁界のピーク値がばらつく場合がある。
粗粉(B)は、粒径5μm未満の磁性粉を分級カットする。粗粉(B)に粒径5μm未満の微粉が混在すると、ボンド磁石用磁性粉中の微粉が多くなり成形性の面から最適化したボンド磁石の粒度分布を乱し、流動性、加工性の低下を惹き起こす場合があり、その結果、粗粉の割合を少なくせざるを得ず、即ち、磁性粉含率100%で且つ異方化されている粗粉からなる島の占める部分を相対的に小さくせざるを得ず、粗粉により磁気特性を高めようとする本発明の目的が十分に達成されなくなり、高磁気特性のボンド磁石を得ることが困難となる。
粗粉(B)は、微粉(A)と同様に、低パーミアンスで使用される場合の減磁を抑制するために、4000Oe(317KA/m)以上の保磁力を有するものが好ましい。また、粗粉(B)の圧縮密度は、微粉(A)の場合と同様の理由から、2.5g/cm3 以上であることが好ましい。
分級方法は特に制限されず、例えば風力、篩、沈降速度差による分級方法等が挙げられる。
また、粗粉(B)は、フェライト異方性の焼結体を製造した後、粉砕、分級してもよいが、使用済みの焼結磁石を粉砕、分級して使用すれば、資源の節約になるばかりでなく、廃棄処分等の手間が省け、環境保全にも役立つので好ましい。
粗粉(B)は、アニールを施し、粉砕の際に結晶粒子中に生じた歪みを除去するのが好ましい。アニールは800〜1100℃で行うのが好ましい。800℃未満ではアニールの目的が十分に得られず、また時間が長くなり生産性が低下し、一方、1100℃を越えると焼結が進み圧縮密度と配向性が低下する場合がある。
粉砕、分級して得られる粗粉(B)は、切り立った角部を有し圧縮密度を低下させ、ボンド磁石の磁気特性を低下させる場合があるため、角部を除去することが好ましい。
角部の除去方法は、例えば、酸洗する方法、臼のようなもので磨砕する方法等が挙げられる。
微粉(A)と粗粉(B)との混合割合は、好ましくは、微粉(A)が40〜98体積%に対して粗粉(B)が60〜2体積%であり、より好ましくは微粉(A)が45〜85体積%に対して粗粉(B)が55〜15体積%である。
微粉(A)と粗粉(B)との混合割合において、微粉(A)が40体積%未満では粗粉(B)の量が多過ぎるため、混合物の圧縮密度が低くなり、得られるボンド磁石の磁気特性が低下する傾向がある。一方、微粉(A)が98体積%を越えると粗粉(B)の量が少ないため、高磁気特性のボンド磁石が得られ難い。
上記の如き微粉(A)と粗粉(B)との混合物からなるボンド磁石用磁性粉は、バインダー樹脂と混合されボンド磁石組成物とされる。
本発明に用いられるバインダー樹脂としては、例えば、ポリアミド6、ポリアミド12、ポリアミド66、芳香環を含む芳香族ポリアミドなどのポリアミド系樹脂;ポリ塩化ビニル樹脂,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン及びポリプロピレンなどを単独又は共重合したポリオレフィン系樹脂;ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、塩素化ポリエチレン(CPE)樹脂、クロロスルホン化ポリエチレン樹脂(デュポン社の商品名「ハイパロン」)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、液晶樹脂、エポキシ系樹脂,フエノール系樹脂等;イソプレン、ネオプレン、スチレンブタジエン、ブタジエン、アクリロニトリルブタジエンなどのゴム;オレフィン系エチレン−プロピレン−ジエン−メチレン(EPDM)、ウレタン系、ポリエステル系などののエラストマー等が使用でき、これらは単独で又は必要により2種以上混合して用いられる。これらの中で、ポリアミド樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、PPS樹脂、液晶樹脂、エラストマーが好ましい。
ボンド磁石用磁性粉とバインダー樹脂との混合割合は、ボンド磁石用磁性粉60〜85体積%に対してバインダー樹脂40〜15体積%であるのが好ましい。ボンド磁石用磁性粉が60体積%未満では磁気特性に優れたボンド磁石が得られず、一方、85体積%を越えると成形時の流動性が低下し、成形品にウエルドラインが発生して機械的強度が低下したり、また磁性粉の配向度が低下し、高磁気特性のボンド磁石を得ることが困難である。
本発明のボンド磁石組成物は、必要に応じて、滑剤及びカップリング剤を含有することができる。
滑剤としては、ステアリン酸鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ラウリン酸カルシウム、リノール酸亜鉛等の脂肪酸塩、ステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、パラフィンワックス、流動パラフィン、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、カルナウバ等のワックス類、エチレンビスアミド等が挙げられ、これらは単独で又は必要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。
カップリング剤としては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のシラン系カップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル)チタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート等のチタネート系カップリング剤等が挙げられ、これらは磁性粉の種類とバインダー樹脂の種類に応じて選択され、単独で又は必要に応じ組み合わせて用いられる。
滑剤は、ボンド磁石用磁性粉100重量部に対して、通常、0.1〜3重量部用いられる。滑剤が0.1重量部未満では金型からの離型が困難となる場合があり、生産性が低下してコストアップを招いたり、離型時にボンド磁石の表面がえぐり取られることがあり、この場合には該部分から機械的強度の低下をもたらす場合がある。一方、3重量部を越えるとボンド磁石表面からのブリードを惹き起こしたり、機械的強度の低下をもたらす場合がある。
カップリング剤は、ボンド磁石用磁性粉100重量部に対して、通常、0.1〜3重量部用いられる。カップリング剤が0.1重量部未満では、添加効果が十分に得られない場合があり、一方、3重量部を越えると成形時の熱による分解により発泡が起こり、機械的強度の低下を伴う場合がある。
本発明のボンド磁石組成物は、更に、通常使用される可塑剤、抗酸化剤、安定剤等の添加剤を含有させることもできる。
上記のボンド磁石組成物は、射出成形、圧縮成形、押出成形、RIM成形等により磁場中で成形されて異方化ボンド磁石とされる。
以下、本発明を実施例及び比較例を挙げて更に詳細に説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1〜6、比較例1〜5
まず初めに、実施例及び比較例に用いられる微粉(A1)〜(A3)及び粗粉(B1)〜(B5)を下記のようにして調製した。
(1)微粉(A1)〜(A3)
平均粒径0.5μm、1.2μm、2.0μmを有するストロンチウムフェライトからなる微粉(A1)〜(A3)を準備した。
(1)粗粉(B1)
下記の磁気特性を有するストロンチウムフェライト異方化焼結磁石(日立金属製 YBM68E)を粉砕した後900℃で1時間アニールし、平均粒径30μmの磁性粉(B1)を得た。
Br 4100G(410mT)
iHc 4100Oe(325KA/m)
(BH)max 4.1MGOe(52KJ/m3
比重 5.1
(2)粗粉(B2)
上記(1)で得られた磁性粉(B1)から粒径5μm未満の磁性粉を風力分級法により分級カットし、平均粒径32μmの磁性粉(B2)を得た。
(3)粗粉(B3)
下記の磁気特性を有するランタンコバルト置換フェライト異方化焼結磁石(日立金属製 YBM9BF)を粉砕した後、粒径5μm未満の磁性粉を分級カットし、平均粒径28μmの磁性粉(B3)を得た。
Br 4400G(440mT)
iHc 4500Oe(357KA/m)
(BH)max 4.7MGOe(59KJ/m3
比重 5.1
(4)粗粉(B4)
上記(3)で得られた粗粉(B3)を酸洗処理(塩酸水溶液を使用)により磁性粉の角部を除去した他は同様にして、平均粒径26μmの磁性粉(B4)を得た。
(5)粗粉(B5)
上記(1)と同様の方法で、粒径5μm未満の磁性粉を分級カットした、平均粒径150μmの磁性粉(B5)を得た。
次に、上記微粉(A1)〜(A3)と、上記粗粉(B1)〜(B5)を表1に示す混合割合で混合して磁性粉を得、更に磁性粉とバインダー樹脂(ポリアミド12)とを表1に示す混合割合で混合し、更にカップリング剤としてイソプロピルトリイソステアロイルチタネート、滑剤としてエチレンビスアミドを、それぞれ磁性粉とバインダー樹脂とその合計100重量部に対して0.2重量部を添加混練してペレット化し、該ペレットを用いて磁界6kOe(476KA/m)中で射出成形し、直径30mm、厚さ10mmの円盤状ボンド磁石を得た。得られたボンド磁石をBHトレーサーにより測定した。
微粉(A1)〜(A3)の平均粒径、圧縮密度、粗粉(B1)〜(B5)の平均粒径、圧縮密度、粒径5μm未満粒子の分級カットの有無、角部除去処理の有無、微粉(A1)〜(A3)と粗粉(B1)〜(B5)との混合割合、磁性粉〔(A)+(B)〕とバインダー樹脂との混合割合、及び射出成形性、得られたボンド磁石の磁気特性、表面状態を表1に示す。
尚、射出成形性及びボンド磁石の表面状態は下記の基準により評価した。
(射出成形性)
A:極めて良好である。
B:非常に良好である。
C:良好である。
D:普通である。
E:不良である。
(ボンド磁石の表面状態)
ボンド磁石の表面状態を肉眼で観察し、下記の基準により評価した。
○:粒子による凹凸が認められない。
×:粒子による凹凸が認められる。
Figure 2005158845
上記表1から明かなように、本発明の微粉(A)と粗粉(B)との混合物からなる磁性粉を用いることにより高磁気特性を有するボンド磁石が得られ、(BH)maxが好ましくは2.8MGOe(35KJ/m3 )以上、より好ましくは3.0MGOe(38KJ/m3 )以上の高磁気特性のボンド磁石を得ることも可能である。
比較例1では粗粉(B)が配合されていないため、また、比較例2では微粉(A1)の粒径が小さ過ぎるため成形性が悪く射出成形が不能であった。また比較例3では微粉(A3)が逆に大き過ぎ、ボンド磁石の磁気特性が低下している。また、比較例4では、5μm未満の粒子を分級カットしていない粗粉(B1)を用いたため、微粉が多くなり成形性が低下し射出成形が不能であった。更に、比較例5では粗粉(B5)の5μm未満の粒子を分級カットしているものの粒径が大き過ぎ、ボンド磁石の表面に凹凸ができ、微細な着磁パターンとした場合、表面磁界の乱れが観察された。
叙上のとおり、本発明は、微粉(A)と、特定粒径の微粉を分級カットした異方化粗粉(B)との混合物からなるボンド磁石用磁性粉としたことにより、高磁力を有するボンド磁石が提供でき、例えば、(BH)maxが、好ましくは2.8MGOe(35KJ/m3 )以上、より好ましくは3.0MGOe(38KJ/m3 )以上の高磁気特性のボンド磁石を提供することができる。

Claims (7)

  1. 平均粒径0.8〜1.7μmのマグネトプランバイト型フェライト系磁性粉からなる微粉(A)と、平均粒径10〜50μmのマグネトプランバイト型フェライト系異方化磁性粉からなり粒径5μm未満の磁性粉を分級カットした粗粉(B)との混合物からなることを特徴とするボンド磁石用磁性粉。
  2. 粗粉(B)の角部が除去処理されている請求項1記載のボンド磁石用磁性粉。
  3. 粗粉(B)の保磁力が4000Oe(317KA/m)以上である請求項1又は2記載のボンド磁石用磁性粉。
  4. 微粉(A)が40〜98体積%と粗粉(B)が60〜2体積%とからなる請求項1〜3のいずれか1項に記載のボンド磁石用磁性粉。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のボンド磁石用磁性粉60〜85体積%とバインダー樹脂40〜15体積%とからなることを特徴とするボンド磁石組成物。
  6. 請求項5記載のボンド磁石組成物を成形してなることを特徴とするボンド磁石。
  7. (BH)maxが2.8MGOe(35KJ/m3 )以上である請求項6記載のボンド磁石。
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