JP2005157011A - 遮熱フィルム - Google Patents

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【課題】 遮熱性と可視光線の透過性との双方にすぐれ、強い熱光線を長期間受けても歪が生じにくく、しかも低コストで生産可能な遮熱フィルムを得る。
【解決手段】 赤外線吸収剤を含んだフィルムである。波長域360〜760nmの可視光線領域での平均透過率が40%以上であり、波長域800〜1200nmの赤外線領域での平均吸収率が20%以上である。
【選択図】 図2

Description

本発明は遮熱フィルムに関し、特に、ビルや一般家屋や自動車などの窓ガラスに貼り付けることによって、太陽光による室内や車内の温度上昇を防止するとともに身体に悪影響を及ぼす紫外線をカットするための遮熱フィルムに関する。
この種の遮熱フィルムとして、すでに多くのものが開発され、市販されている。たとえば特許文献1には、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に熱線反射層を設け、さらにその上に保護層を設けた熱線反射フィルムが記載されている。同様の熱線反射フィルムは、非特許文献1にも記載されている。
最も簡単な遮熱フィルムとして、アルミナなどの反射材をフィルム表面に蒸着加工したものが考えられるが、遮熱効果を上げるために全鏡面近くまで蒸着加工すると可視光線の透過度が得られず、また反対に蒸着量を下げると赤外線の吸収が極端に低下するために満足な遮熱性を得ることができない。
特開2000−117919号公報 帝人株式会社、"高透明熱線反射・断熱フィルム レフテル 構成図"、[平成15年7月28日検索]、インターネット<URL:http://www.teijin.co.jp/japanese/about/reftel/3_4kouseizu/kouseizu.html>
本発明は、遮熱性と可視光線の透過性と紫外線のカット性とのいずれにもすぐれ、強い熱光線を長期間受けても歪が生じにくく、しかも低コストで生産可能な遮熱フィルムを得ることを課題とする。
上記の課題を解決するために本発明の遮熱フィルムは、赤外線吸収剤を含み、波長域360〜760nmの可視光線領域での平均透過率が40%以上であり、波長域800〜1200nmの赤外線領域での平均吸収率が20%以上であることを特徴とする。
本発明の遮熱フィルムによると、波長域280〜360nmの紫外線領域での平均透過率が20%以下であることが好適である。
本発明の遮熱フィルムによると、赤外線吸収剤がフタロシアニン化合物を含有したものであることが好適である。
また本発明の遮熱フィルムによると、フィルムを構成するポリマーが赤外線吸収剤を含有するものであることが好適である。
また本発明の遮熱フィルムによると、上記において、赤外線吸収剤の含有率が0.1〜0.5質量%であることが好適である。
また本発明の遮熱フィルムによると、遮熱フィルムの基材となるフィルムに、赤外線吸収剤を含有する層がコーティングされていることが好適である。
また本発明の遮熱フィルムによると、赤外線吸収剤を含有する層における赤外線吸収剤の含有率が0.1〜0.5g/mであることが好適である。
本発明の遮熱フィルムによれば、赤外線吸収剤を含み、波長域360〜760nmの可視光線領域での平均透過率が40%以上であり、波長域800〜1200nmの赤外線領域での平均吸収率が20%以上であるため、遮熱性と可視光線の透過性とのいずれにもすぐれたものとすることができる。
本発明の遮熱フィルムは、上記のように、赤外線吸収剤を含み、波長域360〜760nmの可視光線領域での平均透過率が40%以上であり、波長域800〜1200nmの赤外線領域での平均吸収率が20%以上であることを特徴とするものである。
このようなフィルムの態様としては、フィルムを構成するポリマーが赤外線吸収剤を含有するものや、遮熱フィルムの基材となるフィルムに、赤外線吸収剤を含有する層がコーティングされているものなどを挙げることができる。
まず、フィルムを構成するポリマーが赤外線吸収剤を含有するもの、すなわち練り込み方式のものについて詳述する。
このような構成のフィルムにおいて、波長域360〜760nmの可視光線領域での平均透過率が40%以上であるようにするためには、それに見合った透光性を有するポリマーを使用すればよい。また、波長域800〜1200nmの赤外線領域での平均吸収率が20%以上であるようにするためには、それに見合った赤外線吸収剤を使用すればよい。さらに、このような赤外線吸収剤をポリマーに含有させるためには、両者の融点が近いなどの諸条件を満たすことが必要である。
このような条件に適したポリマーとしては、フィルム化が可能なポリアミド、ポリエステルなどが挙げられる。具体的には、ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン66などが好適である。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどが好適である。このほかに、フィルムを形成するための樹脂として、一般にポリエチレンやポリプロピレンなどが用いられているが、本発明においては、上述の融点などの問題が発生せずに、赤外線吸収剤を混合して溶融したうえでフィルム化が可能であり、しかも赤外線吸収剤を含有させても上記のように波長域360〜760nmの可視光線領域での平均透過率が40%以上となる限り、これらのポリマーを用いることも可能である。
赤外線吸収剤としては、ポリマー内に均一に分散し得るものであれば、任意のものを使用できるが、特定の波長における赤外線吸収率をコントロールしやすいものとして、フタロシアニン化合物を含有したものが好ましい。
このようなフタロシアニン化合物として、たとえばアビシア社製の「PRO−JET」と称されているものを好適に使用することができる。すなわち、たとえば同社製の「PRO−JET 830NP」は、融点が167℃でおよそ700〜900nmに吸収波長域を持つ赤外線吸収剤であり、「PRO−JET 900NP」は、融点が200℃でおよそ800〜1000nmに吸収波長域を持つ赤外線吸収剤であり、「PRO−JET 925NP」は融点が220℃でおよそ900〜1200nmに吸収波長域を持つ赤外線吸収剤であるので、これら3種類の赤外線吸収剤を適量ずつ混合して用いることで、本発明の目的とするところの、波長域800〜1200nmの赤外線領域での平均吸収率が20%以上の、遮熱性にすぐれたフィルムを得ることができる。このアビシア社製の「PRO−JET」と称されている赤外線吸収剤は、すぐれた赤外線吸収機能を持つと同時に、上記のように融点が高すぎず、フィルムを構成するポリマーの融点に近いものであるため、ポリマーに混合して溶融製膜するときに一緒に溶融し、製品のフィルム内において微粒子状に分散した状態となる。このため、製膜性が非常に安定していると同時に、波長域360〜760nmの可視光線領域でのフィルムの透過率を40%以上の実用的な高い割合とすることに寄与可能である。また、場合によっては、波長域280〜360nmの紫外線領域での平均透過率を20%以下とすることにも寄与可能である。
このような赤外線吸収剤は、ポリマーチップの段階で混合し、フィルムの内部に均一に分散させた状態で溶融押出しすることが好ましい。その混合量は、上記のように波長域800〜1200nmの赤外線領域での平均吸収率が20%以上となるように設定すればよいが、0.1〜0.5質量%とすることが好ましい。この混合割合が0.1質量%未満であると所望の赤外線吸収作用を期待しにくくなる。また0.5質量%を超えると、赤外線吸収率は向上するが可視光透過率が低下し過ぎることになるとともに、赤外線吸収剤がフィルム中に均一に分散されにくくなって、均質なフィルムが得られにくくなる。
ポリマーに所定の割合で赤外線吸収剤を添加しても、フィルムが厚くなると赤外線吸収率は向上し可視光線透過率は低下する。したがって本発明によれば、使用目的に合わせてフィルム厚を選択し、かつ目的とする性能に合わせて赤外線吸収剤の添加量を選択することが可能となる。
この目的を達成するために、フィルムの厚みは、具体的には25〜300μmの範囲であることが好ましい。
次に、本発明にもとづく、フィルムを構成するポリマーが赤外線吸収剤を含有する遮熱フィルムの製造方法について説明する。たとえば、ポリマーとしてポリエチレンテレフタレートチップ用いるとともに、赤外線吸収剤としてフタロシアニン化合物を用い、ポリエチレンテレフタレートチップにフタロシアニン化合物を0.1〜0.5質量%混合し、押出機に供給して、260〜300℃で1〜5分間溶融混合した後にTダイから押し出す。次に、押出されたシートを室温以下の温度に調節された冷却ドラム上に密着させて冷却し、未延伸シートを得る。所定の性能が達成されれば、この未延伸の状態で本発明の遮熱シートとすることができる。あるいは、得られた未延伸シートを必要に応じて縦方向および、または横方向に延伸することもできる。延伸することで、フィルムが薄くなって、可視光線透過率が向上するとともに赤外線吸収率が低下する。延伸後に、所定温度かつ数秒程度の条件で、弛緩熱処理を施すこともできる。
次に、遮熱フィルムの基材となるフィルムに、赤外線吸収剤を含有する層がコーティングされているものについて詳述する。
この場合の基材フィルムとしては、ポリアミドフィルム、ポリエステルフィルムなどが挙げられるが、寸法安定性・吸水性などの基本物性とコストとを考えると、ポリエステルフィルムが最適である。
赤外線吸収剤を含有する層すなわちコーティング層を形成するポリマーとしては、上述のフィルムを構成するポリマーが赤外線吸収剤を含有するものすなわち練り込み方式のものと同様のポリマーを、好適に使用することができる。赤外線吸収剤も、上述のものを利用することができる。
この場合に、赤外線吸収剤を含有する層における赤外線吸収剤の含有率を0.1〜0.5g/mとすることが好ましい。なぜなら、練り込み方式のものと同様に、含有率が0.1g/m未満であると所望の赤外線吸収作用を期待しにくくなり、また0.5g/mを超えると、赤外線吸収率は向上するが可視光透過率が低下し過ぎることになるためである。
基材フィルムの厚みは任意であるが、コーティング層を含めた全体の厚みは、フィルムを窓ガラスなどに貼り付けるときの施工時の作業性や、フィルムコストなどを勘案すると、50〜300μmとすることが好ましく、50〜150μmとすることがさらに好ましい。コーティング層の厚さは、キュアリング後にフィルムに含まれる赤外線吸収剤が0.1〜0.5g/mとなるような厚さに調整する。
次に、基材となるフィルムに赤外線吸収剤を含有する層がコーティングされている遮熱フィルムの製造方法について説明する。
まず、赤外線吸収剤を溶剤、たとえばDMF(ジメチルホルムアミド)、MEK(メチルエチルケトン)、トルエン、キシレンなどに溶解したものを準備する。その溶液は、赤外線吸収剤が5〜15質量%になる濃度に調整する。そして、この溶液と、樹脂の固形分をたとえば25質量%としたポリウレタン樹脂溶液またはポリアクリル樹脂溶液とを撹拌混合して、液状のコーティング剤を作成する。このとき、できあがったコーティング剤の濃度すなわち液状のコーティング剤における赤外線吸収剤と樹脂固形分との合計の濃度が10〜20質量%、このコーティング剤に含有される赤外線吸収剤の濃度が1〜10質量%程度になるように調整する。
得られたコーティング剤は、フローティングナイフコーターなどを用いて、固形分が5〜10g/mとなるように、基材となるフィルムに塗布する。その後、たとえば120℃で2分間乾燥し、次いでたとえば170℃で1分間キュアリングを行う。
具体的には、たとえば基材となるフィルム上に含有される赤外線吸収剤の量を0.1g/mとするためのコーティング剤の塗布量は、樹脂溶液中の赤外線吸収剤の濃度が2質量%であるときは5g/m、同濃度が5質量%であるときは2g/m、同濃度が10質量%であるときは1g/mとなる。また、基材となるフィルム上に含有される赤外線吸収剤の量を0.5g/mとするためのコーティング剤の塗布量は、樹脂溶液中の赤外線吸収剤の濃度が2質量%であるときは25g/m、同濃度が5質量%であるときは10g/m、同濃度が10質量%であるときは5g/mとなる。
本発明の遮熱フィルムには、本発明の目的とする特性を実質的に変化させない範囲で、他の成分を共重合させたり混合させたりすることができる。このような成分として、制電剤、耐光剤、耐熱剤などを挙げることができる。
本発明の遮熱フィルムは、主として窓ガラスに貼り付けられる用途に供されるが、そのためには、ガラス側に粘着剤を塗布して遮熱フィルムを貼り付けることが好適である。なお、遮熱フィルム側に粘着剤層を設けることもできる。ただし、その場合は、さらに剥離フィルムを準備することが必要になる。
次に、実施例および比較例によって本発明を具体的に説明する。なお、下記の実施例・比較例における各物性の評価は、次のようにして行った。
(1)可視光線の透過率(%:(平均値))
島津製作所社製の自記分光光度計UV−310を用い、得られたフィルムについて可視光線の透過率を測定した。そして、360nmから760nmまでの20nmごとの透過率の平均値を求めて評価した。
(2)赤外線の吸収率(%:(平均値))
島津製作所社製の自記分光光度計UV−310を用い、得られたフィルムについて赤外線の反射率と透過率との測定を行い、次の式
吸収率(%)=100−[反射率(%)+ 透過率(%)]
によって各波長についての赤外線吸収率を求めた。そして、800nmから1200nmまでの20nmごとの赤外線吸収率の平均値を求めて評価した。
(3)紫外線の透過率(%:(平均値))
島津製作所社製の自記分光光度計UV−310を用い、得られたフィルムについて紫外線の透過率を測定した。そして、280nmから360nmまでの20nmごとの透過率の平均値を求めて評価した。
(実施例1)
ポリエチレンテレフタレート(日本エステル社製 UTC−BR、相対粘度ηr=1.38)にフタロシアニン化合物(アビシア社製 PRO−JET 830NP、PRO−JET 900NP、PRO−JET 925NPの同量混合物)を0.1質量%含有するように添加した原料を準備し、Tダイスを装着した一軸押し出し機(日本製鋼社製 L/D=24)を用いて、押し出し温度270℃にて溶融押し出しし、15℃に冷却したキャストロールにて急冷して、厚み250μmの未延伸フィルムを得た。
得られたフィルムについての可視光線の透過率を図1に示し、同フィルムについての赤外線の吸収率を図2に示し、同フィルムについての紫外線の透過率を図3に示す。図1において、横軸は波長、縦軸は可視光線の透過率(%)であり、この厚み250μmの未延伸フィルムの波長域360〜760nmの可視光線領域での平均透過率は46.3%であった。また、図2において、横軸は波長、縦軸は赤外線吸収率(%)であり、この厚み250μmの未延伸フィルムの波長域800〜1200nmの赤外線領域での平均吸収率は55.1%であった。また、図3において、横軸は波長、縦軸は紫外線の透過率(%)であり、この厚み250μmの未延伸フィルムの波長域280〜360nmの紫外線領域での平均透過率は5.0%であった。
(実施例2)
フタロシアニン化合物の含有率を0.1質量%とするとともに、未延伸フィルムの厚みを150μmとした。そして、それ以外は実施例1と同様にして、フィルムを得た。
得られたフィルムについての可視光線の透過率を図1に示し、同フィルムについての赤外線の吸収率を図2に示し、同フィルムについての紫外線の透過率を図3に示す。この厚み100μmの未延伸フィルムの波長域360〜760nmの可視光線領域での平均透過率は61.3%であった。また、波長域800〜1200nmの赤外線領域での平均吸収率は36.8%であった。また、波長域280〜360nmの紫外線領域での平均透過率は15.0%であった。
(実施例3)
実施例1において製膜した厚み250μmのシートを、予熱90℃、延伸80℃、セット温度200°にて、3×3.3倍の延伸倍率で同時二軸延伸を実施し、厚み25μmの延伸フィルムを得た。
得られたフィルムについての可視光線の透過率を図1に示し、同フィルムについての赤外線の吸収率を図2に示し、同フィルムについての紫外線の透過率を図3に示す。この厚み25μmの延伸フィルムの波長域360〜760nmの可視光線領域での平均透過率は78.9%であった。また、波長域800〜1200nmの赤外線領域での平均吸収率は24.1%であった。また、波長域280〜360nmの紫外線領域での平均透過率は41.6%であった。
(比較例1)
実施例1におけるポリエチレンテレフタレートのみを原料として用い、赤外線吸収剤としてのフタロシアニン化合物は用いずに、それ以外は実施例1と同様にして、厚み100μmの未延伸フィルムを製膜した。
得られたフィルムについての可視光線の透過率を図1に示し、同フィルムについての赤外線の吸収率を図2に示す。この厚み100μmの未延伸フィルムの波長域360〜760nmの可視光線領域での平均透過率は88.7%であった。しかし、波長域800〜1200nmの赤外線領域での平均吸収率は11.7%しかなかった。
(実施例4)
赤外線吸収剤としての実施例1と同じフタロシアニン化合物0.36部をDMFに溶解して、溶解粘度100,000Cpの湿式ポリウレタン樹脂(セイコー化成社 UJ8595)100部(固形分25質量%)および架橋剤(大日精化講義溶社製 レザミンX)0.5部(固形分100質量%)と混ぜ合わせ、さらにDMFを追加し、撹拌機を用いて溶液粘度を約10,000Cpに調整した。次に、このように調整した赤外線吸収剤入り溶液を厚さ100μm(140g/m)のポリエステルフィルム(ユニチカ社製 エンブレット)に適量塗布し、ローラークリアランス20μmに調整した2本のローラー間に通して薄層塗布し、その後に120℃で2分間乾燥し、さらに170℃で1分間のキュアリングを行った。
これによって、赤外線吸収剤を含有するコーティング層が形成されたポリエステルフィルムが得られた。コーティング層を構成するポリウレタン樹脂の量は28.4g/m、樹脂中の赤外線吸収剤の濃度は1.392質量%、赤外線吸収剤の量は0.40g/m、であった。
得られたフィルムについての紫外線の透過率を図4に示し、同フィルムについての可視光線の透過率を図5に示し、同フィルムについての赤外線の吸収率を図6に示す。この赤外線吸収剤の含有層がコーティングされたポリエステルフィルムの波長域280〜360nmの紫外線領域での平均透過率は3.6%であり、可視光線領域での平均透過率は40.9%であり、波長域800〜1200nmの赤外線領域での平均吸収率は48.4%であった。
(比較例2)
実施例4における赤外線吸収剤を含有しないウレタン樹脂のみをポリエステルフィルムにコーティングした。そして、それ例外は実施例4と同じにして、厚さ100μmのポリエステルフィルムにウレタン樹脂が27.2g/mでコーティングされたフィルムを得た。
得られたフィルムについての紫外線の透過率を図4に示し、同フィルムについての可視光線の透過率を図5に示し、同フィルムについての赤外線の吸収率を図6に示す。このポリエステルフィルムに単なるウレタン樹脂がコーティングされただけのフィルムの波長域280〜360nmの紫外線領域での平均透過率は47.4%であり、可視光線領域での平均透過率は72.0%であり、波長域800〜1200nmの赤外線領域での平均吸収率は6.9%であった。
実施例1〜3および比較例1についての波長域360〜760nmの可視光線領域での透過率を示す図である。 実施例1〜3および比較例1についての波長域800〜1200nmの赤外線領域での吸収率を示す図である。 実施例1〜3および比較例1についての波長域280〜360nmの紫外線領域での透過率を示す図である。 実施例4および比較例2についての波長域280〜360nmの紫外線領域での透過率を示す図である。 実施例4および比較例2についての波長域280〜360nmの紫外線領域での透過率を示す図である。 実施例4および比較例2についての波長域800〜1200nmの赤外線領域での吸収率を示す図である。

Claims (7)

  1. 赤外線吸収剤を含み、波長域360〜760nmの可視光線領域での平均透過率が40%以上であり、波長域800〜1200nmの赤外線領域での平均吸収率が20%以上であることを特徴とする遮熱フィルム。
  2. 波長域280〜360nmの紫外線領域での平均透過率が20%以下であることを特徴とする請求項1記載の遮熱フィルム。
  3. 赤外線吸収剤がフタロシアニン化合物を含有したものであることを特徴とする請求項1または2記載の遮熱フィルム。
  4. フィルムを構成するポリマーが赤外線吸収剤を含有するものであることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載の遮熱フィルム。
  5. 赤外線吸収剤の含有率が0.1〜0.5質量%であることを特徴とする請求項4記載の遮熱フィルム。
  6. 遮熱フィルムの基材となるフィルムに、赤外線吸収剤を含有する層がコーティングされていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1記載の遮熱フィルム。
  7. 赤外線吸収剤を含有する層における赤外線吸収剤の含有率が0.1〜0.5g/mであることを特徴とする請求項6記載の遮熱フィルム。
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