JP2005157011A - 遮熱フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 赤外線吸収剤を含んだフィルムである。波長域360〜760nmの可視光線領域での平均透過率が40%以上であり、波長域800〜1200nmの赤外線領域での平均吸収率が20%以上である。
【選択図】 図2
Description
本発明の遮熱フィルムによると、赤外線吸収剤がフタロシアニン化合物を含有したものであることが好適である。
また本発明の遮熱フィルムによると、上記において、赤外線吸収剤の含有率が0.1〜0.5質量%であることが好適である。
また本発明の遮熱フィルムによると、赤外線吸収剤を含有する層における赤外線吸収剤の含有率が0.1〜0.5g/m2であることが好適である。
このような構成のフィルムにおいて、波長域360〜760nmの可視光線領域での平均透過率が40%以上であるようにするためには、それに見合った透光性を有するポリマーを使用すればよい。また、波長域800〜1200nmの赤外線領域での平均吸収率が20%以上であるようにするためには、それに見合った赤外線吸収剤を使用すればよい。さらに、このような赤外線吸収剤をポリマーに含有させるためには、両者の融点が近いなどの諸条件を満たすことが必要である。
次に、本発明にもとづく、フィルムを構成するポリマーが赤外線吸収剤を含有する遮熱フィルムの製造方法について説明する。たとえば、ポリマーとしてポリエチレンテレフタレートチップ用いるとともに、赤外線吸収剤としてフタロシアニン化合物を用い、ポリエチレンテレフタレートチップにフタロシアニン化合物を0.1〜0.5質量%混合し、押出機に供給して、260〜300℃で1〜5分間溶融混合した後にTダイから押し出す。次に、押出されたシートを室温以下の温度に調節された冷却ドラム上に密着させて冷却し、未延伸シートを得る。所定の性能が達成されれば、この未延伸の状態で本発明の遮熱シートとすることができる。あるいは、得られた未延伸シートを必要に応じて縦方向および、または横方向に延伸することもできる。延伸することで、フィルムが薄くなって、可視光線透過率が向上するとともに赤外線吸収率が低下する。延伸後に、所定温度かつ数秒程度の条件で、弛緩熱処理を施すこともできる。
この場合の基材フィルムとしては、ポリアミドフィルム、ポリエステルフィルムなどが挙げられるが、寸法安定性・吸水性などの基本物性とコストとを考えると、ポリエステルフィルムが最適である。
まず、赤外線吸収剤を溶剤、たとえばDMF(ジメチルホルムアミド)、MEK(メチルエチルケトン)、トルエン、キシレンなどに溶解したものを準備する。その溶液は、赤外線吸収剤が5〜15質量%になる濃度に調整する。そして、この溶液と、樹脂の固形分をたとえば25質量%としたポリウレタン樹脂溶液またはポリアクリル樹脂溶液とを撹拌混合して、液状のコーティング剤を作成する。このとき、できあがったコーティング剤の濃度すなわち液状のコーティング剤における赤外線吸収剤と樹脂固形分との合計の濃度が10〜20質量%、このコーティング剤に含有される赤外線吸収剤の濃度が1〜10質量%程度になるように調整する。
(1)可視光線の透過率(%:(平均値))
島津製作所社製の自記分光光度計UV−310を用い、得られたフィルムについて可視光線の透過率を測定した。そして、360nmから760nmまでの20nmごとの透過率の平均値を求めて評価した。
(2)赤外線の吸収率(%:(平均値))
島津製作所社製の自記分光光度計UV−310を用い、得られたフィルムについて赤外線の反射率と透過率との測定を行い、次の式
吸収率(%)=100−[反射率(%)+ 透過率(%)]
によって各波長についての赤外線吸収率を求めた。そして、800nmから1200nmまでの20nmごとの赤外線吸収率の平均値を求めて評価した。
(3)紫外線の透過率(%:(平均値))
島津製作所社製の自記分光光度計UV−310を用い、得られたフィルムについて紫外線の透過率を測定した。そして、280nmから360nmまでの20nmごとの透過率の平均値を求めて評価した。
(実施例1)
ポリエチレンテレフタレート(日本エステル社製 UTC−BR、相対粘度ηr=1.38)にフタロシアニン化合物(アビシア社製 PRO−JET 830NP、PRO−JET 900NP、PRO−JET 925NPの同量混合物)を0.1質量%含有するように添加した原料を準備し、Tダイスを装着した一軸押し出し機(日本製鋼社製 L/D=24)を用いて、押し出し温度270℃にて溶融押し出しし、15℃に冷却したキャストロールにて急冷して、厚み250μmの未延伸フィルムを得た。
(実施例2)
フタロシアニン化合物の含有率を0.1質量%とするとともに、未延伸フィルムの厚みを150μmとした。そして、それ以外は実施例1と同様にして、フィルムを得た。
(実施例3)
実施例1において製膜した厚み250μmのシートを、予熱90℃、延伸80℃、セット温度200°にて、3×3.3倍の延伸倍率で同時二軸延伸を実施し、厚み25μmの延伸フィルムを得た。
(比較例1)
実施例1におけるポリエチレンテレフタレートのみを原料として用い、赤外線吸収剤としてのフタロシアニン化合物は用いずに、それ以外は実施例1と同様にして、厚み100μmの未延伸フィルムを製膜した。
(実施例4)
赤外線吸収剤としての実施例1と同じフタロシアニン化合物0.36部をDMFに溶解して、溶解粘度100,000Cpの湿式ポリウレタン樹脂(セイコー化成社 UJ8595)100部(固形分25質量%)および架橋剤(大日精化講義溶社製 レザミンX)0.5部(固形分100質量%)と混ぜ合わせ、さらにDMFを追加し、撹拌機を用いて溶液粘度を約10,000Cpに調整した。次に、このように調整した赤外線吸収剤入り溶液を厚さ100μm(140g/m2)のポリエステルフィルム(ユニチカ社製 エンブレット)に適量塗布し、ローラークリアランス20μmに調整した2本のローラー間に通して薄層塗布し、その後に120℃で2分間乾燥し、さらに170℃で1分間のキュアリングを行った。
(比較例2)
実施例4における赤外線吸収剤を含有しないウレタン樹脂のみをポリエステルフィルムにコーティングした。そして、それ例外は実施例4と同じにして、厚さ100μmのポリエステルフィルムにウレタン樹脂が27.2g/m2でコーティングされたフィルムを得た。
Claims (7)
- 赤外線吸収剤を含み、波長域360〜760nmの可視光線領域での平均透過率が40%以上であり、波長域800〜1200nmの赤外線領域での平均吸収率が20%以上であることを特徴とする遮熱フィルム。
- 波長域280〜360nmの紫外線領域での平均透過率が20%以下であることを特徴とする請求項1記載の遮熱フィルム。
- 赤外線吸収剤がフタロシアニン化合物を含有したものであることを特徴とする請求項1または2記載の遮熱フィルム。
- フィルムを構成するポリマーが赤外線吸収剤を含有するものであることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載の遮熱フィルム。
- 赤外線吸収剤の含有率が0.1〜0.5質量%であることを特徴とする請求項4記載の遮熱フィルム。
- 遮熱フィルムの基材となるフィルムに、赤外線吸収剤を含有する層がコーティングされていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1記載の遮熱フィルム。
- 赤外線吸収剤を含有する層における赤外線吸収剤の含有率が0.1〜0.5g/m2であることを特徴とする請求項6記載の遮熱フィルム。
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JP2003396436A JP2005157011A (ja) | 2003-11-27 | 2003-11-27 | 遮熱フィルム |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008105380A1 (ja) | 2007-02-28 | 2008-09-04 | Kuraray Co., Ltd. | フィルム及びそれからなる合わせガラス用中間膜 |
JP2011057740A (ja) * | 2009-09-07 | 2011-03-24 | Sanshin Seishoku Kk | 赤外線反射能を有する樹脂及び成形品 |
JP2016193826A (ja) * | 2009-08-24 | 2016-11-17 | 積水化学工業株式会社 | 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス |
US10792894B2 (en) | 2015-10-15 | 2020-10-06 | Saint-Gobain Performance Plastics Corporation | Seasonal solar control composite |
JP2021035966A (ja) * | 2015-04-17 | 2021-03-04 | ロート製薬株式会社 | 医薬製剤 |
-
2003
- 2003-11-27 JP JP2003396436A patent/JP2005157011A/ja active Pending
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