JP2010053317A - ポリマーシート及びその製造方法、並びに、該ポリマーシートを用いた太陽電池セル封止シート及び太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便に製造することが可能であり、かつ、充分な水蒸気バリアー性と耐候性を有するポリマーシート、及びその製造方法、並びに、該ポリマーシートを用いた太陽電池セル封止シート及び太陽電池モジュールを提供すること。
【解決手段】本発明のポリマーシートは、一般式(1)で示される繰り返し単位を含むポリマーを含有するポリマー層を支持体上に有し、前記ポリマー層が前記ポリマーの水系分散物を含む塗布液が塗布された後、乾燥されることにより設けられることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、水蒸気バリアー性の良好なポリマーシート、及びその製造方法、並びに、該ポリマーシートを用いた太陽電池セル封止シート及び太陽電池モジュールに関する。
水蒸気バリアーシートは包装用途、太陽電池等に使用されている。特に近年、地球温暖化問題に対する内外各方面の関心が高まる中、二酸化炭素の排出抑制のために、太陽電池には大きな期待がかけられ、水蒸気バリアーシートの重要性が高まっている。
太陽電池は通常、太陽電池素子単体(セル)を単体で使用することはなく、数枚〜数十枚の太陽電池素子が直列、並列に配線されユニット化されている。このユニットを太陽電池モジュールと呼び、一般的に太陽光が当たる表面側をガラス面で覆い、内部を熱可塑性プラスチック(特にエチレン−酢酸ビニル共重合体)からなる充填材で間隙を埋め、裏面側を封止用シートで保護された構成になっている。
太陽電池モジュールは主に屋外で使用されるため、長期間にわたり十分な耐久性、耐候性が要求される。更に、裏面封止用シートは耐候性と共に水蒸気透過率の小さいことが要求される。これは水分の透過により配線の腐蝕が起こり、モジュールの出力に悪影響を与える恐れがあるためである。
したがって、太陽電池の裏面封止用シートとしては非常に高い水蒸気バリアー性と耐候性を有するバリアーシートが必要である。
このようなバリアーシートとしては、従来から種々のタイプのものが知られている。
例えば、アルミ等の金属を真空蒸着したバリアー層の例が記載されている(特許文献1参照)。
しかし、この方法は、製造に大掛かりな真空装置が必要でコスト的に不利である。また、金属蒸着層は導電性を有するため、太陽電池に使用した場合、電流がリークする懸念がある。
導電性の無いバリアー層として金属の代わりに非金属無機物を真空蒸着する方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。この方法は金属の代わりに珪素酸化物やアルミ酸化物の蒸着層を用いる方法である。
確かに、この方法を用いると、導電性の無いバリアー層を得ることができる。
しかし、この方法では支持体と蒸着層の熱膨張率の違いに起因するクラックや剥離といった問題が生じやすい。また、前記金属蒸着の場合と同様に、製造に大掛かりな真空装置が必要であるという問題がある。
非金属無機物の代わりにポリマーのバリアー層を用いる方法も公知である(例えば、特許文献3参照)。この方法は、ポリエステルとフッ素系ポリマーを貼合わせたバリアーフィルムを用いる方法である。
しかし、この方法では支持体とフッ素系のポリマーシートを張り合わせるためには粘着剤が必要になる(図3参照)。粘着剤は、一般に支持体やフッ素系のポリマーシートと比べると耐候性が劣る。そのため、太陽電池モジュールを屋外で長期間使用すると支持体/フッ素系のポリマーシート間で剥離が発生するといった不都合が生じる場合がある。また、この方法は粘着剤を用いて2枚のフィルムを貼合わせる工程が必要で、製造方法が煩雑になるという問題もある。
簡便な製造方法をとして、ポリエステル支持体にポリビニルアルコールを塗布、乾燥後に延伸と熱処理を施す方法も知られている(例えば、特許文献4参照)。
しかし、この方法で得られたバリアーシートは、酸素バリアー性は大きいが水蒸気バリアー性は充分ではないという問題がある。
以上のように、充分な水蒸気バリアー性と耐候性を有するバリアーシートを簡便な方法で製造する技術は未だなく、このような技術が求められていた。
特開平10−291569号公報 特開平7−256811号公報 特開2007−320218号公報 特開2001−293833号公報
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、簡便に製造することが可能であり、かつ、充分な水蒸気バリアー性と耐候性を有するポリマーシート、及びその製造方法、並びに、該ポリマーシートを用いた太陽電池セル封止シート及び太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては以下の通りである。即ち、
<1> 下記一般式(1)で示される繰り返し単位を含むポリマーを含有するポリマー層を支持体上に有し、前記ポリマー層が前記ポリマーの水系分散物を含む塗布液が塗布された後、乾燥されることにより設けられることを特徴とするポリマーシートである。
(式1において、X、X又はXは、水素原子、フッ素原子、塩素原子又は炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基を示す。)
<2> 支持体が、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂から選択される少なくとも1種により形成される前記<1>に記載のポリマーシートである。
<3> 一般式(1)で示される繰り返し単位が、下記一般式(2)から(4)の少なくともいずれかで示される前記<1>から<2>のいずれかに記載のポリマーシートである。
<4> ポリマー層の厚みが、1μm〜20μmである前記<1>から<3>のいずれかに記載のポリマーシートである。
<5> ポリマー層を形成後、200℃〜360℃の温度で5秒間〜30分間加熱される前記<1>から<4>のいずれかに記載のポリマーシートである。
<6> 前記<1>から<5>のいずれかに記載のポリマーシートからなることを特徴とする太陽電池セル封止シートである。
<7> 前記<6>に記載の太陽電池セル封止シートを備えることを特徴とする太陽電池モジュールである。
<8> 下記一般式(1)で示される繰り返し単位を含むポリマーを水系媒体に分散させて塗布液を調製する塗布液調製工程と、該塗布液を支持体に塗布する塗布工程と、塗布液が塗布された面を乾燥する乾燥工程とを含むことを特徴とするポリマーシートの製造方法である。
(式1において、X、X又はXは、水素原子、フッ素原子、塩素原子又は炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基を示す。)
<9> 一般式(1)で示される繰り返し単位が、下記一般式(2)から(4)の少なくともいずれかで示される前記<8>に記載のポリマーシートの製造方法である。
<10> 乾燥工程において、200℃〜360℃の温度で5秒間〜30分間加熱されることとする前記<8>から<9>のいずれかに記載のポリマーシートの製造方法である。
<11> 透湿カップ(サンプル径60mm)に塩化カルシウム約1gを入れたものにサンプルをセットし、ウッド合金でサンプル周囲を密封し、ついで透湿カップを25℃/60%RHの雰囲気下で2時間調湿した後の重量をwとし、この透湿カップを25℃/90%RHの雰囲気下で60日間保存した後、前記透湿カップを25℃/60%RHの雰囲気下で2時間調湿した後の重量wをとしたときに表される透湿度が、下記数式1を満たす前記<1>から<5>に記載のポリマーシートである。
本発明によると、従来における諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、簡便に製造することが可能であり、かつ、充分な水蒸気バリアー性と耐候性を有するポリマーシート、及びその製造方法、並びに、該ポリマーシートを用いた太陽電池セル封止シート及び太陽電池モジュールを提供することができる。
(ポリマーシート)
本発明のポリマーシートは、ポリマーを含有するポリマー層を支持体上に有し、前記ポリマー層は、前記ポリマーの水系分散物を含む塗布液が塗布された後、乾燥されることにより設けられる。
−支持体−
前記支持体を形成する材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂などが挙げられるが、コストや機械的強度などの点から、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂が好ましい。中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが特に好ましい。なお、これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記支持体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30μm〜400μmが好ましく、60μm〜300μmがより好ましい。
前記支持体の厚みが、30μm以上であると、取扱いやすさの点で有利であり、400μm以下であると、コストと太陽電池モジュールを薄くできる点で有利である。
前記支持体に対しては、必要に応じて表面処理を施してもよい。
前記表面処理の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、コロナ処理、火炎処理、グロー放電処理などが挙げられる。
前記支持体には、耐光性の観点から、紫外線吸収剤を添加することが好ましい。
このような紫外線吸収剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、下記一般式(3)の構造式を有する紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸エステル系、シアノアクリレート系、ベンゾオキサジン系、トリアジンークマリン共重合体系の紫外線吸収剤等が挙げられる。
なお、前記紫外線吸収剤に関する公知技術として、特開2002―244247号公報に記載の技術事項を全て適用することができる。
式中、X1、Y1及びZ1は、それぞれ独立して、置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基又はヘテロ環基を示し、X1、Y1及びZ1のうち少なくとも一つは、下記構造式(A)で示される置換基を表す。
式中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基、アシル基、オキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、カルボキシル基若しくはその塩又はスルホ基若しくはその塩を表す。隣り合うR1およびR2は連結して環を形成してもよい。
前記紫外線吸収剤の添加量としては、前記紫外線吸収剤を含む支持体における波長380nmの光の光透過率が3.00%以下になるようにすることが好ましい。
前記光透過率を3.00%以下にするには、支持体における紫外線吸収剤の含有量を、0.1質量%〜5.0質量%とすることが好ましく、0.2質量%〜3.0質量%とすることがより好ましく、0.3質量%〜2.0質量%とすることが特に好ましい。
−ポリマー層−
前記ポリマー層は、以下のポリマーを含有する。
−−ポリマー−−
前記ポリマーは、下記一般式(1)で示される繰り返し単位を含むポリマーである。
ただし、式1において、X、X又はXは、水素原子、フッ素原子、塩素原子又は炭素数1から3のパーフルオロアルキル基を示す。
前記一般式(1)で示される繰り返し単位を含むポリマーを用いると、該ポリマーの水系分散物を含む塗布液を用いて形成するポリマー層が、支持体から剥離することなく、形成される。
前記一般式(1)で示される繰り返し単位を含むポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、下記一般式(2)で示されるポリテトラフルオロエチレン(以下、単に「PTFE」という場合がある)、ポリフッ化ビニル(以下、単に「PVF」という場合がある)、ポリフッ化ビニリデン(以下、単に「PVDF」という場合がある)、下記一般式(3)で示されるポリ塩化3フッ化エチレン(以下、単に「PCTFE」という場合がある)、下記一般式(4)で示されるポリヘキサフルオロプロピレン(以下、単に「HFP」という場合がある)などを挙げることができる。中でも、PTFE、PCTFE、HFPが好ましい。
これらのポリマーは、単独のモノマーを重合したホモポリマーでもよいし、2種類以上を共重合したものでもよい。
例えば、テトラフルオロエチレン(TFE)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)を共重合したコポリマー(以下、単に「P(TFE/HFP)」という場合がある)、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンを共重合したコポリマー(以下、単に「P(TFE/VDF)」という場合がある)を挙げることができる。
また、前記構造式1で示されるモノマーと、それ以外のモノマーを共重合したポリマーでもよい。
例えば、テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(以下、単にP(TFE/E) という場合がある)、テトラフルオロエチレンとプロピレンの共重合体(以下、単にP(TFE/P)という場合がある)を挙げることができる。
−塗布液−
前記塗布液は、前記ポリマーの水系分散物を含む水系溶媒からなり、必要に応じてその他の添加剤を含む。
−−水系溶媒−−
前記ポリマー層は、水系の塗布液を前記支持体上に塗布することにより形成する。
ここで水系とは、塗布液を形成する溶媒(ここでは、分散媒の場合も含めて「溶媒」という)のうち、水を50質量%以上含有する液体をいう(水系溶媒)。
前記水系溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、水単独でもよいし、水に混和可能な有機溶媒を混合したものでもよい。
前記有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。
また、水と有機溶媒を混和させた水系溶媒としては、例えば、水/メタノール=80/20、水/イソプロパノール=75/25、水/アセトン=90/10(いずれも質量比)等を挙げることができる。
−−他の添加剤−−
前記塗布液には、本発明の効果を損なわない範囲で、他の添加物を添加することができ、例えば、界面活性剤、マット剤、スベリ剤などを添加してもよい。
前記ポリマーは、一般に水に不溶であり、水系溶媒に分散し易くするため、界面活性剤を添加することができる。
そのような界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて界面活性剤を用いることができ、、公知のアニオン系、ノニオン系、カチオン系の界面活性剤を用いることができ、例えば、界面活性剤便覧(西 一郎、今井 怡知一郎、笠井 正蔵編 産業図書(株) 1960年発行)に記載されているものを用いることができる。
中でも、前記ポリマーを均一に分散させる観点から、アニオン系であれば、CFOCFCFOCFCOONH、CFOCF(CF)CFOCF(CF)COONH、HCFCFCHOCOCH(SONH)CHCOOCHCFCFH、C15COONHなどが好ましく、カチオン系であれば、C15COOCH(CHCl、CFOCFCFOCH(CHClなどが好ましい。
前記マット剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平均粒径が0.2μm〜10μmのシリカ、酸化チタン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートなどの微粒子を用いることができる。
前記すべり剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ワックス、低分子量ポリオレフィン、シリコーン、C2n+1SONa(n=5〜15の自然数)の化合物などを用いることができる。
−−膜厚−−
前記支持体上に設けられた前記ポリマー層の膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.2μm〜20μmが好ましく、1.0μm〜10μmがより好ましい。
前記膜厚が0.2μm〜20μmの範囲にあると、必要な水蒸気バリアー性が得られる。
−他の層−
前記ポリマーシートには、本発明の効果を損なわない範囲で、他の層を加えることができ、例えば、バック層、下塗り層、表面保護層などが挙げられる。
−バック層−
前記支持体の前記ポリマー層を形成しない裏面側には、必要に応じて耐傷性、すべり性などを向上させるためのバック層を設けてもよい。
前記バック層のバインダー、添加剤、膜厚及び形成方法などについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−−下塗り層−−
支持体裏面側には、必要に応じて耐傷性、すべり性などを付与する機能を有する下塗り層を塗布して形成することができる。
前記下塗り層のバインダー、添加剤、膜厚及び形成方法などについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−−表面保護層−−
前記表面保護層は、前記ポリマー層の表面側に塗布されることで形成され、ポリマー層のすり傷を防止する機能を有する。
前記表面保護層のバインダー、添加剤、膜厚及び形成方法などについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
(ポリマーシートの製造方法)
前記ポリマーシートは、支持体形成工程と、塗布液調整工程と、塗布工程と、乾燥工程とを含む製造方法により製造される。また、必要に応じて、その他の工程を含んでなる。
−支持体形成工程−
前記支持体形成工程は、樹脂ペット作製工程と、溶融押出工程と、延伸工程と、表面処理工程と、を含む。
−−樹脂ペレット作製工程−−
前記樹脂ペレット作製工程では、前記支持体を形成する材料を含む樹脂ペレットを作製する。
前記樹脂ペレットの作製方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記支持体を形成する材料である樹脂を作製し、乾燥させることが挙げられる。前記樹脂ペレットには、前記紫外線吸収剤を含有させてもよく、この場合、マスターバッチペレットとして後続の工程に用いることができる。
−−溶融押出工程−−
前記溶融押出工程では、溶融させた樹脂ペレットを押出し、押出成形体を成形する。
溶融押出方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Tダイ法により、前記溶融させた樹脂ペレットをダイ部から静電印加されたチルロール上に押出し、押出成形体を成形することが挙げられる。
なお、前記溶融押出工程では、前記樹脂パレットを1種単独で溶融押出成形してもよく、または、2種以上を溶融混練して押出成形してもよい。
−−延伸工程−−
前記延伸工程では、前記押出成形体を少なくとも一軸延伸し、前記押出成形体を延伸する。
前記延伸の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一軸延伸、逐次二軸延伸、同時二軸延伸が挙げられる。
−−表面処理−−
前記表面処理では、延伸された押出成形体の表面処理を行う。
前記表面処理の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、コロナ放電処理、火炎処理、グロー放電処理が挙げられる。
これら表面処理を行うと、前記支持体がとポリマー層の密着性が改善される。
−塗布液調製工程−
前記塗布液調製工程は、前記ポリマーの水系分散物を含む塗布液を調製する工程であり、ラテックス合成工程と、分散工程とを含む。
−−ラテックス合成工程−−
前記ラテックス合成工程では、前記ポリマーを含むラテックスを合成する。
ラテックスの合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オートクレーブを用い、水に乳化剤と開始剤を添加した溶液に前記ポリマーを構成するモノマーを圧入後、加熱し攪拌することで、乳化・重合させ、合成する方法が挙げられる。
前記乳化剤としては、例えば、CFCFCFC(CFCHCHCOONHなどが挙げられる。
また、前記開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウム(APS)などが挙げられる。
なお、その他の乳化剤や開始剤、オートクレーブ内の攪拌条件、圧力条件、温度条件等を含む諸条件については、特開2002−308914号公報に開示された全ての技術を用いることができる。
−−分散工程−−
前記分散工程では、前記ラテックスの固形分(前記ポリマー)を、前記水系溶媒に分散させる。
水系溶媒における前記ポリマーの含有量としては、5質量%〜55質量%が好ましく、15質量%〜40質量%がより好ましい。
前記含有量が5質量%以上であると、1回の塗布でポリマー層の厚みを大きくできる点で有利であり、また、55質量%以下であると、得られるポリマー層の面状性が良好な点で有利である。
前記水系溶媒における前記界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.001質量%〜2質量%が好ましく、0.01質量%〜1質量%がより好ましい。
前記含有量が0.001質量%以上であると、塗布時のポリマー層塗布液のはじきの点で有利であり、また、2質量%以下であると、ポリマー層と支持体の密着性の点で有利である。
前記ポリマーを前記水系溶媒に分散させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乳化重合法により、水系溶媒に分散した状態で合成する方法などが挙げられる。
−塗布工程−
前記塗布工程は、前記支持体上に前記塗布液を塗布する工程である。
前記塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、バーコーター塗布方法、スライドコーター塗布方法などの公知の方法を用いることができる。
−乾燥工程−
前記乾燥工程は、前記支持体上に塗布された面を乾燥する工程であり、該工程により前記塗膜が支持体上に強固に密着される。乾燥は、自然乾燥により行ってもよいが、加熱して行うのが好ましい。この場合、乾燥工程と加熱工程を連続して1つの工程で行ってもよい。
−−加熱工程−−
本発明では、ポリマー層を設けた後、加熱を行う。
前記加熱の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、200℃〜400℃が好ましく、250℃〜350℃がより好ましい。
前記温度が200℃以上であると、充分な水蒸気バリアー性が得られ、温度が400℃以下であると、ポリマー層の熱劣化が生じない点で好適である。
加熱時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5秒〜15分が好ましく、10秒〜3分がより好ましい。
加熱時間が5秒以上であると、充分な水蒸気バリアー性が得られ、15分以下であると、ポリマー層の熱劣化が生じない点で好適である。
前記加熱の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、温風を吹き付ける方法、赤外線で加熱する方法などの公知の方法を用いることができる。
なお、熱処理時の支持体の劣化を防止するため、前記ポリマー層の形成面とは反対側の裏面側から支持体を冷却する方法も好ましい。
こうした加熱工程を含むことにより、前記ポリマー層の水蒸気バリアー性をより向上させることができる。
以上の工程から、本発明のポリマーシートが製造される。図1は、本発明のポリマーシート1の構造を示すものであり、支持体2上に、接着剤層などの層を介することなく、ポリマー層3が2層構造で設けられている。
(太陽電池セル封止シート及び太陽電池モジュール)
前記ポリマーシートは、包装用のフィルムやシートなどに用いることができるが、特に太陽電池セル封止シート、及び該太陽電池セル封止シートを備える太陽電池モジュールとして、好適に用いることができる。
−太陽電池セル封止シート−
前記太陽電池セル封止シートは、前記ポリマーシートからなる。
−太陽電池モジュール−
前記太陽電池モジュールは、前記太陽電池セル封止シートを備える。
前記太陽電池モジュールの他の構成としては、本発明の効果を損なわない構成であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
図2は、本発明の太陽電池モジュール10の一例を示す概略図である。
図2中、11はガラス、12は充填剤、13は本発明の太陽電池セル封止シート、14は太陽電池(セル)、15はフレーム、16は封止剤、17は配線をそれぞれ表す。
図1の太陽電池装置では、ガラス11側から光が入射する。
次に、本発明の太陽電池モジュールの製造方法について、図2を参照して説明する。
(1)清浄なガラス11の上に充填剤12を積層し、その上に太陽電池セル14を配置する。
(2)その上に本発明の太陽電池セル封止シート13を重ねて置き、この状態で1時間ほど加熱して充填剤12の層を架橋させる。
(3)ガラス11に沿って余分な充填剤12及び太陽電池セル封止シート13をカットする。
(4)作製した部材をガラス11側(太陽光が入射するおもて面になる)からフレーム15に押し込む。
(5)充填剤12及び本発明の太陽電池セル封止シート13を一部カットして太陽電池セル(モジュール)の端子部分へ配線17を半田付けする。
(6)カット部に、シリコーン樹脂やシリコーンゴムを塗布して端子部分を封止する。
(7)必要により、端子ボックスを設け、配線を行う。
本発明の太陽電池モジュールは、本発明の前記太陽電池セル封止シートを用いているので、水蒸気バリアー性、耐久性に優れ、製造も容易である。
(合成例)
−合成例1:PTFEラテックスの合成−
攪拌機のついた、容量6リットルのステンレス製オートクレーブに脱イオン水3,000mlを入れ、ここに乳化剤(CFCFCFC(CFCHCHCOONH)を濃度600ppmとなるように添加し、ついで、開始剤として過硫酸アンモニウム(APS)を20ppmになるように添加した。
オートクレーブ内を充分窒素置換した後、TFEをオートクレーブ内が0.78MPaなるまで圧入した。
70℃まで加熱して重合を開始した。重合の進行に伴って重合系内の圧力が低下するのでTFEを追加圧入してオートクレーブ内の圧力を0.78MPaに保った。重合開始18時間後にTFEを放出した後、温度を25℃に下げて重合を停止した。この後、400メッシュの濾布で濾過した。
以上により、PTFEラテックス(L−1)を得た。このラテックスにおける固形分(PTFE)の濃度は、19.6重量%であり、その平均粒子径は240nmであった。
−合成例2:PCTFEラテックスの合成−
用いるモノマーをPCTFEに代えたこと以外は合成例1と同様にして、PCTFEラテックス(L−2)を合成した。得られたラテックスの固形分(PCTFE)濃度と、平均粒子径は、それぞれ19.1重量%、および250nmであった。
−合成例3:P(TFE/HFP)ラテックスの合成−
用いるモノマーをTFE/HFP(TFE/HFP=78/22(モル比))に代えたこと以外は合成例1と同様にして、TFE/HFPラテックス(L−3)を合成した。得られたラテックスの固形分(TFE/HFP)濃度と、平均粒子径は、それぞれ20.8重量%、および260nmであった。
−合成例4:P(TFE/E)ラテックスの合成−
用いるモノマーをTFE/エチレン(TFE/エチレン=90/10(モル比))に代えたこと以外は合成例1と同様にして、P(TFE/E)ラテックス(L−4)を合成した。得られたラテックスの固形分(P(TFE/E))濃度と、平均粒子径は、それぞれ19.2重量%、および250nmであった。
(実施例1)
−PET支持体の作成−
三酸化アンチモンを触媒として重縮合した固有粘度0.66のポリエチレンテレフタレート(以下、PETと記す)樹脂のペレットの含水率50ppm以下に乾燥させた。
別途、この樹脂に紫外線吸収剤A(Cytec Industries Inc.社製、CYASORB UV−3638)を12質量%ブレンドしたマスターバッチペレットを作成し、含水率50ppm以下に乾燥させた。
ヒーター温度が280℃〜300℃に設定された押し出し機内で2種類のペレットを混合溶融させた。ブレンド比を調整することにより完成した支持体の全質量に対して紫外線吸収剤Aの含有量を0.7質量%とした。
次に、溶融させたPET樹脂をダイ部より静電印加されたチルロール上に吐出させて、非結晶フィルムを得た。続けて、この非結晶フィルムを、フィルムの長手方向に対して3.3倍に延伸後、フィルムの幅方向に対して3.8倍に延伸することで2軸延伸を施した厚さ100μmの支持体を作製した。
上記のポリエチレンテレフタレート支持体の1面に下記条件でコロナ処理を施し、下記組成のポリマー層塗布液をウエット塗布量が34.5cc/mとなるように塗布した。 ついで180℃で5分間乾燥させて支持体1を得た。
−コロナ処理−
搬送速度を70m/分として支持体1を搬送しながら、その片面に対して、730J/mの処理条件でコロナ放電処理を施した。
−塗布液の調製−
攪拌装置つきの容量2Lのステンレス製容器に、下記組成に示す成分を合計が100質量%となるように加えた後、分散させ、塗布液を調製した。
ラテックス(L−1) 15質量% (固形分)
界面活性剤1 0.005質量% (固形分)
界面活性剤2 0.005質量% (固形分)
蒸留水 残量
なお、界面活性剤1、2については、次のものを用いた。
界面活性剤1:サンデットBL、固形分45% 三洋化学工業(株)製
界面活性剤2:ナロアクティーHN−100 三洋化学工業(株)製
−塗布−
ついで、バー塗布法により、支持体上に塗布液を塗布した。
−乾燥−
ついで、表面温度が70℃に設定された冷却ロールに試料のバック面(ポリマー層が形成された面の反対側の面)が接するように密着させた状態で、赤外線ヒーター(IDKラジアントヒーターRAK型、石原ヒーター製造(株)製)で加熱して表面温度が330℃になるように加熱した。この状態で3分間熱処理を行い、実施例1に係るポリマーシートを得た。
(実施例2)
ポリマー層のバインダーに合成例2で合成したPCTFEを用い、加熱温度を230℃としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2のポリマーシートを得た。
なお、ポリマー層の厚みは、実施例1と略同様の5.0μmであった。
(実施例3)
ポリマー層のバインダーに合成例3で合成したP(TFE/HFP)を用い、加熱温度を270℃としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3のポリマーシートを得た。
(実施例4)
ポリマー層のバインダーに合成例4で合成したP(TFE/E)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例4のポリマーシートを得た。
なお、ポリマー層の厚みは、実施例1と略同様の4.8μmであった。
(実施例5)
支持体にポリエチレンナフタレート(以下、PENと記す)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例5のポリマーシートを得た。
(実施例6)
支持体にポリカーボネート(以下、PCと記す)を用い、支持体の厚みを125μmに変えたこと以外は実施例2と同様にして、実施例6のポリマーシートを得た。
(実施例7)
支持体にポリスチレン(以下、PSと記す)を用い、支持体の厚みを125μmに変えたこと以外は実施例2と同様にして、実施例7のポリマーシートを得た。
(実施例8)
支持体にポリメチルメタクリレート(以下、PMMAと記す)を用い、支持体の厚みを65μmに変えたこと以外は実施例2と同様にして、実施例8のポリマーシートを得た。
(実施例9)
支持体にポリイミド(以下、PIと記す)を用い、支持体の厚みを65μmに変えたこと以外は実施例2と同様にして、実施例9のポリマーシートを得た。
(実施例10)
塗布量を調整し、ポリマー層の厚みを10.1μmに変えたこと以外は実施例2と同様にして、実施例10のポリマーシートを得た。
(実施例11)
塗布量を調整し、ポリマー層の厚みを7.7μmに変えたこと以外は実施例2と同様にして、実施例11のポリマーシートを得た。
(実施例12)
塗布量を調整し、ポリマー層の厚みを3.2μmに変えたこと以外は実施例2と同様にして、実施例12のポリマーシートを得た。
(実施例13)
塗布量を調整し、ポリマー層の厚みを2.4μmに変えたこと以外は実施例2と同様にして、実施例13のポリマーシートを得た。
(実施例14)
塗布量を調整し、ポリマー層の厚みを1.3μmに変えたこと以外は実施例2と同様にして、実施例14のポリマーシートを得た。
(実施例15)
塗布量を調整し、ポリマー層の厚みを0.6μmに変えたこと以外は実施例2と同様にして、実施例15のポリマーシートを得た。
(実施例16)
熱処理を自然乾燥に代えたこと以外は実施例2と同様にして、実施例16のポリマーシートを得た。
(実施例17)
加熱温度を120℃に変えたこと以外は実施例2と同様にして、実施例17のポリマーシートを得た。
(実施例18)
加熱温度を180℃に変えたこと以外は実施例2と同様にして、実施例18のポリマーシートを得た
(実施例19)
加熱時間を10秒間に変えたこと以外は実施例2と同様にして、実施例19のポリマーシートを得た。
(実施例20)
加熱時間を1分間に変えたこと以外は実施例2と同様にして、実施例20のポリマーシートを得た。
(実施例21)
加熱時間を10分間に変えたこと以外は実施例2と同様にして、実施例21のポリマーシートを得た。
(実施例22)
塗布液処方として、400メッシュの濾布を用いた濾過に代えてラテックスを限外濾過し(日本ミリポア(株)製、限外濾過膜PXC005C50を使用)、ラテックス濃度(固形分)を15質量%から38.6質量%に変え、また、塗布量を調整し、ポリマー層の厚みを20μmに変えたこと以外は実施例2と同様にして、実施例22のポリマーシートを得た。
(実施例23)
塗布液処方として、400メッシュの濾布を用いた濾過に代えてラテックスを限外濾過し(日本ミリポア(株)製、限外濾過膜PXC005C50を使用)、ラテックス濃度(固形分)を15質量%から48.3質量%に変え、また、塗布量を調整し、ポリマー層の厚みを25μmに変えたこと以外は実施例2と同様にして、実施例23のポリマーシートを得た。
(比較例1)
実施例1の支持体と厚さ400μmのPCTFEシートをポリウレタン系接着剤で張り合わせた。接着剤は乾燥後の厚みが150μmとなるように塗布し、張り合わせた後120℃で30分間加熱した。
なお、前記ポリウレタン系接着剤は、ダイマー脂肪酸を組成としたポリエステルポリオールからなる主剤に対してヘキサメチレンジイソシアネートのビュウレット体からなる硬化剤を質量比が10:1になるように添加したものを用いた。
また、支持体とPCTFEシートはあらかじめ、接着面を730J/mの処理条件でコロナ放電処理した。
なお、充分な接着強度を得るためには、接着剤層は、10μm〜1,000μmの厚みが必要である(通常の接着剤層の厚みとしては、数十〜数百μm)。従って、ポリマーシートの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)を用い、100〜1,000倍の倍率で観察することにより、接着剤層の有無を容易することができる。
他方、接着剤層を有しない本発明では、同様の方法により観察をした場合に、上記の10μm〜1,000μmの接着剤層が確認されず、接着剤層を有しないポリマーシートを同定することができる。
(比較例2)
ポリマー層のバインダーにアクリル樹脂(NIPOL Lx811、日本ゼオン(株)製)を用い、加熱温度を230℃に変えたこと以外は実施例1と同様にして、比較例2のポリマーシートを得た。
なお、ポリマー層の厚みは、実施例1と略同様の5.1μmであった。
(比較例3)
ポリマー層のバインダーにスチレン樹脂(NIPOL Lx303、日本ゼオン(株)製)を用い、加熱温度を230℃に変えたこと以外は実施例1と同様にして、比較例2のポリマーシートを得た。
なお、ポリマー層の厚みは、実施例1と略同様の5.0μmであった。
前記実施例1〜21及び比較例3についての測定結果を表1に示す。
(測定評価方法)
−膜厚測定−
支持体のみの厚みを膜厚計 (小野測器(株)製DG−525)で測定した。ポリマー層を設けた後、同一箇所の厚みを、同様にして測定した。この値から支持体のみの厚みを引いたものをポリマー層厚みとした。
−透湿率測定−
透湿カップ(サンプル径60mm)に塩化カルシウム約1gを入れたものにサンプルをセットし、ウッド合金でサンプル周囲を密封した。次いでカップを25℃/60%RHの雰囲気下で2時間調湿した後、重量wを測定した。ついでカップを25℃/90%RHの雰囲気下で60日間保存した。この後、カップを25℃/60%RHの雰囲気下で2時間調湿してから重量wを測定した。
とwから下記の式1で透湿度(g/m・day)を計算した。このときの透湿度の値は、2.30以下であることが好ましい。
例えば、実施例1についてのwとwは、w=21.2116g、w=21.2896gであり、その差は、w−w=0.078gである。これを上記数式2に代入すれば、実施例1の透湿度が次のように算出されることとなる。
ただし、比較例2と3については、25℃/90%RHの雰囲気下での保存期間を1日に変え(その時の重量をw’とする)、前記式2の代わりに式3を用いて透湿度(g/m・day)を求めた。
−耐候性評価−
ポリマーシートを10cm×10cmサイズに裁断し、85℃/85%RHの雰囲気下で1,000時間保持した後、支持体とポリマー層の間の剥離を目視観察した。
ここで、剥離とは、ポリマー層が支持体から剥離した状態を意味する。
剥離性は、一旦ポリマー層表面にマイラーテープを貼った後、これをはがすと、剥離性のポリマー層がはがれてしまうので、簡単に確認することができる。
また、ポリマーシートの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察すると、剥離したものでは、ポリマー層と支持体の間にクラックが観察されるので、この方法によっても、剥離性を確認することができる。
剥離しないものは実用上使用可能であり、剥離の発生したものは実用上使用不可である。
−面状性評価−
得られたポリマーシートのポリマー層の面状を目視で評価して、次のようにランク付けした。
ランク3:すじがない
ランク2:わずかにすじが見える
ランク1:すじがはっきり見える
(評価)
表1に示されるように、実施例1〜21では、耐候性が良好である。
特に、実施例2と比較例1とを比較すると、比較例1では剥離が生じるのに対し、実施例2では、剥離変化がみられず、耐候性が良好であることが確認できる。
また、実施例1〜21では、比較例2、3と比較して水蒸気透過性が小さく、バリアーシートとして優れたものであるであることを確認できる。
特に、実施例2と比較例2、3を比較すると、実施例2のフィルムは水蒸気透過性が小さく、バリアーシートとして優れたものであるであることが確認できる。
また、金属蒸着層が無いこと、粘着剤による張り合わせが無いために太陽電池の保護シートとして用いた場合のリークや耐久性の問題がない。
さらに、製造工程で真空を利用する必要がないので、真空設備が不要でコスト的にも有利である。
図1は、本発明のポリマーシートの概要を示す端面図である。 図2は、本発明の太陽電池装置の一例を示す概略図である。 図3は、従来例のポリマーシートの概要を示す端面図である。
符号の説明
1、21 ポリマーシート
2、22 支持体
3、23 ポリマー層
10 太陽電池モジュール
11 ガラス
12 充填剤
13 太陽電池セル封止シート
14 太陽電池セル
15 フレーム
16 封止剤
17 配線
24 粘着剤層

Claims (10)

  1. 下記一般式(1)で示される繰り返し単位を含むポリマーを含有するポリマー層を支持体上に有し、前記ポリマー層が前記ポリマーの水系分散物を含む塗布液が塗布された後、乾燥されることにより設けられることを特徴とするポリマーシート。
    (式1において、X、X又はXは、水素原子、フッ素原子、塩素原子又は炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基を示す。)
  2. 支持体が、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂から選択される少なくとも1種により形成される請求項1に記載のポリマーシート。
  3. 一般式(1)で示される繰り返し単位が、下記一般式(2)から(4)の少なくともいずれかで示される請求項1から2のいずれかに記載のポリマーシート。
  4. ポリマー層の厚みが、1μm〜20μmである請求項1から3のいずれかに記載のポリマーシート。
  5. ポリマー層を形成後、200℃〜360℃の温度で5秒間〜30分間加熱される請求項1から4のいずれかに記載のポリマーシート。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のポリマーシートからなることを特徴とする太陽電池セル封止シート。
  7. 請求項6に記載の太陽電池セル封止シートを備えることを特徴とする太陽電池モジュール。
  8. 下記一般式(1)で示される繰り返し単位を含むポリマーを水系媒体に分散させて塗布液を調製する塗布液調製工程と、該塗布液を支持体に塗布する塗布工程と、塗布液が塗布された面を乾燥する乾燥工程と、を含むことを特徴とするポリマーシートの製造方法。
    (式1において、X、X又はXは、水素原子、フッ素原子、塩素原子又は炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基を示す。)
  9. 一般式(1)で示される繰り返し単位が、下記一般式(2)から(4)の少なくともいずれかで示される請求項8に記載のポリマーシートの製造方法。
  10. 乾燥工程において、200℃〜360℃の温度で5秒間〜30分間加熱されることとする請求項8から9のいずれかに記載のポリマーシートの製造方法。
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