JP2005156373A - ドップラー方探装置および方位探知方式 - Google Patents

ドップラー方探装置および方位探知方式 Download PDF

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Abstract

【課題】 小型化、低コスト化が可能で、信頼性、耐久性に優れると共に、熟練技術による調整等が不要なドップラー方探知装置および方位探知方式を提供する。
【解決手段】 接地板3の中心に中心素子4を立設すると共に、中心から一定半径の円周上に複数の周辺素子5を立設する。また、各周辺素子5には可変リアクタンス回路6をそれぞれ接続する。そして、可変リアクタンス制御部8を用いて可変リアクタンス回路6のリアクタンス値を制御し、中心素子4と放射結合する単一の周辺素子5を順次円周に沿って移動させる。これにより、中心素子4から受信した到来信号Saにドップラー効果によるFM波Sa2を生じさせることができるから、FM波Sa2の復調信号と周辺素子5の制御信号との位相差を検出することによって、到来信号Saの到来方位を検知することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば人、乗物等の相対位置を検知するのに用いて好適なドップラー方探装置および該ドップラー方探装置を用いた方位探知方式に関する。
一般に、方位探知用のドップラー方探装置として、水平面の円周上に等間隔に複数のアンテナ素子を配置すると共に、アンテナ切換器を用いてこれら複数のアンテナ素子のうちいずれか一つのアンテナ素子を受信部に接続したものが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
電子情報通信学会,「アンテナ工学ハンドブック」,オーム社,1980年10月,p.364-365
このような従来技術では、アンテナ切換器は受信部に接続するアンテナ素子を円周に沿って等位相間隔で順次切換えることによって、受信位置が円周上を等速度(等速円運動)で移動する。一方、送信機は一定周波数で振動するCW波を送信する。このとき、隣合うアンテナ素子の間隔がCW波の波長に対して十分に密(例えば半波長以下)であれば、受信部に入力される到来波は、実質的なドップラー効果によってその周波数が周期的に変化し(ドップラー周波数偏移が生じ)、アンテナ素子の切換速度に応じた周波数変調波(FM波)を形成する。このFM波を復調した信号の位相はCW波の到来方位に依存するから、FM波復調信号の位相に基いて到来波の到来方位を推定することができる。
ところで、従来技術によるドップラー方探装置では、各アンテナ素子を受信部に切換接続するアンテナ切換器が必要であるのに加え、各アンテナ素子とアンテナ切換器との間を接続する伝送路がアンテナ素子の数と同じだけ必要であった。このため、構造が複雑で装置が大型化する傾向があり、製造コストが高く、消費電力も大きいという問題があった。
また、アンテナ切換器は各アンテナ素子と受信部とを切換接続するから、機械的な接点の磨耗等によってアンテナ切換器に故障が生じ易く、信頼性、耐久性が劣る傾向があった。
さらに、従来技術では、アンテナ切換えに伴うドップラー周波数偏移の時間変化が正弦波に従うようにするために、各アンテナ素子とアンテナ切換器との間の伝送路は互いの位相を精密に合わせる必要があった。このため、伝送路をなすケーブルの長さ寸法をケーブル毎に微調整する必要があり、ケーブルの調整作業に長時間を要すると共に、熟練した技術が必要になるという問題があった。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、小型化、低コスト化が可能で、信頼性、耐久性に優れると共に、熟練技術による調整等が不要なドップラー方探装置および該ドップラー方探装置を用いた方位探知方式を提供することにある。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明によるドップラー方探装置は、全方位から到来信号を受信する中心素子と、該中心素子を中心とした円周上に設けられた複数の周辺素子と、該複数の周辺素子のうち前記中心素子と放射結合する単一の周辺素子を円周に沿って順次切換え、前記到来信号の周波数に実効的なドップラー偏移を生じさせる素子切換手段と、前記中心素子に接続され前記到来信号の偏移周波数の位相に基いて到来信号の到来方位を検知する方位検知手段とによって構成している。
請求項2の発明では、前記複数の周辺素子は前記中心素子を中心とする円周上に等間隔で配置している。
請求項3の発明では、前記中心素子と複数の周辺素子とは接地板に立設されたモノポール素子によって形成している。
請求項4の発明では、前記複数の周辺素子と接地板との間にはそれぞれスイッチング回路を接続して設け、該スイッチング回路を用いて周辺素子と接地板との間を接続または遮断し、他の周辺素子に比べて前記中心素子に強く放射結合する周辺素子を選択する構成としている。
請求項5の発明では、前記スイッチング回路はMEMSスイッチを用いて構成している。
請求項6の発明では、前記複数の周辺素子と接地板との間にはそれぞれ可変リアクタンス回路を接続して設け、該可変リアクタンス回路を用いて周辺素子と接地板との間のリアクタンス値を変化させ、他の周辺素子に比べて前記中心素子に強く放射結合する周辺素子を選択する構成としている。
請求項7の発明では、前記可変リアクタンス回路は可変容量ダイオードを用いて構成している。
請求項8の発明では、前記可変リアクタンス回路はMEMSデバイスを用いて構成している。
請求項9の発明では、前記複数の周辺素子は、ドップラー周波数偏移により生じる周波数変調の変調指数を0次ベッセル関数の零点付近に設定する構成としている。
請求項10の発明では、前記方位検知手段は、前記到来信号の中心周波数を抑圧する帯域阻止フィルタを備える構成としている。
請求項11の発明では、前記方位検知手段は、前記到来信号のうなり周波数に基いて前記到来信号の偏移周波数の位相を検出する構成としている。
また、請求項12の発明では、本発明のドップラー方探装置を用いて方位探知方式を構成している。
請求項1の発明によれば、素子切換手段は、複数の周辺素子のうち中心素子と放射結合する単一の周辺素子を円周に沿って順次切換え、中心素子で受信した到来信号の周波数に実効的なドップラー偏移を生じさせることができる。このとき、ドップラー偏移による偏移周波数の位相は到来信号の到来方位に依存するから、方位検知手段は、到来信号の偏移周波数の位相に基いて到来信号の到来方位を検知することができる。
また、複数の周辺素子と中心素子とは放射結合する構成としたから、各周辺素子の電気長を調整して、それぞれの周辺素子に誘起される電流量を調整すれば足りる。このとき、周辺素子に対する電流誘起は周辺素子と中心素子との空間結合を利用するから、従来技術のように、複数の周辺素子にそれぞれ給電を行って受信するのに比べて、位相調整に要する労力を軽減することができる。
さらに、周辺素子と中心素子とを放射結合させた状態で中心素子から受信する構成としたから、中心素子にのみ給電を行えばよい。即ち、周辺素子には放射結合による電流が誘起されるから、周辺素子に対して給電を行う必要がなく、装置の構成を簡略化して安価に提供することができる。また、従来技術のようにアンテナ切換器を用いる必要がないから、信頼性、耐久性を高めることができる。
請求項2の発明によれば、複数の周辺素子は中心素子を中心とする円周上に等間隔で配置したから、いずれの周辺素子を中心素子に放射結合したときでも、各周辺素子と中心素子との相互インピーダンスをほぼ同じ値に設定することができる。このため、放射結合する周辺素子を順次切換えることによって、到来信号に対してドップラー効果による周波数偏移を生じさせることができる。
請求項3の発明によれば、中心素子と複数の周辺素子とは接地板に立設されたモノポール素子によって形成したから、ダイポール素子を用いた場合に比べて素子の長さ寸法を短くすることができ、装置全体を小型化することができる。
請求項4の発明によれば、複数の周辺素子と接地板との間にはそれぞれスイッチング回路を接続して設け、該スイッチング回路を用いて周辺素子と接地板との間を接続または遮断する構成としたから、周辺素子と接地板との間の接続、遮断を切換えることによって、周辺素子の電気長を変化させることができる。これにより、各周辺素子の電気長をそれぞれ設定することができるから、他の周辺素子に比べて中心素子に強く放射結合する単一の周辺素子を選択することができる。このため、スイッチング回路の接続、遮断を順次切換えることによって、中心素子に強く放射結合する周辺素子を円周に沿って移動させることができ、周辺素子との相互結合によって中心素子に誘起される高周波電流にドップラー周波数偏移を生じさせることができる。
請求項5の発明によれば、前記スイッチング回路はMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)スイッチを用いて構成したから、高周波の到来信号に対して損失を低減することができると共に、スイッチング回路を小型化することができる。
請求項6の発明によれば、複数の周辺素子と接地板との間にはそれぞれ可変リアクタンス回路を接続して設け、該可変リアクタンス回路を用いて周辺素子と接地板との間のリアクタンス値を変化させる構成としたから、周辺素子と接地板との間のリアクタンス値を変化させることによって、周辺素子の電気長を変化させることができる。これにより、各周辺素子の電気長をそれぞれ設定することによって、他の周辺素子に比べて中心素子に強く放射結合する単一の周辺素子を選択することができるから、可変リアクタンス回路によるリアクタンス値を順次変化させることによって、中心素子に強く放射結合する周辺素子を円周に沿って移動させることができ、周辺素子との相互結合によって中心素子に誘起される高周波電流にドップラー周波数偏移を生じさせることができる。
請求項7の発明によれば、前記可変リアクタンス回路は可変容量ダイオードを用いて構成したから、例えば可変容量ダイオードに印加する電圧を調整することによって、容易に周辺素子と接地板との間のリアクタンス値を変化させることができる。
請求項8の発明によれば、前記可変リアクタンス回路はMEMSデバイスを用いて構成したから、高周波の到来信号に対して損失を低減することができると共に、可変リアクタンス回路を小型化することができる。
請求項9の発明によれば、前記複数の周辺素子は、ドップラー周波数偏移により生じる周波数変調の変調指数を0次ベッセル関数の零点付近に設定する構成としたから、到来信号の周波数変調波から到来信号の搬送波と同一の周波数成分(中心周波数成分)を省くことができる。このため、方位検知手段は、到来信号に対して、例えば帯域阻止フィルタを用いて搬送波周辺の周波数成分を抑圧した後に、周波数変調波を復調することができる。このため、方位検知手段は、到来信号の搬送波成分に妨げられることなく方位情報を含む周波数変調波を正確に復調することができる。
この場合、請求項10の発明のように、前記方位検知手段は、前記到来信号の中心周波数を抑圧する帯域阻止フィルタを備え、該帯域阻止フィルタを用いて到来信号の搬送波成分を除去してもよい。
請求項11の発明によれば、前記方位検知手段は、前記到来信号のうなり周波数に基いて前記到来信号の偏移周波数の位相を検出する構成としたから、うなり周波数を用いて到来信号の周波数変調波を復調し、到来信号の偏移周波数の位相を検出することができる。このため、到来信号のうち搬送波成分を抑圧するフィルタ等を用いる必要がないのに加え、周波数変調波の変調指数も0次ベッセル関数の零点の値に制限されることがなくなる。このため、周辺素子の半径等が特定の値に制限されることがなく、設計自由度を高めることができる。
請求項12の発明によれば、本発明のドップラー方探装置を用いて方位探知方式を構成するから、例えば受信アンテナの指向性パターンを各方位に走査して、各方位における受信電力の情報から到来信号の到来方位を決定する方位探知方式と比べた場合、方位の情報としてドップラー効果による周波数偏移を用いることができ、伝搬路の時間変動によるフェージングや外来雑音に対する耐性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態によるドップラー方探装置を、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず、図1ないし図9は第1の実施の形態を示し、図において、1は本実施の形態によるドップラー方探装置で、該ドップラー方探装置1は後述するアンテナ部2、可変リアクタンス制御部8および受信部13によって大略構成されている。
2は到来信号Saを受信するアンテナ部で、該アンテナ部2は、導電性金属材料からなる円形の接地板3と、該接地板3の中心に配置された中心素子4と、該中心素子4を中心として一定半径の円周上に等間隔に配置された例えば12個の周辺素子5と、該各周辺素子5に接続された可変リアクタンス回路6とによって構成されている。
ここで、接地板3は、到来信号Saの搬送波Sa1(以下、CW波Sa1という)の波長λcに対して例えば0.765×λcの半径をもった円盤状に形成されている。また、中心素子4と周辺素子5とは、いずれも接地板3の表面側に垂直に直立した状態で立設され、λc/4の長さ寸法をもったモノポールアンテナによって構成されている。そして、周辺素子5は、後述するように到来信号Saに生じる周波数変調波Sa2(以下、FM波Sa2という)の変調指数mfが0次ベッセル関数Jo(x)の零点に一致するように、中心素子4を中心として例えば0.383×λcの半径rをもった円周上に配置されている。
また、中心素子4には、図2に示すように、給電ケーブルをなす同軸ケーブル7の中心導体7Aが接続されると共に、該同軸ケーブル7の外部導体7Bは接地板3に接続され、接地板3をグランド電位に保持している。
一方、周辺素子5には、図3に示すように可変リアクタンス回路6が接続され、該可変リアクタンス回路6は、周辺素子5とグランド(接地板3)との間に接続された可変容量ダイオード6Aと、該可変容量ダイオード6Aに並列接続された抵抗6Bおよびコンデンサ6Cとによって構成されている。そして、可変容量ダイオード6Aのカソードには、抵抗6Bを介して後述の可変リアクタンス制御部8から制御信号S1としての直流電圧が印加される。
このとき、可変容量ダイオード6Aの容量が直流電圧の値に応じて変化するから、可変リアクタンス回路6は、直流電圧に応じて周辺素子5とグランドとの間のリアクタンス値を可変に設定することができる。このため、可変リアクタンス回路6を制御することによって、各周辺素子5の実効的な電気長を個別に変更することができるから、各周辺素子5は、他の周辺素子5や中心素子4との放射結合の大きさおよび位相を変更することができる。この結果、可変リアクタンス回路6によりリアクタンス値を適当に選択することによって、12個の周辺素子5のうち実質的に単一の周辺素子5と中心素子4との間で放射結合を生じさせることができる。
8はアンテナ部2に接続された素子切換手段としての可変リアクタンス制御部で、該可変リアクタンス制御部8は、一定周期のパルス信号S2を発生させるパルス発生器9と、該パルス発生器9からのパルス信号S2を分周した基準信号S3を出力する分周器10と、前記パルス発生器9と分周器10とからの信号S2,S3に基づき可変リアクタンス回路6を制御する可変リアクタンス制御装置11とによって大略構成されている。また、可変リアクタンス制御装置11には各可変リアクタンス回路6のリアクタンス値を記憶したリアクタンス値テーブル12が接続されている。
ここで、パルス発生器9は、例えば角周波数ωr(例えばωr=2π×1kHz)に周辺素子5の数n(n=12)を掛けた値の角周波数ω0(例えばω0=2π×12kHz)をもったパルス信号S2を出力し、分周器10はパルス信号S2を1/nに分周し、角周波数ωrの基準信号S3を出力する。
また、可変リアクタンス制御装置11は、リアクタンス値テーブル12に記録されたリアクタンス値に基づき可変リアクタンス回路6に直流電圧からなる制御信号S1を出力し、可変リアクタンス回路6を制御している。このとき、リアクタンス値テーブル12には、12個の周辺素子5のうち実質的に単一の周辺素子5にのみ中心素子4との間の放射結合が生じるようなリアクタンス値が記憶されている。このため、任意の1個の周辺素子5に中心素子4との間の放射結合が生じるときには、残余の周辺素子5に生じる中心素子4との間の放射結合は十分に小さくなる。そして、可変リアクタンス制御装置11は、パルス発生器9から出力されるパルス信号S2に同期して制御信号S1を出力し、パルス発生器9が出力する1パルス毎に、各可変リアクタンス回路6に印加する電圧を接地板3を上方(表面側)からみて反時計回りに1個ずつずらしていく(移動させる)。
これにより、中心素子4との間で放射結合が生じる周辺素子5が円周上を1個ずつ移動する。このとき、周辺素子5の配置は中心素子4に対して回転対称性を有することから、周辺素子5と中心素子4との間の相互インピーダンスは、いずれの周辺素子5についても互いに等しい。
また、可変リアクタンス制御装置11は、分周器10からの基準信号S3に同期して基準となる周辺素子5(例えば磁北側に位置する周辺素子5)を選択し、該周辺素子5を基準にして中心素子4との間で放射結合が行われる周辺素子5を回転移動させる構成となっている。
13は中心素子4によって受信した到来信号SaのFM波Sa2を復調し、到来信号Saの到来方位を検出する方位検知手段としての受信部で、該受信部13は、中心素子4から出力される高周波電流からなる到来信号Saを増幅する増幅器14と、該増幅器14から出力された到来信号Saのうち中心周波数成分(CW波Sa1成分)を除去する帯域阻止フィルタ15と、該帯域阻止フィルタ15から出力された信号の瞬時周波数に応じた電圧を出力してFM波Sa2を復調する周波数弁別器16と、該周波数弁別器16から出力されたFM波Sa2の復調信号と正弦波発生器17から出力される基準信号S3と同期した正弦波信号との位相差Δθを検出する位相差検出回路18と、該位相差検出回路18による位相差Δθに対応した到来信号Saの到来方位を表示する表示器19とによって概略構成されている。
ここで、周波数弁別器16は、図4に示すように、例えば瞬時周波数に比例した電圧を出力する。また、正弦波発生器17は、分周期10に接続され、周辺素子5の切換周期に対応した正弦波からなる正弦波信号を出力している。即ち、例えば分周器10が出力するパルス(基準信号S3)の立ち上がり時刻と、正弦波発生器17が発生する正弦波信号が負から正へ零を横切る時刻とは一致している。このとき、可変リアクタンス制御装置11は、分周器10からの基準信号S3に同期して中心素子4との間で放射結合が生じる周辺素子5を回転移動させるから、正弦波信号は中心素子4との間で放射結合が生じる周辺素子5の移動周期と同期している。
本実施の形態によるドップラー方探装置1は上述の如き構成を有するもので、次にドップラー方探装置1と送信機Pとを用いた方位探知方式について図1ないし図6を参照しつつ説明する。なお、中心素子4および各周辺素子5はそれぞれ無指向性で、十分に広帯域なアンテナであるものとする。
まず、中心素子4は、送信機Pから送信されたCW波Sa1を受信する。このとき、各周辺素子5に接続された可変リアクタンス回路6は可変リアクタンス制御部8によってそれぞれのリアクタンス値が設定されているから、複数の周辺素子5のうち実質的に1個の周辺素子5にのみ中心素子4との放射結合によって高周波電流が誘起される。また、各可変リアクタンス回路6のリアクタンス値は循環的に変更するから、中心素子4との間で放射結合が生じる1個の周辺素子5は循環的に円周上を移動するものとする。
一般に、角周波数ωの電磁波を放射する送信機Pが静止しており、受信機Qが速度v(ベクトル)で移動するとき、受信機Qでの受信波の角周波数は、ドップラー効果による周波数偏移を受ける。このときの角周波数偏移の大きさをΔωとすると、このΔωは以下の数1の式で表すことができる。
Figure 2005156373
但し、数式中の矢印はベクトルを表している。また、ePQは送信機Pから受信機Qに向う単位ベクトルを表し、cは光速を表すと共に、a・bはベクトルaとベクトルbとのスカラー積を表している。
ここで、図5に示すように、周辺素子5が半径rの円周上に十分に密な状態で配置されていると考えると、円周上に配置された12個の周辺素子5が配設順に順次切換って受信を行うから、あたかも受信アンテナ(受信機Q)が半径rの円周上を滑らかに移動するものと考えることができる。このとき、中心素子4と放射結合する周辺素子5は、可変リアクタンス制御部8によって、円周上を角周波数ωrで移動する。
一方、周辺素子5の配列の直径2rに対して送信機Pは十分に離れているものとする。また、図5に示すように、周辺素子5の配列を含む平面内で中心素子4を原点Oとする直交座標系(x,y)および極座標系(R,θ)を設定する。そして、時刻0において中心素子4と放射結合する周辺素子5がθ=πの方位に配置され、送信機Pがθ=αの方位に位置するものとする。このとき、中心素子4と放射結合する周辺素子5の速度v(ベクトル)は、直交座標系では以下の数2の式で表すことができる。
Figure 2005156373
なお、添字のxyは直交座標系での表現であることを示している。また、送信機Pから受信機Qに向う単位ベクトルePQは、図5より以下の数3の式のように表すことができる。
Figure 2005156373
このため、数1から数3により、受信機Qにおける受信波の角周波数偏移の大きさは、以下の数4の式で表すことができる。
Figure 2005156373
この数4により、周辺素子5による受信周波数の周波数偏移は、その位相が送信機Pの相対方位αに依存する。このため、受信周波数の周波数偏移(FM波Sa2の復調信号)の位相と、中心素子4と放射結合される周辺素子5の制御信号(正弦波信号)の位相とを比較し、その位相差Δθを検出することによって、送信機Pからみた受信機Qの相対方位を知ることができる(図6参照)。
ここで、中心素子4は、送信機PからのCW波Sa1を直接受信すると共に、周辺素子5との放射結合によってCW波Sa1にドップラー効果による周波数偏移が生じたFM波Sa2も一緒に受信する。即ち、中心素子4はCW波Sa1とFM波Sa2とが混在した到来信号Saを受信するものである。このとき、方位情報を含むFM波Sa2を正確に復調するために、FM波Sa2を受信波(到来信号Sa)から分離できることが望ましい。
本実施の形態では、FM波Sa2の変調指数mfを0次ベッセル関数の零点と一致させることによって、FM波Sa2のスペクトルからCW波Sa1の成分を除去している。
そこで、次に、中心素子4によって受信される周波数偏移を伴わないCW波Sa1と周波数偏移を伴うFM波Sa2の変調指数mfとの関係について図5ないし図9を参照しつつ検討する。
まず、受信機Qによって受信される受信波として数5の式に示す周波数変調波ifを考える。
Figure 2005156373
このとき、変調指数mfは、最大角周波数偏移をΔωとすると、以下の数6の式で表せる。
Figure 2005156373
一方、数5はベッセル関数を用いて以下の数7の式のように表すことができる。
Figure 2005156373
このとき、変調指数mfが0次ベッセル関数Jo(x)の零点に一致するように選択すると、数7より、搬送波周波数の成分(右辺第1項)が消去されることが分かる。
ここで、最大周波数偏移Δωは、数4により以下の数8に示す値となる。
Figure 2005156373
このため、数6と数8とにより、変調指数mfは、以下の数9の式で表すことができる。
Figure 2005156373
ここで、λcは搬送波(CW波Sa1)の周波数に対応した波長である。この結果、周辺素子5を配置する円周の半径rとCW波Sa1の周波数(波長λc)を適宜設定することによって、FM波Sa2の変調指数mfを0次ベッセル関数Jo(x)の零点に一致させることができる。
本実施の形態では、半径rを搬送波の波長λcの約0.383倍(r≒0.383×λc)に設定することによって、変調指数mfを0次ベッセル関数Jo(x)の零点に一致する値(mf≒2.4)に設定している。この結果、中心素子4から受信された到来信号Saに対して周波数変調されたFM波Sa2は、図8に示すように、到来信号Saのうち搬送波となるCW波Sa1の周波数成分を持たなくなる。
このとき、中心素子4によって受信した到来信号Sa(受信波)のスペクトルは、模式的に図9に示すようになる。図9中で、送信機Pから送信されたCW波Sa1のスペクトル成分は、搬送波成分(ω=ωc)に集中する(図7参照)。
一方、周辺素子5の放射結合によって到来信号Saに生じたFM波Sa2のスペクトル成分は、周波数変調の変調指数mfを0次ベッセル関数Jo(x)の零点に一致する値(mf=2.4)に設定されているから、搬送波成分(ω=ωc)は非常に小さい。また、変調指数mfが2.4に設定されているから、周辺素子5からの放射波の殆どのパワーは次数4以下の側波帯成分に分布する。この結果、周辺素子5からの放射波のスペクトル成分は、そのパワーの大部分が1次から4次までの側波帯成分(ω=ω±nωr:但し、n=1,2,3,4)に分布する。
以上の結果から、ドップラー方探装置1は中心素子4から受信した到来信号SaのFM波Sa2を周波数復調(FM復調)するときには、到来信号Saからフィルタ等を用いて搬送波成分(CW波Sa1)をカット(除去)することによって、CW波Sa1の影響を受けずに正確な復調ができるものである。
かくして、本実施の形態では、ドップラー方探装置1を用いることによって、ある時刻においては実質的に1個の周辺素子5とのみ中心素子4を放射結合させることができる。そして、中心素子4と放射結合する周辺素子5は円周上を順次移動するから、中心素子4によって受信する到来信号Saは、実効的なドップラー効果による周波数偏移を伴う。このとき、周波数偏移の周期は中心素子4との間で放射結合が生じる周辺素子5の回転周期に一致すると共に、周波数偏移の位相(復調信号の位相)はドップラー方探装置1から見た送信機Pの方位に依存する。この結果、ドップラー方探装置1が送信機PからのCW波Sa1を受信したときに、中心素子4はCW波Sa1と周波数偏移によるFM波Sa2とが混合した到来信号Saを受信するから、FM波Sa2を復調した復調信号と、放射結合する周辺素子5の周期(正弦波信号)との位相差Δθを検知することによって、ドップラー方探装置1から送信機Pを見たときの方位を知ることができる。
特に、本実施の形態では、複数の周辺素子5は無給電で中心素子4との放射結合によって誘起される電流を用いて中心素子4から受信する到来信号Saに周波数偏移を生じさせる構成としたから、中心素子4は周辺素子5との放射結合を利用してドップラー周波数偏移によるFM波Sa2を受信することができ、給電系を中心素子4用の1系統だけ設ければよい。このため、ドップラー方探装置1の構成を簡略化し安価に提供できると共に、消費電力を低減することができる。
また、周辺素子5に誘起された受信電流の受信部13への取込みは、周辺素子5と中心素子4との空間結合を利用するから、従来技術のように、複数の周辺素子にそれぞれ給電を行って受信するのに比べて、位相調整に要する労力を軽減することができる。
さらに、本実施の形態によるドップラー方探装置1では、周辺素子5のリアクタンス値を変化させることによって、中心素子4と放射結合する周辺素子5を切換える構成としたから、周辺素子5の切換えを電子的に行うことができる。このため、従来技術のように接点を切換えるアンテナ切換器を用いる必要がないから、信頼性、耐久性を高めることができる。
また、複数の周辺素子5は中心素子4を中心とする円周上に等間隔で配置したから、いずれの周辺素子5を中心素子4に放射結合したときでも、各周辺素子5と中心素子4との相互インピーダンスをほぼ同じ値に設定することができる。このため、放射結合する周辺素子5を順次切換えることによって、到来信号Saに対してドップラー効果による周波数偏移を生じさせることができる。
また、中心素子4と複数の周辺素子5とは接地板3に立設されたモノポール素子によって形成したから、例えばダイポール素子を用いた場合に比べて素子の長さ寸法を短くすることができ、装置全体を小型化することができる。
しかも、接地板3と複数の周辺素子5との間にはそれぞれ可変リアクタンス回路6を接続して設け、該可変リアクタンス回路6を用いて周辺素子5と接地板3との間のリアクタンス値を変化させる構成としたから、周辺素子5と接地板3との間のリアクタンス値に応じて周辺素子5の電気長を変化させることができる。これにより、各周辺素子5の電気長をそれぞれ設定し、他の周辺素子5に比べて中心素子4と強く放射結合する周辺素子5を選択することができるから、可変リアクタンス回路6によるリアクタンス値を順次変化させることによって、中心素子4と強く放射結合する周辺素子5を円周に沿って移動させることができ、中心素子4から受信する到来信号Saにドップラー周波数偏移に伴うFM波Sa2を生じさせることができる。
また、複数の周辺素子5はドップラー周波数偏移により生じるFM波Sa2の変調指数mfが0次ベッセル関数Jo(x)の零点付近に設定する構成としたから、到来信号SaのFM波Sa2から到来信号SaのCW波Sa1と同一の周波数成分(中心周波数成分)を省くことができる。このため、受信部13は、到来信号Saに対して、例えば帯域阻止フィルタ15を用いてCW波Sa1周辺の周波数成分を抑圧した後に、FM波Sa2を復調することができる。このため、受信部13は、到来信号SaのCW波Sa1成分(搬送波成分)に妨げられることなく方位情報を含むFM波Sa2を正確に復調することができる。
さらに、受信アンテナの指向性パターンを各方位に走査して、各方位における受信電力の情報から到来信号の到来方位を決定する方位探知方式と比べた場合、方位の情報としてドップラー効果による周波数偏移を用いるから、伝搬路の時間変動によるフェージングや外来雑音に対する耐性を高めることができる。
なお、前記第1の実施の形態では、可変リアクタンス回路6を可変容量ダイオード6Aを用いて構成するものとした。しかし、本発明はこれに限らず、たとえば可変リアクタンス回路6をMEMSデバイスを用いて構成してもよい。この場合、MEMSデバイスを用いることによって、例えば数GHz等の高周波の到来信号Saに対して損失を低減することができると共に、可変リアクタンス回路6を小型化することができる。
次に、図10は本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、接地板と複数の周辺素子との間にはそれぞれスイッチング回路を接続して設け、該スイッチング回路を用いて周辺素子と接地板との間を接続または遮断し、他の周辺素子に比べて中心素子と強く放射結合する周辺素子を選択する構成としたことにある。なお、本実施の形態では第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
21は周辺素子5と接地板3と同電位のグランドとの間に接続されたスイッチング回路で、該スイッチング回路21は、例えばMEMSスイッチを用いて形成され、周辺素子5とグランドとの間に接続されたコンデンサ21Aと、該コンデンサ21Aに並列接続され可変リアクタンス制御部8からの制御信号S1に応じて開成、閉成されるスイッチ21Bとによって構成されている。そして、スイッチ21Bの開,閉に応じて周辺素子5とグランドとの間のリアクタンス値を可変に設定することができるから、スイッチング回路21を制御することによって、各周辺素子5の実効的な電気長を個別に変更することができ、各周辺素子5は、他の周辺素子5や中心素子4との放射結合の大きさおよび位相を変更することができる。この結果、スイッチング回路21の開成、閉成を選択することによって、12個の周辺素子5のうち単一の周辺素子5と中心素子4との間で放射結合を生じさせることができる。
かくして、本実施の形態でも第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができるが、本実施の形態では、接地板3と複数の周辺素子5との間にはそれぞれスイッチング回路21を接続して設けたから、スイッチング回路21を用いて周辺素子5と接地板3との間の接続、遮断を切換えることによって、周辺素子5の電気長を変化させることができる。これにより、各周辺素子5の電気長をそれぞれ設定することができるから、他の周辺素子5に比べて中心素子4と強く放射結合する単一の周辺素子5を選択することができる。このため、スイッチング回路21の接続、遮断を順次切換えることによって、中心素子4と強く放射結合する周辺素子5を円周に沿って移動させることができ、中心素子4から受信する到来信号Saにドップラー周波数偏移によるFM波Sa2を生じさせることができる。
また、スイッチング回路21はMEMSスイッチを用いて構成したから、高周波の到来信号Saに対して損失を低減することができると共に、スイッチング回路21を小型化することができる。
次に、図11は本発明の第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、受信部は、到来信号のうなり周波数に基いて到来信号の偏移周波数の位相を検出する構成としたことにある。なお、本実施の形態では第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
31は本実施の形態による方位検出手段としての受信部で、該受信部31は、第1の実施の形態による受信部13と同様に、中心素子4によって受信した到来信号SaのFM波Sa2を復調し、到来信号Saの到来方位を検出する。また、受信部31は、中心素子4から出力される高周波電流からなる到来信号Saを増幅する増幅器32と、該増幅器32から出力された到来信号Saの包絡線検波を行いCW波Sa1とFM波Sa2との間のうなり周波数(ビート信号Sb)を検出する包絡線検波器33と、該包絡線検波器33から出力されたビート信号Sbの瞬時周波数に応じた電圧を出力してFM波Sa2を復調する周波数弁別器34と、該周波数弁別器34から出力されたFM波Sa2の復調信号と正弦波発生器17から出力される基準信号S3と同期した正弦波信号との位相差Δθを検出する位相差検出回路35と、該位相差検出回路35による位相差Δθに対応した到来信号Saの到来方位を表示する表示器19とによって概略構成されている。
ここで、到来信号Saには、中心素子4で直接受信するCW波Sa1と周辺素子5との放射結合によって受信するFM波Sa2との間でビート(うなり)が生じるから、包絡線検波器33は、到来信号Saの包絡線検波を行うことによって、到来信号Saに生じたビート信号Sbを検出する。このとき、ビート信号Sbの角周波数は零と数8で与えられるΔωとの間で正弦波的に振動するから、この周波数偏移の正弦波の角周波数は2ωrとなる。このため、次段の周波数弁別器34によって、このドップラー偏移分のビート信号Sbの周波数に比例した出力を得ることによって、FM波Sa2を復調することができる。
なお、周波数弁別器34は、第1の実施の形態による周波数弁別器16とほぼ同様に、例えば瞬時周波数に比例した電圧を出力するものである。
かくして、本実施の形態でも第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができるが、本実施の形態では、受信部31は、到来信号Saのうなり周波数に基いて到来信号Saの偏移周波数の位相を検出する構成としたから、うなり周波数(ビート信号Sb)を用いて到来信号SaのFM波Sa2を復調し、到来信号Saの偏移周波数の位相を検出することができる。このため、第1の実施の形態のように、搬送波を抑圧する帯域阻止フィルタを用いる必要がないのに加え、変調指数mfも0次ベッセル関数Jo(x)の零点の値に制限されることがなくなる。このため、周辺素子5の半径等が特定の値に制限されることがなく、設計自由度を高めることができる。
なお、前記各実施の形態では、中心素子4と周辺素子5とには接地板3に立設されたモノポール素子(モノポールアンテナ)を用いるものとした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば中心素子と周辺素子とにはダイポール素子(ダイポールアンテナ)を用いる構成としてもよい。
また、前記各実施の形態では、12個の周辺素子5を用いる構成としたが、本発明はこれに限らず、12個以下の周辺素子を用いる構成としてもよく、12個以上の周辺素子を用いる構成としてもよい。
さらに、前記各実施の形態による方位探知方式は、ドップラー方探装置1が小型、安価、低消費電力な構成とすることができるから、例えば人、乗物等の相対位置を簡易に検知するシステムに適用することが可能である。
第1の実施の形態によるドップラー方探装置を示すブロック図である。 図1中の中心素子を拡大して示す断面図である。 図1中の周辺素子を拡大して示す断面図である。 図1中の周波数弁別器の瞬時周波数と出力電圧との関係を示す特性線図である。 図1中のアンテナ部を送信機と一緒に示す平面図である。 基準の正弦波信号とFM波の復調信号との関係を示す特性線図である。 CW波のスペクトルを示す特性線図である。 FM波のスペクトルを示す特性線図である。 CW波とFM波のスペクトルを示す特性線図である。 第2の実施の形態による周辺素子を拡大して示す断面図である。 第3実施の形態によるドップラー方探装置を示すブロック図である。
符号の説明
1 ドップラー方探装置
2 アンテナ部
3 接地板
4 中心素子
5 周辺素子
6 可変リアクタンス回路
8 可変リアクタンス制御部(素子切換手段)
9 パルス発生器
10 分周器
13,31 受信部(方位探知手段)
15 帯域阻止フィルタ
16,34 周波数弁別器
17 正弦波発生器
18,35 位相差検出回路
21 スイッチング回路
33 包絡線検波器
P 送信機


Claims (12)

  1. 全方位から到来信号を受信する中心素子と、該中心素子を中心とした円周上に設けられた複数の周辺素子と、該複数の周辺素子のうち前記中心素子と放射結合する単一の周辺素子を円周に沿って順次切換え、前記到来信号の周波数に実効的なドップラー偏移を生じさせる素子切換手段と、前記中心素子に接続され前記到来信号の偏移周波数の位相に基いて到来信号の到来方位を検知する方位検知手段とによって構成してなるドップラー方探装置。
  2. 前記複数の周辺素子は前記中心素子を中心とする円周上に等間隔で配置してなる請求項1に記載のドップラー方探装置。
  3. 前記中心素子と複数の周辺素子とは接地板に立設されたモノポール素子によって形成してなる請求項1または2に記載のドップラー方探装置。
  4. 前記複数の周辺素子と接地板との間にはそれぞれスイッチング回路を接続して設け、該スイッチング回路を用いて周辺素子と接地板との間を接続または遮断し、他の周辺素子に比べて前記中心素子に強く放射結合する周辺素子を選択する構成としてなる請求項2または3に記載のドップラー方探装置。
  5. 前記スイッチング回路はMEMSスイッチを用いて構成してなる請求項4に記載のドップラー方探装置。
  6. 前記複数の周辺素子と接地板との間にはそれぞれ可変リアクタンス回路を接続して設け、該可変リアクタンス回路を用いて周辺素子と接地板との間のリアクタンス値を変化させ、他の周辺素子に比べて前記中心素子に強く放射結合する周辺素子を選択する構成としてなる請求項2または3に記載のドップラー方探装置。
  7. 前記可変リアクタンス回路は可変容量ダイオードを用いて構成してなる請求項6に記載のドップラー方探装置。
  8. 前記可変リアクタンス回路はMEMSデバイスを用いて構成してなる請求項6に記載のドップラー方探装置。
  9. 前記複数の周辺素子は、ドップラー周波数偏移により生じる周波数変調の変調指数を0次ベッセル関数の零点付近に設定する構成としてなる請求項1,2,3,4,5,6,7または8に記載のドップラー方探装置。
  10. 前記方位検知手段は、前記到来信号の中心周波数を抑圧する帯域阻止フィルタを備える構成としてなる請求項9に記載のドップラー方探装置。
  11. 前記方位検知手段は、前記到来信号のうなり周波数に基いて前記到来信号の偏移周波数の位相を検出する構成としてなる請求項1,2,3,4,5,6,7または8に記載のドップラー方探装置。
  12. 前記1ないし11のうちいずれかに記載のドップラー方探装置を用いた方位探知方式。
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