JP2005156036A - 穀粒乾燥機における安全装置 - Google Patents

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上原  崇
Reiji Kojo
▼れい▲ニ 小條
Masashi Yumitate
正史 弓立
Keiichi Miyazaki
啓市 宮崎
Masayuki Chikamoto
正幸 近本
Hitoshi Kimoto
斉 木本
Noriki Nomaru
憲樹 能丸
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Abstract

【課題】穀粒乾燥機において、感震装置の設置位置を問わず安定した地震検出を行わせ、不測の乾燥機停止を防止しようとする。
【解決手段】上部の貯留室、穀物乾燥通路をはさんで熱風室と排風室に構成した乾燥室と、下部にあって乾燥作用を受けた穀物を集める集穀室と、該集穀室の穀物を貯留室に還元すべく昇降機等の循環移送手段を設ける穀物乾燥機において、乾燥機機台の四隅に感震検出器を配設し、これら複数の感震検出器の全作動によってバーナ燃焼を停止すべく出力する制御部を構成してなる。
【選択図】 図9

Description

この発明は、穀粒乾燥機において地震検出による安全装置に関する。
穀粒乾燥機は夜間を含めた長時間に亘る作業であるため、無人運転を余儀なくされ、また、加熱用の燃焼機器としてバーナを備えることとなるため、不測の地震に対して火災の発生を防止すべく感震検出用の感震センサを装備し、地震の発生に伴なって燃料ポンプからの燃料供給を絶ってバーナの安全を図る形態がある(特許文献1)。
特開平6−174229号公報
ところが、穀粒循環形態の穀粒乾燥機では、この穀粒の循環のために穀物搬送機器を備え、あるいは通風のための送風機を備える。とりわけ起動時にはこれらからの振動が付与されて地震の発生同じような作用を感震センサが検出する恐れがある。このように通常の衝撃を地震とみなしては穀粒乾燥が遮断されて穀粒の蒸れを生じる等の不具合がある。また乾燥機の機体は板金製のゆえ振動が伝わり易い性質がある。従って、感震センサはその設置場所を問わず作業員の衝突による衝撃や起動時の各部運転による衝撃を感知して機体を停止させる恐れがある。
この発明は、感震装置の設置位置を問わず安定した地震検出を行わせ、不測の乾燥機停止を防止しようとする。
請求項1に記載の発明は、上部の貯留室、穀物乾燥通路をはさんで熱風室と排風室に構成した乾燥室と、下部にあって乾燥作用を受けた穀物を集める集穀室と、該集穀室の穀物を貯留室に還元すべく昇降機等の循環移送手段を設ける穀物乾燥機において、該乾燥機の機体に感震検出器を設け、該感震検出器の感震作動によってバーナ燃焼を停止すべく出力し、この検出器による感震時間が所定時間未満であるときには、再度バーナ燃焼すべく出力する制御部を構成してなる穀物乾燥機における感震装置の構成とする。これによって、穀粒乾燥運転中、感震検出器が振動を検出するとバーナ燃焼の停止出力がなされ、振動の検出が予め設定した所定時間未満であるときは再度バーナに燃焼出力を出し乾燥を継続運転する。
請求項2に記載の発明は、上部の貯留室、穀物乾燥通路をはさんで熱風室と排風室に構成した乾燥室と、下部にあって乾燥作用を受けた穀物を集める集穀室と、該集穀室の穀物を貯留室に還元すべく昇降機等の循環移送手段を設ける穀物乾燥機において、乾燥機機台の四隅に感震検出器を配設し、これら複数の感震検出器の全作動によってバーナ燃焼を停止すべく出力する制御部を構成してなる穀物乾燥機における感震装置の構成とする。これによって複数の感震検出器が振動を検出するときは地震の発生と推定してバーナ燃焼を停止するが、いずれかが振動するときは当該振動検出の近傍において他物の衝突があったものと推定してバーナ燃焼に停止出力せず当該燃焼を継続する。
請求項3に記載の発明は、上部の貯留室、穀物乾燥通路をはさんで熱風室と排風室に構成した乾燥室と、下部にあって乾燥作用を受けた穀物を集める集穀室と、該集穀室の穀物を貯留室に還元すべく昇降機等の循環移送手段を設ける穀物乾燥機において、該乾燥機本体とは離れた位置に感震検出器を設け、該感震検出器と穀物乾燥機の制御部とを接続し、感震検出作動を受けてこの制御部からバーナ停止出力すべく構成してなる穀物乾燥機の感震装置の構成とする。これによって振動の検出があったときには制御部を経由してバーナ燃焼の停止がなされる。
請求項4に記載の発明は、請求項3においてアース棒に感震検出器を設けてなる。アース棒の上部に設けた感震検出器からの振動情報によって乾燥運転が停止制御される。
請求項5に記載の発明は、請求項3において電源ブレーカに感震検出器を設けてなる。電源ブレーカに振動検出器を配設して直ちに電源をオフしうる。
請求項1乃至請求項5において、請求項6に記載の発明では感震検出器はオン−オフ型検出器としてなり、請求項7に記載の発明では感震検出器は加速度検出型に構成された検出器としてなる。オン−オフ型検出器とする場合は制御部の構成を簡単化でき、加速度検出型に構成する場合は基準を設定して振動の大小を判定することができる。
請求項1に記載の発明は、穀粒乾燥運転中、感震検出器が振動を検出するとバーナ燃焼の停止出力がなされ、振動の検出が予め設定した所定時間未満であるときは再度バーナに燃焼出力を出し乾燥を継続運転するものであるから、地震の衝撃による振動かまたは他物の衝突によるものかが区別でき乾燥運転の停止または継続を適時に判定でき、安全運転を損なわずに穀粒品質を所定に確保する乾燥作業を実施できる。
請求項2に記載の発明は、複数の感震検出器が振動を検出するときは地震の発生と推定してバーナ燃焼を停止するが、いずれかが振動するときは当該振動検出の近傍において他物の衝突があったものと推定してバーナ燃焼に停止出力せず当該燃焼を継続するから、請求項1と同じく、安全運転を損なわずに穀粒品質を所定に確保する乾燥作業を実施できる。
請求項3に記載の発明は、穀粒乾燥機とは離れた箇所で振動の検出があったときには制御部を経由してこの乾燥機のバーナ燃焼の停止がなされるから、穀粒乾燥機自体に不測の振動が付与されてもこれを検出せず安定した地震検出と判定が可能である。なお、アース棒の上部に設けた感震検出器からの振動情報によって乾燥運転が停止制御される場合は、感震検出器の存在を確認し易くメンテナンス処理を行う場合に便利である。また、電源ブレーカに振動検出器を配設して直ちに電源をオフする場合には、共有電源とする他の機械を全て停止できて納屋内の農作業機を一挙に電源遮断して地震時の運転停止を実施でき、各装置への感震検出手段の設置を不要としコスト低廉できる。
感震検出手段の性質に関わらず精度良く地震発生を検出して穀粒乾燥機を停止制御させて、安全性を高め、的確で安定した乾燥制御を維持できる穀粒乾燥装置を実現した。
この発明の一実施の形態を図面に基づき説明する。
1は穀物乾燥装置の機枠で、内部には貯留タンク2、乾燥室3、集穀室4の順に積み重ねられる。乾燥室3内には、通気性網体5a,5aを対向させて傾斜状の穀物流下通路5,5を形成し、左右一対の穀物流下通路5,5をV字状に形成する。各穀物流下通路5,5の上位側はさらにV字形状を形成すべく左右通路5,5の内側を断面菱形の空間部、即ち後記熱風室6に形成する。なお、該菱形断面の空間形成体のうち下半部は、上記のように通気網体にて形成し、逆V型の上半部は非通気性板材によって形成する。
上記穀物流下通路5,5の下部の左右通路の合流部には繰出バルブ7を設けてなる。該繰出バルブ7は断面円形に形成され、正逆回転に伴って外周一部に形成した導入口部7a,7aから穀物を受け入れて、該正逆回転に伴なって下方の集穀室4に落下させる構成である。
上記乾燥室3の菱形空間部6には、多角形状に形成され乾燥室正面側壁から後面壁に亘る長さに形成された放射体10を機壁前面及び後面に夫々着脱自在に固定して設けている。該放射体10の断面形状は、空間部の菱形断面に相似対応すべく上部の逆V形状と下部のV形状とを短い垂直部で連結する略6角形状とされ、上部尖端と下部尖端とに前後に亘るスリット状の開口11,12を形成する構成であり、実質的に左半部と右半部とを対向させて固定することによって形成されるものである(図3)。なお、左・右半部の前・後壁への取付けは、左右半部を跨ぐ形状の係止具26を前壁に、左・右半部に独立的に設ける係止具27,27を前・後壁に夫々ボルト止めして着脱しうる構成である。
上記放射体10の入り口側は、乾燥機正面側に配置するバーナ13からの熱風を受け入れる構成である。即ち、例えば気化型バーナを所定に固定したバーナ風胴14を機体正面側に固定し、該バーナ風胴14と上記放射体10入り口とは連通している。
機体の背面側には、吸引ファン15を設け該ファン15の起風によって、上記菱形空間である熱風室6から前記穀物流下通路5,5を経て該通路の各外方に形成される排風路16,16に向け通風すべく構成している。このファン15は、遠心ファンに構成され、そのケーシング17は機体背面側に構成する排風胴18の中央部において、水平軸心P回りに回転自在に取付け変更可能に設けている。即ち、従来ファンケーシング17に対して回転自在に設けたファンブレード19は、上記排風胴18に接続するベルマウス部20の空間部を貫通する支持軸21に支承されていて、実質的にファンケーシング17とは独立して構成されている。なお、支持軸21内端部にはプーリ22を備え、図外モータによって回転駆動されるよう構成している。
集穀室4にはその中央に移送螺旋を備えた下部搬送装置25を配設し、前記繰出バルブ7からの繰出穀物を受けて例えば機体正面側方向に移送しうる。
機体の正面側には昇降機30を設け、内部にはバケット30a,30a…を備え、上記下部搬送装置25からの穀物を掬い上げて、上部天井に設ける上部搬送装置31始端に投てきすべく構成している。移送螺旋を備えた上部搬送装置31の終端側における天井中央部には垂下軸32を設け、該垂下軸32には回転拡散盤33を設けている。
前記バーナ13の設置構造について、燃焼盤部分とケーシング部分とからなりケーシング部分には気化筒や燃焼用1次空気送風ファン等を内蔵する回転気化型バーナを採用し、これを横姿勢にしてバーナ風胴14に収容し、バーナ火炎は機体内方側に向かうよう設置される。バーナ13正面側の機壁には熱風通過口35を開口している。バーナ13の燃焼火炎は前記吸引ファン15の回転によって乾燥用風となって熱風室6に至る構成である。なお、ポンプ26とバルブ27とによって該バーナ13のノズル部への供給量の変更に伴い燃焼量も可変すべく構成している。
又バーナ風胴14を囲うように外気導入スリット36aを形成した入り口風胴36を同じく機壁正面に固定し、この前面には乾燥機用コントローラ(制御部)40を設けている。
図10は上記入り口風胴の正面図を示し、コントローラ40の操作盤41部を備えている。この操作盤41面には張込、通風、乾燥、排出、停止の各スイッチ42,43,44,45,46を備え、各種運転モードに切り替わるほか運転停止を司る。また、スイッチ47は緊急スイッチで、当該スイッチ47を操作すると機体運転部の全部を略同時に停止する。
これらスイッチ42〜47のほか、張込量を設定する張込量設定スイッチ48、最終仕上げ水分値を設定する水分設定スイッチ49、及び乾燥の速さを籾乾燥の場合は速い・遅い・普通を選択設定でき、他の穀物種類、例えば小麦、大麦等は品種に関連付けて予め設定した乾燥の速さに設定する乾燥設定スイッチ50を備える。更に、乾燥仕上がりを水分値によらないで処理時間によらせるためにタイマ増・減スイッチ51,52を備えている。
水分検出手段53は1粒水分計であり、所定時間間隔で所定粒数単位で水分測定し各検出結果を平均処理して水分値を算出し、前記操作盤41面の表示部54に検出熱風温度等とともに交代的に表示する構成である。制御部40は併せて1粒水分値から水分バラツキを判定したり、未熟粒の多少を判定できる構成として、これらを3個のLED55,56によって表示している。
これら操作盤41面のスイッチ情報等を入力するほか、各種検出センサからの検出情報を入力する乾燥機の制御部40は、前記気化型バーナの燃料供給量を制御したり、穀物の移送系手段を運転制御すべく構成している。
乾燥機機体の上記コントローラ40の近傍位置には、感震検出器57を設ける。該検出器57は凹部57aに鋼球58を載せた構造であり、凹部57aの下側には上下に接点59a,59bを構成し、これら接点59a,59bは該鋼球58が静止安定状態で共に接触し得て両接点は短絡状態にあってオンしその状態が出力される(図7(a))。また振動によって鋼球58が円錐凹部57aの静止安定状態から脱すると、両接点59a,59bの短絡状態が解除されオープン状態でオフとなり、該振動がなくなると元の静止安定状態に復元する構成である(同図(b))。
上記感震検出器57は、地震検知によって安定状態のオンから鋼球が移動してオフとなり、この瞬間に制御部40はバーナ13のポンプ26への駆動出力をオフして燃料供給を絶ち燃焼をオフする構成である。また、所定時間T以内に鋼球58が静止安定状態に復元すると、当該所定時間tの経過と共にバーナ13への燃料供給を再開する構成である。この所定時間は例えば4分間に決定されており、この所定時間Tよりも短いとき又は断続的の場合には地震ではなく何らの衝撃によるものと判定するものであり、その衝撃が回避された時間を見計らってバーナ13は再燃焼し運転継続可能に設けている。このように構成することによって他物の衝突等による不意の衝撃によるものか又は地震による衝撃かを判定して乾燥運転の継続を行うことができる。
図9は乾燥機機体の下方四隅に感震検出器60a,60b,60c,60dを配設し、各検出器のオン又はオフ状態の組み合わせによって、制御部40は地震であるか又は他の衝撃かを判定することができる。即ち、感震検出器60a〜60dのうちいずれか一の検出器のみが作動するときは、当該検出器を配置する隅部に衝撃が加えられたものと判定して地震とは判定しない構成とする。なお、地震と判定しないときはバーナ13の燃焼を継続するものとする。
なお上記実施例では感震検出器としてオン−オフ型検出器を用いたが、加速度検出器を用いてもよい。この加速度検出器を用いると、地震判定のための振動レベルを調整できるし、また加速度検出器をコントローラの基板に設けることにより構成を簡単化できる。
上例の作用について説明する。図外張込ホッパに投入された穀物は、張込スイッチ42をONすることにより駆動する昇降機30、上部搬送装置31等を経て貯留タンク2に張り込まれる。
張込完了すると、乾燥作業に移行するが、前段で穀物種類の設定や希望の乾燥仕上げ水分値をスイッチ49及び50によって設定する。
上記の処理が行われて乾燥スイッチ43をONすると、昇降機30、上・下搬送装置25,31、繰出バルブ7等は運転を開始し、かつバーナ13も駆動状態におかれて熱風が乾燥室3の菱形空間である熱風室6入り口に向けて供給されるものとなる。
ここで、バーナ火炎は吸引ファン15の回転によって熱風化され、適宜に導入される外気と混合しながら放射体10内に至り、該放射体10を加熱しつつ上部及び下部に形成されたスリット状開口11,12を経て放射体10の外に出る。一方放射体10の加熱によって該放射体10表面から遠赤外線が放射されるが、この熱放射と上記熱風とは共に流下通路5,5にある穀物に作用し、遠赤外線による輻射熱と熱風とで穀物の内部での水分移行が促進され、熱風による水分除去作用を伴って効率的な乾燥作用を行わせることができる。
穀物流下通路5,5の前後に亘って遠赤外線放射と熱風による乾燥作用を行わせ、該流下通路5,5を通過した熱風は、排風室16,16を経由して排風されることとなる。
乾燥室3で乾燥作用を受けた穀物は、集穀室4の下部搬送装置25,昇降機30,上部移送螺旋31を経由して再び貯留タンク2に戻され調質作用を受ける。このような行程を繰返し、所定の水分値に達すると乾燥終了するものである。
上記のように、熱風室6内においては、放射体10内に入った熱風によって該放射体10が加熱されて遠赤外線が放射され、一方該放射体10内の熱風は、廃熱として乾燥機外に排出されることなく、上下のスリット状開口11,12部から出て放射体10の外部に至るもので、遠赤外線放射による輻射熱と熱風とが穀物流下通路5,5の穀物に作用しこれらの相乗効果で穀物は効率的に乾燥されるものである。
上記実施例では、放射体10の断面形状を穀物流下通路5,5の断面形状に略沿わせて構成するものであるから、放射体10からの遠赤外線放射を流下穀物が均等に受け易いものである。
ところで、上記の乾燥運転中に感震検出器57が作動し、鋼球58が安定状態から脱し接点59a,59bがオフすると、バーナ13のポンプ作動がオフとなって燃料供給が遮断され燃焼は停止する。その後鋼球58が所定時間T内に安定状態に復帰すると当該所定時間T後にポンプを再作動して燃焼を再開することができる。これによって、他物の衝突などによる一時的な衝撃であって地震による衝撃でないと判定されたときには再度の穀粒乾燥状態に入ることができる。
なお、感震検出器60a〜60dを機体の四隅に配設しているときは、どの検出器も振動検出の状態になるときは地震と判定してバーナ13の燃焼状態を絶つ。一方いずれか一つの検出器が振動検出し(又は所定振動レベル以上であり)、他はこれを検出しないとき(又は所定振動レベル以下にあるとき)は、当該検出器部分の配置される隅部に他物の衝突に伴う衝撃であると判定してバーナ13の燃焼を継続するものである。従って、地震であるか他物の衝突であるかの判定を行い得て乾燥運転の継続の適否を判定できる。
図10は、感震検出器61をアース棒62に装着した構成である。該感震検出器61の振動検出に伴うオン、オフ信号や振動レベルは乾燥機本体側の制御部に入力されるよう構成し、バーナ13の燃料供給用ポンプをオフさせる構成としている。このように構成すると、アース棒62は乾燥機本体から離れた位置にあるため、乾燥機本体に感震検出器を設ける構成とは異なり、乾燥機本体への他物の衝突によっては振動を検出しない効果がある。
ところで、感震検出器として前記加速度検出器を採用し、振動レベルを検出しうるよう構成しておく。制御部40には予め通常運転状態での振動レベルを記憶しておく。この場合機種や製品バラツキにともなう振動レベルの相違を勘案して当該乾燥機に係る通常運転時の振動レベルを記憶しておくものである。所定時間間隔毎に感震検出器の振動レベルを検出し、該検出レベルと振動記憶値とを比較しこの検出レベルが記憶値を下回ると伝動ベルトが切断されたと判断し所定のメンテナンスを促す。なお記憶値以上であるときは正常であるとみなす(図11)。
感震検出器64が所謂トランスを取り付ける納屋の配電ボックス等に配置される場合について説明する。感震検出器64が作動すると三相電源のうち所定の2相を短絡すべくリレー(図示せず)が作動し、供給元電源を遮断する構成である。一方乾燥機のコントローラ側には該感震検出器64のほか、前記感震検出器57のように乾燥機に装着された感震検出器を接続する。感震検出器64の構成とすると、乾燥機本体への衝突によって不測に感震検出器64が作動することが少なく精度良く地震検出をなしえる。又、地震検知の際は元電源を共通とする納屋内の農作業機を一挙に電源遮断して地震時の運転停止を実施でき、各装置への感震検出手段の設置を不要としコスト低廉できる。また、図12におけるように、感震検出器57が作動したとき、ブレーカ側の感震検出器64が振動検出するか否かによって乾燥機の運転・停止制御を行う。すなわち、該感震検出器64が振動検出するときは、感震検出機57の振動検出も勘案すると地震である可能性が極めて高く、ブレーカOFFして乾燥運転を停止する。なお、感震検出器64が作動しないときは、何らかの衝突が原因であると判定し、バーナ燃焼をオフするがファンの回転は継続する所謂通風運転に移行するものとしている。
図13〜図22は乾燥機等の梱包に関する説明図である。このうち図13は、コントローラ40部分の梱包状態を示すものである。乾燥機を構成する機枠1のうち乾燥室3及び集穀室4を形成する下部機枠1Aの正面部には入り口風胴36を備え、その入口部はカバー部材36Aで覆う構成とするが、下部機枠1Aの上縁F以上にコントローラ40は設けられ、このコントローラ40の操作盤面に対応して開口を有するカバー部材36Aも組み付け装着状態では下部機枠1Aの上縁より上位に一部が突出状になっている(図14)。このようなカバー部材1Aとコントローラ40とは、出荷段階では正面視において下部機枠1Aの投影圏内に収まるように次の構成となっている。即ち、コントローラ40はバーナ13の一側空間部に縦方向にして仮止めされ、カバー部材36はその上縁が下部機枠1Aの上縁Fと同等高さ又はそれ以下に収まる状態で入口風胴36を覆うように取付けられる。これによって正面視において下部機枠1Aの投影圏内に収まって取扱が容易となる(図13)。
図15は上記下部機枠1Aの梱包構造に関する。下部機枠1A下方にはキャスタ65,65…が装着状態になっているが、該下部機枠1Aの下部において、長辺部左右にアングル材66,66をコーナーを囲うように組み付け、該アングル材66,66を繋ぐよう梯子状に複数の断面長方形の桟67,67…を設ける。なお該桟67,67…と上記アングル材66,66とは下部機枠1Aの長辺部に対して着脱自在にボルト68,68…で組み付けられている。又、上記桟67,67…の断面形状の長方形の長辺Aと短辺Bと前記キャスタ65の突出量Cとは、A>C>Bの関係に設定されている。
従って、図16のように梱包の際は、キャスタ65よりも桟67の長辺Aが大のためキャスタ65を浮かせた状態で下部機枠1Aを組み付けできる。また、解梱の際には、接地状態で先ずボルト68,68…を外し、長手方向に押しやると桟67,67…が倒れ、キャスタ65,65…が接地する。この状態で桟67は容易に引き出して回収できる。
なお、図17のように、下部機枠1Aと鉄製の桟67,67…との間に木材69を敷き込むことにより、フォークリフトにて吊り上げしても容易に位置ずれしないで済む。
図18〜図20における梱包構造は、下部機枠1Aの左右側部に夫々次のような枠組構成をとっている。即ち、一側は下部機枠1Aの上下縁に対応すべくL型のアングル材70,70を設けこれらを接続すべく縦桟71を所定間隔毎に配置した梯子状の梱包枠72を副え、他側は木製の上下当板73,73に該当板73と略同厚さの木製縦桟74を所定間隔毎に配置した梯子状の梱包枠75を副えてなる。なお、上下アングル材70や当板73は機枠1Aに適宜に開設した孔部をもってボルト止めしてなる。このように構成すると、下部機枠1Aを梱包して倉庫等で保管する際、縦桟71,71…側を下向きに立てて保管することができ(図20中仮想線)、保管スペースを少なくできるほか、梱包対象の下部機枠1Aの全周を囲う梱包方法に比較して梱包材を少なくできてコストを低減する。なお、縦桟71は鉄製でも木製でもよく、所定厚さをもって構成することにより、下部機枠1A乃至その付属構成部分から僅かに突出するプーリ76やテンションプーリ、あるいはその連動機構を保護しうる。
図21の梱包方法は、昇降機30の梱包に係る構成を示している。即ち、左右に適宜に長い梱包枠80を長手部材81とこれらを接続する短い接続部材82とからなるが、その長さを昇降機30の全長よりも短く構成し、長手方向の略中心近くにおいて昇降機30を固定する点が特徴である。このように構成すると、機種によって長さの異なる昇降機30,30を同じ梱包枠80を用いて梱包することができ、コストを低廉できるものとなる。なお、積み重ねて一時保管等をする際には図示のように梱包枠80部分を積み重ねることで段積みの強度を確保できるものである。なお、該梱包枠80における昇降機30の固定構造は例えば図22におけるように、梱包枠80に固定用ステー83を設け、該ステー83を昇降機30の外函接続用フランジ30aに重合してボルト締めすることによって固定しまたは離脱させる構成とする。このように構成すると、昇降機30用フランジを用いるから強固に固定できる効果がある。
尚、図12〜図21に示す梱包構造は、乾燥機の下部機枠1Aや乾燥機用昇降機30を例に説明したが、穀粒乾燥機以外において、他の立方体形状のタンクや長尺の搬送機器類の梱包法に応用できる。
穀物乾燥機の全体側断面図である。 穀物乾燥機の正面図である。 放射体の斜視図である。 吸引ファン部の(イ)背面図、及び(ロ)側面図である。 操作盤正面図である。 制御ブロック図である。 (a)(b)感震検出器一例の作用状態を示す断面図である。 タイムチャートである。 感震検出器の装着一例を示す斜視図である。 感震検出器の設置例を示す斜視図である。 フローチャートである。 フローチャートである。 バーナ風胴部の正面図(a)と側面図(b)である。 正規の装着状態正面図である。 下部機枠及び梱包部材の分解斜視図である。 下部機枠及び梱包部材の一部拡大側面図である。 異なる梱包例の正面図(a)及び側面図(b)である。 異なる梱包例を示す下部機枠の側面図である。 異なる梱包例を示す下部機枠の平面図である。 異なる梱包例を示す下部機枠の正面図である。 昇降機及び梱包部材の側面図である。 昇降機及び梱包部材の斜視図である。
符号の説明
1…乾燥機機枠、3…乾燥室、13…バーナ、26…ポンプ、27…バルブ、40…コントローラ(制御部)、41…操作盤、57…感震検出器、58…鋼球、59a,59b…接点、60a〜60d…感震検出器、61…感震検出器、64…感震検出器

Claims (7)

  1. 上部の貯留室、穀物乾燥通路をはさんで熱風室と排風室に構成した乾燥室と、下部にあって乾燥作用を受けた穀物を集める集穀室と、該集穀室の穀物を貯留室に還元すべく昇降機等の循環移送手段を設ける穀物乾燥機において、該乾燥機の機体に感震検出器を設け、該感震検出器の感震作動によってバーナ燃焼を停止すべく出力し、この検出器による感震時間が所定時間未満であるときには、再度バーナ燃焼すべく出力する制御部を構成してなる穀物乾燥機における安全装置。
  2. 上部の貯留室、穀物乾燥通路をはさんで熱風室と排風室に構成した乾燥室と、下部にあって乾燥作用を受けた穀物を集める集穀室と、該集穀室の穀物を貯留室に還元すべく昇降機等の循環移送手段を設ける穀物乾燥機において、乾燥機機台の四隅に感震検出器を配設し、これら複数の感震検出器の全作動によってバーナ燃焼を停止すべく出力する制御部を構成してなる穀物乾燥機における安全装置。
  3. 上部の貯留室、穀物乾燥通路をはさんで熱風室と排風室に構成した乾燥室と、下部にあって乾燥作用を受けた穀物を集める集穀室と、該集穀室の穀物を貯留室に還元すべく昇降機等の循環移送手段を設ける穀物乾燥機において、該乾燥機本体とは離れた位置に感震検出器を設け、該感震検出器と穀物乾燥機の制御部とを接続し、感震検出作動を受けてこの制御部からバーナ停止出力すべく構成してなる穀物乾燥機の安全装置。
  4. アース棒に感震検出器を設けてなる請求項3に記載の穀物乾燥機における安全装置。
  5. 電源ブレーカに感震検出器を設けてなる請求項3に記載の穀物乾燥機における安全装置。
  6. 感震検出器はオン−オフ型検出器としてなる請求項1乃至請求項5に記載の穀物乾燥機における安全装置。
  7. 感震検出器は加速度検出型に構成された検出器としてなる請求項1乃至請求項5に記載の穀物乾燥機における安全装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019207061A (ja) * 2018-05-29 2019-12-05 リンナイ株式会社 加熱調理器

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WO2011135266A2 (fr) 2010-04-28 2011-11-03 Federal Mogul Sintertech Procede de realisation d'un stator de machine homopolaire et stator de machine homopolaire.
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