JP2005152261A - ポータブルトイレ - Google Patents

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裕之 斉藤
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Abstract

【課題】 外観を損なったり、邪魔になったりすることなくトイレットペーパーを収容することができるポータブルトイレを提供する。
【解決手段】 腰掛け式のトイレ本体1の座部11の側面に開口部93を設ける。トイレットペーパー106が収容される収容部98を設けた収納容器94を開口部93内に配置する。そして、収納容器94の外面が座部11の外面と面一となった状態で収容部98が座部11内に没入する位置と、収納容器94の収容部98が座部11の外方に突出する位置との間で回動自在に、収納容器94を座部11に取り付ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、介護用等に用いられる腰掛け式のポータブルトイレに関するものである。
病人や老人等の介護用の可搬型トイレとして、各種の腰掛け式のポータブルトイレが提供されている。このポータブルトイレは、トイレ本体の座部内に便受け槽を収容し、座部の便座に腰掛けて、便受け槽に排便をすることができるようにしたものが一般的である。そして排便した後の処理をするトイレットペーパーが常に手元にあれば便利である。
そこで、トイレ本体の側面に開口部を設け、前面が開口する収容部を設けて形成されるトイレットペーパーホルダーをこの開口部に嵌め込んで装着し、トイレットペーパーホルダーの収容部にトイレットペーパーを収容するようにしたものが提案されている(例えば特許文献1、特許文献2等参照)。
特開平8−196469号公報 特開平8−196472号公報
しかし、上記の特許文献1,2のものはいずれも、トイレットペーパーホルダーはトイレ本体に固定的に取り付けられるものであり、トイレットペーパーホルダーは常に収容部がトイレ本体の外面に露出しており、収容部に収容したトイレットペーパーは常に露出状態にあり、また収容部のうちトイレットペーパーの下部を受ける部分がトイレ本体の外面に突出している。このため、これらがトイレ本体の外観を損なって見苦しく、また突出する部分が邪魔になるという問題を有するものであった。
特許文献1のものではトイレットペーパーホルダーの収容部の前部を折り畳み自在に形成することによって、この部分をトイレ本体内に引っ込ませることができるようにしているが、収容部にトイレットペーパーを収容するときには引っ込ませることができないので、問題はなんら解決されていない。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、外観を損なったり、邪魔になったりすることなくトイレットペーパーを収容することができるポータブルトイレを提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係るポータブルトイレは、腰掛け式のトイレ本体1の座部11の側面に開口部93を設け、トイレットペーパー106が収容される収容部98を設けた収納容器94を開口部93内に配置し、収納容器94の外面が座部11の外面と面一となった状態で収容部98が座部11内に没入する位置と、収納容器94の収容部98が座部11の外方に突出する位置との間で回動自在に、収納容器94を座部11に取り付けて成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、トイレットペーパー106を収容する収容部98が座部11内に没入する状態で収納容器94をトイレ本体1の座部11に納めることができ、トイレットペーパー106や収容部98が突出して邪魔にならないようにすることができる。また収納容器94の外面が座部11の外面と面一となった状態で収納容器94をトイレ本体1の座部11に納めることによって、収納容器94を座部11と一体化させることができ、外観を良好に保つことができる。
また請求項2の発明は、請求項1において、ロール状のトイレットペーパー106の中心に通してトイレットペーパー106を保持する棒状のホルダー104を回転自在に支持するホルダー軸受け101を、収納容器94の収容部98に設けて成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、ロール状のトイレットペーパー106を収容部98内で回転させて、トイレットペーパー106を使い勝手良く収納容器94の収容部98から引き出して使用することができる。
また請求項3の発明は、請求項1又は2において、トイレ本体1内の便受け槽16の便蓋15を脱着自在に保持する蓋保持部102を、収納容器94の収容部98に設けて成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、便受け槽16に排便する際に、トイレットペーパー106を収容する収納容器94を利用して、便蓋15を保持することができるものである。
本発明によれば、トイレットペーパー106を収容する収容部98が座部11内に没入する状態で収納容器94をトイレ本体1の座部11に納めることができ、トイレットペーパー106や収容部98が突出して邪魔にならないようにすることができると共に、収納容器94の外面が座部11の外面と面一となった状態で収納容器94を座部11に納めることによって、収納容器94を座部11と一体化させて、外観を良好に保つことができるものであり、外観を損なったり、邪魔になったりすることなくトイレットペーパー106を収容することができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図2及び図3は本発明に係るポータブルトイレの一例を示すものであり、トイレ本体1は座部11の下面の両側に左右一対の脚12を設けて形成してある。座部11は上面が開口する箱状に形成されるものであり、開口から座部11内に防汚トレイ14をはめ込むと共に防汚トレイ14内に便蓋15を被せた便受け槽16を収容するようにしてある。防汚トレイ14の上には中央部が開口となった便座17が図3のように載置してあり、便座17の上に図2のように座板18が載置してある。座板18は折り畳み自在な前板37と後板38から形成してあり、後端部を枢支金具41によって座部11の後端に枢着してある。そして前板37と後板38を折り畳みながら後方へ回動させることによって、座板18を立てた状態で図3のように背もたれ4に収納できるようにしてある。
脚12は前後方向に長い接地体19に前後一対の脚支柱20を立設して形成されるものである。そして、脚支柱20の上部を座部11に下側から差し込んでネジ止めすることによって、脚12を座部11に固定するようにしてあり、ネジ止めする箇所を調整することによって高さ調整ができるようにしてある。さらに接地体19の後端にはキャスター21が取り付けてあり、ポータブルトイレを後方へ傾けた状態でキャスター21によって移動させることができるようにしてある。
また、座部11の背部側端部の両側端部にそれぞれ背もたれ支柱2が立設してあり、この左右一対の背もたれ支柱2の上部間に表面がクッション材となった背もたれ板24を取り付けることによって、背もたれ4が形成してある。背もたれ板24は前後方向の取付位置及び取付角度を調整できるようにしてある。
さらに座部11の両側には肘掛け22が取り付けてある。肘掛け22は図2や図3に示すように、表面をクッション材などで形成した肘掛け板55の前部下面に肘掛け支柱56を軸ピン57で回動自在に枢着して形成してある。肘掛け板55の後端部には枢支金具63が取り付けてあり、枢支金具63を背もたれ支柱2に固定することによって、肘掛け板55の後端を背もたれ支柱2に上下回動自在に枢支するようにしてある。また肘掛け支柱56の下端部には係止具59が設けてあり、座部11の先端部の側面に固定した支柱受け具83に肘掛け支柱56の下端を差し込んで、係止具59を支柱受け具83に係合させることによって、肘掛け支柱56を支柱受け具83で座部11に支持するようにしてある。従って、係止具59による係止を外して、肘掛け板55を枢支金具63で上方へ回動すると共に、肘掛け支柱56を回動して肘掛け板55に肘掛け支柱56を沿わせることによって、肘掛け22を跳ね上げて背もたれ4と平行に立てることができ、座部11の側方が開放された状態にして、例えばベッドから座部11の上に移乗したり、座部11からベッドに移乗したりすることが容易になるものである。
上記のように形成されるポータブルトイレにあって、上記の各部材のうち、座部11、脚12、背もたれ4、肘掛け22は主として木材で形成してあり、ポータブルトイレの全体の外観が木製の家具調を呈するようにしてある。そして座部11の座板18の上に座ることによってポータブルトイレを図2のように椅子として使用することができるものであり、排便を行なう場合には、座板18を図3のように後方へ折り畳みながら回動させて便座17を露出させ、便蓋15を開いた後に、便座17の上に座って、便受け槽16に排便をすることができるものである。排便が終わったあとは、図4に示すように、便受け槽16をその取っ手31を掴んで取り出して、廃棄することができるようにしてある。
次に、トイレットペーパー106を収容する収納容器94について説明する。すなわち、トイレ本体1の座部11の両側面にはそれぞれ開口部93が形成してあり、この両開口部93の少なくとも一方に収納容器94を取り付けるようにしてある。使い勝手などに合わせて、座部11の右側面と左側面のいずれにも収納容器94を取り付けることができるようになっているのである。
収納容器94は図5に示すように、前面板95の背面下端に下面板96を背方向へ突出して設けると共に前面板95と下面板96の両側端間に側面板97を設けることによって、背面及び上面が開口する収容部98が形成された箱状に形成してある。前面板95には取っ手用開口99が設けてあり、前面板95の両側の下端にはそれぞれ回動軸100が突設してある。また両側の各側面板97にはそれぞれ対向する位置においてホルダー軸受け101が設けてある。ホルダー軸受け101は各側面板97の対向する部分を切欠することによって凹設するようにしてあり、導入切欠部101aと導入切欠部101aの奥端の丸孔101bから形成してある。このホルダー軸受け101より上側において各側面板97に蓋保持部102が形成してある。蓋保持部102は各側面板97の対向する部分をコ字形に切欠することによって凹設するようにしてある。さらに一方の側面板97の外面の下端には開き止め突部103が突設してある。ここで、ロール状のトイレットペーパー106の芯に通してトイレットぺーパー106を保持する円柱棒状のホルダー104は、その両端面に突設した軸105を各側面板97のホルダー軸受け101の丸孔101bに導入切欠部101aに抜き差し自在に差し込むことによって、図6に示すように側面板97間において収容部98内に回動自在に取り付けるようにしてある。
収納容器94は開口部93の箇所において座部11内に配置されるものであり、両下端の回動軸100を座部11内に設けた軸受け部(図示省略)に回動自在に枢支することによって、座部11内に取り付けるようにしてある。収納容器94はその前面板95が開口部93内において座部11の外側面と面一になって、収容部98が座部11内に没入する収納状態と、開口部93から前面板95や側面板97が外方へ突出して収容部98が座部11の外方へ飛び出す状態との間、つまり前面板95がほぼ垂直に立設する状態と前面板95がほぼ水平になる状態との間で回動自在になっている。このとき、開き止め突部103が開口部93の背面側縁部に当接することによって、収納容器94が開口部93から突出した状態を保持できるようにし、収納容器94がこれ以上開口部93から飛び出さないようになっている。
ここで、収納容器94の前面板95の外面は、座部11の外面と同じ材料で同じ色模様に形成してあり、前面板95が座部11の表面と面一になるように収納容器94を開口部93に収納したときには、前面板95が座部11の一部をなすような外観になるようにしてある。またトイレットペーパー106を使用しないときには、このように前面板95が座部11と面一になるように収納容器94を開口部93内に収納できるので、トイレットペーパー106を使用しないときにも収納容器94やトイレットペーパー106が座部11から突出している場合のように、邪魔になるようなことがなくなるものである。
そして、収納容器94の収容部98にはホルダー104に保持した状態でロール状のトイレットペーパー106を収容することができるものであり、排便が終わった後に、収納容器94を引き出して座部11の開口部93から突出させることによって、図1のようにトイレットペーパー106を座部11内から飛び出させ、トイレトペーパー106を使用することができるものである。このとき、トイレットペーパー106はホルダー104によってホルダー軸受け101に回動自在に支持されており、ロール状のトイレットペーパー106をホルダー104で回転させながらペーパーを繰り出すことができるものであり、トイレットペーパー106を使い勝手良く使用することができるものである。
また、上記のように収納容器94を引き出して収容部98を座部11の開口部93から突出させると、収納部98に設けた蓋保持部102が座部11の外側へ飛び出す。収納容器94を突出させた状態では、蓋保持部102はホルダー軸受け101よりも外方に位置しているものであり、この蓋保持部102に図7のように便蓋15の側部を差し込むことによって、便蓋15を立てかけた状態で保持することができるものである。従って、排便する時に便受け槽16から外した便蓋15を、トイレットペーパー106を収納するための収納容器94を利用して保持することができるものであり、便蓋15の置き場所にこまるというような問題がなくなるものである。
本発明の実施の形態の一例を示す斜視図である。 同上の椅子として使用できる状態を示す斜視図である。 同上の排便に使用できる状態を示す一部破断した斜視図である。 同上の便受け槽を取り出した状態を示す斜視図である。 同上の収納容器を示すものであり、(a)は一部破断した正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。 同上の一部の斜視図である。 同上の一部の斜視図である。
符号の説明
1 トイレ本体
11 座部
15 便蓋
16 便受け槽
93 開口部
94 収納容器
98 収容部
101 ホルダー軸受け
102 蓋保持部
104 ホルダー
106 トイレットペーパー

Claims (3)

  1. 腰掛け式のトイレ本体の座部の側面に開口部を設け、トイレットペーパーが収容される収容部を設けた収納容器を開口部内に配置し、収納容器の外面が座部の外面と面一となった状態で収容部が座部内に没入する位置と、収納容器の収容部が座部の外方に突出する位置との間で回動自在に、収納容器を座部に取り付けて成ることを特徴とするポータブルトイレ。
  2. ロール状のトイレットペーパーの中心に通してトイレットペーパーを保持する棒状のホルダーを回転自在に支持するホルダー軸受けを、収納容器の収容部に設けて成ることを特徴とする請求項1に記載のポータブルトイレ。
  3. トイレ本体内の便受け槽の便蓋を脱着自在に保持する蓋保持部を、収納容器の収容部にに設けて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載のポータブルトイレ。
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