JP2014138898A - ポータブルトイレの脚部 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】便槽11を備える便器本体部10と、便器本体部10を支える脚部50とを有するポータブルトイレであって、便器本体部10の下面側に脚部50の上部52との連結部13を有し、便器本体部10とは別部材として製作した脚部50の上部52を便器本体部10の連結部13に連結固定した。
【選択図】図3
Description
従ってポータブルトイレは、便座の高さを使用者の体型に合せて調整できるのが好ましく、室内間を容易に移動できるものが要望される。
特許文献1には、高さ調整可能な脚部の後側に便器本体を傾けると床面に車輪が接地するキャスター部材を着脱可能に設けた簡易便器(ポータブルトイレ)を開示する。
しかし、同公報に開示するポータブルトイレにあっては脚取付部の台座付ナットと脚部に設けたボルト杆の螺合により高さ調整するものであり、無段階に高さ調整できるメリットがあるものの高さ調整作業が大変であるとともに高さ調整ストロークが短く、キャスター取付位置が脚部の周廻りに移動しないように複雑な構造になっている。
また、上記において、主脚部は底部に底部開口部と位置決め凹部を有し、補助脚部は、主脚部の底部開口部に挿入する挿入部と、主脚部の位置決め凹部に嵌合する取付位置決め部を有するようにすると、補助脚部を主脚部に取り付ける周回りの角度が定まり、この補助脚部にキャスターを取り付ける際に、周回りの取付位置が一定になる。
ここで、主脚部のキャスターの取付部を主脚部の位置決め凹部として利用してもよい。
ここで、収納棚は上部付近に被固定部を有し、脚部に設けた固定部で、収納棚の被固定部を下から支えるように構成すると、収納棚の重さを脚部に設けた固定部で下から支えるように作用し、収納棚を便器本体部の下に吊り下げる構造に比較して簡単な構造で強固に固定できる。
ポータブルトイレ1は、一般室内において使用されることが多く、ベッドや家具等の間の狭いスペースでも設置できるのがよく、また、ベッドに隣接配置して使用する場合にあっては、便器本体部とベッドとの間に無駄な隙間がない方が患者がその間を移動するのに都合がよい。
蓋部40は前方蓋42と後方蓋41とがヒンジ部材で山折りになるように連結され、後方蓋41は後部が便器本体部の後部に枢着されている。
前方蓋42には手かけ部42aを有する。
便器本体部10の上面後方には着脱可能に背凭れ部20を有し、この背凭れ部20は左右の立上げ部21の上部を背当て部22で連結しこの背当て部22の下に開口部Sを有する構造になっている。
これにより、2つ折りにした蓋部はこの開口部Sを経由して、後方に回動するので背凭れ部の後方から開口部Sを経由して介護することができる。
便器本体部10は4本の脚部50にて支えられていて、便器本体部10と脚部50とは別体の樹脂部材で製作されている。
便器本体部10は、下縁部10aが概ね水平方向に形成された平面視矩形形状になっていて、下面側の各コーナー部に脚部50の上部を連結する下に向けて開口した連結凹部13を有する。
本実施例では、便器本体部の後方よりに後部が開口した収納棚60を取り付けることができる例になっている。
脚部50は、略円筒状のベース支柱51と便器本体部10の連結凹部13に挿入連結する上部支柱52とを主脚部とし、ベース支柱51の下部に着脱可能に補助脚部55を設けてある。
本実施例では主脚部自身が高さ調整可能になっていて、上部支柱52は下部が開口し、内側にベース支柱51の上部がスライド上下する。
上部支柱52の上部先端には図3,図4に示すように半割形状の雄形クリップ52aを有し、便器本体部10側の連結凹部13の天井側に設けた連結孔13aに挿入係合することで連結固定される実施例になっている。
上部支柱52の内周部を上下にスライドするベース支柱51の側部であって上部よりには、上下に所定の間隔を隔ててロック部材53のロック爪53aが差し込まれるロック孔51aを有し、このロック孔51aに対応して、上部支柱52にはロック爪支持孔52bを有する。
ロック部材53は、中央部にロック爪53aと上部支柱52の外周部に弾性当接するリング部53bからなる、いわゆるEロック部材の例となっている。
これにより、ベース支柱51のロック孔51aをスライド選択することで、高さ調整が可能となっている。
上部支柱52の下端部は雄ねじ部52dを有し、内側に雌ねじ部を有する締め付けリング54を螺着することでベース支柱51に締め付け固定できる。
図6(a)〜(c)は主脚部にキャスター57を取り付けた状態を示し、図6(d)〜(g)は主脚部の下部に補助脚部55を取り付け、この補助脚部55にキャスター57を取り付けた状態を示す。
ベース支柱51の底部にはキャスター57の取付部51bを有し、キャスター57は図7に示すような構造になっている。
図7(a)はキャスター57の正面図で(b)は底面図を表わす。
キャスター57は、円弧状の取付片57bから所定の距離を隔てた軸部57cを設けて車輪57aを取り付けてあり、取付片57bをベース支柱51の底部に設けた凹部形状のキャスターの取付部51bに挿着することで車輪57aが底面から遊離した状態で取り付けられる。
便器本体部10を後方に少し傾けると、キャスター57の車輪57aが床面に接することで移動が容易になる。
補助脚部55は、主脚部の高さ調整だけでは不十分の場合に、主脚部の底部に取り付けるものであり、その場合に座面の高さが高くなり、重心が不安定になる恐れがあるので、補助脚部55の外形が主脚部の底部(ベース支柱51の底部)の外形よりも大きくなっている。
補助脚部55は、ベース支柱51の底部開口部に挿入する挿入部55aと取付位置決め部55bを有する。
補助脚部55をベース支柱51の底部開口部に取り付ける際に、周回りの位置決めが定まらないと、補助脚部55に取り付けるキャスター57の方向が一定にならない。
そこで、本実施例は、ベース支柱51の底部に設ける位置決め凹部として、ベース支柱51のキャスター取付開口部51cを利用し、取付位置決め部55bは主脚部を構成するベース支柱51のキャスター取付開口部51cに嵌合する形状になっている。
補助脚部55にキャスター57を取り付ける場合にも、ポータブルトイレの使用時には、安定して静置できるように車輪57aが床面に接することなく遊離し、ポータブルトイレを後方に少し傾けると車輪57aが床面に接し、移動しやすくなっている。
ここで補助脚部55の外形の大きさを主脚部の底部の外形寸法より大きくとり、安定性を確保した場合に、外形が大きくなった補助脚部の側部にそのままキャスター57を取り付けると、脚部の底部中心からキャスター57の車輪の軸部57cまでの距離が長くなってしまう。
しかし、脚部の底部中心からキャスター57の軸部57cまでの距離が長くなるとポータブルトイレの重心とキャスター57の軸部57cまでの距離も変化し、ポータブルトイレを傾けて移動する際に必要な力に、この補助脚部を取り付けない場合との差が生じることになる。
そこで、本発明においては、補助脚部55の底面には主脚部のキャスター取付開口部51cと中心半径が同じの凹部状のキャスター取付部55cを形成し、この部分にキャスター57を装着し取り付けるようにした。
これにより、図6(c)及び(f)を比較すると分かるように、補助脚部55の外形が大きいのに底面の中心から車輪の軸部57cまでの距離Lが同じになり、ポータブルトイレの移動性が向上した。
図8(a)は収納棚60の側面視を示し、図9はポータブルトイレの背面から見た収納棚60の部分図を示す。
図8(b)に示すように便器本体部10の底面には、側面視略L字形状のフック部10cを有し、一方、収納棚60の上部には係止孔61を有し、この係止孔61を便器本体部10のフック部10cに引っ掛ける。
脚部50には図9に示すように側部から固定片52cを突出させ、この固定片に設けた固定孔52eに収納棚60に設けた被固定部62から下側に突出させた突起部62aを嵌合する。
これにより脚部50の上部を便器本体部の連結凹部13に連結すると、収納棚60の被固定部62を脚部50の固定片52cからなる固定部で下から支えるように収納棚60が便器本体部10の下面に固定される。
従って収納棚60をビス等の固定部材を用いることなく便器本体部に取り付けることができるので組立作業性がよい。
また、収納棚の重さを脚部に設けた固定部で下から支えるように作用し、収納棚を便器本体部の下に吊り下げる構造に比較して簡単な構造で強固に固定できる。
10 便器本体部
11 便槽
12 便座
13 連結凹部
20 背凭れ部
30 肘掛部
40 蓋部
50 脚部
51 ベース支柱
52 上部支柱
53 ロック部材
57 キャスター
60 収納棚
Claims (3)
- 便槽を備える便器本体部と、当該便器本体部を支える脚部とを有するポータブルトイレであって、
便器本体部の下面側に脚部の上部との連結部を有し、便器本体部とは別部材として製作した脚部の上部を前記便器本体部の連結部に連結固定したことを特徴とするポータブルトイレの脚部。 - 便器本体部は、下面側に収納棚を便器本体部とは別部材として有し、脚部に当該収納棚の固定部を有していることを特徴とする請求項1記載のポータブルトイレの脚部。
- 収納棚は上部付近に被固定部を有し、
脚部に設けた固定部は、収納棚の被固定部を下から支えるものであることを特徴とする請求項2記載のポータブルトイレの脚部。
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