図1に基づいて発明の実施形態のスロットマシンについて説明する。遊技機枠100は、図示されていない後部枠と外枠9と前枠21とで構成され、前枠21が上、下ヒンジ3、4を介して前記後部枠に対して片開き可能に取付けられている。この遊技機枠100に図示していない制御装置、複数の回胴リールを有する回胴表示装置6、遊技盤ユニット8その他の遊技部品で構成されるスロットマシン本体が搭載されてスロットマシンが構成される。前枠21は下部に皿装置20を備え、上部には中央が窓部に形成された前面装飾部22を備える。前面装飾部22は窓部の両側にサイドランプ23S、23Sを備え、窓部の上部にトップランプ23tを備え、トップランプ23tを挟むように左右両側に高音スピーカ24、24を備える。高音スピーカ24、24は、遊技者が音を聞き取りやすいように、やや内方に傾けて配置されている。図示されていない中枠の右側部中央の前側には錠28が設けられ、この錠28に図示されていない専用の鉤を差し込んで左に回動することにより、前枠21と図示されていない中枠との間のロックが解除されて、前枠21がヒンジ3、4を支点として片開き可能となる。また、錠28を右に回動すると図示されていない中枠と外枠9との間のロックが解除されて中枠が前枠21とともに片開き可能となる。
皿装置20は、前枠21の前面装飾部22より前方に突出し、下方に行くにしたがってその横幅が狭くなる形態に形成されている。皿装置20の遊技媒体収納部31は、上部開放形状に形成され、遊技媒体収納部31は、図示されていない遊技媒体貸機の遊技媒体排出ノズルからの貸遊技媒体を受ける。図示されていない遊技媒体取込装置は、前枠21の裏面に取付けられている。皿装置20の前面50には、遊技開始指示手段としてのスタートレバースイッチ部51と、このスタートレバースイッチ部51からのスタート信号を入力した図示されていない制御装置により、回胴表示装置6の複数の回胴リールの回転を、それぞれ停止させる第1図柄停止ボタンスイッチ部60、第2図柄停止ボタンスイッチ部61、第3図柄停止ボタンスイッチ部62とを備えている。
皿装置20の上面には、最大の賭数(MAXBET)を設定するMAXBETボタンスイッチ部71、MAXBETよりも小さな賭数を設定する1BETボタンスイッチ部72、賭数の設定を取り消すキャンセルボタンスイッチ部73、遊技者が獲得あるいは投入した遊技媒体を精算して遊技媒体を回収するための設定手段である遊技媒体抜きボタンスイッチ部74がそれぞれ並べて設けられている。なお、1BETボタンスイッチ部72は、スタートレバースイッチ部51の操作によるゲーム開始前に設定するものであり、1回目の設定で1BETの設定、2回目の設定で2BETの設定、3回目の設定で3BET即ちMAXBETの設定が可能となる。MAXBET設定後1BET、2BETに設定し直したい場合にはキャンセルボタンスイッチ部73を操作することにより、1BETボタンスイッチ部72は初期状態にリセットされ1BETの設定が可能となる。遊技盤ユニット8は、図示されていない制御装置、回胴表示装置6、液晶表示器6A、賞数(PAYOUT)表示器92、ボーナス(BONUS)ゲームのゲーム回数又は残ゲーム回数を表示する表示器93、クレジット数を表示するクレジット表示器94、取込遊技媒体数を表示する表示器、即ち、賭数表示器95が配設されている。
前記図1に示したスロットマシンの制御を行なう制御ブロック図について以下、図2により説明する。本実施形態のスロットマシンは、主制御手段1、副制御手段2、装置制御手段(図柄制御手段3、ランプ及び音声制御手段4)で構成されている。前記図柄制御手段3は、例えば、主制御手段1で内部的に当たりが決定されている時に、該当たりが確定するための操作手順などを表示するとともに、遊技の演出を高める図柄を表示するものであって、前記液晶表示器6Aにより表示される。
前記主制御手段1の入力ポート16には、スタートレバースイッチ51、第1図柄停止ボタンスイッチ60、第2図柄停止ボタンスイッチ61、第3図柄停止ボタンスイッチ62、その他スイッチ114が、それぞれ接続されている。前記その他スイッチ114は、スロットマシンの遊技に必要な、前記スタートレバースイッチ51、第1図柄停止ボタンスイッチ60、第2図柄停止ボタンスイッチ61、第3図柄停止ボタンスイッチ62以外のスイッチ、例えば、MAXBETボタンスイッチ部71、1BETボタンスイッチ部72、キャンセルボタンスイッチ部73、遊技媒体抜きボタンスイッチ部74、図示されていないコイン投入検出スイッチ、コイン払出信号スイッチなどである。
更に前記主制御手段1の入力ポート16には、情報管理装置5から信号線L1が接続されている。該信号線L1を介して前記主制御手段1によって解釈され、当該スロットマシンの遊技制御を実行できるコマンドが送信される。その他スイッチ114、第3図柄停止ボタンスイッチ62、第2図柄停止ボタンスイッチ61、第1図柄停止ボタンスイッチ60、スタートレバースイッチ51の各操作手段には、情報管理装置5から信号線L2乃至L6が、それぞれ並列に接続されている。この信号線L2乃至L6は、その先端に、例えば鰐口クリップのような着脱可能な接続手段を設け、前記各操作手段が設けられている信号線に、それぞれ並列に接続できるようにし、前記各操作手段が操作されたのと同様な信号が印加される。即ち、情報管理装置5から信号線L2乃至L6に送信された信号は、前記各種スイッチが押下されたのと同様に作用する。このように、着脱可能な接続手段を設けることにより、特にテスト用のスロットマシンを用いなくても、製品あるいは、それと同様なスロットマシンを使用することができる。なお、前記信号線L1を介して送信されるコマンドに、前記各種スイッチが押下されたのと等価な作用をなすコマンドを設け、該コマンドを前記主制御手段1によって解釈し、当該スロットマシンの遊技制御を実行するようにしてもよい。
前記主制御手段1の出力ポート17には副制御手段2の入力ポート126が、その出力ポート127は、図柄制御手段3、ランプ及び音声制御手段4の入力ポート136、146及び、情報管理装置5に、それぞれ接続されている。なお、前記入出力ポートは複数個の端子を備えていて、それぞれ必要数が別々に接続されている。さらに各制御手段の出力ポート137、147には、各制御手段それぞれが制御する特別図柄及び普通図柄表示装置138、ランプ表示装置および効果音発生装置148が接続されている。
前記主制御手段1、副制御手段2、装置制御手段には、それぞれ処理装置(CPU)が搭載されていて、各CPU間の制御を図3に示すようなコマンド送信で行わせ、主制御手段1に搭載されている遊技動作を統括する主制御部10がこれらの管理を行なっている。即ち、主制御手段1は、前記各操作手段からの信号を受信して遊技制御を行うと共に、副制御手段2に制御コマンドを送信し、副制御手段2は、受信した制御コマンド、あるいは、新たに副制御手段2で生成した制御データ(以下、演出コマンドと称する。)によって装置制御手段(図柄制御手段3、ランプ及び音声制御手段4)の動作制御を行う。更に、副制御手段2は、前記演出コマンドあるいは、後述する演出制御を識別する演出識別情報を後述するようにして情報管理装置5に送信する。なお、装置制御手段の代わりに副制御手段2を用いてもよく、あるいは、装置制御手段には、CPUを持たなくともよい。
また、装置制御手段の動作制御を行うために主制御手段1から受信した制御コマンドも遊技の進行に伴なって、そのまま情報管理装置5に送信し、当該外部情報管理装置5は、これらを図示されていない記憶装置に順次格納するようにしてもよい。したがって、この発明の実施の形態によれば、副制御手段2は、主制御手段1から送信されてきた遊技情報に基づいて装置制御手段を制御すると共に、装置制御手段の動作制御を行う演出コマンドあるいは、後述する演出制御を識別する演出識別情報を加工せずにそのまま情報管理装置5に送信するので、加工時間等が不要になり、スロットマシンの生の演出コマンドをリアルタイムに情報管理装置5に格納可能となる。
前記主制御部10は、遊技機全体の制御を行うCPUであり、ROM(読み出し専用メモリ)19およびRAM(ランダムアクセスメモリ)18を内蔵する1チップCPUを使用しても、ROM19およびRAM18を外付けでバス接続したCPUを使用してもよい。ROM19には、主制御部10が用いて遊技機を制御するプログラムが記憶されている。具体的には、主制御部10のCPUが行う遊技制御処理の内容を規定し、遊技状態のパラメータ及び、そのパラメータに応じて動作する遊技制御プログラムが記憶されている。ROM19にはさらに、遊技機を制御するための各種パラメータが格納されている。RAM18は、主制御部10に対する入出力データや演算処理のためのデータ、遊技に関連する乱数カウンタを初めとする各種カウンタ等を一時記憶し、また、図1に示した賞数(PAYOUT)表示器92、ボーナス(BONUS)ゲームのゲーム回数又は残ゲーム回数を表示する表示器93、クレジット数を表示するクレジット表示器94、賭数表示器95の情報を記録するランダムアクセスメモリである。
同様に、副制御部120は、主制御部10からのコマンドを受信して、副制御手段2に接続されている装置制御手段が必要とする演出コマンドの送信制御を行うCPUであり、ROM129およびRAM128を内蔵する1チップCPUである。前記ROM129には、副制御部120の制御プログラムの他に、図柄制御手段3、ランプ及び音声制御手段4に送信する演出コマンドが格納されている。又、前記ROM129には前記主制御部10から受信したコマンドに基づいて液晶表示器6Aに表示する図柄を決定する乱数処理プログラムも格納されている。更に又、副制御部120は、装置制御手段に送信する演出コマンドの編集や、その他装置制御手段の処理に必要なパラメータなどを付加するようにしておいてもよく、かかるプログラム、パラメータなども前記ROM129に格納される。
副制御手段2はタイマ125を備えている。該タイマ125は、前記副制御部120に内蔵されていてもよい。前記タイマ125には、副制御部120により液晶表示器6Aに表示する図柄の変動時間が設定される。副制御部120は、前記図柄制御手段3に図柄変動の演出コマンドを送信すると共に、前記タイマ25をスタートして図柄の変動時間を監視する。タイマ125の出力(タイムアップ信号)は、副制御部120に取込まれ、出力ポート127から図柄制御手段3に図柄停止信号として送出される。
装置制御手段(図柄制御手段3、ランプ及び音声制御手段4)のそれぞれのCPU130、140は、前記副制御部120から送信された演出コマンドを入力ポート136、146でそれぞれ受信し、該演出コマンドで定められた処理を実行するCPUであり、それぞれ図示していないROMおよびRAMを内蔵する1チップCPUである。前記図柄制御手段3により、液晶表示器6Aの図柄表示、賞数(PAYOUT)表示器92、ボーナス(BONUS)ゲームのゲーム回数又は残ゲーム回数を表示する表示器93、クレジット数を表示するクレジット表示器94、賭数表示器95の制御を行なう。また、ランプ及び音声制御手段4により、サイドランプ23S、23S、トップランプ23t、高音スピーカ24、24の制御を行なう。
図3(a)に示すように、主制御手段1の主制御部10から副制御手段2の副制御部120に送られる制御コマンドは、制御コマンドの種類を識別するための識別子で1バイト長のデジタル情報であるモード(MODE)と、実行される制御コマンドの内容を示す1バイト長のデジタル情報であるイベント(EVENT)とで構成されている。該制御コマンドは、主制御部10のROM19のコマンドデータテーブルに格納され、前記周辺装置を制御するための制御情報であり、例えば図4に示すような周知のスロットマシンの遊技に必要な制御コマンドデータである。図3(b)に示すように、制御コマンド送受信タイミングを示したタイミングチャートは、主制御部10は、コマンド変化時に自身が生成するストローブ信号(DUSTB)の1つ目の立ち上がりを契機として、モード(MODE)情報を送信し、次いでストローブ信号(DUSTB)の2つ目の立ち上がりを契機として、イベント(EVENT)情報を送信する。
これに対応して、副制御部120は、ストローブ信号が送信されてくると割り込みを発生させて制御コマンドを受信し、受信した制御コマンド、あるいは、新たに副制御手段2で生成した演出コマンドによって装置制御手段の動作制御を行うと共に、演出コマンドの実行後に当該演出コマンドあるいは演出制御を識別する演出識別情報を情報管理装置5に送信し、当該外部情報管理装置5は、これらを当該外部情報管理装置5に設けられている記憶手段である図示されていない記憶装置に順次格納する。ここで、演出識別情報とは、装置制御手段(図柄制御手段3、ランプ及び音声制御手段4)に対して各種の演出制御を行なう一連の制御コマンド及び信号を一つのグループとして識別可能にした情報である。係る演出識別情報は、図柄制御手段3とランプ及び音声制御手段4とが連続して演出される場合には、図柄制御手段3とランプ及び音声制御手段4との制御コマンド及び信号を一つのグループとして演出識別情報を付加してもよく、あるいは、図柄制御手段3とランプ及び音声制御手段4との制御コマンド及び信号を別のグループとして演出識別情報を付加してもよい。
前記情報管理装置5は、副制御手段2に接続されるスロットマシン外部に設けられたコンピュータであって、図示されていないハードディスクなどの記憶装置を備えている。該記憶装置には、当該スロットマシンの遊技手順が格納されていて、前記情報管理装置5は、前記遊技手順から遊技者の遊技操作を示す操作情報又は操作信号を後述するようにして決定し主制御手段1に順次送信する。前記遊技者の遊技操作を示す操作情報は、少なくともスタートレバー51及び複数の図柄停止手段(第1図柄停止ボタンスイッチ部60、第2図柄停止ボタンスイッチ部61、第3図柄停止ボタンスイッチ部62)それぞれが操作された時に送信される情報である。
前記遊技手順とは、例えば、スタートレバー51が押下された時には、次にランプ23Sにはどのような演出を行い、スピーカ24にはどのような音を出し、次に回胴表示装置6のドラムを回転し、その後、液晶表示器6Aにどのような演出を行い、次に図柄停止ボタンスイッチ信号の入力に応じた回胴の回転を停止させる、などの手順であって、スロットマシン毎に異なる遊技手順が定められている。即ち、その他スイッチ114、第3図柄停止ボタンスイッチ62、第2図柄停止ボタンスイッチ61、第1図柄停止ボタンスイッチ60、スタートレバースイッチ51の各操作手段が操作され、該操作された信号に基づいて主制御手段1が実行する遊技手順は、前記情報管理装置5の記憶装置に遊技態様テーブルとして格納されている。情報管理装置5は、主制御手段1に送信した各操作手段に対応する信号に応じて当該主制御手段1が実行し、副制御手段2に送信する制御コマンド及び、副制御手段2が実行する演出コマンドも前記遊技態様テーブルを参照することにより、当該スロットマシンが行うべき所定の動作を知ることができる。従って、副制御手段2が実行した演出コマンドまたは、前記演出識別情報を副制御手段2から受信し、前記遊技態様テーブルと比較することにより、当該スロットマシンがどのような状態にあり、次に主制御手段1に送信すべき遊技者の遊技操作を示す操作情報又は操作信号を決定することができる。
図5を参照して前記遊技手順の一例について説明する。図5において、遊技手順はスタートレバー押下からメダルの払出方向に進むものとする。演出番号は、当選図柄の種類によって分類される。前記当選図柄の種類は、主制御手段1から副制御手段2に送信される。符号(→)は前回の状態を継続することを表す。また、液晶表示器6Aの丸付き文字の「1」、「2」、「3」、は、それぞれ該当する停止ボタンを押下することにより遊技者に有利な状態となることをアシストする情報である。以下、説明の都合上、図5で示した液晶表示器6Aの丸付き文字を(1)、(2)、(3)で表示する。また、「GET」はメダルの払出があることを、「AT中」は、停止ボタンの押下順を液晶表示器6Aまたは、他の表示器によりアシスト表示中であることを、それぞれ示している。音声制御(効果音)の「ひだり」、「なか」、「みぎ」、「GET」は、それぞれ遊技者が音声により押下停止ボタンを識別可能なように出力される音声である。
スロットマシンの遊技手順は、操作される操作手段、あるいは、主制御手段1の抽選結果、前回の手順など、各種の要因によって変化する。例えば、演出効果をなす装置(演出デバイス)として液晶表示器6A、ランプ(回胴バックランプ)及び音声制御手段4が備えられている場合、スタートレバー51が操作される場合であっても、当選図柄が異なれば、演出される内容が異なり(異なる演出番号となる。)、同一の演出番号であっても回胴が停止される順序が異なれば、演出効果も異なる。例えば、図5に示すように演出番号が1に選択された場合であっても、スタートレバー51が操作され、回胴が停止される順序が左、中、右の場合と左、右、中の場合とでは演出が異なる。回胴が停止される順序が左、中、右の場合には、液晶表示器6Aは「(1)、2、3」が表示され、音声制御(効果音)には「ひだり」を出力し、ランプ(回胴バックランプ)は左回胴のみ点灯する。そして、第1図柄停止ボタンとして第1図柄停止ボタンスイッチ部60が押下されると液晶表示器6Aは「 (2)、3」が表示され、音声制御(効果音)には「なか」を出力し、ランプ(回胴バックランプ)は右回胴のみ点灯する。以下同様にして主制御手段1から副制御手段2に送信される制御コマンド、操作手順などにより遊技手順が変化する。かかる遊技手順は、テストされるスロットマシン毎に全ての遊技手順が情報管理装置5の記憶装置に格納されている。
前記演出識別情報の決定方法の一例について図5により説明する。例えば、演出番号が1に選択されたときスタートレバー51が操作され、回胴の停止順序が左、中、右の時には以下のように定める。液晶表示器6A、ランプ(回胴バックランプ)及び音声制御手段4の演出効果全てに対して1つの演出識別情報(例えば「A」)を付加して、副制御手段2が前記演出制御を行なった後に前記演出識別情報「A」を情報管理装置5に送信する。あるいは、液晶表示器6A、ランプ(回胴バックランプ)及び音声制御手段4の演出効果それぞれに演出識別情報(例えば「A1」、「A2」、「A3」)を付加し、副制御手段2が前記演出制御をそれぞれ行なった時に前記演出識別情報「A1」、「A2」、「A3」を情報管理装置5に、それぞれ送信するようにしてもよい。
次に、図6、図7を用いて本発明の実施形態による情報管理装置5の処理と情報管理装置内の図示されていない記憶装置に格納される演出制御情報あるいは演出識別情報と前記スロットマシンのテスト方法の一例について説明する。なお、以下の説明での遊技手順は、一例であって、かかる手順以外の手順でなされてもよい。図7において、格納アドレスmmmmNN(Nは整数)は、記憶装置内の任意アドレスを示し、装置制御コマンドn(nは整数)は、遊技に必要な制御コマンドを表す。なお、以下の説明では、前記格納アドレスmmmmNNとして連続した任意の整数値を使用するが、これ以外のアドレスであってもよい。また、図7において示した装置制御コマンドnは、一例であって、これ以外のコマンドであってもよいことはいうまでもない。
図6の処理に先立ち、情報管理装置5は、初期設定処理S0により主制御手段1及び副制御手段2との間で、例えば、割り込み処理、あるいはポーリング処理などにより主制御手段1にデータを送信し、副制御手段2からのデータを受信できる状態にあり、主制御手段1および副制御手段2の処理と情報管理装置5との処理は、当該スロットマシンの遊技の進行と共に同時に実行される。また、テストされるスロットマシンの前記遊技手順は、予め情報管理装置5の図示されていない記憶装置に格納されていて、前記遊技手順に従って遊技者の操作を示す操作情報が情報管理装置5から主制御手段1に送信される。
なお、以下の説明では、遊技者の遊技操作は、スタートレバー51、第1図柄停止ボタンスイッチ部60、第2図柄停止ボタンスイッチ部61、第3図柄停止ボタンスイッチ部62の各操作手段のみとし、該操作を示す操作情報は、情報管理装置5から主制御手段1に信号線L3乃至L6を介して、それぞれ前記各操作手段が操作されたのと同一の信号が出力されるものとする。なお、信号線L1を介して情報管理装置5から主制御手段1にコマンドとして送信し、該コマンドを主制御手段1によって解釈するようにしてもよい。また、その他スイッチ114の操作を示す操作情報も同様にして行うことができる。
まず、共通処理であるステップS2の受信処理について説明する。ステップS2の受信処理は、演出情報受信判定処理(ステップS21)と、演出情報格納処理(ステップS22)とから構成される。説明の簡略化のために、以下において演出制御情報あるいは前記演出制御を識別する演出識別情報を単に演出識別情報と称する。演出情報受信判定処理(ステップS21)は、情報管理装置5から送信された操作情報を受信した主制御手段1が副制御手段2に制御情報を送信し、副制御手段2は、前記制御情報により周辺装置の演出制御を実行し、該演出識別情報を当該副制御手段2から情報管理装置5に送信し、前記送信された演出識別情報が情報管理装置5で受信されたかを判定する処理である。前記演出識別情報には、遊技の態様によって各種の演出識別情報があるが、本発明の実施形態では、情報管理装置5の記憶装置に格納されている遊技手順により、情報管理装置5が送信した操作信号に対応して副制御手段2から受信すべき演出識別情報を知ることができる。その結果、情報管理装置5の記憶装置から受信すべき演出識別情報を読み出し、読み出した演出識別情報と、副制御手段2から受信した演出識別情報とを比較することにより、所定の演出識別情報を受信したことがわかり、かかる演出識別情報を記憶装置に格納することができる。なお、前記演出識別情報以外に、主制御手段1が副制御手段2に送信した制御情報も遊技の進行に伴なって、そのまま情報管理装置5に送信してもよい。演出情報格納処理(ステップS22)は、前記演出識別情報を遊技の進行に伴なって順次、情報管理装置5の記憶装置に格納する処理であって、例えば図7に示すように格納される。
かかる状態で情報管理装置5は、情報管理装置5内の時計により開始時刻を記憶装置のアドレスmmmm01に格納する。ステップS1において、信号線L2を介して主制御手段1にコイン投入信号をその他スイッチ114にある図示されていないコイン投入検出スイッチに送信して、該コイン投入信号に相当する図4に示した遊技メダル投入コマンド(02)HEX(01)HEXを記憶装置のアドレスmmmm02に格納して最初のステップS2の受信処理に進む。なお、前記アドレスmmmm02に格納した情報管理装置5から送信したコマンドは、当該スロットマシンのテスト結果の解析を容易にするためのポインタ的な役割をなすものであって、解析方法によっては省略してもよい。以下の説明では、情報管理装置5から送信したコマンドも記憶装置に格納するものとして説明をする。
主制御手段1は、前記コイン投入信号を受信すると遊技開始状態となり、主制御部10に内蔵される遊技プログラムに従って副制御手段2に制御情報(例えば演出コマンドや音響コマンド)を送信し、スタートレバー51の押下待ちになる。情報管理装置5は、前記ステップS2の受信処理において、副制御手段2が装置制御手段(図柄制御手段3、ランプ及び音声制御手段4)に送信し周辺装置の演出制御に用いた演出識別情報を副制御手段2から受信する。情報管理装置5は、図示されていない記憶装置に格納されている遊技手順を参照して、予め定められた遊技手順に従った演出識別情報であるかを判定する。正しい演出識別情報を受信した時に前記演出識別情報をそのまま情報管理装置5の記憶装置のアドレスmmmm03、アドレスmmmm04に受信コマンドa、受信コマンドbとして格納してステップS3に進む。なお、図7においては、前記演出識別情報を図柄制御手段3とランプ及び音声制御手段4との制御コマンド及び信号を別のグループとして演出識別情報を付加してある。この演出識別情報は、図柄制御手段3とランプ及び音声制御手段4とが連続して演出される場合には、図柄制御手段3とランプ及び音声制御手段4との制御コマンド及び信号を一つのグループとして演出識別情報を付加してもよい。かかる場合には情報管理装置5の記憶装置の記憶容量の減少と、処理時間の短縮をはかれる。
ステップS3では、情報管理装置5は、図示されていない記憶装置に格納されている遊技手順を参照して信号線L6を介して主制御手段1にスタートレバー押下信号を送信して該スタートレバー押下信号に相当するスタートレバー押下コマンド(0D)HEX(10)HEXを記憶装置のアドレスmmmm05に格納し、ステップS3の次のステップS2の受信処理に進む。主制御手段1は、前記スタートレバー押下信号を受信すると主制御部10に内蔵される遊技プログラムに従って回胴表示装置6の複数の回胴リールを回転すると共に副制御手段2に制御情報(例えば演出コマンドや音響コマンド)を送信し、第1停止釦押下待ちになる。情報管理装置5は、ステップS3の次のステップS2の受信処理において、副制御手段2が装置制御手段(図柄制御手段3、ランプ及び音声制御手段4)に送信し周辺装置の演出制御に用いた演出識別情報を副制御手段2から受信する。情報管理装置5は、図示されていない記憶装置に格納されている遊技手順を参照して、予め定められた遊技手順に従った演出識別情報であるかを判定する。正しい演出識別情報を受信した時に前記演出識別情報をそのまま情報管理装置5の記憶装置のアドレスmmmm06、アドレスmmmm07に受信コマンドc、受信コマンドdとして格納してステップS4に進む。
ステップS4では、情報管理装置5は、図示されていない記憶装置に格納されている遊技手順を参照して信号線L5を介して主制御手段1に第1図柄停止釦押下信号を送信して該第1図柄停止釦押下信号に相当する第1図柄停止手段押下コマンド(0D)HEX(11)HEXを記憶装置のアドレスmmmm08に格納してステップS4の次のステップS2の受信処理に進む。なお、情報管理装置5から主制御手段1に送信する図柄停止釦押下信号は、前記第1図柄停止釦押下信号以外であってもよく、第2図柄停止釦押下信号あるいは第3図柄停止釦押下信号であってもよく、それぞれ信号線L4、信号線L3を介して主制御手段1に送信される。
主制御手段1は、前記第1図柄停止釦押下信号を受信すると主制御部10に内蔵される遊技プログラムに従って回胴表示装置6の複数の回胴リールの対応する回胴リールを停止すると共に副制御手段2に制御情報(例えば演出コマンドや回胴リール停止コマンド)を送信し、次のコマンド待ちになる。情報管理装置5は、ステップS4の次のステップS2の受信処理において、副制御手段2が装置制御手段(図柄制御手段3、ランプ及び音声制御手段4)に送信し周辺装置の演出制御に用いた演出識別情報を副制御手段2から受信する。情報管理装置5は、図示されていない記憶装置に格納されている遊技手順を参照して、予め定められた遊技手順に従った演出識別情報であるかを判定する。正しい演出識別情報を受信した時に前記演出識別情報をそのまま情報管理装置5の記憶装置のアドレスmmmm09、アドレスmmmm10に受信コマンドm、受信コマンドnとして格納してステップS5に進む。
ステップS5では、情報管理装置5から主制御手段1に図柄停止釦押下信号が3回送信されたかを判定する処理である。図柄停止釦押下信号が3回送信された時にはステップS6に進み、それ以外はステップS4の処理から繰り返す。即ち、情報管理装置5は、第2図柄停止釦押下信号、第3図柄停止釦押下信号を主制御手段1に順次送信し、前記同様に記憶装置に格納して行く。なお、前記第2図柄停止釦押下信号、第3図柄停止釦押下信号の送信順序はこれ以外であってもよい。かかる場合、前記送信順序は、テストされるスロットマシンの遊技手順として予め情報管理装置5の図示されていない記憶装置に格納されている。このように、図柄停止釦押下信号の順序を任意に変えることができるので、遊技場で遊技者が実際に操作する手順を各種再現でき、スロットマシンを操作せずに各種のテストを有効に行うことができる。図柄停止釦押下信号が3回送信されるまでに図7に示すように、記憶装置のアドレスmmmm11からアドレスmmmm15には、第2図柄停止手段押下コマンド(0D)HEX(12)HEX、受信コマンドp、第3図柄停止手段押下コマンド(0D)HEX(13)HEX、受信コマンドr、受信コマンドsが、順次格納される。
ステップS6では、情報管理装置5は、図示されていない記憶装置に格納されている遊技手順を参照して信号線L2を介してその他スイッチ114にある図示されていないコイン払出信号スイッチに送信して、該コイン払出信号に相当する払出コマンド(03)HEX(03)HEXを記憶装置のアドレスmmmm16に格納してステップS7に進む。ステップS7では、かかるテストが終了したかを判定し、記憶装置次のテストの情報が格納されている場合にはステップS1に戻り同様の処理を繰り返し、それ以外は当該テストを終了する。終了時には情報管理装置5内の時計により終了時刻を記憶装置の例えばアドレスmmmmnvに格納する。なお、前記開始時刻と、終了時刻の格納は、省略してもよい。
1 主制御手段、2 副制御手段、3 図柄制御手段、4 ランプ及び音声制御手段、5 情報管理装置、6 回胴表示装置、51 スタートレバースイッチ部、60 第1図柄停止ボタンスイッチ部、61 第2図柄停止ボタンスイッチ部、62 第3図柄停止ボタンスイッチ部、