JP2005151938A - ゴマ含有食品 - Google Patents

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Abstract


【課題】 ゴマのタンパク質が凝集、沈殿して分離することを防止し、さらに増粘多糖類と併用する際のゴマのゲル化現象を抑制し、かつミネラルの吸収を阻害するフィチン酸を分解してミネラル吸収性を向上させた、風味豊かでコク味の強いゴマ含有食品を開発する。
【解決手段】 ゴマをフィチン酸分解酵素(フィターゼ)で処理することによって、ゴマのタンパク質が凝集、沈殿して分離する現象を防止され、また増粘多糖類を併用した場合のゲル化現象を顕著に抑制でき、さらに風味・コク味が優れており、さらに従来のゴマ含有食品と比較してミネラル吸収性が向上した食品を得ることができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ゴマをフィチン酸分解酵素(フィターゼ)により処理した食品に関する。
従来より、ゴマは良好な風味と豊富な栄養が好まれ、調味料から飲料まで様々な食品に利用されている。中でも、すりゴマや練りゴマを含有したしゃぶしゃぶや焼き肉のたれ類、ドレッシング等の液状調味料の市場は拡大傾向にあり、様々な商品が販売されている。さらに、近年ではゴマを原料とした飲料も数多く販売されている。
すりゴマや練りゴマ等のゴマを液状調味液や飲料等の食品に使用する場合は、食品の保存性を高めるために加熱殺菌処理を行うことが必要である。しかし、ゴマに含有されるタンパク質は、加熱処理により凝集し、沈殿して分離しやすくなる。
このようなゴマのタンパク質の分離を防止するために、キサンタンガムやカラギーナン等の増粘多糖類を含有させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、分離を防止して安定化させる程の量の増粘多糖類を添加すると、保存期間中にゴマ含有食品がゲル化してくるという問題がある。ゲル化した食品は、食感や外観が悪いため消費者に好まれず、望ましくない。
このため、増粘多糖類を併用する際のゴマ含有食品のゲル化を防止する方法の一つとして、ゴマをプロテアーゼ、アミラーゼ、ペクチナーゼ、マンナーゼ、アラバナーゼ、キシラナーゼ、グルコシダーゼ、セルラーゼ等の酵素により処理する方法が提案されている。例えば、特許文献2には、ガラクトマンナーゼで酵素処理したゴマの具体例が開示されている。
しかし、このような方法によっても、ゴマ含有食品のゲル化抑制効果はいまだ不十分なものであり、より強いゲル化抑制方法を開発することが求められている。
なお、ゴマを酵素処理する方法としては、例えば、特許文献3では、ゴマ種子に植物組織崩壊酵素(セルラーゼ、ペクチナーゼ、ヘミセルラーゼ等)を作用させて、ゴマ種子の種皮を崩壊ならびに分解する方法が提案され、具体例としてセルラーゼ処理が例示されている。しかし、この方法は、酵素的にゴマ種皮を分解してむきゴマを製造する方法であり、ゴマ含有食品におけるゲル化抑制効果は望めない。
また、特許文献4には、全粒生胡麻の粉砕物をリゾプス・オリゴスポラス(Rhyzopus orygosporus)起源の酵素で分解し、次いで乳酸菌発酵させた発酵胡麻の製造法が開示されている。しかし、この文献には、リゾプス・オリゴスポラス(Rhyzopus orygosporus)起源の酵素がいかなる種類の酵素であるかが明示されておらず、また、該特許の目的は、抗酸化力の向上であり、ゴマ含有食品におけるゲル化抑制効果については何ら言及されていない。
また、ゴマは、フィチン酸を多量に含んでいることが知られているが、フィチン酸は強力なキレート力を有し、ミネラルの体内への吸収効率を低下させる原因物質として指摘されている(例えば、非特許文献1)。このため、ゴマのミネラルの吸収率向上能力を高めることが求められている。なお、フィチン酸とはイノシトール六燐酸のことであるが、フィチン酸の燐酸基にカルシウム、マグネシウム等が結合したフィチン酸塩類は水に不溶性であり、フィチンと呼ばれている。
さらに、ゴマは本来豊かな風味を有し、コク味に優れた食品であるので、ゴマの加工処理過程で風味・コク味を低下させないようにする必要がある。
特開平4−16161号公報 特開2002−306114号公報 特開昭52−90647号公報 特開平11−18714号公報 ジャーナル・オブ・アグリカルチュラル・フード・ケミストリー(Journal of Agricultural Food Chemistry)、11巻、p.2440−2444、1994年
本発明の課題は、ゴマの風味に苦味が出たり、コク味が低下するといった悪影響を及ぼすことなく、ゴマのタンパク質が凝集、沈殿して分離することを防止し、さらに増粘多糖類と併用する際のゴマのゲル化現象を抑制し、かつミネラル吸収性を向上させた、風味豊かでコク味の強い、ゴマ含有食品を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、ゴマをフィチン酸分解酵素(フィターゼ:Phytase)で処理することによって、ゴマのタンパク質が凝集、沈殿して分離する現象を防止できることを見いだした。
本発明者らはまた、ゴマをフィターゼで処理することによって、さらにキサンタンガム等の増粘多糖類を併用した場合のゲル化現象を顕著に抑制できることを見出した。
フィターゼで処理したゴマを含有した食品は、風味・コク味が良好に保たれており、さらに従来のゴマ含有食品と比較してミネラル吸収性が向上している。
このような本発明は、以下の発明を包含する。
(1)ゴマのフィチン酸分解酵素処理物を含有する食品。
(2)さらに増粘多糖類を含有する、(1)記載の食品。
本発明によれば、ゴマ含有食品において、ゴマのタンパク質が凝集、沈殿して分離する現象を防止できる。
また、キサンタンガム等の増粘多糖類を併用した場合のゲル化現象を顕著に抑制でき、安定性に優れたゴマ含有食品を提供することができる。
本発明のゴマ含有食品は、風味・コク味の点で優れている。
本発明のゴマ含有食品はまた、従来のゴマ含有食品と比較して、ミネラル吸収性が向上している。
本発明におけるゴマとは、ゴマ科一年生植物の食用となりうる品種の種子を指す。品種や産地は特に限定されるものではないが、一般的にSesamum indicum L.の種子を用いる。
本発明で用いるゴマの形態は、ゴマに含有されるフィチン酸がフィターゼによって分解される形態であれば特に限定されるものではなく、使用用途に応じて任意の形態を選択することができる。例えば、しゃぶしゃぶのたれを製造する場合は通常練りゴマあるいはすりゴマの形態、飲料を製造する場合は通常練りゴマの形態を選択する。また、未処理のゴマを用いることもできる。しかし、酵素反応の効率の点から、破砕ゴマ、磨砕ゴマ、すりゴマ又は練りゴマの形態であることが好ましい。
また、ゴマは、ゴマに含有されるフィチン酸がフィターゼによって分解される状態であれば、未加熱ゴマ又は加熱処理ゴマのいずれを用いてもよい。上述のように、食品に使用する場合はゴマに加熱処理を施すことが多いが、この場合の加熱工程は、フィターゼによるゴマのフィチン分解処理前もしくは後のいずれの段階に行ってもよいし、又はその両方の段階で行ってもよいが、フィチン分解処理後の段階に行うことが好ましい。
ここで、フィチン酸の分解処理に使われるフィターゼとしては、イノシトールに結合した燐酸基を加水分解して燐酸を遊離させる能力を有するものを用いることが好ましい。
このようなフィターゼは、微生物や植物等、該酵素生産能を有する生物起源のものであれば特に限定はなく、例えば、アスペルギルス(Aspergillus)属、ラクトバシラス(Lactobacillus)属、バシラス(Bacillus)属、サッカロマイセス(Saccharomyces)属等の多くの微生物が生産するフィターゼを利用することができる。
微生物が生産するフィターゼを利用する場合は、例えば、微生物培養液からDEAE−SephadexA−50カラムクロマトグラフィー、Poros HQカラムクロマトグラフィーで精製する方法等の周知の方法を用いて得られたフィターゼを利用することができる。これらの方法によれば、電気泳動で均一にフィターゼを精製することが可能であるが、部分精製品であっても、十分なフィターゼ活性が得られるのであれば、均一に精製したフィターゼと同様の効果を得ることができる。
また、ほとんどの植物はフィターゼを有しており、例えば、小麦、大豆、ソラマメ等のフィターゼを利用することができる。
植物由来のフィターゼを利用する場合は、例えば、植物を磨砕し、硫安分別、アセトン沈殿、DEAE−カラムクロマトグラフィー、CM−セルロースカラムクロマトグラフィーで部分精製を行う等の周知の方法を用いて得られたフィターゼを利用することができる。さらに精製を進めて高精度のフィターゼを得ることが好ましいが、十分なフィターゼ活性が得られるのであれば、逆に精製段階を減らして精製したものであっても、高精度のフィターゼと同様の効果を得ることができる。
この他、市販のフィターゼを利用することもできる。市販の食品用フィターゼとして、例えばAspergillus niger由来のスミチームPHY(新日本化学工業株式会社製)がある。なお、市販のフィターゼを用いる場合は、食品に使用した場合の安全性が確認されている食品用酵素剤を利用することが好ましい。飼料用の酵素剤として、例えば、NOVO Nordisk社のRonozyme、BASF社のNatuphosや、協和発酵工業株式会社のフィターゼ協和が知られているが、これらについては食品に使用した場合の安全性が確認されない限りは使用しないことが望ましい。
フィターゼは、酵素精製品や粗精製品等の酵素含有物の形態として用いることができる。また、フィターゼ活性を有する少なくとも一つの微生物を用いることもできるし、フィターゼ活性を有する少なくとも一つの微生物や植物の磨砕物・抽出物等を用いることもできる。
フィターゼによるゴマの分解処理条件は、適宜選択することができるが、一般的に、フィターゼの至適条件は、pH2.0〜8.3、温度15〜75℃である。反応時間は、ゴマの形態やフィターゼの添加量、温度等の条件にもよるが、フィターゼの至適条件において、一般に約10分間〜48時間である。
酵素処理の一例として、スミチームPHY(新日本化学工業株式会社製)を使用する際には、反応条件としてpH4.5〜6.3、温度45〜60℃、反応時間はゴマの形態等にもよるが、すりゴマ又は練りゴマの重量に対してスミチームPHYの添加量が0.01〜0.1重量%である場合は、反応時間を10分間〜48時間程度とすることが好ましい。
ゴマ含有食品において、さらにゴマの分離を防止してより安定な食品を得るには、フィターゼ処理したゴマに、さらに増粘多糖類を添加すること好ましい。
増粘多糖類は、特に限定されるものではないが、キサンタンガム、ジェランガム、モナトウガム、アラビアガム、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリンドガム、カラギーナン、アルギン酸塩類や、トラガントガム、プルラン、カードラン、ペクチン、大豆多糖類等の天然物や、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリエチレングライコール(PEG)等の化学合成品を使用することができる。キサンタンガム、グアーガム、カラギーナン、タマリンドガム、ジェランガム、モナトウガム、アラビアガム、ローカストビーンガムが特に好ましい。
本発明において、ゴマのフィターゼ処理物と増粘多糖類の配合割合は、特に限定されるものではないが、安定性や風味の観点から、ゴマが0.5〜90重量%、好ましくは3〜50重量%、増粘多糖類が0.01〜10重量%、好ましくは0.03〜3重量%の範囲にあることが望ましい。増粘多糖類に対してゴマの量が多すぎると安定性が低下し、反対にゴマに対して増粘多糖類の量が多すぎると、ゴマの風味が劣るか、あるいは粘度が高くなりすぎる等の問題が生じる。
増粘多糖類を使用した場合のゴマ含有食品の粘度は、特に限定されるものではないが、例えば、食感や外観、食べやすさ等の観点から、ドレッシングの場合においては5cp〜30000cp程度の範囲、また飲料及び調味液においては5cp〜8000cp程度の範囲であることが好ましい。
本発明では、食品の風味やコク味をより良好にするために、上記のゴマ及び増粘多糖類に加えて、各種食用油(ゴマ油、大豆油、菜種油、コーン油、綿実油、紅花油等)、醤油、みりん類、食酢、柑橘果汁、味噌、卵、糖類、食塩又は香辛料等の調味成分を配合させることができる。
また、乳化性が求められる場合には、乳化剤として、各種脂肪酸エステル、レシチン等を使用することができる。
本発明のゴマ含有食品は、例えば、まずゴマをフィターゼで処理し、該ゴマのフィターゼ処理物に食用油等の油性原料を混合し、その後、該混合物に水性原料に増粘多糖類を分散したものを添加し、全体をホモミキサー等により強力に攪拌混合し、さらに場合によりホモジナイザー等で全体を均質化することにより製造される。食品の食感や外観を良好にするために、ホモジナイザー等で全体を均質化することが好ましい。
以下、本発明について試験例及び実施例を挙げて具体的に説明する。
実施例1(酵素の選定)
練りゴマ(竹本油脂株式会社製)100gに水99.9gと各種酵素0.1gを添加して、以下の反応条件で処理した。すなわち、各酵素に応じた反応至適条件に調整した後、反応至適温度にて2時間攪拌しながら反応させた。pHの調整は、0.1NのNaOHもしくは0.1NのHClを用いて行った。酵素反応終了後は、無処理の練りゴマを2倍希釈した場合(対照例1)のpH6.0になるまで中和した。各種酵素の種類と反応条件は以下の通りであった。酵素活性を示すユニット(U)の定義については、各酵素メーカーのカタログを参照した。なお、対照例12はガラクトマンナン分解を目的として、二つの酵素を併用した。
試験例1:スミチームPHY(新日本化学工業株式会社製:2U/mg)処理(pH5.5、55℃)
試験例2:6−フィターゼ(SIGMA社製:5U/mg)処理(pH5.1、55℃)
試験例3:3−フィターゼ(SIGMA社製:0.015U/mg)処理(pH2.5、37℃)
対照例1:無処理練りゴマ
対照例2:セルラーゼ(SIGMA社製:0.3U/mg)処理(pH5.0、37℃)
対照例3:キシラナーゼ(SIGMA社製:2.5U/mg)処理(pH4.5、30℃)
対照例4:グルコシダーゼ(SIGMA社製:0.3U/mg)処理(pH5.0、37℃)
対照例5:ペクチナーゼ(SIGMA社製:0.8U/mg)処理(pH4.0、25℃)
対照例6:プロテアーゼ(SIGMA社製:15U/mg)処理(pH7.5、37℃)
対照例7:リパーゼ(SIGMA社製:8000U/mg)処理(pH7.7、37℃)
対照例8:ヘミセルラーゼ(SIGMA社製:0.1U/mg)処理(pH5.5、37℃)
対照例9:アラバナーゼ(Megazyme社製:15U/mg)処理(pH6.0、40℃)
対照例10:マンナナーゼ(Megazyme社製:45U/mg)処理(pH3.0、60℃)
対照例11:ガラクトシダーゼ(Megazyme社製:880U/mg)処理(pH4.5、60℃)
対照例12:ガラクトシダーゼ+マンナナーゼ(Megazyme社製)処理(ガラクトシダーゼpH5.0、37℃処理後に、マンナナーゼpH3.0、60℃処理)
いずれの酵素処理ゴマについても、反応後に酵素失活を目的として、100℃にて5分間以上加熱した。
(1)練りゴマの安定性の評価
以上の処理を行った練りゴマについて安定性を評価した。評価は200mlのメスシリンダーに水で3倍に希釈したそれぞれの酵素処理練りゴマを200mlずつ分注して放置し、5分後、10分後、30分後における沈殿固形物の体積と、油脂分の分離を比較することにより行った。
沈殿固形物の体積を比較した結果は、○:沈殿固形物量は対照例1(無処理)よりも顕著に少ない、△:沈殿固形物量は対照例1(無処理)よりもやや少ない、×:沈殿固形物量は対照例1(無処理)と変わらず、の3段階で表わし、結果は表1に示した。
また、油脂分の分離を比較した結果は、○:油脂の分離は対照例1(無処理)と同レベル、×:対照例1(無処理)以上の油脂の分離が確認される、の2段階で表わし、結果は表2に示した。
Figure 2005151938
表1の結果から、フィターゼ処理(試験例1〜3)及びプロテアーゼ処理(対照区6)を行った練りゴマは、無処理(対照例1)の練りゴマやその他の酵素による処理を行った練りゴマと比較して、顕著に安定性が増していた。
マンナーゼ処理(対照例10、対照例12)を行った練りゴマも若干安定性が増していたが、フィターゼ処理(試験例1〜3)及びプロテアーゼ処理(対照例6)を行った練りゴマと比較すると、沈殿固形物が多く十分な安定性を保持しているとは言い難い結果であった。
Figure 2005151938
表2の結果から、フィターゼ処理(試験例1〜3)及びセルラーゼ処理(対照例2)、キシラナーゼ処理(対照例3)、グルコシダーゼ処理(対照例4)、ペクチナーゼ処理(対照例5)、リパーゼ処理(対照例7)、ヘミセルラーゼ処理(対照例8)、アラバナーゼ処理(対照例9)、マンナナーゼ処理(対照例10)、ガラクトシダーゼ処理(対照例11)及びガラクトシダーゼ・マンナナーゼ併用処理(対照例12)は、無処理(対照例1)と同程度の油分の分離であった。しかしながら、プロテアーゼ処理(対照例6)は無処理(対照例1)と比較すると油脂分の分離が顕著であり、安定性に重大な欠陥があった。
以上の表1及び表2の結果から、練りゴマ自体の安定性については、沈殿固形物の発生程度及び油脂分の分離度の点から、フィターゼ処理(試験例1〜3)が優れていると判断された。
(2)呈味性の評価
上記の各種酵素処理を行った練りゴマについて、コク味に関する評価を行った。評価は官能評価で行い、無処理(対照例1)を基準として、○:無処理(対照例1)よりもコク味がある、×:無処理(対照例1)と同レベルのコク味、の2段階で相対評価で行った。結果を表3に示した。
Figure 2005151938
表3の結果から、対照例1(無処理)と比較すると、フィターゼ処理(試験例1〜3)をした練りゴマは何れも豊かなコク味が増強していた。ちなみに、対照例2〜12の各酵素処理練りゴマは、無処理(対照例1)と違いはなかった。
次に、それぞれの酵素処理を行った練りゴマの苦味の有無に関する評価を行った。評価は官能評価で行い、○:無処理(対照例1)と同レベルの苦味、×:無処理(対照例1)よりも苦味が増している、の2段階で相対評価で行った。結果を表4に示した。
Figure 2005151938
表4の結果から、フィターゼ処理(試験例1〜3)及びセルラーゼ処理(対照例2)、キシラナーゼ処理(対照例3)、グルコシダーゼ処理(対照例4)、ペクチナーゼ処理(対照例5)、リパーゼ処理(対照例7)、ヘミセルラーゼ処理(対照例8)、アラバナーゼ処理(対照例9)、ガラクトシダーゼ処理(対照例11)は、無処理(対照例1)と変わりはなかったが、プロテアーゼ処理(対照例6)、マンナナーゼ処理(対照例10)及びガラクトシダーゼ・マンナナーゼ併用処理(対照例12)は苦味が増していた。なかでもプロテアーゼ処理(対照例6)における苦味の増加は顕著であった。
実施例2(ゴマ含有食品での効果)
それぞれの酵素処理を行った練りゴマとキサンタンガムを併用したゴマ含有食品中におけるゲル化の程度について評価した。
ゴマ含有食品として、ゴマ入り調味液、ゴマドレッシング、ゴマ入り飲料の3種類を用いた。
それぞれの製造方法は、下記(1)〜(3)の通りであった。
なお、NaOH及びHClをpH調整の目的で添加した酵素処理練りゴマを使用した場合については、ゴマ含有食品を製造する際に、水と食塩の添加量を調整して、対照例1と同組成となるようにした。
(1)ゴマ入り調味液の調製
以下の表5の配合割合で原料を攪拌混合した後、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業株式会社製)を用いて均質化を行った。なお、表5中に示した酵素処理ゴマには、実施例1で示した製法に従って作成した練りゴマを用いた。ただし、対照例1に関しては酵素処理を行っていない練りゴマを用いた。均質化後、90℃まで加熱殺菌処理を実施し、冷却してゴマ調味液を得た。
Figure 2005151938
(2)ゴマドレッシングの調製
以下の表6の原料のうち卵黄とサラダ油以外を攪拌混合した後、90℃まで加熱殺菌処理を実施した。なお、表6中に示した酵素処理ゴマには、実施例1で示した製法に従って作成した練りゴマを用いた。ただし、対照例1に関しては酵素処理を行っていない練りゴマを用いた。冷却後、卵黄とサラダ油を攪拌混合し、続いてT.K.ホモミクサー(特殊機化工業株式会社製)を用いて乳化を行いゴマ入りドレッシングを得た。
Figure 2005151938
(3)ゴマ入り飲料の調製
脱皮大豆20kgと水100kgを共にピンミルで破砕した。その後、大豆磨砕物に対し加熱処理を行い、さらに圧搾し、固形分と分離して豆乳原料約100kgを得た。豆乳原料を冷却した後、フィターゼ0.05%(w/w)を添加し大豆中のフィチン酸分解処理を実施した。フィターゼを失活させる為に、90℃にて5分間加熱した。フィチン酸分解処理済み豆乳原料と表7に示した処方の残りの原料をブレンダー(Gester社製)にて攪拌混合し、その後T.K.ホモミクサー(特殊機化工業株式会社製)を用いて均質化処理を行った。なお、表7中に示した酵素処理ゴマには、実施例1で示した製法に従って作成した練りゴマを用いた。ただし、対照例1に関しては酵素処理を行っていない練りゴマを用いた。その後80℃まで加熱殺菌し、冷却後、ゴマ入り豆乳飲料を得た。
Figure 2005151938
(4)ゲル化の評価
上記(1)〜(3)のゴマ含有食品について、それぞれ酵素処理を実施した後、練りゴマとキサンタンガムを併用したゴマ含有食品中におけるゲル化の有無について、クリープメーターRE2−3305S(株式会社山電製RHEONERII)を用い、直径16mmの貫入プランジャーを用いて貫入時最大荷重(N値)を計測して表わした。結果は表8に示した。
Figure 2005151938
表8の結果から、無処理(対照例1)の練りゴマを用いたゴマ入り調味液、ゴマドレッシング、ゴマ入り飲料のいずれのゴマ含有食品においても、ゲル化が発生し、高いN値が計測された。
これに対して、フィターゼ処理(試験例1〜3)は完全に液状であり、測定結果も最大荷重は、無処理(対照例1)と比較しても、顕著に低下した。フィターゼ以外の酵素処理(対照例2〜12)の何れの場合でも、多少なりともゲル強度は低下しているが、そのゲル化阻害効果は十分であるとは言い難いレベルであった。
以上の結果から、フィターゼ処理ゴマ入り調味液、フィターゼ処理ゴマ入りドレッシング、フィターゼ処理ゴマ入り飲料は、何れもゲル化することなく安定性に優れ、苦味を増加させることなく、豊かなコク味を増強した調味液、ドレッシング、飲料が得られた。
実施例3
実施例1で使用した2倍希釈した練りゴマに対して、試験例1で使用した酵素(スミチームPHY)の添加量を0.5mg〜1g/100mlの範囲で変更して、酵素処理練りゴマを作成した。その他の反応条件は実施例1に従った。作成した酵素処理練りゴマを用いて、ゴマ入り調味液、ゴマドレッシング、ゴマ入り飲料を作成し、ゲル化の発生の有無を調べた。なお、ゴマ入り調味液、ゴマドレッシング、ゴマ入り飲料の調製方法は実施例2に従った。結果を表9に示した。
Figure 2005151938
表9の結果が示す通り、フィターゼの添加量がわずかであっても、フィターゼ処理ゴマ入り調味液、フィターゼ処理ゴマ入りドレッシング及びフィターゼ処理ゴマ入り飲料は、何れもゲル化することなく安定性に優れていた。

Claims (2)

  1. ゴマのフィチン酸分解酵素処理物を含有する食品。
  2. さらに増粘多糖類を含有する、請求項1記載の食品。
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