JP2005150205A - ステンシルマスクおよびその製造方法 - Google Patents

ステンシルマスクおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005150205A
JP2005150205A JP2003382260A JP2003382260A JP2005150205A JP 2005150205 A JP2005150205 A JP 2005150205A JP 2003382260 A JP2003382260 A JP 2003382260A JP 2003382260 A JP2003382260 A JP 2003382260A JP 2005150205 A JP2005150205 A JP 2005150205A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
material layer
thin film
opening pattern
stencil mask
support substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2003382260A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadahiko Hirakawa
忠彦 平川
Noboru Kumano
暢 熊野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rohm Co Ltd
Sony Corp
Original Assignee
Rohm Co Ltd
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rohm Co Ltd, Sony Corp filed Critical Rohm Co Ltd
Priority to JP2003382260A priority Critical patent/JP2005150205A/ja
Priority to US10/983,708 priority patent/US20050100800A1/en
Priority to KR1020040092467A priority patent/KR20050045936A/ko
Priority to EP04292684A priority patent/EP1531361A3/en
Priority to TW093134828A priority patent/TW200519527A/zh
Publication of JP2005150205A publication Critical patent/JP2005150205A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/38Masks having auxiliary features, e.g. special coatings or marks for alignment or testing; Preparation thereof
    • G03F1/48Protective coatings
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/20Masks or mask blanks for imaging by charged particle beam [CPB] radiation, e.g. by electron beam; Preparation thereof
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/26Bombardment with radiation
    • H01L21/263Bombardment with radiation with high-energy radiation
    • H01L21/265Bombardment with radiation with high-energy radiation producing ion implantation
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/26Bombardment with radiation
    • H01L21/263Bombardment with radiation with high-energy radiation
    • H01L21/265Bombardment with radiation with high-energy radiation producing ion implantation
    • H01L21/266Bombardment with radiation with high-energy radiation producing ion implantation using masks
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/30Electron or ion beam tubes for processing objects
    • H01J2237/317Processing objects on a microscale
    • H01J2237/31701Ion implantation
    • H01J2237/31706Ion implantation characterised by the area treated
    • H01J2237/3171Ion implantation characterised by the area treated patterned
    • H01J2237/31711Ion implantation characterised by the area treated patterned using mask

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)

Abstract

【課題】ステンシルマスクの表面に設けられた材料層が荷電粒子線の照射によりスパッタされて生じるコンタミネーションを抑制することが可能なステンシルマスクおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】開口パターン13を有する薄膜11を備えたステンシルマスクおよびその製造方法であって、薄膜11の一主面側における開口パターン13の外縁部Cを除く領域には、薄膜11よりも高い熱伝導性を有する材料層14が設けられていることを特徴とするステンシルマスクおよびその製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明はステンシルマスクに関し、特に荷電粒子線を利用した半導体製造技術に用いられるステンシルマスクに関する。
近年、半導体装置の微細化、高集積化は進む一方であり、サブクォータミクロンの加工を高精度かつ再現性よく行う半導体製造技術が必要となってきている。このような半導体製造技術として、ウェーハ(半導体基板)に微細パターンを形成する際に、電子線等を走査して微細パターンを直接描きこむ直描技術がある。
しかし、直描技術は処理時間が非常に長いことから、薄膜に開口パターンを有するステンシルマスクを用いて露光を行うことにより、ウェーハに電子線等を選択的に照射し、微細パターンを形成することで処理時間の短縮化を狙っている。
ステンシルマスクは、上述したような露光工程だけではなく、イオン注入工程、エッチング工程および成膜工程等、様々な用途に用いることが可能である。例えば、ステンシルマスクをイオン注入工程に応用し、処理基板の上方に配置されたステンシルマスクを介して、処理基板にイオンビームを照射することでイオンを基板内に選択的に導入する例が報告されている(例えば、特許文献1参照)。
このように、イオン注入工程にステンシルマスクを用いることで、処理基板上にレジストパターンを形成しなくてもよいことから、イオン注入前のレジスト塗布、露光、現像によるパターニングや、イオン注入後のレジスト剥離が削減でき、短時間でのイオン注入処理が可能となる。また、レジストマスクを形成しないことで、現像時やレジスト剥離の際のウェットエッチングを行わなくてよいことから、ウェットエッチングによる残渣の発生を防止できるため、ウェーハの表面汚染が抑制される。
しかし、処理基板上に配置されたステンシルマスクにイオンが直接照射されるため、ステンシルマスクの温度が大きく上昇し、マスク構成材が膨張易く、ステンシルマスクに反りやゆがみ等が発生し易い。このような熱によるステンシルマスクの変形を防ぐため、ステンシルマスクの表面に熱伝導率の高い導電層を形成する例が報告されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−288680号公報 特開平9−5985号公報
しかし、上述したような導電層が設けられたステンシルマスクは、導電層を処理基板側に向けて処理基板の上方にステンシルマスクを配置し、このステンシルマスクを介して処理基板にイオンビーム等の荷電粒子線を照射すると、荷電粒子線が開口パターンを通過する際、開口パターンの外縁部を覆う導電層に荷電粒子が衝突し易い。
これにより、導電層がスパッタされて導電性のコンタミネーションが発生し、荷電粒子線の照射装置内が汚染される傾向があった。また、導電性のコンタミネーションが処理基板の表面に付着すると、リーク電流が発生して処理基板に製造するデバイスに不具合が生じ、このデバイスの歩留りを低下させてしまう、という問題があった。
上述したような課題を解決するために、本発明の第1のステンシルマスクは、開口パターンを有する薄膜を備えたステンシルマスクであって、薄膜の一主面側における開口パターンの外縁部を除く領域には、薄膜よりも高い熱伝導性を有する材料層が設けられていることを特徴としている。
このような構成の第1のステンシルマスクによれば、薄膜における開口パターンの外縁部が薄膜表面に生じた熱を放熱するための材料層で覆われていない。このため、材料層を処理基板側に向けて処理基板の上方にステンシルマスクを配置し、このステンシルマスクを介して処理基板に荷電粒子線を照射した場合に、材料層が荷電粒子線に曝されるのを防ぐことができる。したがって、荷電粒子線による材料層のスパッタが防止され、コンタミネーションの発生を抑制することができる。
さらに、材料層を覆う状態で保護膜が設けられている場合には、荷電粒子線による材料層のスパッタが確実に防止されるとともに、熱、ストレスによる材料層の欠落が防止されるため、コンタミネーションの発生をより確実に防ぐことができる。
また、本発明における第1のステンシルマスクの製造方法は、次のような工程を順次行うことを特徴としている。まず、第1工程では、支持基板上に薄膜を形成した後、支持基板の周縁部よりも内側を覆う薄膜に、支持基板に達する開口パターンを形成する。続いて第2工程では、開口パターンが形成された薄膜を覆うように、薄膜よりも高い熱伝導性を有する材料層を成膜する。次に第3工程では、材料層をパターニングすることにより、開口パターン上および開口パターンの外縁部を覆う材料層を除去する。その後の第4工程では、支持基板の周縁部よりも内側を除去して薄膜を露出する。
このような第1のステンシルマスクの製造方法によれば、第3工程において、材料層をパターニングすることにより、開口パターン上および開口パターンの外縁部を覆う材料層が除去される。これにより、薄膜における開口パターンの外縁部が材料層で覆われていない状態のステンシルマスクを製造することができる。
また、本発明の第2のステンシルマスクは、開口パターンを有する薄膜と、薄膜の周縁部を支持する支持基板とを備えたステンシルマスクであって、薄膜の一主面側における開口パターンの外縁部を除く領域には、薄膜よりも高い熱伝導性を有する材料層が設けられており、薄膜を貫通するとともに、支持基板の内部に達する状態で、薄膜および支持基板よりも高い熱伝導性を有するプラグが埋設されていることを特徴としている。
このような構成の第2のステンシルマスクによれば、第1のステンシルマスクと同様に、開口パターンの外縁部は材料層で覆われていないため、材料層が荷電粒子線に曝されるのを防ぐことができる。このため、荷電粒子線による材料層のスパッタが防止され、コンタミネーションの発生を抑制することができる。また、薄膜を貫通するとともに、支持基板の内部に達する状態で、薄膜および支持基板よりも高い熱伝導性を有するプラグが埋設されている。ここで、ステンシルマスクは真空状態で用いられることが多く、一般的に、真空状態では、ステンシルマスク表面に生じた熱は真空中へ放熱されるよりも、ステンシルマスクの内部に放熱される方が速い傾向がある。このため、ステンシルマスクの薄膜表面に生じた熱を、プラグを通じて速やかに支持基板中に放熱することができる。さらに、材料層とプラグとが連通している場合には、薄膜表面に生じた熱が、薄膜から材料層に放熱され、材料層からプラグを通じてより速やかに支持基板中に放熱される。
また、本発明の第2のステンシルマスクの製造方法は、次のような工程を順次行うことを特徴としている。まず、第1工程では、支持基板上に薄膜を形成した後、支持基板の周縁部よりも内側を覆う薄膜に、支持基板に達する開口パターンを形成するとともに、支持基板の周縁部を覆う薄膜と支持基板とに、支持基板の内部に達する孔部を形成する。続いて第2工程では、開口パターンが形成された薄膜を覆うように、薄膜よりも高い熱伝導性を有する材料層を成膜するとともに、孔部に薄膜および支持基板よりも高い熱伝導性を有するプラグを形成する。次に第3工程では、材料層をパターニングすることにより、開口パターン上および開口パターンの外縁部を覆う材料層を除去する。その後の第4工程では、支持基板の周縁部よりも内側を除去して薄膜を露出する。
このような第2のステンシルマスクの製造方法によれば、第2工程において、支持基板の周縁部を覆う薄膜を貫通するとともに、支持基板の内部に達する孔部に、薄膜および支持基板よりも高い熱伝導性を有するプラグが形成される。また、第3工程においては、材料層をパターニングすることにより、開口パターン上および開口パターンの外縁部を覆う材料層が除去される。これにより、薄膜における開口パターンの外縁部が材料層で覆われていない状態のステンシルマスクを製造することができる。さらに、この材料層とプラグとを連通させることで、薄膜表面に生じた熱を材料層とプラグを通じてより速やかに支持基板中に放熱することが可能なステンシルマスクを製造することができる。また、材料層とプラグとが同一材料で形成されている場合には、材料層とプラグとを同一工程で成膜することが可能である。
本発明の第1のステンシルマスクによれば、開口パターンの外縁部は材料層で覆われていないため、材料層を処理基板側に向けてステンシルマスクを処理基板の上方に配置し、このステンシルマスクを介して処理基板に荷電粒子線を照射しても、材料層が荷電粒子線に曝されるのを防ぐことができる。このため、荷電粒子線による材料層のスパッタが防止され、コンタミネーションの発生を抑制することができる。したがって、荷電粒子線の照射装置内がコンタミネーションで汚染されるのを抑制することができる。また、コンタミネーションが処理基板の表面に付着するのを防止できるため、処理基板に形成されるデバイスの不具合を解消することができ、このデバイスの歩留りを向上させることができる。
さらに、材料層を覆う状態で保護膜が設けられている場合には、荷電粒子線による材料層のスパッタが確実に防止されるとともに、熱、ストレスによる材料層の欠落が防止されるため、コンタミネーションの発生をより確実に防ぐことができる。
また、第1のステンシルマスクの製造方法によれば、材料層をパターニングすることにより、開口パターン上および開口パターンの外縁部を覆う材料層が除去されることから、開口パターンの外縁部が材料層で覆われていない状態のステンシルマスクを製造することができる。
本発明の第2のステンシルマスクによれば、第1のステンシルマスクと同様に、開口パターンの外縁部は材料層で覆われていないため、第1のステンシルマスクと同様の効果を奏することができる。また、薄膜を貫通するとともに、支持基板の内部に達する状態で、薄膜および支持基板よりも高い熱伝導性を有するプラグが埋設されていることから、荷電粒子線の照射により薄膜表面に発生した熱がプラグを通じて速やかに支持基板中に放熱される。このため、ステンシルマスクの熱による反りや歪みなどの変形を防ぐことができる。したがって、ステンシルマスクを処理基板の上方に所定の間隔を有して配置する際に、熱による変形でステンシルマスクが処理基板に接触するのを防ぐとともに、処理基板全域においてステンシルマスクとの間隔を維持することができる。さらに、開口パターンの熱による変形を防ぐことができるため、荷電粒子線の照射領域の位置ずれや変形を防ぐことができる。また、材料層とプラグとが連通している場合には、薄膜表面に生じた熱を材料層とプラグを通じてより速やかに支持基板中に放熱させることができる。
また、本発明における第2のステンシルマスクの製造方法によれば、支持基板の周縁部を覆う薄膜を貫通するとともに、支持基板の内部に達する孔部に、薄膜および支持基板よりも高い熱伝導性を有するプラグが形成される。また、材料層をパターニングすることにより、開口パターン上および開口パターンの外縁部を覆う材料層が除去されることから、開口パターンの外縁部が材料層で覆われていない状態のステンシルマスクを製造することができる。さらに、この材料層とプラグとを連通させることで、ステンシルマスクの薄膜表面に生じた熱を、材料層とプラグを通じてより速やかに支持基板中に放熱することが可能なステンシルマスクを製造することができる。また、材料層とプラグとを同一材料で形成する場合には材料層とプラグとを同一工程で成膜することが可能である。
以下、本発明の実施の形態を、各図を用いて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1(a)は本発明における第1のステンシルマスクの実施形態の一例を示す概略断面図であり、図1(b)は第1のステンシルマスクの構成を示す断面図である。この図に示すステンシルマスクは、イオンや電子線等の荷電粒子線を照射することで、処理基板にイオン注入工程や露光工程等の処理を行う半導体製造技術に用いられる。
図1(a)に示すように、本実施形態のステンシルマスクは枠状の支持基板12の一面側に薄膜11が張設されており、この薄膜11の周縁部が支持基板12によって支持されている。この支持基板12により支持されている部分を支持部Aとし、支持基板12の枠内に張設されている薄膜11部分をメンブレン部Bとする。支持基板12は絶縁膜12aと基板12bとからなり、薄膜11の周縁部に絶縁膜12aを介して基板12bが設けられた積層構造であることとする。ここで、薄膜11は例えばシリコン(Si)単結晶で形成されており、絶縁膜12aは酸化シリコン、基板12bはSi単結晶で形成されていることとする。
そして、図1(b)に示すように、薄膜11のメンブレン部Bを構成する領域には、荷電粒子線Eを通過させるための開口パターン13が設けられている。また、薄膜11の支持基板12が設けられた面の反対側には、荷電粒子線Eの照射により薄膜11表面に生じる熱を放熱する材料層14が設けられているとともに、この材料層14を覆う状態で荷電粒子線Eから材料層14を保護する保護膜15が設けられている。
ここで、本実施形態では、薄膜11の支持基板12が設けられた面側を薄膜11の上面側とし、材料層14が設けられた面側を薄膜11の下面側とする。このステンシルマスクは材料層14を処理基板側に向けた状態で、処理基板の上方に所定の間隔を有して配置され、薄膜11の上面側から、開口パターン13を有するメンブレン部Bに向けて荷電粒子線Eを照射して用いられる。ただし、支持基板12は材料層14と同じ側に設けられる場合もあり、その場合であってもステンシルマスクは材料層14を処理基板側に向けた状態で用いられる。
ここで、材料層14は薄膜11よりも高い熱伝導性を有する材料で形成されており、このような材料としては、例えばアルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)などの導電性材料やダイヤモンド等がある。ここでは材料層14が例えばAlからなる導電性材料で形成されることととする。
本実施形態のステンシルマスクにおける材料層14は、薄膜11における開口パターン13の外縁部Cを除く領域に設けられている。ここでは、例えば開口パターン13の外周形状が拡大された開口パターン(図示省略)を有する材料層14が、薄膜11における開口パターン13の外縁部Cを除く領域一面に設けられていることとする。そして、この材料層14はメンブレン部Bだけでなく支持部Aを構成する薄膜11にも連続して設けられていることとする。
ここで、外縁部Cとは、材料層14を処理基板側に向けて処理基板の上方にステンシルマスクを配置し、このステンシルマスクを介して処理基板に荷電粒子線Eを照射する際に、開口パターン13の縁で回折される荷電粒子、処理基板で反射される荷電粒子や荷電粒子の照射によって処理基板から放出される物質が衝突し易い領域である。
なお、ここでは、材料層14が外縁部Cを除く領域一面に設けられることとしたが、本発明はこれに限定されず、外縁部Cを除く領域であれば、島状に設けられていてもよい。ただし、材料層14は荷電粒子線Eが照射されるメンブレン部Bの温度上昇を防ぐため、メンブレン部Bを含む出来るだけ広い範囲に設けられる方が好ましい。
上述したような材料層14を荷電粒子線Eから保護し、熱、ストレスによる材料層14の欠落防止のため、材料層14の表面を覆う状態で保護膜15が設けられている。保護膜15は、材料層14よりも荷電粒子線Eに対する耐久性の高い材料で形成されることが好ましく、このような材料としては、窒化シリコン(SiN)膜、またはテトラエトキシシラン(TEOS)膜、Si単結晶膜、酸化アルミニウム等の材料層14の酸化膜等がある。ここでは、保護膜15がSiN膜で形成されていることとする。
ここで、保護膜15は材料層14を荷電粒子線Eから保護するため、特に材料層14の開口パターン13側を覆う状態で形成される。ここでは、例えば薄膜11の開口パターン13の外周形状よりも一回り拡大されるとともに、材料層14の開口パターン(図示省略)の外周形状よりも一回り小さい開口パターン(図示省略)を有した保護膜15が、開口パターン13の外縁部Cを除く領域一面に設けられていることとする。この場合には、材料層14は開口パターン13の外縁部Cよりも一回り大きい開口パターンを有して形成される。
なお、ここでは、保護膜15が材料層14を覆う状態で設けられた例について説明したが、保護膜15は設けられなくてもよい。さらに、保護膜15が開口パターン13の外縁部Cを除く領域に形成されていることとしたが、保護膜15が荷電粒子線Eによりスパッタされ難い材質である場合には、荷電粒子線Eが衝突し易い開口パターン13の外縁部Cに設けられていてもよい。ただし、より確実にコンタミネーションの発生を防ぐためには、保護膜15が材料層14を覆う状態で設けられる方が好ましく、開口パターン13の外縁部Cを除く領域に設けられる方がさらに好ましい。
このような構成の第1のステンシルマスクによれば、開口パターン13の外縁部Cは材料層14で覆われていないため、材料層14を処理基板側に向けてステンシルマスクを処理基板の上方に配置し、このステンシルマスクを介して処理基板にイオンビーム等の荷電粒子線Eを照射しても、材料層14が荷電粒子線Eに曝されるのを防ぐことができる。このため、荷電粒子線Eによる材料層14のスパッタが防止され、コンタミネーションの発生を抑制することができる。これにより、荷電粒子線Eの照射装置内がコンタミネーションで汚染されるのを抑制することができる。また、コンタミネーションの処理基板表面への付着を防止することができるため、処理基板に形成されるデバイスの不具合を解消することができる。したがって、このデバイスの歩留りを向上させることができる。
また、本実施形態のステンシルマスクによれば、材料層14を覆う状態で保護膜15が設けられていることから、荷電粒子線Eによる材料層14のスパッタが確実に防止されるとともに、熱、ストレスによる材料層14の欠落が防止されるため、コンタミネーションの発生をより確実に防ぐことができる。さらに、保護膜15も開口パターン13の外縁部Cを除く領域に設けられていることから、荷電粒子線Eによる保護膜15自体のスパッタも防ぐことができる。
次に、本実施形態におけるステンシルマスクの製造方法に係わる実施の形態の一例を、図2から図5の製造工程断面図によって説明する。
まず、図2(a)に示すように、例えばSi単結晶からなる基板12b上に、例えば酸化シリコンからなる絶縁膜12aを成膜して支持基板12とし、その後、例えばSi単結晶からなる薄膜11を絶縁膜12a上に成膜する。ここでの薄膜11および支持基板12は、SOI(Silicon on Insulating)構造となっている。
ここで、支持基板12の周縁部Dおよび周縁部D上の薄膜11がステンシルマスクの支持部A(前記図1(a)参照)を構成し、周縁部Dよりも内側の薄膜11がメンブレン部B(前記図1(a)参照)を構成する。
次に、図2(b)に示すように、薄膜11上にレジストパターン21を形成し、その後、図2(c)に示すように、レジストパターン21をマスクに用いたエッチングにより、薄膜11を除去することで、図2(d)に示すように、支持基板12の周縁部Dよりも内側を覆う薄膜11に絶縁膜12aに達する開口パターン13を形成する。その後、レジストパターン21(前記図2(c)参照)をアッシング除去する。
次いで、図3(e)に示すように、開口パターン13が形成された薄膜11を覆うように、絶縁膜12a上に材料層14を成膜する。その後、図3(f)に示すように、開口パターン13上の材料層14を露出するように、材料層14上にレジストパターン22を形成する。次いで、図3(g)に示すように、レジストパターン22をマスクとしたエッチングにより、開口パターン13上の材料層14を除去して絶縁膜12aを露出するとともに、オーバーエッチングすることで、薄膜11における開口パターン13の外縁部Cを覆う材料層14を除去する。
ここで、レジストパターン22は、図2(c)を用いて説明した、開口パターン13を形成する際に用いたレジストパターン21と同じ露光マスクを用いて、開口パターン13と同様にパターン形成されることとする。このようなレジストパターン22を用いることで、オーバーエッチングにより、開口パターン13の外縁部Cを覆う材料層14が除去される。なお、ここでは開口パターン13と同様にパターン形成されたレジストパターン22を用いて、オーバーエッチングにより、外縁部Cを覆う材料層14を除去したが、開口パターン13よりも一回り大きくパターニングされたレジストパターン(図示省略)を用いて、外縁部Cを覆う材料層14を除去してもよく、この場合にはオーバーエッチングを行わなくてよい。
これにより、図3(h)に示すように、薄膜11における開口パターン13の外縁部Cを除く領域を覆うように材料層14が形成される。その後、レジストパターン22(前記図3(g)参照)をアッシング除去する。
次に、図4(i)に示すように、例えばプラズマ励起化学的気相成長(Plasma Enhances Chemical Vapor Deposition(以下P-CVDと略))法により、開口パターン13が設けられた薄膜11と材料層14を覆うように、絶縁膜12a上に例えばSiN膜からなる保護膜15を成膜する。
ここでは、P-CVD法よりSiN膜からなる保護膜15を成膜することとしたが、本発明はこれに限定されず、例えばP-CVD法よりTEOS膜を成膜してもよい。また、例えば保護膜15としてSi単結晶膜を成膜する場合には、スパッタ法により形成してもよい。また、材料層14がAlで形成されていることから、熱処理により材料層14表面の不動態処理を行うことで、材料層14の酸化膜、ここでは酸化アルミニウム(Al23)膜からなる保護膜15を形成してもよい。この材料層14の不動態処理は、材料層14がAlで形成されている場合に限らず、Au、Ag、Cu等の他の導電性材料で形成されている場合にも適用可能である。
次に、図4(j)に示すように、開口パターン13上の保護膜15を露出した状態で、保護膜15上にレジストパターン23を形成する。その後、図4(k)に示すように、レジストパターン23をマスクとしたエッチングにより、開口パターン13上の保護膜15を除去して絶縁膜12aを露出するとともに、オーバーエッチングにより、開口パターン13の外縁部Cを覆う保護膜15を除去する。
ここで、レジストパターン23は、図2(c)を用いて説明した、開口パターン13を形成する際に用いたレジストパターン21と同じ露光マスクを用いて、開口パターン13と同様にパターン形成されることとする。このようなレジストパターン23を用いることで、オーバーエッチングにより、開口パターン13の外縁部Cを覆う保護膜15が除去される。なお、開口パターン13よりも一回り大きくパターニングされたレジストパターン(図示省略)を用いて、外縁部Cを覆う保護膜15を除去してもよく、この場合にはオーバーエッチングを行わなくてよい。
また、上述したように、材料層14表面の不動態処理を行うことにより材料層14の酸化膜からなる保護膜15を形成する場合には、材料層14の表面のみに保護膜15が形成されるため、保護膜15のエッチング工程は省略される。また、ここでは開口パターン13の外縁部Cを覆う保護膜15を除去することとしたが、保護膜15がスパッタされ難い材質である場合には外縁部Cを覆う保護膜15を除去しなくてもよい。
これにより、図4(l)に示すように、薄膜11上の材料層14が保護膜15で覆われた状態となる。その後、レジストパターン23(前記図4(k)参照)をアッシング除去する。
次に、図5(m)に示すように、支持基板12の周縁部Dにおける基板12bの下面側にレジストパターン24を形成し、図5(n)に示すように、ステンシルマスク全体を上下反転させる。その後、エッチングガスに例えば四フッ化炭素または六フッ化硫黄を用い、レジストパターン24をマスクとしたドライエッチングにより、支持基板12の周縁部Dよりも内側の基板12bを除去する。これにより、図5(o)に示すように、周縁部Dよりも内側の絶縁膜12aを露出させた後、レジストパターン24(前記図5(n)参照)をアッシング除去する。なお、ここではドライエッチングにより基板12bを除去することとしたが、エッチング液に例えば水酸化カリウム溶液を用いたウェットエッチングにより、基板12bを除去してもよい。
次に、図5(p)に示すように、この加工された基板12bをマスクとして、支持基板12の周縁部Dよりも内側の絶縁膜12aをエッチング除去することで薄膜11を露出して、メンブレン部Bを形成する。
このような第1のステンシルマスクの製造方法によれば、図3(e)〜図3(g)を用いて説明したように、開口パターン13が形成された薄膜11を覆うように材料層14を絶縁膜12a上に成膜した後、レジストパターン22をマスクとしたエッチングにより開口パターン13上の材料層14が除去されるとともに、開口パターン13の外縁部Cを覆う材料層14が除去される。これにより、開口パターン13の外縁部Cが材料層14で覆われていない状態のステンシルマスクを製造することができる。
また、図4(i)〜図4(k)を用いて説明したように、開口パターン13が形成された薄膜11と材料層14とを覆うように絶縁膜12a上に保護膜15を成膜した後、レジストパターン23をマスクとしたエッチングにより、開口パターン13上の保護膜15が除去されるとともに、開口パターン13の外縁部Cを覆う保護膜15が除去される。これにより、保護膜15が材料層14を覆うとともに、開口パターン13の外縁部Cが保護膜15で覆われていない状態のステンシルマスクを製造することができる。
さらに、図2(c)を用いて説明した開口パターン13を形成する際に用いたレジストパターン21、図3(g)を用いて説明した材料層14を除去する際に用いたレジストパターン22および図4(k)を用いて説明した保護膜15を除去する際に用いたレジストパターン23のパターニングに同じ露光マスクを用いることができるため、製造コストを抑えることが可能である。
(第2実施形態)
また、本発明における第2のステンシルマスクの実施の形態を、図6の断面図を用いて説明する。図6に示すように、このステンシルマスクは第1実施形態と同様に、支持部Aとメンブレン部Bとで構成される。
ここで、メンブレン部Bの構成については、第1実施形態と同様に、開口パターン13が設けられた薄膜11と、薄膜11の支持基板12が設けられた面の反対側に形成された材料層14と、この材料層14を覆う状態で設けられている保護膜15とを有しており、材料層14および保護膜15が開口パターン13の外縁部Cを除く領域に設けられていることとする。なお、本実施形態でも第1実施形態と同様に、薄膜11における支持基板12が設けられた側を薄膜11の上面側とし、薄膜11における材料層14が設けられた側を薄膜11の下面側とする。
支持部Aについては、第1実施形態と同様に、薄膜11の周縁部を支持する状態で支持基板12が設けられており、支持基板12は薄膜11の周縁部に絶縁膜12aを介して基板12bが設けられた積層構造となっている。また、薄膜11の下面側には、メンブレン部Bから連続した状態で材料層14が設けられており、材料層14は保護膜15で覆われている。そして、本実施形態のステンシルマスクにおいては、薄膜11を貫通するとともに、支持基板12の内部に達する状態でプラグ16が埋設されており、このプラグ16と材料層14とが連通した状態で設けられている。
ここで、プラグ16は薄膜11および支持基板12よりも高い熱伝導性を有する材料で形成されており、ここでは、材料層14と同一のAlからなる導電性材料で形成されることとする。このように、プラグ16が材料層14と同一の材料で形成される場合には、材料層14は、プラグ16と同様に、薄膜11および支持基板12よりも高い熱伝導性を有する材料で形成される。なお、ここでは、プラグ16が材料層14と同一の材料で形成されることとしたが、異なる材料で形成されていてもよい。ただし、プラグ16と材料層14とが同一の材料で形成されていれば、同一工程での成膜が可能となるため、好ましい。
また、プラグ16は、薄膜11と絶縁膜12aを貫通するとともに、基板12bの内部に達する状態で柱状に埋設されており、複数のプラグ16が枠状の支持基板12の内周側と外周側とに沿って埋設されていることとする。
ここで、プラグ16はステンシルマスクの放熱性を向上させることから、支持基板12中における占有体積が大きいほど好ましい。このため、プラグ16は支持基板12の内部に出来るだけ深く埋設されている方が好ましく、その断面積も広い方が好ましい。また、複数のプラグ16を埋設することで、プラグ16の占有体積を大きくしてもよい。
ここでは、複数の柱状のプラグ16が枠状の支持基板12の内周側と外周側とに沿って埋設されていることとしたが、例えば枠状の支持基板12に沿った状態で、枠状のプラグ16が埋設されていてもよく、支持基板12の内周側から外周側にかけて複数の枠状のプラグ16が設けられていてもよい。
また、薄膜11を貫通した状態のプラグ16と支持部Aにおける薄膜11の下面側に設けられた材料層14とは連通していることとする。プラグ16と材料層14とが連通していることで、薄膜11表面に生じた熱がより速やかに材料層14からプラグ16に放熱され、さらに支持基板12中に放熱される。なお、ここでは、材料層14とプラグ16とが連通して設けられることとするが、荷電粒子線Eの照射により薄膜11に生じた熱を速やかに放熱することができれば、材料層14とプラグ16とは連通していなくてもよい。
上述したような第2のステンシルマスクの構成によれば、第1実施形態のステンシルマスクと同様に、保護膜15が材料層14を覆う状態で設けられており、開口パターン13の外縁部Cは材料層14と保護膜15とで覆われていないことから、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、薄膜11を貫通するとともに、支持基板12に達する状態で、薄膜11よりも高い熱伝導性を有するプラグ16が埋設されていることから、荷電粒子線Eの照射により薄膜11に生じた熱を、プラグ16を通じて速やかに支持基板12中に放熱することができる。
したがって、ステンシルマスクを処理基板の上方に所定の間隔を有して配置する際に、熱による変形でステンシルマスクが処理基板に接触するのを防ぐとともに、処理基板全域においてステンシルマスクとの間隔を維持することができる。さらに、開口パターン13の熱による変形を防ぐことができるため、荷電粒子線Eの照射領域の位置ずれや、変形を防ぐことができる。また、支持基板12が冷却機構に接するように設けられた場合には、冷却された支持基板12の低い熱が速やかに薄膜11に伝わるため、薄膜11の温度が上昇するのを防ぐことができる。
さらに、本実施形態のステンシルマスクによれば、材料層14とプラグ16とが連通している。このため、荷電粒子線Eの照射により薄膜11表面に発生した熱が、材料層14とプラグ16を通じてより速やかに支持基板12中に放熱される。
また、本実施形態における第2のステンシルマスクの製造方法に係わる実施の形態の一例を、図7から図9の断面工程図によって説明する。なお、第1実施形態で説明したものと同様の構成には同一の番号を付して説明することとする。
まず、図7(a)に示すように、基板12b上に絶縁膜12aを成膜して支持基板12とし、その後、薄膜11を絶縁膜12a上に成膜する。ここで、支持基板12の周縁部Dおよび周縁部D上の薄膜11がステンシルマスクの支持部A(前記図6参照)を構成し、周縁部Dよりも内側の薄膜11がメンブレン部B(前記図6参照)を構成する。
次に、図7(b)に示すように、薄膜11上にレジストパターン21を形成し、その後、図7(c)に示すように、レジストパターン21をマスクに用いたエッチングにより、薄膜11を除去することで、図7(d)に示すように、支持基板12の周縁部Dよりも内側を覆う薄膜11に絶縁膜12aに達する開口パターン13を形成するとともに支持基板12の周縁部Dを覆う薄膜11に孔部17’を形成する。その後、レジストパターン21(前記図7(c)参照)をアッシング除去する。
次いで、図8(e)に示すように、孔部17’を露出するように、開口パターン13が設けられた薄膜11を覆う状態で、絶縁膜12a上にレジストパターン25を形成する。その後、図8(f)に示すように、レジストパターン25をマスクとしたエッチングにより、孔部17’(前記図8(e)参照)の底部の絶縁膜12aを除去するとともに、基板12bを除去することで、図8(g)に示すように孔部17を形成する。その後、レジストパターン25(前記図8(f)参照)をアッシング除去する。
ここで、孔部17の深さは特に限定されず、後工程で孔部17にプラグを形成する際に、プラグ形成材料が十分に埋め込める程度の深さであればよい。ただし、孔部17はより深い方が孔部17に形成するプラグをより長く形成することができることから、薄膜11に生じた熱をプラグから速やかに支持基板12中に放熱することができるため、好ましい。
次に、図8(h)に示すように、開口パターン13が形成された薄膜11を覆うとともに、孔部17を埋め込むように材料層14を成膜する。ここでは、材料層14とプラグ16とを同一材料で形成することとし、このように孔部17を材料層14で埋め込むことでプラグ16を形成する。
その後、図9(i)に示すように、開口パターン13上の材料層14を露出するように、材料層14上にレジストパターン26を形成する。次いで、図9(j)に示すように、レジストパターン26をマスクとしたエッチングにより、開口パターン13上の材料層14を除去して絶縁膜12aを露出するとともに、オーバーエッチングすることで薄膜11における開口パターン13の外縁部Cを覆う材料層14を除去する。また、支持基板12の周縁部Dよりも内側を覆う薄膜11上の材料層14と連続させた状態で、周縁部Dを覆う薄膜11上の材料層14を残存させる。
これにより、図9(k)に示すように、薄膜11における開口パターン13の外縁部Cを除く領域を覆うように材料層14が形成されるとともに、支持基板12の周縁部Dを覆う薄膜11上に形成された材料層14と孔部17に形成されたプラグ16とが連通した状態で設けられる。その後、レジストパターン26(前記図9(j)参照)をアッシング除去する。
この後の工程は、第1実施形態において図4(i)〜図5(p)を用いて説明した工程と同様に行い、開口パターン13が形成された薄膜11および材料層14を覆うように保護膜15を成膜した後、保護膜15をパターニングすることにより、開口パターン13上および開口パターン13の外縁部Cを覆う保護膜15を除去する。その後、支持基板12の周縁部Dよりも内側を除去することで、薄膜11を露出し、メンブレン部Bを形成する。
上述したような第2のステンシルマスクの製造方法によれば、第1実施形態と同様に、保護膜15が材料層14を覆う状態で設けられており、開口パターン13の外縁部Cは材料層14と保護膜15とで覆われていない状態のステンシルマスクを製造することができる。
また、図8(h)を用いて説明したように、開口パターン13が形成された薄膜11を覆うとともに、孔部17を埋め込むように材料層14が成膜される。これにより、支持基板12の周縁部Dに、薄膜11を貫通するとともに、支持基板12の内部に達する状態で、薄膜11および支持基板12よりも高い熱伝導性を有するプラグ16を形成することができる。また、プラグ16と材料層14を同一材料で形成することにより、プラグ16と材料層14とを同一工程で成膜することができる。さらに、図9(j)を用いて説明したように、材料層14をパターニングすることで、支持基板12の周縁部Dを覆う薄膜11上に材料層14を残存させることから、孔部17に形成するプラグ16と材料層14とを連通させることができる。
処理基板の上方にステンシルマスクを配置して、ステンシルマスクの上方から荷電粒子線を照射することで処理を行う、イオン注入工程、露光工程、成膜工程、エッチング工程等の用途に適用できる。
第1実施形態におけるステンシルマスクの概略断面図(a)および断面図(b)である。 第1実施形態におけるステンシルマスクの製造工程を示す断面工程図(その1)である。 第1実施形態におけるステンシルマスクの製造工程を示す断面工程図(その2)である。 第1実施形態におけるステンシルマスクの製造工程を示す断面工程図(その3)である。 第1実施形態におけるステンシルマスクの製造工程を示す断面工程図(その4)である。 第2実施形態におけるステンシルマスクの断面図である。 第2実施形態におけるステンシルマスクの製造工程を示す断面工程図(その1)である。 第2実施形態におけるステンシルマスクの製造工程を示す断面工程図(その2)である。 第2実施形態におけるステンシルマスクの製造工程を示す断面工程図(その3)である。
符号の説明
11…薄膜、12…支持基板、13…開口パターン、14…材料層、15…保護膜、16…プラグ、17,17’…孔部、C…外縁部、D…周縁部

Claims (16)

  1. 開口パターンを有する薄膜を備えたステンシルマスクであって、
    前記薄膜の一主面側における前記開口パターンの外縁部を除く領域には、前記薄膜よりも高い熱伝導性を有する材料層が設けられている
    ことを特徴とするステンシルマスク。
  2. 前記材料層を覆う状態で保護膜が設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載のステンシルマスク。
  3. 前記保護膜が前記材料層を覆う状態で、かつ前記開口パターンの外縁部を除く領域に設けられている
    ことを特徴とする請求項2記載のステンシルマスク。
  4. 支持基板上に薄膜を形成した後、前記支持基板の周縁部よりも内側を覆う薄膜に、前記支持基板に達する開口パターンを形成する第1工程と、
    前記開口パターンが形成された前記薄膜を覆うように、当該薄膜よりも高い熱伝導性を有する材料層を成膜する第2工程と、
    前記材料層をパターニングすることにより、前記開口パターン上および当該開口パターンの外縁部を覆う当該材料層を除去する第3工程と、
    前記支持基板の周縁部よりも内側を除去して前記薄膜を露出する第4工程とを有する
    ことを特徴とするステンシルマスクの製造方法。
  5. 前記第3工程と前記第4工程との間に、
    前記材料層を覆うように保護膜を形成する工程を有する
    ことを特徴とする請求項4記載のステンシルマスクの製造方法。
  6. 前記保護膜を形成する工程では、
    前記開口パターンが形成された前記薄膜および前記材料層を覆うように保護膜を成膜した後、前記保護膜をパターニングすることにより、前記開口パターン上および当該開口パターンの外縁部を覆う当該保護膜を除去する
    ことを特徴とする請求項5記載のステンシルマスクの製造方法。
  7. 前記保護膜を形成する工程では、
    前記材料層の表面の不動態処理を行うことで、当該材料層の酸化膜を形成する
    ことを特徴とする請求項5記載のステンシルマスクの製造方法。
  8. 開口パターンを有する薄膜と、前記薄膜の周縁部を支持する支持基板とを備えたステンシルマスクであって、
    前記薄膜の一主面側における前記開口パターンの外縁部を除く領域には、前記薄膜よりも高い熱伝導性を有する材料層が設けられており、
    前記薄膜を貫通するとともに、前記支持基板の内部に達する状態で、前記薄膜および前記支持基板よりも高い熱伝導性を有するプラグが埋設されている
    ことを特徴とするステンシルマスク。
  9. 前記材料層と前記プラグとが連通している
    ことを特徴とする請求項8記載のステンシルマスク。
  10. 前記材料層を覆う状態で保護膜が設けられている
    ことを特徴とする請求項8記載のステンシルマスク。
  11. 前記保護膜が前記材料層を覆う状態で、かつ前記開口パターンの外縁部を除く領域に設けられている
    ことを特徴とする請求項10記載のステンシルマスク。
  12. 支持基板上に薄膜を形成した後、前記支持基板の周縁部よりも内側を覆う前記薄膜に、当該支持基板に達する開口パターンを形成するとともに、前記支持基板の周縁部を覆う前記薄膜と当該支持基板とに、当該支持基板の内部に達する孔部を形成する第1工程と、
    前記開口パターンが形成された前記薄膜を覆うように、当該薄膜よりも高い熱伝導性を有する材料層を成膜するとともに、前記孔部に前記薄膜および前記支持基板よりも高い熱伝導性を有するプラグを形成する第2工程と、
    前記材料層をパターニングすることにより、前記開口パターン上および当該開口パターンの外縁部を覆う当該材料層を除去する第3工程と、
    前記支持基板の周縁部よりも内側を除去して前記薄膜を露出する第4工程とを有する
    ことを特徴とするステンシルマスクの製造方法。
  13. 前記材料層と前記プラグとが同一の材料で形成されており、
    前記第2工程では、前記開口パターンが形成された前記薄膜を覆うとともに、前記孔部を埋め込むように、前記材料層を成膜する
    ことを特徴とする請求項12記載のステンシルマスクの製造方法。
  14. 前記第3工程と前記第4工程との間に、
    前記材料層を覆うように保護膜を形成する工程を有する
    ことを特徴とする請求項12記載のステンシルマスクの製造方法。
  15. 前記保護膜を形成する工程では、
    前記開口パターンが形成された前記薄膜および前記材料層を覆うように保護膜を成膜した後、前記保護膜をパターニングすることにより、前記開口パターン上および当該開口パターンの外縁部を覆う当該保護膜を除去する
    ことを特徴とする請求項14記載のステンシルマスクの製造方法。
  16. 前記保護膜を形成する工程では、
    前記材料層の表面の不動態処理を行うことで、当該材料層の酸化膜を形成する
    ことを特徴とする請求項14記載のステンシルマスクの製造方法。
JP2003382260A 2003-11-12 2003-11-12 ステンシルマスクおよびその製造方法 Abandoned JP2005150205A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003382260A JP2005150205A (ja) 2003-11-12 2003-11-12 ステンシルマスクおよびその製造方法
US10/983,708 US20050100800A1 (en) 2003-11-12 2004-11-09 Stencil mask and method of producing the same
KR1020040092467A KR20050045936A (ko) 2003-11-12 2004-11-12 스텐실 마스크 및 그 제조 방법
EP04292684A EP1531361A3 (en) 2003-11-12 2004-11-12 Stencil mask and method of producing the same
TW093134828A TW200519527A (en) 2003-11-12 2004-11-12 Stencil mask and method of producing the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003382260A JP2005150205A (ja) 2003-11-12 2003-11-12 ステンシルマスクおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005150205A true JP2005150205A (ja) 2005-06-09

Family

ID=34431443

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003382260A Abandoned JP2005150205A (ja) 2003-11-12 2003-11-12 ステンシルマスクおよびその製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20050100800A1 (ja)
EP (1) EP1531361A3 (ja)
JP (1) JP2005150205A (ja)
KR (1) KR20050045936A (ja)
TW (1) TW200519527A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011175995A (ja) * 2010-02-23 2011-09-08 Toppan Printing Co Ltd 多層型ステンシルマスク及びその製造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4362350B2 (ja) * 2003-11-12 2009-11-11 ソニー株式会社 ステンシルマスクの製造方法
JP2007324373A (ja) * 2006-06-01 2007-12-13 Pd Service:Kk ステンシルマスク

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0934103A (ja) * 1995-05-17 1997-02-07 Nikon Corp 荷電粒子線転写用マスク
JP3143043B2 (ja) * 1995-06-15 2001-03-07 ホーヤ株式会社 転写マスク
DE10039644A1 (de) * 2000-08-14 2002-02-28 Rubitec Gesellschaft Fuer Innovation & Technologie Ruhr Univ Bochum Mbh Lochmaske und Verfahren zur Herstellung einer Lochmaske
JP3678199B2 (ja) * 2001-05-16 2005-08-03 ソニー株式会社 半導体装置製造用マスクの作製方法、及び半導体装置の製造方法
JP2004207572A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Toshiba Corp ステンシルマスク及びマスク形成用基板並びにステンシルマスクの製造方法及びマスク形成用基板の製造方法
JP4362350B2 (ja) * 2003-11-12 2009-11-11 ソニー株式会社 ステンシルマスクの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011175995A (ja) * 2010-02-23 2011-09-08 Toppan Printing Co Ltd 多層型ステンシルマスク及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP1531361A2 (en) 2005-05-18
EP1531361A3 (en) 2005-12-21
TW200519527A (en) 2005-06-16
KR20050045936A (ko) 2005-05-17
US20050100800A1 (en) 2005-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010177667A (ja) 電極を有するマルチビーム・デフレクタアレー装置の製造方法
JP2018523924A (ja) ダミーゲートを用いないパターニング方法
JP2011029491A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP7000437B2 (ja) アレイ基板及びその製造方法、表示パネル及びその製造方法
JP4362350B2 (ja) ステンシルマスクの製造方法
JP3271616B2 (ja) 電子線露光用マスク及びその製造方法
TWI584375B (zh) 提高氧化物蝕刻選擇性的方法
JP2010114201A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2005150205A (ja) ステンシルマスクおよびその製造方法
WO2001091167A1 (fr) Substrat pour masque de transfert, masque de transfert et son procede de fabrication
US9711469B2 (en) Semiconductor structure having recess and manufacturing method thereof
JP2005310855A (ja) メンブレンマスク
US20060031068A1 (en) Analysis method
JP2009277964A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2005332844A (ja) メンブレンマスク、これを用いたパターン処理方法、およびメンブレンマスクの製造方法
JP4405201B2 (ja) 二次元パターニング方法ならびにそれを用いた電子デバイスの作製方法
US11056342B2 (en) Method for silicidation of semiconductor device, and corresponding semiconductor device
JP2006030230A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2006253640A (ja) 金属、半導体、絶縁体パターンの線幅及びサイズを縮める方法
US9588417B2 (en) Photomask pellicle
KR100427718B1 (ko) 반도체 소자의 제조 방법
JP2011040545A (ja) 半導体装置の製造方法
JP5589288B2 (ja) 電子線露光方法
JPH05121377A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH04267337A (ja) 半導体装置の製法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060530

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20081006