JP2005147822A - X線画像撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 撮影部ユニットの電源ユニットからの漏洩磁界を強力にシールドし、X線像を検出するパネルセンサから低ノイズの安定した画像を得る。
【解決手段】 X線検出器23のシールド筐体61は、電気的にも接触面で導通をさせると共に、密閉性を高めた構造とされている。シールド筐体61内では、アルミ箱ケース63を外側、鉄箱ケース64を内側にして重ね合わせた密閉箱体をベースとして、これらの隙間からの漏洩磁界を更に防ぐため、3つ目の鉄箱ケース65を重ね合わせた三重構造の箱体が内蔵されている。ケース63、64、65は共に、一面を開放した箱体であり、アルミ箱ケース63の開放部を鉄箱ケース64により覆い、鉄箱ケース64の開放部側から更に鉄箱ケース65を覆い被せている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、X線を用いて被検体の撮像を行うX線画像撮影装置に関するものである。
近年、X線のデジタル撮像センサとして、所謂フラットパネルセンサが台頭してきている。このフラットパネルセンサは従来のフィルムを使用した撮影システムに置き変わる可能性を有しており、X線画像を直接デジタル化したデータを出力できることから、今後の広範囲に渡る展開が期待されている。
このフラットパネルセンサは主にアモルファス系シリコンを用いるものが多く、撮影面積の大型化や高精細化が求められると同時に、高感度化や高SN比が求められている。
一方で、近年の撮影部ユニットにはカセッテ型等の一層の小型化も要望されてきており、例えば特許文献1のようにカセッテ型の撮影ユニット等も提案されている。この撮影部ユニットには、上述のフラットパネルセンサ、その駆動系回路、信号検出系回路、デジタル系回路、電源系回路等が収められているが、これらの構成のうち、特に電源系回路が小型化の障害になる。
通常では、電力を商用AC電源から得ているため、AC電源からDC電源に変換するためのトランス等を含み電源回路全体が大型となる。このような電源を撮影部ユニットに搭載すると小型化を実現できないため、AC電源からDC電源に変換する電源回路を撮影部ユニットから切り離し、電源ユニットとして所定のDC電圧を発生させ、数mの電源ケーブルを介して撮影部ユニットに供給する方法が実用化されている。
特開2003−248060号公報
撮影部ユニットでは、上述したような幾つかの回路に異なる電圧を供給する必要があるが、これらの電圧を電源ユニット内において発生させると、ケーブル長さが数m以上となる場合には、ケーブルのドロップ電圧、ノイズの重畳等の実用化には問題点が多い。このため、電源ユニットから供給するDC電圧は比較的高い電圧で単一化して供給し、撮影部ユニット内でDC/DC電源等のスイッチング電源を使用して各種電圧を供給する方法が用いられている。
DC/DC電源は近年の技術が進歩し小型化が進んでいるが、一方でスイッチング電源であるため、伝導性、放射性ノイズ、特に漏洩磁界ノイズが発生し、周辺回路、とりわけパネルセンサ及びアンプICを含めた検出系に磁気結合して誘導ノイズ電圧を発生し、画像品質に影響を及ぼすという問題を有している。
撮影部ユニットの小型化を実現するには、DC/DC電源自体の小型化又は上述したパネルセンサ、他の周辺回路をより近接して配置することが避けられない。DC/DC電源等のスイッチング電源からの漏洩磁界等の電磁波ノイズを抑制するには、トランス等の部品レベルでの対策及び布線対策又は電源全体をシールドして磁界漏洩を防止する対策等が考えられる。しかし、磁界シールドは小型軽量化を困難とし、画像にラインノイズが重畳し、画質を劣化させてしまうという問題点がある。
仮に、磁界シールドが可能な場合でも、よりシールド特性が優れた筐体は密閉性が必要なため、発熱による問題が発生する。特に、フラットパネルセンサの裏面にDC/DC電源が配置された場合等には、電源からの発熱によりパネルセンサ内が温度上昇し、ノイズが増加したり、センサの寿命を低下させることがある。更に、フラットパネルセンサの面内での温度分布により画質特性に影響を与えるという問題が発生し易い。
また、シールド特性が優れた筐体は形状が大きく重くなり、コストの問題があり、装置全体を小型化しながら、漏洩磁界に対しての影響、発熱の影響を防止することはなかなか困難である。
本発明の目的は、上記の課題を解決し、撮影部ユニット内に電源ユニットを実装しても、電源ユニットからの漏洩磁界を強力にシールドし、パネルセンサから低ノイズの安定した画像を得ることが可能なX線画像撮影装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係るX線画像撮影装置は、X線像を検出するパネルセンサと、該パネルセンサを駆動する駆動手段と、該パネルセンサからの信号を読み出す読出手段と、前記駆動手段及び読出手段に電力を供給する電源ユニットとを有し、これらを1個のシールド筐体内に近接して実装したX線画像撮影装置であって、前記シールド筐体内では、電磁界に対してシールド効果を持つ金属で形成した第1、第2の金属体を重ね合わせて密閉した箱体内に前記電源ユニットを収納し、前記第1、第2の金属体間の隙間を第3の金属体により覆ったことを特徴とする。
本発明に係るX線画像撮影装置によれば、電源ユニットを収納するシールド筐体内の密閉箱体を第1、第2、第3の金属体から構成し、電源ユニットから外部への漏洩磁界を低減すると共に、パネルセンサの裏面に電源ユニットを配置することが可能となり、撮影部の小型化を図ることができる。
また、密閉箱体を構成する金属体の熱伝導率を選択することにより、温度上昇も抑制することができる。
図1はX線撮像システムのブロック構成図を示しており、X線撮像装置はX線制御室1、X線室2、診断室3に分割して配置されている。X線制御室1内には、このX線撮像システムの全体的な動作を制御するシステム制御器11が配置され、システム制御器11は撮像制御器12、画像処理器13、記憶装置14、外部記憶装置15、表示制御器16、LANボード17から構成されている。撮像制御器12はX線室2に置かれるX線撮像系を制御し、画像処理器13はX線室2のX線撮像系による画像の処理を行い、記憶装置14は画像処理器13により処理された基本画像データを高速に記憶する。そして、これらの機器同士はバス回路により接続されている。
表示制御器16はモニタ18を制御して種々の文字及び画像を表示し、大容量の外部記憶装置15は例えば光磁気ディスクであり、LANボード17はX線制御室1と診断室3とを接続し、X線室2での撮影画像等を診断室3の装置に転送する。またシステム制御器11には、操作者Yが種々の指令を入力するための操作者インタフェース19が接続されている。
X線室2には、被写体である患者用の撮影用寝台21が設けられ、患者Zの上方にはX線を発生するX線発生器22が配置され、撮影用寝台21の下方にはX線検出器23が設けられている。X線発生器22は、X線を発生するX線管球24、X線制御室1の撮像制御器12により制御されてX線管球24を駆動する高圧電源25及びX線管球24により発生されたX線ビームを所望の撮像領域に絞り込むX線絞り26から構成されている。
X線検出器23はグリッド27、シンチレータ28、フラットパネルセンサである光検出器アレイ29及びX線露光量モニタ30の積層体、光検出器アレイ29を駆動する駆動器31、DC/DC電源32から構成されている。
DC/DC電源32はAC/DC電源33からのDC電圧をX線検出器23内の各回路に所定の電圧を供給し、AC/DC電源33は商用AC電源ラインから所定のDC電圧に変換する電源である。
診断室3には、システム制御器11のLANボード17を介して転送された画像を画像処理したり診断支援する画像処理端末41、LANボード17を介して転送された画像(動画像/静止画)を表示する映像表示モニタ42、イメージ・プリンタ43及び画像データを格納するファイルサーバ44から構成され、これらの機器同士はバス回路により接続されている。
システム制御器11はX線撮像系のシーケンスを制御する撮像制御器12に、操作者Yの指示に基づいて撮影条件を指令すると、撮像制御器12はその指令に基づいてX線発生器22、撮影用寝台21及びX線検出器23を駆動して、患者ZのX線像をX線検出器23によって撮影する。即ち、撮像制御器12からの制御信号に従い、X線発生器22の高圧電源25がX線管球24にX線発生のための電圧を印加することにより、X線管球24はX線ビームを発生する。発生されたX線ビームはX線絞り26を介して患者Zに照射される。
X線ビームは患者Z及び撮影用寝台21を透過してX線検出器23に入射し、X線検出器23から出力されるX線画像信号は、X線制御室1の画像処理器13に転送され、操作者Yが指定した画像処理を施されてモニタ18に画像表示されると同時に、基本画像データとして記憶装置14に格納される。更に、システム制御器11は操作者Yの指示により、再画像処理とその結果の画像表示、ネットワーク上の装置への画像データの転送、保存、映像表示及びフィルム印刷等を実行する。
図2はDC/DC電源32のブロック構成図を示し、この電源32はパルス幅制御方式(以下PWM)のDC/DC電源であるが、これは発振周波数が一定でパルス幅を変えて制御する型式であり、各種の制御方式の中でも主流になっている。AC/DC電源33からの入力はスイッチング部51、高周波トランス52、整流部53を介して出力されている。そして、整流部53の出力は、誤差増幅器54、パルス幅変換器55を介してスイッチング部51にフィードバックされている。また、誤差増幅器54には基準電圧が入力され、パルス幅変換器55には基準クロック信号が入力されている。
AC/DC電源33からのDC電圧はスイッチング部51に印加され、ここで高周波交流電圧に変換された後に、高周波トランス52を介して2次側の整流部53に伝達される。整流部53では高周波交流電圧を整流ダイオードで整流し、平滑フィルタを通してリップル分の少ない直流電圧とし負荷に供給している。
整流部53の出力端の一部は誤差増幅器54に入力されていて、誤差増幅器54は整流部53からの出力電圧を基準電圧と比較して、その誤差分を検出して増幅する。この増幅された誤差信号は、次段のコントロール回路であるパルス幅変換器55に送られ制御信号となる。パルス幅変換器55は基準クロック信号を基準周波数として固定発振し、そのパルス幅を誤差信号に対応して変換し、スイッチング部51にフードバックして出力が安定化するように制御される。
このように、DC/DC電源32の発振周波数は、基準クロック信号により固定発振するので、通常はCR発振器等を内蔵させているが、本実施例では、タイミング信号発生手段から供給されるCLK信号により発振させている。また、スイッチング部51については、フォワード、フライバック、プッシュプル、ブリッジ等各種方式があり、更に1次側と2次側を絶縁したものと絶縁しないもの等があるが、ここでは詳細な説明は省略する。
入力電圧と出力電圧に関しては、実施例では出力電圧はDC5V前後が中心で、入力電圧はDC50V程度である。入力電圧をDC50Vと比較的高くすれば電流を抑えられることから、外部から供給される電源ケーブルを比較的小型化することができるため有用である。
図3は撮影部で使用する電源のブロック構成図を示し、各種の電圧を発生させる電源ブロックは、上述のDC/DC電源基本回路を3系統組み合わせたものとされている。アナログ系電源1はX線検出器23の出力を増幅するアンプICに供給されており、アナログ系電源2はX線検出器23やアンプIC及びドライバICに供給する基準電位等を供給している。デジタル系電源は駆動器31、図示しないその他のデジタル系回路に電源を供給している。そして、アナログ系電源1、2はリップルノイズ、スパイクノイズ等の伝導性ノイズを極力低減化して出力されている。X線検出器23から出力される信号レベルは極めて微弱なため、その大もとである電源のノイズ性能を低減化することが画像品質の上で必須となる。
1次側と2次側での絶縁に関しては非絶縁性と絶縁性があるが、絶縁性ではノイズ関係の処理が比較的容易であるが、トランス等の部品大きさに問題がある。小型化の観点からは非絶縁性として、各種類の電圧同士のグラウンドループ処理等を行う必要がある。
また小型化する上で、DC/DC電源32内に幾つかの系統、チャンネルを持つ場合に、特に高密度化を行う際に顕著な問題となるのが、チャンネル間で発生するクロストークノイズである。実装上、隣接したチャンネルからの漏洩磁界が他のチャンネルに重畳してしまい、各周波数が異なる場合はビートが生ずることにもなる。このような通常の複数出力をする場合に、それぞれの発振周波数は厳密には管理されていない。
本実施例では、複数のチャンネルを全て同期させて、チャンネル間でのクロストークノイズの影響も低減化している。ただし構成によっては、全てを同期させる必要はない場合もあるので、これに限定されるものではない。また、より低ノイズ化が求められる個所には、アナログレギュレータを使用してもよいが、電源としての効率が低下し、発熱問題やコストの問題が発生しない程度の個所に限定される。
DC/DC電源32からのノイズの発生源としては、主にスイッチング部51、高周波トランス52、整流部53等がある。スイッチング部51はスイッチング素子が高速でオン、オフするため、急激な電圧電流の変化に伴ってサージ電流が発生し、これらが伝導性ノイズとなる。整流部53に使われる整流ダイオードは高い周波数で整流する場合に、順方向により蓄積された電荷は、キャリア蓄積の効果によって逆方向電圧発生後も残り、短い時間、逆方向電流が流れ、これがリカバリノイズとなってサージ電圧を発生させる。
また高周波トランス52では、コイルに流れる電流によって発生した磁束の殆どは、透磁率の高いコア内を通過するが、一部はギャップ等から空中に放射され、この漏洩磁界が周辺回路に電磁誘導ノイズを発生させる。本実施例で示した一般的な降圧型DC/DC電源の場合には、この高周波トランス52で電圧を低下しているため、電圧を1/Nに下げると、電流はN倍となって強い磁界が発生する。
更に、回路ループに流れる電流により生ずる磁界ノイズが、周辺回路に電磁誘導ノイズを発生させる。その主なものは、スイッチング部51と高周波トランス52の1次側で構成される回路ループと、高周波トランス52の2次側、整流部53で構成される回路ループであり、これらに流れる電流により磁界ノイズが発生する。
このようなDC/DC電源32から発生するノイズ対策として、サージ電圧ノイズについてはスナバ回路等その発生を抑制する素子を、スイッチング部51、整流部53等の回路素子に接続すること等がある。これらは主に伝導性ノイズに対しての対策となるが、回路の接地対策も必要になる。
また、放射性ノイズである漏洩電磁界ノイズに対しては、上述した回路ループ開放を小さくする等の放射磁界が発生し難いパターニングを行う工夫、或いは高周波トランス52からの漏洩磁界を抑えるシールドの工夫、更にはDC/DC電源32全体をシールドするなどの様々な対策が考えられる。
しかし最も困難なものは、DC/DC電源32からの漏洩磁界に対する対策である。これは上記のような対策で或る程度は低減化できるものの、扱う信号レベルが極めて低い装置の場合には、低減化した漏洩磁界でもX線検出器23及びアンプICを含めた信号検出系回路に電磁誘導を引き起こして、画像上のノイズとなって影響を及ぼすこととなる。特に、撮影部が小型高密度に実装されてくると、相互間の空間距離が短くなるため、影響は益々増大することになる。
これらのノイズを防ぐには、トランス等の部品レベルでの対策及び布線対策、また電源全体をシールドして磁界漏洩を防止すること等が考えられるが、これらの対策を効果的に行うこと、また形状、コスト、熱等の問題から、装置全体を小型化しながら、漏洩磁界に対しての影響を防止することは困難を伴う。
図4は漏洩磁界がセンサ検出部に電磁誘導を引き起こした場合に発生する画像ノイズ、即ちゲートラインごとに発生するラインノイズの説明図である。水平方向はゲートライン、垂直方向はシグナルラインであり、一例として5ライン毎に強いラインノイズが発生する場合を示している。ラインノイズは撮影画像上に重畳されるため、画像品質を著しく低下させてしまい、医療用画像の場合には特に誤診等を引き起こすことにもつながるため問題となる。
このラインノイズは信号ラインをサンプルホールドする際に、DC/DC電源32からCLK信号と同期して信号上に重畳するノイズとの位相関係が、ラインごとで順次にずれてゆくために、所定の周波数のビートとして画像上のラインノイズとして出現するためである。
ここで、1ラインの駆動周波数をFl(サンプリング周波数)、DC/DC電源32からのノイズ周波数をFnとすると、画像のラインノイズ周波数Flnは、ノイズがサンプリング中に重畳することを前提とすると、ノイズとサンプリングのビートであるので、下記のように表すことができる。
Fln=ABS(Fn−i×Fl)≦Fl(ただし、iは零以上の正の整数)
Fln/Fl=ABS(Fn/Fl−i)≦1
ここで、Fn/Fl=i+d(ただし、dは小数部)とし、上式に代入すると、
Fln/Fl=d≦1
となり、ラインノイズ周波数Flnは下式のようになる。
Fln=d×Fl
一例としてd=0.2の場合に、5ライン毎にラインノイズが発生することになる。
図5は一部の部材を省略したX線検出器23の断面図、図6は分解斜視図を示し、DC/DC電源32、撮影部ユニットを内蔵している。X線検出器23のシールド筐体61は、X線が入射してくる面側に箱状の前面カバー61aと、反対側の裏面カバー61bとから構成されており、鉄等を素材として電磁束が入らないように、電気的にも接触面で導通をさせると共に、密閉性を高めた構造とされている。そして、裏面カバー61bを取り外すことによって、内部の各電気回路にアクセスすることができるようになっている。
シールド筐体61内では、アレイ保持板金62が光検出器アレイ29の周囲を保持しており、光検出器アレイ29の裏側には各種電気回路、DC/DC電源32等を内蔵した密閉箱体が配置されている。
即ち、シールド筐体61内には、アルミ箱ケース63を外側、鉄箱ケース64を内側にして重ね合わせた密閉箱体をベースとして、これらの隙間からの漏洩磁界を更に防ぐため、3つ目の鉄箱ケース65を重ね合わせた三重構造の箱体が内蔵されている。ケース63、64、65は共に、一面を開放した箱体であり、アルミ箱ケース63の開放部を鉄箱ケース64により覆い、鉄箱ケース64の開放部側から更に鉄箱ケース65を覆い被せて、磁束の漏れを低減している。
これら3つのケース63、64、65は、図5に示すように複数の固定ねじ66によって、重ね合わされたケースの周囲4辺が固定されている。これらの固定ねじ66は3つのケース63、64、65を固定するだけでなく、3つのケース間を密着させており、固定ねじ66の数が多いほど漏洩磁界は低減する。
DC/DC電源32を搭載した回路基板67は鉄箱ケース64の底部に絶縁性熱伝導シート68を介して固定ねじ69により固定されていて、回路基板67にはその他の各種電気部品70も搭載されている。なお、図面では回路基板67の片面のみに電気部品70を搭載したが、両面実装も可能である。電気部品70には発熱部品があるため、熱伝導シート68を介して固定ねじ69で固定しているが、その場合に固定ねじ69を止める回路基板67のラウンドは電気的に浮いているが、複数に及ぶ固定ねじ69の内、電源入力部近傍の一点は地絡している。多点で地絡するとケースに回路電流が流れ、様々な問題を引き起こすことになる。
なお、DC/DC電源32の電源入出力口については、固定ねじ66を取り付ける4面のうちの何れかに、最低限の大きさの孔部を設けることによっている。組立上の簡易性からは、電源回路基板67にコネクタ受けを設け、コネクタを挿入する際に必要な開放部をシールド筐体61に設けることが望ましい。
鉄箱ケース65にはアレイ保持金具71が固定されており、絶縁リング72を介して固定ねじ73によってアレイ保持板金62に絶縁固定されている。アレイ保持板金62と鉄箱ケース65の間には、絶縁性断熱シート74が挟み込まれ、DC/DC電源32での発熱が光検出器アレイ29に熱伝導し難い構造となっている。
また一方で、シールド筐体61の右側面つまりアルミ箱ケース63の底面では内部からの発熱が積極的に伝わる構造とされ、シールド筐体61の裏面カバー61bとアルミ箱ケース63間に絶縁性伝熱シート75が挟み込まれ、熱を外部に放熱するようになっている。
図7は各種金属材料の磁界シールド周波数特性を実測した結果の一例である。縦軸はシールド効果、横軸は印加する磁界周波数を示し、実測金属は銅、アルミニウム、SUS、鉄であり、それぞれ1mm厚である。
この結果から、周波数帯によって各金属でのシールド効果が変化することが分かり、DC/DC電源32の発振周波数に応じてケースとして最適な材料を選択する必要がある。なお、鉄は優れた特性を示しているが、製造工程によりシールド効果が安定しない場合もあるので注意が必要である。
熱伝導に関しては、銅>アルミニウム>>鉄、SUSの関係があり、実際には厚さや構造にもよるが、熱を伝えるべき面には鉄、SUS等を選択し、放熱すべき面には銅、アルミニウムを選定することが好ましい。
本実施例では、放熱面側にアルミニウムを選択しているが、これは銅の場合には熱伝導の点、シールド効果では好ましくとも、重さ、コストの点で問題がある。また、光検出器アレイ29側にはシールドの点、熱伝導の悪さから鉄を配置している。
これらは一例であって、この組合わせに限るものではなく、記載した以外の金属でも上述した内容に適合するものであれば支障はない。また、放熱構造、シールド構造等の工夫により、選定される金属は代り得る。
図8はDC/DC電源32をシールド筐体61に内蔵した実施データを示し、DC/DC電源32からの漏洩磁界と画像上に発生するラインノイズの特性図である。この特性図から、漏洩磁界が大きいほどラインノイズが増加し、画像品質を劣化させることが分かる。
特性A、B、Cはシールド筐体61のケースの構造の違いを示している。なお、各ケースの厚みは、アルミ箱ケース63で1mm、鉄箱ケース64で1mm、鉄箱ケース65で0.3mm、発振周波数100kHzである。Cの場合はケースを2層とし、かつ2層の止めねじ66の間隔を広くした場合で、漏洩磁界が極めて大きくなっている。これに対して、Bのように3層構造にすると、漏洩磁界は1/10程度まで低減している。3層にしてかつ止めねじ66の間隔を短く、つまり止めねじ66を多くしたAでは、更に大きく漏洩磁界が低減していることが分かる。なお、Aのラインノイズのレベルは、ドロッパ電源を使用した場合のレベルとほぼ同等となっている。
図9はシールド筐体61に内蔵される他の密閉箱体の断面図である。この密閉箱体内の部品の説明は、図5と同一のため省略する。放熱面側の金属箱ケース81、光検出器アレイ29側の金属箱ケース82は、それぞれ周囲に外側に屈曲したフランジ部83、84を持つ構造とされ、フランジ部83、84を重ね合わせて密閉箱体を形成し磁界の漏洩を抑えている。
更に、重ね合わせたフランジ部83、84同士の隙間からの磁界の漏れを防ぐため、フランジ部83、84の外側を覆うように、断面コ字型の漏れ止め金具85が周設され、更にねじ86により固定されている。フランジ部83、84の合わせ目が大きいほど、重なり合う面が大きくなるので磁界の漏れは少なくなる。
図10は更に他の密閉箱体の断面図であり、図9の構造を更に簡略化したものである。放熱面側の金属板91に対し、フランジ部92を有する光検出器アレイ29側の金属箱ケース93が重ねられている。更に、金属板91と重ね合わせたフランジ部92に漏れ止め金具94が周設され、ねじ95により固定されている。なお、金属板91と金属箱ケース93を反対にして、放熱面側に金属箱ケース93を配置することもできる。
この構成においても、密閉箱体内で発生する磁界の漏れを防止する効果を有する。
密閉箱体内に収納する電源ユニットはPWM型の電源のみならず、周波数変調型のDC/DC電源にも対応が可能であるため、幅広いスイッチング電源に適応できる。
X線撮像システムのブロック構成図である。 DC/DC電源のブロック構成図である。 電源のブロック構成図である。 ラインノイズの説明図である。 X線検出器の断面図である。 シールド筐体の分解斜視図である シールド材の磁界シールドの周波数特性のグラフ図である。 DC/DC電源からの漏洩磁界とラインノイズ特性図である。 他のシールド筐体の断面図である。 更に他のDC/DC電源シールド筐体の断面図である。
符号の説明
11 システム制御器
22 X線発生器
23 X線検出器
29 光検出器アレイ
32 DC/DC電源
33 AC/DC電源
61 シールド筐体
63 アルミ箱ケース
64、65 鉄箱ケース
81、82、93 金属箱ケース
83、84、92 フランジ部

Claims (9)

  1. X線像を検出するパネルセンサと、該パネルセンサを駆動する駆動手段と、該パネルセンサからの信号を読み出す読出手段と、前記駆動手段及び読出手段に電力を供給する電源ユニットとを有し、これらを1個のシールド筐体内に近接して実装したX線画像撮影装置であって、前記シールド筐体内では、電磁界に対してシールド効果を持つ金属で形成した第1、第2の金属体を重ね合わせて密閉した箱体内に前記電源ユニットを収納し、前記第1、第2の金属体間の隙間を第3の金属体により覆ったことを特徴とするX線画像撮影装置。
  2. 前記第1、第2の金属体はそれぞれ一面を開放した箱体状であり、該箱体状の開放された面同士を向き合わせて入れ子構造として密閉箱体としたことを特徴とする請求項1に記載のX線画像撮影装置。
  3. 前記第3の金属体は一面を開放した箱体状であり、前記第1、第2の金属体を重ね合わせて形成した4辺の隙間を覆うようにして、前記第3の金属体を更に重ね合わせたことを特徴とする請求項2に記載のX線画像撮影装置。
  4. 前記第1、第2の金属体から成る箱体状の開放部の周囲に形成したフランジ部同士を重ね合わせて密閉箱体とし、前記フランジ部同士の隙間を断面コ字型の第3の金属体により覆ったことを特徴とする請求項1に記載のX線画像撮影装置。
  5. 前記第1の金属体から成る箱体状の開放部の周囲に形成したフランジ部に、金属板から成る第2の金属体を重ね合わせて密閉箱体とし、前記重ね合わせ個所の隙間を断面コ字型の第3の金属体により覆ったことを特徴とする請求項1に記載のX線画像撮影装置。
  6. 前記第1、第2、第3の金属体は、前記電源ユニットの発振周波数帯において電磁界シールド効果を有する金属を使用したことを特徴とする請求項1に記載のX線画像撮影装置。
  7. 前記第1及び第2の金属体は電磁界シールド効果を有すると共に、一方は熱伝導が高い金属であり、他方は低い金属としたことを特徴とする請求項1に記載のX線画像撮影装置。
  8. 前記熱伝導が高い金属はアルミニウム又は銅であり、前記熱伝導が低い金属は鉄又はSUS又はマグネシウムとしたことを特徴とする請求項7に記載のX線画像撮影装置。
  9. 前記パネルセンサの裏面側に前記密閉した箱体の前記熱伝導が低い金属体を配置し、反対側に前記熱伝導が高い金属体を配置し、前記電源ユニットは前記熱伝導が高い金属体に電気絶縁性伝熱シートを介して取り付けたことを特徴とする請求項7に記載のX線画像撮影装置。
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