JP2005145327A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 空調過渡期において、運転席を除く座席に対向した吹出口からの空調風の吹き出しを停止する制御を行うと、消費エネルギーが大きくなる。
【解決手段】 現在の空調状態が、予め区分された複数のパターンのいずれであるかを判定する空調状態判定手段34を備え、乗員検知手段27により、運転席を除く座席に乗員が着座していないと検知された場合に、空調状態判定手段34の判定結果に応じて、乗員が不在の座席に対向した空調風吹出口からの送風状態の制御方式を切り換えることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は車両用空調装置に関するものである。
特開2002−248936号公報に開示された車両用空調装置では、シートセンサ等の乗員検知手段により各座席における乗員の有無を検知し、運転席を除く座席に乗員が着座していない時には、その座席に対向した吹出口からの空調風の吹き出しを停止する制御(以下、一人乗車時空調制御と記す)を行うことで、省エネルギー化を図っている。また、この車両用空調装置では、一人乗車時には、運転席に対向した吹出口からの吹出風量を少なくしたり、風温が高くなるように圧縮機を制御したりすることで、運転手の快適感を確保しつつ冷暖房性能を適正に制御して省エネルギー化を図っている。
また、本発明者等は、前記乗員検知手段に代えて、ユーザが一人乗車時空調制御へ移行するか否かを選択入力する手段(以下、空調風吹出制御選択手段と記す)を設けて、省エネルギー化を図った車両用空調装置を既に提案している。
上記各従来技術では、乗員検知手段により運転手のみの着座を判定した時、あるいは空調風吹出制御選択手段でユーザが選択した時に、一人乗車時空調制御へ移行するようになっている。しかしながら、本発明者の実験によれば、このような制御では、空調安定期には省エネルギー効果は得られるものの、冷房開始初期のような空調過渡期には逆に消費エネルギーが大きくなって省エネルギー効果が得られないとの結果が得られている。
これは、空調過渡期に一人乗車時空調制御とすると、冷房能力が低下して車室内の温度降下速度が遅くなり、室温がなかなか下がらないため、圧縮機や送風機が高負荷で作動する時間が通常の空調制御に比べて長くなるからである。
特開2002−248936号公報
解決しようとする問題点は、空調過渡期において、運転席を除く座席に対向した吹出口からの空調風の吹き出しを停止する制御を行うと、消費エネルギーが大きくなる点である。
上記目的を達成するために、第1の発明は、各座席に乗員が着座しているか否かを検知する乗員検知手段27を有し、この乗員検知手段27が、運転席を除く少なくとも一つの座席に乗員が着座していないと検知した場合に、不在の座席に対向した空調風吹出口からの送風状態を制御するようにした車両用空調装置であって、現在の空調状態が、予め区分された複数のパターンのいずれであるかを判定する空調状態判定手段34を備え、乗員検知手段27により、運転席を除く座席に乗員が着座していないと検知された場合に、空調状態判定手段34の判定結果に応じて、乗員が不在の座席に対向した空調風吹出口からの送風状態の制御方式を切り換えることを特徴としている。
また、第2の発明は、運転席を除く少なくとも一つの座席に対向した空調風吹出口からの送風状態の制御方式を選択入力するための空調風吹出制御選択手段33を有し、この空調風吹出制御選択手段33により選択入力がなされた場合に、運転席を除く少なくとも一つの座席に対向した空調風吹出口からの送風状態を、選択入力された制御方式で制御するようにした車両用空調装置であって、現在の空調状態が、予め区分された複数のパターンのいずれかであるかを判定する空調状態判定手段34を備え、空調風吹出制御選択手段33により選択入力がなされた場合に、空調状態判定手段34の判定結果に応じて、運転席を除く少なくとも一つの座席に対向した空調風吹出口からの送風状態の制御方式を切り換えることを特徴としている。
本発明の車両用空調装置は、乗員検知手段27により運転席を除く座席に乗員が着座していないと検知された場合、あるいは空調風吹出制御選択手段33により選択入力がなされた場合に、車室内の空調状態を判別して省エネルギーに有利な空調制御方式を選択することで、省エネルギー効果が向上する。
以下、本発明の一実施形態を説明する。図1は実施形態の車両用空調装置の要部の概略構成図である。同図において、1は空調装置本体で、車幅方向略中央部に位置するようにインストルメントパネル内に設置されている。空調装置本体1の内部にはブロワ2及びエバポレータ12が設けられており、空調装置本体1のケースにはフェイスダクト3が連通接続されている。このフェイスダクト3は4本の空気通路3a〜3dを有している。
車室内の運転席前方且つ車幅方向略中央部には運転席側中央フェイス吹出口4が設けられ、助手席前方且つ車幅方向略中央部には助手席側中央フェイス吹出口5が設けられている。運転席側中央フェイス吹出口4には通路3aが、助手席側中央フェイス吹出口5には通路3bがそれぞれ連通接続されている。
また、車室内の運転席側方の窓側には運転席側側方フェイス吹出口6が設けられ、助手席側方の窓側には助手席側側方フェイス吹出口7が設けられている。運転席側側方フェイス吹出口6には通路3cが、助手席側側方フェイス吹出口7には通路3dがそれぞれ連通接続されている。
ブロワ2により吸引された空調風はエバポレータ12を通過した後、空気通路3a〜3dを介してフェイス吹出口4〜7に供給され、各吹出口より乗員の上半身に向けて吹き出す。
助手席側中央フェイス吹出口5に連通した空気通路3bには通路開閉手段としてのダンパ8が設けられ、助手席側側方フェイス吹出口7に連通した空気通路3dには通路開閉手段としてのダンパ9が設けられている。なお、ダンパとしては、具体的には片持ちドア、バタフライドア、フィルムダンパなどが挙げられる。ダンパは回動させることで吹出空気量を調節するものであり、制御が容易であるため制御手段を容易に構成することができる。
ダンパ8、9は連動手段である一本のシャフト10を介して空気通路3b、3dに回動自在に支持されている。空気通路3dの一側方に突出したシャフト10の端部には駆動手段11が連結されている。シャフト10及び駆動手段11により助手席側フェイス吹出口開閉手段13が構成されている。
連動手段10としては、本実施例のような直線状のシャフトを用いると、安価に構成できるという利点がある。なお、直線状のシャフトの他に、クランク状のシャフト、リンク機構等を用いることができる。クランク状のシャフトやリンク機構は、ダンパ8、9の回転軸がオフセットしている場合に適用すると有効である。
駆動手段11としては、例えば、モータ等の電気的駆動源や手動レバー等を用いることができる。前者の場合には空調制御コンピュータで制御することにより自動的にダンパ8、9を駆動することができ、オートエアコン制御への対応が可能となるとと共に手動でダンパ8、9を回動させる必要が無いため操作性が向上するという利点がある。一方、後者の場合には、制御システムが不要で構造が簡素になり、安価に構成できるという利点がある。
ダンパ8、9はシャフト10を介して連動するようになっているため、一つの駆動手段11で駆動することができ、製品コストを安価にすることができる。
図2は第1実施形態の制御システムの概略構成図である。本実施形態の空調制御コンピュータ21には、乗員が設定温度を入力するための温度設定器22、車室内温度センサ23、外気温度センサ24、日射量を検知する日射センサ25、エバポレータ2後の空気温度を検知する吸込温度センサ26、各座席に乗員が着座しているか否かを検知する乗員検知手段27、現在の空調状態が、予め区分された複数のパターンのいずれであるかを判別する空調状態判別手段34が接続されている。
乗員検知手段27は、例えばシートセンサ、赤外線センサ等により構成される。
また、空調状態判別手段34は、例えばマイクロコンピュータのROMに格納されたプログラムにより構成される。
なお、本実施形態では、空調状態を状態Aと状態Bとに区分し、そのいずれであるかを空調状態判別手段34で判別し、それに基づいて空調制御を行うようにしている。
また、空調制御コンピュータ21には、ブロワ2を制御するブロワ制御手段28、エバポレータ3で冷却された空調風とヒータコア(図示せず)で加熱された空調風との混合比率を調節するエアミックスドア(図示せず)を制御するエアミックス制御手段29、各吹出口からの吹出空気量を調節するドア(図示せず)の開度を制御する吹出口制御手段30、ダンパ8、9を制御する通路開閉手段31、その他の制御手段32が接続されている。
空調制御コンピュータ21は、温度設定器22、センサ23〜26、乗員検知手段27、及び空調状態判別手段34からの情報に基づいて制御手段28〜32の制御量を演算し、各制御手段に出力する。
図3は第1実施形態の動作手順を示すフローチャートである。
制御フローがスタートすると、まず、センサ22〜26の検出値を取得する(ステップS10)。次いで乗員検知手段27の検知結果を取得し(ステップS20)、運転席を除く全席が非着座であるか否かを判定する(ステップS30)。YESの場合には現在の空調状態に関係するデータを取得し(ステップS40)、これに基づいて空調状態がAとBのいずれであるかを判定する(ステップS50)。なお、空調状態Aは一人乗車時の空調制御を行うと消費エネルギーが大きくなってしまう場合であり、空調状態Bは一人乗車時の空調制御を行うことにより省エネルギー効果が得られる場合である。空調状態がBの場合には一人乗車時の制御量の演算を行い(ステップS60)、空調制御コンピュータ21に出力する(ステップS70)。
すなわち、ブロワ送風量、風温が一人乗車に対応した値に設定されると共に、空調風の吹出がフェイスモードである場合には通路開閉手段31がダンパ8、9を閉方向に回動させて吹出口5、7からの送風量を制限する。このとき、送風量は通常時よりも低減されるか又は0とされる。これにより、ブロワ2やコンプレッサの仕事量を小さくすることができるので、省エネルギー化を図ることができる。
ステップS30でNOの場合には通常の制御量の演算を行い、空調制御コンピュータ21に出力する(ステップS80)。すなわち、ブロワ送風量、風温が通常の値に設定されると共に、空調風の吹出がフェイスモードである場合には通路開閉手段31がダンパ8、9を開方向に回動させて空気通路を3a、3bを完全に開放する。
また、ステップS50でNOの場合、すなわち空調状態がAの場合にはステップS80に進み、通常の空調制御を行う。このように、乗員が運転者のみである場合でも、空調状態に応じて省エネルギー効果に有利な空調制御方法を選択するようにしたことで、従来に比べて省エネルギー化を図ることができる。
図4は第2実施形態の制御システムの概略構成図、図5は第2実施形態の動作手順を示すフローチャートである。なお、第1実施形態と同一の部分には同一符号を付してあり、重複する説明は省略してある。
図4に示すように、本実施形態の空調制御コンピュータ21には、第1実施形態の乗員検知手段27に代えて、空調風吹出制御選択手段33が接続されており、乗員がこれを操作することにより、運転席以外の座席に対向した空調風吹出口からの送風状態を制限する制御方式を選択できるようになっている。
空調風吹出制御選択手段33とは、乗員の意志により一人乗車時の制御方式を選択/解除(通常制御に戻す)するためのものであり、具体的には、一人乗車時制御方式を選択/解除するスイッチをエアコンコントロールパネルやハンドル部等に新たに設置することや、エアコンコントロールパネルに配されている他のスイッチ(エアコンの操作スイッチ)にその機能を持たせるようにする等が考えられる。また、エアコンの設定をモニタ画面を通じて行っている場合には、設定画面内にスイッチを設けることも考えられる。
空調制御コンピュータ21は、温度設定器22、センサ23〜26、空調風吹出制御選択手段33、及び空調状態判別手段34からの情報に基づいて制御手段28〜32の制御量を演算し、各制御手段に出力する。
制御フローがスタートすると、まず、センサ22〜26の検出値を取得する(ステップS110)。次いで空調風吹出制御選択手段の選択情報を取得し(ステップS120)、一人乗車時制御方式が選択されているか否かを判定する(ステップS130)。YESの場合には空調状態判定手段34が判定した空調状態を取得し(ステップS140)、状態Aか否かを判定する(ステップS150)。NOの場合には一人乗車時の制御量の演算を行い(ステップS160)、空調制御コンピュータ21に出力する(ステップS170)。
すなわち、ブロワ送風量、風温が一人乗車に対応した値に設定されると共に、空調風の吹出がフェイスモードである場合には通路開閉手段31がダンパ8、9を閉方向に回動させて吹出口5、7からの送風量を制限する。このとき、送風量は通常時よりも低減されるか又は0とされる。これにより、ブロワ2やコンプレッサの仕事量を小さくすることができるので、省エネルギー化を図ることができる。
ステップS130でNOの場合には通常の制御量の演算を行い、空調制御コンピュータ21に出力する(ステップS180)。すなわち、ブロワ送風量、風温が通常の値に設定されると共に、空調風の吹出がフェイスモードである場合には通路開閉手段31がダンパ8、9を開方向に回動させて空気通路を3a、3bを完全に開放する。
また、ステップS150でYESの場合、すなわち空調状態がAの場合にはステップS180に進み、通常の空調制御を行う。このように、一人乗車時の空調制御方式が選択されている場合でも、空調状態に応じて省エネルギー効果に有利な空調制御方法を選択するようにしたことで、従来に比べて省エネルギー化を図ることができる。
図6は第1実施例の動作手順を示すフローチャートである。本実施例は、第1実施形態において、空調状態Aを空調過渡期とし、空調状態Bを空調安定期とした場合である。空調過渡期とは、冷房初期のように車室内の温度環境が刻々と変化して推移している状態を意味し、空調安定期とは、車室内の温度環境が一定である状態を意味している。
このように、乗員検知手段27の検知結果により一人乗車時の空調制御方式が選択されている場合でも、空調状態に応じて省エネルギー効果に有利な空調制御方式(空調過渡期は通常制御、空調安定期は一人乗車時空調制御)を選択するようにしたことで、従来に比べて省エネルギー化を図ることができる。
図7は第2実施例の動作手順を示すフローチャートである。本実施例では、第1実施形態において、空調状態を、車室内の熱負荷状態値Qと熱負荷所定値Qとの差により判定するようにした場合である。
ここで、車室内の熱負荷状態値Qとは、車室内の温度環境に関係する諸因子(例えば外気温度、車室内温度、日射量等)に基づく値である。また、熱負荷所定値Qとは、判定の基準値として、実験等によりあらかじめ決定した値である。
ステップS40で、あらかじめ空調制御コンピュータ21に記憶させている熱負荷所定値Qsを読み込み、ステップS50でQとQsの差を演算し、その差の絶対値があらかじめ設定した判定値a未満の場合には、空調安定期と判断してステップS60に進み、一人乗車時の空調制御を行う。また、QとQsの差の絶対値があらかじめ設定した判定値a以上の場合には、空調過渡期と判断してステップS80に進み、通常の空調制御を行う。なお、判定値aは最大エネルギー効果等の観点から決定される値であり、実験等により求められるものである。
図8は第3実施例の制御システムの概略構成図、図9は第3実施例の動作手順を示すフローチャートである。
本実施例では、第2実施例の熱負荷状態値を車室内温度として空調制御を行うようしている。すなわち、ステップS40で空調制御コンピュータ21に記憶させてある車室内温度所定値Tsを読み込み、ステップS50で、車室内温度センサ23によって検出する車室内温度TincとTsとの差を演算し、その差の絶対値があらかじめ設定した判定値b未満の場合には、空調安定期と判断してステップS60に進み、一人乗車時の空調制御を行う。また、TincとTの差の絶対値があらかじめ設定した判定値b以上の場合には、空調過渡期と判断してステップS80に進み、通常の空調制御を行う。
図10は第4実施例の制御システムの概略構成図、図11は第4実施例の動作手順を示すフローチャートである。
図10に示すように、本実施例では、車室内の内容物の温度を検出する車室内内容物温度検出センサ35を設け、その検出温度と、空調制御コンピュータ21に記憶させている所定値とを比較して空調制御を行うようにしている。具体的には、赤外線センサ等の非接触式の温度センサにより車室内温度と相関がある車室内内容物部位(例えばコンソールボックス等の樹脂部材、窓ガラス等)の表面温度を検出し、これに基づいて空調制御を行うこと等が考えられる。
図11に示すように、まずステップS35で空調制御コンピュータ21に記憶させている車室内内容物温度の所定値Tmsを読み込み、ステップS50で、車室内内容物温度検出センサ35が検出する車室内内容物温度TmとTmsとの差を演算し、その差の絶対値があらかじめ設定した判定値c未満の場合には、空調安定期と判断してステップS60に進み、一人乗車時の空調制御を行う。また、TmとTmsの差の絶対値があらかじめ設定した判定値b以上の場合には、空調過渡期と判断してステップS80に進み、通常の空調制御を行う。
図12は第5実施例の動作手順を示すフローチャートである。
本実施例では、車室内の熱負荷状態値Qと目標熱環境状態値Qtとの差により空調状態を判定するようにしている。ここで目標熱環境状態値Qtとは、乗員が設定する車室内の熱負荷状態であり、空調装置はその目標状態を達成すべく空調制御を行う。
まず、ステップS40で熱負荷状態値Qと目標熱環境状態値Qtが読み込まれ、ステップS50で熱負荷状態値Qと目標熱環境状態値Qtの差を演算し、その差の絶対値があらかじめ設定した判定値d未満の場合には、空調安定期と判断してステップS60に進み、一人乗車時の空調制御を行う。また、QとQtの差の絶対値があらかじめ設定した判定値d以上の場合には、空調過渡期と判断してステップS80に進み、通常の空調制御を行う。
すなわち、本実施例では、乗員の設定する目標熱環境状態値Qtに基づいて空調状態の判定を行うことで、あらかじめ設定した熱負荷所定値に基づいて空調制御を行う場合よりも、より現実に即した空調制御を行うことができる。
なお、判定値dは、最大省エネルギー効果等の観点から決定される値であり、実験等により求められるものである。また、制御切り換えによる車室内環境状態のハンチング等を抑制するため、その値をその時々の空調制御状態に応じて適宜変更するようにしてもよい。
図13は第6実施例の制御システムの概略構成図、図14は第6実施例の動作手順を示すフローチャートである。
本実施例は、第5実施例の熱負荷状態値を車室内温度センサ23によって検出する車室内温度、目標熱環境状態値を乗員が設定する設定温度として空調状態を判定している。
ステップS40で車室内温度センサ23の検出温度Tincと温度設定器22による設定温度Tptcを読み込み、ステップS50で設定温度Tptcと車室内温度センサ23の検出温度Tincの差を演算し、その差の絶対値があらかじめ設定した判定値e未満の場合には、空調安定期と判断してステップS60に進み、一人乗車時の空調制御を行う。また、TptcとTincの差の絶対値があらかじめ設定した判定値e以上の場合には、空調過渡期と判断してステップS80に進み、通常の空調制御を行う。
本実施例では、既存の機器(温度設定器、車室内温度センサ)の出力情報を空調状態判定に用いるため、新たな機器の付加が不要となり、安価に構成することができるという利点がある。
図15は第7実施例の動作手順を示すフローチャートである。
本実施例では、空調状態の判定を車室内環境の熱負荷状態値によるものとし、単位時間Δtあたりの熱負荷状態値の変化率ΔQ/Δtが判定値f以上のときは空調過渡期と判断して通常の空調制御を行い、それ未満のときは空調安定期と判断して一人乗車時空調制御を行うものとした。
なお、ΔQは次のようにして求める。すなわち、単位時間Δt前の車室内熱負荷状態値をQ’、現在の車室内熱負荷状態値をQとしたとき、Q’とQの差の絶対値がΔQとなる。
まず、ステップS40で現在の車室内熱負荷Qを読み込む。そして、ステップS50でΔQを演算し、ΔQ/Δtが判定値f未満の場合には、空調安定期と判断してステップS60に進み、一人乗車時の空調制御を行う。また、ΔQ/Δtが判定値f以上の場合には、空調過渡期と判断してステップS80に進み、通常の空調制御を行う。
本実施例では、熱負荷状態値の目標値を必要とせず、車室内熱負荷状態値の情報のみで空調状態を判定できる利点がある。
図16は第8実施例の動作手順を示すフローチャートである。なお、本実施例の制御システムの概略構成は図8と同様である。
本実施例では、車室内熱負荷状態値を車室内温度センサ23によって検出する車室内温度とし、単位時間Δtあたりの車室内温度の変化率ΔTinc/Δtが判定値g以上のときは空調過渡期と判断して通常の空調制御を行い、それ未満のときは空調安定期と判断して一人乗車時空調制御を行うものとした。
なお、ΔTincは次のようにして求める。すなわち、単位時間Δt前の車室内温度をTinc’、現在の車室内温度をTincとしたとき、Tinc’とTincの差の絶対値がΔTincとなる。
ステップS50でΔTincを演算し、ΔTinc/Δtが判定値g未満の場合には、空調安定期と判断してステップS60に進み、一人乗車時の空調制御を行う。また、ΔTinc/Δtが判定値f以上の場合には、空調過渡期と判断してステップS80に進み、通常の空調制御を行う。
図17は第9実施例の動作手順を示すフローチャートである。なお、本実施例の制御システムの概略構成は図10と同様である。
本実施例では、車室内熱負荷状態値を車室内内容物温度センサ35によって検出する車室内内容物の温度とし、単位時間Δtあたりの車室内内容物の温度の変化率ΔTm/Δtが判定値h以上のときは空調過渡期と判断して通常の空調制御を行い、それ未満のときは空調安定期と判断して一人乗車時空調制御を行うものとした。
なお、ΔTmは次のようにして求める。すなわち、単位時間Δt前の車室内温度をTm’、現在の車室内温度をTmとしたとき、Tm’とTmの差の絶対値がΔTmとなる。
まず、ステップS40でTmを取得し、ステップS50でΔTmを演算し、ΔTm/Δtが判定値h未満の場合には、空調安定期と判断してステップS60に進み、一人乗車時の空調制御を行う。また、ΔTm/Δtが判定値h以上の場合には、空調過渡期と判断してステップS80に進み、通常の空調制御を行う。
なお、本実施例によれば、乗員検知手段27に赤外線センサを用いている場合に、そのセンサを車室内内容物温度検出センサとしても用いることができるという利点がある。
図18は第10実施例の動作手順を示すフローチャートである。
本実施例では、空調状態の判定を、空調制御コンピュータ21が演算して出力する制御量Vcによるものとし、単位時間Δtあたりの制御量の変化率ΔVc/Δtが判定値i以上のときは空調過渡期と判断して通常の空調制御を行い、それ未満のときは空調安定期と判断して一人乗車時空調制御を行うものとした。
なお、ΔVcは次のようにして求める。すなわち、単位時間Δt前の制御量演算値をVc’、現在の制御量演算値をVcとしたとき、Vc’とVcの差の絶対値がΔVcとなる。制御量の具体例としては、送風機電圧、温度調節や吹出口選択用の空調ユニット内ドア開度制御量、空調制御コンピュータ21が各種センサ情報に基づいて算出する空調風の目標温度等である。
ステップS50でΔVcを演算し、ΔVc/Δtが判定値i未満の場合には、空調安定期と判断してステップS60に進み、一人乗車時の空調制御を行う。また、ΔVc/Δtが判定値i以上の場合には、空調過渡期と判断してステップS80に進み、通常の空調制御を行う。
なお、本実施例によれば、空調制御コンピュータ21が演算・出力する制御値を直接判定に用いることで、空調状態の判定精度が向上するという利点がある。
図19は第11実施例の制御システムの概略構成図、図20は第11実施例の動作手順を示すフローチャートである。
本実施例では、乗員の体表面温度を検出する体表面温度検出センサ36を設け、その検出温度と、空調制御コンピュータ21に記憶させている所定値とを比較して空調制御を行うようにしている。具体的には、赤外線センサ等の非接触式の温度センサにより乗員の体表面温度を検出し、これに基づいて空調状態を判定すること等が考えられる。
図20に示すように、まずステップS35で空調制御コンピュータ21に記憶させている体表面温度所定値Tmansを読み込み、ステップS40で体表面温度Tmanを取得する。ステップS50で、体表面温度検出センサ36が検出する乗員の体表面温度TmanとTmansとの差を演算し、その差の絶対値があらかじめ設定した判定値i未満の場合には、空調安定期と判断してステップS60に進み、一人乗車時の空調制御を行う。また、TmanとTmansの差の絶対値があらかじめ設定した判定値i以上の場合には、空調過渡期と判断してステップS80に進み、通常の空調制御を行う。
本実施例では、空調状態の判定を乗員の体表面温度に基づくとしたことで、乗員が抱く空調状態の感覚を空調制御に反映できるという利点がある。
図21は第12実施例の動作手順を示すフローチャートである。
本実施例では、単位時間Δtあたりの体表面温度の変化率ΔTman/Δtが判定値k以上のときは空調過渡期と判断して通常の空調制御を行い、それ未満のときは空調安定期と判断して一人乗車時空調制御を行うものとした。
なお、ΔTmanは次のようにして求める。すなわち、単位時間Δt前の体表面温度をTman’、現在の体表面温度をTmanとしたとき、Tman’とTmanの差の絶対値がΔTmanとなる。
ステップS40で体表面温度Tmanを取得し、ΔTman/Δtが判定値k未満の場合には、空調安定期と判断してステップS60に進み、一人乗車時の空調制御を行う。また、ΔTman/Δtが判定値k以上の場合には、空調過渡期と判断してステップS80に進み、通常の空調制御を行う。
本実施例においても、空調状態の判定を乗員の体表面温度に基づくとしたことで、乗員が抱く空調状態の感覚を空調制御に反映できるという利点がある。
図22は第13実施例の制御システムの概略構成図、図23は第13実施例の動作手順を示すフローチャートである。
本実施例では、体表面温度検出センサ36と温冷感推定手段37を設け、検出した体表面温度から乗員の温冷感を推定し、空調制御コンピュータ21に記憶させている所定値と比較して空調制御を行うようにしている。
温冷感とは、人間の温度感覚指標であり、「0=ちょうど良い」「+1=温かい」「+2=やや暑い」「+3=暑い」「−1=涼しい」「−2=やや寒い」「−3=寒い」で表され、体表面温度Tman等から推定するものである。すなわち、S=f(Tman)のように、あらかじめTmanの関数として表現しておき、これに実際の測定値を代入することによって求める。
図23に示すように、まずステップS35で空調制御コンピュータ21に記憶させている温冷感所定値Ssを読み込み、ステップS40で体表面温度Tmanを取得する。ステップS45では、体表面温度Tmanから温冷感Sを演算する。そして、ステップS50で温冷感Sと温冷感所定値Ssとの差を演算し、その差の絶対値があらかじめ設定した判定値l未満の場合には、空調安定期と判断してステップS60に進み、一人乗車時の空調制御を行う。また、SとSsの差の絶対値があらかじめ設定した判定値l以上の場合には、空調過渡期と判断してステップS80に進み、通常の空調制御を行う。
本実施例では、空調状態の判定を乗員の温冷感に基づくとしたことで、車両内温度に基づいて空調制御を行う場合に比べて、乗員が抱く空調状態の感覚をより精度良く空調制御に反映できるという利点がある。
図24は第14実施例の動作手順を示すフローチャートである。
本実施例では、単位時間Δtあたりの温冷感の変化率ΔS/Δtが判定値m以上のときは空調過渡期と判断して通常の空調制御を行い、それ未満のときは空調安定期と判断して一人乗車時空調制御を行うものとした。
なお、ΔSは次のようにして求める。すなわち、単位時間Δt前の乗員の温冷感をS’、現在の乗員の温冷感をSとしたとき、S’とSの差の絶対値がΔSとなる。
ステップS40で体表面温度Tmanを取得し、ステップS45で温冷感Sを演算する。そして、ステップS50でΔS/Δtが判定値m未満の場合には、空調安定期と判断してステップS60に進み、一人乗車時の空調制御を行う。また、ΔS/Δtが判定値m以上の場合には、空調過渡期と判断してステップS80に進み、通常の空調制御を行う。
本実施例においても、空調状態の判定を乗員の温冷感に基づくとしたことで、乗員が抱く空調状態の感覚を空調制御に反映できるという利点がある。
なお、上記実施形態では、一人乗車時において送風量を低減または0とすることでコンプレッサやブロワの仕事量を減らして省エネルギー効果を得る空調装置に対して本発明を適用した例について説明してあるが、ヒートポンプ方式の空調装置においても本発明は下記理由により有効である。
すなわち、エンジン等の車両駆動系の冷却水を熱源とした熱交換器(温水ヒータ)を暖房に採用した一般的な空調装置では、一人乗車時空調制御かつ暖房時には、主としてブロワ電力のみの低減を図っている(暖房時はコンプレッサ非稼働)。これに対して、ヒートポンプ方式の空調装置は暖房時にコンプレッサを作動させるため、ブロワ電力及びコンプレッサ動力双方の省動力化を図ることになり、省エネルギー効果に有効である。
なお、本実施例では、空調風吹出制御選択手段が、一人乗車時、すなわち運転席のみに乗員が着座している場合に対応した制御方式を選択するものとなっているが、本発明では、このような場合だけでなく、後席の少なくとも一部及び運転席に乗員が着座している場合(助手席には乗員が着座していない)に対応した制御方式を選択するものも含むものとする。この場合には、乗員が着座してない後席のフェイス吹出口からの送風量を制限するようにするとよい。
また、上記の各実施例では、連動手段が一本のシャフトで、ダンパが同じ方向に回動するようになっているが、連動手段は、一部のダンパの回動方向が他のダンパの回動方向と異なるようにしたもの、例えば複数本のシャフトをギヤ等の伝動機構を介して連結したものとしてもよい。
現在の空調状態が予め区分された複数のパターンのいずれであるかを判別する空調状態判別手段34 その他にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施例に種々の改変を施すことができる。また、空調状態判別手段34は、例えばマイクロコンピュータのROMに格納されたプログラムにより構成される。
その他にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施例に種々の改変を施すことができる。
本発明の一実施形態の要部の概略構成図である。 第1実施形態の制御システムの概略構成図である。 第1実施形態の動作手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の制御システムの概略構成図である。 第2実施形態の動作手順を示すフローチャートである。 第1実施例の動作手順を示すフローチャートである。 第2実施例の動作手順を示すフローチャートである。 第3実施例の制御システムの概略構成図である。 第3実施例の動作手順を示すフローチャートである。 第4実施例の制御システムの概略構成図である。 第4実施例の動作手順を示すフローチャートである。 第5実施例の動作手順を示すフローチャートである。 第6実施例の制御システムの概略構成図である。 第6実施例の動作手順を示すフローチャートである。 第7実施例の動作手順を示すフローチャートである。 第8実施例の動作手順を示すフローチャートである。 第9実施例の動作手順を示すフローチャートである。 第10実施例の動作手順を示すフローチャートである。 第11実施例の制御システムの概略構成図である。 第11実施例の動作手順を示すフローチャートである。 第12実施例の動作手順を示すフローチャートである。 第13実施例の制御システムの概略構成図である。 第13実施例の動作手順を示すフローチャートである。 第14実施例の動作手順を示すフローチャートである。
符号の説明
3 フェイスダクト
3a 運転席側中央フェイス吹出口の空気通路
3b 助手席側中央フェイス吹出口の空気通路
3c 運転席側側方フェイス吹出口の空気通路
3b 助手席側側方フェイス吹出口の空気通路
4 運転席側中央フェイス吹出口
5 助手席側中央フェイス吹出口
6 運転席側側方フェイス吹出口
7 助手席側側方フェイス吹出口
8 ダンパ(空気通路3bの通路開閉手段)
9 ダンパ(空気通路3aの通路開閉手段)
10 シャフト(連動手段)
11 駆動手段
13 助手席側フェイス吹出口開閉手段
23 車室内温度センサ(車室内温度検出手段)
27 乗員検知手段
33 空調風吹出制御選択手段
34 空調状態判定手段
35 車室内内容物温度検出手段(車室内内容物温度検出センサ)
36 体表面温度検出センサ(体表面温度検出手段)
37 温冷感推定手段

Claims (17)

  1. 各座席に乗員が着座しているか否かを検知する乗員検知手段(27)を有し、この乗員検知手段(27)が、運転席を除く少なくとも一つの座席に乗員が着座していないと検知した場合に、不在の座席に対向した空調風吹出口からの送風状態を制御するようにした車両用空調装置であって、
    現在の空調状態が、予め区分された複数のパターンのいずれであるかを判定する空調状態判定手段(34)を備え、乗員検知手段(27)により、運転席を除く少なくとも一つの座席に乗員が着座していないと検知された場合に、空調状態判定手段(34)の判定結果に応じて、乗員が不在の座席に対向した空調風吹出口からの送風状態の制御方式を切り換えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 運転席を除く少なくとも一つの座席に対向した空調風吹出口からの送風状態の制御方式を選択入力するための空調風吹出制御選択手段(33)を有し、この空調風吹出制御選択手段(33)により選択入力がなされた場合に、運転席を除く少なくとも一つの座席に対向した空調風吹出口からの送風状態を、選択入力された制御方式で制御するようにした車両用空調装置であって、
    現在の空調状態が、予め区分された複数のパターンのいずれかであるかを判定する空調状態判定手段(34)を備え、空調風吹出制御選択手段(33)により選択入力がなされた場合に、空調状態判定手段(34)の判定結果に応じて、運転席を除く少なくとも一つの座席に対向した空調風吹出口からの送風状態の制御方式を切り換えることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 前記複数のパターンを、車室内の熱環境が経時的に略一定に安定している空調安定期と、車室内の熱環境が経時的に変化している空調過渡期とすることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両用空調装置。
  4. 空調状態判定手段(34)の判定結果に応じて切り換える制御方式は、空調風吹出口からの送風量を低減するか又は0とするものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項記載の車両用空調装置。
  5. 空調状態判定手段(34)は、車室内環境の熱負荷状態値と、あらかじめ設定された車室内環境の熱負荷所定値との差に基づいて判定を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項記載の車両用空調装置。
  6. 前記熱負荷状態値を車室内温度検出手段(23)の検出値とし、前記熱負荷所定値を車室内の温度に関係して設定された値としたことを特徴とする請求項5記載の車両用空調装置。
  7. 車室内内容物の温度を検出する車室内内容物温度検出手段(35)を備え、前記熱負荷状態値を車室内内容物温度検出手段(35)の検出値とし、前記熱負荷所定値を車室内内容物に関係して設定された値としたことを特徴とする請求項5記載の車両用空調装置。
  8. 空調状態判定手段(34)は、車室内環境の熱負荷状態値と、乗員が設定する目標熱環境状態値との差に基づいて判定を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項記載の車両用空調装置。
  9. 前記熱負荷状態値を車室内温度検出手段(23)の検出値とし、前記目標環境状態値を乗員が温度設定器(22)により設定する設定温度としたことを特徴とする請求項8記載の車両用空調装置。
  10. 空調状態判定手段(34)は、車室内環境の熱負荷状態値の時間的変化率により判定を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の車両用空調装置。
  11. 前記熱負荷状態値を車室内温度検出手段(23)の検出値としたことを特徴とする請求項10記載の車両用空調装置。
  12. 車室内内容物の温度を検出する車室内内容物温度検出手段(35)を備え、前記熱負荷状態値を車室内内容物温度検出手段(35)の検出値としたことを特徴とする請求項10記載の車両用空調装置。
  13. 空調状態判定手段(34)は、空調制御コンピュータ(21)の制御量演算値の時間的変化率により判定を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の車両用空調装置。
  14. 乗員の体表面温度を検出する体表面温度検出手段(36)を備え、空調状態判定手段(34)は、体表面温度検出手段(36)の検出値と、あらかじめ設定された乗員の体表面温度に関係する所定値との差に基づいて判定を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の車両用空調装置。
  15. 乗員の体表面温度を検出する体表面温度検出手段(36)を備え、空調状態判定手段(34)は、体表面温度検出手段(36)の検出値の時間的変化率により判定を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の車両用空調装置。
  16. 乗員の体表面温度を検出する体表面温度検出手段(36)と、その検出値から乗員の温冷感を推定する温冷感を推定する温冷感推定手段(37)とを備え、空調状態判定手段(34)は、温冷感推定手段(37)により算出された温冷感と、あらかじめ設定された乗員の温冷感に関係する所定値との差に基づいて判定を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の車両用空調装置。
  17. 乗員の体表面温度を検出する体表面温度検出手段(36)と、その検出値から乗員の温冷感を推定する温冷感を推定する温冷感推定手段(37)とを備え、空調状態判定手段(34)は、温冷感推定手段(37)により算出される温冷感の時間的変化率により判定を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の車両用空調装置。
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