JP2005142008A - 板状ヒータおよび定着装置ならびに画像形成装置 - Google Patents

板状ヒータおよび定着装置ならびに画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 長尺の基板の幅とこの基板上に形成する抵抗発熱体との形成幅を規制することにより、抵抗発熱体に対する基板の熱容量を減らして温度立上り特性が向上できるとともに基板のクラック発生が抑制できる板状ヒータおよびこの板状ヒータを用いた定着装置ならびにこの定着装置を装着した画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 耐熱・電気絶縁性の材料からなる長尺の基板1と、この基板1の表面に長手方向に沿い基板幅の70%以上の幅で帯状に形成された、Ag・Pd合金にガラス、無機酸化物および/または無機窒化物を含有してなる抵抗発熱体2と、この抵抗発熱体2に連設して形成された給電端子部3,3とを備えている板状ヒータH1およびこの板状ヒータH1を用いた定着装置7ならびにこの定着装置7を装着した画像形成装置9である。
【選択図】 図1

Description

この発明は、OA機器、家庭用電気機器、精密製造装置や試験研究設備などにおいて加熱源として用いられる板状ヒータおよびこの板状ヒータを実装した複写機やファクシミリなどのOA機器のトナー定着装置ならびにこの定着装置を装着した画像形成装置に関する。
たとえば電子式複写機においては、感光ドラム表面に形成されたトナー像を被加熱体である複写用紙や複写フィルムなどに転写し、ついでこの複写用紙を板状ヒータと加圧ローラとの間で挟圧しながら通過させ、この板状ヒータの熱により複写用紙を加熱してトナーを溶融させ定着するようにしている。
この種、従来の板状ヒータは、Al23 (酸化アルミニウム)やAlN(窒化アルミニウム)あるいはSiC(炭化ケイ素)などの耐熱・電気絶縁性のセラミックス材料からなる平面状をなす長尺の基板の表面に、Ag・Pd(銀・パラジウム)合金粉末などと、ガラス粉末(無機結着剤)、水溶性有機結着剤とを混合したペーストを印刷塗布・焼成して細長い帯状厚膜のTCR(抵抗温度係数)が200〜1000ppm/℃程度の抵抗発熱体を形成している。
また、この抵抗発熱体の両端部分に、この抵抗発熱体の形成材料より良導電性のAg(銀)やPt(プラチナ)などの被膜からなる給電端子部を設け、さらに、上記抵抗発熱体および基板の表面を絶縁性のよいガラス質のオーバコート層で被覆して、抵抗発熱体を摩耗や衝撃などからまもるとともに酸化や硫化などおよび感電などから保護することが行われている。
このような板状ヒータは、管形電球や管形ヒータに比べて薄く小形できるとともに被加熱体に近付けられるので熱効率も高く省電力化がはかれるという利点がある。
しかし、たとえば画像形成装置の定着装置に装着される、この板状ヒータを断続的に通電して使用する場合に、温度の立上り特性および基板に不具合を生じる場合があることが分かった。
すなわち、この種板状ヒータは、基板表面に配置形成された抵抗発熱体が、基板幅に対し1/8〜1/2程度の幅の帯状の膜体であるとともにセラミックス製の基板に対して熱容量が極めて小さいため、通電により直接昇温する抵抗発熱体の熱が基板に伝熱してヒータとして全体を温度上昇させるのに時間がかかるという不具合がある。
また、板状ヒータは、上記TCR(抵抗温度係数)値からなる短時間(瞬時)に高温となる抵抗発熱体部分と、温度の上がっていない基板との温度差に起因する熱衝撃によって基板がクラックするという不具合もある。
これは、セラミックス製の基板たとえばアルミナ基板の製造は、ドクターブレード法や押型などで所定厚さの連続した薄板状に成型し、薄板体をある大きさに切断して、加熱炉で焼成される。そして、この大きい薄板体の成型時あるいは成型後に、基板の大きさに合わせ薄板体に縦横に形成したV字形の凹溝などのマーキングに沿ってレーザビームを当て、薄板体を所定寸法の短冊状に切断して、大量の長尺の基板を得るようにしている。
このセラミックス製の薄板体をレーザにより切断する場合は、高いパワー密度で加熱・溶融して切断したり、薄板体の切断予定部にレーザで凹溝を形成して後工程でこの凹溝に沿い機械的に折って切り離し個々の基板を得ている。しかし、この基板はレーザの入射面側の切断端縁部(または切断用の凹溝端縁部)に沿って溶融、蒸発して飛着したセラミックス微粉末残渣のばり状の盛上り部ができたり、微小のクラックが生じたりするなど、その切断された基板の周縁部は凹凸状態となっている。
そして、このような基板を用い抵抗発熱体などを形成し完成されたヒータは、基板が上記抵抗発熱体との温度差や通電による発熱や冷却(待機〜休止)が断続的に繰り返される熱衝撃によって周縁部のばりや微小クラックからクラックが大きく延びて基板に割れや欠けなどを発生することもある。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、長尺の基板の幅とこの基板上に形成する抵抗発熱体との形成幅を規制することにより、抵抗発熱体に対する基板の熱容量を減らして温度立上り特性が向上できるとともに基板のクラック発生が抑制できる板状ヒータおよびこの板状ヒータを用いた定着装置ならびにこの定着装置を装着した画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の板状ヒータは、耐熱・電気絶縁性の材料からなる長尺の基板と、この基板の表面に長手方向に沿い基板幅の70%以上の幅で帯状に配置形成された、Ag・Pd合金にガラス、無機酸化物および/または無機窒化物を含有してなる抵抗発熱体と、この抵抗発熱体に連設して形成された給電端子部とを備えていることを特徴としている。
この請求項1に記載の板状ヒータは、Ag・Pd(銀・パラジウム)合金からなる導電体成分およびガラスと無機酸化物および/または無機窒化物からなる抵抗体成分の材料で形成される抵抗発熱体の幅と、長尺のセラミックスなどからなる基板の幅との関係を規制したもので、基板の幅に対する抵抗発熱体の幅の比率を従来より大きく、逆にいえば抵抗発熱体の幅に対する基板の幅の比率を従来より小さくしてあり、通電時発熱する抵抗発熱体の面積が大きく基板面全体を一気に昇温してヒータ温度の上昇時間を短縮できる立上り特性を高める作用を奏する。
すなわち、基板面の発熱面積率を増やすことにより、ヒータの温度立上り特性を向上できる。
この基板の幅に対する抵抗発熱体の配置幅が70%未満であると、基板の発熱面積率が低いとともに容量の大きい基板に奪われる熱量が多く、ヒータとして温度上昇に時間を要し急速に高温を必要とするヒータには不適である。また、上限としては100%であってもよいが、抵抗発熱体をオーバコート層で絶縁するなどのことを考慮すると90%程度までが実用上好ましい。
抵抗発熱体は、導体成分がAg・Pd合金であったり、この合金に電気絶縁性を有する結着用非晶質ガラス、無機酸化物および/または無機窒化物を含有したものあるいはこれに微量の他の材料が添加されたもので形成される。
上記抵抗発熱体の導電体成分としてのAg・Pd合金の比率は問わないが、たとえばAgが70重量%以下でPdが30重量%を超えると、TCR(このTCRとは、抵抗発熱体自体の抵抗値温度係数(Temperature Coefficient of Resistance;温度変化に伴う抵抗値の変化率)である。)が小さく200ppm/℃未満となり易くなるため、温度制御回路などの異常時にヒータが瞬時に過熱してしまうなどの不具合がある。また、Agが90重量%を超えPdが10重量%未満であると、TCRが大き過ぎ1000ppm/℃以上になるためヒータの温度立上り特性が悪くなるなどの不具合がある。
このAg・Pd合金に添加される電気絶縁性を有する非晶質ガラスは、被膜固着用の結着剤としての機能はもちろん、電気絶縁性を有しているので添加量を増減することにより抵抗体成分として抵抗値調整の作用も奏する。
また、電気絶縁性を有する無機酸化物および/または無機窒化物とは、無機酸化物または無機窒化物の少なくとも一種もしくは複数種材料を配合含有(添加)させても差支えないことを意味する。
たとえば抵抗発熱体を構成するAg・Pd合金の重量比率Ag/Pdは、95/5とか75/25などで、比較的コストの高いPdの使用量を減らすようにしている。また、この抵抗発熱体のAg・Pd合金重量に対する無機酸化物や無機窒化物の添加量は0.1〜20重量%程度、無機酸化物や無機窒化物および非晶質ガラスを含む添加量は10〜70重量%程度であって、この抵抗発熱体を構成する導体成分、無機酸化物および/または無機窒化物やガラスなどの比率および具体的材料の選定は、要求されるヒータの定格、特性(温度立上りやTCRなど)、形状などの規制範囲内に応じ適宜選ぶことができる。
また、このAg・Pd合金の重量に対するフィラーとしての無機酸化物および/または無機窒化物の含有(添加)量が0.1重量%未満であると、発熱体の抵抗値調整にガラスを多く添加しなくてはならないため、発熱体が基板、配線導体やオーバコート層のガラス間で発泡したり、抵抗値のばらつきが大きくなるなどの不具合があり、また、無機酸化物の量が20重量%を超えると、発熱体の被膜の密着強度が低下し剥離を生じ易いなどの不具合がある。
また、無機酸化物や無機窒化物および非晶質ガラスを含む添加量が10重量%未満であると、100mΩ〜数Ω/□という高抵抗値レンジの抵抗体を形成できず、発熱体の全長を長くする、幅を狭くするなど、発熱体のパターン設計が限られてしまう不具合がある。
また、総重量の70重量%を超えると、発熱体が基板、導体、オーバーコート層のガラスなどとの反応により発泡したり、抵抗値のばらつきが大きくなるなどの不具合がある。
なお、本発明ならびに以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味はつぎによる。
基板は、ヒータとして高温に耐えるとともに電気絶縁性を有するセラミックス、金属板などに上記セラミックスや高耐熱性のガラスからなる電気絶縁性材料が被覆されたものを用いることができる。
また、上記抵抗発熱体は、基板の表面上に直状に1本または複数本あるいは屈曲して形成し、電源に対し直列または並列して接続され、その端部または中間部に給電用の端子部が形成されている。
また、給電用の端子部としては、Ag(銀)、Ag・Pt(銀・プラチナ合金)、Au(金)やPt(プラチナ)などを主体とした良導電性金属材料から形成された被膜あるいは別途金属箔、板材や電線などにより形成してもよい。
さらに、本発明の板状ヒータは、基板の抵抗発熱体を形成した面の反対面側などに、サーミスタ、熱電対やサーモスタットなどからなる温度検知用センサやスイッチなどが設けてあってもよい。
基板に温度検知用のセンサを設けておけば、ヒータの温度を正確に受熱してその抵抗値変化を精度よく検出し、これを温度制御回路にフィードバックさせることによって温度制御を行うことができる。この温度検知用センサの設置は基板に配線導体とともに直接に形成しても、センサを取着するようにしてもよく、また、センサに電気的に接続する配線導体を給電用膜状の端子部と同様に被膜により形成しても、別途電線などにより形成してもよい。
本発明の請求項2に記載の板状ヒータは、基板が、AlN、Si34 、Al23 またはSiCのうちの少なくとも一種のセラミックス材料からなることを特徴としている。
基板として、耐熱性、耐候性や電気絶縁性などに優れたAlN(窒化アルミニウム)やSi34 (窒化ケイ素)などの窒化物系セラミックス、Al23 (酸化アルミニウム)などの酸化物系セラミックスあるいはSiC(炭化ケイ素)などの炭化物系セラミックスの材料から形成して、クラックや割れの発生を防ぐことができる。
本発明の請求項3に記載の板状ヒータは、基板の幅が、3〜7mmであることを特徴としている。
基板の幅が3mm未満であると速熱性は高まるが熱量が少なく、たとえば定着装置などの場合、非加熱体のトナーの定着に必要な熱量を伝えることができない。また、幅が7mmを超えると所望の効果は得られるが、基板幅方向の抵抗発熱体のない部分の面積が大きくなるため好ましくなく、コストアップを招くなどの虞がある。
本発明の請求項4に記載の板状ヒータは、基板周囲の切断面が、平滑面処理されていることを特徴としている。
セラミックス製の薄板体をレーザビームにより直接あるいは間接的に切断した場合に、その切断面にはセラミックス微粉末残渣のばり状の盛上り部ができたり、微小のクラックが生じたりするなど基板の周縁部は凹凸状態となっていることが多く発生していたが、板体から分断された基板の周縁部を研削などの手段で面取りして平滑面としてある。
この平滑とは精密な平滑面という意味ではなく、凹凸や傷が目視では分からない程度を指し、周縁部のばりや微小なクラックが除かれていればよい。
このような処理を行っておくことにより、後日、ON−OFFが断続的に繰り返し行われるなどヒータの基板に熱衝撃などが加わっても、微小なクラックが成長して大きなクラックや割れに進行することを防ぐことができる。
本発明の請求項5に記載の板状ヒータは、抵抗発熱体中のガラスが、ZnO−SiO2 系、B23 −ZnO系、SiO2 −Al23 系、B23 −SiO2 −ZnO系、SiO2 −Al23 −CaO系またはB23 −BaO−ZnO系とのうちの少なくとも一種の非晶質ガラスからなることを特徴としている。
これらZnO(酸化亜鉛)−SiO2 (酸化ケイ素)系、B23 (酸化ホウ素)−ZnO(酸化亜鉛)系、SiO2 (酸化ケイ素)−Al23 (酸化アルミニウム)系、B23 (酸化ホウ素)−SiO2 (酸化ケイ素)−ZnO(酸化亜鉛)系、SiO2 (酸化ケイ素)−Al23 (酸化アルミニウム)−CaO(酸化カルシウム)系またはB23 (酸化ホウ素)−BaO(酸化バリウム)−ZnO(酸化亜鉛)系の非晶質ガラスは、溶融時、流動性がよく発泡を防止して緻密な発熱体(膜)が得られるとともに被膜固着用の結着剤としての作用を有し、基板との密着性を高め剥離を防止できる。
また、非晶質ガラスは電気絶縁性を有しているので、発熱体(膜)形成工程でその添加量を増減することにより抵抗体成分として抵抗値調整が行え、抵抗値のばらつきを小さく抑え長期使用での抵抗値の変動を抑制できるとともにペースト状であり同一組成で広範囲の抵抗値が容易に得られる。
なお、結着用ガラスとして結晶化ガラスを用いてもよいが、結晶化ガラスは加熱によって結晶化し流動性を失う結果、発熱体(膜)はポーラス状となり易い不具合があるとともに結晶状態がばらつくことで抵抗値が変動し易い。
本発明の請求項6に記載の板状ヒータは、抵抗発熱体中の無機酸化物または無機窒化物が、SiO2 、Al23 、TiO2 、ZrO2 ・SiO2 、2MgO・2Al23 ・5SiO2 またはAlNのうちの少なくとも一種からなることを特徴としている。
耐熱性、耐候性や電気絶縁性などに優れた上記SiO2 (酸化ケイ素)、Al23 (酸化アルミニウム)、TiO2 (酸化チタン)、ZrO2 ・SiO2 、2MgO・2Al23 ・5SiO2 (コージェライト)またはAlN(窒化アルミニウム)からなる無機酸化物または無機窒化物をフィラーとして一種または複数種を添加配合することにより、抵抗値を調整してガラスの添加量を抑制することができる。
また、基板、抵抗発熱体、配線導体とオーバコート層との間のガラスの発泡や変質を防ぎ、製造時の抵抗値のばらつきや変動を抑えるとともにペーストとして同一組成で広範囲の抵抗値が容易に得られる。
本発明の請求項7に記載の板状ヒータは、抵抗発熱体および基板の表面に、ガラス質のオーバーコート層が形成してあることを特徴としている。
抵抗発熱体表面および基板の一部表面に形成したガラス質のオーバーコート層は、抵抗発熱体が酸化や硫化などにより変質して抵抗値が変化することを防ぐとともに電気的な絶縁、接触などによる損傷や磨耗から保護する作用をなす。
また、オーバーコート層はPbO(酸化鉛)−B23 (酸化ホウ素)−SiO2 (酸化ケイ素)系のガラス、ZnO(酸化亜鉛)−SiO2 (酸化ケイ素)−BaO(酸化バリウム)系のガラス、SiO2 (酸化ケイ素)−ZnO(酸化亜鉛)−Al23 (酸化アルミニウム)系のガラス、SiO2 (酸化ケイ素)−B23 (酸化ホウ素)−Al23 (酸化アルミニウム)系のガラスSiO2 (酸化ケイ素)−B23 (酸化ホウ素)−ZnO(酸化亜鉛)系のガラスやSiO2 (酸化ケイ素)−B23 (酸化ホウ素)−Na2 O(酸化ナトリウム)系のガラス材料で形成すれ抵抗発熱体を構成する材料との反応が小さいか全く生じない作用を有する。
また、これらガラス材料にさらにSiO2 (酸化ケイ素)、AlN(窒化アルミニウム)、BN(窒化ホウ素)やSiC(炭化ケイ素)などのフィラーを加えれば熱伝導性を高めることができる。
本発明の請求項8に記載の定着装置は、加圧ローラと、この加圧ローラに抵抗発熱体が対向して配設された上記請求項1ないし7のいずれか一に記載の板状ヒータとを具備していることを特徴としている。
上記請求項1ないし請求項7に記載の作用を奏する板状ヒータを備えているので、断続的にON(通電)−OFF(待機や停止)が繰り返し行われる定着装置において、通電時の温度上昇が速く定着スピードが上げられるとともに、基板にクラックや割れが生じるなどのことがないヒータに起因するメンテナンスを容易に行える。
また、この定着装置において、加圧ローラの回転によりこのローラと板状ヒータとの間に複写用紙などがロール状の耐熱シートを介在して供給されるが、このとき板状ヒータの基板の周縁部に切断時に生じた盛上ったばりなどの凹凸部があると、この凹凸部と接触する耐熱シートや複写用紙などが円滑に搬送されず甚だしい場合には複写用紙などに傷が付く不具合があったが、基板の周縁部を円滑面としておくことによって耐熱シートや複写用紙などとの接触もよく、また、これらを損傷することもない。
なお、この定着装置において、板状ヒータと被加熱体との間に熱線の透過を妨げない保護体を介在させてもよく、複写機などでは被加熱体である複写用紙などの搬送をするためのフィルムなどが設けてあってもよい。
本発明の請求項9に記載の画像形成装置は、媒体に形成された静電潜像にトナーを付着させ、このトナーを被複写体に転写して所定の画像を形成する手段と、加圧ローラにより画像を形成した被複写体を板状ヒータに圧接しながら通過させることによってトナーを定着するようにした上記請求項8に記載の定着装置とを具備していることを特徴としている。
上記請求項8に記載の作用を奏する定着装置を備えた複写機やプリンタなどで、定着用のヒータの通電時の温度上昇が速いとともにこのヒータに起因するメンテナンスが容易に行える。
なお、本発明でいう複写用紙とは、原稿や現物などが複写される紙やフィルムなどを総称したものである。
本発明の請求項1に記載の発明によれば、基板幅に対する抵抗発熱体の形成幅を75%以上とすることによって、基板の容量が減少しヒータの昇温速度が速くなるとともに基板と発熱した抵抗発熱体との温度差も小さくなって、ヒータのON(通電)−OF(待機や停止)が断続的に繰り返し行われる場合でも、温度差に起因する熱衝撃を緩和できる。また、基板幅の縮小がはかれるので板状ヒータを小形化できる利点も有する。
したがって、温度立上り特性の向上がはかれるとともに基板のクラックや割れ発生の防止がはかれる板状ヒータを提供できる。
請求項2に記載の発明によれば、耐熱性、耐候性や電気絶縁性などに優れたセラミックスの材料で基板を形成することによって、クラックや割れの発生を防ぐことのできた上記請求項1に記載と同様な効果を奏する板状ヒータを提供できる。
請求項3に記載の発明によれば、たとえばトナーの定着に必要な発熱量が確保できる高効率の板状ヒータを提供できる。
請求項4に記載の発明によれば、セラミックス製基板の周縁部を研削などの手段で面取りしてばりや微小なクラックなどを除去して平滑面としておくことにより、ON(通電)−OF(待機や停止)が断続的に繰り返し行われるなどの熱衝撃が基板に加わっても、クラックや割れの発生を防げる上記請求項1に記載と同様な効果を奏する板状ヒータを提供できる。
請求項5に記載の発明によれば、抵抗発熱体(膜)に含有された非晶質ガラスは、その添加量を増減することにより抵抗体成分として抵抗値調整が行え、また、緻密な被膜が得られるとともに結着剤としての作用を有し基板との密着性を高め剥離防止がはかれる板状ヒータを提供できる。
請求項6に記載の発明によれば、抵抗発熱体(膜)に含有された無機酸化物または無機窒化物が、ガラスの発泡や変質を防ぎ、抵抗値のばらつきや変動を抑える効果を奏する板状ヒータを提供できる。
請求項7に記載の発明によれば、ガラス質のオーバーコート層は、抵抗発熱体が酸化や硫化などにより変質して抵抗値が変化することを防ぐとともに電気的な絶縁、接触などによる損傷や磨耗から板状ヒータを保護する効果を奏する。
請求項8に記載の発明によれば、上記請求項1ないし請求項7に記載の効果を奏する板状ヒータを備えているので、断続的にON(通電)−OFF(待機や停止)が繰り返し行われる定着装置において、通電時の温度上昇が速く定着スピードが上げられるとともに、基板にクラックや割れが生じるなどのことがないヒータに起因するメンテナンスを容易に行える定着装置を提供できる。
請求項9に記載の発明によれば、上記請求項8に記載の効果を奏する定着装置を備えた複写機やプリンタなどで、定着用のヒータの通電時の温度上昇が速いとともにこのヒータに起因するメンテナンスが容易に行える複写機などの画像形成装置を提供できる。
以下、本発明に係わる板状ヒータの実施の形態を図面を参照して説明する。図1は板状ヒータH1の中間部を切欠して示す正面図、図2は図1の板状ヒータH1の裏面図、図3は、図1中の矢視a−a線に沿って切断した部分の拡大縦断面図である。(なお、各図面中に示す基板に対する抵抗発熱体、給電用端子部、配線導体やオーバーコート層などの各層の厚さや幅は誇張して示してあり、寸法として比例しているものではない。また、基板の前面側表面および裏面側表面は図面の説明上のものであって、実用上は反対となる場合もある。)
図中1は耐熱・電気絶縁性のたとえばAlN(窒化アルミニウム)などの窒化物系セラミックス材料を主成分とする、たとえばその長さが約300mm、幅BWが約6.1mm、厚さが約0.7mmの長尺の基板である。
また、2はこの基板1の前面側1a表面に長手方向に沿い4条の発熱部21,…のうち中間の端部間を折り返すよう接続して形成された(略M字形)1本の連続した帯状の抵抗発熱体である。この抵抗発熱体2は、4条の発熱部21,…が約0.5mmの間隔w,…を隔てて、幅HWが約1.0mm、厚さが約10μm、一辺の長さが約280mmで形成してある。
この抵抗発熱体2の材料はAg(銀)・Pd(パラジウム)合金を導電体成分とし、これに電気絶縁性を有する無機酸化物たとえばAl23 (酸化アルミニウム)をフィラーとし、これにSiO2 −Al23 系の非晶質ガラスのフリットが添加配合され、このガラスフリットを結着剤として基板1の前面側1a表面に固着されている。このガラスフリットは結着剤としての作用のほか、電気絶縁物であり抵抗調整用としても作用する。
また、3,3は基板1端部付近の前面側1a表面に上記抵抗発熱体2端部の上側または下側に重層形成した幅広な給電用の膜状電極からなる端子部で、Ag・Pt(銀・白金)合金などを主成分とする良導電性の厚膜からなる。(なお、この給電用の端子部3は、膜厚を厚くし抵抗値が低くなるよう形成してもよい。)
また、4はガラス質のオーバーコート層で、SiO2 (酸化ケイ素)を主成分としたSiO2 (酸化ケイ素)−ZnO(酸化亜鉛)−Al23 (酸化アルミニウム)系のガラスからなり、上記抵抗発熱体2から上記給電用の端子部3の一部および基板1の長手方向に沿う両側端部の表面上に形成してある。すなわち、上記端子部3,3の一部を除くほぼ全面を覆うように、層厚さが20〜100μmのガラス質のオーバーコート層4が形成してある。
また、51,51は基板1の裏面側1bに上記端子部3と同材料で二条形成した配線導体、52,52はこの配線導体51,51の端子部で、配線導体51,51の先端部間には、温度検出用のセンサたとえばNTC素子からなるサーミスタ6がAg・Pd合金粉末などを樹脂と混合した導電性接着剤を介して接合されている。
つぎに、この板状ヒータH1の製造について説明する。まず、AlN(窒化アルミニウム)からなり周縁部が平滑な細長の基板1およびAg92重量%・Pd8重量%の合金粉末と、結着剤および抵抗調整用としてSiO2 −Al23 系の非晶質ガラスフリット粉末を上記Ag・Pd合金に対し約20重量%と、フィラーとしてAl23 からなる無機酸化物粉末とを上記Ag・Pd(銀・パラジウム)合金粉末の総重量に対し約10重量%と、エチルセルロース(有機接着剤)とテルピネオールなどの有機溶剤とを混練した発熱体ペーストを用意する。
そして、この発熱体ペーストを幅BWが約6.1mmの基板1前面側1a表面の予定形成部に長手方向に沿ってスクリーン印刷により端部が直列的に接続され互いの間に約0.5mmの間隙wを隔てて幅が約1.0mmの4条の厚膜からなる塗布膜を形成する。なお、このとき最外側の塗布膜外縁と基板1の周縁部との間隔は約0.3mmである。この後、上記塗布膜を乾燥し、焼成炉中で焼成ピーク温度が約850℃で約10分間焼成する。
この焼成により、ペースト中に含まれていたバインダー類は蒸発飛散し、無機結着剤であるガラス成分が溶融し、Ag・Pd合金および無機酸化物の混合粉末を基板1前面側1aの表面に固着させて互いの間に電気的に絶縁された幅HWが約1.0mmの4条の厚膜の発熱部21,…からなる抵抗発熱体2を形成する。
ついで、基板1前面側1a表面の両端部に延在した抵抗発熱体2の端部および裏面側1b表面に、抵抗発熱体2よりも単位面積当りの電気抵抗値が小さい材料たとえばAg・Pt合金を導電成分とした導電ペーストをスクリーン印刷により塗布し、乾燥した後、上記と同様に焼成することにより給電用の厚膜状の端子部3,3および配線導体51,51と端子部52,52を形成する。
なお、上記抵抗発熱体の塗布膜を乾燥後、導電ペーストを塗布・乾燥させた後、両塗布膜を同時に焼成するようにしてもよい。
この後、オーバーコート層4を形成する。これは、たとえばSiO2 を主成分としたSiO2 −ZnO−Al23 系のガラスの粉末と、エチルセルロース(有機結着剤)とともに有機溶剤で混練りしてなるガラスペーストを上記抵抗発熱体2から上記給電用の端子部3,3の一部および基板1前面側1aの長手方向に沿う両側端部の表面部分に隙間なく連続して塗膜を形成する。
そして、この塗布膜を乾燥した後、焼成炉中で焼成ピーク温度が約850℃で約10分間焼成して、厚さ15μm〜100μmのガラス質のオーバーコート層4としてある。
このガラスは軟化点が約600〜800℃で上記の抵抗発熱体2を構成するペースト状塗料の焼成温度よりも低く、焼成温度を上げていくと前面側1a表面部に形成したガラスペーストは溶融して、ガラスの表面部が平坦で凹凸のない平滑なガラス質のオーバーコート層4が形成される。
さらに、サーミスタ6は最終工程において、それぞれAg・Pd合金粉末などをガラス(無機結着剤)や水溶性有機結着剤と混合して形成した導電性接着剤を介して配線導体51,51に接合されている。
このような構成の板状ヒータH1は、図4に示すような回路構成でもって通電される。すなわち、温度制御回路Tを介し給電用端子部3,3に通電すると抵抗発熱体2に電流が流れ抵抗発熱体2が発熱する。また、このときサーミスタ6にも信号電流が流れている。
そして、この抵抗発熱体2の発熱により基板1も熱伝導を受け温度上昇し、この熱は基板1の裏面側1bに取着してあるサーミスタ6中央部の感熱部に伝わり、感熱部の抵抗値を変化させる。この感熱部の抵抗値の変化を配線導体51,51を介し端子部52,52から出力させ、これを温度制御回路Tに入力して適性な温度範囲にあるか否かを判定して、抵抗発熱体2に加える電力をたとえば位相制御することによって調整し調温させる。なお、この調温は電力を位相制御することに限らず、電圧や電流を制御して所定の温度範囲に調整するようにしてもよい。
なお、図示していないが、通常、この種機器において安全装置(回路)として、この温度制御回路Tのほか、温度ヒューズや電流ヒューズが設けられるなど多重の安全装置が併設されている。
そして、この板状ヒータH1は、基板表面に形成された帯状の抵抗発熱体2の合計幅HWが4mm(1mm×4本分)で、基板1幅BW5.5mmに対し約73%を占める面積で、通電時、基板1前面側1aの殆どが発熱するとともに基板1幅を縮小したので基板1の熱容量が減少し、ヒータH1の昇温速度が速くなる。すなわち、通電後、短時間のうちに基板1全体の温度をほぼ均一に上昇して、温度立上り特性が向上し小形化された板状ヒータH1を提供できる。
また、このヒータH1は、基板1の熱容量が減少したことにより、発熱した抵抗発熱体2との温度差も小さくなって、たとえばヒータのON(通電)−OFF(待機や停止)が断続的に繰り返し行われる場合でも、温度差に起因する熱衝撃による基板1のクラック発生が抑制できる。
さらに、形成時に周縁部を研削などして平滑化した基板1を用いたヒータH1は、ばりや微小クラックが除去されているので、温度差などの熱衝撃によって基板1にクラックや割れを生じることがない。
また、この板状ヒータは、Ag92重量%・Pd8重量%の導体成分で抵抗発熱体2が形成され、そのTCR値が1000ppm/℃を超えるものであり、装置などの安全回路が動作しなかった場合でも、ヒータH1の過度の温度上昇を防ぐことができ、ヒータH1自体や保持部材あるいは周辺に存在する他の部品を炭化や溶融させるなどの熱的影響を与える不具合がない。また、定格値より高い電力が入力されても基板1内に温度差が生じにくいため、基板1にクラックや割れの発生がない。
また、比抵抗の大きいPdの比率を10%以下と少なくした場合は、数mΩ/□の低抵抗値レンジの抵抗体を形成することが可能で、抵抗発熱体2を基板1全面に折り返すなど長く引き回して形成することができ、基板1に対する面積比率を高めることが容易に行える。
したがって、本発明によれば、基板1面積に対する抵抗発熱体2の面積の割合が大きいので発熱効率が高く、通電後の昇温が速い温度立上り特性の向上がはかれ、また、基板1にクラックや割れの発生を抑制できるとともに小形化がはかれた板状ヒータH1を提供できる。
また、図5は本発明板状ヒータH2の他の実施の形態を示す正面図で、図中、上述した図1ないし図3と同一部分については同一の符号を付してその説明は省略する。
この実施の形態に示す板状ヒータH2は、基板1の幅BWが約3.3mmで、この基板1の前面側1aには上記実施の形態に示すと同様な材料組成からなる幅HWが約2.6mmの一条の抵抗発熱体2が形成してある。
このようなヒータH2も、基板1の幅に対し抵抗発熱体2の幅が約80%であって、上記実施の形態と同様な作用効果を奏することができる。
また、図6および図7は上記板状ヒータH1(やH2)を組込んだ定着装置7の実施の形態を示す。この定着装置7は複写機用のもので、図6はその一部を切欠した縦断面図、図7は図6中の矢視b−b線に沿った切断面の拡大横断面図で、図中ヒータH1部分は上記実施の形態と同じであるのでその説明は省略する。
図において、71は加圧ローラで、両端面に駆動部(図示しない。)に軸支された回転軸72を突設し、この回転軸72の外周に形成した円筒形ローラ本体73の表面に耐熱性弾性材料たとえばシリコーンゴム層74が嵌合してある。
また、81は上記加圧ローラ71の回転軸72と対向して配設されたヒータ支持体で、この支持体81の凹部82内に板状ヒータH1が加圧ローラ71と並置した状態で取着固定されている。また、ヒータH1を含む支持体81の周囲にはポリイミド樹脂などの耐熱性のシートからなるエンドレスのロール状をした定着フィルム83が循環自在に巻装されている。
そして、ヒータH1の上側に形成したガラス質のオーバーコート層4の円滑な表面は、この定着フィルム83を介し上記加圧ローラ71のシリコーンゴム層74と弾接している。また、図中Pは被加熱体をなす複写用紙や複写用フィルムなどの記録媒体、ここでは複写用紙で、この複写用紙P上のT1は印刷された未定着トナー像、T2は定着済みトナー像を示す。
上記構成の定着装置7は、後述するように画像形成装置9の一部として用いられ、複写用紙Pなど被複写体に転写された未定着トナー像T1を定着する。
この定着装置7において板状ヒータH1は、端子部3,3に接触した燐青銅板を折り曲げるなどして弾性を付与したコネクタ85,85を通じ通電され、抵抗発熱体2が所定温度で発熱した状態で、加圧ローラ71が駆動部により回転して、これに縦動して圧接されている定着フィルム83も板状ヒータH1を覆うオーバーコート層4表面に摺接しながらヒータ支持体81の周りを循環する。
そして、未定着トナー像T1を転写した複写用紙Pが定着装置7に搬送されてくると、複写用紙Pは上下面が加圧ローラ71のシリコーンゴム層74と定着フィルム83面との両者が回転している間で、上下面から挟圧した状態で図中矢印方向へ繰り出すよう通過させられる。その際に、複写用紙Pは上記の加圧と抵抗発熱体2の加熱とにより、未定着トナー像T1が焼付けられ、複写用紙Pにトナー像T2を定着形成させることができる。
つまり、加圧ローラ71の用紙入力側では、複写用紙P上の未定着トナー像T1がまず定着フィルム83を介してヒータH1により加熱溶融され、少なくともその表面部は融点を大きく上回り完全に軟化溶融する。しかる後、加圧ローラ71の用紙排出側では、複写用紙PがヒータH1から離れ、トナー像T2は自然放熱して再び冷却固化し、定着フィルム83も複写用紙Pから離反される。
このとき、上記板状ヒータH1の抵抗発熱体2を覆って最上層に形成したガラス質のオーバーコート層4の平滑な表面は、定着フィルム83に摺接しているので、定着フィルム83が円滑に回動して、加圧ローラ71との間で複写用紙Pが定着フィルム83とともに円滑に搬送され、トナーの滲みの少ない良好な定着が行える。
つぎに、本発明に関わる上記の板状ヒータH1および定着装置7を組込んだ画像形成装置として図8に示す複写機9を参照して説明する。図6は上記定着装置7を装着した画像形成装置たとえば複写機9の概略構成を示す縦断面図で、図中、定着装置7部分は上記実施の形態と同じであるので同一部分には同一の符号を付してその説明は省略する。
図8において90は複写機9の筐体、91は筐体90の上面に設けられたガラスなどの透明部材からなる原稿載置台で矢印Y方向に往復動して原稿P1を走査する。
筐体90内の上方には光照射用のランプと反射鏡とからなる照明装置9Lが設けられていて、この照明装置9Lにより照射された原稿P1からの反射光線が短焦点小径結像素子アレイ9Aによって感光ドラム9D上にスリット露光される。なお、この感光ドラム9Dは矢印方向に回転する。
また、92は帯電器で、たとえば酸化亜鉛感光層あるいは有機半導体感光層が被覆された感光ドラム9D上に一様に帯電を行う。この帯電器92により帯電されたドラム9Dには、結像素子アレイ9Aによって画像露光が行われた静電画像が形成される。この静電画像は、現像器93による加熱で軟化溶融する樹脂などからなるトナーを用いて顕像化される。
一方、カセット9C内に収納されている複写用紙Pは、給送ローラ94と感光ドラム9D上の画像と同期するようタイミングとって上下方向で圧接して回転される対の搬送ローラ95によって、ドラム9D上に送り込まれる。そして、転写放電器96によって感光ドラム9D上に形成されているトナー像は複写用紙P上に転写される。
この後、ドラム9D上から離れた用紙Pは、搬送ガイド97によって定着装置8に導かれ加熱定着処理された後にトレイ98内に排出される。なお、トナー像を転写後、ドラム9D上の残留トナーはクリーナ99によって除去される。
上記定着装置8は複写用紙Pの移動方向と直交する方向に、この複写機9が複写できる最大判用紙の幅(長さ)に合わせた有効長、すなわち最大判用紙の幅(長さ)より長い発熱抵抗体3を延在させて板状ヒータH1を配置しているとともにこのヒータH1の延在方向に軽く弾接するよう発熱抵抗体3と相対して送り用の加圧ローラ71が設けられている。
そして、ヒータH1と加圧ローラ71との間を送られる用紙P上の未定着トナー像T1は、抵抗発熱体2からの熱を受け溶融して用紙P面上に文字、英数字、記号、図面などの複写像を現出させる。
このような、定着装置7を組込んだ複写機9は、ON(通電)−OFF(待機)が断続的に繰り返し行われる場合でも、通電後の温度立上りが速く複写スピードが上げられるとともに基板1にクラックや割れなどに起因する故障がなくメンテナンスも容易となる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されない。たとえば上記実施の形態では、板状ヒータを複写機の定着用に用いたが、プリンタやファクシミリなどの他のOA機器の定着用にも適用できる。また、OA機器に限らず、家庭用の電気製品、業務用や実験用の精密機器や化学反応用の機器などにおいて加熱用に装着して使用できる。
本発明の板状ヒータの実施の形態を示す、中間部を切欠した正面図である。 図1の板状ヒータの裏面図である。 図1中の矢視a−a線に沿って切断した部分の拡大横断面図である。 本発明に係わる板状ヒータの通電回路構成を示す説明図である。 本発明の板状ヒータの他の実施の形態を示す、中間部を切欠した正面図である。 板状ヒータを組込んだ本発明の複写機用の定着装置の実施の形態を示す、一部を切欠した縦断面図である。 図6中の矢視b−b線に沿った切断面の拡大横断面図である。 定着装置を組込んだ本発明の画像形成装置(複写機)の概略構成を示す縦断面図である。
符号の説明
H1,H2:板状ヒータ
1:基板
2:抵抗発熱体
3:端子部(給電用膜状電極)
4:オーバーコート層
7:定着装置
71:加圧ローラ
9:画像形成装置(複写機)

Claims (9)

  1. 耐熱・電気絶縁性の材料からなる長尺の基板と;
    この基板の表面に長手方向に沿い基板幅の70%以上の幅で帯状に配置形成された、Ag・Pd合金にガラス、無機酸化物および/または無機窒化物を含有してなる抵抗発熱体と;
    この抵抗発熱体に連設して形成された給電端子部と;
    を備えていることを特徴とする板状ヒータ。
  2. 基板が、AlN、Si34 、Al23 またはSiCのうちの少なくとも一種のセラミックス材料からなることを特徴とする請求項1に記載の板状ヒータ。
  3. 基板の幅が、3〜7mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の板状ヒータ。
  4. 基板周囲の切断面が、平滑面処理されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載の板状ヒータ。
  5. 抵抗発熱体中のガラスが、ZnO−SiO2 系、B23 −ZnO系、SiO2 −Al23 系、B23 −SiO2 −ZnO系、SiO2 −Al23 −CaO系またはB23 −BaO−ZnO系のうちの少なくとも一種の非晶質ガラスからなることを特徴とする上記請求項1に記載の板状ヒータ。
  6. 抵抗発熱体中の無機酸化物または無機窒化物が、SiO2 、Al23 、TiO2 、ZrO2 ・SiO2 、2MgO・2Al23 ・5SiO2 またはAlNのうちの少なくとも一種からなることを特徴とする上記請求項1に記載の板状ヒータ。
  7. 抵抗発熱体および基板の表面には、ガラス質のオーバーコート層が形成してあることを特徴とする上記請求項1ないし6のいずれか一に記載の板状ヒータ。
  8. 加圧ローラと;
    この加圧ローラに抵抗発熱体が対向して配設された上記請求項1ないし7のいずれか一に記載の板状ヒータと;
    を具備していることを特徴とする定着装置。
  9. 媒体に形成された静電潜像にトナーを付着させ、このトナーを被複写体に転写して所定の画像を形成する手段と;
    加圧ローラにより画像を形成した被複写体を板状ヒータに圧接しながら通過させることによってトナーを定着するようにした上記請求項8に記載の定着装置と;を具備していることを特徴とする画像形成装置。
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