JP2002299016A - 板状ヒータおよび定着装置ならびに画像形成装置 - Google Patents

板状ヒータおよび定着装置ならびに画像形成装置

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JP2002299016A
JP2002299016A JP2001102032A JP2001102032A JP2002299016A JP 2002299016 A JP2002299016 A JP 2002299016A JP 2001102032 A JP2001102032 A JP 2001102032A JP 2001102032 A JP2001102032 A JP 2001102032A JP 2002299016 A JP2002299016 A JP 2002299016A
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heater
fixing device
plate
heating element
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JP2001102032A
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Inventor
Yukiko Fujikawa
由紀子 藤川
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Harison Toshiba Lighting Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 たとえば複写機の定着装置に用い安定したト
ナーの定着が行える板状ヒータおよびこのヒータを用い
た定着装置ならびにこの定着装置を装着した画像形成装
置を提供することを目的とする。 【解決手段】 耐熱・電気絶縁性の材料からなり長手方
向に沿い曲った細長の基板1と、この基板1の中央部が
凹んだ上面側1a表面の長手方向に沿い帯状に形成した
抵抗発熱体2と、この抵抗発熱体2に連設して基板1の
上面側1aまたは下面側1bに形成した端子部31,3
2と、上記抵抗発熱体2および基板1上面側1aの表面
を覆うよう形成した、基板1の成形材料より熱膨張係数
が大きい材料からなるガラス質のオーバーコート層4と
を備えている板状ヒータH1およびこのヒータH1を用
いた定着装置8ならびにこの定着装置8を装着した画像
形成装置9である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、たとえば電子複
写機、ファクシミリやコンピュータのプリンタなどのO
A機器のトナー定着などに用いられる板状ヒータおよび
この板状ヒータを用いた定着装置ならびにこの定着装置
を装着した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の軽薄短小の流れの中で、回路
基板の高密度化を図るため、構成する基板や部品の小形
化や多機能化がすすめられている。
【0003】たとえば電子式複写機においては、感光ド
ラム表面に形成されたトナー像を複写用紙に転写し、つ
いでこの複写用紙をヒータと加圧ローラとの間で挟圧し
ながら通過させ、ヒータの熱によって複写用紙を加熱し
てトナーを溶融させて定着するようにしている。
【0004】従来の定着装置としては、中空のローラの
中心部に管形赤外線電球や棒状ヒータを配置したヒート
ローラを用い、上下一対のローラのうち少なくとも一方
をこのヒートローラとして加圧される他方のローラとの
間に、未定着の複写用紙を通すことによってトナー像を
溶融して定着するヒートローラ定着装置がある。
【0005】このヒートローラ定着装置は、ヒータから
ローラを介し間接的に複写用紙を加熱するもので始動に
時間がかかり、常時予熱を必要として電力の消費量も多
いなどの問題があった。
【0006】そこで、このヒートローラ定着装置に代わ
り、熱効率、重量、大きさ、コストなどの点で優れてい
る板状ヒータの定着装置が実用化されている。この定着
装置に用いられる板状ヒータは、アルミナAl23や窒
化アルミニウムAlNなどのセラミックスからなる表面
が平面状をなす細長の耐熱・電気絶縁性の基板上に、銀
Ag粉末とパラジウムPd粉末などの導電性成分の混合
物と、ガラス粉末(無機結着剤)および有機バインダー
(有機結着剤)とを混練した銀Ag/パラジウム/Pd
系ペーストを印刷塗布・焼成して細長い帯状厚膜の抵抗
発熱体を形成している。
【0007】そして、この抵抗発熱体の帯状両端部を幅
広としこの部分に主として銀Ag粉末やパラジウムPd
粉末などの導電性成分の混合物と、ガラス粉末(無機結
着剤)および有機バインダー(有機結着剤)とを混練し
た銀Ag/パラジウム/Pd系ペーストを印刷塗布・焼
成して電極導体部(端子部)を構成させ、さらに上記抵
抗発熱体の表面を発熱体の酸化防止や電気的絶縁性を確
保するためガラス質のオーバーコート層で被覆してい
る。
【0008】また、加圧ローラはヒータと平行な回転軸
を有するローラで、その表面は耐熱性弾性材料で構成さ
れるとともに、ヒータの前面側に複写用紙の搬送(圧
送)が円滑に行えるようにするために設けた無端の循環
する耐熱性フィルムを介してヒータのオーバーコート層
と弾接しながら回転するようになっている。
【0009】そして、複写用紙がヒータと加圧ローラと
の間に供給されると、加圧ローラの回転により、複写用
紙がフィルムを介しヒータのオーバーコート層表面を滑
りながら搬送され、この間にヒータの熱によって複写用
紙上のトナーが加熱溶融し定着されるようになってい
る。
【0010】このような構成の定着装置は、ヒータを予
熱していなくても始動性がよく省電力化がはかれ、ま
た、定着装置を小形化できるという利点がある。
【0011】しかし、上記定着装置を用いた場合には、
加圧ローラによる複写用紙の搬送(圧送)が円滑に行わ
れず複写用紙に皺を生じる所謂ジャミングが起こり易い
という現象があった。
【0012】また、定着装置に装着された板状ヒータ
は、ホルダに装着して固定されたときやローラでの加圧
時に上面から基板の厚さ方向だけではなく加圧ローラの
回転による幅方向の力が発生するため、基板の両端が装
置に固定されたヒータには幅方向の力がかかる。このた
め、この加圧ローラの力がヒータ基板の強度より大きく
なると、基板が破壊してしまうという問題があった。
【0013】そこで、この現象について究明したとこ
ろ、平板状のヒータが動作して抵抗発熱体が発熱する
と、この抵抗発熱体を形成している基板の上面側の温度
が下面側より高く上面側が膨張してヒータとしては中央
部に比べ両端側が下がる湾曲状態となることに起因して
いることが分かり、本出願人はこの改善策として抵抗発
熱体を形成している基板前面側の中央部が両端部に比べ
低位置となるよう湾曲させた板状ヒータを特開平7−2
9925号として出願した。
【0014】この特開平7−29925号に開示された
技術により、板状ヒータの発熱時に基板が複写用紙上の
トナーを均一に加熱できるほぼ水平ないしは中央部が両
端部に比べ高位置となるような方向に湾曲した状態とす
ることができる、すなわち、複写品質が向上できるとと
もにジャミングの発生を防止できる定着装置が得られ
た。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の形態を
呈する板状ヒータが容易に得られるとともに、加圧ロー
ラの構造や弾圧手段などとの関係において両端部に比べ
中央部が膨出していなくても複写用紙など複写媒体の定
着が円滑に行える板状ヒータを見出だした。
【0016】本発明は、複写機などの定着装置に用い安
定したトナーの定着が行える板状ヒータおよびこのヒー
タを用いた定着装置ならびにこの定着装置を装着した画
像形成装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の板状ヒータは、耐熱・電気絶縁性の材料からなり長手
方向に沿い曲った細長の基板と、この基板の中央部が凹
んだ上面側表面の長手方向に沿い帯状に形成した抵抗発
熱体と、この抵抗発熱体に連設して基板の上面側または
下面側に形成した端子部と、上記抵抗発熱体および基板
上面側の表面を覆うよう形成した、基板の成形材料より
熱膨張係数が大きい材料からなるガラス質のオーバーコ
ート層とを備えていることを特徴とする。
【0018】本発明および以下の各発明において、とく
に指定しない限り板状ヒータ、定着装置および画像形成
装置の用語の定義および技術的意味はつぎによる。
【0019】耐熱・電気絶縁性の基板を形成する材料
は、アルミナ(酸化アルミニウムAl 23)などの酸化
物や窒化アルミニウム(AlN)などの窒化物または炭
化ケイ素(SiC)などの炭化物からなるセラミック
ス、石英ガラスなどの硬質ガラスあるいは金属板にほう
ろうがけした少なくとも表面が電気絶縁性の板状のもの
からなる。
【0020】また、本発明でいう基板の上面または下面
とは、抵抗発熱体を形成した側を上(前)面とし、抵抗
発熱体の形成していない反対面を下(裏)面とした便宜
上の表現であって、特に使用状態などにより天地が反転
しても変わるものではない。
【0021】また、本発明でいう基板の中央部が凹んだ
との表現は、急激に陥没した状態を表すのではなく、基
板が長手方向に湾曲し(反って)いる状態を表すもので
ある。
【0022】また、抵抗発熱体としては、銀Ag・パラ
ジウムPd合金、銀Agや銀Ag・白金Pt合金などの
材料を主体とするものあるいは正温度特性を有する所謂
PTCと呼ばれる半導体化したチタン酸バリウムBaT
iO3系材料に微量のランタンLaやイットリウムYな
どの希土類を添加させ、ガラス粉末(無機結着剤)およ
び有機バインダー(有機結着剤)を混練したペースト材
料などを用い帯状に形成したものからなる。
【0023】そして、基板上に形成される抵抗発熱体の
形態としては、直線状に1本あるいは複数本が電気的に
単独あるいは複数本が直列的に接続されている。
【0024】また、端子部や配線導体としては、銀A
g、パラジウムPdあるいはプラチナPtなどの良導電
性金属材料を用いて形成できる。
【0025】さらに、本発明の板状ヒータは、基板の抵
抗発熱体を形成した面の反対面側には、温度検知センサ
を設けることができるすなわち、基板にサーミスタなど
の温度検知用のセンサを設けることにより、抵抗発熱体
などが異常発熱した場合には、制御回路を働かせ過電流
を通流させずに発火などを防止できる。センサとしては
チップサーミスタや厚膜サーミスタなどを用いることが
できる。
【0026】この温度検知センサとして、基板の裏面側
にサーミスタなどを直接に形成しても別体のチップ状の
センサを取着するようにしてもよく、このセンサに電気
的に接続する配線導体を抵抗発熱体や端子部と同様に基
板に被膜により形成しても、別途電線により接続するよ
うにしても差支えない。
【0027】この請求項1に記載の板状ヒータは、基板
の形成材料よりオーバーコート層のガラス材料の熱膨張
係数が高く、上面側の伸縮を大きく上面側の中央部が凹
み両端部が高い長手方向に曲がった(沿った)形状をな
している。
【0028】そして、この板状ヒータの抵抗発熱体に通
電して基板の温度が上昇すると、基板より熱膨張係数が
高いオーバーコート層が基板より伸長して、基板上面側
の中央部の凹みを小さくして長手方向の曲がり(反り)
を低減するか、水平に近いものとすることができる。
【0029】本発明の請求項2に記載の板状ヒータは、
常温時、細長の基板は、長手方向の中心部の水平面に対
して端部が上面側に0.8度以内の範囲で曲がっている
ことを特徴とする。
【0030】その曲がり(反り)が0.8度を越えると
ガラスからなるオーバーコート層にひび割れ発生や基板
への圧力がかかることで亀裂が入り、少しの衝撃によっ
てヒータが割れてしまうなどの不具合がある。また、逆
にあまり小さい0.2度未満であると、曲がりが小さい
ため板状ヒータをホルダに取り付け両端をソケットなど
で止めたとき、反りが小さい中央部とホルダの摩擦が小
さくなるため、加圧ローラが駆動したときヒータが動き
ホルダに当たり、この力がヒータの基板の強さより大き
くなると、ヒータが割れてしまう不具合がある。
【0031】本発明の請求項3に記載の板状ヒータは、
基板の熱膨張係数に対しオーバーコート層のガラスの熱
膨張係数が、80%未満の範囲で高いことを特徴とす
る。
【0032】本発明の板状ヒータに用いられるアルミナ
Al23、窒化アルミニウムAlNや炭化ケイ素SiC
などのセラミックスなどからなる基板の熱膨張係数は4
×10-6/℃〜7×10-6/℃程度、また、この基板に
合わせ用いるオーバーコート層のガラスの熱膨張係数
は、6×10-6/℃〜12×10-6/℃程度の上記基板
の熱膨張係数に対してオーバーコート層のガラスの熱膨
張係数が50〜80%程度高い方がよい。
【0033】この両者の熱膨張係数の差は小さい方が好
ましいが、特殊なガラスはコストが高くなる不具合があ
る。また、差が80%を越えると両者の熱膨張係数差が
大きくなって密着せずオーバーコート層にひび割れ発生
などの不具合があり、ばらつきなどを考慮すると50〜
70%程度が実用上好ましかった。
【0034】また、このオーバーコート層のガラス材料
としては、酸化鉛PbO−酸化ホウ素B23−酸化ケイ
素SiO2 系のガラス、酸化亜鉛ZnO−酸化ケイ素S
iO 2−酸化バリウムBaO系のガラス、酸化ケイ素S
iO2−酸化ホウ素B23−酸化アルミニウムAl23
系のガラス、酸化ケイ素SiO2−酸化ホウ素B23
酸化亜鉛ZnO系のガラスや酸化ケイ素SiO2−酸化
ホウ素B23−酸化ナトリウムNa2O系のガラスなど
を用いることができ、これらガラス材料にさらに酸化ケ
イ素SiO2、窒化アルミニウムAlN、窒化ホウ素B
Nや炭化ケイ素SiCどのフィラーを加えれば熱伝導性
を高めることができる。
【0035】本発明の請求項4に記載の板状ヒータは、
オーバーコート層の表面粗さ値(Rz)が4〜7である
ことを特徴とする。
【0036】ガラス質のオーバーコート層の表面を円滑
な平坦面とせずに、微細な凹凸のある粗面としておくこ
とができる。
【0037】この場合のオーバーコート層の表面粗さは
日本工業規格JIS B 0601−1982に定義される
十点平均粗さ値(Rz)が4〜7程度の範囲が好ましか
った。
【0038】また、このオーバーコート層の表面を粗面
とすることは、本発明の板状ヒータに限らず他の板状ヒ
ータへの適用も可能である。
【0039】本発明の請求項5に記載の定着装置は、請
求項1ないし請求項4のいずれか一に記載の板状ヒータ
と、この板状ヒータに相対して配設された加圧ローラと
を具備していることを特徴とする。
【0040】上記請求項1ないし請求項4に記載の作用
を有する板状ヒータを備えているので、相対する加圧ロ
ーラとの弾接状態もよく、板状ヒータと加圧ローラとの
間を通過する定着フィルムや複写用紙などの搬送を円滑
に行なうことができる。
【0041】また、ガラス質のオーバーコート層の表面
を微細な凹凸のある粗面としておくことにより、加圧ロ
ーラに押圧された定着フィルムや複写用紙などが圧接し
た場合に、強圧せず適度な摩擦抵抗でもって当接してフ
ィルムや複写用紙などを送り出すことができる。
【0042】この場合、オーバーコート層4の表面粗さ
は日本工業規格JIS B 0601−1982に定義され
る十点平均粗さ値(Rz)が4〜7程度の範囲がよく、
粗さ値(Rz)が4未満であると定着装置などにおい
て、このコート層上を通過する定着フィルムや複写用紙
などがスリップして停滞し、トナーに所定の加熱を行う
ことができなかったり複写用紙などの詰まりを生じるな
どの虞がある。また、粗さ値(Rz)が7を越えるとフ
ィルムが加圧ローラによって、ヒータの表面に食い込
み、複写用紙とともに送られず(回転せず)フィルムが
破れ、複写用紙を汚してしまうなどの不具合があった。
【0043】本発明の請求項6に記載の画像形成装置
は、請求項5に記載の定着装置を具備していることを特
徴とする。
【0044】上記請求項5に記載の作用を有する定着装
置を備えた複写機やプリンタなどを提供することができ
る。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる板状ヒータ
の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は板状ヒ
ータH1の中間部の一部を切欠して示す上(前)面図、
図2は図1の板状ヒータH1の中間部の一部を切欠して
示す下(裏)面図、図3は図1中の矢視a−a線に沿っ
て切断した部分を示す拡大横断面図である。(なお、図
面中に示す基板に対する抵抗発熱体やオーバーコート層
などの各層の厚さは誇張して厚く書いてあり、比例して
いるものではない。)図中1は耐熱・電気絶縁性材料で
あるアルミナAl23や窒化アルミニウムAlNなどの
セラミックス、ここではたとえば窒化アルミニウムAl
N(熱膨張係数が4×10-6/℃〜5×10-6/℃程
度)からなる長さ約260〜300mm(ここでは約3
00mm)、幅約5〜15mm(ここでは約6mm)、
厚さ約0.4〜0.8mm(ここでは約0.6mm)の
長尺短冊状の基板である。
【0046】また、2はこの基板1の上(前)面側1a
表面に長手方向に沿い略U字形に総全長が約450m
m、幅約1.5mm、厚さ約10μmの銀Ag・パラジ
ウムPd合金を主体として形成した帯状厚膜の抵抗発熱
体である。31,32はこの抵抗発熱体2の両端部にお
いて銀Ag・パラジウムPd合金を主体とする良導電性
膜を重層して幅広に形成した給電用の端子部である。
【0047】また、4はこの端子部31,32を除く、
抵抗発熱体2および基板1のほぼ全面の表面上に形成し
た酸化ケイ素SiO2−酸化ホウ素B23−酸化アルミ
ニウムAl23系のガラスを溶融して形成したガラス質
のオーバーコート層である。
【0048】また、基板1の下(裏)面側1b表面に
は、抵抗発熱体2の延在方向に沿って上記端子部31,
32と同様な銀Ag・パラジウムPd合金を主体とする
良導電性材料からなる幅約1mm、厚さ約10〜30μ
mの一対の膜状の配線導体3a,3bが並行して形成さ
れ、その端部には幅広な端子部33,34が設けられて
いる。
【0049】また、配線導体3a,3bの他端部の間を
橋絡して基板1の下面側1b表面に感温部を対面させた
サーミスタなどの温度検出素子6が導電性接着剤を介し
て接合させてある。また、このサーミスタおよび上記接
合部を含む表面にはエポキシ樹脂やシリコーン樹脂など
の絶縁性樹脂からなる保護コート層(図示しない。)が
形成してある。なお、この温度検出素子6の設置位置は
基板1の下面側1bで安定した温度検出ができる箇所で
ある。
【0050】そして、この板状ヒータH1の製作に際
し、まず抵抗発熱体2は、たとえば銀Ag・パラジウム
Pd合金粉末などと、ガラス粉末(無機結着剤)および
有機バインダー(有機接着剤)とを混練したAg・Pd
ペーストを基板1上面側1aの表面の長手方向に沿って
スクリーン印刷により厚膜を形成したのち焼成炉中で焼
成ピーク温度が約850℃で約10分間(焼成炉経過時
間約40分間)焼成して形成したものである。
【0051】また、上記端子部31〜34および配線導
体3a,3bも、抵抗発熱体2と同様に銀Ag・パラジ
ウムPd合金を主体とする良導電性の材料からなる粉末
(上記抵抗発熱体2形成材料より良導電性の材料である
のが好ましい。)と、ガラス粉末(無機結着剤)および
有機バインダー(有機接着剤)とを混練したAg・Pd
ペーストを基板1の上面側1a端部の抵抗発熱体2上お
よび下面側1bの表面にスクリーン印刷により厚膜を形
成したのち焼成することにより形成できる。
【0052】また、サーミスタなどの温度検出素子6は
銀Agや銀Ag・パラジウムPd合金粉末などを無機結
着剤や有機結着剤と混合した導電性接着剤を介して配線
導体3a,3bの端部に接合している。
【0053】なお、これら抵抗発熱体2、端子部31〜
34および配線導体3a,3bを構成する被膜の形成
は、それぞれ別途に行っても同時に行ってもよい。ま
た、抵抗発熱体2と端子部31,32とは、同材料を用
いその膜厚さを変えることによっても形成することがで
きる。
【0054】この後、基板1上面側1a表面の両端部の
端子部31,32を除く表面部分および抵抗発熱体2の
表面部分にかけて、たとえば酸化ケイ素SiO2を主成
分としたSiO2−B23−Al23系ガラスの粉末
と、エチルセルロース(有機結着剤)とともに有機溶剤
で混練りしてなるガラスペーストをスクリーン印刷して
塗膜を形成する。
【0055】そして、この塗膜を乾燥した後、焼成炉中
で焼成ピーク温度が約850℃で約10分間(焼成炉経
過時間は約40分)焼成して、厚さ15μm〜100μ
mのガラス質のコート層4としてある。
【0056】このガラスは軟化点が約750℃で上記の
抵抗発熱体2を構成するペースト状塗料の焼成温度より
も低く、焼成温度を上げていくとガラスペーストは溶融
して、抵抗発熱体2および基板1上を流れガラスの表面
部がほぼ平坦になったら加熱を止め、冷却することによ
り熱膨張係数が5×10-6/℃〜6×10-6/℃程度の
ガラス質のオーバーコート層4を形成することができ
る。
【0057】また、本発明の板状ヒータH1に限定され
ず他の構造の板状ヒータへの適用も可能であるが、ガラ
ス質のオーバーコート層4の表面を円滑な平坦面とせず
に、微細な凹凸のある粗面4aとしておいてもよい。こ
の粗面4aは、後述するこの粗面4aと対向して配設し
た加圧ローラに押圧された定着フィルムや複写用紙など
が圧接した場合に、強圧せず適度な摩擦抵抗でもって当
接してフィルムや複写用紙などを送り出すことができ
る。
【0058】この場合、オーバーコート層4の表面粗さ
は日本工業規格JIS B 0601−1982に定義され
る十点平均粗さ値(Rz)が4〜7程度の範囲が問題な
く、粗さ値(Rz)が4未満であると定着装置などにお
いて、このコート層上を通過する定着フィルムや複写用
紙などがスリップして停滞し、トナーに所定の加熱を行
うことができなかったり複写用紙などの詰まりを生じる
などの虞がある。また、粗さ値(Rz)が7を越えると
フィルムが加圧ローラによってヒータの表面に食い込
み、複写用紙とともに送られず(回転せず)フィルムが
破れ複写用紙を汚してしまうなどの不具合がある。
【0059】そして、このような構成の板状ヒータH1
は、SSR(ソリッドステートリレー)またはPWM
(Pulse Width Modulation:パ
ルス幅制御方式)などおよび温度制御回路を介し接続さ
れて端子部31、32間に通電すると、抵抗発熱体2に
電流が流れ抵抗発熱体2が発熱し、この抵抗発熱体2は
全長に亘りほぼ一様な温度分布が得られる。
【0060】このヒータH1は、金属合金に含まれる銀
Ag・パラジウムPdが電気的な抵抗要素となり、抵抗
ペーストに含有される銀Ag・パラジウムPdの比率に
よって発熱体2の抵抗値が調節される。本実施の形態で
は、約25オーム[Ω]の抵抗値を有し、100Vの電
圧印加により約4Aの電流が流れ、約400Wの発熱量
となる。
【0061】そして、通常は基板1の下面側に設けたサ
ーミスタ6がヒータH1の温度を検出して、温度制御回
路を通じSSRなどをON・OFFして所定の温度に制
御し、ヒータH1の過熱による発火などの不慮の事故を
未然に防げる効果がある。
【0062】この板状ヒータH1は、基板1の形成材料
よりオーバーコート層4のガラス材料の方が熱膨張係数
が高いので、図4に側面図で示すように完成した板状ヒ
ータH1は、上面側1aの収縮が大きく上面側1aの中
央部が凹んだ長手方向に湾曲した(反った)形状をなし
ていて、上面側1aの中心部と端部との高さの差は約1
mmある。
【0063】そして、この板状ヒータH1の長手方向の
湾曲(反り)量は、基板1の中心部の水平面に対して
0.5度程度であった。この湾曲(反り)量は最大0.
8度程度で、図4中に示す tanθ=t/lにより測定す
ることができる。
【0064】この湾曲(反り)量が0.8度を越えると
ガラスからなるオーバーコート層4にひび割れ発生や基
板1への圧力がかかることで亀裂が入り、少しの衝撃に
よって基板1が割れてしまうなどの不具合がある。ま
た、逆に、湾曲(反り)量があまり小さい0.2度未満
であると、曲りが小さいため板状ヒータH1をホルダに
取り付け両端をソケットなどで止めたとき、反りが小さ
い中央部とホルダの摩擦が小さくなるため、加圧ローラ
が駆動したときヒータH1が動きホルダに当たり、この
力がヒータH1の基板1の強さより大きくなると、基板
1が割れてしまう不具合がある。
【0065】そして、この板状ヒータH1の抵抗発熱体
2に通電して基板1の温度が上昇すると、基板1より熱
膨張係数が高いオーバーコート層4が基板1より伸長し
て基板1の曲り(反り)を減少するか水平状態にでき
る、各種用途において使用時にほぼ平坦な板状ヒータH
1を提供することができる。
【0066】そして、この板状ヒータH1は、基板1の
抵抗発熱体2を設けた上面側1aに形成したオーバーコ
ート層4の材料の熱膨張係数と基板1の熱膨張係数とが
同じかないしは2×10-6/℃程度の小差とすることに
よって、基板1を湾曲の少ないほぼ水平状態に維持でき
る作用効果を奏する。
【0067】そして、本発明の板状ヒータH1は、アル
ミナAl23、窒化アルミニウムAlNや炭化ケイ素S
iCなどのセラミックスからなる基板1の熱膨張係数は
4×10-6/℃〜7×10-6/℃程度、また、オーバー
コート層のガラスの熱膨張係数が、6×10-6/℃〜1
2×10-6/℃程度で、上記基板1の熱膨張係数に対し
てオーバーコート層のガラスの熱膨張係数が50〜80
%程度高い方がよい。
【0068】この両者の熱膨張係数の差が小さいと曲り
が小さくなりすぎる不具合があり、また、逆に差が80
%を越えると両者の熱膨張係数差が大きくなって密着せ
ずオーバーコート層にひび割れ発生などの不具合があ
り、ばらつきなどを考慮すると50〜70%程度が実用
上好ましかった。
【0069】また、図5は本発明の板状ヒータの他の実
施の形態の上(前)面図で、図中、上述した図1ないし
図3と同一部分については同一の符号を付してその説明
は省略する。
【0070】この図5の板状ヒータH2は、基板1上面
側1aの長手方向に並列してそれぞれの発熱長さが異な
るたとえば3本の帯状の抵抗発熱体2a,2b,2cお
よび基板1の両端に各2個の端子部35〜38が形成し
てある。そして、各抵抗発熱体2a,2b,2cの両端
を所定の端子部35〜38に配線導体3c〜3fを介し
接続して、端子部35〜38への給電切換えにより1〜
2本の抵抗発熱体2a,2b,2cへ通電できるように
した出力可変形のヒータH2である。
【0071】そして、この板状ヒータH2の基板1上面
側1aの3本の抵抗発熱体2a,2b,2cを含む基板
1の表面には上記実施の形態と同様に基板1より熱膨張
係数の高いガラス材料からなるオーバーコート層4が形
成してあって、上記実施の形態と同様な作用効果を奏す
る。
【0072】また、図6は定着装置などに設けられる上
記板状ヒータH1のホルダ7の斜視図であって、図中7
0は耐熱性樹脂で成形した長尺細長の皿状をなすホルダ
本体で、上面側に板状ヒータH1の基板1が収容される
凹部71を有する。また、72はこのホルダ本体70の
縁部に設けた板状ヒータH1の抜け止め用の突起、7
3,73は両端の下面に連設した取付け用のフランジ部
である。
【0073】また、74はソケット部で、中央の切欠部
75がホルダ本体70の右側端部に差し込まれることに
より切欠部75内にある燐青銅板などに銀メッキを施し
た弾性が付与されたコネクタ76,76が板状ヒータH
1の基板1上面側1aの端部に設けた端子部31,32
と接触して電気的な接続がなされる。なお、図中77は
コネクタ76,76に接続する給電線、78はホルダ本
体70側に設けられた凸部、79は切欠部75内に設け
た凹部で両者が係合することによって正確な位置出しが
なされる。
【0074】このような構成のホルダ7は、板状ヒータ
H1の基板1の一端側を突起72により、他端側をソケ
ット部74の切欠部75で挟持することにより、板状ヒ
ータH1の基板1が位置ずれや湾曲しないよう強固に支
持するとともに確実な電気的接続を行うことができる。
【0075】また、図7は上記板状ヒータH1を装着し
た複写機やプリンタなどの定着装置8の一例を示す拡大
縦断面図、図8はこの定着装置8を用いた画像形成装置
たとえば複写機9の概略構成を示す縦断面図で、図中ヒ
ータH1部分は上記実施の形態と同じであるのでその説
明は省略する。
【0076】図7において、81は加圧ローラで、両端
面に駆動部(図示しない。)に軸支された回転軸82を
突設し、この回転軸82の外周に形成した円筒形ローラ
本体83の表面に耐熱性弾性材料たとえばシリコーンゴ
ム層84が嵌合してある。
【0077】また、85は上記加圧ローラ81の回転軸
82と対向して配設された円柱形状をなすヒータ支持基
体で、この支持体85に板状ヒータH1が加圧ローラ8
1と並置した状態で取着固定されている。また、ヒータ
H1を含む基体85の周囲にはポリイミド樹脂などの耐
熱性のシートからなるエンドレスのロール状をした定着
フィルム86が循環自在に巻装されている。
【0078】そして、ヒータH1の上側に形成したガラ
ス質のオーバーコート層4の平坦な表面は、この定着フ
ィルム86を介し上記加圧ローラ81のシリコーンゴム
層84と弾接している。また、図7中Pは記録媒体たと
えば複写用紙で、複写用紙P上のT1は印刷された未定
着トナー像、T2は定着済みトナー像を示す。
【0079】上記構成の定着装置8は、後述するように
画像形成装置の一部として用いられ、複写用紙Pなど記
録媒体に転写された未定着トナー像T1を定着する。
【0080】この定着装置8において板状ヒータH1
は、端子部31,32(図示しない。)に接触した燐青
銅板などに銀メッキを施した弾性が付与されたコネクタ
(図示しない。)を通じ通電され、抵抗発熱体2が所定
温度で発熱した状態で、加圧ローラ81が駆動部により
回転して、これに縦動して圧接されている定着フィルム
86も板状ヒータH1を覆うオーバーコート層4表面に
摺接しながらヒータ支持基体85の周りを循環する。
【0081】そして、未定着トナー像T1を転写した複
写用紙Pが定着装置8に搬送されてくると、複写用紙P
は上下面が加圧ローラ81のシリコーンゴム層84と定
着フィルム86面との両者が回転している間で、上下面
から挟圧した状態で図中矢印方向へ繰り出すよう通過さ
せられる。その際に、複写用紙Pは上記の加圧と抵抗発
熱体2の加熱とにより、未定着トナー像T1が焼付けら
れ、複写用紙Pにはトナー像T2を定着形成させること
ができる。
【0082】つまり、加圧ローラ81の用紙入力側で
は、複写用紙P上の未定着トナー像T1がまず定着フィ
ルム86を介してヒータH1により加熱溶融され、少な
くともその表面部は融点を大きく上回り完全に軟化溶融
する。しかる後、加圧ローラ81の用紙排出側では、複
写用紙PがヒータH1から離れ、トナー像T2は自然放
熱して再び冷却固化し、定着フィルム86も複写用紙P
から離反される。
【0083】そして、この定着装置8にホルダ7を介し
装着された板状ヒータH1は、抵抗発熱体2への通電に
より抵抗発熱体2、基板1やガラス質のオーバーコート
層4などの温度が上昇する。
【0084】この昇温で、基板1より熱膨張係数が高い
ガラス材料からなるオーバーコート層4が基板1より伸
長して、常温時、上面側1aの中央部が低く両端部が高
い凹状に反った形状をなしていた基板1が、反りが小さ
くなるかほぼ水平状態になる。
【0085】そして、この状態で基板1上面側1aのオ
ーバーコート層4と定着フィルム86を介し加圧ローラ
81の表面とが弾性的に当接され、定着フィルム86と
加圧ローラ81との間を複写用紙Pが円滑に通過でき
る。
【0086】したがって、本発明の板状ヒータH1を用
いた定着装置8は、板状ヒータH1と加圧ローラ81と
の間を通過した複写用紙Pがむらなくほぼ均一な温度で
加熱される結果、均質なトナー定着が行われ定着むらの
ない美麗な画質の複写が得られる。
【0087】特に複写用紙Pの中央部より端部寄りの方
がオーバーコート層4と加圧ローラ81との接触圧が強
いので、端部寄りの定着が安定するとともに複写用紙P
のジャミング防止に効果を奏する。
【0088】また、加圧ローラ81の押圧によって発生
する板状ヒータH1の幅方向への応力を低減できるので
基板1が割れるなどの不具合を解消できる。
【0089】つぎに、本発明に関わる上記の板状ヒータ
H1および定着装置8を実装した画像形成装置として図
8に示す複写機9を参照して説明する。
【0090】図8中、定着装置8部分は上記実施の形態
と同じであるので同一部分には同一の符号を付してその
説明は省略する。
【0091】図8において90は複写機9の筐体、91
は筐体90の上面に設けられたガラスなどの透明部材か
らなる原稿載置台で矢印Y方向に往復動して原稿P1を
走査する。
【0092】筐体90内の上方には光照射用のランプと
反射鏡とからなる照明装置9Lが設けられていて、この
照明装置9Lにより照射された原稿P1からの反射光線
が短焦点小径結像素子アレイ9Aによって感光ドラム9
D上にスリット露光される。なお、この感光ドラム9D
は矢印方向に回転する。
【0093】また、92は帯電器で、たとえば酸化亜鉛
感光層あるいは有機半導体感光層が被覆された感光ドラ
ム9D上に一様に帯電を行う。この帯電器92により帯
電されたドラム9Dには、結像素子アレイ9Aによって
画像露光が行われた静電画像が形成される。この静電画
像は、現像器93による加熱で軟化溶融する樹脂などか
らなるトナーを用いて顕像化される。
【0094】一方、カセット9C内に収納されている複
写用紙Pは、給送ローラ94と感光ドラム9D上の画像
と同期するようタイミングとって上下方向で圧接して回
転される対の搬送ローラ95によって、ドラム9D上に
送り込まれる。そして、転写放電器96によって感光ド
ラム9D上に形成されているトナー像は複写用紙P上に
転写される。
【0095】この後、ドラム9D上から離れた用紙P
は、搬送ガイド97によって定着装置8に導かれ加熱定
着処理された後にトレイ98内に排出される。なお、ト
ナー像を転写後、ドラム9D上の残留トナーはクリーナ
99によって除去される。
【0096】上記定着装置8は複写用紙Pの移動方向と
直交する方向に、この複写機9が複写できる最大判用紙
の幅(長さ)に合わせた有効長、すなわち最大判用紙の
幅(長さ)より長い抵抗発熱体2を延在させて板状ヒー
タH1を配置しているとともにこのヒータH1の延在方
向に軽く弾接するよう抵抗発熱体2と相対して送り用の
加圧ローラ81が設けられている。
【0097】そして、ヒータH1と加圧ローラ81との
間を送られる用紙P上の未定着トナー像T1は、抵抗発
熱体2からの熱を受け溶融して用紙P面上に文字、英数
字、記号、図面などの複写像を現出させる。
【0098】このような、複写機9は上記定着装置8に
記載したと同様な作用効果、すなわち均質なトナー定着
が行われ濃淡差のない美麗な画質の複写が得られる効果
を奏する。
【0099】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
ず、たとえば上記実施の形態では板状ヒータは、複写機
などの画像形成装置の定着用に限らず、家庭用の電気製
品、業務用や工業用の精密機器あるいは化学反応用の機
器などに装着して使用できる。
【0100】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、抵抗発
熱体に通電して基板の温度が上昇すると、基板より熱膨
張係数が高いオーバーコート層が基板より伸長して基板
の反りを減少するか水平状態にすることができる、品質
の向上した板状ヒータを提供できる。
【0101】請求項2に記載の発明によれば、単体時
(非通電時)の反りを規制することにより、上記請求項
1に記載したと同様な効果を奏する。
【0102】請求項3に記載の発明によれば、基板およ
びオーバーコート層の形成材料の熱膨張係数を規制する
ことにより、上記請求項1に記載したと同様な効果を奏
する。
【0103】請求項4に記載の発明によれば、オーバー
コート層の表面を粗面とすることによって、複写用紙な
どの記録媒体の搬送を円滑に行える板状ヒータを提供で
きる。
【0104】請求項5に記載の発明によれば、複写用紙
などの記録媒体の搬送を円滑に行えるとともにトナー定
着をむらなく均質に行える定着装置を提供することがで
きる。
【0105】請求項6に記載の発明によれば、上記請求
項5に記載の効果を奏する定着装置を備えた複写機やプ
リンタなどの画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる板状ヒータの実施の形態を示
す、一部を切欠した上(前)面図である。
【図2】図1の板状ヒータの一部を切欠した下(裏)面
図である。
【図3】図1中の矢視a−a線に沿って切断した部分を
示す拡大横断面図である。
【図4】板状ヒータの曲がり(反り)を説明する図であ
る。
【図5】本発明に係わる板状ヒータの他の実施の形態を
示す、上(前)面図である。
【図6】本発明の定着装置に装着される板状ヒータのホ
ルダの斜視図である。
【図7】本発明に係わる定着装置の内部構造の実施の形
態を示す拡大縦断面図である。
【図8】本発明に係わる画像形成装置たとえば複写機の
概略構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
H1,H2:板状ヒータ 1:基板 1a:上(前)面側 1b:下(裏)面側 2,2a,2b,2c:抵抗発熱体 31〜34:配線導体 4:ガラス質のオーバーコート層 6:温度検出用のセンサ(サーミスタ) 8:定着装置 81:加圧ローラ 9:複写機
フロントページの続き Fターム(参考) 2H033 AA21 AA30 BA25 BE03 3K034 AA10 AA16 AA18 AA34 AA37 BA06 BA15 BB06 BB14 BC04 BC12 CA14 DA05 HA10 JA10 3K058 AA45 BA18 CA12 CA23 CA61 CE04 CE13 3K092 PP18 QA05 QB05 QB21 QB32 QB60 QB75 QB76 QC02 QC22 RF03 RF11 RF22 SS03 TT30 UA06 VV26

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱・電気絶縁性の材料からなり長手方
    向に沿い曲った細長の基板と;この基板の中央部が凹ん
    だ前面側表面の長手方向に沿い帯状に形成した抵抗発熱
    体と;この抵抗発熱体に連設して基板の前面側または裏
    面側に形成した端子部と;上記抵抗発熱体および基板前
    面側の表面を覆うよう形成した、基板の成形材料より熱
    膨張係数が大きい材料からなるガラス質のオーバーコー
    ト層と;を備えていることを特徴とする板状ヒータ。
  2. 【請求項2】 常温時、細長の基板は、長手方向の中心
    部の水平面に対して端部が上面側に0.8度以内の範囲
    で曲がっていることを特徴とする請求項1に記載の板状
    ヒータ。
  3. 【請求項3】 基板の熱膨張係数に対しオーバーコート
    層のガラスの熱膨張係数が、80%以内の範囲で高いこ
    とを特徴とする請求項1に記載の板状ヒータ。
  4. 【請求項4】 オーバーコート層の表面粗さ値(Rz)
    が4〜7であることを特徴とする請求項1に記載の板状
    ヒータ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか一に
    記載の板状ヒータと;この板状ヒータに相対して配設さ
    れた加圧ローラと;を具備していることを特徴とする定
    着装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の定着装置を具備してい
    ることを特徴とする画像形成装置。
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