JP2005140034A - 電子制御弁の原点復帰装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電子制御弁の原点復帰装置を小型化する。
【解決手段】 電子制御弁1の弁軸4を原点方向に付勢するリターンスプリング11と、リターンスプリング11の内側に配置され弁軸4に相対回転不能に連結された回転板20と、回転板20を挟んで上下に配置されて弁軸4に相対回転可能に設けられリターンスプリング11の一端、他端に係合する第1スイングアーム30および第2スイングアーム40と、原点において第1スイングアーム30に係止して閉方向回転を阻止する第1ストッパ51と、弁軸4が開方向に回転するときに互いに係合して第1スイングアーム30を回転板20と同期回転させる第1係合部と、原点において第2スイングアーム40に係止して開方向回転を阻止する第2ストッパ52と、弁軸4が閉方向に回転するときに互いに係合して第2スイングアーム40を回転板20と同期回転させる第2係合部と、を備える。
【選択図】 図1

Description

この発明は、スロットルバルブなどの電子制御弁の弁体を原点に復帰させる装置、すなわち原点復帰装置に関するものである。
弁体を制御用モータで駆動し、バルブ開度や位置を電子的に制御する電子制御弁は、エンジンの吸気量を調整するスロットルバルブなどに利用されている。
例えば、電子制御スロットルバルブでは、一般に、その弁体がリターンスプリングのトルク(以下、リターンスプリングトルクという)によって常に閉方向に付勢されており、制御用モータを駆動させて前記リターンスプリングトルクに勝るトルクを弁体に付与することにより弁体を開方向に動作させることができ、電力供給系の故障などにより前記制御用モータへの電力供給が不能となったときには、前記リターンスプリングにより弁体を所定開度(以下、デフォルト開度という)まで閉じるように構成されている。ここで、前記デフォルト開度をアイドリング開度よりも若干開方向の開度に設定しておくと、エンジン回転数の急激な低下を防止して車両の低速運転を継続することができ、緊急回避運転が可能となる。また、スロットルバルブの氷結やデポジットによる固着を防止することができる。
このように、電子制御スロットルバルブでは、制御用モータへの電力供給不能という不測の事態に陥ったときに弁体を原点であるデフォルト開度に復帰させる原点復帰装置を備えるのが一般的である。
従来の電子制御スロットルバルブの原点復帰装置には、リターンスプリングを2つ備えるタイプのもの(例えば、特許文献1参照)と、リターンスプリングを1つだけ備えるタイプのもの(例えば、特許文献2参照)がある。

特許第2807033号公報 米国特許第5492097号明細書
特許文献1に開示された2つのリターンスプリングを備える原点復帰装置は、第1のリターンスプリングによって弁軸を開方向へ付勢し、第2のリターンスプリングによって弁軸を閉方向へ付勢し、対向する両リターンスプリングのトルクが拮抗する位置が原点となるものであるが、このタイプの原点復帰装置は、リターンスプリングが2つ必要なため構造が複雑になり、小型化や組み付け性が容易でなく、また、コストも高くなる。
特許文献2に開示されたリターンスプリングを1つだけ備える原点復帰装置は、ハウジングの内面に原点を形成する固定片を突設し、ハウジング内に収容したコイル状のリターンスプリングの両端部を径方向外側に屈曲させ、このリターンスプリングの両端部を前記固定片を挟み込むように配置し、さらに、前記リターンスプリングの両端部間であって前記固定片よりも径方向内側に、スロットルバルブの弁軸と一体の可動片を挿入して構成されているが、前記固定片と前記可動片の幅寸法が一致していないとガタが生じて、原点に誤差が生じるという問題がある。
すなわち、可動片の幅が固定片の幅よりも小さいと、リターンスプリングの少なくとも一方の端部が可動片に当たらなくなって隙間が生じ、可動片にリターンスプリングトルクが作用しない状態が生じる。これと逆に、可動片の幅が固定片の幅よりも大きいと、リターンスプリングの両端部が可動片によって押し広げられた形になり、その結果、リターンスプリングの少なくとも一方の端部が固定片に当たらなくなって隙間が生じる。そして、いずれの場合も、前記隙間が原点誤差を生じさせることとなる。したがって、この原点復帰装置では、原点誤差を生じないようにするために固定片と可動片の幅寸法の管理が重要で、高い加工精度が要求されるため、生産性に難があり、また、コストアップにもなる。
さらに、リターンスプリングの円環部と固定片との間に可動片を配置する構成を採っているため、ハウジングの外径寸法が大きくなり、小型化の支障となる。
また、特許文献2に開示された原点復帰装置では、原点の位置を変更するときには固定片の位置を移動させる必要があるが、固定片はハウジングの内面に一体成形しているため、固定片の位置を変更したハウジングを用意しなければならず、極めて面倒であり、不経済である。また、同様の理由から、原点を微調整することも不可能である。
そこで、この発明は、精確に原点復帰が可能で、構造が簡単で、小型化が可能な電子制御弁の原点復帰装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、制御用モータ(例えば、後述する実施例における制御用モータ5)によって回転駆動される電子制御弁(例えば、後述する実施例における電子制御スロットルバルブ1)の弁軸(例えば、後述する実施例における弁軸4)を原点方向に付勢するコイル状の単一のリターンスプリング(例えば、後述する実施例におけるリターンスプリング11)と、前記リターンスプリングの内側に配置され前記弁軸に相対回転不能に連結された回転板(例えば、後述する実施例における回転板20)と、前記回転板を挟んで前記弁軸の軸方向両側に配置されて前記弁軸に相対回転可能に設けられ前記リターンスプリングの一端(第1係止部13)あるいは他端(例えば、後述する実施例における第2係止部14)に係合する第1スイングアーム(例えば、後述する実施例における第1スイングアーム30)および第2スイングアーム(例えば、後述する実施例における第2スイングアーム40)と、前記弁軸が原点に位置しているときに前記第1スイングアームに係止して該第1スイングアームの閉方向回転を阻止し開方向回転を許容する第1ストッパ(例えば、後述する実施例における第1ストッパ51)と、前記回転板と前記第1スイングアームの間に設けられ、前記弁軸が開方向に回転するときに互いに係合して第1スイングアームを回転板と同期回転させる第1係合部(例えば、後述する実施例における第1係止片22、突片34)と、前記弁軸が原点に位置しているときに前記第2スイングアームに係止して該第2スイングアームの開方向回転を阻止し閉方向回転を許容する第2ストッパ(例えば、後述する実施例における第2ストッパ52)と、前記回転板と前記第2スイングアームの間に設けられ、前記弁軸が閉方向に回転するときに互いに係合して第2スイングアームを回転板と同期回転させる第2係合部(例えば、後述する実施例における第2係止片23、突片44)と、を備えることを特徴とする電子制御弁の原点復帰装置(例えば、後述する実施例における原点復帰装置10)である。
このように構成された電子制御弁の原点復帰装置では、電子制御弁の弁軸が原点に位置しているときには、回転板と第1スイングアームが第1係合部で係合し、回転板と第2スイングアームが第2係合部で係合し、第1スイングアームが第1ストッパに係止し、第2スイングアームが第2ストッパに係止した状態となり、弁軸にはトルクが作用していない。
そして、弁軸が原点から開方向に回転するときには、第1ストッパが第1スイングアームの開方向への回転を許容し、第1係合部が係合状態を維持するので、弁軸と一体に回転する回転板と同期して第1スイングアームが開方向に回転せしめられる。このとき、第2スイングアームは第2ストッパに係止して開方向への回転が阻止され、また、第2係合部は係合を解除する。その結果、リターンスプリングによる閉方向のトルクが第1スイングアームに作用し、これにより、弁軸を原点に戻そうとするトルクが第1スイングアーム、第1係合部、回転板を介して弁軸に作用する。
一方、その逆に弁軸が原点から閉方向に回転するときには、第2ストッパが第2スイングアームの閉方向への回転を許容し、第2係合部が係合状態を維持するので、弁軸と一体に回転する回転板と同期して第2スイングアームが閉方向に回転せしめられる。このとき、第1スイングアームは第1ストッパに係止して閉方向への回転が阻止され、また、第1係合部は係合を解除する。その結、リターンスプリングによる開方向のトルクが第2のスイングアームに作用し、これにより、弁軸を原点に戻そうとするトルクが第2スイングアーム、第2係合部、回転板を介して弁軸に作用する。
この電子制御弁の原点復帰装置では、回転板をリターンスプリングの内側に収容しているので、回転板をリターンスプリングの外側に配置する場合に比較して、原点復帰装置の外形寸法を小さくすることが可能になる。また、リターンスプリングが一つで済むので構造が簡単になり、組み立て性が向上する。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記回転板はその表裏両面に係止片(例えば、後述する実施例における第1係止片22、第2係止片23)を備え、前記第1スイングアームおよび第2スイングアームは前記係止片に係止可能な突片(例えば、後述する実施例における突片34,44)を備え、前記第1係合部は回転板の一方の前記係止片(例えば、後述する実施例における第1係止片22)と第1スイングアームの前記突片(例えば、後述する実施例における突片34)から構成され、前記第2係合部は回転板の他方の前記係止片(例えば、後述する実施例における第2係止片23)と第2スイングアームの前記突片(例えば、後述する実施例における突片44)から構成されており、両スイングアームは同一形状同一寸法に形成されていることを特徴とする。
このように構成すると、第1スイングアームと第2スイングアームを共通化することが可能になる。
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記第1ストッパと前記第2ストッパはそれぞれ、基台(例えば、後述する実施例における基台51a,52a)とこの基台のねじ孔に螺合して貫通する調整ねじ(例えば、後述する実施例における調整ねじ51b,52b)を備え、前記基台から突出する前記調整ねじの先端が第1スイングアームあるいは第2スイングアームに当接可能であることを特徴とする。
このように構成することにより、第1ストッパおよび第2ストッパの調整ねじを回転し、基台から突出する調整ねじの突出寸法を変えることで、電子制御弁の弁軸が原点に位置しているときに常に、回転板と第1スイングアームが第1係合部で係合し、回転板と第2スイングアームが第2係合部で係合し、第1スイングアームが第1ストッパに係止し、第2スイングアームが第2ストッパに係止した状態にすることができる。
また、原点の位置を調整することが可能になり、さらに、原点復帰装置の構成部品を設計変更することなく原点の位置を変更することも可能になる。
請求項4に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記第1ストッパと前記第2ストッパは単一のストッパ(例えば、後述する実施例におけるストッパ53)で構成されており、このストッパは、基台(例えば、後述する実施例における基台53a)とこの基台のねじ孔に螺合して貫通する調整ねじ(例えば、後述する実施例における調整ねじ53b)を備え、この調整ねじの一端部(例えば、後述する実施例における受け板53d)が前記第1ストッパとして機能し第1スイングアームに設けられた舌片(例えば、後述する実施例における舌片37)に当接可能で、前記調整ねじの他端部(例えば、後述する実施例における先端53e)が前記第2ストッパとして機能し第2スイングアームに設けられた舌片(例えば、後述する実施例における舌片47)に当接可能であることを特徴とする。
このように構成することにより、ストッパが一つで済み、しかも、1本の調整ねじを回転し基台の両側に突出する調整ねじの突出寸法を変更することで、原点の位置を調整することが可能になる。
請求項1に係る発明によれば、回転板をリターンスプリングの内側に収容しているので、原点復帰装置の外形寸法を小さくすることが可能になり、小型・軽量化が可能になる。また、リターンスプリングが一つで済むので構造が簡単になり、組み立て性が向上する。
請求項2に係る発明によれば、第1スイングアームと第2スイングアームを共通化することが可能になるので、製造ラインを簡素化することができ、また、製造コストを低減することができる。
請求項3に係る発明によれば、第1ストッパおよび第2ストッパの調整ねじを回転し、基台から突出する調整ねじの突出寸法を変えることで、電子制御弁の弁軸が原点に位置しているときに常に、回転板と第1スイングアームが第1係合部で係合し、回転板と第2スイングアームが第2係合部で係合し、第1スイングアームが第1ストッパに係止し、第2スイングアームが第2ストッパに係止した状態にすることができるので、原点誤差を生じさせる隙間が形成されることがなく、弁軸を精確に原点に戻すことが可能になる。
また、原点の位置を調整することが可能になるので、原点を精確に設定することができる。さらに、原点復帰装置の構成部品を設計変更することなく原点の位置を変更することが可能になるので、原点変更を低コストで簡単に行うことができる。
請求項4に係る発明によれば、ストッパが一つで済み、しかも、1本の調整ねじを回転して基台の両側に突出する調整ねじの突出寸法を変更することで原点の位置を調整することが可能になるので、構造がさらに簡単になり、コストも低減する。
以下、この発明に係る電子制御弁の原点復帰装置の実施例を図1から図16の図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施例は、原点復帰装置を電子制御弁としての電子制御スロットルバルブに適用した態様である。
初めに、この発明に係る電子制御弁の原点復帰装置の実施例1を図1から図10の図面を参照して説明する。
図1に示すように、エンジンに供給される吸気量を制御する電子制御スロットルバルブ(電子制御弁)1は、エンジンの吸気マニホールド(図示せず)に連結されるスロットルボディ(バルブボディ)2と、このスロットルボディ2の吸気通路2aを開閉するバタフライ型の弁体3と、この弁体3を支持し弁体3と共に回転可能な弁軸4と、弁軸4を回転駆動する制御用モータ5と、制御用モータ5への電力供給がない時に弁体3の開度をデフォルト開度(原点)に保持する原点復帰装置10と、を備えている。
なお、この実施例では、制御用モータ5への電力供給不能という不測の事態に陥ったときにも、エンジン回転数の急激な低下を防止して車両の低速運転を継続し緊急回避運転ができるように、アイドリング開度よりも若干開方向の所定開度にデフォルト開度が設定されている。
詳述すると、円形断面の弁軸4はその軸線を吸気通路2aの軸線に対して直交させ、スロットルボディ2の周壁2bを径方向に貫通して設置されており、周壁2bに設けられた軸受け6a,6bによって回転可能に支持されている。弁体3は、弁軸4において吸気通路2aを挿通する部位に固定されており、弁軸4を介して弁体3を回転させることにより、吸気通路2aを略全閉状態から略全開状態まで開閉することができる。
周壁2bを貫通した弁軸4の下端側は、スロットルボディ2の下部外側に設けた下ケース部2c内に挿入され、弁軸4の下端は下ケース部2cに設けられた軸受け6cに支持されている。また、下ケース部2c内を挿通する弁軸4には角度検出用のマグネット7が複数取り付けられており、下ケース部2cにはマグネット7と対向する位置にリニアホールICからなるスロットル角センサ8が設置されていて、スロットル角センサ8とマグネット7が協働して弁体3の実際の開度を検出する。なお、スロットル角センサ8はフェールセーフのために複数設けられている。
周壁2bを貫通した弁軸4の上端側は、スロットルボディ2の上部外側に設けた上ケース部2d内に挿入され、上ケース部2d内に設けた原点復帰装置10に連結されるとともに、上ケース部2dの上部に設置した制御用モータ5に連結されている。
制御用モータ5はその出力軸5aを弁軸4と同心上に配置して上ケース部2dに設置されており、弁軸4の上端部4aは出力軸5aの下端に図示しない連結手段によって直結されている。制御用モータ5は、弁体3の開度がエンジンの運転状態に応じた要求開度となるように、図示しない電子制御装置によって正転あるいは逆転制御される。
次に、この発明の特徴部をなす原点復帰装置10について詳述する。
原点復帰装置10は、弁軸4を介して弁体3をデフォルト開度に付勢するコイル状の単一のリターンスプリング11と、リターンスプリング11の内側に配置されて弁軸4に相対回転不能に連結された回転板20と、回転板20を挟んで弁軸4の軸方向両側(実施例では下側と上側)に弁軸4と同心上に配置され弁軸4に相対回転可能に取り付けられた第1スイングアーム30および第2スイングアーム40と、上ケース部2dの内周面に突設されていて第1スイングアーム30あるいは第2スイングアーム40と係止可能でこれらスイングアーム30,40の回転を規制する第1ストッパ51および第2ストッパ52と、を備えている。
図2の組立斜視図、図3の分解斜視図に示すように、弁軸4の上端部4aはその両側部を軸線方向に平行をなす平面状に切削され、互いに平行な平坦面4b,4bが形成されている。平坦面4b,4bを接続する円弧面4c,4cは、平坦面4bよりも下部側の円筒部4dと同じ曲率半径の円弧に形成されている。円弧面4c,4cの先端部には雄ねじ部4eが形成されている。
回転板20は、図4に示すように、細長い平板状をなし、その中央には弁軸4の上端部4aを挿通させる貫通孔21が設けられている。貫通孔21は、上端部4aの断面形状とほぼ同一形状、同一寸法に形成されており、この貫通孔21に弁軸4の上端部4aを挿通させることにより、回転板20は弁軸4に相対回転不能に係合し連結される。
また、回転板20の下面と上面(換言すると、表裏両面)には、回転板20の長手方向端部であって幅方向中央に第1係止片22と第2係止片23が突設されている。第1係止片22と第2係止片23は、貫通孔21の中心から等距離の位置であって互いに周方向180度離間した位置に配置されている。
第1スイングアーム30と第2スイングアーム40は同一形状、同一寸法に形成されている。図5を参照して第1スイングアーム30について説明すると、第1スイングアーム30は、細長い平板状をなす基板部31と、基板部31の長手方向一端側に設けられた円筒状のボス部32と、基板部31の長手方向他端側の端縁に突設された断面コ字形のフック部33と、ボス部32とフック部33の間に配置されて基板部31に突設された突片34と、基板部31およびボス部32に貫通形成された断面円形の貫通孔35、を備えて構成されている。
ボス部32とフック部33は基板部31の幅方向中央に配置されており、突片34は基板部31の幅方向中央から若干側方に偏位して配置されている。また、ボス部32とフック部33と突片34はいずれも基板部31の厚さ方向の同一側に基板部31から直角に突出するように設けられており、基板部31の表面からの突出寸法をほぼ同じにされている。
貫通孔35はその軸線を基板部31の面方向に対して直交する方向に延ばし、貫通孔35の内径は、弁軸4の上端部4aおよび円筒部4dを遊挿させ、回転中心を弁軸4と同一にして弁軸4に対して相対回転可能な大きさに設定されている。
断面コ字形のフック部33には基板部31の長手方向に延びる溝36が形成されており、この溝36は長手方向両端および上部を開口させている。
貫通孔35の中心から突片34までの離間寸法は、回転板20における貫通孔21の中心から第1係止片22あるいは第2係止片23までの離間寸法と同寸法にされている。
なお、第2スイングアーム40については、図5において第1スイングアーム30と同一態様部分に括弧内の符号を付し、その説明を省略する。
第1スイングアーム30と第2スイングアーム40は回転板20の下側と上側に配置され、それぞれボス部32,42の先端面を回転板20における貫通孔21の周囲に突き当てた状態に取り付けられ、第1スイングアーム30のフック部33と第2スイングアーム40のフック部34が径方向反対側に位置するように配置される。
そして、弁軸4の上端部4aが、第1スイングアーム30の貫通孔35、回転板20の貫通孔21、第2スイングアーム40の貫通孔45に挿通され、第2スイングアーム40のボス部42から突出する弁軸4の雄ねじ部4eにナット9が螺合されて抜け止めされる。これにより、回転板20は弁軸4に相対回転不能に連結され、第1スイングアーム30と第2スイングアーム40は弁軸4に相対回転可能に取り付けられる。
第1スイングアーム30のフック部33に係止可能な第1ストッパ51と第2スイングアーム40のフック部43に係止可能な第2ストッパ52は、上ケース部2dの内周面に径方向内向きに突設されており、第1ストッパ51は第2ストッパ52よりも下方に配置され、互いに周方向に略180度離間して位置している。
第1ストッパ51は、第1スイングアーム30が図2において矢印A方向(以下、この方向を閉方向とする)に回転したときにフック部33に突き当たりそれ以上の閉方向回転を阻止するものであり、突き当たった状態から第1スイングアーム30が矢印B方向(以下、この方向を開方向とする)に回転するのを許容する。
また、第2ストッパ52は、第2スイングアーム40が開方向に回転したときにフック部43に突き当たりそれ以上の開方向回転を阻止するものであり、突き当たった状態から第2スイングアーム40が閉方向に回転するのを許容する。
リターンスプリング11は第1スイングアーム30と第2スイングアーム40の間に配置され、螺旋状に巻かれたコイル部12の内側に回転板20が収まるようになっている。また、コイル部12の両端は径方向外側に屈曲されて第1係止部13,第2係止部14に形成されており、リターンスプリング11は予め縮径された状態にされて、第1係止部13を第1スイングアーム30のフック部33の溝36に挿入し、第2係止部14を第2スイングアーム40のフック部43の溝46に挿入して、第1スイングアーム30と第2スイングアーム40に連係される。換言すると、第1スイングアーム30はリターンスプリング11の一端である第1係止部13に係合し、第2スイングアーム40はリターンスプリング11の他端である第2係止部14に係合する。
このように取り付けられたリターンスプリング11は弾性復元力により拡径しようとするため、第1スイングアーム30を閉方向(A方向)に付勢し、第2スイングアーム40を開方向(B方向)に付勢する。
その結果、制御用モータ5への電力供給がされてなくて、制御用モータ5から弁軸4にトルクが付与されていない状態では、図6に示すように、第1スイングアーム30のフック部33が第1ストッパ51に突き当たって係止し、第2スイングアーム40のフック部43が第2ストッパ52に突き当たって係止する。そして、この状態のときに、第1スイングアーム30の突片34が閉方向前方に位置する回転板20の第1係止片22に突き当たり、第2スイングアーム40の突片44が開方向前方に位置する回転板20の第2係止片23に突き当たるようにされている。また、図6に示す状態において弁体3がデフォルト開度となるように、第1ストッパ51と第2ストッパ52が位置決めされている。なお、以下の説明では、デフォルト開度を「原点」と称す。
このように構成された原点復帰装置10においては、弁体3が原点に位置しているときには、第1スイングアーム30のフック部33が第1ストッパ51に係止し、第2スイングアーム40のフック部43が第2ストッパ52に係止することから、リターンスプリング11から回転板20にはトルクが作用せず、弁軸4に作用するトルクはゼロとなる(図10参照)。
次に、弁体3の開度をデフォルト開度よりも大きくするべく弁軸4を原点から開方向(B方向)に回転する場合について図8を参照して説明する。回転板20が原点から開方向に回転するときには、回転板20の第1係止片22と第1スイングアーム30の突片34との係止状態は維持されるが、回転板20の第2係止片23と第2スイングアーム40の突片44との係止状態は解除される。また、第1ストッパ51は第1スイングアーム30の開方向への回転を許容するが、第2ストッパ52は第2スイングアーム40のフック部43に係止して第2スイングアーム40の開方向への回転を阻止する。
したがって、弁軸4を開方向に回転すると、回転板20は第1係止片22を第1スイングアーム30の突片34に係止し第2係止片23を第2スイングアーム40の突片44から離間させて回転し、第1スイングアーム30はフック部33を第1ストッパ51から離間させて回転板20と同期して開方向に回転するが、第2スイングアーム40は第2ストッパ52によって回転を阻止される。
このように弁軸4を原点よりも開方向に回転した状態では、リターンスプリング11による閉方向(A方向)の戻しトルクが第1スイングアーム30に作用する。そして、この戻しトルクは、第2ストッパ52と第2スイングアーム40のフック部43との係止部を支点とし、回転板20の第1係止片22と第1スイングアーム30の突片34との係止部を作用点として、回転板20に作用し、さらに、回転板20を介して弁軸4に作用する。その結果、この状態で制御用モータ5への電力供給が停止されると、弁軸4は前記戻しトルクによって閉方向に回転せしめられ、原点に戻って停止する。すなわち、弁体3はデフォルト開度に戻される。
次に、弁体3の開度をデフォルト開度よりも小さくするべく弁軸4を原点から閉方向(A方向)に回転する場合について図9を参照して説明する。回転板20が原点から閉方向に回転するときには、回転板20の第2係止片23と第2スイングアーム40の突片44との係止状態は維持されるが、回転板20の第1係止片22と第1スイングアーム30の突片34との係止状態は解除される。また、第2ストッパ52は第2スイングアーム40の閉方向への回転を許容するが、第1ストッパ51は第1スイングアーム30のフック部33に係止して第1スイングアーム30の閉方向への回転を阻止する。
したがって、弁軸4を閉方向に回転すると、回転板20は第2係止片23を第2スイングアーム40の突片44に係止し第1係止片22を第1スイングアーム30の突片34から離間させて回転し、第2スイングアーム40はフック部43を第2ストッパ52から離間させて回転板20と同期して閉方向に回転するが、第1スイングアーム30は第1ストッパ51によって回転を阻止される。
このように弁軸4を原点よりも閉方向に回転した状態では、リターンスプリング11による開方向(B方向)の戻しトルクが第2スイングアーム40に作用する。そして、この戻しトルクは、第1ストッパ51と第1スイングアーム30のフック部33との係止部を支点とし、回転板20の第2係止片23と第2スイングアーム40の突片44との係止部を作用点として、回転板20に作用し、さらに、回転板20を介して弁軸4に作用する。その結果、この状態で制御用モータ5への電力供給が停止されると、弁軸4は前記戻しトルクによって開方向に回転せしめられ、原点に戻って停止する。すなわち、弁体3はデフォルト開度に戻される。
なお、この実施例において、回転板20の第1係止片22と第1スイングアーム30の突片34は、弁軸4が開方向に回転するときに互いに係合して第1スイングアーム30を回転板20と同期回転させる第1係合部を構成し、回転板20の第2係止片23と第2スイングアーム40の突片44は、弁軸4が閉方向に回転するときに互いに係合して第2スイングアーム40を回転板20と同期回転させる第2係合部を構成する。
図10は、戻しトルクの変化を示しており、図において原点よりも右側の実線は弁体3が原点よりも開方向に回転せしめられているときを表し、原点よりも左側の実線は弁体3が原点よりも閉方向に回転せしめられているときを表しており、いずれの回転方向の場合も、原点を始点(基点)とした回転角度が大きくなるにしたがって戻しトルクは一次関数的に増大する。
このように構成された原点復帰装置10によれば、リターンスプリング11が一つで済むので構造が簡単になり、組み立て性が向上する。また、回転板20をリターンスプリング11の内側に収容し、戻しトルクの作用点をリターンスプリング11の内側に位置させているので、従来例のように回転板20に対応する部材をリターンスプリングの外側に配置する場合に比較して、原点復帰装置10の外形寸法を小さくすることが可能になり、小型・軽量化を図ることができる。
次に、図11〜図13を参照して、この発明に係る電子制御弁の原点復帰装置の実施例2を説明する。
実施例2の原点復帰装置10は、実施例1の原点復帰装置10に原点調整機構を付加したものである。
図11に示すように、実施例2の原点復帰装置10では、第1ストッパ51と第2ストッパ52がそれぞれ、上ケース部2dの内周面に径方向内向きに突設された基台51a,52aと、この基台51a,52aのねじ孔に螺合して貫通する調整ねじ51b,52bから構成されており、基台51a,52aから突出する調整ねじ51b,52bの先端が第1スイングアーム30のフック部33あるいは第2スイングアーム40のフック部43に当接可能になっている。
その他の構成については、前述した実施例1の原点復帰装置10と同じであるので説明を省略する。
実施例2の原点復帰装置10では、調整ねじ51b,52bを正転あるいは逆転して、基台51a,52aからの調整ねじ51b,52bの突出寸法を変えることにより、原点を微調整したり、原点を変更することができる。したがって、原点復帰装置10の構成部品の製造誤差や組立誤差等があっても、調整ねじ51b,52bを調整することによって原点を所望する位置に精確に設定することができる。
また、上ケース部2dに設けた第1ストッパ51と第2ストッパ52の位置を変更することなく、原点の位置を変更することができる。
この実施例2では、基台51a,52aに設けられたねじ孔とこれに螺合する調整ねじ51b,52bによって原点調整機構が構成されている。
なお、第1ストッパ51と第2ストッパ52の両方に調整ねじ51b,52bを備えたのは、ガタ付きを防止するためである。
例えば、第1ストッパ51に調整ねじ51bを備えず、第2ストッパ52にだけ調整ねじ52bを備えた場合を想定すると、この場合にも、第1ストッパ51に第1スイングアーム30のフック部33を突き当てたときに第2ストッパ52における調整ねじ52bの先端が第2スイングアーム40のフック部43に突き当たる状態を原点とする場合には、隙間が生じないのでガタ付きはないが、この状態よりも調整ねじ52bの基台52aからの突出寸法を短くして、この調整ねじ52bの先端に第2スイングアーム40のフック部43が突き当たる状態を原点にしたとき(すなわち、原点を開方向(B方向)側にオフセットしたとき)には、第1ストッパ51と第1スイングアーム30のフック部33との間に隙間が生じる。この隙間に対応する弁軸4の回転角度は、図13に示すように、リターンスプリング11による戻しトルクが回転板20に作用しない領域となり、換言すると、前記隙間に対応する角度が原点の誤差となり得る範囲となり、原点において弁体3がガタ付いてしまい、原点が不精確になってしまう。
これに対して、この実施例2のように第1ストッパ51と第2ストッパ52の両方に調整ねじ51b,52bを備えていると、原点を基準となる位置(以下、基準位置という)からオフセットしたときにも、調整ねじ51b,52bの基台51a,52aからの突出寸法を調整することにより、調整ねじ51bの先端を第1スイングアーム30のフック部33に当接させるとともに、調整ねじ52bの先端を第2スイングアーム40のフック部43に当接させることができるので、原点で弁体3がガタ付くことがなく、原点を精確に設定することができる。
図12は、実施例2の原点復帰装置10において、原点を基準位置から開方向にオフセットしたときの戻しトルクの変化を示した図であり、回転板20に戻しトルクが作用しない領域は、原点の一点のみとなる。
次に、図14〜図16を参照して、この発明に係る電子制御弁の原点復帰装置の実施例3を説明する。
実施例3の原点復帰装置10は実施例2のものとは別の原点調整機構を備えている。
図14に示すように、実施例3の原点復帰装置10における回転板20では、回転板20の長手方向の一端側に貫通孔21が設けられ、他端側の下面と上面に第1係止片22と第2係止片23が設けられている。
また、実施例3における第1スイングアーム30では、基板部31の幅寸法が実施例1の半分以下にされていて、基板部31の一端がボス部32の中心から偏心した位置に連結されている。そして、基板部31の他端に、平板状の舌片37が基板部31に対し直角をなして設けられ、舌片37とボス部32の間に突片34が設けられている。なお、ボス部32の中央には実施例1の場合と同様に貫通孔35(図示の都合上、図14には図示せず)が貫通形成されている。第2スイングアーム40も第1スイングアーム30と同一形状、同一寸法に形成されており、基板部41、ボス部42、突片44、貫通孔45、舌片47を備えている。
これら第1スイングアーム30と第2スイングアーム40が回転板20の下側と上側に配置され、それぞれのボス部32,42の先端面を回転板20における貫通孔21の周囲に突き当てた状態に取り付けられる点は実施例1の場合と同じであるが、実施例3では、第1スイングアーム30の舌片37と第2スイングアーム40の舌片47が互いに接近して対向配置される点が実施例1と相違する。
この実施例3においても、回転板20の第1係止片22と第1スイングアーム30の突片34は、弁軸4が開方向(B方向)に回転するときに互いに係合して第1スイングアーム30を回転板20と同期回転させる第1係合部を構成し、回転板20の第2係止片23と第2スイングアーム40の突片44は、弁軸4が閉方向(A方向)に回転するときに互いに係合して第2スイングアーム40を回転板20と同期回転させる第2係合部を構成する。なお、実施例3では回転板20の第1係止片22と第1スイングアーム30の突片34との突き合わせ面、および、回転板20の第2係止片23と第2スイングアーム40の突片44との突き合わせ面は、いずれもテーパ面に形成されている。
また、実施例3においても、予め縮径された状態のリターンスプリング11が第1スイングアーム30と第2スイングアーム40の間に配置され、コイル部12の内側に回転板20が収められている。リターンスプリング11は、コイル部12の第1係止部13を第1スイングアーム30の舌片37に係止し、第2係止部14を第2スイングアーム40の舌片47に係止して、第1スイングアーム30を閉方向(A方向)に付勢し、第2スイングアーム40を開方向(B方向)に付勢している。
そして、第1スイングアーム30の舌片37と第2スイングアーム40の舌片47の間にストッパ53が配置されている。
図14〜図15に示すように、ストッパ53は、上ケース部2d(図示略)の内周面に径方向内向きに突設された基台53aと、この基台53aのねじ孔に螺合して貫通する調整ねじ53bと、調整ねじ53bのヘッド部53cに連設された受け板53dから構成されている。そして、受け板53dが第1スイングアーム30の舌片37に当接可能になっており、基台53aから突出する調整ねじ53bの先端53eが第2スイングアーム40の舌片47に当接可能になっている。なお、第1スイングアーム30の舌片37には、ヘッド部53cが遊挿可能で受け板53dが挿入不能な貫通孔37aが設けられている。この貫通孔37aは、受け板53dが第1スイングアーム30の舌片37に当接している状態でヘッド部53cにドライバー90の先端を突き当てて調整ねじ53bを回転操作可能にする。
このように構成された実施例3の原点復帰装置10では、弁体3が原点に位置しているときには、第1スイングアーム30の舌片37がストッパ53の受け板53dに係止し、第2スイングアーム40の舌片47がストッパ53における調整ねじ53bの先端53eに係止し、第1スイングアーム30の突片34が閉方向前方に位置する回転板20の第1係止片22に突き当たり、第2スイングアーム40の突片44が開方向前方に位置する回転板20の第2係止片23に突き当たる。このとき、リターンスプリング11から回転板20にはトルクが作用せず、弁軸4に作用する戻しトルクはゼロとなる。
また、実施例3の原点復帰装置10においても、弁軸4を原点よりも開方向あるいは閉方向に回転した状態では、リターンスプリング11による原点方向への戻しトルクが回転板20を介して弁軸4に作用する。この作用・効果については実施例1の場合と同様であるので、詳細説明は省略する。
実施例3の原点復帰装置10では、調整ねじ53bを正転あるいは逆転して、基台53aから突出する調整ねじ53bのヘッド部53c側寸法および先端53e側寸法を変えることにより、原点を微調整したり、原点を変更することができる。したがって、原点復帰装置10の構成部品の製造誤差や組立誤差等があっても、調整ねじ53bを調整することによって原点を所望する位置に精確に設定することができる。
また、上ケース部2dに設けたストッパ53の位置を変更することなく、原点の位置を変更することができる。
この実施例3では、基台53aに設けられたねじ孔とこれに螺合する調整ねじ53bと受け板53dによって原点調整機構が構成される。
この実施例3におけるストッパ53は、実施例1における第1ストッパ51と第2ストッパ52を一つにまとめて単一にしたものと言うことができ、受け板53dが実施例1における第1ストッパ51として機能し、調整ねじ53bの先端53eが実施例1における第2ストッパ52として機能する。これは、第1スイングアーム30の舌片37と第2スイングアーム40の舌片47を互いに接近して対向配置したことにより実現可能となる。
そして、この実施例3ではストッパ53がただ一つだけで済むので、部品点数が減少し、構成が簡単になる。
また、弁体3が原点に位置しているときには常に第1スイングアーム30の舌片37が調整ねじ53bと一体の受け板53dに突き当たり、第2スイングアーム40の舌片47が調整ねじ53bの先端53eに突き当たるので、原点において弁体3がガタ付くことがない。
さらに、図16に示すように、例えば原点を基準位置(図16において破線で示す位置)から開方向あるいは閉方向にオフセットするときには、1本の調整ねじ53bだけを調整すればよいので、調整操作が簡単になる。また、このようにオフセットしても、原点において第1スイングアーム30の舌片37と第2スイングアーム40の舌片47の離間寸法が常に一定(すなわち、調整ねじ53bの先端53eから受け板53dとの離間距離)になるので、オフセットの有無にかかわらず、戻しトルクの初期値(図10、図12におけるTs)を常に同じにすることができる。
〔他の実施例〕
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、前述した各実施例では、弁軸4が開方向に回転するときに互いに係合して第1スイングアーム30を回転板20と同期回転させる第1係合部を、回転板20の第1係止片22と第1スイングアーム30の突片34により構成したが、弁軸4が開方向に回転するときに回転板20の側縁に係止可能な部材を第1スイングアーム30に設けて、該部材と回転板20の側縁によって第1係合部を構成してもよい。弁軸4が閉方向に回転するときに互いに係合して第2スイングアーム40を回転板20と同期回転させる第2係合部についても同様である。
また、実施例1および実施例2では、フック部33,43が第1ストッパ51あるいは第2ストッパ52に突き当たることにより第1スイングアーム30あるいは第2スイングアーム40の回転が規制されるようになっているが、第1スイングアーム30あるいは第2スイングアーム40の側縁が第1ストッパ51あるいは第2ストッパ52に突き当たることにより第1スイングアーム30あるいは第2スイングアーム40の回転が規制されるようにすることも可能である。
また、実施例1および実施例2ではリターンスプリング11の両端をフック部33,43に係止することにより、また、実施例3ではリターンスプリング11の両端を舌片37,47に係止することによって、リターンスプリング11を第1スイングアーム30および第2スイングアーム40に係合させているが、第1スイングアーム30の基板部31と第2スイングアーム40の基板部41に係止孔を設け、これら係合孔にリターンスプリング11の端部を係止させることも可能である。
さらに、電子制御弁は電子制御スロットルバルブに限るものではなく、この発明は、あらゆる電子制御式のバルブに適用可能である。
この発明に係る原点復帰装置を備える電子制御弁(電子制御スロットルバルブ)の断面図である(実施例1)。 前記実施例1における原点復帰装置の組立斜視図である。 前記実施例1における原点復帰装置の分解斜視図である。 前記実施例1における原点復帰装置の回転板の図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左側面図である。 前記実施例1における原点復帰装置の第1、第2スイングアームの図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左側面図である。 前記実施例1の原点復帰装置において弁軸が原点に位置しているときの平面図である。 図6のC−C断面図である。 前記実施例1の原点復帰装置において弁軸が原点よりも開方向に位置しているときの平面図である。 前記実施例1の原点復帰装置において弁軸が原点よりも閉方向に位置しているときの平面図である。 前記実施例1の原点復帰装置における戻しトルク特性図である。 この発明に係る原点復帰装置の実施例2において弁軸が原点に位置しているときの平面図である。 前記実施例2の原点復帰装置における戻しトルク特性図である。 比較例の戻しトルク特性図である。 この発明に係る原点復帰装置の実施例3における組立斜視図である。 前記実施例3の原点復帰装置における原点調整機構の図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のD−D矢視図である。 前記実施例3の原点復帰装置において原点をオフセットしたときの原点調整機構の側面図である。
符号の説明
1 電子制御スロットルバルブ(電子制御弁)
4 弁軸
5 制御用モータ
10 原点復帰装置
11 リターンスプリング
13 第1係止部(一端)
14 第2係止部(他端)
20 回転板
22 第1係止片(第1係合部)
23 第2係止片(第2係合部)
30 第1スイングアーム
34 突片(第1係合部)
37 舌片
40 第2スイングアーム
44 突片(第2係合部)
47 舌片
51 第1ストッパ
51a 基台
51b 調整ねじ
52 第2ストッパ
52a 基台
52b 調整ねじ
53 ストッパ
53a 基台
53b 調整ねじ
53d 受け板(一端部)
53e 先端(他端部)

Claims (4)

  1. 制御用モータによって回転駆動される電子制御弁の弁軸を原点方向に付勢するコイル状の単一のリターンスプリングと、
    前記リターンスプリングの内側に配置され前記弁軸に相対回転不能に連結された回転板と、
    前記回転板を挟んで前記弁軸の軸方向両側に配置されて前記弁軸に相対回転可能に設けられ前記リターンスプリングの一端あるいは他端に係合する第1スイングアームおよび第2スイングアームと、
    前記弁軸が原点に位置しているときに前記第1スイングアームに係止して該第1スイングアームの閉方向回転を阻止し開方向回転を許容する第1ストッパと、
    前記回転板と前記第1スイングアームの間に設けられ、前記弁軸が開方向に回転するときに互いに係合して第1スイングアームを回転板と同期回転させる第1係合部と、
    前記弁軸が原点に位置しているときに前記第2スイングアームに係止して該第2スイングアームの開方向回転を阻止し閉方向回転を許容する第2ストッパと、
    前記回転板と前記第2スイングアームの間に設けられ、前記弁軸が閉方向に回転するときに互いに係合して第2スイングアームを回転板と同期回転させる第2係合部と、
    を備えることを特徴とする電子制御弁の原点復帰装置。
  2. 前記回転板はその表裏両面に係止片を備え、前記第1スイングアームおよび第2スイングアームは前記係止片に係止可能な突片を備え、前記第1係合部は回転板の一方の前記係止片と第1スイングアームの前記突片から構成され、前記第2係合部は回転板の他方の前記係止片と第2スイングアームの前記突片から構成されており、両スイングアームは同一形状同一寸法に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子制御弁の原点復帰装置。
  3. 前記第1ストッパと前記第2ストッパはそれぞれ、基台とこの基台のねじ孔に螺合して貫通する調整ねじを備え、前記基台から突出する前記調整ねじの先端が第1スイングアームあるいは第2スイングアームに当接可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子制御弁の原点復帰装置。
  4. 前記第1ストッパと前記第2ストッパは単一のストッパで構成されており、このストッパは、基台とこの基台のねじ孔に螺合して貫通する調整ねじを備え、この調整ねじの一端部が前記第1ストッパとして機能し第1スイングアームに設けられた舌片に当接可能で、前記調整ねじの他端部が前記第2ストッパとして機能し第2スイングアームに設けられた舌片に当接可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子制御弁の原点復帰装置。
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