JP2005139110A - ε−カプロラクトンの製造方法、並びに、ε−カプロラクトンを用いたポリカプロラクトンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 比較的短時間で製造ができ、かつ、製造コストを低く抑えることができるポリカプロラクトンの製造方法の提供。
【解決手段】 触媒を使用して、オゾンと酢酸をシクロヘキサノンに作用させ、過酸化物の重合体を生成し、第一の濾過工程で、酢酸を濾液として分離回収する。続いて、濾過工程で得た残渣に有機溶剤を加え、ε−カプロラクトンのみを溶解させ、溶融しない触媒を第二の濾過工程で残渣として分離回収する。第二の濾過工程で得た濾液を真空蒸留工程でε−カプロラクトンと有機溶剤とに分離し回収する。続く工程でε−カプロラクトンに触媒を作用させ、ポリカプロラクトンを生成する。ポリカプロラクトンに混在している触媒は、濾過工程および真空蒸留工程により分離回収する。
【選択図】 なし
【解決手段】 触媒を使用して、オゾンと酢酸をシクロヘキサノンに作用させ、過酸化物の重合体を生成し、第一の濾過工程で、酢酸を濾液として分離回収する。続いて、濾過工程で得た残渣に有機溶剤を加え、ε−カプロラクトンのみを溶解させ、溶融しない触媒を第二の濾過工程で残渣として分離回収する。第二の濾過工程で得た濾液を真空蒸留工程でε−カプロラクトンと有機溶剤とに分離し回収する。続く工程でε−カプロラクトンに触媒を作用させ、ポリカプロラクトンを生成する。ポリカプロラクトンに混在している触媒は、濾過工程および真空蒸留工程により分離回収する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、シクロヘキサノンからε−カプロラクトンを生成し、続けて、このε−カプロラクトンを用いてポリカプロラクトンを生成するポリカプロラクトンの製造方法に係る。
ポリカプロラクトンはε−カプロラクトンを原料として製造されている。このε−カプロラクトンは、一般的に、シクロヘキサノンに強い酸化力を有する過酢酸を作用させて製造する。即ち、シクロヘキサノンに過酢酸を作用させ、シクロヘキサノン過酸化物の重合体とし、生成した当該重合体を加熱処理して、ε−カプロラクトンと酢酸に分解するというバイヤー・リガー反応を用いて工業的に製造されている。こうして得られたε−カプロラクトンに、触媒として作用させて得た混合物を有機溶剤に溶解させ、該触媒を分離回収して、ポリカプロラクトンを製品として回収する。
特開平11−158172
W099/33819
しかしながら、従来のε−カプロラクトンの製造方法、並びに、ε−カプロラクトンを用いたポリカプロラクトンの製造方法によれば、以下のような問題があった。
(1)ポリカプロラクトンの原料としてのε−カプロラクトンは、バイヤー・リガー反応を用いて製造されるが、このバイヤー・リガー反応では有機過酸剤として過酢酸を使用することになる。ところが、この過酢酸は酢酸ほどには一般的な需要がなく、その販売価格は酢酸の約10倍と高価になってしまうという問題があった。
(2)また、バイヤー・リガー反応を用いた場合、過酢酸を添加してシクロヘキサノンを転位変性させε−カプロラクトンを生成する場合、過酢酸は一回の使用で消費されてしまうことになっていたため、後の工程で過酢酸を分離回収することはできないという問題があった。また、その場合、シクロヘキサノンの転位変性に係る時間が略20時間と長時間を要するという問題があった。
(1)ポリカプロラクトンの原料としてのε−カプロラクトンは、バイヤー・リガー反応を用いて製造されるが、このバイヤー・リガー反応では有機過酸剤として過酢酸を使用することになる。ところが、この過酢酸は酢酸ほどには一般的な需要がなく、その販売価格は酢酸の約10倍と高価になってしまうという問題があった。
(2)また、バイヤー・リガー反応を用いた場合、過酢酸を添加してシクロヘキサノンを転位変性させε−カプロラクトンを生成する場合、過酢酸は一回の使用で消費されてしまうことになっていたため、後の工程で過酢酸を分離回収することはできないという問題があった。また、その場合、シクロヘキサノンの転位変性に係る時間が略20時間と長時間を要するという問題があった。
このように、高価な過酢酸を使用し、長時間の転位変性過程を経てε−カプロラクトンを生成するので、ポリカプロラクトンの製造コストが高くなってしまうという問題点があった。
従って、本発明の目的は、比較的短時間で製造ができ、かつ、製造コストを低く抑えることができるε−カプロラクトンの製造方法、並びに、ε−カプロラクトンを用いたポリカプロラクトンの製造方法を提供することにある。
本発明は、上記の目的を達成するため、シクロヘキサノンと酢酸とオゾンとを、有機金属化合物触媒を用いて反応させて得たε−カプロラクトンの混合物を、第1の分離工程により、ε−カプロラクトンと、酢酸と、有機金属化合物触媒と、に分離し回収することを特徴とする、ε−カプロラクトンの製造方法を提供するものである。
この場合、有機金属化合物触媒が、酢酸セリウムか、酢酸ゲルマニウムか、酢酸亜鉛か、のいずれかからなることが望ましい。また、前記混合物の配合比は、前記シクロヘキサノンが40〜70重量%であり、前記30%酢酸が20〜40重量%であり、前記オゾンが1〜5重量%であり、前記有機金属化合物触媒が5〜10重量%であることが望ましい。また、前記分離工程が、酢酸を濾液として分離回収する第一の濾過工程と、前記第一の濾過工程で得られた残渣を有機溶剤に溶解する溶解工程と、前記有機金属化合物触媒を残渣として分離回収する第二の濾過工程と、前記残渣として分離回収した残滓を真空蒸留により有機溶剤とε−カプロラクトンとを分離する蒸留工程、とからなることが望ましい。更に、前記有機溶剤が、二塩化メチレンまたはトリクレンのいずれかであることが望ましい。
また、本発明は、上記の目的を達成するため、シクロヘキサノンと酢酸とオゾンとを、有機金属化合物触媒を用いて反応させて得たε−カプロラクトンの混合物を、第1の分離工程により、ε−カプロラクトンと、酢酸と、有機金属化合物触媒と、に分離し回収することにより得られたε−カプロラクトンに対して亜酸化銅を触媒として作用させて得た混合物を、第2の分離工程により、ポリカプロラクトンと前記亜酸化銅と二酸化銅と、に分離し回収することを特徴とする、ε−カプロラクトンを用いたポリカプロラクトンの製造方法を提供するものである。
この場合、前記分離工程が、前記ε−カプロラクトンに亜酸化銅を触媒として作用させて得た混合物を有機溶剤に溶解する溶解工程と、前記亜酸化銅と前記二酸化銅とを残渣として分離回収する第三の濾過工程と、前記第三の濾過工程で得られた残渣を真空蒸留によりポリカプロラクトンと有機溶剤とを分離する蒸留工程と、からなることが望ましく、また、前記有機溶剤が、二塩化メチレンまたはトリクレンのいずれかであることが望ましい。
以上説明したとおり、本発明のε−カプロラクトンの製造方法によれば、上記の目的を達成するため、シクロヘキサノンと酢酸とオゾンとを、有機金属化合物触媒を用いて反応させて得たε−カプロラクトンの混合物を、第1の分離工程により、ε−カプロラクトンと、酢酸と、有機金属化合物触媒と、に分離し回収するようにしたので、消費される物質はシクロヘキサノンとオゾンのみであり、他の物質は再利用されることになる。また、比較的高価な過酢酸ではなく、安価な酢酸を使用する。従って、製造コストが低減できる。また、オゾンを使用するので、従来のバイヤー・リガー反応に比べ、シクロヘキサノンが転位変性してε−カプロラクトンに至るのに要する時間を1/4〜1/5に短縮できる。この製造時間の短縮でコストのよりいっそうの低減ができる。
また、このε−カプロラクトンを用いたポリカプロラクトンの製造方法によれば、シクロヘキサノンと酢酸とオゾンとを、有機金属化合物触媒を用いて反応させて得たε−カプロラクトンの混合物を、第1の分離工程により、ε−カプロラクトンと、酢酸と、有機金属化合物触媒と、に分離し回収することにより得られたε−カプロラクトンに対して亜酸化銅を触媒として作用させて得た混合物を、第2の分離工程により、ポリカプロラクトンと前記亜酸化銅と二酸化銅と、に分離し回収するようにしたので、二酸化銅に変化する亜酸化銅の一部だけは再利用できないものの、ε−カプロラクトンを除く他の物質は再利用されるため、製造コストが低減できる。製造コストの安いε−カプロラクトンを使用するため、結果として、ポリカプロラクトンの製造コストも安くなる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係るε−カプロラクトンの製造方法、並びに、ε−カプロラクトンを用いたポリカプロラクトンの製造方法ポリカプロラクトンの製造方法を詳細に説明する。
本発明においても、ε−カプロラクトンの製造を製造するに際しては、シクロヘキサノンを原材料とする。
図1に示すように、まず、第一の工程において、シクロヘキサノンを略60重量%、30%酢酸を略30重量%、酢酸セリウムを略10重量%の割合で混合槽に入れ、常温下において、略150rpmにて略10分間、混合攪拌を行なう(ステップS1)。この過程で得られる最終生成物は、シクロヘキサノンと酢酸と酢酸セリウムが混合された混合液Aである。
次に、第二の工程として、混合液Aに対し1〜5重量%のオゾン103を添加し、0.3〜1(MPa)に加圧した状態におき、混合溶液の温度を25℃〜45℃に保ちつつ、略50rpmにて2〜5時間攪拌する。この過程で、シクロヘキサノンは過酸化物の重合体のオゾニドが生成され(ステップS2)、生成されたオゾニドは更にε−カプロラクトンと酢酸に分解される。この過程で得られる最終生成物は、ε−カプロラクトンと酢酸と酢酸セリウムの混合液Bである。なお、オゾン(O3)はシクロヘキサノンに反応して酸素(O2)に変化するので、酸素(O2)濃度が所定の値に達した時点を第二の工程のプロセスエンドポイントとする。
続く第三の工程において、フィルターのメッシュが10μm〜20μmの濾過装置で混合液Bを濾過する(ステップS3)。そうすると、酢酸のみが濾液としてフィルターを通過し、ε−カプロラクトンと酢酸セリウムは残渣として残る。
第四の工程は、第三の工程で得た残渣からε−カプロラクトンと酢酸セリウムを分離する工程である。これを分離するために、まず、残渣を有機溶剤に溶解させる(ステップS4)。有機溶剤としては、例えば二塩化メチレン、トリクレン等を使用する。有機溶剤にはε−カプロラクトンは溶融するが、酢酸セリウムは溶融しない。従って、フィルターのメッシュが10μm〜20μmの濾過装置で溶融液を濾過することにより(ステップS5)、酢酸セリウムは残渣として分離する。濾液としてフィルターを通過した液は、密閉構造の蒸留装置により真空蒸留し(ステップS6)、有機溶剤は蒸留液として分離回収し、ε−カプロラクトンは固体物として分離回収する。この過程で得られたε−カプロラクトンをポリカプロラクトンの原料とする。ポリカプロラクトンは、以下に説明するステップにより生成する。
第五の工程は、ε−カプロラクトンの開環重合工程である。まず、ε−カプロラクトンに亜酸化銅(CuO)を所定量混合する。次に圧力を、0.3〜1(MPa)でε−カプロラクトンと亜酸化銅の混合物を攪拌しながら2〜5時間、120℃〜140℃で加熱を続ける。この加熱工程により、亜酸化銅を触媒として、ε−カプロラクトンのラクトン環の一部が切れ、直鎖状になり、それらがつながりあい、高分子化してゆき、ポリカプロラクトンが生成される(ステップS7)。なお、以上の開環重合過程で、亜酸化銅はラクトン環の一部をなす酸素原子と擬似的に結合することで、その結合手を切り、開環させるのであるが、開環と同時にほとんどの亜酸化銅は捕らえていた酸素を解離させるが、一部は二酸化銅(CuO2)となる。従って、この過程で得られる最終生成物は、ポリカプロラクトンとCuOとCuO2の混合物である。
第六の工程は、ポリカプロラクトンを分離回収する工程である。まず、最初に第五工程で得た混合物に有機溶剤である二塩化メチレンまたはトリクレン等を加える。ポリカプロラクトンは有機溶剤に溶解するが、CuOとCuO2は固体の状態で残る(ステップS8)。従って、フィルターのメッシュが1μm〜3μmの濾過装置で溶融液を濾過することにより(ステップS9)、CuOとCuO2は残渣として分離する。濾液としてフィルターを通過した液を、密閉構造の蒸留装置により真空蒸留し(ステップS10)、有機溶剤は蒸留液として分離回収し、ポリカプロラクトンは残留固体物として分離回収する。これにより、ポリカプロラクトンを製品として回収する。
このように、本発明においては、酸化力の強いオゾンと、酢酸と、触媒として酢酸セリウムと、を使用することにより、シクロヘキサノンをε−カプロラクトンに転位変性させている。使用した酢酸および酢酸セリウムは回収され、再利用される。つまりε−カプロラクトンの生成において消費される物質はシクロヘキサノンとオゾンのみである。従って、バイヤー・リガー反応を使った従来のε−カプロラクトンからポリカプロラクトンを製造する方法に比べ、安い値段でポリカプロラクトンを製造できる。
また、オゾンを使用することで、過酢酸を使用するバイヤー・リガー反応に比べ、シクロヘキサノンが転位変性してε−カプロラクトンに至るのに要する時間を1/4〜1/5に短縮できる。この製造時間の短縮もコストの低減に寄与する。
以上、ε−カプロラクトンの製造工程、並びに、ε−カプロラクトンを用いたポリカプロラクトンの製造工程について説明したが、第三の工程で分離回収した酢酸、第四の工程で分離回収した酢酸セリウムおよび有機溶剤、第六の工程で分離回収したCuOおよび有機溶剤は、再利用される。
また、シクロヘキサノンの過酸化物の重合体を生成する際の触媒として上記実施例では酢酸セリウムを使用したが、酢酸ゲルマニウム、酢酸亜鉛等の有機金属化合物であってもよい。
また、第一の工程から第二の工程に続く一連の工程において、オゾンとともに酢酸を使用してシクロヘキサノンの過酸化物の重合体を生成したが、酢酸の代わりに氷酢酸や過酢酸を使用してもよい。
また、第一の工程から第二の工程に続く一連の工程において混合される、シクロヘキサノンと酢酸と酢酸セリウムとオゾンの比率は、シクロヘキサノンが40〜70重量%、酢酸が20〜40重量%、酢酸セリウムが5〜10重量%、オゾンが1〜5重量%の範囲で自由に選択してよい。
なお、本発明では酸化力の強いオゾンを使うため、第一の工程から第二の工程に続く一連の工程において使用するシクロヘキサノンと酢酸と酢酸セリウムを混合させるための混合槽には、酸化されにくいステンレス、特にSUS−316Tiを使用するのが好適である。勿論、その他の耐酸化性を有する物質で混合槽を作るようにしてもよい。
ポリカプロラクトンは、生分解性プラスチックの材料として実際に使用されている。生分解性プラスチックは、使用中は一般のプラスチック製品と同等の機能を発揮し、使用後は有機性廃棄物などとともに堆肥化装置などで微生物により最終的に炭酸ガスと水に分解できるものであり、環境汚染を起こさないため、今後に大きな需要が見込まれる。従って、安価なε−カプロラクトンの製造方法によって製造することができる本発明のポリカプロラクトンの製造方法には大きな需要が見込める。
Claims (8)
- シクロヘキサノンと酢酸とオゾンとを、有機金属化合物触媒を用いて反応させて得たε−カプロラクトンの混合物を、第1の分離工程により、ε−カプロラクトンと、酢酸と、有機金属化合物触媒と、に分離し回収することを特徴とするε−カプロラクトンの製造方法。
- 有機金属化合物触媒が、酢酸セリウムか、酢酸ゲルマニウムか、酢酸亜鉛か、のいずれかからなる、請求項1に記載のε−カプロラクトンの製造方法。
- 前記混合物の配合比は、前記シクロヘキサノンが40〜70重量%であり、前記30%酢酸が20〜40重量%であり、前記オゾンが1〜5重量%であり、前記有機金属化合物触媒が5〜10重量%である、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のε−カプロラクトンの製造方法。
- 前記分離工程が、
酢酸を濾液として分離回収する第一の濾過工程と、
前記第一の濾過工程で得られた残渣を有機溶剤に溶解する溶解工程と、
前記有機金属化合物触媒を残渣として分離回収する第二の濾過工程と、
前記残渣として分離回収した残滓を真空蒸留により有機溶剤とε−カプロラクトンとを分離する蒸留工程、
とからなることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載のε−カプロラクトンの製造方法。 - 前記有機溶剤が、二塩化メチレンまたはトリクレンのいずれかであることを特徴とする請求項4に記載のε−カプロラクトンの製造方法。
- シクロヘキサノンと酢酸とオゾンとを、有機金属化合物触媒を用いて反応させて得たε−カプロラクトンの混合物を、第1の分離工程により、ε−カプロラクトンと、酢酸と、有機金属化合物触媒と、に分離し回収することにより得られたε−カプロラクトンに対して亜酸化銅を触媒として作用させて得た混合物を、第2の分離工程により、ポリカプロラクトンと前記亜酸化銅と二酸化銅と、に分離し回収することを特徴とするε−カプロラクトンを用いたポリカプロラクトンの製造方法。
- 前記分離工程が、
前記ε−カプロラクトンに亜酸化銅を触媒として作用させて得た混合物を有機溶剤に溶解する溶解工程と、
前記亜酸化銅と前記二酸化銅とを残渣として分離回収する第三の濾過工程と、
前記第三の濾過工程で得られた残渣を真空蒸留によりポリカプロラクトンと有機溶剤とを分離する蒸留工程と、
からなることを特徴とする請求項6に記載のε−カプロラクトンを用いたポリカプロラクトンの製造方法。 - 前記有機溶剤が、二塩化メチレンまたはトリクレンのいずれかであることを特徴とする請求項7に記載のε−カプロラクトンを用いたポリカプロラクトンの製造方法。
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