JP2005138500A - 印刷システム、印刷装置、印刷制御装置、プログラム及び印刷方法 - Google Patents

印刷システム、印刷装置、印刷制御装置、プログラム及び印刷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】印刷画像の画質を向上させるとともに、ノズルの特性に応じて画像データを印刷データに変換する際に、計算負荷を軽減させる。
【解決手段】本発明は、移動方向に移動可能な複数のノズルを備える印刷装置と、画像データを印刷データに変換する制御装置と、を備え、前記印刷装置が、前記印刷データに基づいて、移動する前記ノズルからインクを吐出して媒体にドットを形成し、前記移動方向に並ぶ複数の前記ドットによりドットラインを構成し、複数の前記ドットラインにより印刷画像が前記媒体に印刷される印刷システムに関する。そして、本発明は、各ノズルに対応する特性値をそれぞれ記憶し、少なくとも2つのノズルによって前記ドットラインを形成するとき、前記制御装置が、そのドットラインを形成する前記少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの前記特性値に基づいて、補正値を算出し、前記補正値に応じて、そのドットラインに対応する画像データを、前記印刷データに変換することを特徴とする。
【選択図】 図24

Description

本発明は、印刷システム、印刷装置、印刷制御装置、プログラム及び印刷方法に関する。
インクジェットプリンタと、プリンタドライバをインストールしたコンピュータと、を備える印刷システムが知られている。このようなインクジェットプリンタは、移動方向に移動可能な複数のノズルを備えている。一方、プリンタドライバは、アプリケーションソフト等により作成された画像データを、印刷データに変換する。印刷装置は、プリンタドライバから受け取った印刷データに基づいて、移動するノズルからインクを吐出して紙にドットを形成し、移動方向に並ぶ複数のドットによりドットラインを構成し、複数のドットラインにより印刷画像を紙に印刷する。
特開平6−166247号公報
インクジェットプリンタの各ノズルは、製造誤差等の影響により、インクの吐出特性が異なっている。個々のインクの吐出特性の相違の影響により、紙に印刷された印刷画像の画質が低下する。
そこで、本発明は、ノズルの特性に応じて画像データを印刷データに変換し、印刷画像の画質を向上させることを目的とする。また、本発明は、ノズルの特性に応じて画像データを印刷データに変換する際に、計算負荷を軽減することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、移動方向に移動可能な複数のノズルを備える印刷装置と、画像データを印刷データに変換する制御装置と、を備え、前記印刷装置が、前記印刷データに基づいて、移動する前記ノズルからインクを吐出して媒体にドットを形成し、前記移動方向に並ぶ複数の前記ドットによりドットラインを構成し、複数の前記ドットラインにより印刷画像が前記媒体に印刷される印刷システムに関する。そして、この印刷システムでは、各ノズルに対応する特性値をそれぞれ記憶し、少なくとも2つのノズルによって前記ドットラインを形成するとき、前記制御装置は、そのドットラインを形成する前記少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの前記特性値に基づいて、補正値を算出し、前記補正値に応じて、そのドットラインに対応する画像データを、前記印刷データに変換することを特徴とする。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、ノズルの特性に応じて画像データを印刷データに変換し、印刷画像の画質を向上させることができる。また、本発明によれば、ノズルの特性に応じて画像データを印刷データに変換する際に、計算負荷を軽減することができる。
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
移動方向に移動可能な複数のノズルを備える印刷装置と、
画像データを印刷データに変換する制御装置と、
を備え、
前記印刷装置が、前記印刷データに基づいて、移動する前記ノズルからインクを吐出して媒体にドットを形成し、
前記移動方向に並ぶ複数の前記ドットによりドットラインを構成し、
複数の前記ドットラインにより印刷画像が前記媒体に印刷される
印刷システムであって、
各ノズルに対応する特性値をそれぞれ記憶し、
少なくとも2つのノズルによって前記ドットラインを形成するとき、
前記制御装置は、
そのドットラインを形成する前記少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの前記特性値に基づいて、補正値を算出し、
前記補正値に応じて、そのドットラインに対応する画像データを、前記印刷データに変換する
ことを特徴とする印刷システム。
これにより、印刷画像の画質を向上させることができるとともに、ノズルの特性に応じて画像データを印刷データに変換する際に、計算負荷を軽減することができる。
かかる印刷システムであって、前記制御装置は、前記画像データを前記印刷データに変換する際に、多階調の画像データをこの画像データよりも低い階調の画像データに変換するハーフトーン処理を行うものであり、前記制御装置は、前記補正値に応じて、前記ハーフトーン処理を行うことが望ましい。これにより、ノズルの特性を考慮して、ハーフトーン処理を行うことができる。また、前記制御装置は、前記補正値に応じて、ドットの生成率を決めるための生成率テーブルを補正し、補正された前記生成率テーブルに応じて、前記ハーフトーン処理を行うことが好ましい。これにより、ノズルの特性の影響を見込んだ状態の画像データを作成できる。また、所定の領域内の複数の画素に吐出されるインク量により、その領域における前記印刷画像の濃度を表現することが好ましい。これにより、ノズルの構成を簡略化でき、装置を低コストで提供することができる。また、前記ハーフトーン処理の際に、ディザ法を利用することが好ましい。これにより、複数の画素を含む所定の領域内において、印刷画像の濃度を表現することができる。
かかる印刷システムであって、前記制御装置は、前記画像データを前記印刷データに変換する際に、RGB色空間の画像データをCMYK色空間の画像データに変換する色変換処理を行うものであり、前記制御装置は、前記補正値に応じて、前記色変換処理を行うことが望ましい。これにより、ノズルの特性を考慮して、色変換処理を行うことができる。また、前記制御装置は、前記補正値に応じて、RGB色空間の画像データをCMYK色空間の画像データに変換するための色変換テーブルを補正し、補正された前記色変換テーブルに応じて、前記色変換処理を行うことが好ましい。これにより、ノズルの特性の影響を見込んだ状態の画像データを作成できる。
かかる印刷システムであって、前記制御装置は、前記画像データを前記印刷データに変換する際に、解像度変換処理を行うものであり、前記補正値の算出は、前記解像度変換処理の後に行われることが望ましい。これにより、印刷画像の所定のラスタラインと対応する画像データ(画素データ)を特定しやすい。
かかる印刷システムであって、前記印刷装置は、前記ノズルに対応する特性値を記憶するためのメモリを有し、前記印刷装置は、前記特性値に関する情報を前記制御装置に送信することが望ましい。これにより、制御装置が画像データを印刷データに変換するときに、ノズルに対応する特性値を利用することができる。
かかる印刷システムであって、前記制御装置は、印刷方式に基づいて、前記ドットラインを形成する前記ノズルを決定することが望ましい。印刷方式が決まれば、搬送量等が決まるので、どのラスタラインをどのノズルが形成するかが決まるからである。
かかる印刷システムであって、前記印刷装置は、前記ノズルの吐出特性を検査するためのテストパターンを印刷可能である。これにより、ノズルの吐出特性を検査することができる。また、前記印刷システムは、前記テストパターンの検査結果に基づいて、前記各ノズルの特性値を記憶することが好ましい。これにより、各ノズルの特性値を求めることができる。
かかる印刷システムであって、前記ドットは、前記移動方向に長軸を持つ楕円形状であることが望ましい。これにより、前述の補正値を用いて印刷データを作成すれば、印刷画像のラスタラインの全体の濃度が、画像データの示す濃度により近づく。
かかる印刷システムであって、前記ドットラインを形成するノズルが、基準となる基準ノズルよりもインク吐出量の少ない特性である場合、前記基準ノズルが前記ドットラインを形成するときに吐出するインクの量よりも多くなるように、前記画像データを前記印刷データに変換することが望ましい。インクの吐出量が比較的少ないノズルは、正常なノズルよりも、淡い濃度のドットを形成してしまう。そのため、このようなノズルが印刷画像を形成するとき、多めにインクを吐出するようにすれば、正常なノズルが形成する印刷画像と同様な濃度の印刷画像を形成することができる。
移動方向に移動可能な複数のノズルを備え、
画像データを印刷データに変換し、
前記印刷データに基づいて、移動する前記ノズルからインクを吐出して媒体にドットを形成し、
前記移動方向に並ぶ複数の前記ドットによりドットラインを構成し、
複数の前記ドットラインにより前記媒体に印刷画像を印刷する
印刷装置であって、
各ノズルに対応する特性値をそれぞれ記憶し、
少なくとも2つのノズルによって前記ドットラインを形成するとき、
そのドットラインを形成する前記少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの前記特性値に基づいて、補正値を算出し、
前記補正値に応じて、そのドットラインに対応する画像データを、前記印刷データに変換する
ことを特徴とする印刷装置。
これにより、印刷画像の画質を向上させることができるとともに、ノズルの特性に応じて画像データを印刷データに変換する際に、計算負荷を軽減することができる。
移動方向に移動する複数のノズルによって前記移動方向に並ぶ複数のドットから構成されるドットラインを媒体に形成するように、印刷データを印刷装置に送信する印刷制御装置であって、
各ノズルに対応する特性値をそれぞれ記憶し、
少なくとも2つのノズルによって前記ドットラインを形成するとき、
前記ドットラインを形成する前記少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの前記特性値に基づいて、補正値を算出し、
前記補正値に応じて、そのドットラインに対応する画像データを、前記印刷データに変換する
ことを特徴とする印刷制御装置。
これにより、印刷画像の画質を向上させることができるとともに、ノズルの特性に応じて画像データを印刷データに変換する際に、計算負荷を軽減することができる。
移動方向に移動する複数のノズルよって前記移動方向に並ぶ複数のドットから構成されるドットラインを媒体に形成するように、印刷装置を制御する印刷制御装置に、
各ノズルに対応する特性値をそれぞれ記憶する機能と、
前記印刷装置に、少なくとも2つのノズルによって前記ドットラインを形成させるとき、
前記ドットラインを形成する前記少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの前記特性値に基づいて、補正値を算出する機能と、
前記補正値に応じて、そのドットラインに対応する画像データを、前記印刷データに変換する機能と
を実現させることを特徴とするプログラム。
これにより、印刷画像の画質を向上させることができるとともに、ノズルの特性に応じて画像データを印刷データに変換する際に、計算負荷を軽減することができる。
画像データを印刷データに変換し、
移動方向に移動可能な複数のノズルからインクを吐出し、
前記移動方向に並ぶ複数の前記ドットによりドットラインを構成し、
複数の前記ドットラインにより印刷画像を前記媒体に印刷する
印刷方法であって、
各ノズルに対応する特性値をそれぞれ記憶し、
少なくとも2つのノズルによって前記ドットラインを形成するとき、
そのドットラインを形成する前記少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの前記特性値に基づいて、補正値を算出し、
前記補正値に応じて、そのドットラインに対応する画像データを、前記印刷データに変換する
ことを特徴とする印刷方法。
これにより、印刷画像の画質を向上させることができるとともに、ノズルの特性に応じて画像データを印刷データに変換する際に、計算負荷を軽減することができる。
===印刷システムの構成===
次に、印刷システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、印刷システムの外観構成を示した説明図である。この印刷システム1000は、プリンタ1と、コンピュータ1100と、表示装置1200と、入力装置1300と、記録再生装置1400とを備えている。プリンタ1は、用紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する印刷装置である。コンピュータ1100は、プリンタ1と通信可能に接続されており、プリンタ1に画像を印刷させるため、当該画像に応じた印刷データをプリンタ1に出力する。表示装置1200は、ディスプレイを有し、アプリケーションプログラムやプリンタドライバ1110(図2を参照)等のユーザインタフェースを表示する。入力装置1300は、例えばキーボード1300Aやマウス1300Bであり、表示装置1200に表示されたユーザインタフェースに沿って、アプリケーションプログラムの操作やプリンタドライバ1110の設定等に用いられる。記録再生装置1400は、例えばフレキシブルディスクドライブ装置1400AやCD−ROMドライブ装置1400Bが用いられる。
コンピュータ1100にはプリンタドライバ1110がインストールされている。プリンタドライバ1110は、表示装置1200にユーザインタフェースを表示させる機能を実現させるほか、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換する機能を実現させるためのプログラムである。このプリンタドライバ1110は、フレキシブルディスクFDやCD−ROMなどの記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)に記録されている。または、このプリンタドライバ1110は、インターネットを介してコンピュータ1100にダウンロードすることも可能である。なお、このプログラムは、各種の機能を実現するためのコードから構成されている。
なお、「印刷装置」とは、狭義にはプリンタ1を意味するが、広義にはプリンタ1とコンピュータ1100とのシステムを意味する。
===プリンタドライバ===
<プリンタドライバについて>
図2は、プリンタドライバ1110が行う基本的な処理の概略的な説明図である。既に説明された構成要素については、同じ符号を付しているので、説明を省略する。
コンピュータ1100では、コンピュータに搭載されたオペレーティングシステムの下、ビデオドライバ1102やアプリケーションプログラム1104やプリンタドライバ1110などのコンピュータプログラムが動作している。ビデオドライバ1102は、アプリケーションプログラム1104やプリンタドライバ1110からの表示命令に従って、例えばユーザインターフェース等を表示装置1200に表示する機能を有する。アプリケーションプログラム1104は、例えば、画像編集などを行う機能を有し、画像に関するデータ(画像データ)を作成する。ユーザは、アプリケーションプログラム1104のユーザインターフェースを介して、アプリケーションプログラム1104により編集した画像を印刷する指示を与えることができる。アプリケーションプログラム1104は、印刷の指示を受けると、プリンタドライバ1110に画像データを出力する。
プリンタドライバ1110は、アプリケーションプログラム1104から画像データを受け取り、この画像データを印刷データに変換し、印刷データをプリンタ1に出力する。画像データは、印刷される画像の画素に関するデータとして画素データを有している。そして、この画素データは、後述する各処理の段階に応じて、その階調値等が変換され、最終的に前記印刷データの段階では、用紙上に形成されるドットに関するデータ(ドットの色や大きさ等のデータ)に変換されている。なお、画素とは、インクを着弾させドットを形成する位置を規定するために、用紙上に仮想的に定められた方眼状の升目である。
印刷データは、プリンタ1が解釈できる形式のデータであって、前記画素データと、各種のコマンドデータとを有するデータである。コマンドデータとは、プリンタ1に特定の動作の実行を指示するためのデータであり、例えば搬送量を示すデータである。
プリンタドライバ1110は、アプリケーションプログラム1104から出力された画像データを印刷データに変換するため、解像度変換処理、色変換処理、ハーフトーン処理、ラスタライズ処理などを行う。以下に、プリンタドライバ1110が行う各種の処理について説明する。
解像度変換処理は、アプリケーションプログラム1104から出力された画像データ(テキストデータ、イメージデータなど)を、用紙に画像を印刷する際の解像度(印刷するときのドットの間隔であり、以下では印刷解像度と言う)に変換する処理である。例えば、印刷解像度が720×720dpiに指定されている場合には、アプリケーションプログラム1104から受け取った画像データを720×720dpiの解像度の画像データに変換する。
その変換方法としては、例えば、画像データの解像度が、指定された印刷解像度よりも低い場合には、線形補間等を行って隣接する画素データ間に新たな画素データを生成し、逆に印刷解像度よりも高い場合には、一定の割合で画素データを間引く等して、画像データの解像度を前記印刷解像度に揃える。
また、この解像度変換処理においては、画像データに基づいて実際にインクが吐出される領域たる印刷領域のサイズ調整も行う。このサイズ調整は、後記余白形態モード、画質モード、及び用紙サイズモードに基づいて、画像データ中の用紙の端部に相当する画素データをトリミング処理等して行われる。
なお、この画像データ中の各画素データは、RGB色空間により表される多段階(例えば256段階)の階調値を有するデータである。以下、このRGBの階調値を有する画素データのことをRGB画素データと言い、また、これらRGB画素データから構成される画像データをRGB画像データと言う。
色変換処理は、前記RGB画像データの各RGB画素データを、CMYK色空間により表される多段階(例えば256段階)の階調値を有するデータに変換する処理である。このCMYKは、プリンタ1が有するインクの色である。以下、このCMYKの階調値を有する画素データのことをCMYK画素データと言い、これらCMYK画素データから構成される画像データのことをCMYK画像データと言う。この色変換処理は、RGBの階調値とCMYKの階調値とを対応づけたテーブル(色変換ルックアップテーブルLUT)をプリンタドライバ1110が参照することによって行われる。
ハーフトーン処理は、多段階の階調値を有するCMYK画素データを、プリンタ1が表現可能な、少段階の階調値を有するCMYK画素データに変換する処理である。例えば、ハーフトーン処理により、256段階の階調値を示すCMYK画素データが、4段階の階調値を示す2ビットのCMYK画素データに変換される。この2ビットのCMYK画素データは、各色について、例えば、「ドットの形成なし」、「小ドットの形成」、「中ドットの形成」、「大ドットの形成」を示すデータである。
このようなハーフトーン処理には、例えばディザ法等が利用され、プリンタ1がドットを分散して形成できるような2ビットのCMKY画素データを作成する。このディザ法によるハーフトーン処理については、後述する。なお、このハーフトーン処理に用いる方法は、ディザ法に限るものではなく、γ補正法や誤差拡散法等を利用しても良い。
ラスタライズ処理は、前記ハーフトーン処理がなされたCMYK画像データを、プリンタ1に転送すべきデータ順に変更する処理である。ラスタライズ処理されたデータは、前記印刷データとしてプリンタ1に出力される。
<ディザ法によるハーフトーン処理について>
ここで、ディザ法によるハーフトーン処理について詳細に説明する。図3は、このディザ法によるハーフトーン処理のフローチャートであり、当該フローチャートに従って、以下のステップが実行される。
先ず、ステップS300において、プリンタドライバ1110は、CMYK画像データを取得する。このCMYK画像データは、C,M,Y,Kの各インク色につき256段階の階調値で示された画像データから構成される。すなわち、CMYK画像データは、シアン(C)に関するC画像データ、マゼンダ(M)に関するM画像データ、イエロ(Y)に関するY画像データ、及びブラック(K)に関する画像データを備えている。そして、これらC,M,Y,K画像データは、それぞれに、各インク色の階調値を示すC,M,Y,K画素データから構成されている。なお、以下の説明は、C,M,Y,K画像データの何れについても当てはまるため、これらを代表してK画像データについて説明する。
次に、プリンタドライバ1110は、K画像データ中の全てのK画素データを対象として、ステップS301からステップS311までの処理を、処理対象のK画素データを順次変えながら実行して、K画素データ毎に、前述の「ドット形成なし」、「小ドットの形成」、「中ドットの形成」、「大ドットの形成」のいずれかを示す2ビットデータに変換する。
詳細には、先ず、ステップ301では、処理対象のK画素データの階調値に応じて、次のようにして大ドットのレベルデータLVLを設定する。図4は、大、中、小の各ドットのレベルデータの決定に利用される生成率テーブルを示す図である。図の横軸は階調値(0〜255)、左側の縦軸はドットの生成率(%)、右側の縦軸はレベルデータ(0〜255)である。ここで、「ドットの生成率」とは、一定の階調値に応じて一様な領域が再現されるときに、その領域内の画素のうちでドットが形成される画素の割合を意味する。図4中の細い実線で示されるプロファイルSDが小ドットの生成率を示しており、また、太い実線で示されるプロファイルMDが中ドットの生成率を、点線で示されるプロファイルLDが大ドットの生成率をそれぞれ示している。また、レベルデータとは、ドットの生成率を値0〜255の256段階に変換したデータをいう。
すなわち、ステップS301では、大ドット用のプロファイルLDから階調値に応じたレベルデータLVLを読み取る。例えば、図4に示した通り、処理対象のK画素データの階調値がgrであれば、レベルデータLVLはプロファイルLDを用いて1dと求められる。実際には、このプロファイルLDは、1次元のテーブルの形態でコンピュータ1100内のROM等のメモリ(不図示)に記憶されており、プリンタドライバ1110は、このテーブルを参照してレベルデータを求めている。
次に、ステップS302では、以上のようにして設定されたレベルデータLVLが閾値THLより大きいか否かを判定する。ここでは、ディザ法によるドットのオン・オフ判定を行う。閾値THLは、所謂ディザマトリクスの各画素ブロックに対して異なる値が設定されている。本実施形態では16×16の正方形の画素ブロックに、0〜254までの値が現れるマトリックスを用いている。
図5は、ディザ法によるドットのオン・オフ判定の様子を示す図である。図示の都合上、図5には、一部のK画素データについてのみ示している。先ず、図示するように、各K画素データのレベルデータLVLを、当該K画素データに対応するディザマトリクス上の画素ブロックの閾値THLと比較する。
そして、前記レベルデータLVLの方が前記閾値THLよりも大きい場合にはドットをオンにし、レベルデータLVLの方が小さい場合にはドットをオフにする。図中でハッチングを施した画素データが、ドットをオンにするK画素データである。すなわち、ステップS302において、レベルデータLVLが閾値THLよりも大きい場合には、ステップS310に進み、それ以外の場合にはステップS303に進む。ここで、ステップS310に進んだ場合には、プリンタドライバ1110は、当該処理対象のK画素データに対して、大ドットを示す2進数の値「11」を対応付けて記録し、ステップS311に進む。そして、当該ステップ311において、全てのK画素データについて処理を終了したか否かを判定し、終了している場合には、ハーフトーン処理を終了し、終了していない場合には、処理対象を未処理のK画素データに移して、ステップS301に戻る。
一方、ステップS303に進んだ場合には、プリンタドライバ1110は、中ドットのレベルデータLVMを設定する。中ドットのレベルデータLVMは、前記階調値に基づいて、前述の生成率テーブルにより設定される。設定方法は、大ドットのレベルデータLVLの設定と同じである。すなわち、図4に示す例では、レベルデータLVMは、2dとして求められる。
そして、ステップS304において、中ドットのレベルデータLVMと閾値THMの大小関係が比較されて、中ドットのオン・オフの判定が行われる。オン・オフの判定方法は、大ドットの場合と同じであるが、判定に用いる閾値THMを次に示す通り大ドットの場合の閾値THLとは異なる値としている。すなわち、大ドットと中ドットで同じディザマトリクスを用いてオン・オフの判定を行った場合、ドットがオンになりやすい画素ブロックが両者で一致する。つまり、大ドットがオフとなるときには中ドットもオフになる可能性が高くなる。その結果、中ドットの生成率は所望の生成率よりも低くなる虞が生じる。このような現象を回避するため、本実施形態では、両者でディザマトリクスを変えている。つまり、オンになりやすくなる画素ブロックを、大ドットと中ドットとで変えることで、それぞれが適切に形成されることを確保している。
図6A及び図6Bは、大ドットの判定に用いられるディザマトリクスと、中ドットの判定に用いられるディザマトリクスとの関係について示す図である。この実施形態では、大ドットについては、図6Aの第1のディザマトリクスTMを用い、中ドットについてはこの各閾値を搬送方向の中央を中心として対称に移動した図6Bの第2のディザマトリクスUMを用いている。本実施形態では先に述べたように16×16のマトリクスを用いているが、図6には図示の都合上4×4のマトリクスで示している。なお、大ドットと中ドットで全く異なるディザマトリクスを用いるようにしても良い。
そして、ステップS304において、中ドットのレベルデータLVMが、中ドットの閾値THMよりも大きい場合には、中ドットをオンにすべきと判定して、ステップS309に進み、それ以外の場合にはステップS305に進む。ここで、ステップS309に進んだ場合には、プリンタドライバ1110は、当該処理対象のK画素データに対して、中ドットを示す2進数の値「10」を対応付けて記録し、ステップS311に進む。そして、当該ステップ311において、全てのK画素データについて処理を終了したか否かを判定し、終了している場合には、ハーフトーン処理を終了し、終了していない場合には、処理対象を未処理のK画素データに移して、ステップS301に戻る。
一方、ステップS305に進んだ場合には、大ドットや中ドットのレベルデータの設定と同様にして、小ドットのレベルデータLVSを設定する。なお、小ドット用のディザマトリクスは、前述のように小ドットの生成率の低下を防ぐべく中ドットや大ドット用のものと異なるものとするのが好ましい。
そして、ステップS306において、プリンタドライバ1110は、レベルデータLVSが、小ドットの閾値THSよりも大きい場合には、ステップS308に進み、それ以外の場合にはステップS307に進む。ここで、ステップS308に進んだ場合には、当該処理対象のK画素データに対して、小ドットを示す2進数の値「01」を対応付けて記録し、ステップS311に進む。そして、当該ステップ311において、全てのK画素データについて処理を終了したか否かを判定し、終了していない場合には、処理対象を未処理のK画素データに移して、ステップS301に戻る。一方、終了している場合には、K画像データに関するハーフトーン処理を終了し、他の色の画像データについて同様にハーフトーン処理を実行する。
一方、ステップS307に進んだ場合には、プリンタドライバ1110は、当該処理対象のK画素データに対して、ドット無しを示す2進数の値「00」を対応付けて記録し、ステップS311に進む。そして、当該ステップ311において、全てのK画素データについて処理を終了したか否かを判定し、終了していない場合には、処理対象を未処理のK画素データに移して、ステップS301に戻る。一方、終了している場合には、K画像データについてのハーフトーン処理を終了し、他の色の画像データについて同様にハーフトーン処理を実行する。
<プリンタドライバの設定について>
図7は、プリンタドライバ1110のユーザインターフェースの説明図である。このプリンタドライバ1110のユーザインターフェースは、ビデオドライバ1102を介して、表示装置に表示される。ユーザーは、入力装置1300を用いて、プリンタドライバ1110の各種の設定を行うことができる。基本設定としては、余白形態モードや画質モードの設定が用意され、また用紙設定としては、用紙サイズモードの設定等が用意されている。これらのモードについては後述する。
===プリンタの構成===
<インクジェットプリンタの構成について>
図8は、本実施形態のプリンタの全体構成のブロック図である。また、図9は、本実施形態のプリンタの全体構成の概略図である。また、図10は、本実施形態のプリンタの全体構成の横断面図である。以下、本実施形態のプリンタの基本的な構成について説明する。
本実施形態のインクジェットプリンタ1は、搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40、センサ50、及びコントローラ60を有する。外部装置であるコンピュータ1100から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ60によって各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御する。コントローラ60は、コンピュータ1100から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、用紙に画像を形成する。プリンタ1内の状況はセンサ50によって監視されており、センサ50は、検出結果をコントローラ60に出力する。センサから検出結果を受けたコントローラは、その検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、媒体(例えば、用紙Sなど)を印刷可能な位置に送り込み、印刷時に所定の方向(以下では、搬送方向と言う)に所定の搬送量で用紙を搬送させるためのものである。搬送ユニット20は、給紙ローラ21と、搬送モータ22(PFモータとも言う)と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。給紙ローラ21は、紙挿入口に挿入された用紙をプリンタ1内に自動的に給紙するためのローラである。給紙ローラ21は、D形の断面形状をしており、円周部分の長さは搬送ローラ23までの搬送距離よりも長く設定されているので、この円周部分を用いて紙を搬送ローラ23まで搬送できる。搬送モータ22は、紙を搬送方向に搬送するためのモータであり、DCモータにより構成される。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって給紙された用紙Sを印刷可能な領域まで搬送するローラであり、搬送モータ22によって駆動される。プラテン24は、印刷中の用紙Sを支持する。排紙ローラ25は、印刷が終了した用紙Sをプリンタ1の外部に排出するローラである。この排紙ローラ25は、搬送ローラ23と同期して回転する。
キャリッジユニット30は、キャリッジ31とキャリッジモータ32(以下では、CRモータとも言う)とを備える。キャリッジモータ32は、前記キャリッジ31を所定の方向(以下では、キャリッジ移動方向と言う)に往復移動させるためのモータであり、DCモータにより構成される。このキャリッジ31には、後記ヘッド41が保持されており、もって、前記キャリッジ31の往復移動によって、前記ヘッド41もキャリッジ移動方向に往復移動可能となっている。また、キャリッジ31は、インクを収容するインクカートリッジを着脱可能に保持している。
ヘッドユニット40は、用紙にインクを吐出するためのものである。ヘッドユニット40は、前記ヘッド41を有し、当該ヘッド41は、ノズルを複数有し、各ノズルから断続的にインクを吐出する。そして、前記キャリッジ31の移動によって、ヘッド41がキャリッジ移動方向に移動すると、当該移動中にインクを断続的に吐出することによって、キャリッジ移動方向に沿ったドットからなるラスタラインが用紙に形成される。
センサ50には、リニア式エンコーダ51、ロータリー式エンコーダ52、紙検出センサ53、及び紙幅センサ54等が含まれる。リニア式エンコーダ51は、キャリッジ移動方向におけるキャリッジ31の位置を検出するためのものである。ロータリー式エンコーダ52は、搬送ローラ23の回転量を検出するためのものである。紙検出センサ53は、印刷される用紙の先端の位置を検出するためのものである。この紙検出センサ53は、給紙ローラ21が搬送ローラ23に向かって用紙を給紙する途中で、用紙の先端の位置を検出できる位置に設けられている。なお、紙検出センサ53は、機械的な機構によって用紙の先端を検出するメカニカルセンサである。詳しく言うと、紙検出センサ53は紙搬送方向に回転可能なレバーを有し、このレバーは用紙の搬送経路内に突出するように配置されている。そのため、用紙の先端がレバーに接触し、レバーが回転させられるので、紙検出センサ53は、このレバーの動きを検出することによって、用紙の先端の位置を検出する。紙幅センサ54は、キャリッジ31に取付けられている。紙幅センサ54は、光学センサであり、発光部から紙に照射された光の反射光を受光部が検出することにより、用紙の有無を検出する。そして、紙幅センサ54は、キャリッジ41によって移動しながら用紙の端部の位置を検出し、用紙の幅を検出する。
コントローラ60は、プリンタ1の制御を行うための制御ユニットである。コントローラ60は、インターフェース部61と、CPU62と、メモリ63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェース部61は、外部装置であるコンピュータ1100とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU62は、プリンタ1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM、ROM等の記憶手段を有する。CPU62は、メモリ63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
<印刷動作について>
図11は、印刷時の動作のフロー図である。以下に説明される各動作は、コントローラ60が、メモリ63内に格納されたプログラムに従って、各ユニットを制御することにより実行される。このプログラムは、各動作を実行するためのコードを有する。
印刷命令受信(S001):コントローラ60は、コンピュータ1100からインターフェース部61を介して、印刷命令を受信する。この印刷命令は、コンピュータ1100から送信される印刷データのヘッダに含まれている。そして、コントローラ60は、受信した印刷データに含まれる各種コマンドの内容を解析し、各ユニットを用いて、以下の給紙動作、搬送動作、ドット形成動作等を行う。
給紙動作(S002):まず、コントローラ60は、給紙動作を行う。給紙動作とは、印刷すべき用紙をプリンタ1内に供給し、印刷開始位置(所謂、頭出し位置)に用紙を位置決めする処理である。コントローラ60は、給紙ローラ21を回転させ、印刷すべき用紙を搬送ローラ23まで送る。コントローラ60は、搬送ローラ23を回転させ、給紙ローラ21から送られてきた用紙を印刷開始位置に位置決めする。用紙が印刷開始位置に位置決めされたとき、ヘッド41の少なくとも一部のノズルは、用紙と対向している。
ドット形成動作(S003):次に、コントローラ60は、ドット形成動作を行う。ドット形成動作とは、キャリッジ移動方向に沿って移動するヘッド41からインクを断続的に吐出させ、用紙にドットを形成する動作である。コントローラ60は、キャリッジモータ32を駆動し、キャリッジ31をキャリッジ移動方向に移動させる。そして、コントローラ60は、キャリッジ31が移動している間に、印刷データに基づいてヘッド41からインクを吐出させる。ヘッド41から吐出されたインクが用紙上に着弾すれば、用紙上にドットが形成される。
搬送動作(S004):次に、コントローラ60は、搬送動作を行う。搬送動作とは、紙をヘッド41に対して搬送方向に沿って相対的に移動させる処理である。コントローラ60は、搬送モータを駆動し、搬送ローラを回転させて用紙を搬送方向に搬送する。この搬送動作により、ヘッド41は、先ほどのドット形成動作によって形成されたドットの位置とは異なる位置に、ドットを形成することが可能になる。
排紙判断(S005):次に、コントローラ60は、印刷中の用紙の排紙の判断を行う。印刷中の用紙に印刷するためのデータが残っていれば、排紙は行われない。そして、コントローラ60は、印刷するためのデータがなくなるまでドット形成動作と搬送動作とを交互に繰り返し、ドットから構成される画像を徐々に用紙に印刷する。印刷中の用紙に印刷するためのデータがなくなれば、コントローラ60は、その用紙を排紙する。コントローラ60は、排紙ローラを回転させることにより、印刷した用紙を外部に排出する。なお、排紙を行うか否かの判断は、印刷データに含まれる排紙コマンドに基づいても良い。
印刷終了判断(S006):次に、コントローラ60は、印刷を続行するか否かの判断を行う。次の用紙に印刷を行うのであれば、印刷を続行し、次の用紙の給紙動作を開始する。次の用紙に印刷を行わないのであれば、印刷動作を終了する。
<ヘッドの構成について>
図12は、ヘッド41の下面におけるノズルの配列を示す説明図である。ヘッド41の下面には、ブラックインクノズル列Nkと、シアンインクノズル列Ncと、マゼンタインクノズル列Nmと、イエローインクノズル列Nyが形成されている。各ノズル列は、各色のインクを吐出するための吐出口であるノズルをn個(例えば、n=180)備えている。
各ノズル列の複数のノズルは、搬送方向に沿って、一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは、搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、用紙Sに形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、kは、1以上の整数である。例えば、ノズルピッチが180dpi(1/180インチ)であって、搬送方向のドットピッチが720dpi(1/720)である場合、k=4である。
各ノズル列のノズルは、下流側のノズルほど若い番号が付されている(♯1〜♯n)。つまり、ノズル♯1は、ノズル♯nよりも搬送方向の下流側に位置している。各ノズルには、各ノズルを駆動してインク滴を吐出させるための駆動素子としてピエゾ素子(不図示)が設けられている。
<ヘッドの駆動について>
図13は、ヘッドユニット40の駆動回路の説明図である。この駆動回路は、前述のユニット制御回路64内に設けられており、同図に示すように、原駆動信号発生部644Aと、駆動信号整形部644Bとを備えている。本実施形態では、このようなノズル♯1〜♯nの駆動回路が、ノズル列毎、即ち、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロ(Y)の各色のノズル列ごとに各々設けられ、ノズル列ごとに個別にピエゾ素子の駆動が行われるようになっている。図中に各信号名の最後に付されたかっこ内の数字は、その信号が供給されるノズルの番号を示している。
ピエゾ素子は、その両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加すると、電圧の印加時間に応じて伸張し、インクの流路の側壁を変形させる。これによって、インクの流路の体積がピエゾ素子の伸縮に応じて収縮し、この収縮分に相当するインク量が、インク滴となって各色の各ノズル♯1〜♯nから吐出される。
原駆動信号発生部644Aは、各ノズル♯1〜♯nに共通して用いられる原信号ODRVを生成する。この原信号ODRVは、キャリッジ31が一画素の間隔を横切る時間内に複数のパルスを含む信号である。
駆動信号整形部644Bには、原信号発生部644Aから原信号ODRVが入力されるとともに、印刷信号PRT(i)が入力される。駆動信号整形部644Bは、印刷信号PRT(i)のレベルに応じて、原信号ODRVを整形し、駆動信号DRV(i)として各ノズル♯1〜♯nのピエゾ素子に向けて出力する。各ノズル♯1〜♯nのピエゾ素子は、駆動信号整形部644Bからの駆動信号DRVに基づき駆動される。
<ヘッドの駆動信号について>
図14は、各信号の説明のためのタイミングチャートである。すなわち、同図には、原信号ODRVと、印刷信号PRT(i)と、駆動信号DRV(i)の各信号のタイミングチャートが示されている。
原信号ODRVは、原信号発生部644Aからノズル♯1〜♯nに共通に供給される信号である。本実施形態では、原信号ODRVは、前記キャリッジ31が一画素の間隔を横切る時間内において、第1パルスW1と第2パルスW2の2つのパルスを含む。なお、この原信号ODRVは、原信号発生部644Aから駆動信号整形部644Bに出力される。
印刷信号PRTは、一画素に対して割り当てられている前記画素データに対応した信号である。つまり、印刷信号PRTは、印刷データに含まれる画素データに応じた信号である。本実施形態では、印刷信号PRT(i)は、一画素に対して2ビットの情報を有する信号になる。なお、この印刷信号PRTの信号レベルに応じて、駆動信号整形部644Bは、原信号ODRVを整形し、駆動信号DRVを出力する。
駆動信号DRVは、印刷信号PRTのレベルに応じて原信号ODRVを遮断することによって得られる信号である。すなわち、すなわち、印刷信号PRTが1レベルのとき、駆動信号整形部644Bは、原信号ODRVの対応するパルスをそのまま通過させて駆動信号DRVとする。一方、印刷信号PRTが0レベルのとき、駆動信号整形部644Bは、原信号ODRVのパルスを遮断する。なお、駆動信号整形部644Bは、ノズル毎に設けられているピエゾ素子に駆動信号DRVを出力する。そして、ピエゾ素子は、この駆動信号DRVに応じて駆動される。
印刷信号PRT(i)が2ビットデータ「01」に対応しているとき、第1パルスW1のみが一画素区間の前半で出力される。これにより、ノズルから小さいインク滴が吐出され、用紙には小さいドット(小ドット)が形成される。また、印刷信号PRT(i)が2ビットデータ「10」に対応しているとき、第2パルスW2のみが一画素区間の後半で出力される。これにより、ノズルから中サイズのインク滴が吐出され、用紙には中サイズのドット(中ドット)が形成される。また、印刷信号PRT(i)が2ビットデータ「11」に対応しているとき、第1パルスW1と第2パルスW2とが一画素区間で出力される。これにより、ノズルから小インク滴と中インク滴とが吐出され、用紙には大きいドット(大ドット)が形成される。また、印刷信号PRT(i)が2ビットデータ「00」に対応しているとき、第1パルスW1及び第2パルスW2のいずれも一画素区間で出力されない。これにより、ノズルからはいずれのサイズのインク滴も吐出されず、用紙にはドットが形成されない。
以上説明したとおり、一画素区間における駆動信号DRV(i)は、印刷信号PRT(i)の4つの異なる値に応じて互いに異なる4種類の波形を有するように整形されている。
===印刷方式について===
ここで、本実施形態のプリンタ1にて実行可能な印刷方式について説明する。この印刷方式としては、インターレース方式・2パスオーバーラップ方式・4パスオーバーラップ方式等が実行可能に用意されている。これらの印刷方式の選択は、ユーザーがユーザインターフェースに設定した条件に基づいて、プリンタドライバが決定する。
<インターレース方式について>
図15A及び図15Bは、インターレース方式の説明図である。なお、説明の都合上、ヘッド41の代わりとして示すノズル列が、用紙Sに対して移動しているように描かれているが、同図はノズル列と用紙Sとの相対的な位置関係を示すものであって、実際には用紙Sが搬送方向に移動されている。また、同図において、黒丸で示されたノズルは、実際にインクを吐出するノズルであり、白丸で示されたノズルはインクを吐出しないノズルである。なお、図15Aは、1パス目〜4パス目におけるノズル位置と、そのノズルにてドットの形成の様子を示し、図15Bは、1パス目〜6パス目におけるノズル位置とドットの形成の様子を示している。
ここで、「インターレース方式」とは、kが2以上であって、1回のパスで記録されるラスタラインの間に記録されないラスタラインが挟まれるような印刷方式を意味する。また、「パス」とは、ノズル列がキャリッジ移動方向に1回移動することをいう。「ラスタライン」とは、キャリッジ移動方向に並ぶドットの列である。
図15A及び図15Bに示すように、インターレース方式では、用紙Sが搬送方向に一定の搬送量Fで搬送される毎に、各ノズルが、その直前のパスで記録されたラスタラインのすぐ上のラスタラインを記録する。このように搬送量を一定にして記録を行うためには、実際にインクを吐出するノズル数N(整数)はkと互いに素の関係にあり、搬送量FはN・Dに設定される。
同図では、ノズル列は搬送方向に沿って配列された4つのノズルを有する。しかし、ノズル列のノズルピッチkは4なので、インターレース方式を行うための条件である「Nとkとが互いに素の関係」を満たすために、全てのノズルを用いることはできない。そこで、4つのノズルのうち、3つのノズルを用いてインターレース方式が行われる。また、3つのノズルが用いられるため、用紙Sは搬送量3・Dにて搬送される。その結果、例えば、180dpi(4・D)のノズルピッチのノズル列を用いて、720dpi(=D)のドット間隔にて用紙Sにドットが形成される。
同図では、最初のラスタラインを3パス目のノズル♯1が形成し、2番目のラスタラインを2パス目のノズル♯2が形成し、3番目のラスタラインを1パス目のノズル♯3が形成し、4番目のラスタラインを4パス目のノズル♯1が形成し、連続的なラスタラインが形成される様子を示している。なお、1パス目では、ノズル♯3のみがインクを吐出し、2パス目では、ノズル♯2とノズル♯3のみがインクを吐出している。これは、1パス目及び2パス目において全てのノズルからインクを吐出すると、連続したラスタラインを用紙Sに形成できないためである。なお、3パス目以降では、3つのノズル(♯1〜♯3)がインクを吐出し、用紙Sが一定の搬送量F(=3・D)にて搬送されて、連続的なラスタラインがドット間隔Dにて形成される。
上記の説明では、説明を簡単にするため、ノズルの数は4個であった。しかし、実際のノズル数は、180個である。この場合、ノズルピッチkは4なので、インターレース方式を行うための条件である「Nとkが互いに素の関係」を満たすために、全てのノズルを用いることはできない。そこで、180個のノズルのうち、179個のノズルを用いてインターレース方式が行われる。また、179個のノズルが用いられるため、紙は搬送量179・Dにて搬送される。
<2パスオーバーラップ方式について>
図16は、ノズルの数が12個の場合の2パスオーバーラップ方式の説明図である。前述のインターレース方式では、一つのラスタラインは一つのノズルにより形成されていた。一方、オーバーラップ方式では、一つのラスタラインが、二つ以上のノズルにより形成されている。特に、2パスオーバーラップ方式では、1つのラスタラインが、2つのノズルにより形成されている。なお、2パスオーバーラップ方式と呼ぶのは、1つのラスタラインを完成するためには2回のドット形成動作(パスともいう)が必要だからである。
オーバーラップ印刷では、紙が搬送方向に一定の搬送量Fで搬送される毎に、各ノズルが、数ドットおきに間欠的にドットを形成する。そして、他のパスにおいて、他のノズルが既に形成されている間欠的なドットを補完するようにドットを形成することにより、1つラスタラインが複数のノズルにより完成する。このようにM回のパスにて1つのラスタラインが完成する場合、オーバーラップ数Mと定義する。同図では、各ノズルは、1ドットおきに間欠的にドットが形成されるので、パス毎に奇数番目の画素又は偶数番目の画素にドットが形成される。そして、1つのラスタラインが2つのノズルにより形成されているので、オーバーラップ数M=2になる。なお、前述のインターレース方式の場合、オーバーラップ数M=1になる。
オーバーラップ印刷において、搬送量を一定にして記録を行うためには、(1)N/Mが整数であること、(2)N/Mはkと互いに素の関係にあること、(3)搬送量Fが(N/M)・Dに設定されること、が条件となる。
同図では、ノズル列は搬送方向に沿って配列された12つのノズルを有する。しかし、ノズル列のノズルピッチkは4なので、オーバーラップ印刷を行うための条件である「N/Mとkが互いに素の関係」を満たすために、全てのノズルを用いることはできない。そこで、12個のノズルのうち、10個のノズルを用いて2パスオーバーラップ方式が行われる。また、10個のノズルが用いられるため、紙は搬送量5・Dにて搬送される。その結果、例えば、180dpi(4・D)のノズルピッチのノズル列を用いて、720dpi(=D)のドット間隔にて紙にドットが形成される。また、1つのパスにおいて、各ノズルは移動方向(キャリッジ移動方向)に1ドットおきに間欠的にドットを形成する。
図中において、移動方向に2つのドットが描かれているラスタラインは既に完成されている。例えば、図中において、最初のラスタラインから18番目のラスタラインまでは、既に完成されている。1つのドットが描かれているラスタラインは、1ドットおきに間欠的にドットが形成されているラスタラインである。例えば、19番目や23番目のラスタラインは、1ドットおきに間欠的にドットが形成されている。なお、1ドットおきに間欠的にドットが形成された9番目のラスタラインは、パス11のノズル♯3が補完するようにドットを形成することによって、完成される。
パス10以降では、10個のノズル(♯3〜♯12)がインクを吐出し、紙が一定の搬送量F(=5・D)にて搬送されて、連続的なラスタラインがドット間隔Dにて形成される。
この2パスオーバーラップ方式では、最初のラスタラインは、ノズル♯11とノズル♯6とにより形成される。また、2番目のラスタラインは、ノズル♯10とノズル♯5とにより形成される。このように、どのラスタラインが、どのノズルにより形成されるかは、予め分かっている。
上記の説明では、説明を簡単にするため、ノズルの数は12個であった。しかし、実際のノズル数は、180個である。この場合、ノズルピッチkは4なので、オーバーラップ方式を行うための条件である「N/Mとkが互いに素の関係」を満たすために、全てのノズルを用いることはできない。そこで、180個のノズルのうち、178個のノズルを用いて、オーバーラップ印刷が行われる。また、178個のノズルが用いられるため、紙は搬送量89・Dにて搬送される。
<4パスのオーバーラップ方式について>
図17は、ノズルの数が12個の場合の4パスオーバーラップ方式の説明図である。前述の2パスオーバーラップ方式では、1つのラスタラインが、2つのノズルにより形成されている。一方、4パスオーバーラップ方式では、1つのラスタラインが、4つのノズルにより形成されている。
同図では、ノズル列は搬送方向に沿って配列された12個のノズルを有する。4パスオーバーラップ方式ではオーバーラップ数が4なので、全てのノズルを用いても、「N/Mとkとが互いに素の関係」を満たす。そこで、全ノズル(12個のノズル)を用いて4パスオーバーラップ方式が行われる。また、12個のノズルが用いられるため、紙は搬送量3・Dにて搬送される。その結果、例えば、180dpi(4・D)のノズルピッチのノズル列を用いて、720dpi(=D)のドット間隔にて紙にドットが形成される。また、1つのパスにおいて、各ノズルは移動方向に4ドットおきに間欠的にドットを形成する。図中において、移動方向に4つのドットが描かれているラスタラインは既に完成されている。例えば、図中において、最初のラスタラインから9番目のラスタラインまでは、既に完成されている。3つのドットが描かれているラスタラインは、4画素のうち3画素にドットが形成されているラスタラインである。例えば、10番目のラスタラインでは、4画素のうち3画素にドットが形成されている。
パス16以降では、12個のノズル(♯1〜♯12)がインクを吐出し、紙が一定の搬送量F(=3・D)にて搬送されて、連続的なラスタラインがドット間隔Dにて形成される。
この4パスオーバーラップ方式では、最初のラスタラインは、ノズル♯10とノズル♯7とノズル♯4とノズル♯1とにより形成される。また、2番目のラスタラインは、ノズル♯11とノズル♯8とノズル♯5とノズル♯2とにより形成される。このように、4パスオーバーラップ方式でも、どのラスタラインが、どのノズルにより形成されるかは、予め分かっている。
上記の説明では、説明を簡単にするため、ノズルの数は12個であった。しかし、実際のノズル数は、180個である。この場合、全てのノズルを用いても、インターレース方式を行うための条件である「N/Mとkが互いに素の関係」を満たす。また、180個のノズルが用いられるため、紙は搬送量45・Dにて搬送される。
<ノズルの特性の影響について>
上記の180個のノズルは、開口径の製造上のバラツキ等のため、インクの吐出量等が異なる。そして、個々のノズルの吐出特性の違いにより、紙に印刷された印刷画像には濃度のムラが生じ、印刷画像の画質が低下する。
図18は、画像データと実際に紙に印刷された印刷画像との関係の説明図である。ここでは説明の簡略化のため、画像データは全て同じ階調の画素データからなり、画像データの示す画像は一定の濃度である。この画像データに基づいて全てのノズルが理想的にインクを吐出すれば、紙に印刷された印刷画像は、画像データの示す画像のように、一定の濃度になる。
しかし、実際には個々のノズルの吐出特性が異なるため、全てのノズルが理想的にインクを吐出することはない。そして、個々のインクの吐出特性が異なると、実際に紙に印刷された印刷画像は、移動方向に沿って筋の入った画像になる。この理由は、印刷画像を構成する複数のドットラインが、それぞれ異なるノズルから形成されているからである。
また、オーバーラップ方式のように1つのラスタラインが複数のノズルによって形成される場合も、印刷画像には、移動方向に沿って筋が入る。これは、移動方向に移動するノズルからインクが吐出されるため、紙に着弾したインクは移動方向に滲みやすく、移動方向に並ぶ画素の濃度が平均化され、その平均化された濃度が、ラスタライン毎に異なるからである。
以下に説明する本実施形態では、実際に紙に印刷される印刷画像に筋が入らないようにし、印刷画像の画質を向上させている。
===本実施形態の概略===
図19は、ノズル毎の特性値を保存するまでの間のフロー図である。これらの処理は、プリンタを工場から出荷する前に、工場内のプリンタの製造工程おいて行われる。
まず、工場内で組み立てられたプリンタが、紙にテストパターンを印刷する(S101)。次に、プリンタとは別装置のスキャナが、このテストパターンを読み取る(S103)。次に、スキャナの読み取り結果に基づいて、工場内のコンピュータ又は検査者が、各ノズルの特性値を決定する(S103)。決定された各特性値は、プリンタ内のメモリに保存される(S104)。これらの処理の詳細については、後述する。
図20は、印刷を行うときのフロー図である。これらの処理は、プリンタを購入したユーザー先にて行われる。なお、プリンタを購入したユーザーは、所有するコンピュータ本体に予めプリンタドライバをインストールし、コンピュータ本体とプリンタとを接続する。このプリンタドライバは、プリンタを購入したときに同梱されているCD−ROMに記憶されているか、若しくは、インターネット上のプリンタメーカーのホームページからコンピュータ本体にダウンロードされる。
まず、プリンタドライバは、プリンタに対して、各ノズル毎の特性値を問い合わせる(S201)。問い合わせを受けたプリンタは、プリンタ内のメモリから特性値を読み出す(S202)。そして、プリンタは、読み出した特性値をプリンタドライバに送信する(S203)。プリンタドライバは、受信した特性値に基づいて、補正値を算出する(S204)。この補正値の算出方法の詳細については、後述する。次に、プリンタドライバは、補正値に基づいて、画像データを印刷データに変換する(S205)。そして、プリンタドライバが印刷データをプリンタに送信し(S206)、プリンタは印刷データに基づいて印刷を開始する(S207)。
===ノズル毎の特性値の決定方法===
まず、図19の各処理について、以下に詳述する。
<S101:テストパターンの印刷について>
図21A及び図21Bは、テストパターンの印刷方法の説明図である。図21Aは、テストパターンの印刷を開始したときの様子の説明図である。図21Bは、テストパターンの印刷途中の様子の説明図である。同図の左側には、ブラックインクノズル列が描かれている。他のノズル列もブラックインクノズル列と同様にテストパターンを印刷するので、説明は省略する。
紙が印刷領域へ搬送された後、コントローラは、キャリッジを移動方向に移動させ、各ノズルからインクを吐出させ、テストパターンの印刷を開始する。
キャリッジが移動を開始した後、コントローラは、まずノズル♯1、ノズル♯6、…、ノズル♯n+1からインクを間欠的に吐出する。キャリッジが所定の距離を移動したら、コントローラは、これらのノズルからのインクの吐出を止め、引き続き、ノズル♯2、ノズル♯7、…、ノズル♯n+2からインクを間欠的に吐出する。さらにキャリッジが所定の距離を移動したら、これらのノズルからのインクの吐出を止め、引き続き、ノズル♯3、ノズル♯8、ノズル♯n+3からインクを間欠的に吐出する。このような動作を繰り返し、ノズル♯5、ノズル♯10、…、ノズル♯n+5からのインクの吐出を終えた後、コントローラは、キャリッジを停止させる。
キャリッジの停止後、コントローラは、搬送ユニットを用いて、紙を1ドット分だけ搬送する。これにより、ノズルと紙が相対的に移動し、ノズルは、紙の別の場所にドットを形成することができる。
紙が1ドット分搬送された後、コントローラは、再び、キャリッジを移動方向に移動させ、先ほどと同様の順番で各ノズルからインクを吐出させ、キャリッジを停止させる。
このようなインクの吐出動作と紙の搬送動作とを繰り返すと、図21Bに示すように、同じノズルによって形成されたドットにより、ブロック状のパターン(ブロックパターン)がノズル数だけ形成される。
図22は、上記の処理によって形成されたテストパターンの構成の説明図である。テストパターンは、ノズル数分のブロックパターンから構成される。各ブロックパターンは、特定のノズルによって形成されたドットから構成される。なお、説明のため、図中のブロックパターン内には対応するノズル番号が描かれているが、実際のブロックパターンは、このような番号はなく、インクによって所定の領域が塗りつぶされたパターンである。
本実施形態では、移動方向に沿って5個のブロックパターンが配列され、搬送方向に沿って36個のブロックパターンが配列される。本実施形態では、ブラックインクノズル列が形成したテストパターンしか描かれていないが、他のノズル列が形成したテストパターンは、ブラックインクノズル列が形成したテストパターンと移動方向に沿って並んでいる。
<S102:テストパターンの読み取りについて>
テストパターンが印刷された後、工場内の検査者は、スキャナを用いて、そのテストパターンを読み取る。ここで、各ブロックパターンの紙上の位置は予め定められているため、テストパターンの読み取り結果(テストパターンの画像データ)を解析すれば、個々のブロックパターンの濃度を検出することができる。
<S103:各ノズルの特性値の決定について>
各ブロックパターンの濃度は、ノズル毎に異なっている。例えば、インクを比較的多く吐出する特性を持つノズルは、比較的大きめのドットを紙に形成するため、濃い濃度のブロックパターンを形成する。一方、インクを比較的少なく吐出する特性を持つノズルは、比較的小さめのドットを紙に形成するため、淡い濃度のブロックパターンを形成する。このため、各ブロックパターンの濃度は、そのブロックパターンを形成したノズルの吐出特性を反映している。
そこで、テストパターンから検出された各ブロックパターンの濃度に基づいて、工場内のコンピュータ又は検査者は、各ノズルの吐出特性を示す特性値を決定する。
ここで、設計通りの理想的な基準ノズルがブロックパターンを形成したときの濃度を基準濃度とする。このときの基準ノズルは、検査対象となるプリンタのノズルでなくても良い。
あるノズルが形成したブロックパターンの濃度が基準濃度よりも2%高い場合、そのノズルに対する特性値は−2%と決定される。また、あるノズルが形成したブロックパターンの濃度が基準濃度よりも2%低い場合、そのノズルに対する特性値は+2%と決定される。このようにして、各ブロックパターンの濃度に基づいて、工場内のコンピュータ又は検査者は、ノズルとそのノズルの特性値とを対応づけたテーブルを作成する。
なお、作成されたテーブルは、S104において、プリンタ内のメモリに保存される。
図23は、プリンタ内のメモリに保存されているテーブルの説明図である。ここでは、説明を簡単にするため、ノズルの数は12個である。実際には、テーブルは、180個のノズルと、各ノズルの特性値とを対応づけている。なお、ノズル列の端に位置にするノズル(ノズル♯1やノズル♯12)は、ヘッドのインク流路が長くなる影響等のため、インクの吐出量が少なくなるので、特性値はプラスになる。
===本実施形態の印刷時の処理===
次に、図20の補正値の算出方法と印刷データの作成方法について説明する。なお、同図における他の処理については、説明を省略する。
<S204:補正値の算出について>
上記の印刷方式の説明で述べた通り、どのラスタラインがどのノズルにより形成されるかは、予め分かっている。
図24は、ノズル数が12個の2パスオーバーラップ方式の場合のドット形成の様子の説明図である。同図において、丸は、紙に形成されたドットを示している。また、同図において、丸の中の数字は、そのドットを形成するインク滴を吐出したノズルの番号を示している。
2パスオーバーラップ方式の場合、1番目のラスタラインは、ノズル♯11とノズル♯6とにより形成される。また、2番目のラスタラインは、ノズル♯10とノズル♯5とにより形成される。また、3番目のラスタラインは、ノズル♯9とノズル♯4とにより形成される。また、4番目のラスタラインは、ノズル♯8とノズル♯3とにより形成される。また、5番目のラスタラインは、ノズル♯12とノズル♯7とにより形成される。なお、6番目のラスタラインは、不図示であるが、1番目のラスタラインを形成するノズルによって、形成される。これは、ノズル数が12個の2パスオーバーラップ方式の場合、搬送量が5・Dなので、5つのラスタライン毎に、同じノズルによって形成されるラスタラインが出現するからである。したがって、例えば、7番目のラスタラインは、不図示であるが、2番目のラスタラインを形成するノズルによって、形成される。
そして、プリンタドライバは所定のラスタラインを形成するノズルの番号が予め分かるので、プリンタから受信した各ノズルの特性値(S203参照)に基づいて、各ラスタラインの補正値を算出する。本実施形態では、各ラスタラインの補正値として、ラスタラインを形成するノズルの特性値の平均値を用いる。例えば、1番目のラスタラインの補正値は、ノズル♯11の特性値「+1.0」とノズル♯6の特性値「−1.0」との平均値「0」になる。2番目のラスタラインの補正値は、1番目のラスタラインの補正値と同様に算出され、ノズル♯5の特性値「+0.5」とノズル♯10の特性値「0」との平均値「0.25」になる。このようにして、1〜5番目までのラスタラインの補正値を算出する。
なお、ノズル数が12個の2パスオーバーラップ方式の場合、搬送量が5・Dなので、5つのラスタライン毎に、同じノズルによって形成されるラスタラインが出現する。そのため、6番目以降のラスタラインの補正値は、既に算出された1番目〜5番目のいずれかのラスタラインの補正値を適用することができる。
実際のノズル数は180個なので、2パスオーバーラップ方式の場合、搬送量は89・Dである。そのため、1番目〜89番目のラスタラインの補正値をそれぞれ算出することになり、90番目以降のラスタラインの補正値は、これらのラスタラインの補正値のいずれかを適用することになる。
図25は、ノズル数が12個の4パスオーバーラップ方式の場合のドット形成の様子の説明図である。4パスオーバーラップ方式の場合、1番目のラスタラインは、ノズル♯10と、ノズル♯7と、ノズル♯4と、ノズル♯1とにより形成される。そのため、4パスオーバーラップ方式の1番目のラスタラインの補正値は、0.125と算出される。このようにして、1〜3番目までのラスタラインの補正値を算出する。ノズル数が12個のオーバーラップ方式の場合、搬送量が3・Dなので、3つのラスタライン毎に、同じノズルによって形成されるラスタラインが出現する。そのため、4番目以降のラスタラインの補正値は、既に算出された1〜3番目のいずれかのラスタラインの補正値を適用することができる。
実際のノズル数は180個なので、4パスオーバーラップ方式の場合、搬送量は45・Dである。そのため、1番目〜45番目までのラスタラインの補正値をそれぞれ算出することになり、46番目以降のラスタラインの補正値は、これらのラスタラインの補正値のいずれかを適用することになる。
<S205:印刷データの作成について>
ラスタラインの補正値が例えば「1.0」の場合、そのラスタラインは、平均して1.0の特性値を持つノズルにより形成されることになる。ここで、特性値が1.0のノズルは、基準濃度よりも1%低い濃度のパターンを形成するノズルである。つまり、補正値が「1.0」のラスタラインは、そのままプリンタによって印刷されると、紙に着弾したインクが移動方向に滲み、移動方向に並ぶ画素の濃度が平均化され、その平均化された濃度は、画像データの示す濃度よりも約1%淡い濃度になる。このようにラスタラインが印刷されると、そのラスタラインは淡くなるため、印刷画像に淡い縞が発生し、画像の劣化を招く。
そこで、本実施形態では、ラスタラインの補正値が例えば「1.0」の場合、そのラスタラインの画像データ(画素データ)を、通常よりも1%だけ濃くなるような印刷データに変換している。以下に、その手順を説明する。
図26は、図3のハーフトーン処理の変更部分の説明図である。本実施形態では、前述のステップS300の後、ステップS301の前に、ステップ321が加わっている。また、本実施形態では、ステップ311の判断でNoの後、ステップ322及びステップ323が加わっている。以下に、各処理の説明を行うが、既に説明されたステップについては、説明を省略する。
プリンタドライバは、CMYK画像データ(256階調)を取得した後(ステップS300)、1番目のラスタラインの最初の画素データの処理(ハーフトーン処理)を開始する。
まず、ステップ321において、プリンタドライバは、1番目のラスタラインの画素データを処理する際に、1番目のラスタラインの補正値に基づいて、生成率テーブルを補正する。プリンタドライバは、図4に示される生成率テーブルの各プロファイル(プロファイルLD、プロファイルMD、プロファイルSD)を1次元のテーブルの形態で記憶している。そこで、プリンタドライバは、1番目のラスタラインの補正値に基づいて、この1次元のテーブルを補正する。
具体的には、ラスタラインの補正値が「1.0」の場合、図4に示される生成率テーブルの各プロファイルが、階調値に対して左側にシフトするように、プリンタドライバは、生成率テーブルを補正する。その結果、通常の生成率テーブルと比較して、補正された生成率テーブルでは、大ドットの発生率が高くなる。例えば、階調値が192の場合、通常の生成率テーブルでは大ドットの発生率が50%であるが、各プロファイルが階調値に対して左側にシフトするように補正された生成率テーブルでは、大ドットの発生率が52%になる。また、補正値の絶対値が大きいほど、生成率テーブルの各プロファイルが階調値に対して大きくシフトする。また、ラスタラインの補正値がマイナスであれば、図4に示される生成率テーブルの各プロファイルが階調値に対して右側にシフトするように、生成率テーブルを補正する。
そして、ステップS301からステップS311までの処理は、補正された生成率テーブルに基づいて、行われる。このようにして、1番目のラスタラインの最初の画素データの処理が終了する。そして、ステップ311では、Noと判断される。本実施形態では、ステップ311でNoと判断されると、ステップ322に進む。
ステップ322において、同じラスタラインの全画素データの処理が終了したか否かを判定する。この説明では、まだ1番目のラスタラインの最初の画素データの処理しか終えていないので、判定はNoとなる。
そして、プリンタドライバは、1番目のラスタラインの次の画素データの処理を開始する。1番目のラスタラインの次の画素データの処理は、既に補正されている生成率テーブルに基づいて、行われる。つまり、この画素の処理の際には、新たに生成率テーブルを補正する必要はない。プリンタドライバは、最初の画素データの処理のときと同じ生成率テーブルを用いて、次の画素の処理を行う。このような処理を繰り返せば、1番目のラスタラインの画素データの処理が終了する(ステップ322の判定がYesになる)。1番目のラスタラインの全画素データの処理が終了すると、次に、2番目のラスタラインの処理が開始される(ステップ323)。
2番目のラスタラインの処理を開始するとき、プリンタドライバは、2番目のラスタラインの補正値に基づいて、生成率テーブルを補正する。
これ以降の処理は、同様である。すなわち、新たなラスタラインの処理を開始するときに生成率テーブルを補正値に基づいて補正し、補正された生成率テーブルに基づいてそのラスタラインの全画素データの処理を行う。
図27は、本実施形態の256階調のCMYK画像データ(CMYK画素データ)、ハーフトーン処理を終えた後の4階調(2ビット)のCMYK画像データ、及び、印刷画像の説明図である。ここでは説明の簡略化のため、256階調の画像データは全て同じ階調の画素データからなり、画像データの示す画像は一定の濃度である。
生成率テーブルの補正を行わない場合、ハーフトーン処理を終えた後の2ビットのCMYK画像データは、ハーフトーン処理前の256階調のCMYK画像データと同様に、一定の濃度を示す。しかし、個々のノズルの吐出特性が異なるため、そのまま印刷を行うと、印刷画像は、移動方向に沿って筋の入った画像になる(図18参照)。
本実施形態では、既に説明した通り、生成率テーブルの補正を行っている。これにより、ハーフトーン処理を終えた後の2ビットのCMYK画像データは、移動方向に沿う筋の入った画像を示している。すなわち、本実施形態では、ラスタライン毎に生成率テーブルを補正しているため、同じラスタラインでは同じ生成率テーブルが用いられ、ハーフトーン処理後の2ビットのCMYK画像データは、同じラスタラインでは同じ濃度になる。また、本実施形態では、ラスタライン毎に生成率テーブルを補正しているため、異なるラスタラインでは異なる生成率テーブルが用いられ、ハーフトーン処理後の2ビットのCMYK画像データは、異なるラスタラインでは異なる濃度になる。
仮に、全てのノズルが理想的にインクを吐出すれば、紙に印刷される画像は、ハーフトーン処理後の2ビットのCMYK画像データの示す画像のように、移動方向に沿う筋の入った画像になる。
しかし、実際には、個々のノズルの吐出特性が異なるため、全てのノズルが理想的にインクを吐出することはない。さらに、本実施形態では、インクを比較的多く吐出するノズルにより形成されるラスタラインは、生成率テーブルの補正によって、比較的淡い濃度の画像データになるよう処理されている。また、本実施形態では、インクを比較的少なく吐出するノズルにより形成されるラスタラインは、生成率テーブルの補正によって、比較的濃い濃度の画像データになるよう処理されている。
これにより、筋の入った画像を示す2ビットデータに基づいてプリンタが印刷すると、一定の濃度の印刷画像が紙に印刷される。つまり、本実施形態によれば、ノズルの吐出特性の影響を相殺するように補正された生成率テーブルによりハーフトーン処理が行われるので、印刷画像の画質が向上する。
例えば、2パスオーバーラップ方式の2番目のラスタラインでは、ノズル♯5は理想的にインクを吐出する(理想的な濃度でドットを形成する)が、ノズル♯10は、比較的少なくインクを吐出する(理想的な濃度と比較して5%淡い濃度でドットを形成する)。そのため、生成率テーブルを補正しない場合、この2つのノズルにより形成されるラスタラインは、全体として、2.5%淡い濃度で形成される。そこで本実施形態では、補正された生成率テーブルによって、2番目のラスタラインの画像データを、通常よりも2.5%濃い濃度を示す印刷データに変換する。これにより、ノズル♯5は、補正しない場合と比較して2.5%濃いラスタラインを形成する。なお、ノズル♯5により形成されるドット(1ドットおきのラスタライン)は、理想的な濃度と比較して、2.5%濃い。また、ノズル♯10は、補正しない場合と比較して、2.5%濃いラスタラインを形成する。なお、ノズル♯10により形成されるドット(1ドットおきのラスタライン)は、理想的な濃度と比較して、2.5%淡い。この結果、2番目のラスタラインは、全体として、理想的な濃度のラスタラインとして印刷される。
上記の説明では、説明の簡略化のため、画像データは、一定の濃度の画像を示すデータであった。しかし、本実施形態のような画像データから印刷データへの変換処理を行えば、例えば風景写真などの自然画を印刷する場合であっても、印刷画像から移動方向の筋がなくなり、画質が向上する。
===比較例===
<画素単位に生成率テーブルを補正する場合>
上記の説明では、ラスタライン毎に生成率テーブルを補正し、紙に印刷されたラスタライン全体の濃度が、理想的な濃度になっている。
しかし、各ノズルの特性値が分かっているので、ラスタライン毎に生成率テーブルを補正するのではなく、画素毎に補正をすることも考えられる。
例えば、2パスオーバーラップ方式の1番目のラスタラインでは、ノズル♯11がドットを形成する画素や、ノズル♯6がドットを形成する画素の位置が分かっている。そこで、ノズル♯11がドットを形成する画素データを、ノズル♯11の特性値により補正した生成率テーブルに基づいて処理し、また、ノズル♯6がドットを形成する画素データを、ノズル♯6の特性値により補正した生成率テーブルに基づいて処理することが考えられる。しかし、これでは、生成率テーブルを補正する回数が増えてしまい、画像データを印刷データに変換するときの計算時間が長くなる。一方、本実施形態では、ラスタライン毎に生成率テーブルを補正しているので、生成率テーブルを補正する回数が減り、画像データを印刷データに変換するときの計算時間が短くなる。
<搬送方向のライン毎に生成率テーブルを補正する場合>
上記の説明では、移動方向に沿って形成されるラスタライン毎に生成率テーブルを補正している。
しかし、搬送方向に並ぶドットライン毎に生成率テーブルを補正することも考えられる。
例えば、4パスオーバーラップ方式の左側1番目のドットは、ノズル♯7、ノズル♯2及びノズル♯12により形成されているので、これらのノズルの特性値の平均値により補正値を算出し、算出された補正値により生成率テーブルを補正し、左側1番目の画素データを処理することが考えられる。
しかし、搬送方向に沿うドットラインを補正するよりも、移動方向に沿うドットライン(ラスタライン)を補正した方が、印刷画像の画質が向上する。これは、移動方向に移動するノズルからインクが吐出されるため、紙に着弾したインクは移動方向に滲みやすく、移動方向に並ぶ画素の濃度が平均化され、その平均化された濃度が、ラスタライン毎に異なるからである。なお、インクが移動方向に滲みやすいのは、各ドットが、移動方向に移動するノズルから吐出されたインクにより形成されるので、移動方向に長軸を持つ楕円形になっているからである。
===その他の実施の形態===
上記の実施形態は、主としてプリンタについて記載されているが、その中には、印刷装置、記録装置、液体の吐出装置、印刷方法、記録方法、液体の吐出方法、印刷システム、記録システム、コンピュータシステム、プログラム、プログラムを記憶した記憶媒体、表示画面、画面表示方法、印刷物の製造方法、等の開示が含まれていることは言うまでもない。
また、一実施形態としてのプリンタ等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<画像データの補正について>
前述の実施形態によれば、色変換処理を行った後、256階調のCMYK画像データを4階調のCMYK画像データへ変換する処理(ハーフトーン処理)するときに、補正された生成率テーブルを用い、移動方向に沿う筋の入った画像データ(4階調のCMYK画像データ)を作成していた。しかし、ラスタラインを形成するノズルの特性に応じた変換処理は、ハーフトーン処理のときに行うものに限られない。例えば、以下に説明するように、プリンタドライバが、ハーフトーン処理の前に、ラスタラインを形成するノズルの特性に応じた変換処理を行ってもよい。
図28は、他の実施形態における変換処理の説明図である。本実施形態では、ラスタラインを形成するノズルの特性に応じた補正値に基づいて、色変換ルックアップテーブルLUTを補正する。前述の実施形態と同様に、ラスタライン毎にLUTの補正を行う。そして、プリンタドライバは、同じラスタラインでは同じLUTを用いて、256階調のRGB画像データを256階調のCMYK画像データに変換する。なお、前述の実施形態と同様に、インクを比較的多く吐出するノズルにより形成されるラスタラインは、LUTの補正によって、比較的淡い濃度を示す階調のCMYK画像データになるよう色変換処理されている。また、インクを比較的少なく吐出するノズルにより形成されるラスタラインは、LUTの補正によって、比較的濃い濃度を示す階調のCMYK画像データになるよう処理されている。
本実施形態でも、前述の実施形態と同様に、印刷画像から移動方向の筋がなくなり、画質が向上する。
なお、ラスタラインを形成するノズルの特性に応じた変換処理は、上記の実施形態等に限られない。例えば、RGB画像データの階調を、ラスタラインを形成するノズルの特性に応じて。補正しても良い(補正後のデータは、256階調のRGB画像データである)。また、CMYK画像データの階調を、ラスタラインを形成するノズルの特性に応じて、補正しても良い。
但し、ラスタラインを形成するノズルの特性に応じた変換処理は、解像度変換処理後に行うことが望ましい。なぜなら、解像度変換処理後の画像データは、印刷画像と同じ解像度なので、印刷画像の所定のラスタラインと対応する画像データ(画素データ)を特定しやすいからである。
<プリンタについて>
前述の実施形態では、プリンタが説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の記録装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。このような分野に本技術を適用しても、液体を対象物に向かって直接的に吐出(直描)することができるという特徴があるので、従来と比較して省材料、省工程、コストダウンを図ることができる。
<インクについて>
前述の実施形態は、プリンタの実施形態だったので、染料インク又は顔料インクをノズルから吐出していた。しかし、ノズルから吐出する液体は、このようなインクに限られるものではない。例えば、金属材料、有機材料(特に高分子材料)、磁性材料、導電性材料、配線材料、成膜材料、電子インク、加工液、遺伝子溶液などを含む液体(水も含む)をノズルから吐出しても良い。このような液体を対象物に向かって直接的に吐出すれば、省材料、省工程、コストダウンを図ることができる。
<ノズルについて>
前述の実施形態では、圧電素子を用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
===まとめ===
(1)前述の実施形態では、印刷システムは、移動方向に移動可能な複数のノズルを備えるプリンタ(印刷装置)と、画像データを印刷データに変換するコンピュータ(制御装置)と、を備えている。そして、プリンタが、印刷データに基づいて、移動するノズルからインクを吐出して紙(媒体)にドットを形成し、移動方向に並ぶ複数のドットによりラスタライン(ドットライン)を構成し、複数のラスタラインにより印刷画像が紙に印刷される。
このような印刷システムのプリンタの各ノズルは、製造誤差等の影響により、インクの吐出特性が異なっている。個々のインクの吐出特性の相違の影響により、紙に印刷された印刷画像の画質が低下する。
ここで、各ノズルがドットを形成する画素の位置が分かるので、各画素データを、その画素にインクを吐出するノズルの特性に応じて、印刷データに変換することが考えられる。例えば、インクの吐出量が少ないノズルによってドットが形成される画素の画素データを、予め濃い濃度を示す印刷データに変換することが考えられる。これにより、紙に印刷された印刷画像の濃度が、当初の画像データの示す濃度に近づき、画質が向上する。
しかし、画素データ毎にノズルの特性に応じて補正をしながら画像データを印刷データに変換したのでは、変換処理の計算負荷が大きくなり、印刷データの生成に時間がかかり、印刷速度が低下する。
そこで、前述の実施形態では、まず、各ノズルに対応する特性値をそれぞれ記憶する。そして、少なくとも2つのノズルによってラスタラインを形成するとき、コンピュータ(コンピュータにインストールされているプリンタドライバ)は、そのドットラインを形成する少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの特性値に基づいて、補正値を算出し、前記補正値に応じて、そのドットラインに対応する画像データを、前記印刷データに変換する。
これにより、あるラスタライン全体の濃度が、そのラスタラインを形成するノズルに対応する特性値に応じて補正され、当初の画像データの示す濃度に近づく。その結果、印刷画像中に現れる筋がなくなり、印刷画像の画質が向上する。
また、この実施形態では、同じラスタラインでは同じ補正値を用いているため、画像データを印刷データに変換するときの計算負荷が小さくなる。その結果、コンピュータ(プリンタドライバがインストールされたコンピュータ)は印刷データを速く生成でき、印刷システムの印刷速度が速くなる。
(2)前述の実施形態では、プリンタドライバがインストールされたコンピュータ(制御装置)は、画像データを印刷データに変換する際に、256階調のCMYK画像データ(多階調の画像データ)を4階調のCMYK画像データ(多階調の画像データよりも低い階調の画像データ)に変換するハーフトーン処理を行う。そして、このコンピュータは、補正値(ラスタラインを形成する少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの特性値に基づいて算出された補正値)に応じて、ハーフトーン処理を行う。
これにより、ハーフトーン処理後の4階調のCMYK画像データは、移動方向に沿う筋を持つ画像を示すことになる。但し、この4階調のCMYK画像データをプリンタが印刷するときに、ノズルの吐出特性の影響を受けるため、紙に印刷される印刷画像には筋が出現しない。その結果、印刷画像の画質が向上する。
(3)前述の実施形態では、プリンタドライバがインストールされたコンピュータ(制御装置)は、補正値(ラスタラインを形成する少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの特性値に基づいて算出された補正値)に応じて、ドットの生成率を決める生成率テーブルを補正し、補正された生成率テーブルに応じてハーフトーン処理を行う。
例えば、補正値がプラスである場合、図4の生成率テーブルの各プロファイルが階調値に対して左側にシフトするように、生成率テーブルが補正される。また、補正値の絶対値が大きい場合、図4の生成率テーブルの各プロファイルが大きくシフトするように、生成率テーブルが補正される。
これにより、ラスタラインを形成するノズルの吐出特性に応じて生成率テーブルが補正されるので、ハーフトーン処理後の4階調のCMYK画像データは、ノズルの吐出特性の影響を見込んだ状態の画像データとなる。
(4)前述の実施形態では、印刷システムは、所定の領域内の複数の画素に吐出されるインク量により、その領域における印刷画像の濃度を表現している。例えば、16×16の256個の画素に形成するドットの数により、その16×16の正方形の領域の印刷画像の濃度を表現している。そして、前述の実施形態では、複数の画素に吐出されるインク量が、ノズルの吐出特性に応じて補正される。
具体的には、この16×16の256個の画素に形成するドットの数(大ドット・中ドット・小ドットの数)が、ノズルの吐出特性に応じた補正値によって、変化する。その結果、この領域における印刷画像の濃度が、当初の画像データの示す濃度に近づく。
仮に、1つの画素に吐出されるインク量が、ノズルの吐出特性に応じて補正されるとすると、ノズルは、様々なインク量のインク滴を吐出する必要があり、ノズルの構成が複雑になってしまう。
一方、前述の実施形態によれば、各ノズルが表現すべき階調数を減らすことができ(例えば4階調のみで良い)、ノズルの構成を簡略化でき、装置を低コストで提供することができる。
(5)前述の実施形態では、ハーフトーン処理の際に、ディザ法を利用している。これにより、複数の画素を含む所定の領域内において、印刷画像の濃度を表現している。
但し、ハーフトーン処理の方法として、ディザ法を利用するものに限られるものではない。例えば、γ補正法や誤差拡散法等を利用しても良い。
(6)前述の実施形態では、プリンタドライバがインストールされたコンピュータ(制御装置)は、画像データを印刷データに変換する際に、RGB画像データ(RGB色空間の画像データ)をCMYK画像データ(CMYK色空間の画像データ)に変換する色変換処理を行っている。そして、前述の実施形態では、このコンピュータは、補正値(ラスタラインを形成する少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの特性値に基づいて算出された補正値)に応じて、色変換処理を行っている。
これにより、色変換処理後の256階調のCMYK画像データは、移動方向に沿う筋を持つ画像を示すことになる。但し、この256階調のCMYK画像データをプリンタが印刷するときに、ノズルの吐出特性の影響を受けるため、紙に印刷される印刷画像には筋が出現しない。その結果、印刷画像の画質が向上する。
(7)前述の実施形態では、プリンタドライバがインストールされたコンピュータ(制御装置)は、補正値(ラスタラインを形成する少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの特性値に基づいて算出された補正値)に応じて、色変換ルックアップテーブルLUT(色変換テーブル)を補正し、補正されたLUTに応じて色変換処理を行う。
例えば、インクを比較的多く吐出するノズルにより形成されるラスタラインは、LUTの補正によって、比較的淡い濃度を示す階調のCMYK画像データになるよう色変換処理されている。
これにより、ラスタラインを形成するノズルの吐出特性に応じてLUTが補正されるので、色変換処理後の256階調のCMYK画像データは、ノズルの吐出特性の影響を見込んだ状態の画像データとなる。
(8)前述の実施形態では、プリンタドライバがインストールされたコンピュータ(制御装置)は、画像データを印刷データに変換する際に、解像度変換処理を行う。そして、前述の実施形態では、補正値(ラスタラインを形成する少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの特性値に基づいて算出する補正値)の算出は、解像度変換処理の後に行われる。
解像度変換処理後の画像データは印刷解像度と同じなので、印刷画像の所定のラスタラインと対応する画像データ(画素データ)を特定しやすい。
(9)前述の実施形態では、プリンタ(印刷装置)は、ノズルに対応する特性値を記憶するためのメモリを有する。また、プリンタ(印刷装置)は、前記特性値に関する情報をプリンタドライバがインストールされたコンピュータ(制御装置)に送信する。
ノズルに対応する特性値は、プリンタ毎に異なるので、プリンタの出荷時にプリンタドライバ側で記憶することは困難である。そのため、ノズルに対応する特性値は、プリンタ側のメモリで記憶することが望ましい。しかし、プリンタドライバが画像データを印刷データに変換するとき、プリンタドライバの側で特性値を把握する必要がある。
そこで、プリンタは、ノズルに対応する特性値に関する情報をコンピュータ側に送信することとしている。これにより、プリンタドライバが画像データを印刷データに変換するときに、ノズルに対応する特性値を利用することができる。
(10)前述の実施形態では、プリンタドライバをインストールしたコンピュータ(制御装置)は、印刷方式に基づいて、ラスタライン(ドットライン)を形成するノズルを決定している。
例えば、「2パスオーバーラップ方式」の場合、ノズル♯11とノズル♯6とが、1番目のラスタラインを形成していると決定される。そして、「2パスオーバーラップ方式」の場合について、他のラスタラインも同様に、どのノズルが形成しているか決定される。一方、「4パスオーバーラップ方式」の場合、ノズル♯7、ノズル♯4、ノズル♯10及びノズル♯1が、1番目のラスタラインを形成していると決定される。そして、「4パスオーバーラップ方式」の場合について、他のラスタラインも同様に、どのノズルが形成しているか決定される。
このように、印刷方式が決定されれば、ラスタラインを形成するノズルを決定することができる。なお、印刷方式は、プリンタドライバのユーザーインターフェース上でユーザーが設定した内容に基づいて、決定される。
(11)前述の実施形態では、プリンタ(印刷装置)は、ノズルの吐出特性を検査するためのテストパターンを印刷可能である。
例えば、プリンタは、図22に示されるように、特定のノズルによって形成されたドットから構成されるブロックパターンを有するテストパターンを印刷可能である。これにより、各ブロックパターンの濃度を検査すれば、そのブロックパターンを形成したノズルの吐出特性を検査することができる。
但し、テストパターンは、このようなブロックパターンに限られるものではない。
例えば、インターレース方式によって形成されたテストパターンであっても良い。そして、このテストパターンの画像をスキャナで読み取って、各ラスタラインの濃度を検出すれば、そのラスタラインを形成したノズルの吐出特性を検査することができる。
(12)前述の実施形態では、印刷システムは、テストパターンの検査結果に基づいて、各ノズルの特性値を記憶している。
例えば、図22に示される各ブロックパターンの濃度を検出し、検出された各ブロックパターンの濃度に基づいて、各ブロックパターンを形成したノズルの特性値を決定し、各ノズルの特性値を記憶している。
これにより、各ノズルの特性値を求めることができる。
(13)前述の実施形態では、ドットは、移動方向に長軸を持つ楕円形状である。これは、移動方向に沿って移動するノズルから吐出されたインクによって、ドットが形成されているためである。
ところで、前述の実施形態では、ラスタラインを形成する少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの特性値に基づいて補正を算出している。そして、このような補正値を用いて、ラスタラインに対応する画像データ(画素データ)を印刷データに変換している。これにより、前述の実施形態では、あるラスタラインの全体の濃度が、画像データの示す濃度に近づくようになる。つまり、前述の実施形態では、個々の画素の濃度ではなく、ラスタラインの平均的な濃度が、画像データの示す濃度に近づくようになる。
そのため、前述の実施形態のように、ドットが移動方向に長軸を持つ楕円形状であれば、移動方向にインクが滲みやすくなり、移動方向に隣接する画素の濃度が平均される。その結果、前述の補正値を用いて印刷データを作成すれば、印刷画像のラスタラインの全体の濃度が、画像データの示す濃度により近づく。
仮に、ドットが移動方向に短軸の楕円形状や円形状である場合、インクは移動方向に滲みにくくなる。そして、前述の補正値を用いて印刷データを作成しても、個々の画素の濃度が画像データの示す濃度に近づいてはいないので、印刷画像のラスタラインは粒状感が目立ち、前述の実施形態と比較して画質は良くない。
(14)前述の実施形態によれば、ラスタライン(ドットライン)を形成するノズルが、基準となる基準ノズルよりもインク吐出量の少ない特性である場合、基準ノズルがラスタラインを形成するときに吐出するインクの量よりも多くなるように、画像データを印刷データに変換する。
インクの吐出量が比較的少ないノズルは、正常なノズルよりも、淡い濃度のドット(又はパターン)を形成してしまう。そのため、このようなノズルが印刷画像を形成するとき、多めにインクを吐出するようにすれば、正常なノズルが形成する印刷画像と同様な濃度の印刷画像を形成することができる。
(15)なお、上記の構成要素を全て満たせば、全ての効果が得られるので、高性能な印刷システムを提供することができる。
但し、必ずしも上記の構成要素を全て満たす必要はない。要するに、少なくとも2つのノズルによってラスタラインを形成するときに、制御装置が、そのドットラインを形成する前記少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの前記特性値に基づいて、補正値を算出し、この補正値に応じて、そのドットラインに対応する画像データを、前記印刷データに変換するのであればよい。この構成により、印刷画像の画質を向上させることができるとともに、ノズルの特性に応じて画像データを印刷データに変換する際に、計算負荷を軽減することができる。
(16)また、プリンタ(印刷装置)は、移動方向に移動可能な複数のノズルを備え、画像データを印刷データに変換し、印刷データに基づいて、移動する前記ノズルからインクを吐出して媒体にドットを形成し、移動方向に並ぶ複数の前記ドットによりラスタラインを構成し、複数のラスタラインにより前記媒体に印刷画像を印刷する。
このように、画像データを印刷データに変換する機能が、プリンタドライバ側(コンピュータ側)ではなく、プリンタ側に備わっていても良い。
そして、この場合、プリンタは、各ノズルに対応する特性値をそれぞれ記憶し、少なくとも2つのノズルによってラスタライン(ドットライン)を形成するとき、そのラスタラインを形成する少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの特性値に基づいて、補正値を算出し、補正値に応じて、そのドットラインに対応する画像データを、印刷データに変換する。
これにより、印刷画像の画質が向上するとともに、ノズルの特性に応じて画像データを印刷データに変換する際に、計算負荷を軽減することができる。
(17)また、プリンタドライバをインストールしたコンピュータ(印刷制御装置)は、移動方向に移動する複数のノズルによって移動方向に並ぶ複数のドットから構成されるラスタライン(ドットライン)を紙(媒体)に形成するように、印刷データをプリンタ(印刷装置)に送信する。
このようなコンピュータでは、プリンタが高画質で印刷画像を印刷できるように印刷データを作成することが望まれる。また、このようなコンピュータでは、画像データを印刷データに変換する際の処理速度が速いことが望まれる。
そこで、前述のプリンタドライバをインストールしたコンピュータは、各ノズルに対応する特性値をそれぞれ記憶し、少なくとも2つのノズルによってラスタライン(ドットライン)を形成するとき、ラスタラインを形成する少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの特性値に基づいて、補正値を算出し、この補正値に応じて、そのラスタラインに対応する画像データを、印刷データに変換する。
これにより、印刷画像の画質が向上するとともに、ノズルの特性に応じて画像データを印刷データに変換する際に、計算負荷を軽減することができる。
(18)また、プリンタドライバ(プログラム)は、プリンタ(印刷装置)を制御するコンピュータ(印刷制御装置)に、移動方向に移動する複数のノズルよって移動方向に並ぶ複数のドットから構成されるドットラインを媒体に形成するように、画像データを印刷データに変換する機能を実現させる。
このようなプリンタドライバでは、プリンタが高画質で印刷画像を印刷できるように印刷データを作成することが望まれる。また、このようなプログラムでは、画像データを印刷データに変換する際の処理速度が速いことが望まれる。
そこで、前述のプリンタドライバ(プログラム)は、コンピュータに、各ノズルに対応する特性値をそれぞれ記憶する機能と、プリンタに少なくとも2つのノズルによって前記ドットラインを形成させるとき、ラスタライン(ドットライン)を形成する少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの特性値に基づいて補正値を算出する機能と、この補正値に応じて、そのドットラインに対応する画像データを印刷データに変換する機能と、を実現させる。
これにより、印刷画像の画質が向上するとともに、ノズルの特性に応じて画像データを印刷データに変換する際に、計算負荷を軽減することができる。
(19)画像データを印刷データに変換し、移動方向に移動可能な複数のノズルからインクを吐出し、移動方向に並ぶ複数のドットによりラスタライン(ドットライン)を構成し、複数のラスタラインにより印刷画像を紙(媒体)に印刷する印刷方法がある。このような印刷方法では、プリンタが高画質で印刷画像を印刷できるように印刷データを作成することが望まれる。また、このような印刷方法では、画像データを印刷データに変換する際の処理速度が速いことが望まれる。
そこで、前述の印刷方法では、各ノズルに対応する特性値をそれぞれ記憶し、少なくとも2つのノズルによってラスタラインを形成するとき、そのドットラインを形成する少なくとも2つのノズルに対応する、少なくとも2つの特性値に基づいて、補正値を算出し、この補正値に応じて、そのドットラインに対応する画像データを、印刷データに変換する。
これにより、印刷画像の画質を向上させることができるとともに、ノズルの特性に応じて画像データを印刷データに変換する際に、計算負荷を軽減することができる。
印刷システムの全体構成の説明図である。 プリンタドライバが行う処理の説明図である。 ディザ法によるハーフトーン処理のフローチャートである。 ドットの生成率テーブルを示す図である。 ディザ法によるドットのオン・オフ判定の様子を示す図である。 図6Aは、大ドットの判定に用いられるディザマトリクスであり、図6Bは、中ドットの判定に用いられるディザマトリクスである。 プリンタドライバのユーザインターフェースの説明図である。 プリンタの全体構成のブロック図である。 プリンタの全体構成の概略図である。 プリンタの全体構成の横断面図である。 印刷動作時の処理のフロー図である。 ノズルの配列を示す説明図である。 ヘッドユニットの駆動回路の説明図である。 各信号の説明のためのタイミングチャートである。 図15A及び図15Bは、インターレース方式の説明図である。 ノズルの数が12個の場合の2パスオーバーラップ方式の説明図である。 ノズルの数が12個の場合の4パスオーバーラップ方式の説明図である。 画像データと印刷画像との関係の説明図である。 ノズル毎の特性値を保存するまでの間のフロー図である。 印刷を行うときのフロー図である。 図21Aは、テストパターンの印刷を開始したときの様子の説明図である。図21Bは、テストパターンの印刷途中の様子の説明図である。 テストパターンの構成の説明図である。 プリンタ内のメモリに保存されているテーブルの説明図である。 ノズル数が12個の2パスオーバーラップ方式の場合のドット形成の様子の説明図である。 ノズル数が12個の4パスオーバーラップ方式の場合のドット形成の様子の説明図である。 図3のハーフトーン処理の変更部分の説明図である。 本実施形態の256階調のCMYK画像データ、4階調のCMYK画像データ、及び、印刷画像の説明図である。 他の実施形態における変換処理の説明図である。
符号の説明
1 プリンタ、
20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、22 搬送モータ(PFモータ)、
23 搬送ローラ、24 プラテン、25 排紙ローラ、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、
32 キャリッジモータ(CRモータ)、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、
50 検出器群、51 リニア式エンコーダ、52 ロータリー式エンコーダ、
53 紙検出センサ、54 光学センサ、
60 コントローラ、61 インターフェース部、62 CPU、
63 メモリ、64 ユニット制御回路
100 印刷システム
110 コンピュータ、
112 ビデオドライバ、 114 アプリケーションプログラム、
116 プリンタドライバ
120 表示装置、
130 入力装置、130A キーボード、130B マウス、
140 記録再生装置、
140A フレキシブルディスクドライブ装置、
140B CD−ROMドライブ装置

Claims (19)

  1. 移動方向に移動可能な複数のノズルを備える印刷装置と、
    画像データを印刷データに変換する制御装置と、
    を備え、
    前記印刷装置が、前記印刷データに基づいて、移動する前記ノズルからインクを吐出して媒体にドットを形成し、
    前記移動方向に並ぶ複数の前記ドットによりドットラインを構成し、
    複数の前記ドットラインにより印刷画像が前記媒体に印刷される
    印刷システムであって、
    各ノズルに対応する特性値をそれぞれ記憶し、
    少なくとも2つのノズルによって前記ドットラインを形成するとき、
    前記制御装置は、
    そのドットラインを形成する前記少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの前記特性値に基づいて、補正値を算出し、
    前記補正値に応じて、そのドットラインに対応する画像データを、前記印刷データに変換する
    ことを特徴とする印刷システム。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記制御装置は、前記画像データを前記印刷データに変換する際に、多階調の画像データをこの画像データよりも低い階調の画像データに変換するハーフトーン処理を行うものであり、
    前記制御装置は、前記補正値に応じて、前記ハーフトーン処理を行う
    ことを特徴とする印刷システム。
  3. 請求項2に記載の印刷システムであって、
    前記制御装置は、前記補正値に応じて、ドットの生成率を決めるための生成率テーブルを補正し、
    補正された前記生成率テーブルに応じて、前記ハーフトーン処理を行う
    ことを特徴とする印刷システム。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の印刷システムであって、
    所定の領域内の複数の画素に吐出されるインク量により、その領域における前記印刷画像の濃度を表現することを特徴とする印刷システム。
  5. 請求項4に記載の印刷システムであって、
    前記ハーフトーン処理の際に、ディザ法を利用することを特徴とする印刷システム。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の印刷システムであって、
    前記制御装置は、前記画像データを前記印刷データに変換する際に、RGB色空間の画像データをCMYK色空間の画像データに変換する色変換処理を行うものであり、
    前記制御装置は、前記補正値に応じて、前記色変換処理を行う
    ことを特徴とする印刷システム。
  7. 請求項6に記載の印刷システムであって、
    前記制御装置は、前記補正値に応じて、RGB色空間の画像データをCMYK色空間の画像データに変換するための色変換テーブルを補正し、
    補正された前記色変換テーブルに応じて、前記色変換処理を行う
    ことを特徴とする印刷システム。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の印刷システムであって、
    前記制御装置は、前記画像データを前記印刷データに変換する際に、解像度変換処理を行うものであり、
    前記補正値の算出は、前記解像度変換処理の後に行われる
    ことを特徴とする印刷システム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の印刷システムであって、
    前記印刷装置は、前記ノズルに対応する特性値を記憶するためのメモリを有し、
    前記印刷装置は、前記特性値に関する情報を前記制御装置に送信する
    ことを特徴とする印刷システム。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の印刷システムであって、
    前記制御装置は、印刷方式に基づいて、前記ドットラインを形成する前記ノズルを決定することを特徴とする印刷システム。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の印刷システムであって、
    前記印刷装置は、前記ノズルの吐出特性を検査するためのテストパターンを印刷可能であることを特徴とする印刷システム。
  12. 請求項11に記載の印刷システムであって、
    前記印刷システムは、前記テストパターンの検査結果に基づいて、前記各ノズルの特性値を記憶することを特徴とする印刷システム。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の印刷システムであって、
    前記ドットは、前記移動方向に長軸を持つ楕円形状であることを特徴とする印刷システム。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の印刷システムであって、
    前記ドットラインを形成するノズルが、基準となる基準ノズルよりもインク吐出量の少ない特性である場合、
    前記基準ノズルが前記ドットラインを形成するときに吐出するインクの量よりも多くなるように、前記画像データを前記印刷データに変換する
    ことを特徴とする印刷システム。
  15. 移動方向に移動可能な複数のノズルを備える印刷装置と、
    画像データを印刷データに変換する制御装置と、
    を備え、
    前記印刷装置が、前記印刷データに基づいて、移動する前記ノズルからインクを吐出して媒体にドットを形成し、
    前記移動方向に並ぶ複数の前記ドットによりドットラインを構成し、
    複数の前記ドットラインにより印刷画像が前記媒体に印刷される
    印刷システムであって、
    各ノズルに対応する特性値をそれぞれ記憶し、
    少なくとも2つのノズルによって前記ドットラインを形成するとき、
    前記制御装置は、
    そのドットラインを形成する前記少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの前記特性値に基づいて、補正値を算出し、
    前記補正値に応じて、そのドットラインに対応する画像データを、前記印刷データに変換し、
    前記制御装置は、前記画像データを前記印刷データに変換する際に、多階調の画像データをこの画像データよりも低い階調の画像データに変換するハーフトーン処理を行うものであり、前記制御装置は、前記補正値に応じて、前記ハーフトーン処理を行い、
    前記制御装置は、前記補正値に応じて、ドットの生成率を決めるための生成率テーブルを補正し、補正された前記生成率テーブルに応じて、前記ハーフトーン処理を行い、
    所定の領域内の複数の画素に吐出されるインク量により、その領域における前記印刷画像の濃度を表現し、
    前記ハーフトーン処理の際に、ディザ法を利用し、
    前記制御装置は、前記画像データを前記印刷データに変換する際に、RGB色空間の画像データをCMYK色空間の画像データに変換する色変換処理を行うものであり、前記制御装置は、前記補正値に応じて、前記色変換処理を行い、
    前記制御装置は、前記補正値に応じて、RGB色空間の画像データをCMYK色空間の画像データに変換するための色変換テーブルを補正し、補正された前記色変換テーブルに応じて、前記色変換処理を行い、
    前記制御装置は、前記画像データを前記印刷データに変換する際に、解像度変換処理を行うものであり、前記補正値の算出は、前記解像度変換処理の後に行われ、
    前記印刷装置は、前記ノズルに対応する特性値を記憶するためのメモリを有し、前記印刷装置は、前記特性値に関する情報を前記制御装置に送信し、
    前記制御装置は、印刷方式に基づいて、前記ドットラインを形成する前記ノズルを決定し、
    前記印刷装置は、前記ノズルの吐出特性を検査するためのテストパターンを印刷可能であり、
    前記印刷システムは、前記テストパターンの検査結果に基づいて、前記各ノズルの特性値を記憶し、
    前記ドットは、前記移動方向に長軸を持つ楕円形状であり、
    前記ドットラインを形成するノズルが、基準となる基準ノズルよりもインク吐出量の少ない特性である場合、前記基準ノズルが前記ドットラインを形成するときに吐出するインクの量よりも多くなるように、前記画像データを前記印刷データに変換する
    ことを特徴とする印刷システム。
  16. 移動方向に移動可能な複数のノズルを備え、
    画像データを印刷データに変換し、
    前記印刷データに基づいて、移動する前記ノズルからインクを吐出して媒体にドットを形成し、
    前記移動方向に並ぶ複数の前記ドットによりドットラインを構成し、
    複数の前記ドットラインにより前記媒体に印刷画像を印刷する
    印刷装置であって、
    各ノズルに対応する特性値をそれぞれ記憶し、
    少なくとも2つのノズルによって前記ドットラインを形成するとき、
    そのドットラインを形成する前記少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの前記特性値に基づいて、補正値を算出し、
    前記補正値に応じて、そのドットラインに対応する画像データを、前記印刷データに変換する
    ことを特徴とする印刷装置。
  17. 移動方向に移動する複数のノズルによって前記移動方向に並ぶ複数のドットから構成されるドットラインを媒体に形成するように、印刷データを印刷装置に送信する印刷制御装置であって、
    各ノズルに対応する特性値をそれぞれ記憶し、
    少なくとも2つのノズルによって前記ドットラインを形成するとき、
    前記ドットラインを形成する前記少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの前記特性値に基づいて、補正値を算出し、
    前記補正値に応じて、そのドットラインに対応する画像データを、前記印刷データに変換する
    ことを特徴とする印刷制御装置。
  18. 移動方向に移動する複数のノズルよって前記移動方向に並ぶ複数のドットから構成されるドットラインを媒体に形成するように、印刷装置を制御する印刷制御装置に、
    各ノズルに対応する特性値をそれぞれ記憶する機能と、
    前記印刷装置に、少なくとも2つのノズルによって前記ドットラインを形成させるとき、
    前記ドットラインを形成する前記少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの前記特性値に基づいて、補正値を算出する機能と、
    前記補正値に応じて、そのドットラインに対応する画像データを、前記印刷データに変換する機能と
    を実現させることを特徴とするプログラム。
  19. 画像データを印刷データに変換し、
    移動方向に移動可能な複数のノズルからインクを吐出し、
    前記移動方向に並ぶ複数の前記ドットによりドットラインを構成し、
    複数の前記ドットラインにより印刷画像を前記媒体に印刷する
    印刷方法であって、
    各ノズルに対応する特性値をそれぞれ記憶し、
    少なくとも2つのノズルによって前記ドットラインを形成するとき、
    そのドットラインを形成する前記少なくとも2つのノズルに対応する少なくとも2つの前記特性値に基づいて、補正値を算出し、
    前記補正値に応じて、そのドットラインに対応する画像データを、前記印刷データに変換する
    ことを特徴とする印刷方法。
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