JP2005138468A - 塗布具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、インキの消費に合わせ逆流防止体がペン先方向に追従移動する際、インキ収容管の内壁にインキが付着したまま残って汚れることがない、所謂セルフクリーニング性を有する塗布具を提供するものである。
【解決手段】 少なくとも有機溶剤、隠蔽剤、樹脂からなる塗布具用インキがインキ収容管内に充填され、且つインキ後端に逆流防止体を配し、該インキ収容管の一端にインキ導出部を有する塗布具において、当該インキ収容管が吸液率3%以上に吸液させたナイロン樹脂よりなる塗布具とすることで、経時的に逆流防止体がインキ中に侵入することが無く、且つ、インキの消費に合わせ逆流防止体がペン先方向に追従移動する際、インキ収容管の内壁にインキが付着したまま残って汚れることがない、所謂セルフクリーニング性を発揮する。またその効果を経時的に保持する効果を発揮する。
【選択図】なし

Description

本発明は、油性インキをインキ収容管に直接充填し、その油性インキの後端に逆流防止体を備えた塗布具に関するものである、特にインキ収容管にセルフクリーニング性を有する塗布具に関する。
インキ収容管内のインキの消費に合わせて逆流防止体がペン先方向に追従移動するが、その時、インキ収容管の内壁にインキが付着したまま残って外観上汚れが目立つという問題が従来からあった。当該問題を解消する目的で、特開2002-103884号公報(特許文献1参照)には、逆流防止体に界面活性剤を配合することで、インキ収容管の内壁がインキにて着色されないという、セルフクリーニング性を有する発明が開示されている。 しかし、逆流防止体に界面活性剤を配合しても、セルフクリーニング性は未だ未だ不十分であるとともに、経時により逆流防止体がインキ中に侵入し易くなる問題があった。また、セルフクリーニング性を有する発明として、インキ収容管の内面を水又は極性有機溶剤にてコーティングする方法が開示されている(特開2002−127680号公報(特許文献2参照))。しかしかかる方法もインキ収容管の内面を水又は極性有機溶剤を塗っただけであるので、経時によりコーティングの効果が無くなるという問題があった。
特開2002-103884号公報 特開2002−127680号公報
本発明の目的は、インキ収容管内のインキの消費に合わせて逆流防止体がペン先方向に追従移動する際、インキ収容管の内壁にインキが付着したまま残って汚れることがない、所謂セルフクリーニング性を有する塗布具を提供するものである。
上記目的を達成するため、鋭意研究した結果、少なくとも有機溶剤、隠蔽剤、樹脂からなる塗布具用インキがインキ収容管内に充填され、且つインキ後端に逆流防止体を配し、該インキ収容管の一端にインキ導出部を有する塗布具において、当該インキ収容管が吸液率3%以上に吸液させたナイロン樹脂よりなる塗布具とすることで、経時的に逆流防止体がインキ中に侵入することが無く、且つ、インキの消費に合わせ逆流防止体がペン先方向に追従移動する際、インキ収容管の内壁にインキが付着したまま残って汚れることがない、所謂セルフクリーニング性を有することを見い出した。またその効果を経時的に保持する効果を有することも見い出した。
本発明は、少なくとも有機溶剤、隠蔽剤、樹脂からなる塗布具用インキがインキ収容管内に充填され、且つインキ後端に逆流防止体を配し、該インキ収容管の一端にインキ導出部を有する塗布具において、当該インキ収容管が吸液率3%以上に吸液させたナイロン樹脂よりなる塗布具とすることで、経時的に逆流防止体がインキ中に侵入することが無く、且つ、インキの消費に合わせ逆流防止体がペン先方向に追従移動する際、インキ収容管の内壁にインキが付着したまま残って汚れることがない、所謂セルフクリーニング性を発揮する。またその効果を経時的に保持する効果を発揮する。
本願発明は、少なくとも有機溶剤、隠蔽剤、樹脂からなる塗布具用インキがインキ収容管内に充填され、且つインキ後端に逆流防止体を配し、該インキ収容管の一端にインキ導出部を有する塗布具において、当該インキ収容管が吸液率3%以上に吸液させたナイロン樹脂よりなることを特徴とするものである。
本発明に用いる塗布具用インキは、少なくとも有機溶剤、隠蔽剤、樹脂からなるが、該有機溶剤溶剤は、樹脂の溶解、塗膜の乾燥時間の調整、粘度調整などに使用されるもので、ノルマルヘキサン(沸点68.7℃)、イソペンタン、ノルマルヘプタン(沸点98.4℃)、ノルマルオクタン等の脂肪族炭化水素系溶剤、シクロペンタン(沸点49.2℃)、メチルシクロペンタン(沸点71.8℃)、シクロヘキサン(沸点80.0℃)、メチルシクロヘキサン(沸点100.9℃)、エチルシクロヘキサン(沸点132℃)等の脂環族炭化水素系溶剤などが挙げられ、単独もしくは混合して使用可能であり、その使用量は塗布具用インキ全量に対して30〜60重量%が好ましい。
隠蔽剤としての酸化チタンは、文字を修正するに必要とする隠蔽性を付与するものであり、その使用量は塗布具用インキ全量に対し、15〜60重量%にする事が好ましい。酸化チタンの市販品としては、タイペーク R−830、同R−930、同R−550、同R−630、同R−670(以上、石原産業(株)製)、クロノスKR−310、同KR−380、同480(以上、チタン工業(株)製)、タイピュアR−900、同R−602、同R−960、同R−931(以上、デュポン・ジャパン・リミテッド製)、TITANIXJR301、同JR602、同JR800(以上、テイカ(株)製)などが挙げられ、単独もしくは2種以上併用して使用可能である。
さらに樹脂は、塗膜を形成させるために使用するもので、テスラック2158−100(日立ポリマー(株)製)、フタルキッドDX615(50重量%キシレン溶液、日立化成(株)製)などのアルキド樹脂、アクリロイドB66,同B67(英国、ロームアンドハース社製)などのアクリル樹脂、カリフレックスTR−1107(シェル化学(株)製)、タフプレンA、アサプレンT−431(以上、旭化学工業(株)製)等のスチレン系エラストマー、スミテートRB−11(住友化学工業(株)製)、エバフレックス150(三井ポリケミカル(株)製)などのエチレン・酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。その使用量は塗布具用インキ全体に対して5〜20重量%が好ましい。
上記各成分の他に、脂肪酸アマイド、アエロジルR972、同R974、同200(日本アエロジル(株)製)などの微粒子シリカ、金属石鹸、水添ヒマシ油などの増粘剤やゲル化剤、酸化チタンの分散安定性のためにアルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸塩、ポリカルボン酸高分子などの陰イオン性界面活性剤、ポリエチレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタンエステル等の非イオン性界面活性剤などの分散剤を添加することが出来る。また、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加物も使用することができる。
塗布具用インキは上記各成分を必要であれば、混合溶解させ、ボールミル、アトライター、サンドグラインダー、インペラー等の公知の分散機を使用して混合分散することによって得られる。
逆流防止体は、塗布具用インキの逆流を防止すると共に、塗布具用インキ収容管内壁への塗布具用インキの付着を防止するもので、組成物の基材となる液は、極性の小さい炭化水素系溶剤に不溶または難溶の物質、つまり極性の大きい物質を使用する。具体的には水の他に、極性の大きい多価アルコールのエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、ジエチレングリコール、テトラエチレングリコール、グリセリンのアルキレンオキサイド付加物、ジリグリセリンのアルキレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンコオキシプロピレン誘導体、フロロシリコーン、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどが使用できる。塗布具用インキに用いる有機溶剤が脂肪族炭化水素もしくは脂環族炭化水素である場合は、塗布具用インキと逆流防止体とが相溶しないと言う点で、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、ジエチレングリコール、グリセリンのアルキレンオキサイド付加物、ジグリセリンのアルキレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンコオキシプロピレン誘導体、フロロシリコーン等から選ばれる少なくとも一種以上の難揮発性有機液状物質が好ましく使用できる。尚、分子量1000以上のポリエチレングリコールは常温で固体のため、他の塗布具用インキに使用する炭化水素系溶剤に不溶または難溶の溶剤及び/または水に溶解して使用することもできる。これらは単独もしくは混合して使用可能である。
上記逆流防止材の基材となる液に、粘度調整剤としてグァーガム、ヒドロキシプロピル化グァーガム、カルボキシメチルヒドロキシプロピル化グァーガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、キサンタンガム、ウエランガム、ラムザンガム、ジェランガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、アラビアガム、トラガカントガム、カラヤガム、カラギーナン、サクシノグルカン等の水溶性多糖類や、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド共重架橋物等の合成高分子、スメクタイト、モンモリロナイト等の粘度系鉱物、アルギン酸、アルギン酸ソーダ、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステルや微粒子シリカ、アルミナシリケートなどを添加することができる。これらは、単独もしくは2種以上混合して使用できる。
また、上記逆流防止体には、塗布具用インキのインキ収容管へ付着防止を補助する目的で、インキへの侵入が生じない範囲で界面活性剤を使用することもできる。界面活性剤は非イオン系、陰イオン系、陽イオン系、等の界面活性剤が使用でき、非イオン系界面活性剤の具体例として、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(以下、POE)(5〜15)グリセリル(カッコ内の数字は酸化エチレンの付加モル数)、モノオレイン酸POE(5〜15)等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノミリスチン酸ヘキサグリセリル、モノステアリン酸ヘキサグリセリル、モノオレイン酸、モノラウリン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノリノール酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル、トリオレイン酸デカグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル、モノヤシ油脂肪酸POE(20)ソルビタン、モノパルミチン酸POE(20)ソルビタン、モノステアリン酸POE(20)ソルビタン、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン、モノイソステアリン酸POE(20)ソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、モノラウリン酸POE(6)ソルビット、テトラステアリン酸POE(30〜60)ソルビット等のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、POE(20〜60)ヒマシ油、POE(20〜100)硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレンヒマシ油・硬化ヒマシ油、POE(5〜25)フィトスタノール、POE(30)コレスタノール等のポリオキシエチレンステロール・水素添加ステロールモノラウリル酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノオレイン酸酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル、POE(4.2〜25)ラウリルエーテル、POE(2〜40)セチルエーテル、POE(2〜20)ステアリルエーテル、POE(10〜50)オレイルエーテル、POE(10〜30)ベヘニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、POE(7.5〜20)ノニルフェニルエーテル、POE(10〜30)オクチルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、POE(5〜15)ステアリルアミン、POE(5〜15)オレイルアミン、POE(8)ステアリルプロピレンジアミン、POE(4〜15)ステアリン酸アミド、POE(5)オレイン酸アミド等のポリオキシエチレンアルキルアミン・脂肪酸アミド、POEラノリン、POE(5〜40)ラノリンアルコール、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)ペルフルオロオクタンスルホンアミド、POE(3〜20)−N−プロピルペルフルオロオクタンスルホンアミミド等のフッ素系界面活性剤等が挙げられる。陰イオン系界面活性剤の具体例として、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、POE(2〜4)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、POE(2〜4)ラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、POE(2)ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、POEノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ココイルサルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシンカリウム、ミリストイルサルコシンナトリウム、パルミトイルサルコシンナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウム等のN−アシルアミノ酸塩、POE(3〜6)トリデシルエーテル酢酸ナトリウム、POE(4.5)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム等のアルキルエーテルカルボン酸塩、ラルリルリン酸ナトリウム等のアルキルリン酸塩、POE(1)ラウリルエーテルリン酸塩等のポリオキシエチレンアルキルエーテル塩、N−ココイルメチルタウリンナトリウム、N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム、N−ミリストイルメチルタウリンナトリウム、N−パルミトイルメチルタウリンナトリウム、N−ステアロイルメチルタウリンナトリウム等のN−アシルタウリン塩、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸塩、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアルリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルトリメチルアンモニウム等、アルキルアンモニウム塩、ト゛デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルフォン酸塩、ペルフルオロオクタンスルホン酸、ペルフルオロオクタンスルホン酸カリウム、ペルフルオロオクタンスルホン酸リチウム、ペルフルオロオクタンスルホン酸アンモニウム、N−プロピル−N−ペルフルオロオクチルスルホニルグリシンカリウム塩、リン酸ビス[2−(N−プロピルペルフルオロオクチルスルホニルアミノ)エチル]アンモニウム塩、ペルフルオロかプリル酸、ペルフルオロオクタン酸アンモニウム等のフッ素界面活性剤、アルキルナフタレンスルフォン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸ナトリウム、アルキルリン酸カリウム塩等が挙げられる。陽イオン系界面活性剤の具体例として、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等のアルキルアンモニウム塩、N−[3−(ペルフルオロオクタンスルホンアミド)プロピル]−N,N,N,−トリメチルアンモニウムアイオダイド等のフッ素系界面活性剤等が挙げられる。両性界面活性剤の具体例として、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミノプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のベタイン型両性界面活性剤、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、性剤、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン・ラウリル硫酸ナトリウム等のイミダゾリン型両性界面活性剤等が挙げられる。
また、逆流防止体のカビ発生防止のために、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、安息香酸ナトリウムなどの防腐防黴剤を適量加えることが出来る。
更に、水などの蒸発しやすい材料を逆流防止体の基材に用いた場合には、蒸発抑制のために、この基材に不溶及び/または難溶の不揮発性及び/または難揮発性の有機液状物質、またはこれらを粘度調整したものや、ゴム弾性を有する合成ゴムやエラストマー、プラスチックなどの成形品を乾燥防止体として、逆流防止体との界面に配置して併用することもできる。乾燥防止体を液状組成物とする場合には、αオレフィン、エチレン−αオレフィン、流動パラフィン、シリコーンオイルなどが使用でき、単独もしくは2種以上併用して使用可能であり、粘度調整のために、アエロジルR972,同R974(日本アエロジル(株)製)などの微粒子シリカ、ディスパロン305(楠本化成(株)製)等の水添ヒマシ油系のもの、ゲルオールD(理研(株)製)などのベンジリデンソルビトール系のもの、更に金属石鹸類、ベントナイト等を単独もしくは2種以上混合して使用可能である。また、固体状の成形品の乾燥防止体と液状組成物の乾燥防止体とを併用することも出来る。
本発明に用いるインキ収容管は、塗布具用インキに対して耐久性のある材質からなる。具体的には塗布具用インキに対する耐久性、吸液率3%以上という点でナイロン樹脂が好適に用いられる。具体的には、6−ナイロン、11−ナイロン、12−ナイロン、6,6−ナイロン等が挙げられる。ここでいう吸液率とは絶乾状態からの重量変化の割合を示す。当該インキ収容管は、通常、押し出し成形にて作製することができるが、他の成形方法であってもよい。また、当該インキ収容管の形状は、断面が円、楕円等の円筒形であっても良いし、三角、四角、五角、六角等の多角筒形であっても良い。成形性の点で、円筒形が好ましい。さらに、インキ収容管の内径は、通常1〜8mmφであるが、好ましくは2〜5mmφである。
前記インキ収容管を吸液率3%以上に吸液させる方法としては、押し出し成形より得られたナイロン樹脂製のインキ収容管を、例えば60℃に保たれた液の中に一晩浸漬させる方法がある。但し、他の方法であっても良い。
本発明は、さらに塗布具容器内に乾燥防止剤を備えることで、インキ収容管の高吸水率の保持期間を長くすることができる。乾燥防止剤を備える具体的な方法としては、塗布具の尾栓内に吸液させた物質よりも蒸気圧の高い物質をポリアクリル酸架橋物等の吸水性高分子や、公知のゲル化剤で粘調な液体もしくは、ゲル状物として充填することが挙げられる。
インキ収容管の表面を吸液物質膜が覆った状態になり、実質的に液体の表面状態となるため、塗布具用インキをはじき易い状態となっているものと推察される。また、内面にコーティングした状態とは異なり、収容管自身が液体を保持した状態になっていると推察される。従って、インキの消費に合わせ逆流防止体がペン先方向に追従移動する際、インキ収容管の内壁にインキが付着したまま残って汚れることがなく、逆流防止体によるクリーニング性が良くなるのはもちろんのこと、経時的にも安定してその効果を維持することができる。
以下実施例にて、本発明を詳しく説明する。尚、本発明の範囲は、これらの実施例の範囲に限定されるものではない。
(塗布具用インキ組成)
有機溶剤 メチルシクロヘキサン 44重量%
隠蔽剤 酸化チタン 50重量%
樹脂 アクリル樹脂 5重量%
その他 分散剤 1重量%
また、表1に示すナイロン樹脂を内径4mmφに押し出し成形したインキ収容管を、皮比較例2の収容管を除き、60℃の表いに示す吸液物質に一昼夜浸漬し、表に示す吸水率実施例及び比較例インキ収容管をそれぞれ得た。比較例2については本発明とは違って水/エチレグリコール50/50をコーティングしてインキ収容管を得た。次に上記塗布具用インキ組成物と表1に示す逆流防止体組成をインキ収容管にそれぞれ充填し、インキ導出部に直径1mmのボールを有するボールペンチップを取り付けた。さらに、実施例1、2及び比較例1,2はそのままボールペン本体容器に入れ、キャップ及び尾栓をセットして、初期のセルフクリーニング性を評価し、さらに40℃、1ケ月保存して保存後のセルフクリーニング性及び逆流防止体がインキに侵入の有無を確認した。一方、実施例3〜5及び比較例3については、尾栓の内穴に表に示す乾燥防止剤を充填して、後は同様にして効果確認を行なった。その結果を表1に示す。
評価
(セルフクリーニング性)
○:筆記後、インキが減ったインキ収容管の内面を目視にて確認し、色が着いていない。
△:上記同様にして、わずかに色が着くている。
×:着色が明らかに確認できる。
(侵入性)
○:目視で見て侵入が確認できない。
×:目視で見て侵入が確認できる。

Claims (5)

  1. 少なくとも有機溶剤、隠蔽剤、樹脂からなる塗布具用インキがインキ収容管内に充填され、且つインキ後端に逆流防止体を配し、該インキ収容管の一端にインキ導出部を有する塗布具において、当該インキ収容管が吸液率3%以上に吸液させたナイロン樹脂よりなることを特徴とする塗布具。
  2. 前記ナイロン樹脂に吸液させる物質が水、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリンから選ばれる少なくとも一種以上の物質からなる請求項1記載の塗布具。
  3. 前記有機溶剤が脂肪族炭化水素、もしくは脂環族炭化水素である請求項1乃至2記載の塗布具。
  4. 前記逆流防止体がエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリンのアルキレンオキサイド付加物、ジグリセリンのアルキレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンコオキシプロピレン誘導体、フロロシリコーン等から選ばれる少なくとも一種以上の難揮発性有機液状物質からなる請求項3記載の塗布具。
  5. 前記インキ収容管がさらに外筒に収容される塗布具において、インキ収容管とともに乾燥防止剤を外筒内部に配し、且つ未使用状態では外筒内部の気密性が確保される構造を有する請求項1乃至4記載の塗布具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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