JP2005136707A - パイプラインa/d変換器およびその調整方法 - Google Patents

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志郎 道正
Naoshi Yanagisawa
直志 柳沢
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Abstract

【課題】 性能を容易に調整可能なパイプラインA/D変換器と、その調整方法を提供する。
【解決手段】 パイプラインA/D変換器1は、各パイプステージ10のSCF容量として、1つまたは複数の容量素子を、複数の容量素子の中から選択して設定可能なように構成されている。調整制御部24はテストモードにおいて、調整対象のパイプステージを選択するステージ選択信号SLSと、SCF容量として設定する容量素子の選択を指示する容量選択信号SLCを出力し、パイプラインA/D変換器1の調整を行う。
【選択図】 図1

Description

この発明は、パイプラインA/D変換器に関するものであり、特にその性能を調整する技術に関する。
パイプラインA/D変換器は、低電力・小面積・高精度変換・高速動作に適したA/D変換方式であり、図13に示すとおり、入力信号をサンプルホールド回路101でサンプルし、パイプライン的に各パイプステージ102に送りながら、各パイプステージ102においてA/D変換を行うものである。各パイプステージ102から出力されたA/D変換結果はディジタル補正回路104などで補正され、A/D変換結果として出力される。
パイプラインA/D変換器のパイプステージの概略図を図14に示す。このようなパイプステージを縦続接続することが一般的であり、これによりA/D変換機能が実現されることが知られている(非特許文献1参照)。図14において、入力信号VinはまずA/D変換器202でA/D変換されるとともに、サンプルホールド回路201で標本化される。A/D変換器202の出力状態に応じてD/A変換器203がアナログ信号を出力し、減算器204は標本化された入力信号からこのアナログ信号値を減じる。減算された信号は増幅器205(増幅率が2)で増幅されて後段に転送される。このようなパイプステージを図13のようにN(Nは自然数)段縦続接続することによって、Nビット分解能のA/D変換装置が構成される。
図15は図14を詳細に示したものであり、オペアンプ301を用いたスイッチトキャパシタ回路型演算回路を用いている。動作当初は、スイッチS1,S2を入力信号側に接続し、スイッチS3を閉じる。この状態でスイッチドキャパシタフィルタ(SCF)容量CF,CSに入力信号Vinが印加される。次にスイッチS3を開くと、SCF容量CF,CSには入力信号Vinがサンプリングされて保存される。次に、スイッチS1をオペアンプ301の出力側に接続し、スイッチS2をD/A変換器302側に接続する。D/A変換器302は1.5ビット(3値)のA/D変換器303の出力に応じて、+Vref,0,−Vrefのいずれかの電圧を選択して容量CSに印加する。このときの出力電圧Voutは、
(i)D/A変換器302の出力が+Vrefのとき、
Figure 2005136707
(ii)D/A変換器302の出力が0のとき、
Figure 2005136707
(iii)D/A変換器302の出力が−Vrefのとき、
Figure 2005136707
となる。この回路では、入力電圧から参照電圧を引いた値を正確に増幅率2倍で増幅して後段に送る必要があるが、これを精度良く行うためには、CS=CF,A=∞とする必要がある。
松澤 昭著,「CMOSアナログ回路設計技術」,株式会社トリケップス,1998年11月,pp122−124
しかしながら、従来のパイプラインA/D変換器は、半導体回路の製造工程で発生する特性ばらつきの影響により、CS=CFとすることが困難であり、これが変換精度向上の妨げとなっていた。さらに、パイプラインA/D変換器の構成では、容量のばらつきによって生じた誤差は、2倍ずつ増幅されて後段に転送されるため、初段または初段に近いパイプステージで生じる誤差が変換性能に大きく影響した。
前記の問題に鑑み、本発明は、性能を容易に調整可能なパイプラインA/D変換器を提供し、また、性能を向上させる調整方法を提供することを課題とする。
前記の課題を解決するために、本発明は、パイプステージのSCF容量を構成する容量素子の組み合わせを変更できるように構成し、最適な組み合わせを選択することによって、A/D変換性能を調整する。また、パイプステージ間のトポロジを変更できるように構成し、最適なトポロジを選択することによって、A/D変換性能を調整する。
具体的には第1の発明は、縦続接続された複数のパイプステージを有するパイプラインA/D変換器として、前記複数のパイプステージはそれぞれ、アナログ信号をサンプルホールドするための第1および第2のSCF容量を備え、当該パイプラインA/D変換器は、前記複数のパイプステージのうち少なくとも1つについて、前記第1および第2のSCF容量としてそれぞれ、1つまたは複数の容量素子を複数の容量素子の中から選択して設定可能なように、構成されているものである。
そして、前記第1の発明に係るパイプラインA/D変換器において、前記少なくとも1つのパイプステージは、複数の容量素子を含む容量回路と、前記容量回路に属する容量素子のいずれかを前記第1および第2のSCF容量としてそれぞれ選択する容量選択部とを備えたものとするのが好ましい。
また、前記第1の発明に係るパイプラインA/D変換器は、複数の容量素子を含む容量回路と、前記容量回路に属する容量素子のいずれかを、前記少なくとも1つのパイプステージが有する前記第1および第2のSCF容量としてそれぞれ選択する容量選択部とを備えているのが好ましい。
また、本発明は、前記第1の発明に係るパイプラインA/D変換器を調整する方法として、前記少なくとも1つのパイプステージについて、前記第1および第2のSCF容量をそれぞれ設定する設定ステップと、前記設定ステップにおいて前記第1および第2のSCF容量が設定された前記パイプラインA/D変換器について、性能を評価する性能評価ステップとを備え、前記性能評価ステップは、前記パイプラインA/D変換器に所定のテスト信号を入力し、第1のA/D変換値を得るステップと、前記第1および第2のSCF容量を入れ替えて設定するステップと、前記第1および第2のSCF容量が入れ替えて設定された前記パイプラインA/D変換器に前記所定のテスト信号を入力し、第2のA/D変換値を得るステップとを備え、前記第1のA/D変換値と前記第2のA/D変換値との差を評価指標として用いて、前記パイプラインA/D変換器の性能を評価するものである。
また、第2の発明は、縦続接続された複数のパイプステージを有するパイプラインA/D変換器として、前記複数のパイプステージはそれぞれ、アナログ信号をサンプルホールドするための第1および第2のSCF容量を備え、当該パイプラインA/D変換器は、前記複数のパイプステージのうち少なくとも一部について、その接続順が変更可能なように構成されているものである。
また、本発明は、前記第2の発明に係るパイプラインA/D変換器を調整する方法として、前記少なくとも一部のパイプステージについてその接続順を所定の順に設定する設定ステップと、前記設定ステップにおいて接続順が設定された前記パイプラインA/D変換器について性能を評価する性能評価ステップとを備え、前記性能評価ステップは、前記パイプラインA/D変換器に所定のテスト信号を入力し、第1のA/D変換値を得るステップと、各パイプステージの前記第1および第2のSCF容量を入れ替えて設定するステップと、前記第1および第2のSCF容量が入れ替えて設定された前記パイプラインA/D変換器に前記所定のテスト信号を入力し、第2のA/D変換値を得るステップとを備え、前記第1のA/D変換値と前記第2のA/D変換値との差を評価指標として用いて、前記パイプラインA/D変換器の性能を評価するものである。
本発明によると、パイプステージ内のSCF容量を構成する容量素子の組み合わせを最適にしたり、また、パイプステージ間のトポロジを最適にしたりすることにより、パイプラインA/D変換器の性能を、製造後に、容易に調整することができ、パイプラインA/D変換器の性能向上に大きな効果をもたらす。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るパイプラインA/D変換器とこれを調整するシステムの全体構成を示す図である。図1において、パイプラインA/D変換器1は、A/D変換の対象となる入力信号をサンプルホールドするサンプルホールド回路11と、縦続接続された複数のパイプステージ10からなるパイプステージ縦続接続部12と、各パイプステージ10の出力を受け、これらを補正してA/D変換値を出力するディジタル補正回路13とを備えている。図2に示すように、各パイプステージ10はそれぞれ、アナログ信号をサンプルホールドするための第1および第2のSCF(スイッチドキャパシタフィルタ)容量10a,10bを備えている。基準電圧との比較によってA/D変換が実現されるので、サンプルホールドに用いる2個のSCF容量10a,10bの相対精度が重要となる。なお、後述するが、パイプラインA/D変換器1は、各パイプステージ10の第1および第2のSCF容量10a,10bとして、それぞれ、1つまたは複数の容量素子を、複数の容量素子の中から選択して設定可能なように、構成されている。
パイプラインA/D変換器1を調整するシステムは、パイプラインA/D変換器1に与える入力信号をテストモードと固定モード(通常動作)とで切り替える入力切替部21と、テストモードにおいて用いる所定のテスト信号STINを生成するテスト信号生成部22と、テストモードにおいてパイプラインA/D変換器1の性能を評価する性能評価部23と、テストモードにおいてパイプラインA/D変換器1の調整を行う調整制御部24と、調整を行うパイプステージを選択するためのパイプステージ選択部25とを備えている。なお、入力切替部21、テスト信号生成部22、性能評価部23、調整制御部24およびパイプステージ選択部25は、それぞれ、パイプラインA/D変換器1内部に設けてもかまわない。
調整制御部24は、調整対象とするパイプステージを選択するためのステージ選択信号SLS、第1および第2のSCF容量10a,10bとして設定する容量素子の選択を指示するための容量選択信号SLC、およびテストモードにおいて決定した容量選択を通常動作用として設定するための容量設定信号SCを出力する。また、SLMはテストモードと固定モードとを切り替えるためのモード選択信号である。
図3はパイプステージ10が有する容量回路および容量選択部の構成を示す図である。図3において、1Gは第1のSCF容量10aに代えてノードn1,n2間に設けられた第1の容量回路、2Gは第2のSCF容量10bに代えてノードn3,n4間に設けられた第2の容量回路である。第1の容量回路1Gは容量素子C11,C12を含み、第2の容量回路2Gは容量素子C21,C22を含む。これらの容量素子C11,C12,C21,C22は、スイッチSW1〜SW8を介して、ノードn1,n2またはノードn3,n4と接続可能になっている。
容量選択部40は、スイッチ制御部41、テスト値記憶部42、更新部43,固定値記憶部44およびモード切替部45を備えている。スイッチ制御部41は各スイッチSW1〜SW8を制御して、容量素子C11,C12,C21,C22の中から、ノードn1,n2間、またはノードn3,n4間に接続する容量素子をそれぞれ選択する。すなわち、第1および第2のSCF容量10a,10bとして、容量素子C11,C12,C21,C22の中から選択された1つまたは複数の容量素子が設定される。
また、テスト値記憶部42は容量選択信号SLCによって指示されたテストモードにおける容量素子の組合せをテスト値として記憶する。一方、固定値記憶部44は通常動作時における容量素子の組合せを固定値として記憶する。更新部43は容量設定信号SCによる指示を受けて、固定値記憶部44の記憶内容をテスト値記憶部42に記憶されたテスト値に更新する。モード切替部45はモード選択信号SLMの指示を受けて、テストモードではテスト値記憶部42に記憶されたテスト値を出力し、固定モードでは固定値記憶部44に記憶された固定値を出力する。スイッチ制御部41はモード切替部45の出力に従って各スイッチSW1〜SW8を制御する。
図3のような構成を設けることによって、LSI製造後に、パイプステージで用いるSCF容量の相対精度を容易に向上させることが可能となり、パイプラインA/D変換器1の性能を最適に調整することができる。また、テスト値記憶部42や固定値記憶部44を不揮発性のメモリまたはこれと同等の機能を有する装置によって構成することによって、LSIに供給される電源を切断しても最適な容量の組み合わせを保持し続けることが可能となり、電源投入時に再度最適化処理を実行する手順を省略できる。
本実施形態におけるパイプラインA/D変換器1の調整方法について、図4および図5を参照して説明する。
まず、モード選択信号SLMによって、テストモードに設定する(S11)。テストモードでは、まずパイプステージの選択を行う(S12)。そして、選択したパイプステージについて、後述する最適化処理を、調整条件が満たされるまで繰り返し実行する(S20,S13)。すなわち、容量選択による最適化はパイプステージ一つずつに対して順番に実行される。
図5に示すように、最適化処理ではまず、選択したパイプステージにおいて第1および第2のSCF容量10a,10bとして用いられる容量素子の組合せを選択する(S21)。すなわち、調整制御部24が容量選択信号SLCを出力し、この容量選択信号SLCの指示内容に従って、容量選択部40内のスイッチ制御部41が各スイッチSW1〜SW8を制御する。容量素子の設定を行った後、性能評価ステップが実行される。まず、所定のテスト信号STINを入力し、パイプラインA/D変換器1によってA/D変換を行う(S22)。得られた第1のA/D変換値は、性能評価部23内の記憶部31に記憶する(S23)。
次に、第1および第2のSCF容量10a,10bを入れ替える(S24)。すなわち、ノードn1,n2間に接続されていた容量素子をノードn3,n4間に接続するとともに、ノードn3,n4間に接続されていた容量素子をノードn1,n2間に接続する。この処理も、調整制御部24が容量選択信号SLCを出力し、この容量選択信号SLCの指示内容に従って、容量選択部40内のスイッチ制御部41が各スイッチSW1〜SW8を制御することによって行う。容量入れ替え後、所定のテスト信号STINを再度入力してA/D変換を行い、第2のA/D変換値を得る(S25)。
次に、性能評価部23内の減算部32によって、得られた第2のA/D変換値と記憶部31に記憶されている第1のA/D変換値果との差の絶対値を計算する(S26)。この値は、パイプラインA/D変換器1の性能評価の評価指標として用いられる。そして、比較部33によって、減算処理の結果と記憶部34に記憶されている値とを比較し(S27)、値の小さい方を選択部35によって選択して記憶部34に記憶する(S28,S29)。すなわち、減算処理の結果が、記憶部34に記憶されたこれまでの最小値よりもさらに小さいときは、これを記憶部34に新たに記憶する。
また、記憶部34の記憶値を更新するとともに、容量選択部40において、固定値記憶部44に記憶された固定値をテスト値記憶部42に記憶されているテスト値に更新する。この更新は、更新部43が、調整制御部24から出力された容量設定信号SCを受けて実行する。
ステップS13では、調整条件の判定を行う。ここでの調整条件とは、容量の組み合わせを変更しながら最適化処理S20を繰り返すことを終了するための条件のことを指す。調整条件としては例えば、設定する容量の組み合わせの数(最適化処理S20の繰り返し回数)が規定回数に達した、というものが該当する。なお、調整条件は繰り返し回数を規定するものに限定されるものではなく、例えば、あらゆる容量の組み合わせについて最適化処理S20を実行した、というものでもよい。
調整条件が満たされているとき、ステップS14にすすむ。このとき、ステップS12で選択されたパイプステージについては、最適な容量素子の組合せが固定値記憶部44に記憶されている。すなわち、最適化処理S20を実行した容量素子の組合せの中で、第1および第2のSCF容量10a,10bを入れ替えたときのA/D変換値の差が最小になる組合せが、選択されている。
ステップS14では、パイプステージを全て調整したか否かを判定し、真のときはテストモードを終了する(S15)。偽のときは、ステップS12に戻り、他のパイプステージを選択して同様の処理を実行する。
以上のように本実施形態によると、従来ではLSI製造後に容量を変更することが困難であったためレイアウトの形状をそろえることにより相対精度を高める工夫がなされていたのに対して、LSI製造後に、容量の構成を変更しパイプラインA/D変換器の性能を最適に調整することが可能となる。
なお、本実施形態では、各パイプステージに、図3のような容量回路および容量選択部を設けるものとしたが、この代わりに、図6のような構成の容量回路および容量選択部を設けてもよい。図6では、n(nは1以上の整数)個の容量C1〜Cnを含む容量回路51と、各容量C1〜Cnを任意のパイプステージに接続するための容量選択部52,53とが設けられている。容量選択部52,53は容量選択信号SLCおよびステージ選択信号SLSを受けて、各容量C1〜Cnのいずれかを選択し、指示されたパイプステージのSCF容量端子n1〜n4に接続する。
なお、本実施形態では、各パイプステージが、SCF容量として容量素子を設定可能に構成されているものとしたが、必ずしも全てのパイプステージについて、SCF容量として容量素子を設定可能にする必要はなく、少なくとも1つのパイプステージについて設定可能に構成されていれば、本発明の効果は得られる。
なお、パイプステージの構成は図2に示すものに限られるものではなく、例えば全作動型のパイプステージでもよい。
(第2の実施形態)
図7および図8は本発明の第2の実施形態に係るパイプラインA/D変換器とこれを調整するシステムの全体構成を示す図である。図7および図8では、図1と共通の構成要素には図1と同一の符号を付しており、ここではその詳細な説明を省略する。
本実施形態では、パイプステージ縦続接続部12Aは、入力側と、各パイプステージ10Aの出力側に、それぞれ接続切替部65が設けられている。この接続切替部65によって、各パイプステージ10Aの出力を所望のパイプステージ10Aの入力として与えることが可能である。すなわち、パイプラインA/D変換器1Aは、各パイプステージ10Aの接続順(トポロジ)が、変更可能なように構成されている。すなわち、パイプステージ間のトポロジを任意に設定することが可能である。特に、第1および第2のSCF容量値の差が小さく、出力信号の誤差成分が小さいパイプステージを初段または初段近くに設定することができ、これにより、A/D変換性能を大きく向上させることができる。
また図9に示すように、各パイプステージ10Aはそれぞれ、第1および第2のSCF容量10a,10bを入れ替えるための容量切替部66a,66bを備えている。容量切替部66a,66bは後述する容量入替信号SCCの指示を受けて、第1および第2のSCF容量10a,10bの接続を切り替える。
パイプラインA/D変換器1Aを調整するシステムにおいて、調整制御部24Aは、トポロジの選択を指示するためのトポロジ選択信号SLT、第1および第2SCF容量10a,10bの入れ替えを指示するための容量入替信号SCC、およびテストモードにおいて決定したトポロジ選択を通常動作用として設定するためのトポロジ設定信号SMを出力する。
トポロジ選択部60はトポロジ選択信号SLTを受けて、指示されたトポロジを設定する。具体的には、図8に示すように、テスト値記憶部61、更新部62、固定値記憶部63およびモード切替部64を備えている。テスト値記憶部61はトポロジ選択信号SLTによって指示されたテストモードにおけるトポロジ選択をテスト値として記憶する。一方、固定値記憶部63は通常動作時におけるトポロジ選択を固定値として記憶する。更新部62はトポロジ設定信号SMによる指示を受けて、固定値記憶部63の記憶内容をテスト値記憶部61に記憶されたテスト値に更新する。モード切替部64はモード選択信号SLMの指示を受けて、テストモードではテスト値記憶部61に記憶されたテスト値を出力し、固定モードでは固定値記憶部63に記憶された固定値を出力する。パイプステージ縦続接続部12A内の各接続切替部65はモード切替部64の出力に従って、入力された信号の出力先を切り替える。
本実施形態におけるパイプラインA/D変換器1Aの調整方法について、図10を参照して説明する。
まず、モード選択信号SLMによって、テストモードに設定する(S31)。テストモードでは、後述する最適化処理を、調整条件が満たされるまで繰り返し実行する(S40,S32)。
最適化処理では、まずトポロジを選択する(S41)。すなわち、調整制御部24Aがトポロジ選択信号SLTを出力し、このトポロジ選択信号SLTの指示内容がトポロジ選択部60内のテスト値記憶部61に記憶される。モード切替部64は、テストモードなのでテスト値記憶部61に記憶されたテスト値を各接続切替部65に与え、これに応じて各接続切替部65は信号の出力先を設定する。この結果、選択されたトポロジどおりに各パイプステージ10Aの接続順が設定される。
トポロジの設定を行った後、性能評価ステップを実行する。まず、所定のテスト信号STINを入力し、パイプラインA/D変換器1AによってA/D変換を行う(S42)。得られた第1のA/D変換値は、性能評価部23内の記憶部31に記憶する(S43)。
次に、各パイプステージ10Aについて、第1および第2のSCF容量10a,10bを入れ替える(S44)。すなわち、調整制御部24Aが容量入替信号SCCを出力し、これに応じて各パイプステージ10Aの容量切替部66a,66bが接続を切り替える。この状態で、所定のテスト信号STINを再度入力してA/D変換を行い、第2のA/D変換値を得る(S45)。
次に、性能評価部23内の減算部32によって、得られた第2のA/D変換値と記憶部31に記憶されている第1のA/D変換値との差の絶対値を計算する(S46)。この値が、パイプラインA/D変換器1Aの性能評価の評価指標として用いられる。そして、比較部33によって、減算処理の結果と記憶部34に記憶されている値とを比較し(S47)、値の小さい方を選択部35によって選択して記憶部34に記憶する(S48,S49)。すなわち、減算処理の結果が、記憶部34に記憶されたこれまでの最小値よりもさらに小さいときは、これを記憶部34に新たに記憶する。
また、記憶部34の記憶値を更新するとともに、トポロジ選択部60において、固定値記憶部63に記憶された固定値をテスト値記憶部61に記憶されているテスト値に更新する。この更新は、更新部62が、調整制御部24Aから出力されたトポロジ設定信号SMを受けて実行する。
ステップS32では、調整条件の判定を行う。ここでの調整条件とは、トポロジを変更しながら最適化処理S40を繰り返すことを終了するための条件のことを指す。調整条件としては例えば、繰り返し回数が規定回数を超えた、あらゆるトポロジを選択した、第1および第2のA/D変換値の差が所定値を下回った、などが挙げられる。調整条件を満たしていないときは、再度最適化処理を行い、調整条件を満たしているときは、テストモードを終了し(S33)、調整方法を終了する。このとき、最適なトポロジがトポロジ選択部60内の固定値記憶部63に記憶されている。
以上のように本実施形態によると、A/D変換性能が最適となるトポロジを選択することが可能となる。なお、ここでは、各パイプステージの接続順が変更可能なように構成されているが、少なくとも一部のパイプステージについて、その接続順が変更可能なように構成されていれば、本発明の効果は得られる。
図11は本実施形態に係るパイプステージ縦続接続部の他の構成例を示す図である。図11のパイプステージ縦続接続部12Bでは、パイプステージ10Aはループを構成している。接続切替部66はサンプルホールド回路11の出力を、各パイプステージ10Aの前段に設けられた接続切替部67のいずれかに与える。接続切替部66,67はトポロジ選択信号SLTを受けて動作する。すなわち、接続切替部66,67によって、そのループを切断し、所望のパイプステージ10Aをサンプルホールド回路11の出力に接続することができるように構成されている。これにより、所望のパイプステージ10Aを初段のパイプステージとして設定することができる。パイプラインA/D変換器では、初段および初段に近いパイプステージから出力される出力信号に誤差成分が大きいと、A/D変換性能が低下する。このため、図11の構成により、所望のパイプステージを初段のパイプステージとして設定できるので、A/D変換性能を向上させることができる。
(第3の実施形態)
図12は第3の実施形態に係るパイプラインA/D変換装置のパイプステージ縦続接続部12Cの構成を示すブロック図である。図12の構成では、A/D変換器の分解能を動的に変化させることが可能である。接続切替部74はA/D変換の進行状況に応じて入力信号を切り替えるものであり、通常は、前段のパイプステージ73bの出力を後段のパイプステージ73cに接続しているが、フィードバック時には、フィードバック元のパイプステージ73dの出力をパイプステージ73cに接続する。すなわち、パイプステージ73dの出力をこれよりも前段のパイプステージ73cにフィードバックすることができる。
このように、所望のパイプステージの出力をこれよりも前段のパイプステージにフィードバックさせることによって、パイプステージの実質的な段数を、適宜増やすことができる。したがって、回路面積を大きくすることなく、必要に応じてA/D変換器の分解能を動的に変化させることが可能になる。例えば上述の第1および第2の実施形態において、本実施形態のようなA/D変換器を用いることによって、性能をより最適にすることができる。
本発明に係るパイプラインA/D変換器は、製造後の性能調整が容易に実現できるので、例えばLSIの性能向上やコストダウンに有効である。
本発明の第1の実施形態に係るパイプラインA/D変換器とこれを調整するシステムの全体構成を示す図である。 パイプステージの基本構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるパイプステージが有する容量回路および容量選択部の構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるパイプラインA/D変換器の調整方法を示すフローチャートである。 図4における最適化処理の詳細を示すフローチャートである。 容量回路および容量選択部の他の構成例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るパイプラインA/D変換器とこれを調整するシステムの全体構成を示す図である。 図7におけるパイプステージ縦続接続部およびトポロジ選択部の構成を示す図である。 図8におけるパイプステージの構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態におけるパイプラインA/D変換器の調整方法を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るパイプステージ縦続接続部の他の構成例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係るパイプラインA/D変換器におけるパイプステージ縦続接続部の構成を示す図である。 従来のパイプラインA/D変換器の構成を示す図である。 従来のパイプステージの概略図である。 従来のパイプステージの詳細を示す図である。
符号の説明
1,1A パイプラインA/D変換器
10,10A パイプステージ
10a 第1のSCF容量
10b 第2のSCF容量
1G,2G,51 容量回路
C11,C12,C21,C22 容量素子
C1〜Cn 容量素子
40,52,53 容量選択部
STIN テスト信号

Claims (6)

  1. 縦続接続された複数のパイプステージを有するパイプラインA/D変換器であって、
    前記複数のパイプステージは、それぞれ、アナログ信号をサンプルホールドするための第1および第2のSCF容量を備え、
    当該パイプラインA/D変換器は、
    前記複数のパイプステージのうち少なくとも1つについて、前記第1および第2のSCF容量として、それぞれ、1つまたは複数の容量素子を、複数の容量素子の中から選択して設定可能なように、構成されている
    ことを特徴とするパイプラインA/D変換器。
  2. 請求項1において、
    前記少なくとも1つのパイプステージは、
    複数の容量素子を含む容量回路と、
    前記容量回路に属する容量素子のいずれかを、前記第1および第2のSCF容量として、それぞれ選択する容量選択部とを備えたものである
    ことを特徴とするパイプラインA/D変換器。
  3. 請求項1において、
    複数の容量素子を含む容量回路と、
    前記容量回路に属する容量素子のいずれかを、前記少なくとも1つのパイプステージが有する前記第1および第2のSCF容量として、それぞれ選択する容量選択部とを備えたものである
    ことを特徴とするパイプラインA/D変換器。
  4. 請求項1記載のパイプラインA/D変換器を調整する方法であって、
    前記少なくとも1つのパイプステージについて、前記第1および第2のSCF容量を、それぞれ設定する設定ステップと、
    前記設定ステップにおいて前記第1および第2のSCF容量が設定された前記パイプラインA/D変換器について、性能を評価する性能評価ステップとを備え、
    前記性能評価ステップは、
    前記パイプラインA/D変換器に所定のテスト信号を入力し、第1のA/D変換値を得るステップと、
    前記第1および第2のSCF容量を、入れ替えて設定するステップと、
    前記第1および第2のSCF容量が入れ替えて設定された前記パイプラインA/D変換器に、前記所定のテスト信号を入力し、第2のA/D変換値を得るステップとを備え、
    前記第1のA/D変換値と前記第2のA/D変換値との差を評価指標として用いて、前記パイプラインA/D変換器の性能を評価する
    ことを特徴とするパイプラインA/D変換器の調整方法。
  5. 縦続接続された複数のパイプステージを有するパイプラインA/D変換器であって、
    前記複数のパイプステージは、それぞれ、アナログ信号をサンプルホールドするための第1および第2のSCF容量を備え、
    当該パイプラインA/D変換器は、
    前記複数のパイプステージのうち少なくとも一部について、その接続順が、変更可能なように、構成されている
    ことを特徴とするパイプラインA/D変換器。
  6. 請求項5記載のパイプラインA/D変換器を調整する方法であって、
    前記少なくとも一部のパイプステージについて、その接続順を、所定の順に設定する設定ステップと、
    前記設定ステップにおいて接続順が設定された前記パイプラインA/D変換器について、性能を評価する性能評価ステップとを備え、
    前記性能評価ステップは、
    前記パイプラインA/D変換器に所定のテスト信号を入力し、第1のA/D変換値を得るステップと、
    各パイプステージの前記第1および第2のSCF容量を、入れ替えて設定するステップと、
    前記第1および第2のSCF容量が入れ替えて設定された前記パイプラインA/D変換器に、前記所定のテスト信号を入力し、第2のA/D変換値を得るステップとを備え、
    前記第1のA/D変換値と前記第2のA/D変換値との差を評価指標として用いて、前記パイプラインA/D変換器の性能を評価するものである
    ことを特徴とするパイプラインA/D変換器の調整方法。
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JP2016192612A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置及びアナログデジタル変換回路のキャリブレーション方法

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