JP2005133931A - 自動車用ボルト及びクランプの締結構造 - Google Patents

Abstract

【課題】容易にボルトとクランプとを締結及び解体することができ、作業工数を画期的に減らすことができると共に、長期間使用しても磨耗の発生がない自動車用ボルト及びクランプの締結構造を提供する。
【解決手段】被締結物に嵌合されるボディー部と、そのボディー部の一端に一体に形成されたヘッド部とからなり、前記ボディー部の外径には各々両側にお互い対向する半円形の係止溝が形成されて、その先端は円錐形の凸部が形成されたボルトと；中心に締結孔の形成された板部材が各々適正間隔をおいて２ヶ所で内側に折曲形成された折曲部と、その先端は外側に折曲形成された固定部とからなり、前記固定部が向かい合う形態でお互い締め付ける圧縮ブラケット状のクランプとから構成される。
【選択図】図１

Description

本発明は、自動車用ボルト及びクランプの締結構造に関するもので、さらに詳細には、ヘッド部及びボディー部からなるボルトと、前記ボディー部の凹溝に結合されて前記ボルトを固定する圧縮ブラケット形態のクランプとからなる締結構造を構成することを特徴とする自動車用ボルト及びクランプの締結構造に関するものである。

一般に、ボルト及びナットは、通常二つ以上に分離される物体を単一体として締結組立する用途として、自動車部品の組立、電子部品の組立、家具の組立などの多様な分野で幅広く使用されている。

自動車部品の組立に利用されるボルト及びナットとしては、例えば、特開２００３−５４４５４号に開示された、サイドシルとサイドアンダスポイラとの締結のために用いられるＴ字ボルトが挙げられ、特開平４−３６６０１０号に開示された、ボルトと車体プレートとの間の機密性を向上させるためにボルトとプレートとが接する部分のプレート内面に熱硬化樹脂を追加する構成が挙げられる。また特開２０００−５２９００号には、バンパー等の自重の重いものでも十分に保持できると共に、取付作業の容易さをそのまま維持する保持クリップに用いられるボルト及びナットが開示されている。

このようなボルト及びナットの典型的な締結構成を図３に示した。
図示したように、ボルト及びナットの締結構造は、締結対象である被締結物１００、１１０に嵌合されるボルト２００と、ボルト２００に螺合されるナット３００とからなり、まず被締結物１００、１１０に形成された嵌合孔１１１を通じてボルト２００を貫通させた後、ボルト２００の螺子部にナット３００を締結させると、ボルト２００にナット３００が螺合される。
これにより被締結物１００、１１０が固定される。

しかし、このようなボルト及びナットの締結構造は、ネジ山に沿ってボルト２００を数回回さなければならないため、作業工数が増加すると共に、作業時作業性が悪いだけではなく、ボルト２００及びナット３００の締結力を長時間維持すると弛緩すると問題点があった。
特開平７−２６９５３０号公報 特開２００３−５４４５４号公報 特開平４−３６６０１０号公報 特開２０００−５２９００号公報

本発明は、前記のような問題点を解決するためになされたものであって、ヘッド部及びボディー部からなるボルトと、前記ボディー部の凹溝と密着して前記ボルトを固定する圧縮ブラケット形態のクランプとからなる締結構造を構成することにより、容易に前記ボルトとクランプとを締結及び解体することができ、作業工数を画期的に減らすことができると共に、長期間使用しても磨耗の発生がないため品質の向上を図ることができる自動車用ボルト及びクランプの締結構造を提供することにその目的がある。

本発明による自動車用ボルト及びクランプの締結構造は、被締結物１、２に嵌合されるボディー部１１と、そのボディー部１１の一端に一体に形成されたヘッド部１２とからなり、前記ボディー部１１の外径には各々両側にお互い対向する半円形の係止溝１１ａが形成されて、その先端は円錐形の凸部１１ｂが形成されたボルト１０と；中心に締結孔２３の形成された板部材が各々適正間隔をおいて２ヶ所で内側に折曲形成された折曲部２１と、その先端は外側に折曲形成された固定部２２とからなり、前記固定部２２が向かい合う形態でお互い締め付ける圧縮ブラケット状のクランプ２０とから構成されることを特徴とする。

特に、ボディー部１１は、その長さが調節できる可変形であることを特徴とする。
また、前記係止溝１１ａは、上部側の切込み角が大きく、下部側の切込み角を小さく形成したことを特徴とする。

本発明の自動車用ボルト及びクランプの締結構造によると、容易にボルトとクランプを締結及び解体することができて、作業工数を画期的に減らし作業時間を改善することができると共に、長期間使用しても磨耗の発生がない。

以下、図面を参照し本発明の構成について詳細に説明する。

図１は、本発明による自動車用ボルト及びクランプの締結構造を示した分解斜視図であり、図２は、本発明による自動車用ボルト及びクランプの締結構造の作動方法を示した作動図である。

図１に示すように、ボルト１０は、被締結物１、２に嵌合されるボディー部１１と、そのボディー部１１の一端に一体形成されたヘッド部１２とからなる。
そして、ボルト１０のボディー部１１の外周には、半径方向で対向する半円形の係止溝１１ａが形成される。
即ち、係止溝１１ａは、上部側の切込み角が大きく、下部側の切込み角を小さく形成して、クランプ２０の固定部２２が係止溝１１ａに密着時、その固定部２２が離脱しないようになっている。

また、ボルト１０のボディー部１１の先端は、円錐体からなる凸部１１ｂが形成されてクランプ２０を容易に押しながら締結できるようになっている。
そして、ボディー部１１は、長さを伸ばしたり縮めたりすることができる可変形であって、被締結物１、２の間隔と、ボルト１０のヘッド部１２とクランプ２０の密着面との間隔が同一または大きく違わないようにすることが好ましい。
その理由は、ボルト１０のヘッド部１２とクランプ２０の密着面との間隔が被締結物１、２の間隔より大きい場合、その締結構造が緩んでしまうことがあり、これを防止するためである。

クランプ２０は、板部材が各々適正間隔をおいて２ヶ所で内側に折曲形成された折曲部２１と、その先端が各々外側に折曲された固定部２２とからなる圧縮ブラケット状であって、その中心にボルト１０の挿入される締結孔２３が形成されている。
この際、対向する固定部２２は、各々弾力的に締め付ける形状であって互いに近接して形成され、固定部２２がボディー部１１の係止溝１１ａに密着、係止され、弾力的に固く締め付け離脱を防止する。

このように構成された本発明の動作状態を説明する。
図２に示すように、締結対象である一対の被締結物１、２にボルト１０のボディー部１１を挿入する。
次に、クランプ２０をその締結孔２３を通じてボルト１０に挿入するが、この際、ボルト１０の凸部１１ｂがクランプ２０の固定部２２を押し付け、これにより弾力的に開かれた固定部２２は、ボルト１０の係止溝１１ａに到達し締結され、固く締め付けるようになる。

逆に、ボルト１０及びクランプ２０の締結構造を解体する場合、ボルト１０を一方向に９０゜回すと、そのボディー部１１の外径に沿って固定部２２が両側に弾力的に開かれボルト１０及びクランプ２０が解体可能な状態になる。
その後、ボルト１０のボディー部１１をクランプ２０の締結孔２３から離脱して解体する。

本発明による自動車用ボルト及びクランプの締結構造は、従来に比べ、ボルト１０の回転作動を画期的に減らし容易に締結、解体することができる新しい締結構造である。

本発明による自動車用ボルト及びクランプの締結構造を示した分解斜視図である。 本発明による自動車用ボルト及びクランプの締結構造の作動方法を示した作動図である。 従来の自動車用ボルト及びナットの締結構造を示した斜視図である。

符号の説明

１０ ボルト
１１ ボディー部
１１ａ 係止溝
１１ｂ 凸部
１２ ヘッド部
２０ クランプ
２１ 折曲部
２２ 固定部
２３ 締結孔

Claims (3)

1. 被締結物に嵌合されるボディー部と、そのボディー部の一端に一体に形成されたヘッド部とからなり、前記ボディー部の外径には各々両側にお互い対向する半円形の係止溝が形成されて、その先端は円錐形の凸部が形成されたボルトと；
   中心に締結孔の形成された板部材が各々適正間隔をおいて２ヶ所で内側に折曲形成された折曲部と、その先端は外側に折曲形成された固定部とからなり、前記固定部が向かい合う形態でお互い締め付ける圧縮ブラケット状のクランプとから構成されることを特徴とする自動車用ボルト及びクランプの締結構造。
2. 前記ボディー部は、その長さが調節できる可変形であることを特徴とする請求項１に記載の自動車用ボルト及びクランプの締結構造。
3. 前記係止溝は、上部側の切込み角が大きく、下部側の切込み角を小さく形成することを特徴とする請求項項１に記載の自動車用ボルト及びクランプの締結構造。