JP2005133320A - 車両用ドアロック装置 - Google Patents

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Katsutoshi Fukunaga
勝稔 福永
Atsushi Suzumura
淳 鈴村
Takashi Nishio
貴士 西尾
Akira Muramatsu
明 村松
Shigeru Tanabe
茂 田辺
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Abstract

【課題】 車両への搭載性を損なうことなく、ダブルロックをセット状態からアンセット状態に切り替えてアンロック状態にする際に要する時間を短縮化することができる車両用ドアロック装置を提供する。
【解決手段】 車両用ドアロック装置10は、セクターギヤ13を中立状態の位置若しくは第1作動位置に機械的に保持させるのみで、第1コントロールレバー15を介してアウトプットレバー14の位置(第1〜第3作動状態の位置)を順次切り替え、第1及び第2コントロールレバー15,16を介してロック・アンロック状態及びダブルロックのセット・アンセット状態を切り替える。また、単一のアクチュエータ12の1回の駆動によるセクターギヤ13の連続的な回動によって、第1及び第2コントロールレバー15,16を介してロック状態であってダブルロックのセット状態からアンセット状態に切り替えてアンロック状態へと移行させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両用ドアロック装置に関するものである。
従来、車両用ドアロック装置としては、例えば特許文献1〜3に記載されたものが知られている。これら車両用ドアロック装置は、車両ドアの開放を可能にするアンロック状態と車両ドアの開放を不可能にするロック状態とを切り替える機構部に加えて、ロック状態からアンロック状態への切り替えが可能なダブルロックのアンセット状態と同切り替えが不可能なダブルロックのセット状態とを切り替える機構部を備えている。
特開2002−38797号公報 特開2001−90411号公報 特公平7−84826号公報
ところで、特許文献1の車両用ドアロック装置は、ロック・アンロックの切り替え及びダブルロックのセット・アンセット状態の切り替え用に2個のアクチュエータが搭載されており、装置が大型化して車両への搭載性を損ねている。
また、特許文献2の車両用ドアロック装置は、単一の電動モータでロック・アンロック状態及びダブルロックのセット・アンセット状態を切り替えるものであるが、これらの切り替えのためには電動モータによりロッドを中間のストロークで停止させる必要があり、位置検出用のセンサを要することで構造が複雑化してしまう。
さらに、特許文献3の車両用ドアロック装置も、単一の電動モータでロック・アンロック状態及びダブルロックのセット・アンセット状態を切り替えるものであるが、ダブルロックをセット状態からアンセット状態に切り替えてアンロックする場合に、2回の通電を要している。具体的には、ダブルロックのセット状態において、電動モータに通電してアンセット状態に切り替えた後、一旦、電動モータを中立復帰させる。そして、再度、この状態で電動モータに通電してアンロック状態からロック状態に切り替えた後、電動モータを中立復帰させる。従って、以上の段階的な通電を要することで上記切り替えに要する時間が全体として長くなってしまう。
本発明の目的は、車両への搭載性を損なうことなく、ダブルロックをセット状態からアンセット状態に切り替えてアンロック状態にする際に要する時間を短縮化することができる車両用ドアロック装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、アクチュエータに連結され、第1作動位置から第2作動位置までの範囲に規制されて回動駆動されるとともに該アクチュエータの駆動停止時に該第1及び第2作動位置の中間の中立状態の位置に復帰させる付勢力を有する第1回動体と、第1作動状態の位置でアンロック状態を、第2作動状態の位置でロック状態であって室内側からのアンロック操作力が伝達可能なダブルロックのアンセット状態を、第3作動状態の位置でロック状態であって室内側からのアンロック操作力が伝達不可能なダブルロックのセット状態を順次設定する第2回動体と、前記アクチュエータの駆動により前記第1回動体が中立状態の位置から第1作動位置へと回動することで第1作動状態の位置にある前記第2回動体を第2作動状態の位置に回動させるとともに該アクチュエータの駆動停止に伴う該第1回動体の中立状態の位置への復帰を該第2回動体を第2作動状態の位置に残置したまま許容し、該アクチュエータの駆動により該第1回動体が中立状態の位置から第1作動位置へと回動することで第2作動状態の位置にある該第2回動体を第3作動状態の位置に回動させるとともに該アクチュエータの駆動停止に伴う該第1回動体の中立状態の位置への復帰を阻止する付勢力を設定し、該アクチュエータの駆動により該第1回動体が第1作動位置から第2作動位置へと回動することで第3作動状態の位置にある該第2回動体を第1作動状態の位置に回動させる制御部材と、を備えたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、アクチュエータに連結され、第1作動位置から第2作動位置までの範囲に規制されて回動駆動されるとともに該アクチュエータの駆動停止時に該第1及び第2作動位置の中間の中立状態の位置に復帰させる付勢力を有する第1回動体と、第1作動状態の位置でアンロック状態を、第2作動状態及び第3作動状態の位置でロック状態を設定する第2回動体と、室内側からの操作力が伝達されてロック状態の位置とアンロック状態の位置とに回動するロッキングレバーと、前記第2回動体に回動可能に支持されて前記第1回動体に連結され、前記アクチュエータの駆動により該第1回動体が中立状態の位置から第1作動位置へと回動することで第1作動状態の位置にある該第2回動体を第2作動状態の位置に回動させるとともに該アクチュエータの駆動停止に伴う該第1回動体の中立状態の位置への復帰を該第2回動体を第2作動状態の位置に残置したまま許容し、該アクチュエータの駆動により該第1回動体が中立状態の位置から第1作動位置へと回動することで第2作動状態の位置にある該第2回動体を第3作動状態の位置に回動させ、該アクチュエータの駆動により該第1回動体が第1作動位置から第2作動位置へと回動することで第3作動状態の位置にある該第2回動体を第1作動状態の位置に回動させる第1コンロトールレバーと、前記第2回動体に回動可能に支持されて前記ロッキングレバーに連結され、該第2回動体の第1作動状態の位置及び第2作動状態の位置への選択的な回動に伴い該ロッキングレバーをアンロック状態の位置及びロック状態の位置に回動させるとともに該ロッキングレバーのアンロック状態の位置及びロック状態の位置への選択的な回動に伴い該第2回動体を第1作動状態の位置及び第2作動状態の位置に回動させるダブルロックのアンセット状態と、該第2回動体の第2作動状態の位置から第3作動状態の位置への回動において該ロッキングレバーをロック状態の位置に残置して該ロッキングレバーのアンロック状態の位置及びロック状態の位置への選択的な回動に伴う該第2回動体の回動を不可能にさせるダブルロックのセット状態と、を設定する第2コンロトールレバーと、前記第2コントロールレバー及び前記ロッキングレバーに連結され、前記第2回動体の第1作動状態の位置及び第2作動状態の位置への選択的な回動に伴う該第2コントロールレバーを介した該ロッキングレバーのアンロック状態の位置及びロック状態の位置への回動を案内するとともに、該第2回動体の第2作動状態の位置から第3作動状態の位置への回動において該第2コントロールレバーをロック状態の位置にあるロッキングレバーと干渉しないように案内するガイドレバーと、前記第2回動体が第3作動状態の位置にあるときに前記アクチュエータの駆動停止に伴う前記第1回動体の中立状態の位置への復帰を阻止する付勢部材と、を備えたことを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両用ドアロック装置において、前記第1コントロールレバーは、前記第1回動体に形成された係合孔に挿通される第1係合ピンにて該第1回動体に連結され、前記第1コントロールレバーは、前記アクチュエータの駆動により前記第1回動体が中立状態の位置から第1作動位置へと回動することで前記第1係合ピンが前記係合孔の内壁面に押圧されて第1作動状態の位置にある前記第2回動体を第2作動状態の位置に回動させるとともに該第1係合ピンと該係合孔との間隙の範囲で吸収することで該第2回動体を第2作動状態の位置に残置したまま該アクチュエータの駆動停止に伴う該第1回動体の中立状態の位置への復帰を許容し、前記第1回動体の中立状態の位置への復帰に伴い前記第1係合ピンが前記係合孔に係止され前記アクチュエータの駆動により該第1回動体が中立状態の位置から第1作動位置へと回動することで該第1係合ピンが該係合孔の内壁面に押圧されて第2作動状態の位置にある前記第2回動体を第3作動状態の位置に回動させ、前記アクチュエータの駆動により前記第1回動体が第1作動位置から第2作動位置へと回動することで前記第1係合ピンが前記係合孔の内壁面に押圧されて第3作動状態の位置にある前記第2回動体を第1作動状態の位置に回動させることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の車両用ドアロック装置において、前記ガイドレバーは、前記第2コントロールレバーに形成された第2係合ピンが前記ロッキングレバーに形成されたロッキングレバー側係合孔とともに挿通されるガイドレバー側係合孔にて該第2コントロールレバー及び該ロッキングレバーに連結され、前記ガイドレバーは、前記第2回動体の第1作動状態の位置及び第2作動状態の位置への選択的な回動に伴い前記第2係合ピンを前記ガイドレバー側係合孔に沿って移動させつつ該第2係合ピンに前記ロッキングレバー側係合孔の内壁面を押圧させて該ロッキングレバーをアンロック状態の位置及びロック状態の位置へと回動させ、前記第2回動体の第2作動状態の位置から第3作動状態の位置への回動において前記第2係合ピンに前記ガイドレバー側係合孔の内壁面を押圧させて該第2係合ピンを前記ロッキングレバー側係合孔に沿って移動させることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の車両用ドアロック装置において、前記第2回動体の第1作動状態の位置及び第2作動状態の位置への選択的な回動において、前記ロッキングレバー側係合孔及び前記ガイドレバー側係合孔に挿通された前記第2係合ピンを支持するガイド壁部を備えたことを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用ドアロック装置において、前記第1回動体と当接することで該第1回動体の回動範囲を第1作動位置から第2作動位置までの範囲に規制する規制部材を備え、前記アクチュエータは、前記規制部材による前記第1回動体の回動規制に伴う負荷の増大に基づき駆動停止されることを要旨とする。
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、前記アクチュエータの駆動により前記第1回動体が中立状態の位置から第1作動位置へと回動することで第1作動状態の位置にある前記第2回動体が第2作動状態の位置に回動される。そして、該アクチュエータの駆動停止に伴う該第1回動体の中立状態の位置への復帰が該第2回動体を第2作動状態の位置に残置したまま許容される。従って、第1回動体の中立状態の位置に対して第2回動体が第1若しくは第2作動状態の位置に配置され、アクチュエータを駆動停止してもアンロック状態若しくはロック状態であってダブルロックのアンセット状態が設定される。
そして、前記アクチュエータの駆動により該第1回動体が中立状態の位置から第1作動位置へと回動することで第2作動状態の位置にある該第2回動体が第3作動状態の位置に回動され、該アクチュエータの駆動停止に伴う該第1回動体の中立状態の位置への復帰を阻止する付勢力が設定される。従って、アクチュエータを駆動停止しても第2回動体が第3作動状態の位置に保持され、ロック状態であってダブルロックのセット状態が設定される。
このように、第1回動体を中立状態の位置若しくは第1作動位置に機械的に保持させるのみで、第2回動体の位置(第1〜第3作動状態の位置)が順次切り替えられ、ロック・アンロック状態及びダブルロックのセット・アンセット状態が切り替えられる。
一方、前記アクチュエータの駆動により該第1回動体が第1作動位置から第2作動位置へと回動することで第3作動状態の位置にある該第2回動体が第1作動状態の位置に回動される。従って、前記アクチュエータの1回の駆動による該第1回動体の連続的な回動によって、ロック状態であってダブルロックのセット状態からアンセット状態に切り替えてアンロック状態へと移行させることができ、この移行に要する時間が短縮化される。
また、以上の一連の動作が単一のアクチュエータのみで実現されることで、例えばロック・アンロック状態及びダブルロックのセット・アンセット状態の各切り替え用のアクチュエータを搭載する場合に比べて車両への搭載性が向上される。
請求項2に記載の発明によれば、前記アクチュエータの駆動により前記第1回動体が中立状態の位置から第1作動位置へと回動することで第1コントロールレバーを介して第1作動状態の位置にある前記第2回動体が第2作動状態の位置に回動される。そして、該アクチュエータの駆動停止に伴う該第1回動体の中立状態の位置への復帰が第1コントロールレバーを介して該第2回動体を第2作動状態の位置に残置したまま許容される。
そして、前記アクチュエータの駆動により該第1回動体が中立状態の位置から第1作動位置へと回動することで第1コントロールレバーを介して第2作動状態の位置にある該第2回動体が第3作動状態の位置に回動され、該アクチュエータの駆動停止に伴う該第1回動体の中立状態の位置への復帰が付勢部材により阻止される。
また、前記アクチュエータの駆動により該第1回動体が第1作動位置から第2作動位置へと回動することで第1コントロールレバーを介して第3作動状態の位置にある該第2回動体が第1作動状態の位置に回動される。
一方、該第2回動体の第1作動状態の位置及び第2作動状態の位置への選択的な回動に伴いガイドレバーに案内される第2コントロールレバーを介して該ロッキングレバーをアンロック状態の位置及びロック状態の位置に回動させるとともに該ロッキングレバーのアンロック状態の位置及びロック状態の位置への選択的な回動に伴い該第2回動体を第1作動状態の位置及び第2作動状態の位置に回動させるダブルロックのアンセット状態と、該第2回動体の第2作動状態の位置から第3作動状態の位置への回動においてガイドレバーに案内される第2コントロールレバーを介して該ロッキングレバーをロック状態の位置に残置して該ロッキングレバーのアンロック状態の位置及びロック状態の位置への選択的な回動に伴う該第2回動体の回動を不可能にさせるダブルロックのセット状態とが設定される。
このように、第1回動体を中立状態の位置若しくは第1作動位置に機械的に保持させるのみで、第1コントロールレバーを介して第2回動体の位置(第1〜第3作動状態の位置)が順次切り替えられ、これら第1及び第2コントロールレバーを介してロック・アンロック状態及びダブルロックのセット・アンセット状態が切り替えられる。
また、前記アクチュエータの1回の駆動による該第1回動体の連続的な回動によって、これら第1及び第2コントロールレバーを介してロック状態であってダブルロックのセット状態からアンセット状態に切り替えてアンロック状態へと移行させることができ、この移行に要する時間が短縮化される。
さらに、以上の一連の動作が単一のアクチュエータのみで実現されることで、例えばロック・アンロック状態及びダブルロックのセット・アンセット状態の各切り替え用のアクチュエータを搭載する場合に比べて車両への搭載性が向上される。
請求項3に記載の発明によれば、前記第1回動体と前記第1コントロールレバーとは、該第1回動体に形成された係合孔に該第1コントロールレバーの第1係合ピンを挿通する極めて簡易な構造で連結される。
請求項4に記載の発明によれば、前記第2コントロールレバーと前記ガイドレバー及びロッキングレバーとは、該ガイドレバーに形成されたガイドレバー側係合孔及びロッキングレバーに形成されたロッキングレバー側係合孔に該第2コントロールレバーの第2係合ピンを挿通する極めて簡易な構造で連結される。
請求項5に記載の発明によれば、前記第2回動体の第1作動状態の位置及び第2作動状態の位置への選択的な回動において、前記ガイド壁部により前記ロッキングレバー側係合孔及び前記ガイドレバー側係合孔に挿通された前記第2係合ピンが支持されることで、ガイドレバーの揺動が抑制されて第2コントロールレバーを介した該ロッキングレバーのアンロック状態の位置及びロック状態の位置への回動がより安定化される。
請求項6に記載の発明によれば、前記アクチュエータは、前記規制部材による前記第1回動体の移動規制に伴う負荷の増大に基づき駆動停止される。従って、第2回動体の位置(第1〜第3作動状態の位置)、すなわちロック・アンロック状態及びダブルロックのセット・アンセット状態の切り替え完了を監視するための位置検出用のセンサが不要であり、構造が簡易化される。
以上詳述したように、請求項1乃至6に記載の発明では、車両への搭載性を損なうことなく、ダブルロックをセット状態からアンセット状態に切り替えてアンロック状態にする際に要する時間を短縮化することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。図1は本実施形態の車両用ドアロック装置10を示す側面図であり、図2はその断面図であり、図3は分解斜視図である。この車両用ドアロック装置10は、自動車などの車両のドアに搭載されるもので、ハウジング11と、アクチュエータ12と、セクターギヤ13と、アウトプットレバー14と、第1コントロールレバー15と、第2コントロールレバー16と、ガイドレバー17と、ロッキングレバー18と、オープンリンク19と、キーロータ20と、キーレバー21と、図2に示した連結レバー22及びインサイドオープンレバー23とを備えている。
ハウジング11は、内部に収容空間を有する略箱状に形成されており、上記構成品等を支持している。なお、図1では、便宜的にハウジング11を構成するカバーの大部分を破断し内部の構成品が露出するように図示している。
アクチュエータ12は、キーブレードやドア室内トリムに設けたロック・アンロックスイッチの遠隔操作(ロック・アンロック操作)や、ダブルロックスイッチの遠隔操作(セット・アンセット操作)が図示しない制御回路にて検出されることで駆動制御されるものである。このアクチュエータ12は、ハウジング11に保持された電動モータ26と、電動モータ26の回転軸に固着されたウォーム27と、ウォーム27に噛合連結されたウォームホイール28と、ハウジング11に軸支されてウォームホイール28と一体回動する出力ギヤ29とを備えている。そして、ハウジング11とウォームホイール28との間には、出力ギヤ29(セクターギヤ13)の回動位置を後述する中立状態の位置に復帰させる付勢力を生じるリターンスプリング30が介装されている。
セクターギヤ13は、ウォームホイール28の一側(図1の右側)の、オープンリンク19及びキーレバー21の中間部において、ハウジング11に形成された段付き円柱状の軸部11aが挿通されることで図示時計方向及び反時計方向に回動可能に支持されている。このセクターギヤ13には、出力ギヤ29側に伸びてこれと噛合連結されたギヤ部31が形成されている。そして、ギヤ部31は、出力ギヤ29の回動位置が中立状態の位置にあるときにその周方向略中央部において出力ギヤ29と噛合し、セクターギヤ13の中立状態の位置を設定している。従って、セクターギヤ13は、出力ギヤ29が正逆いずれかの方向に回動することで図示時計方向若しくは反時計方向への選択的な回動が可能である。
また、このセクターギヤ13には、回動中心(軸部11a)からキーレバー21側に伸びる第1レバー部32と、これとは反対側に伸びる第2レバー部33とを有している。そして、第1レバー部32には、第1コントロールレバー15に対応して長孔状の係合孔34が形成されている。この係合孔34は、周方向に伸びる第1係合孔34aと、同第1係合孔34aの周方向一側(図1の右側)端部において先端側に伸びる第2係合孔34bとを有している。
第2レバー部33には、その長手方向中間部において一側(図1において紙面に直交する奥側、すなわちハウジング11の底壁側)にストッパゴム35が装着されている。ハウジング11にはこのストッパゴム35に対応して他側(図1において紙面に直交する手前側)に突出する一対の規制壁部11b,11cが形成されている。これら規制壁部11b,11cは、前記軸部11aの径方向に伸びるように形成されている。第2レバー部33(セクターギヤ13)はストッパゴム35が規制壁部11b,11cの対向する内壁面に当接するまでの範囲にその回動範囲が規制されている。
ここで、セクターギヤ13(第2レバー部33)が図示時計方向に回動したとして規制壁部11bによりその回動が規制されたときの位置をセクターギヤ13の第1作動位置という(図5参照)。また、セクターギヤ13(第2レバー部33)が図示反時計方向に回動したとして規制壁部11cによりその回動が規制されたときの位置をセクターギヤ13の第2作動位置という(図10参照)。そして、セクターギヤ13(第2レバー部33)がこれら規制壁部11b,11c間の中央に配置されるときの位置は、上記中立状態の位置に一致している。後述するように、第1作動位置は、車両用ドアロック装置10のロック状態及びダブルロックのセット状態に移行させるための位置である。一方、第2作動位置は、車両用ドアロック装置10のアンロック状態及びダブルロックのアンセット状態に移行させるための位置である。
アウトプットレバー14は、セクターギヤ13を貫通した前記軸部11aの先端部が挿通されることで図示時計方向及び反時計方向に回動可能に支持されている。このアウトプットレバー14には、回動中心(軸部11a)からキーレバー21側に伸びる第1レバー部36と、これとは反対側であるオープンリンク19側に伸びる第2レバー部37とを有している。
第1レバー部36には、キーレバー21に対応して一側(図1において紙面に直交する手前側)に突出する係合ピン36aが形成されている。また、この第1レバー部36には、第1コントロールレバー15に対応して他側(図1において紙面に直交する奥側)に突出する軸部36bが形成されている(図2及び図3参照)。一方、第2レバー部37には、第2コントロールレバー16及びオープンリンク19にそれぞれ対応して一側及び他側(図1において紙面に直交する奥側及び手前側)に突出する軸部37a及び係合ピン37bが形成されている(図2及び図3参照)。これら軸部37a及び係合ピン37bは、同一軸線上に配置されている。
第1コントロールレバー15は、上記軸部36bが挿通されることでアウトプットレバー14(第1レバー部36)に対し図示時計方向及び反時計方向に回動可能に支持されている。この第1コントロールレバー15の先端部には、前記セクターギヤ13の係合孔34に対応して一側(図1において紙面に直交する奥側)に突出する第1係合ピン15aが形成されている。第1コントロールレバー15は、係合孔34に第1係合ピン15aが挿通されることでセクターギヤ13(第1レバー部32)と連結されている。
なお、ハウジング11には、係合孔34を貫通する第1係合ピン15aの先端部に対応してその一側(図1の上側)に第1ガイド壁部11dが形成されている。この第1ガイド壁部11dは、一側(図1において紙面に直交する手前側)に突出形成されている。そして、この第1ガイド壁部11dの一側(図1の右側)端部には、スプリング38の一端が片持ちで保持されている。このスプリング38の他端(自由端)は、係合孔34を貫通する第1係合ピン15aの先端部を係合孔34(第1及び第2係合孔34a,34b)の径方向外側の内壁面若しくは第1ガイド壁部11dの対向面側に付勢するように第1ガイド壁部11dに沿って他側(図1の左側)に伸びている。特に、スプリング38の長手方向中間部には、第1ガイド壁部11dの対向面側に突出する曲成部38aが形成されている。
ここで、セクターギヤ13及びアウトプットレバー14の各回動位置と、第1係合ピン15aとの配置関係について説明する。図1に示されるように、出力ギヤ29及びセクターギヤ13の回動位置がそれぞれ中立状態の位置にあり、アウトプットレバー14が当該位置(以下、第1作動状態の位置という)にあるとする。後述するように、アウトプットレバー14は、この第1作動状態の位置で安定保持されるようになっている。このとき、第1係合ピン15aは、前記第1係合孔34aの周方向一側(図1の左側)の内壁面に当接するように設定されている。
この状態でアクチュエータ12を駆動してセクターギヤ13を図示時計方向に規制壁部11bにより規制される第1作動位置まで回動させると、第1係合孔34aの内壁面に第1係合ピン15aが押圧されることで、第1コントロールレバー15を介してアウト プットレバー14は一体となって図示時計方向に回動する(図5参照)。このときのアウトプットレバー14の位置を第2作動状態の位置という。後述するように、アウトプットレバー14は、この第2作動状態の位置でも安定保持されるようになっている。
セクターギヤ13の回動が規制壁部11bにより規制された状態でアクチュエータ12の駆動が更に継続されると、負荷の増大に伴って電動モータ26に供給される電流量が増加する。アクチュエータ12は、図示しない制御回路にてこの電流量の増加が検出されることでその駆動が停止されるようになっている。アクチュエータ12の駆動が停止されるとウォームホイール28は回動自在となり、前記出力ギヤ29を介してセクターギヤ13は前記リターンスプリング30の付勢力にて中立状態の位置に復帰する(図6参照)。このとき、第1係合孔34aの周方向の間隙分で第1コントロールレバー15を介したセクターギヤ13とアウトプットレバー14との干渉が吸収され、セクターギヤ13はアウトプットレバー14を第2作動状態の位置に残置したまま中立状態の位置に復帰する。この状態では、第1係合ピン15aは、前記第1係合孔34aの周方向他側(図6の右側)に配置され、曲成部38aにおいてスプリング38により押圧されてこれに連続する第2係合孔34bの先端側の内壁面に当接するように設定されている。従って、セクターギヤ13の図示時計方向への回動に対しては、第1コントロールレバー15を介したアウトプットレバー14の相対回動が規制される。
すなわち、この状態でアクチュエータ12を駆動してセクターギヤ13を図示時計方向に規制壁部11bにより規制される第1作動位置までまで回動させると、第2係合孔34bの内壁面に第1係合ピン15aが押圧されることで、第1コントロールレバー15を介してアウトプットレバー14は一体となって図示時計方向に更に回動する(図8参照)。このときのアウトプットレバー14の位置を第3作動状態の位置という。後述するように、この状態では、セクターギヤ13は前記リターンスプリング30の付勢力に関わらず当該位置(第1作動位置)に安定保持されるようになっている。従って、上述の態様でアクチュエータ12の駆動が停止されても、セクターギヤ13は中立状態の位置に復帰することはなく、アウトプットレバー14はこの第3作動状態の位置でも安定保持されるようになっている。
第2コントロールレバー16は、上記軸部37aが挿通されることでアウトプットレバー14(第2レバー部37)に対し図示時計方向及び反時計方向に回動可能に支持されている。この第2コントロールレバー16の先端部には、ガイドレバー17及びロッキングレバー18に対応して一側(図1において紙面に直交する奥側)に突出する第2係合ピン16aが形成されている。
なお、前記規制壁部11b,11cの一側(図1の下側)には、同図において左下側に線状に伸びる第2ガイド壁部11eが形成されている。この第2ガイド壁部11eは、他側(図1において紙面に直交する手前側)に突出形成されている。後述するように、第2ガイド壁部11eは、前記アウトプットレバー14の第1及び第2作動状態の位置の間で第2係合ピン16aの移動を補助的に案内するためのものである。
ガイドレバー17は、前記規制壁部11b,11c間の一側(図1の下側)において、ハウジング11に形成された円筒状の軸部11f(図3参照)が挿通されることで図示時計方向及び反時計方向に回動可能に支持されている。この軸部11fは、第2ガイド壁部11eの基端側(図1の右側)の近傍においてその他側(図1の上側)に配置されている。このガイドレバー17は、回動中心に対して一側(図1の右側)の先端部に係止片17aを有している。この係止片17aには、ガイドレバー17を貫通する軸部11fの先端部を包囲する態様で装着されたスプリング39の一端が係止されている。このスプリング39の他端は前記規制壁部11cの外側面に係止されており、スプリング39は規制壁部11cに対して係止片17aを押し下げる付勢力、すなわちガイドレバー17を図示時計方向に回動させようとする付勢力を生じている。このスプリング39は、軸部11fにスナップ40が装着されることでガイドレバー17とともに抜け止めされている。
また、ガイドレバー17は、回動中心に対して他側(図1の左側)に伸びるレバー部17bを有しており、このレバー部17bには長孔状の係合孔17cが形成されている。ガイドレバー17は、この係合孔17cに前記第2コントロールレバー16の第2係合ピン16aが挿通されることでこれに連結されている。なお、係合孔17cを貫通する第2係合ピン16aの先端部は、前記アウトプットレバー14の第1及び第2作動状態の位置の間で前記第2ガイド壁部11e上に支持されている。
ロッキングレバー18は、第2コントロールレバー16及びガイドレバー17の一側(図1の下側)において、ハウジング11に形成された円筒状の軸部11g(図3参照)が挿通されることで図示時計方向及び反時計方向に回動可能に支持されている。そして、ロッキングレバー18は、軸部11gにスナップ41が装着されることで抜け止めされている。このロッキングレバー18は、回動中心(スナップ41)から第2コントロールレバー16及びガイドレバー17側に伸びる第1レバー部42と、その反対側に伸びる第2レバー部43とを有している。
そして、第1レバー部42には、前記ガイドレバー17(係合孔17c)を貫通する第2コントロールレバー16の第2係合ピン16aの先端部が挿通される長孔状の係合孔44が形成されている。この係合孔44は、径方向に伸びる第1係合孔44aと、同第1係合孔44aの基端部において周方向一側(図1の右側)に伸びる第2係合孔44bを有している。
一方、第2レバー部43には、ケーブル連結部43aが形成されており、このケーブル連結部43aにはロッキングケーブル45の係合片45aが連結されている。このロッキングケーブル45は、ドア室内トリムに設けた図示しないロックノブに連結されており、ロックノブがロック・アンロック操作されることで係合片45aを出没させてロッキングレバー18を図示反時計方向若しくは時計方向へ回動させる。なお、図1では、ロッキングケーブル45の係合片45aを引き込んだ状態を示しており、このときのロッキングレバー18の位置をそのアンロック状態の位置という。また、この状態でロッキングケーブル45の係合片45aを押し出して図示反時計方向へ回動させたときのロッキングレバー18の位置をそのロック状態の位置という(図6参照)。従って、ロッキングレバー18は、アンロック状態の位置とロック状態の位置とに変位(回動)する。以下に説明するように、ロッキングレバー18は、アウトプットレバー14の第1〜第3作動状態の位置に対応してもロック・アンロック状態の位置に選択的に設定される。
なお、第2レバー部43には係止孔43bが形成されており、同係止孔43bにはハウジング11に一端が保持された位置決め用スプリング46の他端が係止されている。この位置決め用スプリング46は、ロッキングレバー18の回動位置をロック・アンロック状態の位置に選択的に安定保持してロッキングレバー18の揺動を抑制するためのものである。
ここで、前記アウトプットレバー14の第1〜第3作動状態の位置に対応する第2コントロールレバー16(第2係合ピン16a)、ガイドレバー17(係合孔17c)及びロッキングレバー18(係合孔44)の配置関係について説明する。図1に示されるように、アウトプットレバー14が第1作動状態の位置にあるとき、軸部37aに支持された第2コントロールレバー16の第2係合ピン16aは、係合孔17cの回動中心側の内壁面及び第1係合孔44aの先端側の内壁面と当接するように設定されている。
この状態でアウトプットレバー14が図示時計方向へ回動して第2作動状態の位置に変位すると、これに伴い第2コントロールレバー16の第2係合ピン16aは、第1係合孔44aの内壁面を押圧してロッキングレバー18を図示反時計方向へ回動させつつ、第2ガイド壁部11e及び係合孔17cに沿ってその先端側に移動する(図6参照)。このとき、第2コントロールレバー16の第2係合ピン16aは、第2ガイド壁部11eの先端から突出して係合孔17cの先端側の内壁面と当接するように、且つ、第2係合孔44bに連続する第1係合孔44aの基端側の内壁面と当接するように設定されている。従って、第2コントロールレバー16は、第2ガイド壁部11eによって規制されることなく、第2係合孔44bに沿って図示反時計方向へ回動しうるようになっている。
なお、この状態では、アウトプットレバー14の回動中心と第2係合ピン16aを結ぶ線上に対してスプリング39側に第2コントロールレバー16の回動中心(軸部37a)が配置される。従って、アウトプットレバー14は、スプリング39によりガイドレバー17及び第2コントロールレバー16を介して図示反時計方向へ回動させる側に付勢される。しかしながら、ロッキングレバー18がロック状態の位置に安定保持されることで、第2コントロールレバー16を介してアウトプットレバー14は当該位置を維持する。
次に、この状態でアウトプットレバー14が図示時計方向へ更に回動すると、これに伴い第2コントロールレバー16の第2係合ピン16aは、スプリング39に抗して係合孔17cの内壁面を押圧してガイドレバー17を図示反時計方向へ回動させつつ、第2係合孔44bに沿ってその先端側へと移動し、アウトプットレバー14の回動中心と第2係合ピン16aを結ぶ線上に第2コントロールレバー16の回動中心(軸部37a)が配置される(図7参照)。従って、アウトプットレバー14の回動位置が図6〜図7の状態の範囲にあるときは、アウトプットレバー14は、スプリング39によりガイドレバー17及び第2コントロールレバー16を介して図示反時計方向へ回動させる側に付勢される。そして、これを経過してアウトプットレバー14が図示時計方向へ更に回動し第3作動状態の位置に変位すると、第2コントロールレバー16の第2係合ピン16aは、同様に移動してアウトプットレバー14の回動中心と第2係合ピン16aを結ぶ線上に対してスプリング39の反対側に第2コントロールレバー16の回動中心(軸部37a)が配置される(図8参照)。従って、この状態では、アウトプットレバー14は、スプリング39によりガイドレバー17及び第2コントロールレバー16を介して図示時計方向へ回動させる側に付勢される。既述のように、アウトプットレバー14が第2作動状態の位置から第3作動状態の位置へと変位する間は、セクターギヤ13及びアウトプットレバー14は一体回動する。このため、アウトプットレバー14は、セクターギヤ13の図示時計方向への回動が規制壁部11bにより規制される第3作動状態の位置を維持するように付勢される。
アクチュエータ12の駆動が停止された状態では、前記出力ギヤ29を介してセクターギヤ13には前記リターンスプリング30により中立状態の位置に復帰させようとする付勢力が生じる。本実施形態では、アウトプットレバー14が第3作動状態の位置にあるときにスプリング39が当該位置を維持しようとする付勢力は、リターンスプリング30がセクターギヤ13を中立状態の位置に復帰させようとする付勢力よりも大きくなるように設定されている。
なお、アウトプットレバー14の第3作動状態の位置では、第2係合ピン16aは第2係合孔44bの先端側に移動している。従って、この状態でロッキングケーブル45の係合片45aを引き込んでロッキングレバー18を図示時計方向に回動させても、第2係合孔44bの周方向の間隙の範囲で第2係合ピン16aとロッキングレバー18との干渉が吸収されるようになっている(図9参照)。
一方、アウトプットレバー14の第3作動状態の位置から第2、第1作動状態の位置へと順次変位させることで、逆動作で第2コントロールレバー16(第2係合ピン16a)、ガイドレバー17(係合孔17c)及びロッキングレバー18(係合孔44)の配置関係が復帰するのはいうまでもない。
オープンリンク19は、インサイドオープンレバー23の近傍に配置されており、その一端には前記アウトプットレバー14の係合ピン37bが挿通される長孔状の係合溝19aが形成されている。オープンリンク19は、アウトプットレバー14に対し係合溝19aの長手方向に所定の範囲で移動可能に支持されている。
また、オープンリンク19の他端には、ハウジング11に設けられたオープンレバー51に連結される連結部19bが形成されており、オープンリンク19はオープンレバー51に対し揺動可能に支持されている。図2に示されるように、このオープンレバー51は、支持ピン52にてハウジング11に図示時計方向及び反時計方向に回動可能に取付けられており、トーションスプリング53により所定の回動位置に安定配置されている。オープンレバー51は、一方の回動端部51aにおいて上記オープンリンク19の連結部19bと連結されており、回動中心を挟んでその反対側の他方の回動端部51bにおいて図示しないアウトサイドハンドルと連結される。オープンレバー51は、アウトサイドハンドルの開方向への操作(開操作)により、トーションスプリング53に抗して上記回動端部51a、すなわちオープンリンク19の連結部19bを上動させるように回動する。
さらに、オープンリンク19には、上記係合溝19a及び連結部19bの中間部にL字状の係合片部19cが形成されている。図2に示されるように、この係合片部19cは、ハウジング11に図示時計方向及び反時計方向に回動可能に取付けられたリフトレバー54の近傍に配置されている。このリフトレバー54は、図11に示したラッチ55a及びポール55bからなるドアラッチ機構55のポール55bと一体回動するように連結されており、その先端部には係合片54aが形成されている。このドアラッチ機構55は、ボディ側に取り付けられているストライカSと係合することで車両ドアを閉鎖する。すなわち、車両ドアを閉めるときラッチ55aが回転してストライカSと係合し、同時にポール55bがラッチ55aを回り止めすることで車両ドアを閉鎖する。また、ポール55bを動かしてラッチ55aの回り止めを解除すると、ラッチ55aは弾性部材(図示略)による復元力にて戻り回転し、ストライカSとの係合状態を解除して車両ドアを開放する。つまり、ポール55bと一体回動するリフトレバー54の係合片54aが上動することでドアラッチ機構55によるストライカSとの係合状態が解除されるようになっている。
ここで、アウトプットレバー14の第1〜第3作動状態の位置に対応する係合片部19c及び係合片54aの配置関係について説明する。アウトプットレバー14が第1作動状態の位置にある状態(図1参照)では、第2レバー部37の係合ピン37bによってオープンリンク19の一端が一側(図1の右側)に案内される。このとき、上記係合片部19c及び係合片54aは、上下方向で対向配置されており、係合溝19aもその長手方向が上下方向に一致するように配置されている。従って、この状態でオープンリンク19を上動させれば、係合片部19cに押圧されて係合片54aが上動し、ドアラッチ機構55によるストライカSとの係合状態が解除される。従って、この状態は車両用ドアロック装置10のアンロック状態を設定している。
一方、アウトプットレバー14が第2作動状態の位置にある状態(図6参照)では、第2レバー部37の係合ピン37bによってオープンリンク19の一端が他側(図6の左側)に案内される。このとき、上記係合片部19cは、係合溝19aの長手方向に沿う延長線上が係合片54aから外れるように配置されている。従って、この状態でオープンリンク19を係合溝19aの長手方向に沿って上動させても、係合片部19cによって係合片54aが押圧されることはなく、ドアラッチ機構55によるストライカSとの係合状態は維持される。従って、この状態は車両用ドアロック装置10のロック状態を設定している。また、アウトプットレバー14が第2作動状態の位置にある状態では、ロッキングケーブル45の係合片45aを引き込んでロッキングレバー18を図示時計方向に回動させれば、第2コントロールレバー16を介してアウトプットレバー14は第1作動状態の位置に戻る。従って、この状態では室内側からのアンロック操作が可能であり、ダブルロックのアンセット状態を設定している。
さらに、アウトプットレバー14が第3作動状態の位置にある状態(図8参照)では、第2レバー部37の係合ピン37bによってオープンリンク19の一端が更に他側(図6の左側)に案内される。従って、この状態でも車両用ドアロック装置10のロック状態を設定している。また、既述のように、アウトプットレバー14が第3作動状態の位置にある状態では、ロッキングケーブル45の係合片45aを引き込んでロッキングレバー18を図示時計方向に回動させても、第2係合孔44bの周方向の間隙の範囲で第2係合ピン16aとロッキングレバー18との干渉が吸収される。従って、この状態では室内側からのアンロック操作が不可能になり、ダブルロックのセット状態を設定している。
キーロータ20は、ハウジング11に対しキーレバー21とともに回動可能に支持されており、図示しないキーシリンダと一体回動するように連結されている。キーロータ20は、キーブレード(図示省略)によるキーシリンダの回動操作によって図示時計方向若しくは反時計方向への選択的な回動が可能である。このキーロータ20には、キーレバー21に対応して一側(図1において紙面に直交する手前側)に突出する係合ピン20aが形成されている。
キーレバー21は、ハウジング11に対しキーロータ20と共通の回動中心にて回動可能に支持されている。キーレバー21には上記係合ピン20aに対応して円弧状に形成された係合孔21aが設けられており、キーレバー21はこの係合孔21aに係合ピン20aが挿入されることでキーロータ20と連結されている。
この係合孔21aには、上記係合ピン20aに対して周方向に所定の間隙が設定されており、この間隙の範囲でキーロータ20及びキーレバー21間の相対回動が許容されている。換言すれば、この間隙の範囲であればキーロータ20を回動させることなくキーレバー21の回動が可能である。これは、前記アウトプットレバー14の回動時にキーロータ20を介してキーシリンダが回動することを防止するためである。また、キーシリンダの回動操作により、上記間隙の範囲を超えてキーロータ20を回動させると、係合ピン20aに係合孔21aの対向する内壁面が押圧され、キーレバー21はキーロータ20と一体で図示時計方向若しくは反時計方向への選択的な回動が可能である。
キーレバー21の先端部には、回動中心側に凹設された係合溝21bが形成されている。そして、この係合溝21bには、前記アウトプットレバー14(第1レバー部36)に形成された係合ピン36aが係止されている。従って、例えばキーレバー21を回動させることで係合ピン36aが係合溝21bの対向する内壁面に押圧され、アウトプットレバー14は図示時計方向及び反時計方向のいずれかへの選択的な回動が可能である。いうまでもなく、キーレバー21とアウトプットレバー14との回動方向は互いに逆転している。
図2に示されるように、連結レバー22及びインサイドオープンレバー23は、それぞれハウジング11の外面側及び内面側において支持ピン56により回動可能に取付けられている。連結レバー22の一方の回動端部には、車両ドアの車内側に設けた図示しないインサイドハンドルと連結される連結部22aが形成されている。連結レバー22は、インサイドハンドルの開方向への操作(開操作)により回動する。
連結レバー22には、インサイドオープンレバー23に対応して一側(図2において左側)に突出する係止片22bが形成されており、インサイドオープンレバー23にはこの係止片20bが挿通される係止孔が形成されている。連結レバー22及びインサイドオープンレバー23は、係止片22bが係止孔に挿通されることで一体回動するように連結される。従って、連結レバー22を回動させると、インサイドオープンレバー23は一体回動する。
インサイドオープンレバー23は、その回動軌跡上に前記オープンリンク19の係合片部19cが配置されるように形成されている。従って、連結レバー22によりインサイドオープンレバー2を回動させると係合片部19cが押圧され、オープンリンク19を上動させる。なお、上記係合片部19cと前記リフトレバー54の係合片54aとが上下方向で対向配置されているか否かによって、オープンリンク19の上動に伴う前記ストライカSとの係合状態の解除の如何が切り替わることは既述のとおりである。
次に、本実施形態におけるアクチュエータ12の駆動との関連を中心とした動作について図4〜図10に基づき総括的に説明する。なお、図4〜図10は、各状態での車両用ドアロック装置10を示す側面図であり、便宜的に一部の構成品を割愛して図示している。
図4は、アンロック状態であり、且つ、ダブルロックのアンセット状態であるときを示す側面図である。この状態では、ロッキングレバー18がアンロック状態の位置に安定保持され、第2コントロールレバー16を介してアウトプットレバー14が第1作動状態の位置に保持される。このため、前記オープンリンク19の係合片部19c及び前記リフトレバー54の係合片54aは上下方向で対向配置されており、係合溝19aもその長手方向が上下方向に一致するように配置されている。いうまでもなく、この状態では、アクチュエータ12の駆動が停止されていることで、前記出力ギヤ29を介してセクターギヤ13は前記リターンスプリング30の付勢力にて中立状態の位置に配置されている。
従って、例えばアウトサイドハンドルの開方向への操作(開操作)によりオープンレバー51を介してオープンリンク19を上動させると、リフトレバー54の係合片54aは係合片部19cに押圧されて上動し、ドアラッチ機構55によるストライカSとの係合状態が解除される。あるいは、インサイドハンドルの開方向への操作(開操作)により連結レバー22を介してインサイドオープンレバー23を回動させると、これによって係合片部19cが押圧され(図2参照)、オープンリンク19を上動させる。これにより、リフトレバー54の係合片54aは係合片部19cに押圧されて上動し、ドアラッチ機構55によるストライカSとの係合状態が解除される。すなわち、この状態では、アウトサイドハンドル及びインサイドハンドルのいずれの開操作によっても車両ドアの開放が可能である。
この状態で、アクチュエータ12を駆動しリターンスプリング30に抗してセクターギヤ13を図示時計方向に前記第1作動位置まで回動させると、第1コントロールレバー15を介してアウトプットレバー14は第2作動状態の位置まで図示時計方向に回動する。そして、ロッキングレバー18は、第2コントロールレバー16を介してロック状態の位置に変位する。図5では、アクチュエータ12の駆動により上述の移行動作が完了する直前、すなわちダブルロックのアンセット状態においてアンロック状態からロック状態への移行が完了する直前の側面図を示している。なお、キーブレードによるキーシリンダのロック側への回動操作によりキーロータ20を介してキーレバー21を図示反時計方向に回動させても、アウトプットレバー14は第2作動状態の位置まで回動する。あるいは、ロックノブのロック操作により前記ロッキングケーブル45の係合片45aを押し出してロッキングレバー18を図示反時計方向に回動させても、第2コントロールレバー16を介してアウトプットレバー14は第2作動状態の位置まで回動する。
既述のように、セクターギヤ13を第1作動位置まで回動させると、負荷の増大に伴ってアクチュエータ12の駆動が停止され、前記出力ギヤ29を介してセクターギヤ13は前記リターンスプリング30の付勢力にて中立状態の位置に復帰する。いうまでもなく、キーブレードによるキーシリンダのロック側への回動操作やロックノブのロック操作では、第1係合孔34aの周方向の間隙分で第1コントロールレバー15(第1係合ピン15a)を介したセクターギヤ13とアウトプットレバー14との干渉が吸収され、セクターギヤ13はこの中立状態の位置を維持したままである。図6では、アクチュエータ12の駆動等により上述の移行動作が完了したとき、すなわちロック状態であり、且つ、ダブルロックのアンセット状態であるときの側面図を示している。この状態では、前記位置決め用スプリング46によりロッキングレバー18がロック状態の位置に安定保持されることで、第2コントロールレバー16を介してアウトプットレバー14は第2作動状態の位置に保持され、前記オープンリンク19の係合片部19cは係合溝19aの長手方向に沿う延長線上が係合片54aから外れるように配置されている。
従って、この状態でオープンリンク19を係合溝19aの長手方向に沿って上動させても、係合片部19cによって係合片54aが押圧されることはなく、ドアラッチ機構55によるストライカSとの係合状態は維持される。すなわち、この状態では、アウトサイドハンドル及びインサイドハンドルのいずれの開操作に関わらず車両ドアの開放が不可能である。
なお、前述のように、アウトプットレバー14が第2作動状態の位置にあってセクターギヤ13が中立状態の位置にあるとき、第1コントロールレバー15の第1係合ピン15aは、前記第1係合孔34aの周方向他側(図6の右側)に配置される。そして、第1係合ピン15aは、曲成部38aにおいてスプリング38により押圧されてこれに連続する第2係合孔34bの先端側の内壁面に当接している。従って、この状態でアクチュエータ12を駆動しリターンスプリング30に抗してセクターギヤ13を図示反時計方向に前記第2作動位置まで回動させると、第1係合ピン15aは第1ガイド壁部11dに押圧されてスプリング38に抗して第2係合孔34bの基端側、すなわち第1係合孔34aの周方向他側(図6の右側)に移動しつつ係合孔34の内壁面に押圧され、第1コントロールレバー15を介してアウトプットレバー14は第1作動状態の位置に復帰する。そして、ロッキングレバー18も第2コントロールレバー16を介してアンロック状態の位置に戻る。
なお、キーブレードによるキーシリンダのアンロック側への回動操作やロックノブのアンロック操作でも、アウトプットレバー14の回動に伴い第1係合ピン15aは第1ガイド壁部11dに押圧されてスプリング38に抗して第2係合孔34bの基端側、すなわち第1係合孔34aの周方向他側(図6の右側)に移動する。これにより、第1係合孔34aの周方向の間隙分で第1コントロールレバー15(第1係合ピン15a)を介したセクターギヤ13とアウトプットレバー14との干渉が吸収され、セクターギヤ13は中立状態の位置を維持したままである。
次に、図6の状態で、アクチュエータ12を駆動しリターンスプリング30に抗してセクターギヤ13を図示時計方向に再度、第1作動位置まで回動させると、第1係合ピン15aが第2係合孔34bの内壁面に押圧されることで第1コントロールレバー15を介してアウトプットレバー14は第3作動状態の位置まで図示時計方向に回動する。図7では、アクチュエータ12の駆動による上述の移行動作の途中、すなわちロック状態においてダブルロックのアンセット状態からセット状態へと移行する途中の側面図を示している。この状態では、アウトプットレバー14の回動に伴い第2コントロールレバー16の第2係合ピン16aは、スプリング39に抗して係合孔17cの内壁面を押圧してガイドレバー17を図示反時計方向へ回動させつつ、第2係合孔44bに沿ってその先端側へと移動し、アウトプットレバー14の回動中心と第2係合ピン16aを結ぶ線上に第2コントロールレバー16の回動中心(軸部37a)が配置されている。
図8にアクチュエータ12の駆動により上述の移行動作が完了したとき、すなわちロック状態であり、且つ、ダブルロックのセット状態であるときの側面図を示している。同図に示すように、アウトプットレバー14が第3作動状態の位置に変位すると、第2コントロールレバー16の第2係合ピン16aは、アウトプットレバー14の回動中心と第2係合ピン16aを結ぶ線上に対してスプリング39の反対側に第2コントロールレバー16の回動中心(軸部37a)が配置されている。
従って、この状態では、アウトプットレバー14は、スプリング39によりガイドレバー17及び第2コントロールレバー16を介して図示時計方向へ回動させる側に付勢される。これにより、アウトプットレバー14は、セクターギヤ13が規制壁部11bに規制される回動位置、すなわち第3作動状態の位置を維持するように付勢される。アクチュエータ12の駆動が停止された状態では、前記出力ギヤ29を介してセクターギヤ13には前記リターンスプリング30により中立状態の位置に復帰させようとする付勢力が生じる。しかしながら、スプリング39がアウトプットレバー14の第3作動状態の位置を維持しようとする付勢力は、この付勢力よりも大きくなるように設定されていることでセクターギヤ13が中立状態の位置に復帰することはない。
なお、ロッキングレバー18がロック状態の位置にあるときには、アウトプットレバー14の第2〜第3作動状態の位置で、第2係合ピン16aは第2係合孔44bに配置されている。従って、アウトプットレバー14を第2〜第3作動状態の位置で回動させても、第2係合孔44bの周方向の間隙の範囲で第2係合ピン16aとロッキングレバー18との干渉が吸収されるため、これによってロッキングレバー18が揺動することはない。
また、アウトプットレバー14が第3作動状態の位置にあるダブルロックのセット状態では、第2係合ピン16aは第2係合孔44bの先端部に配置されている。図9にこの状態でロッキングレバー18を図示時計方向に回動させてアンロック状態の位置に変位させたときの側面図を示している。同図に示すように、ロックノブのアンロック操作により前記ロッキングケーブル45の係合片45aを引き込んでも、第2係合孔44bの周方向の間隙の範囲で第2係合ピン16aとロッキングレバー18との干渉が吸収され、車室内からの操作であるロックノブのアンロック操作が不可能になっている。
ちなみに、図6の状態で、キーブレードによるキーシリンダのロック側への回動操作によりキーロータ20を介してキーレバー21を図示反時計方向に回動させても、アウトプットレバー14は第3作動状態の位置まで図示時計方向に回動する。このとき、第1コントロールレバー15を介してアウトプットレバー14に連結されたセクターギヤ13は、リターンスプリング30に抗して第1作動位置まで連れ回りする。
次に、この状態でアクチュエータ12を逆駆動し、スプリング39に抗してセクターギヤ13を図示反時計方向に前記中立状態の位置まで回動させると、第1係合ピン15aは第2係合孔34b(係合孔34)の内壁面に押圧され、第1コントロールレバー15を介してアウトプットレバー14は第2作動状態の位置に復帰する(図6参照)。
そして、アクチュエータ12を更に逆駆動し、リターンスプリング30に抗してセクターギヤ13を図示反時計方向に前記第2作動位置まで回動させると、第1係合ピン15aは第1ガイド壁部11dに押圧されてスプリング38に抗して第2係合孔34bの基端側、すなわち第1係合孔34aの周方向他側(図6の右側)に移動しつつ係合孔34の内壁面に押圧され、第1コントロールレバー15を介してアウトプットレバー14は第1作動状態の位置に復帰する。そして、これに伴いロッキングレバー18も、第2コントロールレバー16を介してアンロック状態の位置に復帰する。図10では、アクチュエータ12の逆駆動により上述の移行動作が完了する直前、すなわちロック状態からアンロック状態へ、ダブルロックのセット状態からアンセット状態への移行が完了する直前の側面図を示している。なお、キーブレードによるキーシリンダのアンロック側への回動操作によりキーロータ20を介してキーレバー21を図示時計方向に回動させても、アウトプットレバー14を第1作動状態の位置まで回動させることで同様の動作が可能である。これは、アクチュエータ12の不具合などにより駆動不能に陥ったときに、キーブレードによる上記操作によって強制的にアンロック状態への移行を可能にするためである。
既述のように、セクターギヤ13を第2作動位置まで回動させると、負荷の増大に伴ってアクチュエータ12の駆動が停止され、前記出力ギヤ29を介してセクターギヤ13は前記リターンスプリング30の付勢力にて中立状態の位置に復帰する。これにより、ロック状態からアンロック状態へ、ダブルロックのセット状態からアンセット状態への移行が完了して、図4の状態に戻る。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、アクチュエータ12の駆動によりセクターギヤ13が中立状態の位置から第1作動位置へと回動することで第1コントロールレバー15を介して第1作動状態の位置にあるアウトプットレバー14が第2作動状態の位置に回動される。そして、アクチュエータ12の駆動停止に伴うセクターギヤ13の中立状態の位置への復帰が第1コントロールレバー15を介してアウトプットレバー14を第2作動状態の位置に残置したまま許容される。
そして、アクチュエータ12の駆動によりセクターギヤ13が中立状態の位置から第1作動位置へと回動することで第1コントロールレバー15を介して第2作動状態の位置にあるアウトプットレバー14が第3作動状態の位置に回動される。これに伴い、アクチュエータ12の駆動停止に伴うセクターギヤ13の中立状態の位置への復帰がスプリング39により阻止される。
また、アクチュエータ12の駆動によりセクターギヤ13が第1作動位置から第2作動位置へと回動することで第1コントロールレバー15を介して第3作動状態の位置にあるアウトプットレバー14が第1作動状態の位置に回動される。
一方、アウトプットレバー14の第1作動状態の位置及び第2作動状態の位置への選択的な回動に伴いガイドレバー17に案内される第2コントロールレバー16を介してロッキングレバー18をアンロック状態の位置及びロック状態の位置に回動させるとともにロッキングレバー18のアンロック状態の位置及びロック状態の位置への選択的な回動に伴いアウトプットレバー14を第1作動状態の位置及び第2作動状態の位置に回動させるダブルロックのアンセット状態と、アウトプットレバー14の第2作動状態の位置から第3作動状態の位置への回動においてガイドレバー17に案内される第2コントロールレバー16を介してロッキングレバー18をロック状態の位置に残置してロッキングレバー18のアンロック状態の位置及びロック状態の位置への選択的な回動に伴うアウトプットレバー14の回動を不可能にさせるダブルロックのセット状態とが設定される。
このように、セクターギヤ13を中立状態の位置若しくは第1作動位置に機械的に保持させるのみで、第1コントロールレバー15を介してアウトプットレバー14の位置(第1〜第3作動状態の位置)が順次切り替えられる。そして、これら第1及び第2コントロールレバー15,16を介してロック・アンロック状態及びダブルロックのセット・アンセット状態を切り替えることができる。
また、アクチュエータ12の1回の駆動(通電)によるセクターギヤ13の連続的な回動によって、これら第1及び第2コントロールレバー15,16を介してロック状態であってダブルロックのセット状態からアンセット状態に切り替えてアンロック状態へと移行させることができ、この移行に要する時間を短縮化できる。
特に、図7の状態から図6の状態へと移行する際には、リターンスプリング30の付勢力に加えてスプリング39の付勢力にてダブルロックのアンセット状態への切り替えが助勢されるため、上記時間を著しく短縮することができる。いうまでもなく、キーブレードによるキーシリンダのアンロック側への回動操作によって強制的にダブルロックのセット状態からアンセット状態に切り替えてアンロック状態へと移行させる場合には、図7の状態から図6の状態へと移行させる間でスプリング39の付勢力にて助勢されその操作力を軽減することができる。
さらに、以上の一連の動作が単一のアクチュエータのみで実現されることで、例えばロック・アンロック状態及びダブルロックのセット・アンセット状態の各切り替え用のアクチュエータを搭載する場合に比べて車両への搭載性を向上することができる。
(2)本実施形態では、セクターギヤ13と第1コントロールレバー15とを、セクターギヤ13に形成された係合孔34に第1コントロールレバー15の第1係合ピン15aを挿通する極めて簡易な構造で連結することができる。
(3)本実施形態では、第2コントロールレバー16とガイドレバー17及びロッキングレバー18とを、ガイドレバー17に形成された係合孔17c及びロッキングレバー18に形成された係合孔44に第2コントロールレバー16の第2係合ピン16aを挿通する極めて簡易な構造で連結することができる。
(4)本実施形態では、アウトプットレバー14の第1作動状態の位置及び第2作動状態の位置への選択的な回動において、第2ガイド壁部11eにより係合孔44及び係合孔17cに挿通された第2係合ピン16aが支持される。このため、ガイドレバー17の揺動を抑制でき第2コントロールレバー16を介したロッキングレバー18のアンロック状態の位置及びロック状態の位置への回動をより安定化することができる。
(5)本実施形態では、アクチュエータ12は、規制壁部11b,11cによるセクターギヤ13の移動規制に伴う負荷の増大(電流増加の検出)に基づき駆動停止される。従って、アウトプットレバー14の位置(第1〜第3作動状態の位置)、すなわちロック・アンロック状態及びダブルロックのセット・アンセット状態の切り替え完了を監視するための位置検出用のセンサが不要であり、構造を簡易化することができる。
(6)本実施形態では、ダブルロックのセット状態において、ドアノブに対する外部からの不正なアンロック操作によってアンロック状態に切り替えられ、車両ドアが開放されることを防止できる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態においては、規制壁部11b,11cによりセクターギヤ13の回動を規制させることで同セクターギヤ13を第1若しくは第2作動位置へと回動させた。これに対して、例えば電動モータ26への給電量による推定によってセクターギヤ13を第1若しくは第2作動位置へと回動させてもよい。
・前記実施形態においては、アクチュエータ12(出力ギヤ29)とセクターギヤ13とをギヤ連結したが、アクチュエータ12にてセクターギヤ13を回動駆動しうるのであれば、例えばリンクを介した連結であってもよい。
・前記実施形態においては、セクターギヤ13の回動駆動を、アクチュエータ12が備える動力で行ったが、例えばセクターギヤ13を上記に準じて回動させることができればソレノイドなどの動力で行ってもよい。
・前記実施形態において、ロック・アンロック状態、ダブルロックのセット・アンセット状態の切り替えに係るリンク構造は一例であってその他のリンク構造を採用してもよい。
・前記実施形態においては、各構成品をハウジング11に収容する構成を採用したが、例えばブラケットなどに搭載してもよい。
本発明の一実施形態を示す側面図。 同実施形態を示す断面図。 同実施形態を示す分解斜視図。 同実施形態の動作を示す側面図。 同実施形態の動作を示す側面図。 同実施形態の動作を示す側面図。 同実施形態の動作を示す側面図。 同実施形態の動作を示す側面図。 同実施形態の動作を示す側面図。 同実施形態の動作を示す側面図。 ドアラッチ機構を示す立面図。
符号の説明
11b,11c…規制部材としての規制壁部、12…アクチュエータ、13…第1回動体としてのセクターギヤ、14…第2回動体としてのアウトプットレバー、15…制御部材を構成する第1コントロールレバー、15a…第1係合ピン、16…制御部材を構成する第2コントロールレバー、16a…第2係合ピン、17…制御部材を構成するガイドレバー、17c…ガイドレバー側係合孔としての係合孔、18…制御部材を構成するロッキングレバー、34…係合孔、39…制御部材を構成する付勢部材としてのスプリング、44…ロッキングレバー側係合孔としての係合孔。

Claims (6)

  1. アクチュエータに連結され、第1作動位置から第2作動位置までの範囲に規制されて回動駆動されるとともに該アクチュエータの駆動停止時に該第1及び第2作動位置の中間の中立状態の位置に復帰させる付勢力を有する第1回動体と、
    第1作動状態の位置でアンロック状態を、第2作動状態の位置でロック状態であって室内側からのアンロック操作力が伝達可能なダブルロックのアンセット状態を、第3作動状態の位置でロック状態であって室内側からのアンロック操作力が伝達不可能なダブルロックのセット状態を順次設定する第2回動体と、
    前記アクチュエータの駆動により前記第1回動体が中立状態の位置から第1作動位置へと回動することで第1作動状態の位置にある前記第2回動体を第2作動状態の位置に回動させるとともに該アクチュエータの駆動停止に伴う該第1回動体の中立状態の位置への復帰を該第2回動体を第2作動状態の位置に残置したまま許容し、該アクチュエータの駆動により該第1回動体が中立状態の位置から第1作動位置へと回動することで第2作動状態の位置にある該第2回動体を第3作動状態の位置に回動させるとともに該アクチュエータの駆動停止に伴う該第1回動体の中立状態の位置への復帰を阻止する付勢力を設定し、該アクチュエータの駆動により該第1回動体が第1作動位置から第2作動位置へと回動することで第3作動状態の位置にある該第2回動体を第1作動状態の位置に回動させる制御部材と、を備えたことを特徴とする車両用ドアロック装置。
  2. アクチュエータに連結され、第1作動位置から第2作動位置までの範囲に規制されて回動駆動されるとともに該アクチュエータの駆動停止時に該第1及び第2作動位置の中間の中立状態の位置に復帰させる付勢力を有する第1回動体と、
    第1作動状態の位置でアンロック状態を、第2作動状態及び第3作動状態の位置でロック状態を設定する第2回動体と、
    室内側からの操作力が伝達されてロック状態の位置とアンロック状態の位置とに回動するロッキングレバーと、
    前記第2回動体に回動可能に支持されて前記第1回動体に連結され、前記アクチュエータの駆動により該第1回動体が中立状態の位置から第1作動位置へと回動することで第1作動状態の位置にある該第2回動体を第2作動状態の位置に回動させるとともに該アクチュエータの駆動停止に伴う該第1回動体の中立状態の位置への復帰を該第2回動体を第2作動状態の位置に残置したまま許容し、該アクチュエータの駆動により該第1回動体が中立状態の位置から第1作動位置へと回動することで第2作動状態の位置にある該第2回動体を第3作動状態の位置に回動させ、該アクチュエータの駆動により該第1回動体が第1作動位置から第2作動位置へと回動することで第3作動状態の位置にある該第2回動体を第1作動状態の位置に回動させる第1コンロトールレバーと、
    前記第2回動体に回動可能に支持されて前記ロッキングレバーに連結され、該第2回動体の第1作動状態の位置及び第2作動状態の位置への選択的な回動に伴い該ロッキングレバーをアンロック状態の位置及びロック状態の位置に回動させるとともに該ロッキングレバーのアンロック状態の位置及びロック状態の位置への選択的な回動に伴い該第2回動体を第1作動状態の位置及び第2作動状態の位置に回動させるダブルロックのアンセット状態と、該第2回動体の第2作動状態の位置から第3作動状態の位置への回動において該ロッキングレバーをロック状態の位置に残置して該ロッキングレバーのアンロック状態の位置及びロック状態の位置への選択的な回動に伴う該第2回動体の回動を不可能にさせるダブルロックのセット状態と、を設定する第2コンロトールレバーと、
    前記第2コントロールレバー及び前記ロッキングレバーに連結され、前記第2回動体の第1作動状態の位置及び第2作動状態の位置への選択的な回動に伴う該第2コントロールレバーを介した該ロッキングレバーのアンロック状態の位置及びロック状態の位置への回動を案内するとともに、該第2回動体の第2作動状態の位置から第3作動状態の位置への回動において該第2コントロールレバーをロック状態の位置にあるロッキングレバーと干渉しないように案内するガイドレバーと、
    前記第2回動体が第3作動状態の位置にあるときに前記アクチュエータの駆動停止に伴う前記第1回動体の中立状態の位置への復帰を阻止する付勢部材と、を備えたことを特徴とする車両用ドアロック装置。
  3. 請求項2に記載の車両用ドアロック装置において、
    前記第1コントロールレバーは、前記第1回動体に形成された係合孔に挿通される第1係合ピンにて該第1回動体に連結され、
    前記第1コントロールレバーは、
    前記アクチュエータの駆動により前記第1回動体が中立状態の位置から第1作動位置へと回動することで前記第1係合ピンが前記係合孔の内壁面に押圧されて第1作動状態の位置にある前記第2回動体を第2作動状態の位置に回動させるとともに該第1係合ピンと該係合孔との間隙の範囲で吸収することで該第2回動体を第2作動状態の位置に残置したまま該アクチュエータの駆動停止に伴う該第1回動体の中立状態の位置への復帰を許容し、
    前記第1回動体の中立状態の位置への復帰に伴い前記第1係合ピンが前記係合孔に係止され前記アクチュエータの駆動により該第1回動体が中立状態の位置から第1作動位置へと回動することで該第1係合ピンが該係合孔の内壁面に押圧されて第2作動状態の位置にある前記第2回動体を第3作動状態の位置に回動させ、
    前記アクチュエータの駆動により前記第1回動体が第1作動位置から第2作動位置へと回動することで前記第1係合ピンが前記係合孔の内壁面に押圧されて第3作動状態の位置にある前記第2回動体を第1作動状態の位置に回動させることを特徴とする車両用ドアロック装置。
  4. 請求項2又は3に記載の車両用ドアロック装置において、
    前記ガイドレバーは、前記第2コントロールレバーに形成された第2係合ピンが前記ロッキングレバーに形成されたロッキングレバー側係合孔とともに挿通されるガイドレバー側係合孔にて該第2コントロールレバー及び該ロッキングレバーに連結され、
    前記ガイドレバーは、
    前記第2回動体の第1作動状態の位置及び第2作動状態の位置への選択的な回動に伴い前記第2係合ピンを前記ガイドレバー側係合孔に沿って移動させつつ該第2係合ピンに前記ロッキングレバー側係合孔の内壁面を押圧させて該ロッキングレバーをアンロック状態の位置及びロック状態の位置へと回動させ、
    前記第2回動体の第2作動状態の位置から第3作動状態の位置への回動において前記第2係合ピンに前記ガイドレバー側係合孔の内壁面を押圧させて該第2係合ピンを前記ロッキングレバー側係合孔に沿って移動させることを特徴とする車両用ドアロック装置。
  5. 請求項4に記載の車両用ドアロック装置において、
    前記第2回動体の第1作動状態の位置及び第2作動状態の位置への選択的な回動において、前記ロッキングレバー側係合孔及び前記ガイドレバー側係合孔に挿通された前記第2係合ピンを支持するガイド壁部を備えたことを特徴とする車両用ドアロック装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用ドアロック装置において、
    前記第1回動体と当接することで該第1回動体の回動範囲を第1作動位置から第2作動位置までの範囲に規制する規制部材を備え、
    前記アクチュエータは、前記規制部材による前記第1回動体の回動規制に伴う負荷の増大に基づき駆動停止されることを特徴とする車両用ドアロック装置。
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