JP2005132933A - 筆記具用油性インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 特にプラスチックやガラス等の非浸透性面に筆記して得られる筆跡の定着性に優れ、筆跡の耐擦過性を満足させる筆記具用油性インキ組成物を提供する。
【解決手段】 着色剤と、有機溶剤と、樹脂と、分子量が20万〜500万のジメチルシリコーンとを含有してなり、前記ジメチルシリコーンが分散状態で保持されている筆記具用油性インキ組成物であり、好適には、ジメチルシリコーンの平均粒子径が10μm以下、インキ組成物中に0.05〜5重量%含有してなる。
【選択図】 なし

Description

本発明は筆記具用油性インキ組成物に関する。更に詳細には、前記インキ組成物によって形成された筆跡の定着性を満足させる筆記具用油性インキ組成物に関する。
従来より、筆記具用油性インキには、種々の樹脂を添加して筆記面に形成される筆跡の固着性を向上させる試みがなされている(例えば、特許文献1参照)。
前記油性インキは、紙に形成される筆跡の耐擦過性を満足させることができるとしても、プラスチックやガラス等の非浸透面に形成された筆跡の擦過性は乏しい傾向にある。
これは、プラスチックやガラス等の非浸透面と筆跡間の固着性が十分ではなく、筆跡上を擦過すると摩擦力により筆跡が剥離し易くなるからである。
前記した不具合を解消するために樹脂を多量に添加して固着性を向上させることが考えられるが、インキ粘度が高くなり過ぎてインキが出難くなったり、筆跡の乾燥時間が長くなったり、或いは、筆跡が軟化して固着性が低下する虞がある。
特公昭61−52868号公報
本発明は、形成される筆跡の耐擦過性に優れた筆記具用油性インキ組成物を提供しようとするものである。
本発明は、着色剤と、有機溶剤と、樹脂と、分子量が20万〜500万のジメチルシリコーンとを少なくとも含有してなり、前記ジメチルシリコーンが分散状態で保持されている筆記具用油性インキ組成物を要件とする。
更には、前記ジメチルシリコーンの平均粒子径が10μm以下であること、ジメチルシリコーンをインキ組成物中に0.05〜5重量%含有してなること、主溶剤として蒸気圧が5.0〜50mmHg(20℃)の有機溶剤を用いてなること、前記有機溶剤がアルコール類、グリコールエーテル類から選ばれる一種又は二種以上の溶剤であること、前記有機溶剤がエチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルから選ばれる溶剤であること等を要件とする。
本発明は、分子量が20万〜500万のジメチルシリコーンを配合することにより、特にプラスチックやガラス等の非浸透性面に筆記して得られる筆跡の定着性に優れるため、筆跡の耐擦過性を満足させる筆記具用油性インキ組成物を提供することができる。
本発明者は、ジメチルシリコーンを添加することにより、筆跡の定着性を向上させることができ、よって、形成される筆跡の耐擦過性に優れた筆記具用油性インキ組成物が得られることを見いだした。
前記ジメチルシリコーンとしては、分子量が20万〜500万のものを用いることによって、インキ中で分散状態で保持される。
従って、形成される筆跡上にもジメチルシリコーンは粒状物としての形態を保持でき、擦過物、例えば、指や筆記面同士が接触してもジメチルシリコーンの低い摩擦抵抗によって擦過物が滑り易くなり、筆跡の剥離を防止できる。
前記ジメチルシリコーンは、インキ中に0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%添加される。
0.05重量%未満では所望の耐擦過性向上効果を付与でき難くなる。また、5重量%を越えると筆跡が可塑化して定着性を阻害し易くなる。
なお、前記ジメチルシリコーンをインキ中で安定状態とし、且つ、インキ出を損なわないためには平均粒子径が10μm以下、好ましくは0.1〜10μmに調整される。
平均粒子径が10μmを越えると、前記した不具合の他に、筆跡の光沢性を損なう虞もある。
前記ジメチルシリコーンをインキ中で分散状態を保持させる方法としては、既存の各種乳化分散機を使用して得られる乳化物を添加することが好ましい。
乳化分散時の分散剤としては、アニオン性、ノニオン性、カチオン性の両性界面活性剤や、各種樹脂を単独又は二種以上併用して用いる。
前記分散剤としてはカルボキシ変性シリコーン界面活性剤やポリエーテル変性シリコーン界面活性剤が好適である。
着色剤として用いられる染料としては、例えば、カラーインデックスにおいてソルベント染料として分類される有機溶剤可溶性染料が挙げられる。
前記ソルベント染料の具体例としては、バリファーストブラック3806(C.I.ソルベントブラック29)、同3807(C.I.ソルベントブラック29の染料のトリメチルベンジルアンモニウム塩)、スピリットブラックSB(C.I.ソルベントブラック5)、スピロンブラックGMH(C.I.ソルベントブラック43)、バリファーストレッド1308(C.I.ベーシックレッド1の染料とC.I.アシッドイエロー23の染料の造塩体)、バリファーストイエローAUM(C.I.ベーシックイエロー2の染料とC.I.アシッドイエロー42の染料の造塩体)、スピロンイエローC2GH(C.I.ベーシックイエロー2の染料の有機酸塩)、スピロンバイオレットCRH(C.I.ソルベントバイオレット8−1)、バリファーストバイオレット1701(C.I.ベーシックバイオレット1とC.I.アシッドイエロー42の染料の造塩体)、スピロンレッドCGH(C.I.ベーシックレッド1の染料の有機酸塩)、スピロンピンクBH(C.I.ソルベントレッド82)、ニグロシンベースEX(C.I.ソルベントブラック7)、オイルブルー613(C.I.ソルベントブルー5)、ネオザポンブルー808(C.I.ソルベントブルー70)等が挙げられる。
また、顔料としては、カーボンブラック、群青、二酸化チタン顔料等の無機顔料、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、スレン顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、スレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、イソインドリノン系顔料等の有機顔料、アルミニウム粉やアルミニウム粉表面を着色樹脂で処理した金属顔料、透明又は着色透明フィルムにアルミニウム等の金属蒸着膜を形成した金属光沢顔料、フィルム等の基材に形成したアルミニウム等の金属蒸着膜を剥離して得られる厚みが0.01〜0.1μmの金属顔料、金、銀、白金、銅から選ばれる平均粒子径が5〜30nmのコロイド粒子、蛍光顔料、蓄光性顔料、芯物質として天然雲母、合成雲母、ガラス片、アルミナ、透明性フィルム片の表面を酸化チタン等の金属酸化物で被覆したパール顔料等が挙げられる。
前記着色剤は1種又は2種以上を混合して用いてもよく、インキ組成中3〜40重量%の範囲で用いられる。
前記有機溶剤としては、従来より汎用の溶剤を使用できる。
前記有機溶剤としては、ベンジルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ベンジルグリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノフェニルエーテル、乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等を例示できる。
また、有機溶剤として揮発し易い20℃における蒸気圧が5.0〜50mmHgの溶剤を主溶剤として用いると筆跡の乾燥性に優れるため、筆跡を手触した際、未乾燥のインキが手に付着したり、筆記面上の筆跡を形成していない空白部分を汚染する等の不具合を生じることなく、良好な筆跡を形成できる。
蒸気圧が5.0〜50mmHg(20℃)の有機溶剤としては、エチルアルコール(45)、n−プロピルアルコール(14.5)、イソプロピルアルコール(32.4)、n−ブチルアルコール(5.5)、イソブチルアルコール(8.9)、sec−ブチルアルコール(12.7)、tert−ブチルアルコール(30.6)、tert−アミルアルコール(13.0)等のアルコール系有機溶剤、
エチレングリコールモノメチルエーテル(8.5)、エチレングリコールジエチルエーテル(9.7)、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(6.0)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(7.6)等のグリコールエーテル系有機溶剤、
n−ヘプタン(35.0)、n−オクタン(11.0)、イソオクタン(41.0)、メチルシクロヘキサン(37.0)、エチルシクロヘキサン(10.0)、トルエン(24.0)、キシレン(5.0〜6.0)、エチルベンゼン(7.1)等の炭化水素系有機溶剤、
メチルイソブチルケトン(16.0)、メチルn−プロピルケトン(12.0)、メチルn−ブチルケトン(12.0)、ジ−n−プロピルケトン(5.2)等のケトン系有機溶剤、
蟻酸n−ブチル(22.0)、蟻酸イソブチル(33.0)、酢酸n−プロピル(25.0)、酢酸イソプロピル(48.0)、酢酸n−ブチル(8.4)、酢酸イソブチル(13.0)、プロピオン酸エチル(28.0)、プロピオン酸n−ブチル(45.0)、酪酸メチル(25.0)、酪酸エチル(11.0)等のエステル系有機溶剤を例示できる。
なお、括弧内の数字は20℃におけるそれぞれの有機溶剤の蒸気圧を示す。
前記有機溶剤のうち、好適にはアルコール類、グリコールエーテル類から選ばれる溶剤が用いられ、特にアルコール類のうちエチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、グリコールエーテル類のうちプロピレングリコールモノメチルエーテルが併用する種々の樹脂や各種添加剤の溶解性に優れるため好適に用いられる。
前記20℃における蒸気圧が5.0〜50mmHgの有機溶剤は溶剤中50重量%以上添加される。
また、2種以上の溶剤を併用して用いてもよい。
樹脂としては、ケトン樹脂、ケトン−ホルムアルデヒド樹脂、アミド樹脂、アルキッド樹脂、ロジン変性樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルピロリドン、α−及びβ−ピネン・フェノール重縮合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂等を例示できる。
本発明の油性インキ組成物をボールペンに適用する際には、オレイン酸等の高級脂肪酸、長鎖アルキル基を有するノニオン性界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーンオイル、チオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルメチルエステル)やチオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルエチルエステル)等のチオ亜燐酸トリエステル等の潤滑剤を必要により添加することもできるが、特に、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸モノエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸ジエステル、或いは、それらの金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、アルカノールアミン塩等を用いるとボール受け座の摩耗防止効果に優れる。
更に、剪断減粘性付与剤を添加することもできる。
前記剪断減粘性付与剤を添加することによって、不使用時のボールとチップの間隙からのインキ漏れだしを防止したり、筆記先端部を上向き(正立状態)で放置した場合のインキの逆流を防止することができる。
尚、剪断減粘性付与剤を添加する場合は、20℃でのE型粘度計による3.84S-1の剪断速度におけるインキ粘度が10mPa・s(20℃)以上、好適には10〜10000mPa・sであり、且つ、剪断減粘指数を0.3〜0.99の範囲に調整することが好ましく、前記した粘度範囲及び剪断減粘指数を示すことによって、更にインキ漏れだし、インキの逆流を防止することができる。
また、着色剤として顔料を併用した場合には、前記顔料の凝集・沈降を抑制することができる。
インキ粘度が10mPa・s未満では剪断減粘性による効果が適正ではなく、インキ吐出性及び筆跡性能に支障を来すこともある。
尚、剪断減粘指数(n)は、剪断応力値(T)及び剪断速度値(j)の如き粘度計による流動学測定から得られる実験式T=Kjn (Kは非ニュートン粘性係数)にあてはめることによって計算される値である。
前記剪断減粘性付与剤を以下に例示する。
架橋型アクリル樹脂、架橋型アクリル樹脂のエマルションタイプ、架橋型N−ビニルカルボン酸アミド重合体又は共重合体、非架橋型N−ビニルカルボン酸アミド重合体又は共重合体非架橋型N−ビニルカルボン酸アミド重合体又は共重合体の水溶液、水添ヒマシ油、脂肪酸アマイドワックス、酸化ポリエチレンワックス等のワックス類、ステアリン酸アルミニウム、パルミチン酸アルミニウム、オクチル酸アルミニウム、ラウリン酸アルミニウム等の脂肪酸金属塩、ジベンジリデンソルビトール、デキストリン脂肪酸エステル、N−アシルアミノ酸系化合物、スメクタイト系無機化合物、モンモリロナイト系無機化合物、ベントナイト系無機化合物、ヘクトライト系無機化合物、シリカ、下記一般式(1)と下記一般式(2)とのアクリル共重合体、
Figure 2005132933
Figure 2005132933
〔式中、R1 は炭素数1乃至12のアルキル基を示し、R2 は炭素数1乃至24のアルキル基を示し、m、nは数千乃至数十万の重合度を示す。〕
アクリル酸又はメタクリル酸と、下記一般式(3)又は(4)で示されるアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルの共重合体
Figure 2005132933
(式中、R1 は炭素数1乃至12のアルキル基を示す。)
Figure 2005132933
(式中、R2 は炭素数1乃至12のアルキル基を示す。)
前記剪断減粘性付与剤を添加することによって筆跡の滲みを抑制することができるため、紙面は勿論、浸透性の高い布帛等の繊維材料に筆記しても筆跡は滲むことなく、良好な筆跡を形成できる。
前記インキ組成物は、チップを筆記先端部に装着したマーキングペンやボールペンに充填して実用に供される。
マーキングペンに充填する場合、マーキングペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、繊維チップ、フェルトチップ、プラスチックチップを筆記先端部に装着し、軸筒内部に収容した繊維束からなるインキ吸蔵体にインキを含浸させ、筆記先端部にインキを供給する構造、軸筒内部に直接インキを収容し、櫛溝状のインキ流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介在させる構造、軸筒内部に直接インキを収容して、弁機構により前記筆記先端部に所定量のインキを供給する構造のマーキングペンが挙げられる。
ボールペンに充填する場合、ボールペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、軸筒内部に収容した繊維束からなるインキ吸蔵体にインキを含浸させ、筆記先端部にインキを供給する構造、軸筒内部に直接インキを収容し、櫛溝状のインキ流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介在させる構造、軸筒内にインキ組成物を充填したインキ収容管を有し、該インキ収容管はボールを先端部に装着したチップに連通しており、さらにインキの端面には逆流防止用の液栓が密接している構造のボールペンを例示できる。
前記ボールペンチップについて更に詳しく説明すると、金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属材料をドリル等による切削加工により形成したボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、金属又はプラスチック製チップ内部に樹脂製のボール受け座を設けたチップ、或いは、前記チップに抱持するボールをバネ体により前方に付勢させたもの等を適用できる。
又、前記ボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック、樹脂、ゴム等の0.3〜3mm径程度のものが適用できる。
なお、本発明のインキを充填する筆記具は、ボールと同様の転動作用により筆跡を形成させる、ローラー等の転動機構を筆記先端部に備えたものを含む。
インキ組成物を収容するインキ収容管は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる成形体が用いられる。
更に、インキ収容管として透明、着色透明、或いは半透明の成形体を用いることにより、インキ色やインキ残量等を確認できる。
前記インキ収容管にはチップを直接連結する他、接続部材を介して前記インキ収容管とチップを連結してもよい。
尚、インキ収容管はレフィルの形態として、前記レフィルを軸筒内に収容するものでもよいし、先端部にチップを装着した軸筒自体をインキ収容体として、前記軸筒内に直接インキを充填してもよい。
前記インキ収容管に収容したインキ組成物の後端にはインキ逆流防止体を充填することもできる。
前記インキ逆流防止体組成物は不揮発性液体又は難揮発性液体からなる。
具体的には、ワセリン、スピンドル油、ヒマシ油、オリーブ油、精製鉱油、流動パラフィン、ポリブテン、α−オレフィン、α−オレフィンのオリゴマーまたはコオリゴマー、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル等があげられ、一種又は二種以上を併用することもできる。
前記不揮発性液体及び/又は難揮発性液体には、ゲル化剤を添加して好適な粘度まで増粘させることが好ましく、表面を疎水処理したシリカ、表面をメチル化処理した微粒子シリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、疎水処理を施したベントナイトやモンモリロナイトなどの粘土系増粘剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属石鹸、トリベンジリデンソルビトール、脂肪酸アマイド、アマイド変性ポリエチレンワックス、水添ひまし油、脂肪酸デキストリン等のデキストリン系化合物、セルロース系化合物を例示できる。
更に、前記液状のインキ逆流防止体組成物と、固体のインキ逆流防止体を併用することもできる。
本発明の筆記具用油性インキ組成物は、有機溶剤中に、着色剤、樹脂、ジメチルシリコーン、必要により剪断減粘性付与剤や各種添加剤を投入し、ディスパーにて3時間攪拌することにより調製され、ボールペン、サインペン、フェルトペン、筆ペン等の形態の筆記具に充填して使用される。
実施例1乃至3及び比較例1乃至3のインキ組成を以下の表に示す。
なお、表中の組成の数値は重量部を示す。
Figure 2005132933
表中の原料の内容を注番号に沿って説明する。
(1)商品名:アルペースト5680N、東洋アルミニウム(株)製、ノンリーフィングアルミニウムペースト、N.V.69%
(2)商品名:バリファストブラック3806、オリエント化学工業(株)製、C.I.ソルベントブラック29
(3)数平均分子量100万、含有量70%(残部はシリコーン系界面活性剤)
(4)数平均分子量10万、含有量70%(残部はシリコーン系界面活性剤)
(5)商品名:KF615、信越化学工業(株)製
(6)商品名:ピコラスチックA75、理化ハーキュレス(株)製
(7)商品名:シンセチックレジンSK、イムペックスケミカルズ社製、ケトンホルムアルデヒド樹脂誘導体
(8)商品名:ビスカレックスHV−30、クラリアントポリマー(株)製
(9)商品名:プライサーフA212C、第一工業製薬(株)製
インキ安定性試験
各実施例及び比較例で調製したインキ組成物を室温(20℃)下で30日間放置した後、インキの状態を顕微鏡で観察した。
マーキングペンの作製
実施例1及び2、比較例1及び2のインキ組成物を、それぞれ軸筒内に攪拌球と共に直接収容し、且つ、前記軸筒内には弁機構を備えてなり、先端部にはアクリル繊維束を樹脂で結着したチップを設けてマーキングペンを得た。
ボールペンの作製
実施例3、比較例3のインキ組成物を、それぞれ直径0.7mmのボールを抱持するステンレススチール製チップがポリプロピレン製パイプの一端に嵌着されたボールペンレフィルに充填した後、前記ボールペンレフィルを軸筒に組み込みボールペンを得た。
前記のようにして得たマーキングペンとボールペンを用いて以下の試験を行った。
筆記性試験
ポリプロピレンフィルム及びガラスに手書きにより筆記を行い、筆跡の状態を目視により観察した。
耐擦過性試験
前記ポリプロピレンフィルム及びガラスに筆記した試料片を室温で24時間乾燥させた後、2枚重ねのガーゼを用いて1000g荷重、接触面積3.14cm2 で10往復の擦過を行なった後、筆跡の状態を目視により観察した。
各試験結果を以下の表に示す。
Figure 2005132933
表中の記号の内容を以下に説明する。
インキ安定性試験
○:凝集、分離はみられない。
×:凝集、分離がみられる。
筆記性試験
○:筆跡の色濃度は均一である。
×:筆跡に濃淡がみられる。
耐擦過性試験
◎:初期と比べて変化なし。
○:初期と比べて筆跡に擦過傷がみられる。
△:筆跡が部分的に剥離している。
×:筆跡が剥離して視認できない。

Claims (6)

  1. 着色剤と、有機溶剤と、樹脂と、分子量が20万〜500万のジメチルシリコーンとを少なくとも含有してなり、前記ジメチルシリコーンが分散状態で保持されていることを特徴とする筆記具用油性インキ組成物。
  2. 前記ジメチルシリコーンの平均粒子径が10μm以下である請求項1記載の筆記具用油性インキ組成物。
  3. 前記ジメチルシリコーンをインキ組成物中に0.05〜5重量%含有してなる請求項1又は2記載の筆記具用油性インキ組成物。
  4. 主溶剤として蒸気圧が5.0〜50mmHg(20℃)の有機溶剤を用いてなる請求項1記載の筆記具用油性インキ組成物。
  5. 前記有機溶剤がアルコール類、グリコールエーテル類から選ばれる一種又は二種以上の溶剤である請求項4記載の筆記具用油性インキ組成物。
  6. 前記有機溶剤がエチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルから選ばれる溶剤である請求項5記載の筆記具用油性インキ組成物。
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