JP2005126491A - 筆記具用油性インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 析出物が発生することなく、インキ安定性に優れると共に、形成される筆跡が長期にわたって退色することのない、いわゆる、耐光性に優れた染料系の筆記具用油性インキ組成物を提供する。
【解決手段】 染料と、有機溶剤と、下記一般式(1)で示されるビスフェノール化合物とを少なくとも含有してなり、前記ビスフェノール化合物を好ましくはインキ組成物中0.5〜15重量%含有してなる筆記具用油性インキ組成物。
【化1】
Figure 2005126491

(式中、R1 、R2 はそれぞれ水素又は炭素数16以下のアルキル基を示す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は筆記具用油性インキ組成物に関する。更に詳細には、前記インキ組成物によって形成された筆跡の耐光性を満足させる筆記具用油性インキ組成物に関する。
従来より、筆記具用油性インキは、着色剤として顔料を用いたものは、耐光性に優れるが、一般的に発色性が十分ではなく、望ましい色調の筆跡を形成し難い。
一方、着色剤として染料を用いたインキは発色性に優れるため、良好な色調のインキが得られるものの、顔料に比べて耐光性が劣り、退色が顕著であった。これは、光の照射によって染料が化学反応を起こし易いためである。
前記問題を解消するために紫外線吸収剤や光安定剤を添加することが考えられるが、効果が十分ではなく、また、多量に添加するとインキ中で析出して筆記性能に影響を及ぼす虞がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−302265号公報
本発明は、形成される筆跡が長期にわたって退色することのない筆記具用油性インキ組成物を提供しようとするものである。
本発明は、染料と、有機溶剤と、下記一般式(1)で示されるビスフェノール化合物とを少なくとも含有してなる筆記具用油性インキ組成物を要件とする。
Figure 2005126491
(式中、R1 、R2 はそれぞれ水素又は炭素数16以下のアルキル基を示す。)
更には、前記一般式(1)で示されるビスフェノール化合物をインキ組成物中0.5〜15重量%含有してなることを要件とする。
本発明は、特定のビスフェノール化合物を配合することにより、析出物が発生することなく、インキ安定性に優れると共に、形成される筆跡が長期にわたって退色することのない、所謂、耐光性に優れた染料系筆記具用油性インキ組成物を提供することができる。
本発明者は、一般式(1)で示されるビスフェノール化合物を添加することにより、着色剤として用いられる染料の耐光性を向上させることができ、よって、形成される筆跡の退色を防止できる筆記具用油性インキ組成物が得られることを見いだした。
前記ビスフェノール化合物として具体的には、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−ブタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−ペンタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−ヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−エチルブタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルペンタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−ヘプタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ジメチルペンタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−オクタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−ノナン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−デカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,7−ジメチルオクタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−ウンデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−ドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−トリデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−テトラデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−ペンタデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−ヘキサデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルプロパン、
2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)−6,10,14−トリメチルペンタデカン等を例示できる。
前記ビスフェノール化合物は、インキ中に0.5〜15重量%、好ましくは1〜10重量%添加される。
0.5重量%未満では所望の耐光性向上効果を付与でき難くなる。また、15重量%を越えると粘着性が増大して乾燥後の筆跡にべたつきを生じ易くなる。
着色剤として用いられる染料としては、例えば、カラーインデックスにおいてソルベント染料として分類される有機溶剤可溶性染料が挙げられる。
前記ソルベント染料の具体例としては、バリファーストブラック3806(C.I.ソルベントブラック29)、同3807(C.I.ソルベントブラック29の染料のトリメチルベンジルアンモニウム塩)、スピリットブラックSB(C.I.ソルベントブラック5)、スピロンブラックGMH(C.I.ソルベントブラック43)、バリファーストレッド1308(C.I.ベーシックレッド1の染料とC.I.アシッドイエロー23の染料の造塩体)、バリファーストイエローAUM(C.I.ベーシックイエロー2の染料とC.I.アシッドイエロー42の染料の造塩体)、スピロンイエローC2GH(C.I.ベーシックイエロー2の染料の有機酸塩)、スピロンバイオレットCRH(C.I.ソルベントバイオレット8−1)、バリファーストバイオレット1701(C.I.ベーシックバイオレット1とC.I.アシッドイエロー42の染料の造塩体)、スピロンレッドCGH(C.I.ベーシックレッド1の染料の有機酸塩)、スピロンピンクBH(C.I.ソルベントレッド82)、ニグロシンベースEX(C.I.ソルベントブラック7)、オイルブルー613(C.I.ソルベントブルー5)、ネオザポンブルー808(C.I.ソルベントブルー70)等が挙げられる。
また、所望により顔料を併用することもできる。
前記顔料としては、カーボンブラック、群青、二酸化チタン顔料等の無機顔料、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、スレン顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、スレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、イソインドリノン系顔料等の有機顔料、アルミニウム粉やアルミニウム粉表面を着色樹脂で処理した金属顔料、透明又は着色透明フィルムにアルミニウム等の金属蒸着膜を形成した金属光沢顔料、フィルム等の基材に形成したアルミニウム等の金属蒸着膜を剥離して得られる厚みが0.01〜0.1μmの金属顔料、金、銀、白金、銅から選ばれる平均粒子径が5〜30nmのコロイド粒子、蛍光顔料、蓄光性顔料、芯物質として天然雲母、合成雲母、ガラス片、アルミナ、透明性フィルム片の表面を酸化チタン等の金属酸化物で被覆したパール顔料等が挙げられる。
前記着色剤は1種又は2種以上を混合して用いてもよく、インキ組成中3〜40重量%の範囲で用いられる。
前記有機溶剤としては、例えば、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコー9、tert−アミルアルコール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ベンジルグリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノフェニルエーテル、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メチルイソブチルケトン、メチルn−プロピルケトン、メチルn−ブチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、蟻酸n−ブチル、蟻酸イソブチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル等を例示できる。
前記有機溶剤は1種又は2種以上を混合して用いてもよく、インキ組成中40〜80重量%の範囲で用いられる。
更に、筆跡の滲み抑制、定着性向上、堅牢性付与等の目的で以下の樹脂を用いることもできる。
具体的には、ケトン樹脂、ケトン−ホルムアルデヒド樹脂、アミド樹脂、アルキッド樹脂、ロジン変性樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルピロリドン、α−及びβ−ピネン・フェノール重縮合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂等を例示できる。
また、所望によりカルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、みつろう、オゾケライト、セレシン、モンタンワックス、モンタン酸ワックス、モンタンエステルワックス等のワックス類を添加することもできる。
本発明の油性インキ組成物をボールペンに適用する際には、オレイン酸等の高級脂肪酸、長鎖アルキル基を有するノニオン性界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーンオイル、チオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルメチルエステル)やチオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルエチルエステル)等のチオ亜燐酸トリエステル等の潤滑剤を必要により添加することもできるが、特に、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸モノエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸ジエステル、或いは、それらの金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、アルカノールアミン塩等を用いるとボール受け座の摩耗防止効果に優れる。
更に、剪断減粘性付与剤を添加することもできる。
前記剪断減粘性付与剤を添加することによって、不使用時のボールとチップの間隙からのインキ漏れだしを防止したり、筆記先端部を上向き(正立状態)で放置した場合のインキの逆流を防止することができる。
尚、剪断減粘性付与剤を添加する場合は、20℃でのE型粘度計による3.84S-1の剪断速度におけるインキ粘度が10mPa・s(20℃)以上、好適には10〜10000mPa・sであり、且つ、剪断減粘指数を0.3〜0.99の範囲に調整することが好ましく、前記した粘度範囲及び剪断減粘指数を示すことによって、更にインキ漏れだし、インキの逆流を防止することができる。
また、着色剤として顔料を併用した場合には、前記顔料の凝集・沈降を抑制することができる。
インキ粘度が10mPa・s未満では剪断減粘性による効果が適正ではなく、インキ吐出性及び筆跡性能に支障を来すこともある。
尚、剪断減粘指数(n)は、剪断応力値(T)及び剪断速度値(j)の如き粘度計による流動学測定から得られる実験式T=Kjn (Kは非ニュートン粘性係数)にあてはめることによって計算される値である。
前記剪断減粘性付与剤を以下に例示する。
架橋型アクリル樹脂、架橋型アクリル樹脂のエマルションタイプ、架橋型N−ビニルカルボン酸アミド重合体又は共重合体、非架橋型N−ビニルカルボン酸アミド重合体又は共重合体非架橋型N−ビニルカルボン酸アミド重合体又は共重合体の水溶液、水添ヒマシ油、脂肪酸アマイドワックス、酸化ポリエチレンワックス等のワックス類、ステアリン酸アルミニウム、パルミチン酸アルミニウム、オクチル酸アルミニウム、ラウリン酸アルミニウム等の脂肪酸金属塩、ジベンジリデンソルビトール、デキストリン脂肪酸エステル、N−アシルアミノ酸系化合物、スメクタイト系無機化合物、モンモリロナイト系無機化合物、ベントナイト系無機化合物、ヘクトライト系無機化合物、シリカ、下記一般式(2)と下記一般式(3)とのアクリル共重合体、
Figure 2005126491
Figure 2005126491
〔式中、R1 は炭素数1乃至12のアルキル基を示し、R2 は炭素数1乃至24のアルキル基を示し、m、nは数千乃至数十万の重合度を示す。〕
アクリル酸又はメタクリル酸と、下記一般式(4)又は(5)で示されるアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルの共重合体
Figure 2005126491
(式中、R1 は炭素数1乃至12のアルキル基を示す。)
Figure 2005126491
(式中、R2 は炭素数1乃至12のアルキル基を示す。)
前記剪断減粘性付与剤を添加することによって筆跡の滲みを抑制することができるため、紙面は勿論、浸透性の高い布帛等の繊維材料に筆記しても筆跡は滲むことなく、良好な筆跡を形成できる。
前記インキ組成物は、チップを筆記先端部に装着したマーキングペンやボールペンに充填して実用に供される。
マーキングペンに充填する場合、マーキングペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、繊維チップ、フェルトチップ、プラスチックチップを筆記先端部に装着し、軸筒内部に収容した繊維束からなるインキ吸蔵体にインキを含浸させ、筆記先端部にインキを供給する構造、軸筒内部に直接インキを収容し、櫛溝状のインキ流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介在させる構造、軸筒内部に直接インキを収容して、弁機構により前記筆記先端部に所定量のインキを供給する構造のマーキングペンが挙げられる。
ボールペンに充填する場合、ボールペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、軸筒内部に収容した繊維束からなるインキ吸蔵体にインキを含浸させ、筆記先端部にインキを供給する構造、軸筒内部に直接インキを収容し、櫛溝状のインキ流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介在させる構造、軸筒内にインキ組成物を充填したインキ収容管を有し、該インキ収容管はボールを先端部に装着したチップに連通しており、さらにインキの端面には逆流防止用の液栓が密接している構造のボールペンを例示できる。
前記ボールペンチップについて更に詳しく説明すると、金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属材料をドリル等による切削加工により形成したボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、金属又はプラスチック製チップ内部に樹脂製のボール受け座を設けたチップ、或いは、前記チップに抱持するボールをバネ体により前方に付勢させたもの等を適用できる。
又、前記ボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック、樹脂、ゴム等の0.3〜3mm径程度のものが適用できる。
なお、本発明のインキを充填する筆記具は、ボールと同様の転動作用により筆跡を形成させる、ローラー等の転動機構を筆記先端部に備えたものを含む。
インキ組成物を収容するインキ収容管は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる成形体が用いられる。
更に、インキ収容管として透明、着色透明、或いは半透明の成形体を用いることにより、インキ色やインキ残量等を確認できる。
前記インキ収容管にはチップを直接連結する他、接続部材を介して前記インキ収容管とチップを連結してもよい。
尚、インキ収容管はレフィルの形態として、前記レフィルを軸筒内に収容するものでもよいし、先端部にチップを装着した軸筒自体をインキ収容体として、前記軸筒内に直接インキを充填してもよい。
前記インキ収容管に収容したインキ組成物の後端にはインキ逆流防止体を充填することもできる。
前記インキ逆流防止体組成物は不揮発性液体又は難揮発性液体からなる。
具体的には、ワセリン、スピンドル油、ヒマシ油、オリーブ油、精製鉱油、流動パラフィン、ポリブテン、α−オレフィン、α−オレフィンのオリゴマーまたはコオリゴマー、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル等があげられ、一種又は二種以上を併用することもできる。
前記不揮発性液体及び/又は難揮発性液体には、ゲル化剤を添加して好適な粘度まで増粘させることが好ましく、表面を疎水処理したシリカ、表面をメチル化処理した微粒子シリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、疎水処理を施したベントナイトやモンモリロナイトなどの粘土系増粘剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属石鹸、トリベンジリデンソルビトール、脂肪酸アマイド、アマイド変性ポリエチレンワックス、水添ひまし油、脂肪酸デキストリン等のデキストリン系化合物、セルロース系化合物を例示できる。
更に、前記液状のインキ逆流防止体組成物と、固体のインキ逆流防止体を併用することもできる。
本発明の筆記具用油性インキ組成物は、有機溶剤中に、染料、ビスフェノール化合物、必要により剪断減粘性付与剤や各種添加剤を投入し、必要により加温して攪拌し、溶解及び分散することにより調製され、ボールペン、サインペン、フェルトペン、筆ペン等の形態の筆記具に充填して使用される。
実施例1乃至3及び比較例1乃至4のインキ組成を以下の表に示す。
なお、表中の組成の数値は重量部を示す。
Figure 2005126491
Figure 2005126491
表中の原料の内容を注番号に沿って説明する。
(A)商品名:スピロンレッドCGH、保土谷化学工業(株)製、C.I.ベーシックレッド1の有機酸塩
(B)商品名:オイルブルー613、オリエント化学工業(株)製、C.I.ソルベントブルー5
(C)商品名:スピロンイエローCGNH、保土谷化学工業(株)製、CAS.No.103349−70−8
(D)商品名:バリファストレッド1308、オリエント化学工業(株)製、C.I.19140とC.I.45160の造塩体
(E)商品名:p,p′−BPF、本州化学(株)製、CAS.No.620−92−8、一般式(1)で示される化合物(R1 、R2 は共に水素)
(F)商品名:BisP−DED、本州化学(株)製、CAS.No.61593−21−3、一般式(1)で示される化合物(R1 は水素、R2 は炭素数9のアルキル基)
(G)商品名:マルキード33、荒川化学工業(株)製
(H)商品名:タマノル903、荒川化学工業(株)製
(I)商品名:シンセチックレジンSK、ドイツ国ヒュルス社製、ケトンホルムアルデヒド樹脂誘導体
(J)商品名:チヌビンP、チバガイギー(株)製
インキ安定性試験
各実施例及び比較例で調製したインキ組成物を室温(20℃)下で30日間放置した後、インキの状態を顕微鏡で観察した。
マーキングペンの作製
実施例1乃至5及び比較例1、3乃至5のインキ組成物を、軸筒内にインキ吸蔵体を収容し、先端部にインキ吸蔵体と連通するアクリル繊維束を樹脂で結着したチップを設けたマーキングペンの前記インキ吸蔵体に含浸させてマーキングペンを得た。
なお、実施例2のインキ組成物は析出がみられたため、マーキングペンには充填しなかった。
耐光性試験
各マーキングペンを用いて、JIS S6037に定められた試験用紙に筆記した試験片をロングライフフェードメーター(カーボンアーク式)にセットして、40時間、60時間、80時間光照射を行なった後、筆跡の退色を目視により観察した。
テスト結果を以下の表に示す。
Figure 2005126491
表中の記号の内容を以下に説明する。
インキ安定性試験
○:析出がみられない。
×:析出がみられる。
耐光性試験
○:退色がみられない。
△:やや退色がみられる。
×:顕著に退色している。

Claims (2)

  1. 染料と、有機溶剤と、下記一般式(1)で示されるビスフェノール化合物とを少なくとも含有してなる筆記具用油性インキ組成物。
    Figure 2005126491
    (式中、R1 、R2 はそれぞれ水素又は炭素数16以下のアルキル基を示す。)
  2. 前記一般式(1)で示されるビスフェノール化合物をインキ組成物中0.5〜15重量%含有してなる請求項1記載の筆記具用油性インキ組成物。
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