JP2005132056A - 樹脂成型品 - Google Patents

樹脂成型品 Download PDF

Info

Publication number
JP2005132056A
JP2005132056A JP2003373333A JP2003373333A JP2005132056A JP 2005132056 A JP2005132056 A JP 2005132056A JP 2003373333 A JP2003373333 A JP 2003373333A JP 2003373333 A JP2003373333 A JP 2003373333A JP 2005132056 A JP2005132056 A JP 2005132056A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molded product
shape
resin
resin molded
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003373333A
Other languages
English (en)
Inventor
Tamio Furuya
民雄 古屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PUROTO GIKEN KK
Chubu Kogyo KK
Original Assignee
PUROTO GIKEN KK
Chubu Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by PUROTO GIKEN KK, Chubu Kogyo KK filed Critical PUROTO GIKEN KK
Priority to JP2003373333A priority Critical patent/JP2005132056A/ja
Publication of JP2005132056A publication Critical patent/JP2005132056A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】実際のウェブ状物により近い立体感及び質感があり、実際のウェブ状物によって三次元形状が形作られている外観を呈する品質の高い樹脂成形品を提供する。
【解決手段】樹脂成形品10の成形品本体11は透明な合成樹脂材料よりなり、外面には所要の三次元形状をなす意匠面13が形成され、成形品本体11の内面にはウェブ状物の凹凸形状の反転形状が均一に付与された可飾面14が形成されている。成形品本体11には意匠面13側から透過した光を反射する有色の反射膜層15が可飾面14に密着するように形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、炭素繊維布等のウェブ状物の意匠、詳しくはウェブ状物表面の凹凸形状の意匠を備え、かつ実際のウェブ状物によって三次元形状が形作られている外観を呈する樹脂成形品に関する。
炭素繊維布は炭素繊維を使用して製作された織布であり、軽量で強度が高い。そのために、この炭素繊維布に合成樹脂を含浸させて硬化させることにより所定の三次元形状を有するプレートやパネルを製作し、自動車等の外装材として使用されている。昨今では、炭素繊維布はその機能性のみではなく、その表面の凹凸形状がスポーティな外観(意匠)を呈するために、自動車等の内装材(例えばインストルメントパネル等)や種々の物品の可飾用としての使用が試みられている。このため、炭素繊維布を可飾用として使用する場合には、炭素繊維布を透明なアクリル樹脂シートに挟み込むことにより炭素繊維布の表面の凹凸形状を視認し得るようにした繊維強化樹脂シートが提案されている。
しかしながら、炭素繊維布を挟んだ繊維強化樹脂シートはコストが高いばかりでなく、弾性率が高く伸びが小さいため曲率の大きな三次元形状を賦形しにくく、自動車の内装材等や種々の物品の可飾用としては使用しにくい。なお、今日では炭素繊維布と同様に軽量で強度が高いアラミド繊維布も流通しているが、このアラミド繊維布もコストが高いばかりでなく、弾性率が高く伸びが小さいため曲率の大きな三次元形状を賦形しにくく、自動車の内装材等や種々の物品の可飾用としては使用しにくい。
このように炭素繊維布の持つ意匠を可飾用に使用したいという需要を満たすため、炭素繊維布の表面の凹凸形状の模様を印刷した合成樹脂シートや、熱可塑性樹脂シートの片面に炭素繊維布の布目のネガ形状の凹凸形状を形成し、該片面に光輝材を含有するインキ又は塗料を塗布して、凹凸形状の外表面に密着する塗膜を形成した化粧シートが提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2000−135756号公報
ところが、炭素繊維布の表面の凹凸形状模様を印刷した合成樹脂シートでは、凹凸形状模様を平面上に印刷しただけのものにすぎないため、凹凸形状模様に深みがなく、実際の炭素繊維布の表面が有する意匠を再現することはできなかった。
また、特許文献1に記載された化粧シートは、平面状シートの状態においては凹凸形状の反転形状が形成されていない片面から見ると、透明なシートを透過して炭素繊維布の表面の凹凸形状が視認され、実際の炭素繊維布の風合い及び質感に近い意匠を呈する。この化粧シートを用いて三次元形状が付与されて成形品となる。この化粧シートを用いた成形の際には真空成形が行われる。この真空成形では加熱して軟化させた化粧シートを、凹凸形状の反転形状が形成されていない平滑な片面が成形型側となるように固定して成形型内を真空引きすることにより、化粧シートに所定の三次元形状が賦形される。このとき、化粧シートは凹凸形状が形成されていない片面が成形型のキャビティの内面に合致するように延び、その延びた部分の厚さも薄くなる。このように化粧シートが面方向に延びるとともに、厚さも薄くなるために、凹凸形状の長さ、すなわち炭素繊維布の織目が伸びるとともに、凹凸形状の深さも部分的に浅くなる。そのため、成形品から視認される炭素繊維布の意匠は実際の炭素繊維布の表面が持つ意匠とは違和感があり、製品の品質が低下するおそれがある。
本発明は、上記の事情を考慮してなされたものであって、実際のウェブ状物により近い立体感及び質感があり、実際のウェブ状物によって三次元形状が形作られている外観を呈する品質の高い樹脂成形品を提供することを課題としている。
本発明にかかる樹脂成形品は、透明な合成樹脂材料よりなり、外面には所要の三次元形状が付与され、内面にはウェブ状物の凹凸形状の反転形状が均一に付与された成形品本体と、前記反転形状の表面に密着するように形成され、かつ前記成形品本体を前記外面から透過した光を反射する有色の反射材層とを備えることを特徴とするものである。
ここで、ウェブ状物とは、繊維集合体又は線状体からなる平膜状又は網状の構造体であり、例えば、炭素繊維布、ガラス繊維布、アラミド繊維布や炭素繊維及びアラミド繊維によって織られたアラミド炭素布等を含む織布や上記各素材からなる不織布等の布や、金属線材よりなる網状体等を挙げることができる。
また、成形品本体は透明な熱可塑性樹脂シートを加熱プレス成形することにより形成されてもよいし、成形型への透明な合成樹脂材料の注型によって形成されてもよい。上記の熱可塑性樹脂シートとしては、ポリエステル樹脂シート、アクリル樹脂シート、ポリカーボネート樹脂シート、ポリプロピレン樹脂シート、ポリ塩化ビニル樹脂シート等を挙げることができる。また、成形品本体を注型によって形成する場合には、合成樹脂材料としては上記と同様の透明な熱可塑性樹脂だけでなく、透明な熱硬化性樹脂を採用することができる。
また、成形品本体を構成する合成樹脂材料は無色又は着色されていてもよく、外面から内面を明瞭に視認できるものであればよい。
本発明によれば、成形品本体の内面にウェブ状物の表面の凹凸形状の反転形状が均一に形成され、その反転形状の表面に密着するように有色の反射材層が形成されている。そのため、成形品本体の外面から見ると、透明な成形品本体を透過した光は反射材層によって反射され、樹脂成形品内にウェブ状物の表面の凹凸形状が視認され、実際のウェブ状物の立体感及び質感に近い意匠を呈することとなる。
本発明の樹脂成形品において、「前記成形品本体の内面は前記三次元形状に沿うように付形されており、前記成形品本体の厚さは略均一に形成されている」構成とすることもできる。
これによれば、成形品本体の厚さは略均一に形成されているため、成形品本体を構成する樹脂が部分的にレンズのような拡大又は縮小作用を示すことはない。そのため、所要の三次元形状に賦形されたウェブ状物が本来の形状とは異なるいびつな形状として視認されるようなことはなく、ウェブ状物は成形品本体の三次元形状に相似した三次元形状をなすように視認され、樹脂成形品の品質が低下することはない。
また、本発明の樹脂成形品において、「前記反射材層は、前記反転形状の表面に密着するように形成された反射膜層である」構成とすることができる。
ここで、この反射膜層としては、パール顔料やアルミニウム金属粉の光輝材を含む塗料を塗装する方法により形成したり、その他、金属蒸着法、スパッタリング法等により金属色の反射膜層を形成したりすることができる。
これによれば、成形品本体の外面から見ると、透明な成形品本体を透過した光は反射膜層によって反射され、樹脂成形品内にウェブ状物の表面の凹凸形状が視認され、実際のウェブ状物の立体感及び質感に近い意匠を呈することとなる。
さらに、本発明の樹脂成形品において、「前記反射材層は、合成樹脂よりなり、前記反転形状の表面に密着するように形成された有色の補強体層である」構成とすることができる。
ここで、この有色の補強体層は有色の熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂等の各種の合成樹脂材料によって形成することができる。なお、この有色の補強体層には、パール顔料やアルミニウム金属粉の光輝材を混入するようにしてもよい。
また、この有色の補強体層には樹脂成形品を被取付部に取り付けるためのボス等の取付部を一体に形成するようにしてもよい。
これによれば、成形品本体の内面に密着するように有色の補強体層が形成されている。そのため、成形品本体の外面から見ると、透明な成形品本体を透過した光は有色の補強体層によって反射され、樹脂成形品内にウェブ状物の表面の凹凸形状が視認され、実際のウェブ状物の立体感及び質感に近い意匠を呈することとなる。また、補強体層によって成形品本体が補強され、樹脂成形品の強度が確保されるようになる。また、補強体層によって樹脂成形品の強度が確保されることから、成形品本体を薄肉状に形成することができるようにもなる。
また、本発明の樹脂成形品において、「前記反射材層の表面に密着するように形成された合成樹脂材料よりなる補強体層をさらに備える」構成とすることができる。
ここで、補強体層としては反射膜層によって樹脂成形品の外面から遮蔽されて視認できないため、色彩に関係なく、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂等の各種の合成樹脂材料によって形成することができる。また、この補強体層には樹脂成形品を被取付部に取り付けるためのボス等の取付部を一体に形成するようにしてもよい。
これによれば、補強体層によって成形品本体が補強され、樹脂成形品の強度が確保されるようになる。また、補強体層によって樹脂成形品の強度が確保されることから、成形品本体を薄肉状に形成することができるようにもなる。
本発明の樹脂成形品は、実際のウェブ状物により近い立体感及び質感があり、実際のウェブ状物によって三次元形状が形作られている外観を呈する品質の高い樹脂成形品を提供することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態である樹脂成形品の構造について、図1乃至図5に基づいて説明する。図1は本実施形態の樹脂成形品の構造を示す断面図であり、図2は炭素繊維布を示す一部拡大平面図であり、図3は樹脂成形品の部分拡大断面図である。図4は成形品本体の製造方法を示す説明図であり、図5は成形品本体の別の製造方法を示す説明図である。
図1に示すように、樹脂成形品10は所定の三次元形状をなし、その三次元形状が実際のウェブ状物によって形成された外観を呈するように形成されたものである。なお、ウェブ状物とは、繊維集合体又は線状体からなる平膜状又は網状の構造体である。
この樹脂成形品10は、所要の三次元形状が賦形された成形品本体11と、その成形品本体11の立ち上がり基部周辺に形成された取付フランジ12とを備えている。成形品本体11は透明な合成樹脂材料により形成されるとともに、その外面には所要の三次元形状をなす意匠面13が形成されている。
成形品本体11の内面は前記意匠面13の三次元形状に沿うように付形されるとともに、図3に併せ示すように、成形品本体11の内面にはウェブ状物の表面の凹凸形状の反転形状を有する可飾面14が形成されており、成形品本体11の厚さは略均一に形成されている。本実施形態では、このウェブ状物として図2に示される炭素繊維布16が採用されている。図2に示す炭素繊維布16は、平織りされた布であり、所定本数の炭素繊維束を緯糸17及び経糸18として千鳥状に織られている。炭素繊維布16の表面の凹凸形状は互いに隣り合った緯糸17及び経糸18の境界部分が最も凹となっており、正方形状の各緯糸17及び各経糸18の中央部分が最も凸となっている。従って、可飾面14の反転形状は、炭素繊維布16の緯糸17及び経糸18の境界部分が最も凸となり、各緯糸17及び各経糸18の中央部分が最も凹となっている。このように形成された成形品本体11を意匠面13側から見ると、可飾面14の反転形状が反転された状態、すなわち炭素繊維布16の表面の凹凸形状となる。
成形品本体11の内面には、前記可飾面14の表面に密着するように塗装された有色塗料によって反射材層としての反射膜層15が形成されている。この反射膜層15によって意匠面13から成形品本体11を透過した光の一部、すなわち反射膜層15の色彩と同色の光線が反射され、炭素繊維布16の表面の凹凸形状の意匠を識別させることを可能にする。なお、反射膜層15として使用する塗料にはパール顔料やアルミニウム金属粉の光輝材を含むものを用いてもよい。また、反射膜層15は塗装以外に、金属蒸着、スパッタリング、あるいは電気めっき等によって形成される金属膜としてもよい。
上記樹脂成形品10における成形品本体11は、例えば、図4に示されるように形成することができる。すなわち、透明な合成樹脂材料として熱可塑性樹脂シート19を用意し、この熱可塑性樹脂シート19を加熱軟化させて、第1型21及び第2型23からなる成形型20により加圧プレスすることにより三次元形状が賦形された成形品本体11が成形される。この熱可塑性樹脂シート19としては、ポリエステル樹脂シート、アクリル樹脂シート、ポリカーボネート樹脂シート、ポリプロピレン樹脂シート、ポリ塩化ビニル樹脂シート等を挙げることができる。また、透明な熱可塑性樹脂シート19は無色又は着色されていてもよく、外面から内面を明瞭に視認できるものであればよい。
成形型20の第1型21は前記意匠面13の三次元形状に対応したキャビティ22が形成されている。第2型23は前記意匠面13の三次元形状に相似する三次元形状を有するコア24を備えるとともに、コア24の表面には前記炭素繊維布16の表面の凹凸形状を有する型押し面25が形成されている。第1型21及び第2型23を型締めした状態で、第2型23のコア24の表面は、第1型21のキャビティ22の表面との間にほぼ均一な隙間を形成するような三次元形状に形成されている。
成形品本体11を成形するには、まず、熱可塑性樹脂シート19を図示しない加熱装置にて加熱軟化させる。この加熱軟化した熱可塑性樹脂シート19を、型開きされた第1型21及び第2型23間にセットした後、第1型21及び第2型23を型締めして熱可塑性樹脂シート19を加圧プレスすると、図1に示される成形品本体11が形成される。
この加圧プレス成形時において、熱可塑性樹脂シート19は第1型21のキャビティ22の内面に沿って延び、熱可塑性樹脂シート19の第1型21側の面には三次元形状の意匠面13が賦形される。熱可塑性樹脂シート19の第2型23側の面には第2型23のコア24の型押し面25によって前記反転形状を有する可飾面14が賦形される。
このように熱可塑性樹脂シート19に対する賦形が完了した後、成形型20から離型すると前記成形品本体11が得られる。
この成形品本体11の内面の可飾面14に有色塗料による塗装を施して反射膜層15を形成し、膜形成後に必要に応じて熱可塑性樹脂シート19の外周縁の不要部分をトリミングして取付フランジ12を形成すると、図1に示される樹脂成形品10が得られる。
また、上記樹脂成形品10の成形品本体11は、例えば、図5に示されるように形成することができる。すなわち、流動状態の透明な合成樹脂材料を用意し、この合成樹脂材料を第1型21及び第2型27からなる成形型26に注型することにより三次元形状が賦形された成形品本体11が成形される。注型によって成形品本体11を形成する合成樹脂材料としては上記と同様の透明な熱可塑性樹脂だけでなく、透明な熱硬化性樹脂を採用することができる。また、注型に用いる合成樹脂材料は無色又は着色されていてもよく、外面から内面を明瞭に視認できるものであればよい。
成形型26の第1型21は前記意匠面13の三次元形状に対応したキャビティ22が形成されている。第2型27は前記意匠面13の三次元形状に相似する三次元形状を有するコア24を備えるとともに、コア24の表面には前記炭素繊維布16の表面の凹凸形状を有する型押し面25が形成されている。第1型21及び第2型27を型締めした状態で、第2型27のコア24の表面は、第1型21のキャビティ22の表面との間にほぼ均一な隙間を形成するような三次元形状に形成されている。
成形品本体11を成形するには、第1型21及び第2型27を型締めした状態で、第2型27に形成された注入通路28を介して流動状態の合成樹脂材料をキャビティ22内に注入する。この注入した合成樹脂材料が固化した後、成形型26を型開きして離型すると前記成形品本体11が得られる。
この成形品本体11の内面の可飾面14に有色塗料による塗装を施して反射膜層15を形成し、膜形成後に必要に応じて熱可塑性樹脂シート19の外周縁の不要部分をトリミングして取付フランジ12を形成することにより、図1に示される樹脂成形品10が得られる。
上記のように構成された樹脂成形品10は、例えば、自動車の内装品又は外装品として形成することができるとともに、種々の物品として形成することができる。
このように形成された樹脂成形品10は、成形品本体11の外面に所要の三次元形状をなす意匠面13が形成され、成形品本体11の内面全体には炭素繊維布16の表面の凹凸形状の反転形状を有する可飾面14が均一に形成されており、可飾面14に密着するように反射膜層15が形成されている。そのため、樹脂成形品10の外面から見ると、透明な成形品本体11を透過した光は可飾面14の反射膜層15によって反射され、樹脂成形品10内に炭素繊維布16の表面の凹凸形状が視認され、実際の炭素繊維布16の立体感及び質感を備え、樹脂成形品10は実際の炭素繊維布16によって三次元形状が形作られている外観を呈する品質の高いものとなる。
また、本実施形態の樹脂成形品10では、成形品本体11の内面の可飾面14は三次元形状をなす意匠面13に沿うように賦形されており、成形品本体11の厚さは略均一に形成されている。そのため、成形品本体11を構成する樹脂が部分的にレンズのような拡大又は縮小作用を示すことはない。よって、三次元形状に賦形された炭素繊維布16を示す可飾面14がいびつな形状として視認されるようなことはなく、可飾面14は成形品本体11の三次元形状に相似した三次元形状をなすように視認され、樹脂成形品10の品質が低下することはない。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の樹脂成形品の構造について図6及び図7に基づいて説明する。図6は本実施形態の樹脂成形品の構造を示す断面図であり、図7は樹脂成形品の製造方法を示す説明図である。なお、説明の便宜上、第1実施形態の樹脂成形品10と同様の構成及び作用については、重複を避けるため一部の説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態の樹脂成形品30は、前記成形品本体11の可飾面14に密着する反射膜層15に代えて、反射材層として合成樹脂よりなる有色の補強体層31が可飾面14の表面に密着するように形成されている。この補強体層31によって意匠面13から成形品本体11を透過した光の一部、すなわち反射膜層15の色彩と同色の光線が反射され、前記炭素繊維布16の表面の凹凸形状の意匠を識別させることを可能にする。この補強体層31は有色の熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂等の有色の各種合成樹脂材料によって形成することができる。なお、この補強体層31には、パール顔料やアルミニウム金属粉の光輝材を混入するようにしてもよい。
また、補強体層31には樹脂成形品30を車両等の被取付部に取り付けるためのボス等の取付部32が一体に形成されている。
上記樹脂成形品30は、例えば、図7に示されるように、第1型41及び第2型43よりなる成形型40に合成樹脂材料を注入することにより形成することができる。
成形型40の第1型41には前記第1実施形態にて成形された成形品本体11の意匠面13の三次元形状に対応したキャビティ42が形成されている。第2型43には前記成形品本体11内面の各部位から所定距離離間するような三次元形状を有するコア44を備えている。
上記樹脂成形品30を形成するには、第1型41のキャビティ42内に前記成形品本体11を密着させた状態にセットした後、第1型41及び第2型43を型締めした状態で、第2型43に形成された注入通路45を介して流動状態の合成樹脂材料を注入して前記成形品本体11の内面及びコア44間に充填する。この注入した合成樹脂材料が固化した後、成形型40を型開きして離型すると成形品本体11の内面に密着するように形成された補強体層31を有する樹脂成形品30が得られる。
上記のように構成された樹脂成形品30も、例えば、自動車の内装品又は外装品として形成することができるとともに、種々の物品として形成することができる。
このように形成された樹脂成形品30においては、成形品本体11の内面に形成された可飾面14に密着するように有色の補強体層31が形成されている。そのため、樹脂成形品30の外面から見ると、透明な成形品本体11を透過した光は有色の補強体層31によって反射され、樹脂成形品30内に炭素繊維布16の表面の凹凸形状が視認され、実際の炭素繊維布16の立体感及び質感を備え、樹脂成形品30は実際の炭素繊維布16によって三次元形状が形作られている外観を呈する品質の高いものとなる。
また、本実施形態の樹脂成形品30は成形品本体11の内面の可飾面14に密着するように形成された有色の補強体層31によって成形品本体11が補強され、樹脂成形品30の強度を向上させることができる。また、補強体層31によって樹脂成形品30の強度を向上させることができることから、成形品本体11を薄肉状に形成することができるようにもなる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態の樹脂成形品の構造について図8に基づいて説明する。なお、説明の便宜上、第1実施形態の樹脂成形品10と同様の構成及び作用については、重複を避けるため一部の説明を省略する。
図8に示すように、本実施形態の樹脂成形品50は、前記成形品本体11の可飾面14に密着するように反射膜層15が形成されるとともに、この反射膜層15の外表面に密着するように、さらに合成樹脂よりなる補強体層51が形成されている。この補強体層51は反射膜層15によって樹脂成形品50の外面から遮蔽されて視認できないため、色彩の有無に関係なく、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂等の各種の合成樹脂材料によって形成することができる。
また、この補強体層51には樹脂成形品50を車両等の被取付部に取り付けるためのボス等の取付部52が一体に形成されている。さらに、この補強体層51の内面には補強用のリブを形成してもよい。
上記樹脂成形品50は、上記第2実施形態の樹脂成形品30と同様にして形成することができる。すなわち、上記樹脂成形品50を形成するには、第1型41のキャビティ42内に前記成形品本体11を密着させた状態にセットした後、第1型41及び第2型43を型締めした状態で、第2型43に形成された注入通路45を介して流動状態の合成樹脂材料を注入して前記成形品本体11の反射膜層15の内面及びコア44間に充填する。この注入した合成樹脂材料が固化した後、成形型40を型開きして離型すると成形品本体11の反射膜層15の内面に密着するように形成された補強体層51を有する樹脂成形品50が得られる。
上記のように構成された樹脂成形品50も、例えば、自動車の内装品又は外装品として形成することができるとともに、種々の物品として形成することができる。
このように形成された樹脂成形品50においては、成形品本体11内面の可飾面14に密着するように反射膜層15が形成されているため、樹脂成形品50内に炭素繊維布16の表面の凹凸形状が視認され、実際の炭素繊維布16の立体感及び質感を備え、樹脂成形品30は実際の炭素繊維布16によって三次元形状が形作られている外観を呈する品質の高いものとすることができる。
また、本実施形態の樹脂成形品50は成形品本体11内面の補強体層15の表面に密着するように形成された補強体層51によって成形品本体11が補強され、樹脂成形品50の強度を向上させることができる。また、補強体層51によって樹脂成形品50の強度を向上させることができることから、成形品本体11を薄肉状に形成することができるようにもなる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
上記各実施形態では、成形品本体11の可飾面14に形成する反転形状を採用するウェブ状物を炭素繊維布16としたが、これ以外に、ガラス繊維布や、アラミド繊維布や炭素繊維及びアラミド繊維によって織られたアラミド炭素布等のいずれか1つとしてもよい。
第1実施形態の樹脂成形品の構造を示す断面図である。 炭素繊維布を示す部分拡大平面図である。 第1実施形態の樹脂成形品の部分拡大断面図である。 第1実施形態の成形品本体の製造方法を示す説明図である。 第1実施形態の成形品本体の別の製造方法を示す説明図である。 第2実施形態の樹脂成形品の構造を示す断面図である。 第2実施形態の樹脂成形品の製造方法を示す説明図である。 第3実施形態の樹脂成形品の構造を示す断面図である。
符号の説明
10 樹脂成形品
11 成形品本体
13 意匠面
14 可飾面
15 反射膜層(反射材層)
30 樹脂成形品
31 補強体層(反射材層)
50 樹脂成形品
51 補強体層

Claims (5)

  1. 透明な合成樹脂材料よりなり、外面には所要の三次元形状が付与され、内面にはウェブ状物の凹凸形状の反転形状が均一に付与された成形品本体と、
    前記反転形状の表面に密着するように形成され、かつ前記成形品本体を前記外面から透過した光を反射する有色の反射材層と
    を備えることを特徴とする樹脂成形品。
  2. 前記成形品本体の内面は前記三次元形状に沿うように付形されており、前記成形品本体の厚さは略均一に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形品。
  3. 前記反射材層は、前記反転形状の表面に密着するように形成された反射膜層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂成形品。
  4. 前記反射材層は、合成樹脂材料よりなり、前記反転形状の表面に密着するように形成された有色の補強体層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂成形品。
  5. 前記反射材層の表面に密着するように形成された合成樹脂材料よりなる補強体層をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂成形品。
JP2003373333A 2003-10-31 2003-10-31 樹脂成型品 Pending JP2005132056A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003373333A JP2005132056A (ja) 2003-10-31 2003-10-31 樹脂成型品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003373333A JP2005132056A (ja) 2003-10-31 2003-10-31 樹脂成型品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005132056A true JP2005132056A (ja) 2005-05-26

Family

ID=34649447

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003373333A Pending JP2005132056A (ja) 2003-10-31 2003-10-31 樹脂成型品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005132056A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH069850Y2 (ja) 車両用窓ガラス
JP4951895B2 (ja) 加飾成形品及びその製造方法
JP4691371B2 (ja) 転写シート
JPS63247100A (ja) 裏面に凹凸状の連続するカット面を有する透光装飾体およびその製法
JP4230485B2 (ja) 表面に凸模様を有する製品及び該凸模様を形成する方法
JP4305755B2 (ja) 成形型の製造方法及び樹脂成形品の製造方法
JP2003159900A (ja) 加飾成形品及びその製造方法
KR20150086329A (ko) 3차원 인쇄 장식 박막 및 그것으로 만든 제품들
JPH01195155A (ja) 装飾用部品とその製作法および細長い自動車部分を被覆するための装飾用部品
JP2010105242A (ja) 成形同時加飾品の製造方法
JP4310493B2 (ja) 成形型の製造方法及び樹脂成形品の製造方法
JP2005132056A (ja) 樹脂成型品
JPH047113A (ja) 射出成形法
JP2017140702A (ja) 樹脂成形品、樹脂成形用金型、及び、樹脂成形方法
JP2005186437A (ja) 樹脂成型品
JP3401464B2 (ja) 製品表面に凸模様を形成する方法
JPS63114638A (ja) 同時成形によるプラスチツク製品の光輝加飾体およびその製法
KR101050367B1 (ko) 엠블렘 및 엠블렘 제조 방법
JPH02248247A (ja) 木目成形品及びその製造方法
JP2006095793A (ja) 金属光輝色を有するミリ波対応型プラスチック製成形品の製造方法
JP7221034B2 (ja) レーダカバー及びレーダカバーの製造方法
JP4266049B2 (ja) 凹凸模様を有する装飾用シートの製造方法
KR101749423B1 (ko) 탄소섬유를 이용한 자동차 내외장재 및 그 제조방법
JP2012236389A (ja) 樹脂製装飾品
JPH0478739A (ja) 自動車用二色装飾板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060605

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081009

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081021

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090310