JP2005131433A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、アミノ酸や電解質等の輸液や凍結乾燥製剤の溶解液などを収容した医療用、薬用ボトルやバッグ等の容器の口部に使用する、針刺し用の止栓に関する。
この種の止栓はブチル系ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、天然ゴム等のゴム製のものが主流であるが、これは加硫、洗浄工程を要するため加工コスト高であり、またゴム製の栓本体とこれを包囲する外キャップとは異材質であるため、分別廃棄処分にも難点がある。
近年、このようなゴム製の止栓の欠点を解消するために熱可塑性エラストマー製の医療用、薬用止栓が多々開発されている。例えば、熱可塑性エラストマーで栓本体を成形した後、外キャップをインサート成形して熱可塑性エラストマー製栓本体の内圧を上げる方法にて液漏れを防止するという止栓がある。また、止栓の外キャップを成形した後熱可塑性合成樹脂弾性体の溶融樹脂を500Kg/cm2以上の射出圧力で針刺し部を射出成形して針刺し止栓を製造するというものがある(特開2000−140068号公報)。また、熱可塑性エラストマー製の栓本体と外キャップを各々、別々に成形して組み立てる止栓もある。
しかし、上記したいずれの熱可塑性エラストマー製止栓も、注射用や点滴用の針等に使用される前に必ず高温・高圧の滅菌処理が行われるが、この滅菌後、止栓が物性の変化から針刺し後液漏れが発生したり、また針刺し時の針保持力を失ったりすることがある。
また、この種の止栓を使用する薬用容器において人体に薬液投与するとき輸液セット・カテーテルなど薬用容器に刺された樹脂針から人体に連結管で繋ぎ薬液を投与するが、人体と薬液容器間の距離から連結管とコネクターなどの自重で樹脂針を止栓に刺したときの針保持力が重要視される。従来の熱可塑性エラストマー製止栓は針保持力を上げるため栓本体のエラストマー硬度を上げるか、栓本体を必要以上に厚くして針の保持力を上げているが、エラストマー硬度を上げると針刺し抵抗が強くなり、栓本体の肉厚を厚くすると製造時間と栓本体の材料費がかかり、コスト高にもなる。
そこで、本発明の目的は、高温・高圧滅菌後、針を刺した時や抜いた時も液漏れを起こさず、また栓本体の肉厚をそれほど厚くしなくて針刺し抵抗を少なくしても針刺し保持力を十分に確保できる容器の止栓を提供することにある。
本発明の容器の止栓は、環形状の外キャップの内径より大きい外径を持ち熱可塑性エラストマーからなる針刺し可能な栓本体が前記外キャップの内部に圧入嵌合されており、前記栓本体がこれの針刺領域の外周部肉厚が中心部肉厚よりも厚く、前記外周部より中心部に向かって漸次薄くなる断面形状に形成されており、前記外キャップ内の栓本体の下面側にストッパーリングが嵌め込まれ、このストッパーリングの開口上端面に、2枚の50〜350μm厚のフィルムがインサート成形または溶着されており、そのうちの1枚のフィルムが前記栓本体の下面に溶着されるとともに、2枚目のフィルムとの間に空気層を形成してなることに特徴を有するものである。
上記構成のように外キャップの内径より大きい外径を持ち熱可塑性エラストマーからなる栓本体が外キャップに圧入嵌合されていると、栓本体は外キャップにより常時圧縮された内部応力を有した状態にある。したがって、高温・高圧の滅菌処理後も、栓本体に針を刺したとき、この刺しこみ部分が切り裂かれて開口しても圧縮された内部応力による弾性復元力でこれを塞ぐので、内部の液体が漏れることはなく、また針保持力も増大する。また、栓本体から針を抜いた後でもこの部分は圧縮された内部応力による弾性復元力で塞がれるので、内部の液体が漏れることはない。
前記栓本体はこれの針刺領域の外周部肉厚を中心部肉厚よりも厚く、前記外周部より中心部に向かって漸次薄くなる断面形状に形成してあると、高温・高圧の滅菌処理後の液漏れをより効果的に防止でき、また針保持力を一層増強できることになる。
本発明の容器の止栓によれば、高温・高圧滅菌後も針刺し時や針抜き出し時の液漏れをよく防止でき、また栓本体の肉厚をさほど厚くしなくて針刺し抵抗を少なくしても針刺し保持力を十分に確保できるという利点がある。
本発明の好適な実施形態を図面に基づき説明する。図1は一実施例の止栓の断面図、図2は図1の止栓の外キャップと栓本体を分離状態で示す断面図、図3は他の実施例の栓本体の断面図である。
図1、図2において、本発明の容器の止栓は、環形状に成形された外キャップ1に、自由状態で該外キャップ1の内径aよりも大きな外径bを持つ熱可塑性エラストマーからなる針刺し可能な栓本体2を圧入嵌合してなる。
栓本体2の素材である熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマーのうちの少なくとも1種を選択し、単独、複合又は混合して使用する。熱可塑性エラストマー製の栓本体2はエラストマー硬度(JISK6301)が15〜70度、より好ましくは25〜45度の柔らかさを持つ熱可塑性エラストマーで成形される。
図2において、外キャップ1の内径aと栓本体2の外径bの比率はa:b=1:1.05〜1.25であることが好ましい。栓本体2の外径bが外キャップ1の内径aの1.25倍を超えると、外キャップ1に栓本体2を圧入することが困難になる。具体的には、例えば、外キャップ1の内径aは23.18mm、栓本体2の外径bは27.0mmである。
図2において、栓本体2は針刺領域の外周部の肉厚t1は中心部の肉厚t2よりも厚く形成するとともに、外周部より中心部に向かって漸次薄くなる断面両凹レンズ形状に形成されている。栓本体2の針刺領域の上面中心部及び該中心部付近には針刺し位置を設定する針刺し指定部8が適数個凹設される。栓本体2の下面には針刺し指定部8に対向して凹部9が形成される。
自由状態での栓本体2の針刺領域の外周部肉厚t1と中心部肉厚t2との比率は1:0.3〜0.95とすることが好ましい。具体的には、例えば、栓本体2の針刺領域の外周部肉厚t1を5.5〜6.5mm、中心部肉厚t2を2.4〜5.2mmに設定する。この場合、針刺し指定部8の肉厚t3は0.25〜0.45mmに設定する。
自由状態での栓本体2の針刺領域の外周部肉厚t1と中心部肉厚t2との比率は1:0.3〜0.95とすることが好ましい。具体的には、例えば、栓本体2の針刺領域の外周部肉厚t1を5.5〜6.5mm、中心部肉厚t2を2.4〜5.2mmに設定する。この場合、針刺し指定部8の肉厚t3は0.25〜0.45mmに設定する。
外キャップ1の天面開口部はプルタブ5付きの天板(プルトップ)3で引き開け可能に塞がれる。天板3は外キャップ1に薄肉状の引きちぎり部(スコア)4を介して一体に成形されるとともに、天板3の上面にリング状のプルタブ5を一体に成形している。プルタブ5に指を掛けて引き上げることで天板3の引きちぎり部4が引きちぎられて外キャップ1の天面を引き開けることができる。この場合、プルタブ5に加える引きちぎり力は4.5Kg以下、より好ましくは3.5Kg(20mm/60秒移動)で、天板3が容易に引きちぎれるように設定している。
外キャップ1内の栓本体2の下面側には、図1に示すごとく50〜350μm厚のフィルム(メンブラン)6を持つストッパーリング7を嵌め込まれるが、その際、図2に示すように、予め、50〜350μmのフィルム6を持つストッパーリング7は栓本体2の下面にインサート成形により一体成形し、そのうえで外キャップ1にこれの開放底から栓本体2ごと嵌め込まれる。その際、外キャップ1の内面の数箇所に上下縦方向の溝10を設けておき、栓本体2の圧入嵌合時に内側の空気が溝10から抜けるようにしてあると、栓本体2を圧入し易い。ストッパーリング7の嵌め込みに際しては、ストッパーリング7の外周に環状の凸条11を設け、この凸条11を外キャップ1の下部内周に設けた凹溝12に嵌め込まれる。
上記構成の止栓は外キャップ1の下端部を医療用、薬用のボトルやバッグ等の容器の口部に溶着して使用される。その際、分別廃棄の必要がなく、リサイクルに有利となるように、容器の素材には上記止栓の外キャップ1、栓本体2、ストッパーリング7と同一種の樹脂材が使用される。
ストッパーリング7に付ける上記フィルム6としては50〜350μm厚の薄いフィルムを選択することが次の理由により好ましい。
ストッパーリング7にフィルム6を付ける目的は、針刺しや針抜き時に栓本体2の一部が欠損するコアリング現象により生じやすい欠損片の脱落防止や高温滅菌処理時における内圧上昇に伴う薬液漏れの防止のためである。このフィルム6はストッパーリング7の開口上端面にインサート成形により一体に成形されるが、このときフィルム6の成形材料として選ぶ材料がポリプロピレン(PP)で350μm厚のもの、またはポリエチレン(PE)で450μm厚のものがフィルム成形時に樹脂流れを可能にする最小限の肉厚である。しかし、350μm厚を超えるフィルム6では、予め、このフィルム6が一体成形されたストッパーリング7に、栓本体2をインサート成形して止栓として組み立てると、針刺し強度が6.0Kg以上となる。これでは医療現場で樹脂針を刺す時、強い力が必要で看護婦等婦女子では使用し難いという欠点がある。
ストッパーリング7にフィルム6を付ける目的は、針刺しや針抜き時に栓本体2の一部が欠損するコアリング現象により生じやすい欠損片の脱落防止や高温滅菌処理時における内圧上昇に伴う薬液漏れの防止のためである。このフィルム6はストッパーリング7の開口上端面にインサート成形により一体に成形されるが、このときフィルム6の成形材料として選ぶ材料がポリプロピレン(PP)で350μm厚のもの、またはポリエチレン(PE)で450μm厚のものがフィルム成形時に樹脂流れを可能にする最小限の肉厚である。しかし、350μm厚を超えるフィルム6では、予め、このフィルム6が一体成形されたストッパーリング7に、栓本体2をインサート成形して止栓として組み立てると、針刺し強度が6.0Kg以上となる。これでは医療現場で樹脂針を刺す時、強い力が必要で看護婦等婦女子では使用し難いという欠点がある。
また、フィルム6付きストッパーリング7に栓本体2をインサート成形する場合、栓本体2のエラストマーの収縮度とストッパーリング7の成形樹脂の収縮度との違いから、滅菌後、熱可塑性エラストマー製栓本体2がストッパーリング7の成形樹脂に引っ張られて液漏れを起こす。たとえば、栓本体2の成形材料であるスチレン系エラストマーの収縮率は25〜35/1000%であり、ストッパーリングの成形樹脂であるポリプロピレン系樹脂の収縮率は8〜16/1000%であるため、針刺しにより栓本体2が切り裂かれるとこの切り裂かれた箇所がストッパーリング7の開口上端面に張り付けられた350μm厚よりも厚いフィルム6により外側に引っ張られて開き、当該箇所から液漏れを起こす。
しかるに、ストッパーリング7にインサート成形又は溶着するフィルム6として、50〜350μm厚のフィルム6を使用すると、針刺し抵抗は4.5Kg以下に抑えられ、薄いフィルム6全体が熱可塑性エラストマー製栓本体2の下面に沿って一体化するため液漏れ防止にも有利となる。
栓本体2の素材の熱可塑性エラストマーには軟化剤等の添加物が含有されているが、この栓本体2を外キャップ1に圧入嵌合するとき前記添加物がにじみ出たり、圧入嵌合後経時的に溶出したりするため、熱可塑性エラストマーの材質の選択範囲が制約される。そこで、熱可塑性エラストマーの材質選択の自由度を持たせるために、ストッパーリング7に付ける50〜350μm厚のフィルム6としては、図3に示すように、2枚の第1,2フィルム6a,6bを使用する。そして、第2フィルム6bは栓本体2の下面に一体に溶着して第1フィルム6aとの間に空気層13を形成する。このように第1,2フィルム6a,6b間に空気層13を形成しておくと、栓本体2からにじみ出たり、溶出したりする添加物は空気層13により効果的に遮断されるバリヤー機能が発揮され、薬液への混入を防止できる。したがって、熱可塑性エラストマーの材質選択の自由度が得られる。なお、フィルム6は3枚以上であってもよい。
熱可塑性エラストマー製栓本体2と外キャップ1の材料選択も高温滅菌処理時の液漏れと滅菌後の針刺し保持力に大きく影響する。
外キャップ1にこれの内径より大きな外径を持つ栓本体2を圧入嵌合してなる止栓は、ボトルまたはバッグ等の容器の口部に溶着して、これを高温・高圧滅菌処理(121°C30分)する。すると、外キャップ1が栓本体2の膨張圧に負けて膨張し、その後栓本体2の収縮により栓本体外径と外キャップ内径の寸法差が無くなり、そのため液漏れ防止と針保持力が失われる。したがって、外キャップ1は高温滅菌時に栓本体2の膨張圧に負けない曲げ弾性率の樹脂材料で成形しておくことが必要である。
外キャップ1にこれの内径より大きな外径を持つ栓本体2を圧入嵌合してなる止栓は、ボトルまたはバッグ等の容器の口部に溶着して、これを高温・高圧滅菌処理(121°C30分)する。すると、外キャップ1が栓本体2の膨張圧に負けて膨張し、その後栓本体2の収縮により栓本体外径と外キャップ内径の寸法差が無くなり、そのため液漏れ防止と針保持力が失われる。したがって、外キャップ1は高温滅菌時に栓本体2の膨張圧に負けない曲げ弾性率の樹脂材料で成形しておくことが必要である。
そこで、本発明は熱可塑性エラストマー製栓本体2のエラストマー硬度(JISK6301)と外キャップ1の曲げ弾性率(K7203)の相関関係を規定することにより液漏れ防止と針保持力の確保を可能にした。すなわち、栓本体2のエラストマー硬度(スチレン系エラストマーとして三菱化学株式会社製のラバロン(登録商標)の使用)と、ポリプロピレン製の外キャツプ2の曲げ弾性率との関係は、図8の表に示すように、曲げ弾性率(K7203)で300Mpa以上、より好ましくは350〜700Mpaがよい。これは、図8の表中に示すごとき高温滅菌時の液漏れ状況から明らかに理解されるであろう。
外キャップ1がプルタブ5付きキャップである場合、天板3の引きちぎり強度が問題となる。通常、プルタブ5の引きちぎり強度は、婦女子でも容易に引き開けられるように、3.5Kg(20mm/l分移動)以下が望ましい。しかるに、プルタブ5付き外キャップ1成形品の薄肉の引きちぎり部4の肉厚は成形するうえにおいて最低限度0.35mm厚を必要とする。成形品の肉厚が0.35mm以下になると、成形時、樹脂が成形品全体に回らず成形不良となるからである。引きちぎり部4の肉厚が0.35mm以上で上記した曲げ弾性率(K7203)が350Mpaを満足する樹脂製のプルタブ付き外キャップ1であると、引きちぎり強度が6Kg以上となり、引きちぎり部4を引きちぎり難くなる。
そのため、曲げ弾性率(K7203)が350Mpa以上の樹脂を使用し、プルタブ5付き天板3の引きちぎり強度を下げるには引きちぎり部4の肉厚を0.1〜0.25mmにすることが好ましい。引きちぎり部4の肉厚を0.1〜0.25mmとするプルタブ5付き外キャップ1を得るには、成形充填し溶融軟化時に、図4に示すように、金型の突き出しコア14を0.1〜0.25mmまで圧縮してプルタブ5付き外キャップ1を成形する。また、その際、突き出しコア14の頂面14a全体を凸円弧面に形成しておくことで、突き出しコア14の突き出し時に外キャップ成形用キャビティ内の天面側の樹脂を突き出しコア14の外周下方に向けて容易に流動させることができるため、外キャップ1の成形が容易になる。
また、このように成形されたプルタブ5付きの天板3の内面は凹円弧面3aに形成され、この凹円弧面3aと栓本体2の針刺領域の凹円弧面2aとの間には、図1に示すごとく空間15が形成される。この空間15によって、高温・高圧滅菌時にも熱可塑性エラストマー製栓本体2の針刺領域とプルタブ5付きの天板3の内面3aとが滅菌温度により溶融一体化するのを防止できるため、プルタブ5付き天板3を小さい引き開け操作力で容易に引きちぎることに役立つ。
熱可塑性エラストマー製栓本体2の成形時には肉厚のエラストマーの流動性から栓本体2に気泡を巻き込むことが多い。その気泡部に針を刺すと、これを抜くとき液漏れの原因になる。そこで、本発明は、図5に示すように、予め薄いフィルム6をつけたストッパーリング7をコア16に保持してキャビティ20内で栓本体2を同時成形するとき、図6に示すごとくストッパーリング7の外周と金型17との間に0.05mm以内のガス抜穴18を円周方向に所定間隔で設けておくとエアー・ガスのみが抜けるため、気泡の無い熱可塑性エラストマー製栓本体2が得られる。
以上のようにして得られたプルタブ付き外キャップ7内にキャップ内径より大きな外径を持つ熱可塑性エラストマー製栓本体2を圧入嵌合した本発明の止栓によれば、高温滅菌後樹脂針を刺したときにも十分な針保持力が得られ、1時間以上経過後に針を抜いた時も液漏れを起こさぬという好結果が得られた。
本発明は外キャップ1としては上記のようなプルタブ付きのものに限られず、図7に示すように外キャップ1の天面開口部が外部気密保持用のフィルム19で塞がれるイージーピールフィルム付きの外キャップにも同様に適用できる。この場合、外部気密保持用のフィルム19は外キャップ1にこれの天面開口部を塞ぐように溶着される。
ポリプロピレン製の外キャップ1の内径は23.18mm、スチレン系エラストマー(三菱化学株式会社製の、ラバロン(登録商標)T331C 28硬度(JISK6301)製の栓本体2の自由状態での最大外径は27.0mmとし、栓本体2の針刺領域の外周部肉厚t1は5.8mm、中心部肉厚t2は3.8mmとするとともに、前記外周部より中心部に向かって漸次薄くなる断面両凹レンズ形状に形成し、外キャップ1にこの寸法形状の栓本体2を圧入嵌合すると共にストッパーリング7を嵌め込んで組み立てた。
比較例1
外キャップの内径と、自由状態での栓本体の外径とは共に23.18mmとした以外は、実施例1の場合と同様である。
外キャップの内径と、自由状態での栓本体の外径とは共に23.18mmとした以外は、実施例1の場合と同様である。
比較例2
栓本体の全体の肉厚が均一な5.8mmで上下両面が平行なフラットな断面形状に形成した以外は、実施例1の場合と同様である。
栓本体の全体の肉厚が均一な5.8mmで上下両面が平行なフラットな断面形状に形成した以外は、実施例1の場合と同様である。
(試験方法)
満容量600ml収納できるボトル又はバッグの容器に電解水(薬液)を500ml充填し、上記の実施例1、比較例1及び比較例2の各止栓をそれぞれ前記容器の口部に熱溶着し、総重量を計測する。実施例1、比較例1及び比較例2の各止栓の溶着された前記容器を121°Cの蒸気熱で30分間滅菌を行い、Φ4.5の樹脂製針を針刺し指定部8に刺し1時間経過後、針を抜き、4.5Kgで3分間の加圧を行った後、再度前記容器の総重量を計測し、針刺し前と針刺し抜き後の重量を比較して液漏れ量を調べた。
満容量600ml収納できるボトル又はバッグの容器に電解水(薬液)を500ml充填し、上記の実施例1、比較例1及び比較例2の各止栓をそれぞれ前記容器の口部に熱溶着し、総重量を計測する。実施例1、比較例1及び比較例2の各止栓の溶着された前記容器を121°Cの蒸気熱で30分間滅菌を行い、Φ4.5の樹脂製針を針刺し指定部8に刺し1時間経過後、針を抜き、4.5Kgで3分間の加圧を行った後、再度前記容器の総重量を計測し、針刺し前と針刺し抜き後の重量を比較して液漏れ量を調べた。
(試験結果)
上記比較試験の結果は図9の図表に示す通りである。実施例1の止栓を使用し高温滅菌処理した容器の止栓からの液漏れの発生は平均で0.003g(1滴は0.035g)で、1滴も漏れが無かった。即ち121°Cの蒸気熱で30分間滅菌しても実施例1の止栓の液漏れ試験では問題の無いことが判明した。
これに対し、比較例1の止栓は平均で31.61g、最大で80.31g、最小で3.0gと液漏れが激しく、比較例2の止栓も平均で9.27g、最大で21.26g、最小で1.03gであって、いずれも液漏れを防止することができなかった。
上記比較試験の結果は図9の図表に示す通りである。実施例1の止栓を使用し高温滅菌処理した容器の止栓からの液漏れの発生は平均で0.003g(1滴は0.035g)で、1滴も漏れが無かった。即ち121°Cの蒸気熱で30分間滅菌しても実施例1の止栓の液漏れ試験では問題の無いことが判明した。
これに対し、比較例1の止栓は平均で31.61g、最大で80.31g、最小で3.0gと液漏れが激しく、比較例2の止栓も平均で9.27g、最大で21.26g、最小で1.03gであって、いずれも液漏れを防止することができなかった。
1 外キャップ
2 栓本体
3 天板
6 フィルム
6a 第1フィルム
6b 第2フィルム
7 ストッパーリング
13 空気層
19 フィルム
2 栓本体
3 天板
6 フィルム
6a 第1フィルム
6b 第2フィルム
7 ストッパーリング
13 空気層
19 フィルム
Claims (1)
- 環形状の外キャップの内径より大きい外径を持ち熱可塑性エラストマーからなる針刺し可能な栓本体が前記外キャップの内部に圧入嵌合されており、
前記栓本体がこれの針刺領域の外周部肉厚が中心部肉厚よりも厚く、前記外周部より中心部に向かって漸次薄くなる断面形状に形成されており、
前記外キャップ内の栓本体の下面側にストッパーリングが嵌め込まれ、このストッパーリングの開口上端面に、2枚の50〜350μm厚のフィルムがインサート成形または溶着されており、そのうちの1枚のフィルムが前記栓本体の下面に溶着されるとともに、2枚目のフィルムとの間に空気層を形成してなることを特徴とする容器の止栓。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2005036143A JP4095992B2 (ja) | 2005-02-14 | 2005-02-14 | 容器の止栓 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005036143A JP4095992B2 (ja) | 2005-02-14 | 2005-02-14 | 容器の止栓 |
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JP2002243331A Division JP3686890B2 (ja) | 2002-08-23 | 2002-08-23 | 容器の止栓 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005131433A JP2005131433A (ja) | 2005-05-26 |
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JP4095992B2 JP4095992B2 (ja) | 2008-06-04 |
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ID=34651200
Family Applications (1)
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JP5606684B2 (ja) * | 2009-03-23 | 2014-10-15 | 内外化成株式会社 | 医療用キャップ及びその製造方法 |
KR101875518B1 (ko) * | 2017-05-08 | 2018-07-10 | (주)에이디켐테크 | 개방이 용이한 플라스틱 백 |
-
2005
- 2005-02-14 JP JP2005036143A patent/JP4095992B2/ja not_active Expired - Fee Related
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