JP2005130623A - 永久磁石モータの製造方法及び圧縮機の製造方法並びに空気調和機 - Google Patents

永久磁石モータの製造方法及び圧縮機の製造方法並びに空気調和機 Download PDF

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柏英 黄
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秀司 尾原
Ryoji Sato
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Hiroyasu Yoneyama
裕康 米山
Tetsushi Kishitani
哲志 岸谷
Katsuaki Nagahashi
克章 長橋
Akihiro Ichikawa
明洋 市川
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Abstract

【課題】
永久磁石モータの製造方法において、固定子への回転子の組立てを容易とし、安価な設備で回転子の永久磁石素材に円周方向にスキュー付けた磁極を着磁し、コキングトルクを減少させて振動及び騒音の少なくする。
【解決手段】
固定子1のスロット数より回転子21の磁極数が少なく、回転子21の外周に対向して配置された固定子1のティース部3に3相巻線を集中的にそれぞれ巻いた集中巻型の永久磁石モータの製造方法に関する。その方法は、3相巻線4の1相を形成する巻線4を巻いたティース部3と回転子21の鉄心22の外周に設けたリング状の永久磁石素材14との間に、当該ティース部3の幅より広く且つ円周方向に傾斜して延びる板状の磁性部材31を配置し、当該ティース部3に巻かれた巻線4に電流を流すことにより、磁性部材31に対応する永久磁石素材14の部分14aを着磁すると共に、当該磁性部材31に隣接する永久磁石素材14の部分14bを逆極性に着磁する方法である。
【選択図】 図3

Description

本発明は、永久磁石モータの製造方法及び圧縮機の製造方法並びに空気調和機に関するものである。
従来、永久磁石モータの固定子を用いて回転子の永久磁石素材を着磁する方法として、特開2000−204554号公報(特許文献1)に記載されている方法がある。この着磁方法は、永久磁石素材を用いた回転子をモータの固定子に組込んで、回転子の永久磁石素材と固定子着磁巻線の位置を合わせて、固定子の巻線に電流を流して、回転子の永久磁石素材の一部分を着磁し、次いで、回転子に残った未着磁部分の永久磁石素材と、固定子着磁巻線の位置を合わせて再度着磁する方法である。この着磁方法によれば、着磁専用固定子を用いるものと比較して、高価な着磁専用固定子が不要で、着磁後に回転子を着磁専用固定子から取外して固定子に組み込むことが不要であり、組立てが便利であるという利点を有する。
特開2000−204554号公報
しかし、特許文献1の着磁方法では、固定子のティース部の長手方向に直線的に着磁されることとなり、永久磁石モータを運転する際に、回転子外周の磁石と固定子のスロット部との間の磁力が不均一となってコキングトルクが生じ、振動及び騒音の問題が生じる場合がある。
そこで、回転子の永久磁石にスキュー磁極を設け、回転子外周の永久磁石と固定子のスロット部との間の磁力を均一化することにより、コキングトルクを減少させ、永久磁石モータの振動及び騒音の改善を図ることが考えられる。
しかし、上記従来の技術(特許文献1)によれば、固定子の巻線を用いて回転子の永久磁石素材の着磁を行なう場合、着磁した部分の形は固定子のティースの形によって決まる。すなわち、着磁された磁極の形は回転軸と平行になり、集中巻及び分布巻モータの固定子のスロットは回転軸と平行であるため、従来の着磁方法では回転子の永久磁石にスキューを付けることは不可能であった。
そこで、スキュー磁極に合致する形状の着磁専用固定子を用いることが考えられる。しかし、これによれば、高価な着磁専用固定子が必要で、着磁後に回転子を着磁専用固定子から取外して固定子に組み込むことが必要である。このように、永久磁石回転電機を組立てる工程において、回転子の外周に付けられた永久磁石素材が機外で着磁された場合、磁石が周囲の鉄粉を付着したり、回転子を永久磁石モータ及び圧縮機に挿入する時に他の部品との間に大きな吸引力が生じたりするため、組立て作業がし難くなるという問題が存在する。
本発明の目的は、固定子への回転子の組立てが容易であり、安価な設備で回転子の永久磁石素材に円周方向にスキュー付けた磁極を着磁することができ、コキングトルクを減少させて振動及び騒音の少ない永久磁石モータの製造方法及び圧縮機の製造方法並びに空気調和機を得ることにある。
前記目的を達成するために、本発明は、固定子のスロット数より回転子の磁極数が少なく、前記回転子の外周に対向して配置された前記固定子のティース部に3相巻線を集中的にそれぞれ巻いた集中巻型の永久磁石モータの製造方法において、前記3相巻線の1相を形成する巻線を巻いた前記ティース部と前記回転子の鉄心の外周に設けたリング状の永久磁石素材との間に、当該ティース部の幅より広く且つ円周方向に傾斜して延びる板状の磁性部材を配置し、当該ティース部に巻かれた巻線に電流を流すことにより、磁力線を当該ティース部から対応する前記磁性部材を通して前記磁性部材に対応する部分の前記永久磁石素材を着磁すると共に、当該磁性部材に隣接する部分の永久磁石素材を逆極性に着磁し、しかる後に前記ティース部と前記回転子の永久磁石素材との間から前記磁性部材を取外すようにしている。
前記発明において、好ましくは、電流を流す巻線が巻かれた前記ティース部に対向する前記磁性部材のそれぞれの間にも独立した磁性部材を配置することである。
前記目的を達成するために、本発明は、固定子のスロット数より回転子の磁極数が少なく、前記回転子の外周に対向して配置された前記固定子のティース部に3相巻線を集中的にそれぞれ巻いた集中巻型の永久磁石モータと、作動流体を圧縮する圧縮機構部とを、キャップ及び巻線端子を有する密閉容器内に収納した圧縮機の製造方法において、前記キャップを取り付ける前の前記密閉容器内に前記固定子及び前記回転子を収納し、前記回転子の鉄心の外周に配置したリング状の永久磁石素材と、前記3相巻線の1相を形成する巻線を巻いた前記ティース部との間に、当該ティース部の幅より広く且つ円周方向に傾斜して延びる板状の磁性部材を配置し、当該ティース部に巻かれた巻線に前記巻線端子を通して電流を流すことにより、前記磁性部材に対応する部分の前記永久磁石素材を着磁すると共に、当該磁性部材に隣接する部分の永久磁石素材を逆極性に着磁し、しかる後に前記ティース部と前記回転子の永久磁石素材との間から前記磁性部材を取外し、その後に前記キャップを取り付けて前記密閉容器を形成するようにしている。
前記発明において、好ましくは、一枚の磁性素材から不要部分を打ち抜いて、前記ティース部に対向する着磁用部分と、この着磁用部分のそれぞれを連結する連結部とを一体に形成することにより前記磁性部材を製作し、この磁性部材を円筒状に形成して前記ティース部と前記回転子の永久磁石素材との間に配置することである。
前記目的を達成するために、本発明の空気調和機は、上記永久磁石モータの製造方法で製造された永久磁石モータを用いたものである。
前記目的を達成するために、本発明の空気調和機は、上記圧縮機の製造方法で製造された圧縮機を用いたものである。
本発明によれば、前記3相巻線の1相を形成する巻線を巻いた前記ティース部と前記回転子の鉄心の外周に設けたリング状の永久磁石素材との間に、当該ティース部の幅より広く且つ円周方向に傾斜して延びる板状の磁性部材を配置し、当該ティース部に巻かれた巻線に電流を流すことにより、前記磁性部材に対応する部分の前記永久磁石素材を着磁すると共に、当該磁性部材に隣接する部分の永久磁石素材を逆極性に着磁するようにしているので、固定子への回転子の組立てが容易であり、安価な設備で回転子の永久磁石素材に円周方向にスキュー付けた磁極を着磁することができ、コキングトルクを減少させて振動及び騒音の少ない永久磁石モータの製造方法を得ることができる。
前述の好ましい構成によれば、電流を流す巻線が巻かれたティース部に対向する磁性部材のそれぞれの間にも独立した磁性部材を配置するようにしているので、電流を流す巻線が巻かれたティース部に対向する磁性部材の形状に合致した着磁を行なうことができると共に、逆極性の着磁も独立した磁性部材の形状に合致して精度よく行なうことができる。
また、本発明によれば、キャップを取り付ける前の密閉容器内に固定子及び回転子を収納し、回転子の鉄心の外周に配置したリング状の永久磁石素材と、3相巻線の1相を形成する巻線を巻いたティース部との間に、当該ティース部の幅より広く且つ円周方向に傾斜して延びる板状の磁性部材を配置し、当該ティース部に巻かれた巻線に巻線端子を通して電流を流すことにより、磁性部材に対応する部分の永久磁石素材を着磁すると共に、当該磁性部材に隣接する部分の永久磁石素材を逆極性に着磁し、しかる後にティース部と回転子の永久磁石素材との間から磁性部材を取外し、その後にキャップを取り付けて密閉容器を形成するようにしているので、固定子への回転子の組立てが容易であり、安価な設備で密閉容器の巻線端子を利用して容易に回転子の永久磁石素材に円周方向にスキュー付けた磁極を着磁することができ、コキングトルクを減少させて振動及び騒音の少ない圧縮機の製造方法を得ることができる。
前述の好ましい構成によれば、一枚の磁性素材から不要部分を打ち抜いて、ティース部に対向する着磁用部分と、この着磁用部分のそれぞれを連結する連結部とを一体に形成することにより前記磁性部材を製作し、この磁性部材を円筒状に形成して前記ティース部と前記回転子の永久磁石素材との間に配置するようにしているので、極めて安価で容易に永久磁石モータ及び圧縮機を製造することができる。
さらに本発明によれば、振動及び騒音が少なく、使用者にとって快適性に優れた空気調和機を得ることができる。
以下、本発明の複数の実施形態を、図を用いて説明する。各実施形態の図における同一符号は同一物または相当物を示す。
最初に、本発明の第1実施形態に係る永久磁石モータを図1から図3を参照しながら説明する。図1A〜図1Dは本発明の第1実施形態に係る永久磁石モータの各製造工程を示す一部断面図、図2は図1Cにおける中央断面拡大図、図3は図2における着磁時の磁束分布を示す図、図4は図1の永久磁石モータの製造に用いる磁性部材の展開図である。
永久磁石モータは、図1Dに示すように、固定子1、回転子21、シャフト25及びベアリング26を備えて構成されている。固定子1は固定子鉄心2、巻線4及びブラケット11を備えて構成されている。固定子鉄心2は、回転子21の外周外方に配置され、ブラケット11に圧入して固定されている。固定子1には着磁された永久磁石素材15の磁極位置を検出する図示しない磁極位置検出素子を備える。回転子21はシャフト25に固着されている。この回転子21は回転子鉄心22と永久磁石素材14とを備えて構成されている。永久磁石素材14は回転子鉄心22の外周にリング状に一体に設けられている。シャフト25は、回転子21の両側でブラケット11、12にベアリング26を介して回転可能に保持されている。これによって、回転子21はブラケット11、12に回転可能に保持される。
また、永久磁石モータは、図2に示すように、固定子1のスロット数より回転子21の磁極数が少なく、回転子21の外周に対向して配置された固定子1のティース部3に3相の巻線4を集中的にそれぞれ巻いた集中巻型の永久磁石モータである。固定子鉄心2はティース部3とその磁束通路を形成するヨーク部5とを備えて構成されている。ここでは、固定子鉄心2のティース部3の数は12であり、ティース部3に集中的に巻かれた巻線4は固定子鉄心2のスロット6に収納されている。巻線4のU相にはU1、U2、U3、U4、巻線4のV相にはV1、V2、V3、V4、巻線4のW相にはW1、W2、W3、W4がそれぞれ3相スター結線で直列接続される。
係る永久磁石モータの製造方法を、図1〜図4を参照しながら説明する。
予め、回転子21の回転子鉄心22をシャフト25に固着し、固定子1の固定子鉄心2をブラケット11に圧入して固着し、ベアリング26をブラケット11に取り付ける。次いで、図1Aに示すように、シャフト25をベアリング26内に挿入して回転子21が固定子1の内周に位置するように、換言すれば、固定子1を回転子21の外周に位置するように組立てる。
次いで、図1B、図2及び図3に示すように、3相巻線の1相を形成する巻線4を巻いたティース部3と回転子鉄心22の外周に設けたリング状の永久磁石素材14との間に、ティース部3の幅より広く且つ円周方向に傾斜して延びる板状の磁性部材31を配置する。
磁性部材31は、図4に示すように、一枚の磁性素材から不要部分を打ち抜いて、ティース部3に対向する着磁用部分32と、この着磁用部分32のそれぞれを連結する連結部34とを一体に形成することにより製作されている。そして、磁性部材31は、透磁率の高い珪素鋼板が用いられ、その厚さは固定子1と回転子21の間の隙間よりごくわずか薄く形成されている。着磁用部分32はシャフト25の円周方向に対して斜めに傾斜している。着磁用部分32の数はモータ極数の半分である4つである。磁性部材31の上下部に着磁用部分32の円周方向の中心を示す目印35が付けられている。
磁性部材31を固定子1と回転子21の間に挿入した状態で、固定子鉄心2のティース部3に巻かれた3相巻線のうち任意1相(例えばU相)を選び、U相巻線のティース部3の中心と挿入した部材31の着磁用部分32の周方向に付けた中心を示す目印35とを一致させる。この目印35を用いることによって、両中心位置を容易にかつ精度よく一致させることができる。
次いで、図1Cに示すように、ブラケット12に取り付けられたベアリング26にシャフト25を挿入してブラケット12をブラケット11にネジなどの締結具(図示せず)を介して固定する。これによって、シャフト25及び回転子21はブラケット11、12に保持される。
この図1C及び図2に示す状態で、1相を形成するティース部3に巻かれた巻線4(ここではU相)に電流を流すことにより、図3に示すように、このティース部3に対向する磁性部材31に対応する永久磁石素材14の部分14aをS極に着磁すると共に、この磁性部材31に隣接する永久磁石素材14の部分14bを逆極性であるN極に着磁する。
換言すれば、図示しない着磁電源より巻線4のU相から3相巻線のスター結線の中心接点に電流をかけることにより(U相のU1〜U4に通電することにより)、U相のティース部3と中心を合わせた着磁用部分32を介して対向するリング状の永久磁石素材14の部分14aを着磁用部分32と同じ形のS極に着磁すると共に、磁性部材31に隣接する永久磁石素材14の部分14bを着磁用部分32と同じ形のN極に着磁する。これによって、回転子21の鉄心22の円周に付けられた永久磁石素材14に着磁用部分32と同じ形の等ピッチのS極とN極とのスキュー磁極が交互に着磁される。
図3を参照しながらさらに具体的に着磁方法を説明する。固定子鉄心22のティース部3に巻かれているU相巻線4に着磁電流を流すことにより、磁束がティース部3から発生される。一般に珪素鋼板の透磁率(0.5〜6×10-3H/m)は空気の透磁率(1.257×10-6H/m)より約数千倍であり、図3に示しているように前記固定子鉄心2のティース部3から発生された磁束が透磁率の高い着磁用部分32を通し、着磁用部分32と緊密接触している永久磁石素材部14に入り、回転子21の鉄心22の円心方向に集まってくる。ここで、挿入した着磁用部分32の効果でティース部3より広い幅で且つスキューして着磁することができる。
一方、固定子鉄心2に直列に接続しているU相巻線はU1〜U4の4つあり、着磁電流を流した時に、固定子鉄心2のティース部3に巻かれたU相巻線4により磁束がU1〜U4の4つティース部3から同時に発生するため、回転子鉄心22に流れ込んだ磁束が対向に反発し合い、交差せずに隣の磁束が流れていない鉄心部分に逆方向に流れる。未着磁部分の永久磁石素材部16を通過して、ギャップを経て固定子鉄心2のティース部3とヨーク5に流れ、図3に示すような磁束回路となる。この際、永久磁石素材14のS極に着磁された部分14aの隣りの永久磁石素材14の部分14bに逆極性のN極が着磁される。したがって、本実施形態ではリング状の永久磁石素材15に挿入した着磁用部分材32と同じ形のN極とS極とが交互に着磁される。
なお、特許文献1に示された従来の技術では、磁束が固定子のティース部からギャップを経て回転子外周に配置された永久磁石素材に着磁するので、固定子の巻線を用いて着磁の際に、モータの固定子のスロットが回転軸と平行になり、スキュー付き磁極の着磁は不可能である。
このようにして着磁を行なった後、ブラケット12及び磁性部材31を取り出し、再度、ブラケット12をベアリング26を介してシャフト25に取り付け、前ブラケット11と付き合わせてネジなどの締結具で固定することにより、モータを完成する。
本実施形態によれば、3相巻線4の1相を形成する巻線4を巻いたティース部3と回転子21の鉄心22の外周に設けたリング状の永久磁石素材14との間に、当該ティース部3の幅より広く且つ円周方向に傾斜して延びる板状の磁性部材31を配置し、当該ティース部3に巻かれた巻線4に電流を流すことにより、磁性部材31に対応する永久磁石素材14の部分14aを着磁すると共に、当該磁性部材31に隣接する永久磁石素材14の部分14bを逆極性に着磁するようにしているので、固定子1への回転子21の組立てが容易であり、磁性部材31という安価な設備で回転子21の永久磁石素材14に円周方向にスキュー付けた磁極を着磁することができ、コキングトルクを減少させて振動及び騒音の少ない永久磁石モータの製造方法を得ることができる。
また、本実施形態によれば、一枚の磁性素材から不要部分を打ち抜いて、ティース部3に対向する着磁用部分32と、この着磁用部分32のそれぞれを連結する連結部34とを一体に形成することにより磁性部材31を製作し、この磁性部材31を円筒状に形成してティース部3と回転子21の永久磁石素材14との間に配置するようにしているので、極めて安価で容易に永久磁石モータを製造することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る永久磁石モータを、図5及び図6を用いて説明する。図5は本発明の第2実施形態に係る永久磁石モータにおける着磁時の磁束分布を示す図、図6は図5の永久磁石モータの製造に用いる磁性部材の展開図である。この第2実施形態は、次に述べる通り第1実施形態と相違するものであり、その他の点については第1実施形態と基本的には同一であるので、重複する説明及び図示を省略する。
この第2実施形態では、磁性部材31は、ティース部3に対向する着磁用部分32のそれぞれの間にも独立した着磁用部分32Aを設けている点にて、第1実施形態と相違する。この着磁用部分32Aは、着磁用部分32と同様の形状をしており、連結部34に接続されている。従って、着磁用部分32、32Aの数は回転子21の極数と同じ8つとなっている。
着磁の際に、固定子鉄心2のティース部3に巻かれた3相巻線のうち任意の1相(例えばU相)を選び、U相巻線4のティース部3の中心と挿入した着磁用部分32の周方向に付けられた中心位置を示す目印35に合わせる。U相巻線4に着磁電流を流すことにより、磁束が固定子鉄心2のティース部3から発生される。固定子1と回転子21の間に磁性部材31の着磁用部分32をU相巻線4のティース部3の中心とー致させたため、ティース部3から発生した磁束は透磁率の高い着磁用部分32を通して、永久磁石素材14の着磁用部分38と緊密接触している部分14aに入る。
また、直列に接続されているU相巻線がU1〜U4の4つあり、着磁電流を流した時に固定子1のティース部3に巻かれた巻線4により、磁束が4つのティース部3から同時発生するため、回転子21の鉄心22に対向する磁束が反発し合い、交差せずに隣の磁束が流れていない鉄心部分に流れ込み、永久磁石素材部16の未着磁部分14aを通過する。この磁束の流れる方向が永久磁石素材14の部分14aの着磁の時と逆方向であるため、永久磁石素材14の部分14bは逆極性に着磁される。
永久磁石素材14の部分14bから出た磁束は、挿入した高い透磁率の着磁用部分32Aを介して固定子1のティース部3に集中的に流れる。固定子鉄心2のティース部3に流れている磁束がさらに固定子鉄心2のヨーク5を通過し、図5に示しているような磁束回路となる。以上により、挿入した珪素鋼板と同じ形のN極とS極をリング状の永久磁石素材14に交互に着磁することができる。
この第2実施形態よれば、電流を流す巻線4が巻かれたティース部3に対向する磁性部材31の着磁用部分32のそれぞれの間にも独立した着磁用部分32Aを配置するようにしているので、電流を流す巻線4が巻かれたティース部3に対向する着磁用部分32の形状に合致した着磁を行なうことができると共に、逆極性の着磁も独立した着磁用部分32Aの形状に合致して精度よく行なうことができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る圧縮機を、図7を用いて説明する。図7は本発明の第3実施形態に係る圧縮機の縦断面図である。
圧縮機50は、固定子1のスロット数より回転子21の磁極数が少なく、回転子21の外周に対向して配置された固定子1のティース部に3相巻線を集中的にそれぞれ巻いた集中巻型の永久磁石モータ51と、作動流体を圧縮する圧縮機構部52とを、上キャップ43、下キャップ44及び巻線端子8を有する密閉容器7内に収納して構成されている。圧縮機構部52は、固定スクロール41及び旋回スクロール42を噛み合わせて構成されている。
係る圧縮機50の製造方法を説明する。永久磁石モータ51の固定子鉄心2を圧縮機ケース7に圧入し、巻線4を巻線端子8に繋ぎ、固定スクロール41、旋回スクロール42、モータ回転子21をそれぞれ圧縮機のケース7の組込んで、上キャップ43を付けると言う順番に組立てる。
次いで、圧縮機50を上下倒置し、回転子の鉄心の外周に配置したリング状の永久磁石素材と、3相巻線の1相を形成する巻線を巻いたティース部との間に、当該ティース部の幅より広く且つ円周方向に傾斜して延びる板状の磁性部材を配置する。この手順は、前記永久磁石モータの製造方法と同様であるので、図示を省略する。
次いで、固定子1の巻線4を用いて、着磁回路の電源を三相巻線のうち任意一相巻線の巻線端子8と繋ぎ、巻線に通電することにより、前記永久磁石モータを着磁した際の磁束分布と同様に回転子21の永久磁石素材14に設けた磁性部材と同じ形の等ピッチのS極とN極のスキュー磁極を交互に着磁する。
次いで、磁性部材を取り出して、下キャップ44を付けて、上下キャップ43、44と圧縮機ケース7とを溶接して密閉容器を形成し、図7に示す圧縮機50の製作を完成する。
次に、本発明の第4実施形態に係る空気調和機を、図8を用いて説明する。図8は本発明の第4実施形態に係る空気調和機の構成図である。
この第4実施形態に係る空気調和機は、圧縮機50、四方弁62、室外熱交換器63、絞り装置64、室内熱交換器65を、冷媒配管により順次接続して冷凍サイクルを構成している。圧縮機50、四方弁62,室外熱交換器63、絞り装置64、室外ファン68、室外ファンモータ69等は室外ユニット内に収納されて室外に配置され、室内熱交換器65、室内ファン70、室内ファンモータ71等は室内ユニット内に収納されて室内の壁面上部に配置されている。
暖房運転時においては、四方弁62を図8の破線のように切り替え、図8の破線の矢印の方向に冷媒を流して暖房サイクルを構成する。即ち、暖房運転時には、圧縮機50で圧縮された冷媒は、室内熱交換器65において凝縮して室内空気に放熱し、次に絞り装置64で膨張し、室外熱交換器5で蒸発して室外空気から吸熱し、その後に圧縮機50に戻り、以下これを繰り返す。
冷房運転時においては、四方弁62を図8の実線のように切り替え、図8の実線の矢印の方向に冷媒を流して冷房サイクルを構成する。即ち、冷房運転時には、圧縮機50で圧縮された冷媒は、室外熱交換器63において凝縮して室外空気に放熱し、次に絞り装置64で膨張し、室内熱交換器65で蒸発して室内空気から吸熱し、その後圧縮機50に戻り、以下これを繰り返す。
各運転時において、室内空気は、室内ファン70の回転により図1の一点鎖線に示すように室内熱交換器65を通して吸込まれ、室内熱交換器65と熱交換して、暖房運転時には加熱され、冷房運転時には冷却されて吹出される。
室外ファンモータ69及び室内ファンモータ71は、前述した第1実施形態の永久磁石モータの製造方法を用いて製造されている。また、圧縮機50は、前述した第3実施形態の圧縮機の製造方法を用いて製造されている。
本実施形態の空気調和機によれば、振動及び騒音の少ない室外ファンモータ69及び室内ファンモータ71及び圧縮機50とすることができ、使用者にとって快適性に優れたものとすることができる。
本発明の第1実施形態に係る永久磁石モータの製造工程を示す一部断面図である。 図1Aの次ぎの製造工程を示す一部断面図である。 図1Bの次ぎの製造工程を示す一部断面図である。 図1Cの次ぎの製造工程を示す一部断面図である。 図1Cにおける中央断面拡大図である。 図2における着磁時の磁束分布を示す図である。 図1の永久磁石モータの製造に用いる磁性部材の展開図である。 本発明の第2実施形態に係る永久磁石モータにおける着磁時の磁束分布を示す図である。 図5の永久磁石モータの製造に用いる磁性部材の展開図である。 本発明の第3実施形態に係る圧縮機の縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係る空気調和機の構成図である。
符号の説明
1…固定子、2…固定子鉄心、3…ティース部、4…巻線、5…固定子ヨーク部、6…固定子スロット、7…圧縮機ケース、8…巻線端子、11…前ブラケット、12…後ブラケット、14…永久磁石素材、14a、14b…着磁部分、21…回転子、22…回転子鉄心、25…シャフト、26…ベアリング、31…磁性部材、32、32A…着磁用部分、35…中心点印、41…固定スクロール、42…回旋スクロール、43…上キャップ、44…下キャップ。

Claims (7)

  1. 固定子のスロット数より回転子の磁極数が少なく、前記回転子の外周に対向して配置された前記固定子のティース部に3相巻線を集中的にそれぞれ巻いた集中巻型の永久磁石モータの製造方法において、
    前記3相巻線の1相を形成する巻線を巻いた前記ティース部と前記回転子の鉄心の外周に設けたリング状の永久磁石素材との間に、当該ティース部の幅より広く且つ円周方向に傾斜して延びる板状の磁性部材を配置し、
    当該ティース部に巻かれた巻線に電流を流すことにより、前記磁性部材に対応する部分の前記永久磁石素材を着磁すると共に、当該磁性部材に隣接する部分の永久磁石素材を逆極性に着磁し、
    しかる後に前記ティース部と前記回転子の永久磁石素材との間から前記磁性部材を取外すことを特徴とする永久磁石モータの製造方法。
  2. 請求項1に記載された永久磁石モータの製造方法において、一枚の磁性素材から不要部分を打ち抜いて、前記ティース部に対向する着磁用部分と、この着磁用部分のそれぞれを連結する連結部とを一体に形成することにより前記磁性部材を製作し、この磁性部材を円筒状に形成して前記ティース部と前記回転子の永久磁石素材との間に配置することを特徴とする永久磁石モータの製造方法。
  3. 請求項1に記載された永久磁石モータの製造方法において、電流を流す巻線が巻かれた前記ティース部に対向する前記磁性部材のそれぞれの間にも独立した磁性部材を配置することを特徴とする永久磁石モータの製造方法。
  4. 固定子のスロット数より回転子の磁極数が少なく、前記回転子の外周に対向して配置された前記固定子のティース部に3相巻線を集中的にそれぞれ巻いた集中巻型の永久磁石モータと、作動流体を圧縮する圧縮機構部とを、キャップ及び巻線端子を有する密閉容器内に収納した圧縮機の製造方法において、
    前記キャップを取り付ける前の前記密閉容器内に前記固定子及び前記回転子を収納し、
    前記回転子の鉄心の外周に配置したリング状の永久磁石素材と、前記3相巻線の1相を形成する巻線を巻いた前記ティース部との間に、当該ティース部の幅より広く且つ円周方向に傾斜して延びる板状の磁性部材を配置し、
    当該ティース部に巻かれた巻線に前記巻線端子を通して電流を流すことにより、前記磁性部材に対応する部分の前記永久磁石素材を着磁すると共に、当該磁性部材に隣接する部分の永久磁石素材を逆極性に着磁し、
    しかる後に前記ティース部と前記回転子の永久磁石素材との間から前記磁性部材を取外し、
    その後に前記キャップを取り付けて前記密閉容器を形成することを特徴とする圧縮機の製造方法。
  5. 請求項1に記載された圧縮機の製造方法において、一枚の磁性素材から不要部分を打ち抜いて、前記ティース部に対向する着磁用部分と、前記着磁用部分を連結する連結部とを一体に形成することにより前記磁性部材を製作し、この磁性部材を円筒状に形成して前記ティース部と前記回転子の永久磁石素材との間に配置することを特徴とする圧縮機の製造方法。
  6. 請求項1乃至3に記載された方法で製造された永久磁石モータを用いたことを特徴とする空気調和機。
  7. 請求項4または5に記載された方法で製造された圧縮機を用いたことを特徴とする空気調和機。
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