JP2005128494A - 近赤外線吸収フィルター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 下記一般式(I)
【化1】
(式(I) 中、Mは金属原子を示し、環Aは含窒素芳香環を示し、環Bはベンゼン環又はピリジン環を示す。R1 及びR2 は、それぞれ独立して、一価基を示し、k及びhは、それぞれ独立して、0〜4の整数を示す。R3 及びR4 は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していても良いアルキル基又は置換基を有していても良いアリール基を示す。Zは1価又は2価の陰イオンを示す。mは2又は3示し、nは1又は2を示す。)
で表される含金属インドアニリン系化合物含有樹脂層を有し、紫外線吸収剤を含有する層が積層されていることを特徴とするする近赤外線吸収フィルター。
【選択図】 なし。
Description
また、最近では、特定の置換基を有する含金属インドアニリン系化合物を含有する近赤外線吸収フィルターに関する提案がなされており(特許文献2参照)、実施例において耐湿熱性が優れている旨の記載はなされているものの、ディスプレイ用フィルターとしての重要な特性である耐熱性及び耐光性に関しての記載は一切無く、これに対して、当社で検討したところ、耐光性の点で未だ不十分であることが判明した。
R1 及びR2 は、それぞれ独立して、一価基を示し、k及びhは、それぞれ独立して、0〜4の整数を示す。但し、カルボニル基のα位がNHCORで表される基(Rは、置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていても良いアリール基、置換されていても良い複素環基、置換されていても良いアルコキシ基、置換されていても良いアルケニルオキシ基、置換されていても良いアリールオキシ基、置換されていても良い複素環オキシ基又は置換されていても良いアミノ基を示す。)で置換されることはない。
Zは1価又は2価の陰イオンを示す。mは2又は3示し、nは1又は2を示す。)
で表される含金属インドアニリン系化合物含有樹脂層を有し、紫外線吸収剤を含有する層が積層されていることを特徴とするする近赤外線吸収フィルターに存する。
1.近赤外線吸収フィルター
本発明の近赤外線吸収フィルターにおいては、上記一般式(I) で表される含金属インドアニリン系化合物含有層と紫外線吸収剤含有層と有するものである。
(含金属インドアニリン系化合物)
本発明で用いられる含金属インドアニリン系化合物は上記一般式(I) で表されるものである。
環Aは、含窒素芳香環であり、通常、5又は6員のものが挙げられ、好ましくはピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環等の6員の含窒素芳香環であり、より好ましくはピリジン環又はピリミジン環であり、特に好ましくはピリジン環である。
R1 及びR2 は、それぞれ独立して、一価基である。該一価基としては、色素の安定性に悪影響を与えない限りにおいて特に限定されないが、具体的には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;置換されていても良いアルキル基;置換されていても良いアルコキシ基;置換されていても良いアルケニル基;置換されていても良いアリール基;置換されていても良いアリールオキシ基;置換されていても良い複素環基;置換されていても良い複素環オキシ基;アシル基;アシルオキシ基;置換されていても良いアミノ基;―COOR5 で表される基;−SR5 で表される基;又は、−SO2 R5 で表される基が挙げられる。ここで、上記R5 は、アルキル基、アリール基、アルケニル基又は5員もしくは6員の複素環基を示す。
上記アルコキシ基を形成するアルキル基としては、上述のアルキル基と同様のものが挙げられる。
上記アリール基としては、好ましくはフェニル基、ナフチル基等の炭素数15以下の芳香族炭化水素環基が挙げられる。
上記複素環基としては、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロピラニル基等の芳香族複素環基が挙げられ、好ましくは6員のものが挙げられる。
上記アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、ベンジルカルボニル基等の置換されていても良いアルキルカルボニル基又は置換されていても良いアリールカルボニル基が挙げられ、好ましくは炭素数10以下のものである。
上記COOR5 で表される基、SR5 で表される基及びSO2 R5 で表される基におけるR5 は、アルキル基、アリール基、アルケニル基又は5員もしくは6員の複素環基であり、該アルキル基、アリール基、アルケニル基及び複素環基としては、上述のものと同様のものが挙げられる。
ここで、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、複素環基、アシル基、アシルオキシ基、―COOR5 で表される基及びSO2 R5 で表される基としては、上述と同様の基が挙げられ、置換されていてもよいスルファモイル基及び置換されていても良いアミノカルボニル基を形成するアミノ基としては、アルキル基、アリール基、アルケニル基及び5又は6員のヘテロ環基からなる群より選ばれる置換基で1又は2置換されていても良いアミノ基が挙げられる。
但し、上記R1 が、NHCORで表される基(Rは、置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていても良いアリール基、置換されていても良い複素環基、置換されていても良いアルコキシ基、置換されていても良いアルケニルオキシ基、置換されていても良いアリールオキシ基、置換されていても良い複素環オキシ基又は置換されていても良いアミノ基を示す。)の場合、カルボニル基のα位が該NHCORで表される基で置換されることはない。
h及びkは、それぞれ独立して、0〜4の整数であり、hとしては0又は1が好ましく、kとしては1又は2が好ましい。
また、R1 の好ましい置換位置としては、カルボニル基のα位が挙げられ、R2 の好ましい置換位置としては、末端アミノ基が結合している炭素原子から見てメタ位が挙げられる。
また、R3 とR4 は、互いに結合してピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルフォリン環等の含窒素5又は6員環を形成しても良いし、R3 及び/又はR4 が環Bとと5又は6員の縮合環を形成していてもよい。例えば、環Bがベンゼン環の場合の該縮合環としてはテトラヒドロキノリン環、ジヒドロインドール環、ジュロリジン(Julolidine)環が挙げられる。
上記一般式(I) で表される化合物において、環Aがピリジン環、環Bがベンゼン環のものは以下のような構造式で記載することができ、その好ましい具体例を下記表−1に示す。
で表される化合物と、下記一般式(IB)
で表される化合物若しくはその塩酸塩とを酸化的縮合させることにより、下記一般式(IC)
M2+(Z)n (ID)
(M、Z及びnは、前記一般式(I) と同義である。)
で示される金属塩とを反応させることにより得られる。
一般式(I) で表される含金属インドアニリン系化合物は安定性が高いため、本発明の近赤外線吸収フィルターに用いられる上記一般式(I) で表される含金属インドアニリン系化合物を含有する層には、380〜780nmに最大吸収波長を有する公知の色調調整用色素を同時に含有させることができる。該色調調整用色素としては、電子ディスプレイの色調調節用、色純度改善用、コントラスト改善用、又は色再現範囲拡大用色素等が挙げられ、具体的には、特開2002−131530号公報記載の表−1のNo.1〜No.23のピラゾール系メチン化合物、及び/又は、特開2002−131530号公報記載のV−1〜V−8のピラゾール系スクアリリウム化合物、特開2002−131530号公報記載のIV−1〜IV−12のビフェニル系スクアリリウム化合物、特開2002−363434号公報記載のビフェニル系スクアリリウム化合物、及び/又は、特開2000−275432号公報記載のテトラアザポリフィリン系化合物、及び/又は、特開平10−226172号公報記載のジピロメテン系化合物、及び/又は、特開2002−148430号公報記載のシアニン系化合物等が挙げられる。
上記色調調整用色素のうち、ピラゾール系メチン化合物、各種スクアリリウム系化合物、テトラアザポルフィリン系化合物が好ましく、ピラゾール系メチン化合物、各種スクアリリウム系化合物がより好ましい。
使用されるバインダーとしては、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリエチルアクリレート樹脂等のアクリレート系樹脂、ポリカーボネート樹脂、エチレンービニルアルコール共重合樹脂、エチレンー酢酸ビニル共重合樹脂、AS樹脂、ポリエステル樹脂、塩酢ビ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、PVPA、ポリスチレン系樹脂、フェノール系樹脂、フェノキシ系樹脂、ポリスルフォン、ナイロン、セルロース系樹脂、酢酸セルロース系樹脂等が挙げられる。その使用量は含金属インドアニリン系に対して、10〜500重量倍、好ましくは50〜350重量倍である。
一般式(I) の含金属インドアニリン系化合物を含む塗工液のコーティングは、ディッピング法、フローコート法、スプレー法、バーコート法、グラビアコート法、ロールコート法、プレードコート法及びエアーナイフコート法等の公知の塗工方法でコーティングされる。このとき膜厚は、0.1〜30μm、好ましくは0.5〜10μmとなるようコーティングされる。
本発明の近赤外線吸収フィルターでは、近赤外線吸収剤含有層とは別に紫外線吸収剤含有層を設ける。ここで、積層方法としては、一般式(I) で表される含金属インドアニリン系化合物を含有する層に接して積層しても良いし、間に他の層が積層されていても良く、例えば、一般式(I) で表される含金属インドアニリン系化合物を含有する層を塗布した透明基板の一般式(I) 表される含金属インドアニリン系化合物を含有する層と反対側に積層しても良い。特には、近赤外線吸収層よりも該フィルター使用時の外光側に紫外線吸収層を形成させるのが好ましい。
紫外線吸収剤含有樹脂層に用いられる樹脂としては、前記の一般式(I) で表される含金属インドアニリン系化合物のバインダーとして挙げた樹脂等のバインダー樹脂として一般的なものを使用することが出来る。このとき紫外線吸収剤を含有層の膜厚は、0.1〜30μm、好ましくは0.5〜10μmとなるように積層する。又、紫外線吸収剤含有層を塗布して形成する代わりに、市販の紫外線カットフィルターを積層して使用しても良い。この様なフィルターとしては、シャープカットフィルターSC−38、SC−39、SC−40(富士写真フィルム(株)製)やアクリプレンHBS、HBE、HBC(三菱レーヨン(株))等を挙げることが出来る。
本発明の近赤外線吸収フィルターは、750〜1000nmの波長域に吸収を有するものであり、その範囲の平均透過率は、通常、50%以下、好ましくは30%以下である。 また、本発明の近赤外線吸収フィルターをプラズマディスプレイの近赤外線カットといったようなディスプレイ用のフィルターとして用いる場合には、750〜1000nmにおける透過率曲線の極小値の透過率が10%以下、好ましくは5%以下となるように本発明の含金属インドアニリン系化合物の含有量を調節するのが好ましい。さらに、前述の範囲以外に透過率曲線の極小値以外を有さないことが好ましく、上記一般式(I) で表される含金属インドアニリン系化合物含有層の可視光線透過率は70%以上、より好ましくは80%以上であるのが好ましい。また、他の部材との組み合わせにより最終的なディスプレイ用フィルターとした場合でも、視感透過率が25%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは35%以上であり、且つ、上限が50%以下、好ましくは45%以下、より好ましくは40%以下となるようにを調整するのがよい。
本発明の近赤外線吸収フィルターは、ディスプレイから放射される近赤外線によるリモコンや伝送系光通信における誤動作を防止する目的でディスプレイの前面に設置することができる。その場合、必要に応じて、電磁波カット層、表面への蛍光灯などの外光の写り込みを防止する反射防止層、ぎらつき防止層(ノングレア層)、色調補正層を設け、ディスプレイ用、より好ましくはプラズマディスプレイパネル用フィルターとして使用することができる。
前述の通り、色調調整用色素と近赤外線吸収色素とを同一樹脂層に含有させることができるが、それとは別層として色調調整用色素含有層を設けてもよい。
一般式(I) で表される含金属インドアニリン系化合物の他に、380〜780nmに最大吸収波長を有する公知の色素から、色調調節用、色純度改善用、コントラスト改善用、又は色再現範囲拡大用色素として、特開2002−131530号公報記載の表−1のNo.1〜No.23のピラゾール系メチン化合物、及び/又は、特開2002−131530号公報記載のV−1〜V−8のピラゾール系スクアリリウム化合物、特開2002−131530号公報記載のIV−1〜IV−12のビフェニル系スクアリリウム化合物、特開2002−363434号公報記載のビフェニル系スクアリリウム化合物、及び/又は、特開2000−275432号公報記載のテトラアザポリフィリン系化合物、及び/又は、特開平10−226172号公報記載のジピロメテン系化合物、及び/又は、特開2002−148430号公報記載のシアニン系化合物等を含有させることが出来る。
また、積層体の形成方法としては、上述で記載したような塗工液を塗布し積層する方法、又はそれぞれ透明基板上に層を形成させた上でそれらを貼り合わせる方法等が挙げられる。
電磁波カット層は、ディスプレイ装置からの発光に伴い発生する電磁波による生体や電子機器への悪影響を防ぐために設けるものである。電磁波カット層は、銀、銅、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化インジウムスズ、酸化アンチモンスズ等のような金属又は金属酸化物の薄膜からなり、これらは真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、CVD法、プラズマ化学蒸着法等の従来公知のドライプレーティング法を利用し、製造することができる。電磁波カット層は、最もよく用いられるのは、酸化インジウムスズ(ITOと略記されることもある)の薄膜であるが、メッシュ状の穴を有する銅の薄膜や誘電体層と金属層を基材上に交互に積層させた積層体も好適に用いることができる。前記誘電体層としては酸化インジウム、酸化亜鉛などの透明な金属酸化物等であり、金属層としては銀あるいは銀−パラジウム合金が一般的である。積層体は、通常、誘電体層よりはじまり3〜13層程度の間で奇数層となるように積層される。
電磁波カット層は、該フィルター上にそのまま形成させても良いし、樹脂フィルムあるいはガラス上に蒸着あるいはスパッタリング後に、該フィルターと貼り合わせて形成させても良い。また、電磁波カット層は、表面固有抵抗値が5Ω/□以下であることが好ましい。
反射防止層は、表面の反射を抑えてフィルターの透過率を向上させるために、金属酸化物、フッ化物、ケイ化物、ホウ化物、炭化物、窒化物、硫化物等の無機物を、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法、イオンビームアシスト法等で単層あるいは多層に積層させる方法、アクリル樹脂、フッ素樹脂などの屈折率の異なる樹脂を単層あるいは多層に積層させる方法等がある。また、反射防止処理を施したフィルムを該フィルター上に貼り付けることもできる。
ノングレア層は、フィルターの視野角を広げる目的で、透過光を散乱させるために、シリカ、メラミン、アクリル等の徴粉体をインキ化して、表面にコーティングする方法などを用いることができる。インキの硬化は、熱硬化あるいは光硬化を用いることができる。また、ノングレア処理をしたフィルムを該フィルター上に貼り付けることもできる。更に必要であればハードコート層を設けることもできる。
(粘着剤層)
本発明のディスプレイ用フィルターの最外層に粘着剤層を設けることによりフィルターがディスプレイと一体形成され、プラズマディスプレイ等のディスプレイの薄肉化が可能となる。この際の粘着剤層の厚みは、通常、5〜100μm、好ましくは10〜50μmである。但し、ディスプレイ自体の表面が高温になるので、加熱によりガスが発生するような粘着剤は好ましくない。
さらにフィルターの縁綾部の粘着剤層と剥離フィルムとの間に、粘着剤層を設けない部分を形成したり、非粘着性のフィルムを挟む等して非粘着部分を形成し、剥離開始部とすれば貼着時の作業がやりやすい。
比較例1
ポリエチレンテレフタレート製フィルム(三菱化学ポリエステルフィルム社製PETフィルム「T100E」、厚み100μm )に、一般式(I) のNO.I−2の含金属インドアニリン系化合物0.017gをメチルエチルケトンとトルエンの混合溶媒(メチルエチルケトン/トルエン=1/1(容量比))4.42gに溶解した色素溶液と、アクリル系樹脂OZ−1100(日立化成(株)製)の35重量%メチルエチルケトン/トルエン=1/1(容量比))混合溶液5gとを混合溶解したインク溶液を、バーコーター(NO.12;江藤器械(株)製)で塗工し、乾燥して、膜厚3μmのコーティング膜を有する近赤外線吸収フィルターを得た。このフィルターの透過率の極小値における波長は785nmであり、極小値以外の領域には、大きな極小値はなく、プラズマディスプレイパネルの赤、青、緑の三原色発光の阻害が小さく、視野の明るさの低下がない近赤外線吸収フィルターであることが確認できた。
比較例1の近赤外線吸収フィルターの含金属インドアニリン系化合物含有層面と反対側のポリエテレンテレフタレート樹脂面上に、紫外線吸収剤である2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾールの0.63%シクロヘキサノン溶液0.36g、ポリエテレンテレフタレート樹脂(バイロン200;東洋紡(株)製)の20%シクロヘキサノン溶液3gを混合し、バーコーター(No.24;江藤器械(株)製)で塗工し、乾燥して、膜厚6μmのコーティング膜を得た(紫外線吸収層積層膜)。この紫外線吸収層の50%透過率での波長は390nmであった。
含金属インドアニリン系化合物0.017gの他に、更に、紫外線吸収剤である2−(2' −ヒドロキシ−3' ,5' −ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.0051gを追加してインク溶液を作成した以外は比較例1と同様に実施して近赤外線吸収フィルターを得た。この近赤外線吸収フィルターについて、同様に耐熱性、耐光性及び耐湿熱性の評価を行ったところ、耐熱性試験後の色素残存率は93.0%、色座標b* 値の変化は、−0.47であり、耐光性試験後の色素残存率は72.0%、色座標b* 値の変化は、―0.05であり、耐湿熱性試験後の色素残存率は64.4%、色座標b* 値 の変化は、―0.16であった。
比較例1の一般式(I) のNO.I−2の含金属インドアニリン系化合物の代わりに、下記式
この赤外線吸収フィルターについて、実施例1と同様にして、耐熱性、耐光性及び耐湿熱性試験を行ったところ、耐熱性試験後の色素残存率は86.5%と良好であったが、色座標b* 値の変化は+10.29と黄色変化が激しく色調変化が大きいものであった。また、耐光性試験後の色素残存率は89.0%と良好であったが、色座標b* 値の変化は+6.79であり、同様に黄色変化が激しく色調変化が大きいものであった。さらに、耐湿熱性試験後の色素残存率は、88.1%と良好であったが、色座標b* 値の変化は+9.10であり、黄色変化が激しく色調変化が大きいものであった。
以上の実施例1及び比較例1〜3の結果を以下の表に示す。
加えて、紫外線吸収剤層を近赤外線吸収剤含有層と別に設け積層したもの(実施例1)は、紫外線吸収剤を用いない場合(比較例1)及び紫外線吸収剤を同一層に加えた場合(比較例2)に比べ、耐光性試験後の色素残存率は格段に向上し、特に耐湿熱性試験結果によれば、紫外線吸収剤を同一層に加えた場合(比較例2)かえって色素残存率が低下してしまい好ましくないことも分かる。
Claims (2)
- 下記一般式(I)
R1 及びR2 は、それぞれ独立して、一価基を示し、k及びhは、それぞれ独立して、0〜4の整数を示す。但し、カルボニル基のα位がNHCORで表される基(Rは、置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていても良いアリール基、置換されていても良い複素環基、置換されていても良いアルコキシ基、置換されていても良いアルケニルオキシ基、置換されていても良いアリールオキシ基、置換されていても良い複素環オキシ基又は置換されていても良いアミノ基を示す。)で置換されることはない。
R3 及びR4 は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していても良いアルキル基又は置換基を有していても良いアリール基を示す。ここで、R3 とR4 は、互いに結合して含窒素5又は6員環を形成してもよいし、R3 及び/又はR4 は環Bと結合して5又は6員の環を形成していてもよい。
Zは1価又は2価の陰イオンを示す。mは2又は3示し、nは1又は2を示す。)
で表される含金属インドアニリン系化合物含有樹脂層を有し、紫外線吸収剤を含有する層が積層されていることを特徴とするする近赤外線吸収フィルター。 - ディスプレイパネル用であることを特徴とする請求項1に記載の近赤外線吸収フィルター。
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2004
- 2004-07-21 JP JP2004213401A patent/JP2005128494A/ja active Pending
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100202 |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20100608 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |