JP2005126508A - インクジェット用インクとインクジェット記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、様々な記録媒体への印字が可能で、裏抜け耐性、印字画像品質、保存性に優れ、かつインクの分散安定性及び出射安定性が改良されたインクジェット用インクとインクジェット記録方法に関する。
【解決手段】 インクジェット記録に用いるインクジェット用インクにおいて、少なくともオイルゲル化剤を含有しており、その相転移温度が30℃以上、100℃未満であり、更にJIS K 2207−1996で規定する方法に従って測定したその針入度が、1以上、100以下であること(ただし、測定条件として温度20℃及び荷重10gとする)を特徴とするインクジェット用インク。
【選択図】 なし

Description

本発明は、新規のインクジェット用インクとインクジェット記録方法に関し、詳しくは、様々な記録媒体に印字が可能で、裏抜け耐性、印字画像品質、保存性に優れ、かつインクの分散安定性及び出射安定性が改良されたインクジェット用インクとインクジェット記録方法に関する。
近年、インクジェット記録方式は簡便・安価に画像を作成出来るため、写真、各種印刷、マーキング、カラーフィルター等の特殊印刷など、様々な印刷分野に応用されてきている。特に、微細なドットを出射、制御する記録装置や、色再現域、耐久性、出射適性等を改善したインク及びインクの吸収性、色材の発色性、表面光沢などを飛躍的に向上させた専用紙を用い、銀塩写真に匹敵する画質を得ることも可能となっている。今日のインクジェット記録方式の画質向上は、インクジェット記録装置、インクジェット用インク、専用紙の全てが揃って初めて達成されている。
しかしながら、専用紙を必要とするインクジェットシステムでは、用いることのできる記録媒体が制限されること、記録媒体のコストアップ等が問題となる。
一方、オフィスにおいては、記録媒体(例えば、普通紙、コート紙、アート紙、普通紙両面印刷等)の制約を受けずに高速フルカラー印字が行えるシステムのニーズが益々高まりつつある。電子写真方式では、1分当たりA4サイズで100枚の印字が可能な高速タイプがあるが、その印字はモノクロ画像に限られており、カラー印字において印字の高速化、装置の簡便性、コスト、消費電力等のいずれの要求を満たすためには、その技術的な課題が未だ多く、ユーザーの要望を満足するには至っていないのが現状である。
例えば、普通紙を用いた高速印字方法において、一般の水性染料インクや水性顔料インクを用いた場合、これらのインクの多くは、界面活性剤等を添加して表面張力を低下しており、普通紙等の記録媒体に対し極めて浸透しやすいインクであり、その結果、フェザリングやインクが記録媒体の背面側まで浸透してしまう裏抜けを招く結果となる。一部の水性染料黒インクや水性顔料黒インクにおいては、表面張力を普通紙の臨界表面張力より高く設定して、普通紙に対する浸透速度を抑制することにより、特に黒文字等を構成する黒インクのドット輪郭の鮮鋭度を高める試みがなされてはいるが、この方法では着弾したインク液滴の乾燥定着速度が遅くなり、高速記録には向かないという課題を抱えている。
また、水性染料インクや水性顔料インクを用いて画像定着を行う場合には、支持体自身がインク吸収能を有する普通紙や、支持体上にインク吸収層を有するインクジェット専用紙が必要となるが、インク吸収層を持たないコート紙等の記録媒体では、インク液滴ハジキやインクの乾燥不良、定着不良を引き起こし、実質上画像記録が極めて困難となる。
上記課題を踏まえて、専用紙とは異なる様々な記録媒体へ、インクジェット記録方式により画像記録する方法が提案されている。例えば、室温で固形のワックスインクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有機溶剤を主体としたインクを用いるソルベント系インクジェット方式や、記録後に活性光線、例えば、紫外線(UV)光を照射して架橋させる紫外線インクジェット方式などである。
例えば、有機溶媒、着色剤、紫外線硬化組成物を含むインクジェットインクを、ポリエチレンテレフタレートフィルム、塩化ビニルシート等に印字して、紫外線照射装置により紫外線を照射して硬化させ、指触乾燥評価によるインク定着性、メタノールラビング評価による耐溶剤性を向上させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)が、記録ヘッド面近傍でインクを硬化させたくないとの観点から、記録媒体上へのインク出射と紫外線照射装置による紫外線照射の間には、一定時間を設ける方法が採られているが、これらの構成を普通紙印字に適用した場合、インク着弾から紫外線照射までのタイムラグ中に、インクの普通紙への浸透が発生し、フェザリングやインクの裏抜けが生じて、普通紙両面印字が行えないという問題がある。
一方、低融点ワックスを含む常温固体インクを加熱(例えば、120℃以上)、溶融させ、溶融した状態で該インクを出射し、記録媒体上で瞬時に固化させる方法が知られている。この方法によれば、普通紙等のインク吸収能を有する記録媒体でもほどほどの品位を有する画像を得ることはできるが、形成された画像の擦過耐性を高めるためには、固化したインクの硬度を高める必要があるが、所望の硬度を得るためには融点の高いワックスの使用が必要となる。例えば、融点が120℃以上のワックスを用いた場合、120℃以上という高温に加熱するため、インクジェット印字装置のヘッドの耐熱性、インク供給系の部材に負荷がかかり、印字装置の耐久性に難があり、その装置も大型にせざるを得ないという課題を抱えている。特に、記録ヘッドにピエゾ素子を使用した方式では、高温限界点としてキュリー温度があり、自ずと加熱できる温度に上限が存在する。
また、インク中にゲル化剤としてアルキルアリールシクロアルカノールを含み、ゲル化剤の融点あるいは相転移点以上の温度で出射する常温固体のインクを用いて、解像度、耐水性、インクの色ドット間での滲み、耐久性を改良する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、上記提案されている方法では、硬化時のインク硬度が小さく、定着性や温度、圧力に対する画像の保持力が不十分である。更に、普通紙等へ印字した場合のフェザリング耐性や裏抜け耐性、高温保存時の滲み耐性、あるいは印字後、重ねて保存した際のインクの裏移り耐性が決して満足できる品質には至っていないのが現状である。
また、光電変換素子の電解質にゲル化剤を添加してゲル電解質を形成し、光電流密度の低下を防止する技術が開示されている(例えば、特許文献3参照。)が、インクジェットインク分野への適用に関しては、一切の言及がなされていない。
また、重量平均分子量が500〜30000である(メタ)アクリル酸系共重合体を含むホットメルトインクを120℃に加温して普通紙に付与し、折り曲げ耐性、耐擦り性、コピー給紙適合性を向上させる技術が開示されている(例えば、特許文献4参照。)。前記と同様に120℃の高温に加熱するため、インクジェット印字装置のヘッドの耐熱性、インク供給系の部材に負荷がかかり装置耐久性に難がある。加えて、コート紙に印字した場合、液滴着弾時のインク盛り上がり形状に由来すると推定される画像擦過性の劣化の問題がある。
特開2002−241654号公報 特開平11−315245号公報 特開平11−185836号公報 特開2000−72992号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、様々な記録媒体に印字が可能で、裏抜け耐性、印字画像品質、画像保存性に優れ、かつインクの分散安定性及び出射安定性が改良されたインクジェット用インクとインクジェット記録方法を提供することである。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
(請求項1)
インクジェット記録に用いるインクジェット用インクにおいて、少なくともオイルゲル化剤を含有しており、その相転移温度が30℃以上、100℃未満であり、更にJIS K 2207−1996で規定する方法に従って測定したその針入度が、1以上、100以下であること(ただし、測定条件として温度20℃及び荷重10gとする)を特徴とするインクジェット用インク。
(請求項2)
前記オイルゲル化剤の含有量が、0.1質量%以上、30質量%以下であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット用インク。
(請求項3)
20℃における総固体成分量が、3.0質量%以上、15質量%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット用インク。
(請求項4)
前記インクジェット用インクが、顔料及び顔料分散剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット用インク。
(請求項5)
前記顔料の平均分散粒子径が50nm以上、150nm以下であることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット用インク。
(請求項6)
前記インクジェット用インクが、活性光線により硬化する活性光線硬化型組成物を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット用インク。
(請求項7)
前記活性光線硬化型組成物が、カチオン重合性組成物であることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット用インク。
(請求項8)
前記インクジェット用インクが、少なくとも1種の光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項6または7に記載のインクジェット用インク。
(請求項9)
請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット用インクを用いて記録媒体上に記録を行うインクジェット記録方法であって、加熱されたインクジェット用インクを、インクジェット記録ヘッドより記録媒体上に着弾し、その後冷却されることにより、着弾されたインクジェット用インクがゲル化して固定化することを特徴とするインクジェット記録方法。
(請求項10)
請求項6〜8のいずれか1項に記載のインクジェット用インクを用いて記録媒体上に記録を行うインクジェット記録方法であって、該インクジェット用インクの固定化手段を2つ以上有し、該固定化手段の少なくとも1つがゲル化による固定化手段であることを特徴とするインクジェット記録方法。
(請求項11)
前記固定化手段が、少なくともゲル化による固定化手段と活性光線照射による固定化手段であることを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録方法。
本発明によれば、様々な記録媒体に印字が可能で、裏抜け耐性、印字画像品質、画像保存性に優れ、かつインクの分散安定性及び出射安定性が改良されたインクジェット用インクとインクジェット記録方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、少なくともオイルゲル化剤を含有し、相転移温度が30℃以上、100℃未満で、かつJIS K 2235−5.4で規定する方法に従って測定した荷重10gにおける針入度が、1以上、100以下であるインクジェット用インクにより、様々な記録媒体に印字が可能で、裏抜け耐性、印字画像品質、保存性に優れ、かつインクの分散安定性及び出射安定性(以下、「出射」を「吐出」とも呼ぶ)が改良されたインクジェット用インクを実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
本発明のインクは、オイルゲル化剤を添加することにより、ゾルゲル転移を可能としたインクである。更に、ゾルゲル相転移温度(相転移温度)を、インク出射時のインク温度と、記録媒体等への着弾後のインク温度との間に容易に制御可能なインクである。
すなわち、本発明のインクはインク出射時には低粘度で良好な流動性を有する。しかし、記録媒体上に着弾後、印字環境温度により瞬時にインク温度が低下してゲルを形成し、インクの流動性を著しく低下させることにより、記録媒体としてインク吸収能の高い普通紙等を用いても、インクの浸透性が抑制され、結果としてアート紙やコート紙に記録可能な比較的低表面張力のインクであっても、フェザリングや裏抜けを飛躍的に改良できたものと考えられる。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明のインクジェット用インク(以下、単にインクともいう)においては、少なくともオイルゲル化剤を含有することが特徴の1つである。
本発明でいうゲルとは、ラメラ構造、共有結合や水素結合した高分子網目、物理的な凝集によって形成される高分子網目、微粒子の凝集構造などの相互作用により、溶質が独立した運動性を失って集合した構造を持ち、急激な粘度上昇や著しい弾性増加を伴って固化または半固化した状態のことを言う。
本発明でいうオイルとは、水以外の化合物の総称であり、本発明に係るオイルゲル化剤とは、これら水以外の化合物に添加した場合に、前記ゲルを形成しうる化合物のことを言う。
一般に、ゲルには、加熱により流動性のある溶液(ゾルと呼ばれる場合もある)となり、冷却すると元のゲルに戻る熱可逆性ゲルと、一旦ゲル化してしまえば加熱しても、ふたたび溶液には戻らない熱不可逆性ゲルがある。本発明に係るオイルゲル化剤によって形成されるゲルは、熱可逆性ゲルであることが好ましい。
本発明に係るオイルゲル化剤を含有する本発明のインクにおいては、インクの相転移温度が、30℃以上、100℃未満であることが特徴の1つであり、40℃以上、80℃以下であることが好ましい。インクの相転移温度が30℃未満では、記録ヘッドからインク液滴を出射する際に、印字環境温度に影響されて、安定した出射性を得ることが難しく、また100℃以上では、インクジェット記録装置を過度の高温に加熱する必要があり、インクジェット記録装置のヘッドやインク供給系の部材への負荷がかかり、耐久性に問題を生じると共に、装置全体の大型化やそれに伴う高コスト化を招く結果となる。
上記で規定するインクの相転移温度を実現するには、オイルゲル化剤として、融点が20〜250℃である化合物を選択することが好ましく、より好ましくは40〜90℃である化合物を選択することである。
本発明でいうゾル−ゲルによる相転移温度とは、流動性のある溶液状態から急激に粘度が変化してゲル状態になる温度のことを言い、ゲル転移温度、ゲル溶解温度、ゲル軟化温度、ゾル−ゲル転移点、ゲル化点と称される用語と同義である。
インクの相転移温度の測定方法は、例えば、ガラス管に封じ込めた小鉄片を膨張計の中にいれ、温度変化に対してインク液中を自然落下しなくなった時点を相転移点とする方法(J.Polym.Sci.,21,57(1956))、インク上にアルミニウム製シリンダーを置き、ゲル温度を変化させた時に、アルミニウム製シリンダーが自然落下する温度を、相転移温度として測定する方法(日本レオロジー学会誌 Vol.17,86(1989))が挙げられる。また、簡便な方法としては、ヒートプレート上にゲル状の試験片を置き、ヒートプレートを加熱していき、試験片の形状が崩れる温度を測定し、これをゾル−ゲル相転移温度として求めることができる。
本発明のインクで用いられるオイルゲル化剤は、高分子化合物であっても、低分子化合物であってもよいが、インクに用いられる観点から低分子化合物であることが好ましい。また、ゲル構造として、オイルゲル化剤自体が繊維状会合体を形成しうる化合物が好ましい。繊維状会合体の形成は透過電子顕微鏡による形態観察で容易に確認できる。
以下に、本発明のインクで用いることのできるオイルゲル化剤の具体例を示すが、本発明はこれらの化合物にのみ限定されるものではない。
Figure 2005126508
Figure 2005126508
上記のオイルゲル化剤中で好ましく用いられる化合物は、OG−1、OG−2、OG−5及びOG−15である。
本発明のインクにおいて、本発明に係るオイルゲル化剤の含有量は、インク全質量に対し0.1〜30質量%であることが好ましく、0.3〜15質量%であることがより好ましく、3〜15質量%であることが特に好ましい。オイルゲル化剤の含有量が0.1〜30質量%の範囲であれば、更に安定した出射特性を得ることができると共に、本発明の目的効果をより一層発揮することができる。特に、色材として顔料を用いる場合には、オイルゲル化剤が顔料の分散安定性を損なう場合があるため、オイルゲル化剤の含有量を0.1〜30質量%の範囲とすることが好ましい。
また、本発明のインクにおいては、20℃における総固体成分量が、3.0質量%以上、15質量%以下であることが好ましい。
本発明でいう総固体成分量とは、インクを構成する素材の中で、20℃で固体状態にある成分の総量を意味し、例えば、融点が20℃以上の本発明に係るオイルゲル化剤、後述する顔料粒子等の固形成分が包含される。
本発明のインクにおいて、20℃における総固体成分量が、3.0質量%以上、15質量%以下の範囲であれば、インク出射時に目詰まりを起こすことがなく、安定した出射特性を得ることができる。
本発明のインクジェット用インクにおいては、20℃におけるJIS K 2207−1996で規定する方法に従って測定した荷重10gにおける針入度が、1以上、100以下であることを特徴である。
本発明でいう針入度(20℃)とは、荷重のみを10gに変更した以外はJIS K 2207−1996で規定された方法に従い測定した値である。
具体的な測定方法としては、JIS K 2207−1996の図1に記載の針入度試験装置を用いて、荷重0gの状態でバランスを保ってある図2に記載の形状からなる針に、10g±0.1gの荷重を掛ける。一方、ガラス容器に被検体であるインクジェット用インクを入れ、20±0.1℃に保温した後、上記針を保持器具及びおもりと共にインクジェット用インク表面に垂直侵入させ、針の先端とインク表面とが接してから5秒後の針入距離(mm)を、変位差計(ダイヤルゲージ)で測定し、得られた値の10倍した値を針入度(20℃)と定義する。
上記方法に従って測定した本発明に係る針入度(20℃)は、1以上、100以下であることが特徴であるが、好ましくは20以上、80以下である。
本発明で規定する針入度(20℃)が、100を超えると、普通紙に記録した場合に十分な文字品質や裏抜け耐性を得ることができず、また1未満では出射安定性が取り崩されるため好ましくない。
本発明のインクにおいて、上記で規定する針入度(20℃)を達成する方法として、特に制限はないが、本発明においては、前記オイルゲル化剤の種類(融点等)の選択や、添加量の調整を行うことにより、所望の針入度を有するインクを得ることができる。
次いで、本発明のインクジェット用インクの上記項目を除いた各構成要素について説明する。
本発明のインクにおいては、インクを構成する色材としては、染料あるいは顔料を制限なく用いることができるが、インク成分に対し良好な分散安定性を有し、かつ耐候性に優れた顔料を用いることが好ましい。顔料としては、特に限定されるわけではないが、本発明には例えばカラーインデックスに記載される下記の番号の有機又は無機顔料が使用できる。
赤或いはマゼンタ顔料としては、Pigment Red 3、5、19、22、31、38、43、48:1、48:2、48:3、48:4、48:5、49:1、53:1、57:1、57:2、58:4、63:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、88、104、108、112、122、123、144、146、149、166、168、169、170、177、178、179、184、185、208、216、226、257、Pigment Violet 3、19、23、29、30、37、50、88、Pigment Orange 13、16、20、36、青又はシアン顔料としては、pigment Blue 1、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17−1、22、27、28、29、36、60、緑顔料としては、Pigment Green 7、26、36、50、黄顔料としては、Pigment Yellow 1、3、12、13、14、17、34、35、37、55、74、81、83、93、94,95、97、108、109、110、137、138、139、153、154、155、157、166、167、168、180、185、193、黒顔料としては、Pigment Black 7、28、26などが目的に応じて使用できる。
具体的に商品名を示すと、例えば、クロモファインイエロー2080、5900、5930、AF−1300、2700L、クロモファインオレンジ3700L、6730、クロモファインスカーレット6750、クロモファインマゼンタ6880、6886、6891N、6790、6887、クロモファインバイオレット RE、クロモファインレッド6820、6830、クロモファインブルーHS−3、5187、5108、5197、5085N、SR−5020、5026、5050、4920、4927、4937、4824、4933GN−EP、4940、4973、5205、5208、5214、5221、5000P、クロモファイングリーン2GN、2GO、2G−550D、5310、5370、6830、クロモファインブラックA−1103、セイカファストエロー10GH、A−3、2035、2054、2200、2270、2300、2400(B)、2500、2600、ZAY−260、2700(B)、2770、セイカファストレッド8040、C405(F)、CA120、LR−116、1531B、8060R、1547、ZAW−262、1537B、GY、4R−4016、3820、3891、ZA−215、セイカファストカーミン6B1476T−7、1483LT、3840、3870、セイカファストボルドー10B−430、セイカライトローズR40、セイカライトバイオレットB800、7805、セイカファストマルーン460N、セイカファストオレンジ900、2900、セイカライトブルーC718、A612、シアニンブルー4933M、4933GN−EP、4940、4973(大日精化工業製)、KET Yellow 401、402、403、404、405、406、416、424、KET Orange 501、KET Red 301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、336、337、338、346、KET Blue 101、102、103、104、105、106、111、118、124、KET Green 201(大日本インキ化学製)、Colortex Yellow 301、314、315、316、P−624、314、U10GN、U3GN、UNN、UA−414、U263、Finecol Yellow T−13、T−05、Pigment Yellow1705、Colortex Orange 202、Colortex Red101、103、115、116、D3B、P−625、102、H−1024、105C、UFN、UCN、UBN、U3BN、URN、UGN、UG276、U456、U457、105C、USN、Colortex Maroon601、Colortex BrownB610N、Colortex Violet600、Pigment Red 122、Colortex Blue516、517、518、519、A818、P−908、510、Colortex Green402、403、Colortex Black 702、U905(山陽色素製)、Lionol Yellow1405G、Lionol Blue FG7330、FG7350、FG7400G、FG7405G、ES、ESP−S(東洋インキ製)、Toner Magenta E02、Permanent RubinF6B、Toner Yellow HG、Permanent Yellow GG−02、Hostapeam BlueB2G(ヘキストインダストリ製)、カーボンブラック#2600、#2400、#2350、#2200、#1000、#990、#980、#970、#960、#950、#850、MCF88、#750、#650、MA600、MA7、MA8、MA11、MA100、MA100R、MA77、#52、#50、#47、#45、#45L、#40、#33、#32、#30、#25、#20、#10、#5、#44、CF9(三菱化学製)などが挙げられる。
又、顔料を予め水、溶剤、重合性モノマー等に高濃度分散した分散液を使用することもできる。
本発明のインクにおいては、顔料を分散するための顔料分散剤を用いることが好ましい。本発明で用いることのできる分散剤としては、例えば、高級脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アミンオキシド等の活性剤、あるいは、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマル酸、フマル酸誘導体から選ばれた2種以上の単量体からなるブロック共重合体、ランダム共重合体およびこれらの塩を挙げることができる。
顔料の分散には、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。又、顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。
本発明においては、顔料分散剤の添加量としては、顔料に対し10〜100質量%であることが好ましい。
上記方法で得られる顔料の平均分散粒子径は、50nm以上、150nm以下であることが好ましい。顔料の平均分散粒子径が上記で規定する範囲であれば、インクの分散安定性を向上させることができ、その結果、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、出射安定性がより一層向上させるとともに、インク透明性の向上に伴い、後述する活性光線硬化型組成物を含有させた際の活性光線の硬化効率を高めることができる。
本発明のインクにおいて、顔料の平均分散粒子径を上記で規定する範囲に調整する手段としては、例えば、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を適宜選択あるいは組み合わせることにより達成することができる。
また、本発明のインクにおいては、従来公知の染料、好ましくは油溶性染料の必要に応じて用いることができる。
本発明で用いることのできる油溶性染料として、以下にその具体例を挙げるが、本発明はこれらにのみ限定されるモノではない。
〈マゼンタ染料〉
MS Magenta VP、MS Magenta HM−1450、MS Magenta HSo−147(以上、三井東圧社製)、AIZENSOT Red−1、AIZEN SOT Red−2、AIZEN SOTRed−3、AIZEN SOT Pink−1、SPIRON Red GEH SPECIAL(以上、保土谷化学社製)、RESOLIN Red FB 200%、MACROLEX Red Violet R、MACROLEX ROT5B(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Red B、KAYASET Red 130、KAYASET Red 802(以上、日本化薬社製)、PHLOXIN、ROSE BENGAL、ACID Red(以上、ダイワ化成社製)、HSR−31、DIARESIN Red K(以上、三菱化成社製)、Oil Red(BASFジャパン社製)。
〈シアン染料〉
MS Cyan HM−1238、MS Cyan HSo−16、Cyan HSo−144、MS Cyan VPG(以上、三井東圧社製)、AIZEN SOT Blue−4(保土谷化学社製)、RESOLIN BR.Blue BGLN 200%、MACROLEX Blue RR、CERES Blue GN、SIRIUS SUPRATURQ.Blue Z−BGL、SIRIUS SUPRA TURQ.Blue FB−LL 330%(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Blue FR、KAYASET Blue N、KAYASET Blue 814、Turq.Blue GL−5 200、Light Blue BGL−5 200(以上、日本化薬社製)、DAIWA Blue 7000、Oleosol Fast Blue GL(以上、ダイワ化成社製)、DIARESIN Blue P(三菱化成社製)、SUDAN Blue 670、NEOPEN Blue 808、ZAPON Blue 806(以上、BASFジャパン社製)。
〈イエロー染料〉
MS Yellow HSm−41、Yellow KX−7、Yellow EX−27(三井東圧)、AIZEN SOT Yellow−1、AIZEN SOT YelloW−3、AIZEN SOT Yellow−6(以上、保土谷化学社製)、MACROLEX Yellow 6G、MACROLEX FLUOR.Yellow 10GN(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Yellow SF−G、KAYASET Yellow2G、KAYASET Yellow A−G、KAYASET Yellow E−G(以上、日本化薬社製)、DAIWA Yellow 330HB(ダイワ化成社製)、HSY−68(三菱化成社製)、SUDAN Yellow 146、NEOPEN Yellow 075(以上、BASFジャパン社製)。
〈ブラック染料〉
MS Black VPC(三井東圧社製)、AIZEN SOT Black−1、AIZEN SOT Black−5(以上、保土谷化学社製)、RESORIN Black GSN 200%、RESOLIN BlackBS(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Black A−N(日本化薬社製)、DAIWA Black MSC(ダイワ化成社製)、HSB−202(三菱化成社製)、NEPTUNE Black X60、NEOPEN Black X58(以上、BASFジャパン社製)等である。
顔料あるいは油溶性染料の添加量は0.1〜20質量%が好ましく、更に好ましくは0.4〜10質量%である。0.1質量%以上であれば、良好な画像品質を得ることができ、20質量%以下であれば、インク出射における適正なインク粘度を得ることができる。又、色の調整等で2種類以上の着色剤を適時混合して使用できる。
本発明のインクにおいては、オイルゲル化剤、色材と共に、活性光線で硬化する活性光線硬化型組成物を含有することが好ましい。
本発明に用いられる活性光線硬化型組成物(以下、光重合性化合物ともいう)について説明する。
本発明においては、光重合性化合物としては、特に制限なく用いることができるが、中でも光カチオン重合性化合物またはラジカル重合性化合物を用いることが好ましく、特に好ましくは光カチオン重合性化合物である。
光カチオン重合性モノマーとしては、各種公知のカチオン重合性のモノマーが使用できる。例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892、特開2001−40068、特開2001−55507、特開2001−310938、特開2001−310937、特開2001−220526に例示されているエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
本発明においては、インク硬化の際の記録媒体の収縮を抑える目的で、光重合性化合物として少なくとも1種のオキセタン化合物と、エポキシ化合物及びビニルエーテル化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物とを含有することが好ましい。
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジまたはポリグリシジルエーテルであり、例えばビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、ならびにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセンまたはシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによつて得られる、シクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテルまたは1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
これらのエポキシドのうち、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシドおよび脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。本発明では、上記エポキシドの1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
ビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度を考慮すると、ジ又はトリビニルエーテル化合物が好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。本発明では、上記ビニルエーテル化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
本発明に係るオキセタン化合物は、オキセタン環を有する化合物のことであり、特開2001−220526、特開2001−310937に紹介されているような公知のあらゆるオキセタン化合物を使用できる。
本発明に係るオキセタン化合物において、オキセタン環を5個以上有する化合物を使用すると、インク組成物の粘度が高くなるため、取扱いが困難になったり、またインク組成物のガラス転移温度が高くなるため、得られる硬化物の粘着性が十分でなくなってしまう。本発明で使用するオキセタン環を有する化合物は、オキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。
以下、本発明に係るオキセタン環を有する化合物の具体例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(1)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2005126508
一般式(1)において、R1は水素原子やメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基またはチエニル基である。R2は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等の炭素数2〜6個のアルケニル基、フェニル基、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基、フェノキシエチル基等の芳香環を有する基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルキルカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルコキシカルボニル基、またはエチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、ペンチルカルバモイル基等の炭素数2〜6個のN−アルキルカルバモイル基等である。本発明で使用するオキセタン化合物としては、1個のオキセタン環を有する化合物を使用することが、得られる組成物が粘着性に優れ、低粘度で作業性に優れるため、特に好ましい。
2個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(2)で示される化合物等が挙げられる。
Figure 2005126508
一般式(2)において、R1は、上記一般式(1)におけるそれと同様の基である。R3は、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等の線状または分枝状アルキレン基、ポリ(エチレンオキシ)基、ポリ(プロピレンオキシ)基等の線状または分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基、プロペニレン基、メチルプロペニレン基、ブテニレン基等の線状または分枝状不飽和炭化水素基、またはカルボニル基またはカルボニル基を含むアルキレン基、カルボキシル基を含むアルキレン基、カルバモイル基を含むアルキレン基等である。
また、R3としては、下記一般式(3)、(4)及び(5)で示される基から選択される多価基も挙げることができる。
Figure 2005126508
一般式(3)において、R4は、水素原子やメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のアルコキシ基、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボキシル基、カルボキシル基、またはカルバモイル基である。
Figure 2005126508
一般式(4)において、R5は、酸素原子、硫黄原子、メチレン基、NH、SO、SO2、C(CF32、又はC(CH32を表す。
Figure 2005126508
一般式(5)において、R6は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。nは0〜2000の整数である。R7はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。R7としては、更に、下記一般式(6)で示される基から選択される基も挙げることができる。
Figure 2005126508
一般式(6)において、R8は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。mは0〜100の整数である。
2個のオキセタン環を有する化合物の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
Figure 2005126508
例示化合物1は、前記一般式(2)において、R1がエチル基、R3がカルボキシル基である化合物である。また、例示化合物2は、前記一般式(2)において、R1がエチル基、R3が前記一般式(5)でR6及びR7がメチル基、nが1である化合物である。
2個のオキセタン環を有する化合物において、上記の化合物以外の好ましい例としては、下記一般式(7)で示される化合物がある。一般式(7)において、R1は、前記一般式(1)のR1と同義である。
Figure 2005126508
また、3〜4個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(8)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2005126508
一般式(8)において、R1は、前記一般式(1)におけるR1と同義である。R9としては、例えば、下記A〜Cで示される基等の炭素数1〜12の分枝状アルキレン基、下記Dで示される基等の分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基又は下記Eで示される基等の分枝状ポリシロキシ基等が挙げられる。jは、3又は4である。
Figure 2005126508
上記Aにおいて、R10はメチル基、エチル基又はプロピル基等の低級アルキル基である。また、上記Dにおいて、pは1〜10の整数である。
3〜4個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、例示化合物3が挙げられる。
Figure 2005126508
さらに、上記説明した以外の1〜4個のオキセタン環を有する化合物の例としては、下記一般式(9)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2005126508
一般式(9)において、R8は前記一般式(6)のR8と同義である。R11はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基又はトリアルキルシリル基であり、rは1〜4である。
本発明で使用するオキセタン化合物の好ましい具体例としては、以下に示す化合物がある。
Figure 2005126508
上述したオキセタン環を有する各化合物の製造方法は、特に限定されず、従来知られた方法に従えばよく、例えば、パティソン(D.B.Pattison, J.Am.Chem.Soc.,3455,79(1957))が開示している、ジオールからのオキセタン環合成法等がある。また、これら以外にも、分子量1000〜5000程度の高分子量を有する1〜4個のオキセタン環を有する化合物も挙げられる。これらの具体的化合物例としては、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2005126508
次いで、ラジカル重合性化合物について説明する。
本発明のインクにおいては、ラジカル重合性化合物の使用を制限するものではなく、ラジカル重合性化合物としては、例えば、特開平7−159983号、特公平7−31399号、特開平8−224982号、特開平10−863号の各公報に記載されている光重合性組成物を用いた光硬化型材料と、カチオン重合系の光硬化性樹脂が知られており、最近では可視光以上の長波長域に増感された光カチオン重合系の光硬化性樹脂も例えば、特開平6−43633号公報、特開平8−324137公報等に公開されている。
ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればどの様なものでもよく、モノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学形態をもつものが含まれる。ラジカル重合性化合物は1種のみ用いてもよく、また目的とする特性を向上するために任意の比率で2種以上を併用してもよい。
本発明のインクにおいては、少なくとも1種の光重合開始剤を含有することが好ましい。
光重合開始剤としては、分子内結合開裂型と分子内水素引き抜き型の2種に大別できる。
分子内結合開裂型の光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノンの如きアセトフェノン系;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルの如きベンゾイン類;2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシドの如きアシルホスフィンオキシド系;ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル、などが挙げられる。
一方、分子内水素引き抜き型の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノンの如きベンゾフェノン系;2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントンの如きチオキサントン系;ミヒラ−ケトン、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノンの如きアミノベンゾフェノン系;10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、などが挙げられる。
光重合開始剤を使用する場合の配合量は、活性光線硬化型組成物の0.01〜10.00質量%の範囲が好ましい。
また、ラジカル重合開始剤としては、特公昭59−1281号、特公昭61−9621号、及び特開昭60−60104号等の各公報記載のトリアジン誘導体、特開昭59−1504号及び特開昭61−243807号等の各公報に記載の有機過酸化物、特公昭43−23684号、特公昭44−6413号、特公昭44−6413号及び特公昭47−1604号等の各公報並びに米国特許第3,567,453号明細書に記載のジアゾニウム化合物、米国特許第2,848,328号、同第2,852,379号及び同2,940,853号各明細書に記載の有機アジド化合物、特公昭36−22062号、特公昭37−13109号、特公昭38−18015号、特公昭45−9610号等の各公報に記載のオルト−キノンジアジド類、特公昭55−39162号、特開昭59−14023号等の各公報及び「マクロモレキュルス(Macromolecules)、第10巻、第1307頁(1977年)に記載の各種オニウム化合物、特開昭59−142205号公報に記載のアゾ化合物、特開平1−54440号公報、ヨーロッパ特許第109,851号、ヨーロッパ特許第126,712号等の各明細書、「ジャーナル・オブ・イメージング・サイエンス」(J.Imag.Sci.)」、第30巻、第174頁(1986年)に記載の金属アレン錯体、特許第2711491号及び特許第2803454号明細書に記載の(オキソ)スルホニウム有機ホウ素錯体、特開昭61−151197号公報に記載のチタノセン類、「コーディネーション・ケミストリー・レビュー(Coordination Chemistry Review)」、第84巻、第85〜第277頁(1988年)及び特開平2−182701号公報に記載のルテニウム等の遷移金属を含有する遷移金属錯体、特開平3−209477号公報に記載の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、四臭化炭素や特開昭59−107344号公報記載の有機ハロゲン化合物等が挙げられる。これらの重合開始剤はラジカル重合可能なエチレン不飽和結合を有する化合物100質量部に対して0.01から10質量部の範囲で含有されるのが好ましい。
また、本発明のインクにおいては光酸発生剤も用いることができる。
光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適な化合物の例を以下に挙げる。
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C654 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -塩を挙げることができる。
本発明で用いることのできるオニウム化合物の具体的な例を、以下に示す。
Figure 2005126508
第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができ、その具体的な化合物を、以下に例示する。
Figure 2005126508
第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができ、以下にその具体的な化合物を例示する。
Figure 2005126508
第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
Figure 2005126508
本発明のインクにおいては、各種有機溶媒を用いることができる。
固体の油性媒体としては、例えば、密ロウ、カルナウバワックス、ライスワックス、木ロウ、ホホバ油、鯨ロウ、カンデリラワックス、ラノリン、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタムなどの天然ワックス;ポリエチレンワックス、塩素化炭化水素、パルミチン酸、ステアリル酸、ベヘン酸、チグリン酸、2−アセトナフトベヘン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ジヒドロキシステアリン酸などの有機酸;ドデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、エイコサノール、ドコサノール、テトラコサノール、ヘキサコサノール、オクタコサノール、ドデセノール、ミリシルアルコール、テトラセノール、ヘキサデセノール、エイコセノール、ドコセノール、ピネングリコール、ヒノキオール、ブチンジオール、ノナンジオール、イソフタリルアルコール、メシセリン、ヘキサンジオール、デカンジオール、テトラデカンジオール、ヘキサデカンジオール、ドコサンジオール、テトラコサンジオール、テレビネオール、フェニルグリセリン、エイコサンジオール、オクタンジオール、フェニルプロピレングリコールなどのアルコール類;ビスフェノールA、p−α−クミルフェノールなどのフェノール類;前記有機酸のグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール等の有機酸エステル;ステアリン酸コレステロール、パルミチン酸コレステロール、ミリスチン酸コレステロール、ベヘン酸コレステロール、ラウリン酸コレステロール、メリシン酸コレステロールなどのコレステロール脂肪酸エステル;ステアリン酸サッカロース、パルミチン酸サッカロース、ベヘン酸サッカロース、ラウリン酸サッカロース、メリシン酸サッカロース、ステアリン酸ラクトース、パルミチン酸ラクトース、ベヘン酸ラクトース、ラウリン酸ラクトース、メリシン酸ラクトースなどの糖類脂肪酸エステル;ベンゾイルアセトン、ジアセトベンゼン、ベンゾフェノン、トリコサノン、ヘプタコサノン、ヘプタトリアコンタノン、ヘントリアコンタノン、ステアロン、ラウロンなどのケトン類;オレイン酸アミド、ラウリル酸アミド、ステアリン酸アミド、リシノール酸アミド、パルミチン酸アミド、テトラヒドロフラン酸アミド、エルカ酸アミド、ミリスチン酸アミド、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミド、N,N−エチレンビスラウリン酸アミド、N,N−エチレンビスステアリン酸アミド、N,N−エチレンビスベヘン酸アミド、N,N−キシリレンビスステアリン酸アミド、N,N−ブチレンビスステアリン酸アミド、N,N−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N−ジオレイルセバシン酸アミド、N,N−ジステアリルセバシン酸アミド、N,N−ジステアリルテレフタル酸アミド、フェナセチン、トルアミド、アセトアミドなどのアミド類;p−トルエンスルホンアミド、エチルベンゼンスルホンアミド、ブチルベンゼンスルホンアミドなどのスルホンアミド類;α−メチルナフタレン、β−メチルナフタレン、2,6−ジメチルナフタレンなどのアルキルナフタレン類;ジブチルナフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルアジペート、ジメチルテレフタレート、ベンジルベンゾエート、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸メチルエステルなどのカルボン酸エステル類;リン酸トリブチル、リン酸トリフェニルなどのリン酸エステル類;が挙げられる。
液体の油性媒体としては、1種または2種以上の有機溶媒の混合溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、エタノール、ペンタノール、ヘプタノール、オクタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、フェニルプロピルアルコール、フルフリルアルコール、アニスアルコールなどのアルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテートなどのグリコール誘導体;ベンジルメチルケトン、ジアセトンアルコール、シクロヘキサノンなどのケトン類;ブチルフェニルエーテル、ベンジルエチルエーテル、ヘキシルエーテルなどのエーテル類;酢酸エチル、酢酸アミル、酢酸ベンジル、酢酸フェニルエチル、酢酸フェノキシエチル、フェニル酢酸エチル、プロピオン酸ベンジル、安息香酸エチル、安息香酸ブチル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、リン酸トリクレジル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジプロピル、ジエチルマロン酸ジエチル、コハク酸ジエチル、コハク酸ジブチル、グルタル酸ジエチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ(2−メトキシエチル)、セバシン酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジオクチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジオクチル、桂皮酸3−ヘキセニルなどのエステル類;石油エーテル、石油ベンジル、テトラリン、デリカン、1−アミルベンゼン、ジメチルナフタリンなどの炭化水素系溶剤;アセトニトリル、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、プロピレンカーボネート、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、N,N−ジエチルドデカンアミドなどの極性溶媒;が挙げられる。これらの溶剤は単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明のインクでは、上記説明した以外に、必要に応じて、出射安定性、プリントヘッドやインクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、公知の各種添加剤、例えば、粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤等を適宜選択して用いることができる。
本発明のインクによる画像形成に用いることのできる記録媒体としては、特に制限はなく、コピー等で使用されている普通紙、アート紙等の紙製の基材、通常の非コート紙、基紙の両面を樹脂等で被覆したコート紙などの他、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性のプラスチックおよびそのフィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルムを挙げることができる。また、金属類やガラス類にも適用可能である。
次いで、本発明のインクジェット記録方法について説明する。
本発明のインクジェット記録方法の第1の形態は、オイルゲル化剤を含むインクジェット用インクを加熱して画像形成を行うインクジェット記録方法であって、記録媒体上に着弾した該インクジェット用インクを、冷却によるゲル化する固化化手段を用いることを特徴とする。上記ゲル化による固定化手段としては、例えば、インクジェット記録に用いるインクジェット記録装置を、室温等の比較的低温度環境下において、所定の温度に加熱した後、記録媒体上に着弾させて、環境温度により自然冷却して固定化させる方法や、記録媒体を予め冷却したり、あるいは冷風を強制的に着弾部に吹き付けて、ゲル化させて固定化する方法等、インクの相転移温度以下に冷却させることのできる手段を適宜選択して用いることができる。
また、本発明のインクジェット記録方法の第2の形態は、オイルゲル化剤と活性光線硬化型組成物を含むインクジェット用インクを加熱して画像形成を行うインクジェット記録方法であって、記録媒体上に着弾した該インクジェット用インクを、2つ以上の固定化手段を有し、かつ該固定化手段の少なくとも1つが上記で説明したゲル化による固定化手段であることを特徴とし、更に2つ以上の固定化手段がゲル化による固定化手段と活性光線照射によりインクを硬化する固定化手段であることが好ましい。
以下、本発明に係る活性光線照射によるインク硬化による固定化手段について説明する。
本発明のインクジェット記録方法においては、本発明のオイルゲル化剤と活性光線硬化型組成物を含むインクを記録媒体上に出射して描画し、次いで、オイルゲル化剤によりインク液滴をゲル化した後、紫外線などの活性光線を照射してインクを硬化させる方法が好ましい。
(インク着弾後の総インク膜厚)
本発明では、記録媒体上にインクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が2〜25μmであることが好ましい。尚、ここで「総インク膜厚」とは記録媒体に描画されたインクの膜厚の最大値を意味し、単色でも、それ以外の2色重ね(2次色)、3色重ね、4色重ね(白インクベース)のインクジェット記録方式で記録を行った場合でも総インク膜厚の意味するところは同様である。
(インクの吐出条件)
インクの吐出条件としては、記録ヘッド及びインクを35〜100℃に加熱し、吐出することが吐出安定性の点で好ましい。本発明のインクは、温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴出射速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げながらその温度を所定の範囲内に保ち、その状態で出射することが好ましい。この所定の温度範囲としては、好ましくは設定温度±5℃、より好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。ここでいう設定温度とは、インクを出射する際のインクの温度として設定された基準の温度をいう。
また、本発明では、記録ヘッドの各ノズルより吐出する液滴量が2〜15plであることが好ましい。本来、高精細画像を形成するためには、液滴量がこの範囲であることが必要であるが、この液滴量で吐出する場合、前述した吐出安定性が特に厳しくなる。本発明によれば、インクの液滴量が2〜15plのような小液滴量で吐出を行っても吐出安定性は向上し、高精細画像が安定して形成出来る。
(インク着弾後の光照射条件)
本発明の画像形成方法においては、活性光線の照射条件として、インク着弾後10秒以内に活性光線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001秒〜5秒であり、更に好ましくは0.001秒〜2秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングが出来るだけ早いことが重要な要件となる。
活性光線の照射方法として、その基本的な方法が、特開昭60−132767号に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間を置いて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許第6,145,979号では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明の画像形成方法においては、これらの何れの照射方法も用いることが出来る。
また、活性光線の照射を2段階に分け、まずインク着弾後0.001〜2.0秒の間に前述の方法で活性光線を照射し、かつ、全印字終了後、更に活性光線を照射する方法も好ましい態様の1つである。活性光線の照射を2段階に分けることで、よりインク硬化の際に起こる記録媒体の収縮を抑えることが可能となる。
従来、UVインクジェット方式では、インク着弾後のドット広がり、滲みを抑制のために、光源の総消費電力が1kW・hrを超える高照度の光源が用いられるのが通常であった。しかしながら、これらの光源を用いると、特に、シュリンクラベルなどへの印字では、記録媒体の収縮があまりにも大きく、実質上使用出来ないのが現状であった。
本発明では、254nmの波長領域に最高照度をもつ活性光線を用いることが好ましく、総消費電力が1kW・hr以上の光源を用いても、高精細な画像を形成出来、且つ、記録媒体の収縮も実用上許容レベル内に収められる。
本発明においては、更に活性光線を照射する光源の総消費電力が1kW・hr未満であることが好ましい。総消費電力が1kW・hr未満の光源の例としては、蛍光管、冷陰極管、熱陰極管、LEDなどがあるが、これらに限定されない。また、照射線量としては0.1〜50mW/cm2であることが好ましい。
次いで、本発明のインクジェット記録方法で用いることのできるインクジェット記録装置(以下、単に記録装置という)の一例について説明する。
以下、本発明で用いることのできる記録装置について、図面を適宜参照しながら説明する。尚、図面の記録装置はあくまでも本発明で好ましく用いることのできる記録装置の一態様であり、本発明はこの図面に限定されない。
図1は本発明で用いることのできるインクジェット記録装置の要部の構成を示す正面図である。記録装置1は、ヘッドキャリッジ2、記録ヘッド3、活性光線を照射する手段としての照射手段4、プラテン部5等を備えて構成される。この記録装置1は、記録媒体Pの下にプラテン部5が設置されている。プラテン部5は、紫外線を吸収する機能を有しており、記録媒体Pを通過してきた余分な紫外線を吸収する。その結果、高精細な画像を非常に安定に再現できる。
記録媒体Pは、ガイド部材6に案内され、搬送手段(図示せず)の作動により、図1における手前から奥の方向に移動する。ヘッド走査手段(図示せず)は、ヘッドキャリッジ2を図1におけるY方向に往復移動させることにより、ヘッドキャリッジ2に保持された記録ヘッド3の走査を行なう。
ヘッドキャリッジ2は記録媒体Pの上側に設置され、記録媒体P上の画像印刷に用いる色の数に応じて後述する記録ヘッド3を複数個、吐出口(ノズル)を下側に配置して収納する。ヘッドキャリッジ2は、図1におけるY方向に往復自在な形態で記録装置1本体に対して設置されており、ヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に往復移動する。
尚、図1ではヘッドキャリッジ2がホワイト(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、ライトイエロー(Ly)、ライトマゼンタ(Lm)、ライトシアン(Lc)、ライトブラック(Lk)、ホワイト(W)用の記録ヘッド3を収納するものとして描図を行なっているが、実施の際にはヘッドキャリッジ2に収納される記録ヘッド3の数やそれに収容されるインクの色は適宜決められるものである。
記録ヘッド3は、インク供給手段(図示せず)により供給された活性光線硬化型組成物を含むインクを、内部に複数個備えられた吐出手段(図示せず)の作動により、吐出口から記録媒体Pに向けて吐出する。記録ヘッド3により吐出されるインクはオイルゲル化剤の他に、色材、重合性モノマー、開始剤等を含んで組成されており、記録媒体P上に着弾した後冷却されてゲル化し、次いでこの例では照射手段として紫外線の照射を受けることで光重合開始剤が触媒として作用することに伴なうモノマーの架橋、重合反応によって硬化する性質を有する。
記録ヘッド3は記録媒体Pの幅方向の一端からヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に記録媒体Pの他端まで移動するという走査の間に、記録媒体Pにおける一定の領域(着弾可能領域)に対して本発明のインクをインク滴として吐出し、該着弾可能領域にインク滴を着弾させる。
上記走査を適宜回数行ない、1領域の着弾可能領域に向けて本発明のインクの吐出を行なった後、搬送手段で記録媒体Pを図1における手前から奥方向に適宜移動させ、再びヘッド走査手段による走査を行ないながら、記録ヘッド3により上記着弾可能領域に対し、図1における奥方向に隣接した次の着弾可能領域に対して本発明のインクの吐出を行なう。
上述の操作を繰り返し、ヘッド走査手段及び搬送手段と連動して記録ヘッド3から本発明のインクを吐出することにより、記録媒体P上に本発明のインクの集合体からなる画像が形成される。
照射手段4は特定の波長領域の紫外線を安定した露光エネルギーで発光する紫外線ランプ及び特定の波長の紫外線を透過するフィルターを備えて構成される。ここで、紫外線ランプとしては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマーレーザー、紫外線レーザー、冷陰極管、熱陰極管、ブラックライト、LED(light emitting diode)等が適用可能であり、帯状のメタルハライドランプ、冷陰極管、熱陰極管、水銀ランプもしくはブラックライトが好ましい。特に波長254nmの紫外線を発光する低圧水銀ランプ、熱陰極管、冷陰極管及び殺菌灯が滲み防止、ドット径制御を効率よく行なうことができ好ましい。ブラックライトを照射手段4の活性光源に用いることで、UVインクを硬化するための照射手段4を安価に作製することができる。
照射手段4は、記録ヘッド3がヘッド走査手段の駆動による1回の走査によってUVインクを吐出する着弾可能領域のうち、記録装置1で設定できる最大のものとほぼ同じ形状か、着弾可能領域よりも大きな形状を有する。
照射手段4はヘッドキャリッジ2の両脇に、記録媒体Pに対してほぼ平行に、固定して設置される。
前述したようにインク吐出部の照度を調整する手段としては、記録ヘッド3全体を遮光することはもちろんであるが、加えて照射手段4と記録媒体Pの距離h1より、記録ヘッド3のインク吐出部31と記録媒体Pとの距離h2を大きくしたり(h1<h2)、記録ヘッド3と照射手段4とを離間したり、両者間の距離を大きくしたりすることが有効である。又、記録ヘッド3と照射手段4の間を蛇腹構造7にすると更に好ましい。
ここで、照射手段4で照射される紫外線の波長は、照射手段4に備えられた紫外線ランプ又はフィルターを交換することで適宜変更することができる。
本発明のインクは、非常に吐出安定性が優れており、ラインヘッドタイプの記録装置を用いて画像形成する場合に、特に有効である。
図2は、本発明で用いることのできるラインヘッドタイプのインクジェット記録装置の要部の構成の一例を示す上面図である。図1に示したものと同様の機能を有するものについては、図1と同様の符号を用いて説明する。
図2で示したインクジェット記録装置は、ラインヘッド方式と呼ばれており、ヘッドキャリッジ2に、各色のインクジェット記録ヘッド3を、それぞれ記録媒体Pの全幅をカバーするようにして、複数個、固定配置されている。
一方、ヘッドキャリッジ2の下流側には、同じく記録媒体Pの全幅をカバーするようにして、インク印字面の幅方向全域をカバーするように配置されている照射手段4が設けられている。照明手段4に用いられる紫外線ランプは、図1に記載したのと同様のものを用いることができる。
この図2に示したラインヘッド方式では、ヘッドキャリッジ2及び照射手段4は固定され、記録媒体Pのみが、搬送されて、インク出射及び硬化を行って画像形成を行う。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
実施例1
《インクの調製》
〔インク1の調製〕
下記の各添加剤を順次混合し、80℃に加熱して攪拌した後、得られた液体を加熱下、#3000の金属メッシュフィルターでろ過し、冷却してインク1を調製した。なお、インク1の20℃における総固体成分量は、29%である。
IsoparL(エクソン社製) 51部
オクタデセノール 10部
大豆油 10部
Oil Black HBB(C.I.Solvent Black3 オリエント社製) 4部
オイルゲル化剤:例示化合物OG−2 25部
〔インク2の調製〕
下記の各添加剤を順次混合し、80℃に加熱して攪拌した後、得られた液体を加熱下、フィルターでろ過し、冷却してインク2を調製した。なお、インク2の20℃における総固体成分量は、9%である。
IsoparL(エクソン社製) 71部
オクタデセノール 10部
大豆油 10部
Oil Black HBB(C.I.Solvent Black3 オリエント社製) 4部
オイルゲル化剤:例示化合物OG−3 5部
〔インク3の調製〕
下記の各添加剤を順次混合し、80℃に加熱して攪拌した後、得られた液体を加熱下、#3000の金属メッシュフィルターでろ過し、冷却してインク3を調製した。なお、インク3の20℃における総固体成分量は、30%である。
IsoparL(エクソン社製) 45部
オクタデセノール 5部
大豆油 5部
顔料分散液1(下記) 20部
オイルゲル化剤:例示化合物OG−2 25部
〈顔料分散液1の調製〉
顔料:カーボンブラック(MA7 三菱化成社製) 20部
顔料分散剤:Solsperse17000(Avecia製) 5部
溶剤:IsoparL(エクソン社製) 75部
上記各添加剤を混合した後、ビーズミルを用いて練肉して、顔料分散液1を調製した。
このブラック顔料分散液1の顔料粒子の体積平均粒子径を、ゼータサイザー1000(マルバーン社製)を用いて測定した結果、105nmであった。
〔インク4〜8の調製〕
上記1〜3の調製において、各添加剤の種類と添加量を表1に記載のように変更した以外は同様にして、インク4〜8を調製した。
なお、表1に記載の各略称の詳細は、以下の通りである。
*1:オクタデセノール
*2:Oil Black HBB(C.I.Solvent Black3 オリエント社製)
*3:トランス−4−t−ブチル−1−フェニル−シクロヘキサノール
《インクの各特性値の測定》
〔顔料粒子の体積平均粒子径の測定〕
インク3、4、6、8について、各インク溶媒で1000倍に希釈した後、ゼータサイザー1000(前出)を用いて、体積平均粒子径の測定を行った。
〔相転移温度の測定〕
融点測定機(アズワン社製 ATM−01)にゲル状の各インクの試験片を置き、昇温速度5℃/分以下で加熱し、試験片が溶融した温度を測定し、この操作を3回繰り返して平均値を求め、その平均値の小数点第一位を四捨五入して、これをインクの相転移温度とした。
〔針入度(20℃)の測定〕
JIS K 2207−1996の図1に記載の針入度試験装置を用いて、荷重0gの状態でバランスを保ってある図2に記載の形状からなる針に、10g±0.1gの荷重を掛けた。一方、ガラス容器に被検体である各インクを入れ、20±0.1℃に保温した状態で、上記の針を保持器具及びおもりと共にインク表面に垂直侵入させ、針の先端とインク表面とが接してから5秒後の針入距離(mm)を、ダイヤルゲージで測定し、得られた値の10倍値を針入度(20℃)として求めた。
以上により得られた測定結果を、表1に示す。
Figure 2005126508
《インクジェット画像の形成》
ノズル径25μm、ノズル数256ノズル(128ノズル×2列、千鳥配列、1列のノズルピッチ360dpi)のディメンジョンを持つ加熱ヒーター搭載のピエゾ型記録ヘッドを用い、インクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、記録ヘッド部分までを断熱して、前記測定した相転移温度+20℃の加温を行った。上記構成を含む図2に記載の構成からなるラインヘッド方式のインクジェット記録装置に、上記調製した各インクを装填し、普通紙(XEROX社製 XEROX4024)へ、3P明朝体の文字画像及び黒ベタ画像を印字して、画像1〜8を得た。
ピエゾヘッドは、23℃、55%RHの環境下で、各々1滴の液滴量が4plとなる条件で、液滴速度約8m/secで出射し、インク液が普通紙に着弾した後、室温によりインク液滴をゲル化させて固定した。文字印字は、記録ヘッドをX−Y駆動ステージに装着し、1440dpi×1440dpiの記録解像度で印字した。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
《形成画像の評価》
〔文字品質の評価〕
上記作成した3Pの黒文字をルーペを用いて滲みの度合いを観察し、下記の基準に従って文字品質の評価を行った。
◎:文字輪郭部にフェザリングがなく、明瞭に観察される
○:文字輪郭部に僅かなフェザリングが観察されるが、良好な文字品質である
△:印字文字にフェザリングが発生しており、輪郭の乱れがやや大きい
×:輪郭部での乱れが甚だしく、文字の判別がややし難い
××:あきらかな文字の潰れが発生し、文字の判別ができない
〔裏抜け耐性の評価〕
上記作成した黒ベタ画像部の裏面濃度を、光学濃度計(X−Rite社製938分光濃度計)を用いて測定し、下記の基準に従って裏抜け耐性の評価を行った。
◎:裏面濃度が0.05未満である
○:裏面濃度が0.05以上、0.08未満である
△:裏面濃度が0.08以上、0.12未満である
×:裏面濃度が0.12以上、0.15未満である
××:裏面濃度が0.15以上である
〔高温滲み耐性の評価〕
上記作成した3Pの黒文字を、40℃、55%RHの環境下で10日間放置した後、黒文字をルーペを用いて滲みの度合いを観察し、下記の基準に従って高温滲み耐性の評価を行った。
◎:文字輪郭部にフェザリングがなく、明瞭に観察される
○:文字輪郭部に僅かなフェザリングが観察されるが、良好な文字品質である
△:印字文字にフェザリングが発生しており、輪郭の乱れがやや大きい
×:輪郭部での乱れが甚だしく、文字の判別がややし難い
××:あきらかな文字の潰れが発生し、文字の判別ができない
〔耐インク転写性の評価〕
上記作成した画像を55℃の高温下において、画像上に普通紙(XEROX社製 XEROX4024)を重ね、その上に4kgの重りをのせたまま6時間放置した後、重ねた普通紙へのインク転写の程度を目視観察し、下記の基準に従って耐インク転写性の評価を行った。
○:普通紙へのインクの転写が全く認められなかった
△:やや普通紙へのインク転写が認められた
×:普通紙への明らかなインク転写が認められた
××:普通紙へかなり激しいインク転写が認められた
〔出射安定性の評価〕
上記調製した各インクを搭載したプリンターを、1サイクルが12時間で10〜40℃の温度範囲で変化させ、これを10サイクル繰り返した後、画像出射を行いノズル欠の有無について目視観察を行い、下記の基準に則り、出射安定性の評価を行った。
○:ノズル欠の発生が全く認められなかった
△:全ノズル256中、1〜5個のノズルで出射不良が認められた
×:全ノズル256中、6〜19個のノズルで出射不良が認められた
××:全ノズル256中、20個以上のノズルで出射不良が認められた
以上により得られた結果を、表2に示す。
Figure 2005126508
表2の結果より明らかなように、オイルゲル化剤を含有し、相転移温度が30℃以上、100℃未満で、かつ針入度(20℃)が、1以上、100以下である本発明のインクは、比較例に対し、形成した画像の文字品質、裏抜け耐性、高温滲み耐性及び耐インク転写性に優れ、更に出射安定性が良好であることが分かる。
実施例2
《インクの調製》
〔インク9の調製〕
下記の各添加剤を順次混合し、80℃に加熱して攪拌した後、得られた液体を加熱下、#3000の金属メッシュフィルターでろ過し、冷却してインク9を調製した。なお、インク9の20℃における総固体成分量は、9.8%である。
IsoparL(エクソン社製) 65部
オクタデセノール 5部
大豆油 5部
顔料分散液2(下記) 20部
オイルゲル化剤:例示化合物OG−3 5部
〈顔料分散液2の調製〉
顔料:マゼンタ顔料(Hostperm Pink E クラリアント社製)18部
顔料分散剤:Solsperse17000(Avecia製) 6部
溶剤:IsoparL(エクソン社製) 76部
上記各添加剤を混合した後、ビーズミルを用いて練肉して、顔料分散液2を調製した。
この顔料分散液2の顔料粒子の体積平均粒子径を、ゼータサイザー1000(マルバーン社製)を用いて測定した結果、80nmであった。
〔インク10〜16の調製〕
上記インク9の調製において、各添加剤の種類、添加量を表3に記載のように変更した以外は同様にして、インク10〜16を調製した。なお、オイルゲル化剤として例示化合物OG−2を用いたインクの調製は80℃に加熱し、またオイルゲル化剤を用いないインクは40℃で調製を行った。
《インクの各特性値の測定》
以上により調製したインク9〜16について、実施例1に記載の方法と同様にして、顔料粒子の体積平均粒子径の測定、相転移温度の測定、侵入度(20℃)の測定、総固体成分量の測定を行い、得られた結果を表3に示す。
Figure 2005126508
《インクジェット画像の形成及び評価》
実施例1に記載の方法と同様にして、上記調製したインク9〜16を用いて、画像11〜18を形成した後、実施例1に記載の方法に従って、文字品質の評価、裏抜け耐性の評価、高温滲み耐性の評価、耐インク転写性の評価、出射安定性の評価と、下記の方法に従って分散安定性の評価を行った。
〔分散安定性の評価〕
上記調製した各インクをガラス容器に入れ密封した後、10℃の環境とインクの相転移温度+20℃の環境とで、それぞれ12時間づつ交互に5回保存した後、インク中の顔料粒子の体積平均粒子径をゼータサイザー1000(前出)を用いて測定し、更にインク液の状態を目視観察し、下記の基準に従って分散安定性の評価を行った。
○:保存処理前後での顔料粒子の体積平均粒子径差(*A)が、5%未満である
△:保存処理前後での顔料粒子の体積平均粒子径差が、5%以上、10%未満である
×:保存処理前後での顔料粒子の体積平均粒子径差が、10%以上である
××:インクの相転移温度+20℃の温度でも、ゲル状態でインクが分離を起こしている
*A:顔料粒子の体積平均粒子径差={(保存処理後の体積平均粒子径)−(保存処理前の体積平均粒子径)}/(保存処理前の体積平均粒子径)×100(%)
以上により得られた結果を、表4に示す。
Figure 2005126508
表4の結果より明らかなように、実施例1の結果と同様に、オイルゲル化剤を含有し、相転移温度が30℃以上、100℃未満で、かつ針入度(20℃)が1以上、100以下である本発明のインクは、比較例に対し、形成した画像の文字品質、裏抜け耐性、高温滲み耐性及び耐インク転写性、出射安定性に優れ、加えてインクの分散安定性が良好であることが分かる。
実施例3
《インクの調製》
〔インク17の調製〕
下記の各添加剤を順次混合し、80℃に加熱して攪拌した後、得られた液体を加熱下、#3000の金属メッシュフィルターでろ過し、冷却してオイルゲル化剤と活性光線硬化型組成物を含有するシアンインクであるインク17を調製した。なお、インク17の20℃における総固体成分量は、7.4%である。
活性光線硬化型組成物:オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 60部
活性光線硬化型組成物:エポキシ大豆油(E4030 新日本理化社製) 25部
光重合開始剤:アデカオプトマー SP152(旭電化社製) 5部
顔料分散液3(下記) 10部
オイルゲル化剤:例示化合物OG−3 5部
〈顔料分散液3の調製〉
顔料:シアン顔料(Hostperm Blue BFL クラリアント社製)
20部
顔料分散剤:Solsperse36000(Avecia製) 4部
オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 76部
上記各添加剤を混合した後、ビーズミルを用いて練肉して、顔料分散液3を調製した。
この顔料分散液3の顔料粒子の体積平均粒子径を、ゼータサイザー1000(マルバーン社製)を用いて測定した結果、90nmであった。
〔インク18〜21の調製〕
上記インク18の調製において、各添加剤の種類、添加量を表5に記載のように変更した以外は同様にして、インク18〜21を調製した。なお、オイルゲル化剤として例示化合物OG−2を用いたインクの調製は80℃に加熱し、またオイルゲル化剤を用いないインクは40℃で調製を行った。
なお、表5に記載の各略称の詳細は、以下の通りである。
OXT221:オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製)
E4030:エポキシ大豆油(E4030 新日本理化社製)
SP152:アデカオプトマー SP152(旭電化社製)
《インクの各特性値の測定》
以上により調製したインク17〜21について、実施例1に記載の方法と同様にして、顔料粒子の体積平均粒子径の測定、相転移温度の測定、侵入度(20℃)の測定、総固体成分量の測定を行い、得られた結果を表5に示す。
Figure 2005126508
《インクジェット画像の形成》
ピエゾ型インクジェットノズルを備えた図2に記載の構成からなるラインヘッド方式のインクジェット記録装置に、上記調製した各インクを装填し、普通紙(XEROX社製 XEROX4024)及びアート紙(三菱製紙社製 特菱アート両面N)に、3P明朝体の文字画像及びシアンベタ画像を印字して、画像31〜35を得た。インク供給系は、インクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドからなり、前室タンクからヘッド部分まで断熱してインクの相転移温度+20℃に加温した。ピエゾヘッドは、ノズル径25μm、ノズル数256ノズル(128ノズル×2列、千鳥配列、1列のノズルピッチ360dpi)で、各々1滴の液滴量が4plとなる条件で、液滴速度約8m/secで出射し、インク液が各記録媒体に着弾した後、室温によりインク液滴をゲル化させて固定化した。文字印字は、記録ヘッドをX−Y駆動ステージに装着し、1440dpi×1440dpiの記録解像度で印字した。各インクが着弾した後、キャリッジ上部に配置したランプユニットにより、インクが着弾した0.5秒後に、高圧水銀ランプVZero085(INTEGRATION TECHNOLOGY社製)により、140W/cmのエネルギー密度、照度20mJ/cm2(積算光量)で紫外線を照射してインクを硬化した。なお、照射光源の照度は、岩崎電機社製のUVPF−A1を用いて、254nmの積算照度を測定して表示した。また、上記の画像形成は、23℃、55%RHの環境下で行った。
《形成画像の評価》
上記作成した画像31〜35について、実施例1、2に記載の方法に従って、文字品質、裏抜け耐性、出射安定性及び分散安定性の評価と、下記の方法に従ってUV硬化性の評価を行った。
〔UV硬化性の評価〕
上記アート紙に形成したベタ画像上に、セロテープ(R)を貼り付けた後、垂直方法に剥離した時の画像状態を目視観察し、全く画像の剥離が認められなかったものを○、僅かに剥離が認められたものを△、明らかに画像剥離が認められたものを×として判定した。
以上により得られた結果を、表6に示す。
Figure 2005126508
表6の結果より明らかなように、オイルゲル化剤と活性光線硬化型組成物を含有し、相転移温度が30℃以上、100℃未満で、かつ針入度(20℃)が1以上、100以下である本発明のインクは、比較例に対し、形成した画像の文字品質に優れ、更にインクとして出射安定性、分散安定性が良好で、加えて形成した画像のUV硬化性に優れていることが分かる。
実施例4
《顔料分散液の調製》
〔イエロー顔料分散液1の調製〕
顔料:イエロー顔料(Novoperm P−HG クラリアント社製) 15部
顔料分散剤:Solsperse36000(Avecia製) 5部
オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 80部
上記各添加剤を混合した後、ビーズミルを用いて練肉して、イエロー顔料分散液1を調製した。このイエロー顔料分散液1の顔料粒子の体積平均粒子径を、ゼータサイザー1000(マルバーン社製)を用いて測定した結果、120nmであった。
〔マゼンタ顔料分散液1の調製〕
顔料:マゼンタ顔料(Hostperm Pink E クラリアント社製)15部
顔料分散剤:Solsperse36000(Avecia製) 5部
オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 80部
上記各添加剤を混合した後、ビーズミルを用いて練肉して、マゼンタ顔料分散液1を調製した。このマゼンタ顔料分散液1の顔料粒子の体積平均粒子径を、ゼータサイザー1000(マルバーン社製)を用いて測定した結果、100nmであった。
〔シアン顔料分散液1の調製〕
顔料:シアン顔料(Hostperm Blue B2G クラリアント社製)
20部
顔料分散剤:Solsperse36000(Avecia製) 5部
オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 75部
上記各添加剤を混合した後、ビーズミルを用いて練肉して、シアン顔料分散液1を調製した。このシアン顔料分散液1の顔料粒子の体積平均粒子径を、ゼータサイザー1000(マルバーン社製)を用いて測定した結果、85nmであった。
〔ブラック顔料分散液1の調製〕
顔料:ブラック顔料(カーボンブラック MA100 三菱化学社製) 20部
顔料分散剤:Solsperse36000(Avecia製) 5部
オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 75部
上記各添加剤を混合した後、ビーズミルを用いて練肉して、ブラック顔料分散液1を調製した。このブラック顔料分散液1の顔料粒子の体積平均粒子径を、ゼータサイザー1000(マルバーン社製)を用いて測定した結果、80nmであった。
《インクセットの調製》
下記の各色インクからなるインクセットを調製した。
〔イエローインクの調製〕
下記の各添加剤を順次混合し、80℃に加熱して攪拌した後、得られた液体を加熱下、#3000の金属メッシュフィルターでろ過した後冷却して、オイルゲル化剤と活性光線硬化型組成物を含有するイエローインクを調製した。なお、イエローインクの20℃における総固体成分量は、11%である。
活性光線硬化型組成物:オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 70部
活性光線硬化型組成物:エポキシ大豆油(E4030 新日本理化社製) 30部
光重合開始剤:アデカオプトマー SP152(旭電化社製) 8部
イエロー顔料分散液1 30部
オイルゲル化剤:例示化合物OG−3 5部
〔マゼンタインクの調製〕
下記の各添加剤を順次混合し、80℃に加熱して攪拌した後、得られた液体を加熱下、#3000の金属メッシュフィルターでろ過した後冷却して、オイルゲル化剤と活性光線硬化型組成物を含有するマゼンタインクを調製した。なお、マゼンタインクの20℃における総固体成分量は、9.0%である。
活性光線硬化型組成物:オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 65部
活性光線硬化型組成物:エポキシ大豆油(E4030 新日本理化社製) 25部
光重合開始剤:アデカオプトマー SP152(旭電化社製) 7部
マゼンタ顔料分散液1 20部
オイルゲル化剤:例示化合物OG−3 5部
〔シアンインクの調製〕
下記の各添加剤を順次混合し、80℃に加熱して攪拌した後、得られた液体を加熱下、#3000の金属メッシュフィルターでろ過した後冷却して、オイルゲル化剤と活性光線硬化型組成物を含有するシアンインクを調製した。なお、シアンインクの20℃における総固体成分量は、7.5%である。
活性光線硬化型組成物:オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 60部
活性光線硬化型組成物:エポキシ大豆油(E4030 新日本理化社製) 25部
光重合開始剤:アデカオプトマー SP152(旭電化社製) 7部
シアン顔料分散液1 10部
オイルゲル化剤:例示化合物OG−3 5部
〔ブラックインクの調製〕
下記の各添加剤を順次混合し、80℃に加熱して攪拌した後、得られた液体を加熱下、#3000の金属メッシュフィルターでろ過した後冷却して、オイルゲル化剤と活性光線硬化型組成物を含有するブラックインクを調製した。なお、ブラックインクの20℃における総固体成分量は、10%である。
活性光線硬化型組成物:オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 65部
活性光線硬化型組成物:エポキシ大豆油(E4030 新日本理化社製) 25部
光重合開始剤:アデカオプトマー SP152(旭電化社製) 8部
ブラック顔料分散液1 20部
オイルゲル化剤:例示化合物OG−3 5部
〔ライトマゼンタインクの調製〕
下記の各添加剤を順次混合し、80℃に加熱して攪拌した後、得られた液体を加熱下、#3000の金属メッシュフィルターでろ過した後冷却して、オイルゲル化剤と活性光線硬化型組成物を含有するライトマゼンタインクを調製した。なお、ライトマゼンタインクの20℃における総固体成分量は、6.0%である。
活性光線硬化型組成物:オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 60部
活性光線硬化型組成物:エポキシ大豆油(E4030 新日本理化社製) 25部
光重合開始剤:アデカオプトマー SP152(旭電化社製) 7部
マゼンタ顔料分散液1 5部
オイルゲル化剤:例示化合物OG−3 5部
〔ライトシアンインクの調製〕
下記の各添加剤を順次混合し、80℃に加熱して攪拌した後、得られた液体を加熱下、#3000の金属メッシュフィルターでろ過した後冷却して、オイルゲル化剤と活性光線硬化型組成物を含有するライトシアンインクを調製した。なお、ライトシアンインクの20℃における総固体成分量は、5.5%である。
活性光線硬化型組成物:オキセタン化合物(OXT221 東亞合成社製) 60部
活性光線硬化型組成物:エポキシ大豆油(E4030 新日本理化社製) 25部
光重合開始剤:アデカオプトマー SP152(旭電化社製) 7部
シアン顔料分散液1 2部
オイルゲル化剤:例示化合物OG−3 5部
《インクの各特性値の測定》
以上により調製した各色インクについて、実施例1に記載の方法と同様にして、顔料粒子の体積平均粒子径、相転移温度、侵入度(20℃)及び総固体成分量の測定を行い、得られた結果を表7に示す。
Figure 2005126508
《インクジェット画像の形成及び評価》
実施例3に記載の方法と同様にして、上記調製した各色インクからなるインクセットを用いて、普通紙(XEROX社製 XEROX4024)及びアート紙(三菱製紙社製 特菱アート両面N)に、3P明朝体の文字画像及びJIS/SCID N5「自転車」画像をプリントし、実施例1に記載の方法と同様にして、文字品質の評価、裏抜け耐性の評価、高温滲み耐性の評価、耐インク転写性の評価を行った結果、すべての評価項目において優れた効果を確認することができた。また、作成したJIS/SCID N5「自転車」画像を目視観察した結果、鮮鋭性に優れ、また高い光学濃度が得られることを確認することができた。
本発明で用いることのできるインクジェット記録装置の要部の構成を示す正面図である。 本発明で用いることのできるラインヘッドタイプのインクジェット記録装置の要部の構成の一例を示す上面図である。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
2 ヘッドキャリッジ
3 インクジェット記録ヘッド
31 インク吐出口
4 照射手段
5 プラテン部
6 ガイド部材
7 蛇腹構造
P 記録材料

Claims (11)

  1. インクジェット記録に用いるインクジェット用インクにおいて、少なくともオイルゲル化剤を含有しており、その相転移温度が30℃以上、100℃未満であり、更にJIS K 2207−1996で規定する方法に従って測定したその針入度が、1以上、100以下であること(ただし、測定条件として温度20℃及び荷重10gとする)を特徴とするインクジェット用インク。
  2. 前記オイルゲル化剤の含有量が、0.1質量%以上、30質量%以下であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット用インク。
  3. 20℃における総固体成分量が、3.0質量%以上、15質量%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット用インク。
  4. 前記インクジェット用インクが、顔料及び顔料分散剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット用インク。
  5. 前記顔料の平均分散粒子径が50nm以上、150nm以下であることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット用インク。
  6. 前記インクジェット用インクが、活性光線により硬化する活性光線硬化型組成物を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット用インク。
  7. 前記活性光線硬化型組成物が、カチオン重合性組成物であることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット用インク。
  8. 前記インクジェット用インクが、少なくとも1種の光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項6または7に記載のインクジェット用インク。
  9. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット用インクを用いて記録媒体上に記録を行うインクジェット記録方法であって、加熱されたインクジェット用インクを、インクジェット記録ヘッドより記録媒体上に着弾し、その後冷却されることにより、着弾されたインクジェット用インクがゲル化して固定化することを特徴とするインクジェット記録方法。
  10. 請求項6〜8のいずれか1項に記載のインクジェット用インクを用いて記録媒体上に記録を行うインクジェット記録方法であって、該インクジェット用インクの固定化手段を2つ以上有し、該固定化手段の少なくとも1つがゲル化による固定化手段であることを特徴とするインクジェット記録方法。
  11. 前記固定化手段が、少なくともゲル化による固定化手段と活性光線照射による固定化手段であることを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録方法。
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