JP2005126414A - 吸収を高める生薬成分含有組成物及びその製造方法。 - Google Patents

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Abstract

【課題】
乳化剤を添加して成るジアシルグリセロールに、生薬に含有される有効な脂溶性成分と水溶性成分を含有させることと、脂溶性成分の小腸への吸収を高める生薬成分含有組成物とその製造方法を目的とする。
【解決手段】
レシチン及び/又はW/O型乳化剤を添加したジアシルグリセロール及び/又はトリアシルグリセロール系食用油より選ばれた溶媒の油に生薬の粉末を加えて加熱し、生薬成分を抽出又は溶解させる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、乳化剤を添加して成るジアシルグリセロールに、生薬に含有される有効な脂溶性成分と水溶性成分を含有させることと、脂溶性成分の小腸への吸収を高める生薬成分含有組成物とその製造方法に関する。
生薬に含有される有効成分には脂溶性成分と水溶性成分がある。有効成分を高濃度に取り出す方法には工夫があり、その一つとして日本、中国などでは従来から生薬を水で煎じる方法が取られていた。しかし、水で抽出されるのは水溶性成分のみで、脂溶性成分はほとんど抽出されずに煎じ滓と共に廃棄されていた。一方、生薬から脂溶性成分を抽出する方法として、生薬を酒や酢もしくは食用油に浸漬して抽出する方法や、食用油で炒めて抽出する方法があった。しかし、従来の方法では十分な濃度の脂溶性成分を抽出することは困難であった。
秋ウコンの根茎に含有されるクルクミンなど一部の脂溶性成分を単に高濃度に抽出するだけであれば、エタノール又は酢酸に高濃度で抽出することは可能であるが、食品としてエタノール又は酢酸をそのまま食することは出来ない。そこでエタノール又は酢酸に替わって食用油に秋ウコン根茎粉末を浸漬し、加熱などしてクルクミンを高濃度に抽出させる方法として下記に記述する本発明者等による発明がある。
先行技術調査によれば、特許文献には下記のように、食用油に脂溶性成分を抽出させる方法がある。例えば、「遠赤外線照射による香味油の製造法」(特許文献1参照)がある。これは、香辛料及びまたは香味野菜を食用油に浸漬して遠赤外線を照射することによって、香味油を抽出する方法である。また、本発明者が出願した「ウコン含有食用油とその製造方法」(特許文献2参照)がある。これは、ウコンの根茎粉末を食用油に浸漬して遠赤外線を照射して脂溶性成分のクルクミン及び精油を抽出させると共にウコンの苦味成分を取り除く方法である。
さらに、本発明者が出願した「ウコン含有ジアシルグリセロール溶液とその製造方法」(特許文献3参照)がある。これは、ジアシルグリセロールを溶媒とすることによって、クルクミンの抽出濃度を、通常の食用油を溶媒とするのに比較してより高めたものである。また、「ウコンからクルクミンを抽出する方法」(特許文献4参照)がある。これは、超臨界炭酸ガスによってウコンから特有な芳香、異臭、苦味を確実に除去されたクルクミンを抽出した後、クルクミンをシクロデキストリンに吸着包接したものである。ただ、「特許文献4」の方法は、苦味成分などを除去した純粋クルクミンをシクロデキストリンに包接する方法で、本発明とは関係がないが取り上げた。一方、胆汁成分のレシチンが油脂を乳化して吸収を促進する働き(非特許文献1参照)がある。
下記の文献を参照のこと。
特開平05−316989号公報 特開2001−086931号公報 特開2003−137799号公報 特開平06−009479号公報 標準生理学第2版、医学書院、1992年、P603〜604
しかしながら、脂溶性成分を食用油に抽出する方法には次のような問題がある。
第1課題は、生薬成分中の有効成分には脂溶性成分と水溶性成分があるが、食用油に抽出されるのは脂溶性成分のみである。脂溶性成分を高濃度に抽出できても水溶性成分は抽出できない。本発明は、食用油に脂溶性成分とともに水溶性成分も抽出させることを第1の目的としている。
第2課題は、脂溶性成分の小腸への吸収をさらに高める問題である。前記「特許文献1」、「特許文献2」及び「特許文献3」はいずれも脂溶性成分を高濃度に抽出する方法であるが、脂溶性成分が小腸へ吸収されるのを高めることを考慮した発明ではない。
しかし、一般的に脂溶性成分を食用油に抽出、又は油で炒めると吸収が高まることが知られている。例えば、人参を油で炒めると、生の人参を食する場合に比べて脂溶性成分のベーターカロテンの吸収率が約5倍〜10倍高まることが知られている。したがって、脂溶性成分を食用油に溶かすだけでも吸収が高まることは認められる。
生薬又は健康食品を摂取する目的は、病気の予防、治療、健康を維持することである。ただ、これらを摂取する人々の中には健康が十分ではなく、胆汁の排泄が少なく、消化吸収が十分に行われない人々が少なくない。胆汁が少なければ脂溶性成分は小腸で効率よく吸収されない。
「非特許文献1」に記述されているように、脂溶性成分が吸収されるメカニズムは、小腸に排泄された胆汁中のレシチンが脂溶性成分を乳化し、小腸から吸収されることによる。したがって、予めレシチンを脂溶性成分と混合しておくことによって、胆汁の排泄が十分でない人でも、溶媒に混合されたレシチンが脂溶性成分を効率よく乳化し吸収を高める。
本発明は、溶媒となる油にレシチンを予め溶かし込んでおくことによって、胆汁の排泄が十分でなくても脂溶性成分の吸収を高めることを第2の目的としている。
本発明を完成するに当たり、実施形態では、生薬として秋ウコンの根茎(学名curcuma longa)を、秋ウコンの根茎に含有される有効な脂溶性成分として乾燥根茎に数%含有されるクルクミン(curcumin C21H20O6)を使用した。秋ウコン根茎には脂溶性成分としてクルクミンの他に精油が数%含有されている。精油には数十から数百の多様な成分が含まれていて、これらが相乗効果をあげていると言われる。その他、秋ウコン成分には前記クルクミン、精油以外にも水溶性の苦味成分などが含まれている。沖縄県においては昔から生ウコン根茎をすりおろしたきわめて苦いものを食していた。また、煎じて飲むのが一般的であったが、これは水溶性の苦味成分に胃腸薬としての薬理効果があるからである。
生薬の脂溶性成分を食用油に高濃度に抽出する方法として、本発明者が前記「特許文献2」においてオリーブ油を溶媒としてクルクミンを抽出した方法と、「特許文献3」においてジアシルグリセロールを溶媒としてクルクミンを抽出した方法がある。これらの方法においてオリーブ油を使用した場合よりもジアシルグリセロールを使用した方が高濃度に抽出できることが証明された。したがって本発明においては生薬成分を抽出する溶媒としては主としてジアシルグリセロールを使用するが、必ずしも高濃度の生薬成分を必要としない場合においては他の食用油も使用する。
下記に「特許文献2」と「特許文献3」において実施したオリーブ油及びジアシルグリセロールを溶媒として抽出したクルクミンの量と、秋ウコン根茎粉末を水で煎じた場合のクルクミンの量との比較を「表1」に示す。
Figure 2005126414
前記「表1」に示すように、オリーブ油には7.55mg/ml、ジアシルグリセロールには11.22mg/mlの大量のクルクミンを抽出することが出来るが、従来方法の秋ウコンを原料としたウコン茶を煎じてもクルクミンはほとんど抽出できない。
第1課題の解決手段は、予めW/O型乳化剤を添加したジアシルグリセロール及び/又はトリアシルグリセロール系食用油に秋ウコン根茎粉末を加えて加熱し、秋ウコン根茎成分を抽出する。この方法により秋ウコン成分中の水溶性の苦味成分がW/O型乳化剤に吸着され抽出される。
オリーブ油にW/O型乳化剤を添加することによって、水溶性成分が抽出されるのを確認するため、次の実験を行った。
1.オリーブ油100gに苦味成分の多い春ウコン根茎粉末20gを加えて、90℃で30分間加熱して濃褐色の液体を得た。
2.オリーブ油100gにW/O型乳化剤グリセリン脂肪酸エステル5gを添加し、次に上記春ウコン根茎粉末20gを加えて、90℃で30分間加熱して濃褐色の液体を得た。
「表2」にW/O型乳化剤を添加しない場合と添加した場合の水溶性成分の抽出の有無を比較する。苦味が有る場合は水溶性成分の抽出が認められる。
Figure 2005126414
第2課題の解決手段は、予めレシチンを添加したジアシルグリセロール及び/又はトリアシルグリセロール系食用油に秋ウコン成分を抽出させたものである。レシチンは胆汁成分であり、小腸内で油を乳化し吸収を高めさせる物質である。溶媒の油に予めレシチンを添加として脂溶性成分を抽出することにより、脂溶性成分とレシチンが混合した状態となり、胆汁の排泄が十分でなくても、添加されたレシチンが胆汁中のレシチンの不足を補い、脂溶性成分は十分に乳化され吸収される。これらの知見から本発明が完成された。
前記第1及び第2課題解決手段をまとめると次のとおりである。レシチン及び/又はW/O型乳化剤を添加したジアシルグリセロール及び/又はトリアシルグリセロール系食用油より選ばれた溶媒の油に生薬の粉末を加えて加熱し、生薬成分を抽出又は溶解させる方法によって脂溶性成分と水溶性成分を含有させることと、脂溶性成分の小腸への吸収を高める生薬成分含有組成物を得ることができる。
この明細書で使用するジアシルグリセロールとは、食用油の主成分トリアシルグリセロールが脂肪分解酵素リパーゼによって分解され、モノアシルグリセロールと脂肪酸に分解される過程における中間生産物である。分解の過程ではジアシルグリセロールとモノアシルグリセロールも混在して生産される。トリアシルグリセロールはグリセリンに3本の脂肪酸がエステル結合している。これに対して、ジアシルグリセロールはグリセリンに2本の脂肪酸がエステル結合したもので、1,2−および1,3−の2つの構造の異性体があり、自然界には3:7の割合で存在する。ジアシルグリセロールは動植物のほとんどの食用油に約数%存在し、オリーブ油には5.5%、大豆油には1.0%含有される。モノアシルグリセロールはグリセリンに1本の脂肪酸が結合したものである。現在では、ジアシルグリセロールは肥満防止になるとの考えからジアシルグリセロール80%の製品が食用油として販売されている。
本発明では前記ジアシルグリセロール80%の食用油を使用したが、ジアシルグリセロールにモノアシルグリセロール及びトリアシルグリセロールが混在していてもよい。
又、トリアシルグリセロールは食用油の主成分をなし、約80%〜99%を占める。食用油には、大豆油、オリーブ油、ゴマ油、菜種油、コーン油、椰子油、落花生油、胚芽油、シソ油などの植物油。もしくは、牛脂、ラード、肝油、魚油、卵油、烏骨鶏卵油、蛇油、EPA、DHAなどの動物油。もしくはこれらの油を加工して得られたスクワラン、スクワレンなどの食用に供される油であり、本発明では、これらの食用油をまとめてトリアシルグリセロール系食用油と称する。脂溶性成分を抽出する溶媒としてジアシルグリセロール単独及び/又はトリアシルグリセロール系食用油より選ばれた油が使用される。あるいは、脂溶性成分をそれほど高濃度に抽出する必要がない場合にはトリアシルグリセロール系食用油が単独でも使用される。
自然界における食用油中のジアシルグリセロールとトリアシルグリセロールの含有比率
(%)を「表3」に示す。
Figure 2005126414
この明細書で使用する食用で安全なW/O型乳化剤として、レシチンの他グリセリン脂肪酸エステル、有機酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイド乳酸カルシウム、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、サポニンなどがあるがこれらに限定されるものではなく、溶媒中にあっては水溶生成分を効率よく取り込み、小腸の消化液中にあっては脂溶性成分を効率よく乳化し吸収を高めるものであればよい。これらのうち、レシチンは本来、胆汁成分の一つであり、油を乳化し吸収を高める物質なので最も好ましい乳化剤である。
この明細書で使用する生薬及び生薬成分とは、具体的にいえば、肝臓病に有効な脂溶性成分のクルクミン(curcumin)を含有する秋ウコン(curcumalonga)の根茎、セスキテルペン等の精油を多く含有する春ウコンの根茎、精油と苦味成分を多く含有するガジツ(通称紫ウコン)の根茎、脂肪代謝に有効な脂溶性成分のカプサイシンを含有する唐辛子、糖尿病に有効な脂溶性成分のコロソリン酸(Corosolic acid)を含有するオオバナサルスベリ(Lagerstroemia speciosa pers)の葉、同じく糖尿病に有効な脂溶性成分のタジチニン(Tagitinin C)を含有するニトベギク(Tithonia diversifolia(Hermsl))の葉、抗がん剤の脂溶性成分のタキソール(Paclitaxel)を含有するセイヨウイチイ(Taxusbrerifolia)の葉、蜜蜂の分泌物プロポリス、クルクミンの生体内変換物質で脂溶性のテトラヒドロクルクミン(Tetrahydrocurcumin)、生体内生成物で脂溶性のコエンザイムQ10(一般名ユビデカレノンubidecarenone C59H90O4)などである。それらにとどまらず、動植物の部分、細胞内容物、分泌物、抽出物あるいは鉱物で、そのまま薬物として用いあるいは製薬の原料となるものを生薬という。又、生薬に含有される脂溶性成分、水溶性成分、ミネラル、食物繊維などを生薬成分という。
第1の抽出方法、秋ウコン根茎からクルクミンを抽出する方法を記述する。レシチン及び/又はW/O型乳化剤より選ばれた乳化剤をジアシルグリセロール及び/又はトリアシルグリセロール系食用油より選ばれた油に適量溶かし、これに秋ウコン根茎粉末の適量を数%〜数十%混ぜて80〜130℃、好ましくは100〜110℃前後で数十分〜数時間、好ましくは20〜30分攪拌しながら加熱するとクルクミンを高濃度に含有するどろどろの濃褐色の生薬成分含有組成物が得られる。上記どろどろの油をそのままカプセルに包んで健康食品とする。又は上記どろどろの油を濾過助剤を用いた吸引濾過、またはフイルタープレスで濾過してそのまま健康食用油とすることが出来る。
第2の抽出方法、オオバナサルスベリの葉からコロソリン酸を抽出する方法を記述する。前記クルクミンの抽出に際しては、秋ウコンの乾燥根茎には3〜6%のクルクミンが含有されているので、ジアシルグリセロール溶媒に一回の抽出操作で高濃度に抽出することができる。しかしオオバナサルスベリ(学名Lagerstoemia Speciosa Pers)の乾燥葉に含有されるコロソリン酸(Corosolic acid C30H48O4)の含有量はわずか約0.1〜0.3%程度しかなく、高濃度にするには溶媒の量に比べて生薬の量を多く使用する必要から一回の抽出で高濃度に抽出することは困難である。そこで抽出操作を数回繰りかえして目的とする濃度のコロソリン酸を含有する生薬含有組成物を得ることができる。
具体的には「実施例3」に記述する。
次にラットによるクルクミン吸収試験を行った。ラットにクルクミン試料を経口投与し、120分間排泄される胆汁を採集して胆汁内のクルクミン(curcumin)とクルクミンの生体内変換物質テトラヒドロクルクミン(tetrahydrocurcumin)(以下THCと称する)をHPLC(高速液体クロマトグラフィー)で測定し、クルクミンとTHCの合計をクルクミン吸収量とした。胆汁を測定した理由は、小腸で吸収されたクルクミンの大半がTHCに変換された後、一部が肝臓で消費され、消費されなかった余剰のクルクミンとTHCは胆汁中に分泌される。そこで胆汁中のクルクミン、THCの合計量を測定すればクルクミンの吸収量が分る。この場合体内消費量は無視する。
下記の「表4」の投与試料を説明する。試料の(1)のクルクミン―水は95%クルクミンを水にけん濁したもので、秋ウコン根茎粉末又は錠剤を水で摂取する場合を想定した。(2)のクルクミン―オリーブ油は95%クルクミンをオリーブ油にけん濁したもので、油濃い食事と共にウコンを摂取する場合を想定した。
(3)の生薬成分含有組成物は本発明の「実施形態2」で得られた生薬成分含有組成物である。各投与試料ともクルクミン量を264mg/1kg体重とした。
測定結果を「表4」に示す。
Figure 2005126414
測定結果を考察すると、(1)クルクミン―水ではクルクミンはほとんど吸収されないので検出できないが、計算上、精度下限の1.6μgとする。
(2)クルクミン―オリーブ油は、(1)に比べると26/1.6=16倍の吸収率である。(3)の生薬成分含有組成物は、(1)に比べると571/1.6=356倍。
又(3)は(2)に比べても571/26=21倍も吸収率が高い。
1.本発明によれば、第1課題の解決手段によって得られた生薬成分含有組成物は、乳化剤を添加しないで得られたクルクミン抽出油に比べて苦味があり、クルクミン、精油などの脂溶性成分と共に水溶性の苦味成分も抽出することが出来た。
2.第2課題の解決手段によって得られた生薬成分含有組成物は、ラットによるクルクミン吸収試験によって脂溶性成分クルクミンの吸収率が秋ウコン根茎粉末、錠剤を水で摂取するのに比較して350倍も高まることが証明された。同様に、他の生薬の脂溶性成分も本発明の製造方法によって小腸への吸収を高めることが出来る。
レシチン及び/又はW/O型乳化剤を添加したジアシルグリセロール及び/又はトリアシルグリセロール系食用油より選ばれた溶媒の油に生薬の粉末を加えて加熱し、生薬成分を抽出又は溶解させる。
ジアシルグリセロール100gにレシチン5gを添加し、90℃に加熱して溶解する。これにテトラヒドロクルクミン1gを加えて攪拌しながら90〜100℃で約15分加熱溶解する。得られた透明なテトラヒドロクルクミンを含有する生薬成分含有組成物はソフトカプセルに包み健康食品とする。
ジアシルグリセロール70gとオリーブ油30g合計100gにレシチン5gとW/O型乳化剤グリセリン脂肪酸エステル2gを添加し、60℃に加熱して溶解する。これに秋ウコン根茎粉末50gを加えて攪拌しながら90〜100℃で約30分加熱抽出する。得られたどろどろのクルクミンを高濃度に含有する生薬成分含有組成物はそのままソフトカプセルに包み健康食品とする。
1.ジアシルグリセロール100gにレシチン5gとW/O型乳化剤グリセリン脂肪酸エステル2gを添加し、60℃に加熱して溶解する。これにコロソリン酸含有率0.32%のオオバナサルスベリの乾燥葉粉末20gを加えて攪拌しながら90〜100℃で約30分加熱抽出する。得られた油を濾過助剤を用いて吸引濾過し、一回の抽出操作で0.5mg/gのコロソリン酸を含有する緑色の油を得た。
2.次に一回目の抽出操作で得られた油を溶媒とし、一回目同様、溶媒100gにオオバナサルスベリの乾燥葉20gを加えて加熱抽出濾過して、二回の抽出操作で0.9mg/gのコロソリン酸を含有する緑色の油を得た。
3.又、二回目の抽出操作で得られた油を溶媒とし、二回目同様、溶媒100gにオオバナサルスベリの乾燥葉20gを加えて加熱抽出濾過して、三回の抽出操作で1.1mg/gのコロソリン酸を含有する濃緑色のどろどろの生薬成分含有組成物を得た。
ほとんどの生薬は有効成分として脂溶性成分と水溶性成分を含有している。本発明を応用することにより、生薬が持つすべての有効な脂溶性成分と水溶性成分を含有し、且つ、脂溶性成分の小腸への吸収を高める薬剤、健康食品を製造することが出来る。

Claims (10)

  1. 乳化剤とジアシルグリセロールと生薬成分とを含有することを特徴とする生薬成分含有組成物。
  2. 乳化剤を添加してなるジアシルグリセロールに生薬成分を含有させることを特徴とする生薬成分含有組成物の製造方法。
  3. 乳化剤がレシチンである「請求項1」及び「請求項2」に記載の生薬成分含有組成物。
  4. 乳化剤がW/O型乳化剤より選ばれたものである「請求項1」及び「請求項2」に記載の生薬成分含有組成物。
  5. ジアシルグリセロールがジアシルグリセロール及び/又はトリアシルグリセロール系食用油より選ばれたものである「請求項1」及び「請求項2」に記載の生薬成分含有組成物。
  6. 生薬成分がクルクミンである「請求項1」及び「請求項2」に記載の生薬成分含有組成物。
  7. 生薬成分がコロソリン酸である「請求項1」及び「請求項2」に記載の生薬成分含有組成物。
  8. 生薬成分がタジチニンである「請求項1」及び「請求項2」に記載の生薬成分含有組成物。
  9. 生薬成分がエコンザイムQ10である「請求項1」及び「請求項2」に記載の生薬成分含有組成物。
  10. 生薬成分がテトラヒドロクルクミンである「請求項1」及び「請求項2」に記載の生薬成分含有組成物。
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