JP2005124247A - 直流モータ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、直流モータの電源利用率を向上させ、制御範囲を拡大することができる直流モータ制御装置を提供することにある。
【解決手段】直流モータ制御装置は、交互に開閉される2個のスイッチング素子20a,22a(または20b,22b)を直列的に接続した少なくとも一組のスイッチング素子対24a,24bと、スイッチング素子20a,22a,20b,22bの接続点に電機子コイル26aの一端が接続され、スイッチング素子対24a,24bの開閉により電機子コイル26aに流れる電流が制御される直流モータ26と、PWM信号によりスイッチング素子20a,22a(または20b,22b)を開閉する制御部であって、前記PWM信号のデューティ比が高比率領域でPWM信号の周期を短周期から長周期へ移行させる制御部42とを備えたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】直流モータ制御装置は、交互に開閉される2個のスイッチング素子20a,22a(または20b,22b)を直列的に接続した少なくとも一組のスイッチング素子対24a,24bと、スイッチング素子20a,22a,20b,22bの接続点に電機子コイル26aの一端が接続され、スイッチング素子対24a,24bの開閉により電機子コイル26aに流れる電流が制御される直流モータ26と、PWM信号によりスイッチング素子20a,22a(または20b,22b)を開閉する制御部であって、前記PWM信号のデューティ比が高比率領域でPWM信号の周期を短周期から長周期へ移行させる制御部42とを備えたものである。
【選択図】 図1
Description
本発明は交互に開閉される2個のスイッチング素子を直列的に接続したスイッチング素子対を用い、PWM信号により回転制御される直流モータの制御装置に関する。
直流モータは起動時に大きなトルクを発生させることができるため、電気機関車や構内作業車などに多用されている。図4に示すように直流モータ10の電機子コイル10aに可変抵抗器12を直列接続し、この抵抗値を変化させることにより定トルク制御でき、電機子コイル10aに印加する電圧を調整することにより速度制御できる。この抵抗制御は制御装置が可変抵抗器12のみで回路が簡単であり、抵抗器12を短絡することにより、電源ラインL1、L2間の全電圧を直流モータ10に印加することができる。
一方、負荷の状態に応じて直流モータを微細に制御するため電子的な制御装置が適用される。例えば図5に示すように、2個のスイッチング素子14、16を直列的に接続したスイッチング素子対18a,18bを2組、電源ラインL1、L2間に並列接続し、各スイッチング素子対18a、18bの接続部間に直流モータ10の電機子コイル10aを接続する。スイッチング素子14a,14b,16a,16bをオンまたはオフして直流モータ10の両端の電位を制御する。電位差があるとき、直流モータ10は正または逆回転し、電位が同じであると、直流モータ10は停止される。さらに、すべてのスイッチング素子14a,14b,16a,16bをオフにすると、直流モータ10は惰行する。図示例ではスイッチング素子14、16として還流ダイオードを内蔵したIGBTを使用しているが、MOSFETなども使用できる。
ところで電源ラインL1、L2間に接続されたスイッチング素子対18は、直列接続された2個のスイッチング素子14、16が同時に導通すると大電流が流れ素子を損傷するため、スイッチング素子14、16のオン・オフ状態を切り換える間、2個のスイッチング素子14、16をオフ状態にする必要がある。そのためPWM信号デューティ比は前記切り換え時間(ARM短絡保護(防止)用休止(不感帯)時間td)によって制限される。
一方、可聴周波数帯域のPWM信号で直流モータ10を制御すると、モータ10が可聴音の騒音を発生し、特に動作開始時には著しい騒音を発生するという問題があるため非可聴域の高周波信号、例えば15KHzより高い周波数の信号からPWM信号を得ている。PWM信号の周波数を例えば17KHzとするとその周期は約60μsecである。またスイッチング素子5のARM短絡保護用休止時間tdは約6μsecである。
このようにPWM信号の全周期T(60μsec)に対して、ARM短絡保護用休止時間td(6μsec)があるため、デューティ比(0〜6μsec/60μsec:0〜10%)の区間とデューティ比((60μsec−6μsec)/60μsec〜100%:90〜100%)の区間は、スイッチング素子対18を制御できないため直流モータ10を制御できない。
そのため図6に示すように、図4の抵抗制御の場合には、電源ラインL1、L2間の電圧を100%利用することができるのに対して、図5のスイッチング素子対18を利用した制御装置ではデューティ比がおよそ10〜90%の範囲、全電圧の約80%しか利用することができず、同じ電源電圧でも出力が低下するという問題があった。
また図5の回路は2組のスイッチング素子対18a、18bを用いることにより、電機子コイル10aに流れる電流の方向を反転可能としたが、図7に示すように一組のスイッチ素子対18aを用い、直流モータ10の電機子コイル10aをスイッチング素子14、16の接続点と電源ラインL2に接続することもできる。この回路は、スイッチング素子対18aの平均出力電圧がモータ10の誘起電圧よりも高ければ力行、低ければ回生の動作となる。この場合でも、直流モータは全電圧の約90%しか利用することができず、同じ電源電圧でも出力が低下するという問題があった。
そのため既に使用されている抵抗制御の装置をスイッチング素子対を用いた回路に置き換えようとするとモータの出力が低下するという問題があった。また電池を用いた装置では電池を増設し電源電圧を高めることにより出力低下を回避できるが、増設電池の重量、体積が増大するため直ちに適用できなかった。またPWM信号のデューティ比が約90%を超えると、デューティ比の制御ができず、デューティ比約90%から100%に移行するため、急激な電圧、電流変化がスイッチング素子14、16や直流モータ10にかかって衝撃を受け、スイッチング素子14、16や直流モータ10の寿命が短縮され、デューティ比100%の状態から90%以下の状態への制御も困難であるという問題もあった。
本発明は上記課題の解決を目的として提案されたもので、交互に開閉される2個のスイッチング素子を直列的に接続した少なくとも一組のスイッチング素子対と、前記スイッチング素子対のスイッチング素子の接続点に電機子コイルの一端が接続され、前記スイッチング素子対の開閉により電機子コイルに流れる電流が制御される直流モータと、PWM信号により前記スイッチング素子対のスイッチング素子を開閉する制御部であって、前記PWM信号のデューティ比が高比率領域でPWM信号の周期を短周期から長周期へ移行させる制御部とを備えた直流モータ制御装置を提供する。
本発明によりスイッチング素子対を用いて制御される直流モータの電源利用率が向上し、制御範囲を拡大することができる。
本発明による直流モータ制御装置は、交互に開閉される2個のスイッチング素子を直列的に接続した少なくとも一組のスイッチング素子対と、前記スイッチング素子対のスイッチング素子の接続点に電機子コイルの一端が接続され、前記スイッチング素子対の開閉により電機子コイルに流れる電流が制御される直流モータと、PWM信号により前記スイッチング素子対のスイッチング素子を開閉する制御部であって、前記PWM信号のデューティ比が高比率領域でPWM信号の周期を短周期から長周期へ移行させる制御部とを備えたものである。
前記直流モータ起動時のPWM信号の周期をT、スイッチング素子対を構成するスイッチング素子のARM短絡保護用休止時間をtdとしたとき、制御部はPWM信号のデューティ比が(T−td)/T以下の高比率領域でPWM信号の周期Tより十分長い周期に移行させることにより、直流モータにかかる電圧を電源ライン間の全電圧に近づけることができる。
また直流モータ起動時のPWM信号は非可聴域の高周波信号であり、デューティ比が高比率領域のPWM信号は可聴域の低周波信号とすることにより、動作時に直流モータが発生する騒音を抑えることができる。
また前記PWM信号のデューティ比が高比率領域でPWM信号の周期を短周期から長周期へ連続的に移行させることにより、スイッチング素子や直流モータへの衝撃がなく、滑らかな制御が可能である。
前記一組のスイッチング素子対を用いる場合、直流モータの電機子コイルの他端を、スイッチング素子対のいずれか一方の外端に接続すればよく、二組のスイッチング素子対を用いる場合には、各スイッチング素子対を並列配置し、各組のスイッチング素子の接続点間に直流モータの電機子コイルを接続すればよい。
前記スイッチング素子対を構成するスイッチング素子は、MOSFETまたはIGBTを用いることができる。
以下に本発明の実施例を図1から説明する。図において、L1、L2は電源ラインである。20a、20b、22a、22bはそれぞれスイッチング素子であり、図示例では還流ダイオードを備えたIGBTを示す。スイッチング素子20a、22aは主電流路が直列的に接続されて第1のスイッチング素子対24aを構成する。スイッチング素子20b、22bは主電流路が直列的に接続されて第2のスイッチング素子対24bを構成する。各スイッチング素子対24a、24bは電源ラインL1、L2間に並列接続されている。
直流モータ26の電機子コイル26aは、前記スイッチング素子対24a、24bの各スイッチング素子の接続点間に接続されている。第1、第2のドライバ回路28a、28bは各スイッチング素子のゲートに接続されて各スイッチング素子対24a、24bを駆動する。第1、第2のドライバ回路28a、28bは、入力される信号に応じて上側スイッチング素子20a、20bと下側スイッチング素子22a、22bとを選択する。スイッチング素子20a、20b、22a、22bの選択によって、直流モータ26の両端の電位差が発生し、この電位差によって直流モータ26の回転が制御される。すべてのスイッチング素子20a、20b、22a、22bが開放されると直流モータ26は惰行となる。
界磁コイル30は一端が電源ラインL1に接続されている。環流ダイオード32は界磁コイル30に並列接続されている。符号34はスイッチング素子であり、図示例するIGBTは、そのコレクタに前記界磁コイル30の他端が接続され、エミッタが他の電源ラインL2に接続されている。
第3のドライバ回路36が、スイッチング素子34のゲートに接続されている。電流検出部38は、界磁コイル30に流れる電流を検出する。回転数検出部40は、直流モータ26の回転数を検出しパルスを出力する。
スイッチング素子対24a、24bを開閉制御して直流モータ26の回転制御する制御部42は、以下のものを含む。
44は回転数検出部40から出力されるパルスを回転数に対応した電圧に変換する回転数検出信号用のインターフェース、46は外部から与えられる速度信号Vとインターフェース44の出力を合成した信号を増幅する第1の増幅器、48はインターフェース44の出力に応じて周波数が例えば17KHzから3KHzの範囲で変化する第1の三角波発生器、50は第1の増幅器46の出力と第1の三角波発生器48の出力とを合成した信号からPWM信号を発生させる第1のPWM信号発生部である。52はスイッチング素子20a,20b,22a,22bのオン動作だけを遅らせてARM短絡保護用休止時間を生成するための休止時間生成回路であり、図示例では抵抗とコンデンサを用いたCR時定数回路とEXNOR回路で構成されている。
54は第1のPWM信号発生部50から出力されるパルスを反転させるインバータである。56、58は第1、第2のAND回路である。第1のAND回路56には第1のPWM信号発生部50の出力と、休止時間生成回路52の出力と、外部から与えられる運転信号Sとが入力される。第2のAND回路58には休止時間生成回路52の出力、インバータ54の出力、運転信号Sとが入力される。60はインターフェース44の出力に応じて界磁コイル30に供給する電流値を演算する界磁電流演算部、62は界磁電流演算部60の出力と界磁コイル30に流れる電流を検出する電流検出部38の出力とを合成した信号を増幅する第2の増幅器、64は周波数が例えば17KHzに固定された第2の三角波発生器、66は第2の増幅器62の出力と第2の三角波発生器64の出力を合成した信号からPWM信号を発生させる第2のPWM信号発生部である。68は第3のAND回路であり、第2のPWM信号発生部66の出力と運転信号Sとが入力される。
第1、第2のAND回路56、58の各出力は第1、第2のドライバ回路28a、28bに接続されている。第1、第2のドライバ回路28a、28bはそれぞれ内部で各スイッチング素子対24a、24bの上側スイッチング素子20a、20bと下側スイッチング素子22a、22bを駆動するが、第1のAND回路56はスイッチング素子20aとスイッチング素子22bを駆動するように第1、第2のドライバ回路28a、28bに接続され、第2のAND回路58はスイッチング素子20bとスイッチング素子22aを駆動するように第1、第2のドライバ回路28a、28bに接続される。前記第3のAND回路68の出力は第3のドライバ回路36に接続される。
以下にこの直流モータ制御装置の動作を説明する。直流モータ26が停止状態では回転数検出部40は検出パルスを出力せずインターフェース44は回転数検出信号Nを出力しない。
一方、界磁コイル30に流れる電流は電流検出部38によって検出されるが、運転信号Sが与えられないと、電流検出信号Cは出力されない。この状態で、前記回転数検出信号Nによって界磁電流演算部60は界磁コイル30に供給する最適電流値を演算し、参照信号Rを出力する。この参照信号Rと前記電流検出部38からの電流検出信号Cとの差信号が第2の増幅器62によって増幅され、この第2の増幅器62の出力と第2の三角波発生器64の出力とが合成され、この合成信号によって第2のPWM信号発生部66はPWM信号を出力する。このPWM信号のパルス巾は直流モータ26の回転数と界磁コイル30に流れる電流によって決定され、第3のAND回路68に入力される。この第3のAND回路68に運転信号Sが供給されると、第3のAND回路68の出力に第2のPWM信号発生部66のPWM信号がスイッチング素子34に供給され界磁コイル30に電流が流れ、電流検出部38によって検出された電流検出信号Cによって界磁コイル30に供給される電流が適正値に制御される。
また第1の三角波発生器48はインターフェース44から出力される回転数検出信号Nの電圧により周波数が設定されるが、直流モータ26が回転していない状態では、例えば17KHzの三角波を出力している。外部から制御部42に与えられる速度信号Vは直流モータ26の回転数を設定する。この信号とインターフェース44の回転数検出信号Nとの差信号が、第1の増幅器46によって増幅され、この増幅器46の出力と前記第1の三角波発生器48の出力とが合成され、この合成信号によって第1のPWM信号発生部50はPWM信号を出力する。このPWM信号のパルス巾は速度信号Vと回転数検出信号Nとの差信号によって決定される。
第1のPWM信号発生部50の出力から第1、第2のAND回路56、58の各出力まで回路において、第1のPWM信号発生部50の出力をa点、休止時間生成回路52を構成するCR時定数回路の抵抗とコンデンサの接続点をb点、EXNOR回路の出力、即ち休止時間生成回路52の出力をc点、インバータ54の出力をd点、運転信号Sが与えられる信号線をe点、第1のAND回路56の出力をf点、第1のAND回路56の出力をg点とし、各点のタイミングチャートを図2に示す。
先ず第1のPWM信号発生部50の出力a点では速度信号Vと回転数検出信号Nとの差信号によって決定されるパルス巾のPWM信号が出力される。縦方向の点線によってデューティ比100%のパルス巾を示し、領域I〜領域Vはそれぞれデューティ比が10%、40%、60%、80%、90%のPWM信号を示す。各領域への移行は、十分に時間がたったあとである。
休止時間生成回路52のEXNOR回路の一方の入力には前記a点の信号が入力され、他の入力b点にはa点のパルス波形の立ち上がりからCR時定数(例えば6μsec)だけ遅れて立ち上がり、a点のパルス波形の立下りからCR時定数だけ遅れて立ち下がるパルス波形が得られる。a点とb点のパルスが入力されたEXNOR回路の出力、即ち休止時間生成回路52の出力c点には、点aのパルスの立ち上がりで立下り、点bのパルスの立ち上がりで立ち上がり、さらにa点のパルスの立下りで立下り、b点のパルスの立下りで立上るパルス波形が得られる。またインバータ54の出力、d点にはa点のパルス波形を反転したパルス波形が得られる。
図2に示すa点〜d点各部のパルス波形は時間の経過とともに繰り返し出力されるが、c点の6μsecのパルス波形期間にe点に運転信号Sを供給すると、第1のAND回路56の出力であるf点にはa点、c点、e点の各レベルの論理積が出力され、第2のAND回路58の出力であるg点にはc点、d点、e点の各レベルの論理積が出力される。第1、第2のAND回路56、58の各パルスは一方が立下がってCR時定数だけ遅れて他方が立上るため、同時にハイレベルとなることはない。
第1、第2のAND回路56、58の各出力は第1、第2のドライバ回路28a、28bに供給され、第1、第2のAND回路56、58の各出力によって第1、第2のドライバ回路28a、28bは上側スイッチング素子20aと下側スイッチング素子22bを選択し直流モータ26の回転方向と回転速度を決定する。
図2においてa点のPWM信号のデューティ比が10%(領域I)では、第1のAND回路56の出力f点にはパルスが出力されず、直流モータ26はトップスピードの逆回転である。第1の増幅器は外部から与えられる速度信号Vを増幅し、この増幅された出力と第1の三角波発生器48の出力とが合成されて、PWM信号発生部50が出力するPWM信号のデューティ比は徐々に大きくなる。このようにしてPWM信号のデューティ比が大きくなると、第1のAND回路56の出力f点にパルスが出力され、これにより直流モータ26の回転が変化する。領域Iから領域Vに変化するにつれて、直流モータ26は、逆転から停止、さらには停止から正転へと変化する。直流モータ26の回転により、回転数検出部40はパルスを発生し、インターフェース44は回転数検出信号Nを出力する。なお、図2における各領域への移行は、十分に時間がたったあとである。
この回転数検出信号Nは界磁電流演算部60に入力され、回転数に応じた適正な参照信号Rを発生し、第2の増幅器62から第2の三角波発生器64、第2のPWM信号発生部66、第3のAND回路68、第3のドライバ回路36、スイッチング素子34で構成される閉回路で、参照信号Rと電流検出信号Cとが近似するように界磁コイル30に供給する電流が制御される。
また速度信号Vと回転数検出信号Nが近似するように第1のPWM信号発生部50から出力されるPWM信号のデューティ比が制御される。その結果、第1のAND回路56の出力f点のパルス波形は図2の領域IIから領域IVに順次デューティ比が高められ、領域Vでは、休止時間生成回路52による時定数によりデューティ比が約90%を超えることができない。
この状態で速度信号Vを上昇させると回転数検出信号Nとの間で差を生じるため、直流モータ26はさらに回転数を増大できるが、第1のAND回路56の出力f点のPWM信号のデューティ比は約90%を維持しこれを超えることができないため直流モータ26は電源ラインL1、L2間の電圧の約80%しか利用できない。
本発明による装置は、デューティ比が約90%に達すると、回転数検出信号Nが与えられた第1の三角波発生器48の周波数が低下する。即ち第1の三角波発生器48は初期値17KHzで発振していたものが3KHz程度まで連続的に低下する。スイッチング素子のARM短絡保護用休止時間tdは素子によって決定され一定(例えば6μsec)であるから、第1の三角波発生器48の発振周波数を17KHzから3KHzまで変化させたときの周期と最小、最大デューティ比、デューティ比の範囲は表1、図3に示すようになる。
即ち、17KHzで発振していた第1の三角波発生器48が発振周波数を15KHzに低下させると周期は58.8μsecから66.7μsecに長くなるため、一定遅延時間6μsecに対して、デューティ比は10.2〜89.8%から9.0〜91.0%となり、範囲は79.6%から82%に拡大される。速度信号Vが一定であれば、デューティ比を増大させても直流モータ26の回転数は変わらず、回転数検出信号Nも変えないでデューティ比の範囲を79.6%から82%に拡大できる。同様に発振周波数を3KHzまで低下させると、デューティ比は1.8〜98.2%となり、その範囲を96.4%に拡大できる。この場合も直流モータ26の回転数は変わらないが、直流モータ26に電源ラインL1、L2間の電圧の96.4%の電圧を供給でき、直流モータ26を効率よく動作させることができる。
直流モータ26を可聴域の低周波で動作させると直流モータ26自身が可聴域の騒音を発するが、走行時の騒音にまぎれ運転上、支障とはならない。
以上のように本発明は、直流モータ26と電源ラインL1、L2の接続をスイッチング素子対24a、24bを用いて切り換えPWM信号により回転数を制御する装置の直流モータ26にかかる電圧を高めることができ、直流モータ26の効率を向上できる。
そのため抵抗制御される直流モータを用いた装置を、電源電圧はそのままで出力を低下させることなくPWM信号により回転制御することができる。
またデューティ比が高比率領域でPWM信号の周波数を低下させることによりデューティ比を高め100%に近づけることができるため、仮にPWM信号が高デューティ比を超えて電源電圧が直接的にスイッチング素子や直流モータに印加されたとしても衝撃が少なく、スイッチング素子や直流モータの損傷を防止できる。
なお、本発明は上記実施例にのみ限定されることなく、例えば、一組のスイッチング素子対を用い、その中間接続部に直流モータの電機子の一端を、スイッチング素子対の両端のいずれか一方に電機子の他端を接続した装置にも適用することができる。
またPWM信号のデューティ比が高比率領域でPWM信号の周期を短周期から長周期へ連続的に移行させるだけでなく、段階的に変化させることもできる。
本発明は、2個のスイッチング素子を直列的に接続したスイッチング素子対用い、PWM信号により回転制御する直流モータの制御装置に適用することができる。
20a、20b:スイッチング素子
22a、22b:スイッチング素子
24a、24b:スイッチング素子対
26:直流モータ
26a:電機子コイル
42:制御部
48:第1の三角波発生器
50:第1のPWM信号発生部
52:休止時間生成回路
54:インバータ
56:第1のAND回路
58:第2のAND回路
22a、22b:スイッチング素子
24a、24b:スイッチング素子対
26:直流モータ
26a:電機子コイル
42:制御部
48:第1の三角波発生器
50:第1のPWM信号発生部
52:休止時間生成回路
54:インバータ
56:第1のAND回路
58:第2のAND回路
Claims (7)
- 交互に開閉される2個のスイッチング素子を直列的に接続した少なくとも一組のスイッチング素子対と、
前記スイッチング素子対のスイッチング素子の接続点に電機子コイルの一端が接続され、前記スイッチング素子対の開閉により電機子コイルに流れる電流が制御される直流モータと、
PWM信号により前記スイッチング素子対のスイッチング素子を開閉する制御部であって、前記PWM信号のデューティ比が高比率領域でPWM信号の周期を短周期から長周期へ移行させる制御部と
を備えた直流モータ制御装置。 - 前記直流モータ起動時のPWM信号の周期をT、スイッチング素子対を構成するスイッチング素子のARM短絡防止用不感帯時間をtdとしたとき、制御部はPWM信号のデューティ比が(T−td)/T以下の高比率領域でPWM信号の周期Tより十分長い周期に移行させる請求項1に記載の直流モータ制御装置。
- 直流モータ起動時のPWM信号は非可聴域の高周波信号であり、デューティ比が高比率領域のPWM信号は可聴域の低周波信号である請求項2に記載の直流モータ制御装置。
- 前記PWM信号のデューティ比が高比率領域でPWM信号の周期を短周期から長周期へ連続的に移行させる請求項3に記載の直流モータ制御装置。
- 前記直流モータの電機子コイルの他端を、前記スイッチング素子対のいずれか一方の外端に接続した請求項1に記載の直流モータ制御装置。
- 二組のスイッチング素子対を並列配置し、各組のスイッチング素子の接続点間に直流モータの電機子コイルを接続した請求項1に記載の直流モータ制御装置。
- 前記スイッチング素子対を構成するスイッチング素子が、MOSFETまたはIGBTである請求項1に記載の直流モータ制御装置。
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JP2018053634A (ja) * | 2016-09-30 | 2018-04-05 | 株式会社Lixil | 戸体の移動速度調整装置及び建具 |
WO2019054376A1 (ja) * | 2017-09-12 | 2019-03-21 | Ntn株式会社 | 電動ブレーキ装置 |
-
2003
- 2003-10-14 JP JP2003353056A patent/JP2005124247A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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