JPH0984388A - 交流モータの制御装置 - Google Patents

交流モータの制御装置

Info

Publication number
JPH0984388A
JPH0984388A JP7258205A JP25820595A JPH0984388A JP H0984388 A JPH0984388 A JP H0984388A JP 7258205 A JP7258205 A JP 7258205A JP 25820595 A JP25820595 A JP 25820595A JP H0984388 A JPH0984388 A JP H0984388A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulse
circuit
pwm
pwm pulse
width
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7258205A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Kitajima
康彦 北島
Kazuma Okura
一真 大蔵
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP7258205A priority Critical patent/JPH0984388A/ja
Publication of JPH0984388A publication Critical patent/JPH0984388A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Ac Motors In General (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロプロセッサの暴走時でも確実に出力
電圧を制限する。 【解決手段】 マイコンチップ内のPWMパルス作成回
路が電圧指令に基づきシングルエッジ変調でPWMパル
スを出力する。Dフリップフロップ41、ANDゲート
42でパルスの立ち上がりを検出し、アップカウンタ3
1をPWM周期ごとにリセットする。一致回路32、3
3が最小、最大パルス幅に対応するカウントで出力を発
し、ORゲートで下限を最小幅に制限されたパルスを出
力し、ANDゲートからさらに上限を最大幅に制限され
たパルスが出力される。一致回路34からは1PWM周
期の信号がNORゲート42を経てアップカウンタ31
をリセットするから、電圧指令が飽和して1PWM周期
内に立ち上がりエッジが存在しない場合でも確実に1P
WM周期毎にPWMパルスが所定幅内に制限される。チ
ップ外でパルス幅制限を行なうから、パルス幅が確実に
制限される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はPWMインバータ
を備える交流モータの制御装置に係り、とくにモータに
印加する電圧の最大値を制限する交流モータの制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は誘導モータなど交流モータの駆動
に用いられる基本的な駆動システムを示す。モータ18
に対してインバータ17が設けられる。ベクトル制御演
算器11が、外部から与えられるトルク指令に対応し
て、励磁電流指令値iγs*、トルク電流指令値iδs
*、すべり周波数ωseを演算する。回転数検出器19に
よるモータの実回転数ωreとベクトル制御演算器11か
らのすべり周波数ωseとから、電源周波数ωが求めら
れ、これを積分器20に通して電源位相角θが演算され
る。また、座標変換器12で電源位相角θを参照して3
相モータ電流を座標変換し、電流値iγs、iδsを求
める。
【0003】励磁電流指令値iγs*とトルク電流指令
値iδs*に対して、電流制御器13が設けられる。こ
こでは、座標変換器12からのフィードバックにより各
電流指令値iγs*、iδs*を実現する電圧指令値v
γs*、vδs*を演算する。電圧指令値vγs*とv
δs*は2相/3相座標変換器14に入力され、その変
換出力vu*、vv*、vw*がPWMパルス作成回路
105に送られる。そして、PWMパルス作成回路10
5の出力vu*p、vv*p、vw*pがインバータ1
7への制御指令となる。
【0004】インバータ17は、パルス電圧の幅を変化
させることにより等価的に出力電圧を制御する。ここで
は、PWMパルス作成回路105で、モータ18に印加
する等価的電圧の指令値vu*、vv*、vw*を、例
えば三角波比較方式により変調し、PWMパルスの制御
指令vu*p、vv*p、vw*pを出力する。 とく
に一般的な用途では、電圧指令値からPWMパルスを作
成する変調方式として高調波成分の少ないダブルエッジ
変調方式を用いる場合が多い。そしてインバータ17
が、これらの制御指令に従って直流電源電圧VdcをP
WMパルス電圧に変換する。
【0005】このような交流モータの駆動システムで
は、インバータの直流電源電圧で決まる出力可能な最大
正弦波電圧以下に出力電圧を抑える機能が付加される。
またこれ以外にも、出力電圧の制限は、電流が必要以上
に大きいときに電流を制限したり、最大出力を抑制した
りするためにも行なわれる。このような出力電圧の制限
のため、従来、図10に示すように、3相固定座標系で
PWMパルス作成回路105の前段に最大出力電圧制限
器106を設けて、電圧指令値の大きさを所定値以下に
制限したvu*L、vv*L、vw*LをPWMパルス
作成回路105に入力することにより、PWMパルスの
パルス幅を所定幅に制限するものがある。あるいはま
た、図11に示すように、モータに印加される電圧と同
期して回転する回転座標系(γーδ座標系)で最大出力
電圧制限器107を設けて、2相/3相座標変換器14
への指令を所定値以下に制限した電圧指令値vγs*L
とvδs*Lとすることにより、PWMパルス作成回路
105への電圧指令値の大きさを所定値以下に制限する
ものがある。この種の回路が例えば特開平6−1975
84にも開示されている。
【0006】そのほか、とくに図示しないが、電圧指令
値を空間電圧ベクトルや空間磁束ベクトル成分に変換し
て出力電圧を制御するシステムでは、例えば特開平5−
56655号公報に示されるように、空間電圧ベクトル
や空間磁束ベクトルの大きさを所定値以下に制限するこ
とも行なわれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の交流
モータ駆動システムにおいては、いずれもPWMパルス
作成を行なう前に、電圧指令値や磁束指令値の大きさを
制限するようにしている。また、図9に示したもので
は、電流制御系がアナログ回路で構成されているが、近
年、高速なマイクロプロセッサの登場により、電流制御
をもマイクロプロセッサによる演算で処理する制御装置
が登場するようになってきており、図10や図11に示
されるように、電力交換を行なうインバータを除き、全
ブロックの機能の演算がマイクロプロセッサで演算処理
されるようになっている。そこで、PWMパルスの演算
がマイクロプロセッサで行なわれる場合、マイクロプロ
セッサが暴走するとPWM演算も正しく行われず、上記
の出力電圧の制御が確保されないことになる。
【0008】しかし、ダブルエッジ変調方式をとる従来
装置では、図12の(a)に示すように、搬送波の周期
をTsとするとき、1周期Tsの中間の時間Ts/2を
中心にして対称な波形となり、PWMパルスの立ち上が
りエッジ(立ち下がりエッジ)の時間間隔が、(1/
2)・Ts〜(3/2)・Tsの範囲で変化する。パル
スの処理を行なうには基準とする状態の変化が必要であ
るが、ダブルエッジ変調ではPWM周期が始まってから
最初の状態変化が発生するまでの時間が0からTs/2
まで変化する。したがって、十分なパルス幅の制限が不
可能である。
【0009】また、ダブルエッジ変調では上述のように
PWMパルスの立ち上がり(立ち下がり)と次の立ち上
がり(立ち下がり)間の時間は最小Ts/2から3Ts
/2まで変化する。そこで、電圧指令が飽和した場合、
すなわち1PWM周期より長い時間に渡ってHあるいは
L状態が連続した場合には、1PWM周期内において立
ち上がり(立ち下がり)が存在しないことになるため、
マイクロプロセッサからのタイミング信号などの情報を
使用することなしにはPWMパルスの幅を制限すること
が困難となる。したがって、本発明は、マイクロプロセ
ッサからの信号を使用しないで、出力電圧の大きさを制
限することができ、マイクロプロセッサの暴走があって
も確実に出力電圧を所定範囲に制御することができる交
流モータの制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】ところで、ダブルエッジ
変調方式に対して、シングルエッジ変調では高調波成分
は多いが、図12の(b)に示すように、1周期Tsの
始まりにパルスがLからHへ(またはHからLへ)とな
るという特徴を有している。すなわち、シングルエッジ
変調では、立ち上がり(立ち下がり)エッジ間の時間が
常にPWM周期のTsであるから、電圧指令が飽和した
場合でも立ち上がりエッジに同期した周期Tsの信号を
作成することができ、したがって電圧指令飽和時でも、
PWMパルスの幅を制限することが可能になる。したが
って、このエッジをタイミング信号として使用すること
でマイクロプロセッサからの信号を使用しなくともPW
Mパルス幅を制限することが可能となる。
【0011】このことに着目して、請求項1に記載の本
発明は、電圧指令値をパルス幅変調するPWMパルス作
成回路を備える制御回路と、そのPWMパルス作成回路
の出力に基づき直流電圧をパルス電圧に変換するインバ
ータを有する交流モータの制御装置において、PWMパ
ルス作成回路はシングルエッジ変調によりPWMパルス
を作成するものとし、PWMパルス作成回路とインバー
タの間に、上記PWMパルスを所定幅内に制限するパル
ス幅制限回路を有して、交流モータに印加されるパルス
の等価電圧の上限を制限するものとした。
【0012】上記のパルス幅制限回路は、PWMパルス
作成回路からのPWMパルスの立ち上がり(または立ち
下がり)に同期し、かつ1PWM周期毎にPWM同期信
号を発生するPWM同期信号発生部と、PWMパルスと
PWM同期信号を入力し、1PWM周期毎にPWMパル
スを所定幅内に制限するパルス幅制限部とからなるもの
とすることができる。
【0013】請求項3記載の発明は、PWMパルス作成
回路をシングルエッジ変調によりPWMパルスを作成す
る方式と、ダブルエッジ変調によりPWMパルスを作成
する方式との間で変調方式を切り換え可能のものとする
とともに、インバータの直流電源の直流電圧を検出する
直流電圧検出器と、直流電圧検出器の検出値に基づい
て、上記変調方式を切り換える切り換え手段と、直流電
圧検出器の検出値に基づいて、パルス幅制限回路におけ
る前記所定幅の設定値を変更するパルス幅制限値変更回
路とを有して、直流電圧の大きさが所定値以上の場合に
はシングルエッジ変調とするとともにPWMパルスの幅
を制限して交流モータに印加されるパルスの等価電圧の
上限を制限し、直流電圧の大きさが所定値未満の場合に
はダブルエッジ変調とするとともにPWMパルスの幅の
制限を行わないように構成されたものとした。
【0014】さらに請求項4記載の発明は、それぞれの
PWMパルス作成回路がシングルエッジ変調によりPW
Mパルスを作成する方式と、ダブルエッジ変調によりP
WMパルスを作成する方式との間で変調方式を切り換え
可能の第1の制御回路と第2の制御回路を備え、第1お
よび第2の制御回路の動作状態を監視し、その動作状態
に応じてPWMパルス作成回路の変調方式の切り換え指
令を発する動作状態監視回路と、動作状態監視回路から
の指令により第1および第2の制御回路のPWMパルス
作成回路から出力されるPWMパルスを切り換え選択す
るPWMパルス切り換え回路と、PWMパルス切り換え
回路とインバータの間に設けられ、動作状態監視回路か
らの指令に応じてPWMパルスを所定幅内に制限するパ
ルス幅制限回路とを有し、通常はPWMパルス作成回路
をダブルエッジ変調とした第1および第2の制御回路の
いずれかが選択されるとともに、パルス幅制限回路でパ
ルス幅の制限を行なわず、また、第1および第2の制御
回路の一方が予め定めた所定の動作状態から逸脱した場
合には、他方のPWMパルス作成回路の変調方式をシン
グルエッジ変調として、その出力をPWMパルス切り換
え回路で選択させ、パルス幅制限回路でパルス幅の制限
を行なうように構成されたものとした。
【0015】
【作用】請求項1のものでは、電圧指令に基づいてPW
Mパルス作成回路からシングルエッジ変調方式により作
成されたPWMパルスが出力され、パルス幅制限回路で
はこのPWMパルスを所定幅内に制限することにより、
交流モータに印加されるパルスの等価電圧の上限が制限
される。PWMパルス作成回路より後段でパルス幅制限
を行なうから、電圧指令に基づいてPWMパルスの演算
を行なうマイクロプロセッサが暴走した場合にも、イン
バータへの出力PWMパルスの幅が確実に制限される。
また、パルス幅制限回路に1PWM周期毎にPWM同期
信号を発生するPWM同期信号発生部を設けることによ
り、このPWM同期信号を用いて、電圧指令が飽和する
などして1PWM周期内に立ち上がりエッジが存在しな
い場合でも確実に1PWM周期毎にPWMパルスを所定
幅内に制限することができる。
【0016】請求項3のものでは、直流電圧検出器で検
出された直流電圧の大きさが所定値以上の場合には切り
換え手段がPWMパルス作成回路の変調方式をシングル
エッジ変調とするとともに、パルス幅制限回路において
PWMパルスの幅が制限される。また、直流電圧の大き
さが所定値未満の場合には、切り換え手段がPWMパル
ス作成回路の変調方式をダブルエッジ変調とする。そし
て、パルス幅制限値変更回路がパルス幅制限回路におけ
るパルス幅設定値を変更することによって、PWMパル
スの幅の制限が行わないものとなる。
【0017】請求項4のものでは、第1および第2の制
御回路の各PWMパルス作成回路、そしてPWMパルス
切り換え回路およびパルス幅制限回路が動作状態監視回
路の指令によって制御される。通常の駆動状態では、い
ずれかのPWMパルス作成回路をダブルエッジ変調とし
てPWMパルス切り換え回路にこれを選択させるととも
に、パルス幅制限回路でのパルス幅の制限を行なわせな
いようにする。一方、第1および第2の制御回路の一方
が所定の動作状態から逸脱したときには、他方のPWM
パルス作成回路の変調方式をシングルエッジ変調とし
て、その出力をPWMパルス切り換え回路で選択させる
とともに、パルス幅制限回路でパルス幅の制限を行なわ
せる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、以
下、実施例により説明する。図1は誘導モータの駆動シ
ステムに適用した第1の実施例の全体構成を示すブロッ
ク図である。ここでは、シングルエッジ変調を行なうも
のとしたPWMパルス作成回路15とインバータ17の
間に、パルス幅制限回路16が設けられている。その他
の構成は、図9に示した従来の構成と同じである。シン
グルエッジ変調のPWMパルス作成回路15は、電圧指
令値vu*、vv*、vw*とのこぎり波等の搬送波信
号とからPWMパルスvu*p、vv*p、vw*pを
作成する。
【0019】パルス幅制限回路16は、PWM同期信号
発生部21とパルス幅制限部22を備える。PWM同期
信号発生部21は、PWMパルスの立ち上がり(立ち下
がり)に同期して状態が変化するPWM同期信号を作成
する。そして、パルス幅制限部22は、PWMパルスと
PWMパルス同期信号とを入力し、PWMパルスがHで
ある状態の時間幅を所定の上限値と下限値の範囲内に制
限したパルスvu*pL、vv*pL、vw*pLを作
成する。PWMパルス作成回路15を含んでこれより破
線で囲んだ前段はワンチップマイコンとして構成するこ
とができる。
【0020】図2は、パルス幅制限回路16の詳細を示
す。まずアップカウンタ31に一致回路32、33、3
4が接続されている。アップカウンタ31は外部からク
ロック信号を受けてこれをカウントアップするようにな
っており、リセット端子を備える。一致回路32、3
3、34は、それぞれそのA端子にアップカウンタ31
の出力が入力され、B端子にそれぞれ設定値nmin、
nmax、nTsが入力されて、両入力端子のデータが
一致した時に出力がHとなる。ここで、nminはパル
ス幅の下限値に相当する値、nmaxはパルス幅の上限
値に相当する値、そしてnTsはPWM周期に相当する
値に設定されている。
【0021】一致回路32、33、34にはそれぞれR
Sフリップフロップ35、36、37が接続されてい
る。一致回路32、33の出力はRSフリップフロップ
35、36の各リセット端子Rに入力され、一致回路3
4の出力はRSフリップフロップ37のセット端子Sに
入力される。アップカウンタ31と同じくクロック信号
を受けるDフリップフロップ41のD端子に、PWMパ
ルス作成回路15からのPWMパルスVinが入力さ
れ、Dフリップフロップ41の出力が上記PWMパルス
とともにANDゲート42に入力されて、PWMパルス
の立ち上がりエッジを検出するようになっている。
【0022】ANDゲート42の出力はNORゲート4
3に入力され、PWMパルスの立ち上がりを検出した場
合にLとなり、PWM周期の始まりを検出する。また、
RSフリップフロップ37の出力もNORゲート43に
入力され、PWMパルスが立ち上がった後の経過時間が
PWM周期Tsとなった場合にも、NORゲート43の
出力がLとなる。NORゲート43の出力はアップカウ
ンタ31に反転入力されて、アップカウンタ31をリセ
ットする。また、NORゲート43の出力はRSフリッ
プフロップ35、36のセット端子に入力されてこれら
をセットし、RSフリップフロップ37のリセット端子
に入力されてこれをリセットする。
【0023】PWMパルスとフリップフロップ35の出
力を入力とするORゲート45が設けられ、さらに、こ
のORゲート45の出力とフリップフロップ36の出力
を入力とするANDゲート46が設けられて、ANDゲ
ート46からパルス幅制限回路の出力としてのPWMパ
ルスVoutが送出される。これにより、RSフリップ
フロップ35の出力は、立ち上がりエッジがPWMパル
スVinに同期し、パルス幅が下限値であるパルスとな
る。ORゲート45がPWMパルスとフリップフロップ
35の出力を入力して、PWMパルスの最小パルス幅を
制限したパルスを作成する。
【0024】RSフリップフロップ36の出力は、立ち
上がりエッジがPWMパルスVinに同期し、パルス幅
が上限値であるパルスとなる。この結果、ORゲート4
5の出力とフリップフロップ36の出力を入力するAN
Dゲート46は、最小パルス幅と最大パルス幅を制限し
たPWMパルス(Vout)を出力することになる。一
致回路32、33およびRSフリップフロップ35、3
6、ORゲート45、ANDゲート46がパルス幅制限
部22を構成し、残部がPWM同期信号発生部21を構
成している。図2にはシングルエッジ変調のPWMパル
ス作成回路15からの1相のPWMパルスVinに対応
した部分を示したが、同じ構成が各相のPWMパルスに
対応させて設けられている。
【0025】以上の構成における作用を、電圧指令が飽
和したときを含めて、図3のタイムチャートに示す。P
WMパルス作成回路15から(a)に示すようなシング
ルエッジ変調のパルスVinが出力されたとする。この
パルスは、シングルエッジ変調で作成されたパルスであ
るから、通常は立ち上がりエッジの間隔がPWM周期に
等しいパルスである。しかし、PWMパルス作成回路に
入力される電圧指令が飽和している場合には、この図の
時刻2Ts、5Tsのように1PWM周期内で立ち上が
りエッジが存在しなくなる。
【0026】そこで本実施例では、まず時刻0において
PWMパルスVinがLからHになったとすると、図2
のDフリップフロップ41とANDゲート42で構成さ
れる立ち上がりエッジ検出回路で、パルスの立ち上がり
が検出されアップカウンタ31がリセットされ、カウン
トアップを開始する。このとき、RSフリップフロップ
35、36の出力V1、V2は(b)、(c)に示すよ
うにHとなる。その後、最小パルス幅相当の時間t1が
経過すると、一致回路32の出力がHとなり、RSフリ
ップフロップ35がリセットされてV1はLとなる。次
に、最大パルス幅相当の時間t2が経過すると、一致回
路33の出力がHとなり、RSフリップフロップ36が
リセットされてV2がLとなる。以上のように、V1は
パルス幅が下限値であるパルスとなり、V2はパルス幅
が上限値であるパルスとなる。
【0027】一方、時刻2Tsや、5Tsの場合のよう
に、PWMパルスVinの立ち上がりエッジが存在しな
い場合には、一致回路34の出力が時間2Ts、時間5
TSとなった時にHとなる。これにより、(d)のよう
にRSフリップフロップ37の出力V3がL→H→Lと
変化してアップカウンタ31がリセットされる。したが
って、このような場合にも、RSフリップフロップ3
5、36からは立ち上がりエッジがPWM周期に同期し
た最小幅パルス、最大幅パルスのV1、V2がそれぞれ
出力される。つまり、PWMパルスVinがどのような
ものであっても、V1、V2にはそれぞれ最小幅パル
ス、最大幅パルスが作成される。
【0028】最小幅パルス、最大幅パルスが作成できれ
ば、ORゲート45により(e)に示すように最小幅が
制限されたPWMパルスV4が作成され、さらにAND
ゲート46による処理により、(f)に示すように最大
幅が制限されたPWMパルスVoutが得られる。以上
のように、マイクロプロセッサから出力されたPWMパ
ルスのパルス幅が上下限値を越えている場合に、この上
下限値以内に幅を制限されたパルスが作成される。つま
り、等価電圧の振幅が所定値以下に制限されることにな
る。等価電圧の振幅が0である場合はPWMパルスのデ
ューティが50%であり、そのデューティが50%より
大きくなるに従って等価電圧の値が正側に大きくなり、
50%より小さくなるに従って負側に大きくなる。従っ
て、パルス幅の最小値と最大値を制限すれば等価交流電
圧の正負の振幅を制限したことになる。
【0029】本実施例は以上のように構成され、PWM
パルスをシングルエッジ変調により作成し、このPWM
パルスに立ち上がりエッジを同期させた信号を作成した
うえ、この信号を基準にしてPWMパルスの幅を制限す
るようにしているので、電圧指令が飽和した場合におい
ても等価電圧の振幅を所定の範囲内に制限できる。そし
て、PWMパルスの演算を行なうマイクロプロセッサが
暴走した場合にも、一致回路34、フリップフロップ3
7、NORゲート43によりPWM周期毎にアップカウ
ンタ31がリセットされ、出力PWMパルスの幅が確実
に制限されるという効果を有する。
【0030】図4は本発明の第2の実施例を示す。PW
Mパルス作成回路15に接続されるパルス幅制限回路1
6Aは、まず、前実施例と同様に、Dフリップフロップ
41とANDゲート42で構成される立ち上がりエッジ
検出回路が設けられる。そして、一致回路、RSフリッ
プフロップ等のかわりに、ワンショットマルチバイブレ
ータが設けられる。すなわち、ANDゲート42の出力
は、ORゲート51を経て、第1のワンショットマルチ
バイブレータ52に入力される。第1のワンショットマ
ルチバイブレータ52は、入力パルスがLからHへ変化
した時に出力がHとなりPWM周期Tsより短い時間T
a経過後にLとなるように設定されている。この第1の
ワンショットマルチバイブレータ52の出力は、つぎに
入力パルスがHからLへ変化した時に出力がHとなりT
s−Ta時間経過後にLとなるように設定された第2の
ワンショットマルチバイブレータ53に入力されてい
る。
【0031】第2のワンショットマルチバイブレータ5
3の出力は、Dフリップフロップ54のD端子に入力さ
れ、Dフリップフロップ54の出力と第2のワンショッ
トマルチバイブレータ53の出力とがORゲート55に
入力されて、Dフリップフロップ53とORゲート55
とで立ち下がりエッジを検出する回路が構成されてい
る。上記Dフリップフロップ41、54、ANDゲート
42、ワンショットマルチバイブレータ52、53、O
Rゲート51、55により、PWMパルスVinの立ち
上がりに同期したパルスV3が形成される。
【0032】ORゲート55の出力は、Hの時間が最小
パルス幅Tminに設定されているワンショットマルチ
バイブレータ56、およびHの時間が最大パルス幅Tm
axに設定されているワンショットマルチバイブレータ
57に入力される。ワンショットマルチバイブレータ5
6の出力V1は、シングルエッジ変調のPWMパルス作
成回路15からのPWMパルスVinとともにORゲー
ト45に入力される。そして、ORゲート45の出力V
4とワンショットマルチバイブレータ57の出力V2を
入力とするANDゲート46からパルス幅制限回路の出
力としてのPWMパルスVoutが送出される。ワンシ
ョットマルチバイブレータ56、57、ORゲート4
5、ANDゲート46がパルス幅制限部22Aを構成
し、残部がPWM同期信号発生部21Aを構成してい
る。
【0033】本実施例における入力PWMパルスVin
に対する各出力V1〜V4、Voutの変化は、前実施
例の図3におけるタイムチャートと同じである。電圧指
令が飽和するなどして1PWM周期内に立ち上がりエッ
ジが存在しない場合でも、ORゲート51、第1、第2
のワンショットマルチバイブレータ52、53〜ORゲ
ート55のループにより、PWM周期の始まりのタイミ
ングでパルスV3が出力される。 そして、ワンショッ
トマルチバイブレータ56はこのV3を入力してこれに
同期した最小パルス幅TminのパルスV1を出力し、
またワンショットマルチバイブレータ57は最大パルス
幅TmaxのパルスV2を出力する。前実施例と同じ
く、ORゲート45により最小幅が制限されたPWMパ
ルスV4が作成され、さらにANDゲート46による処
理により、最大幅が制限されたPWMパルスVoutが
得られる。
【0034】以上のように、本実施例によっても、PW
Mパルスの演算を行なうマイクロプロセッサが暴走した
場合にも、出力PWMパルスの幅が確実に制限されると
いう効果を有し、電圧指令が飽和した場合においても等
価電圧の振幅を所定の範囲内に制限できる。
【0035】次に図5は、第3の実施例を示す。これ
は、インバータの電源電圧低下時に効率良くモータを駆
動することを可能としたものである。この実施例におけ
るパルス幅制限回路16Bは、パルス幅の制限値を変更
可能としてある。図中、破線で囲まれた部分は第1の実
施例と同じである。PWMパルス作成回路15Aは、シ
ングルエッジ変調とダブルエッジ変調の両方式を切り替
え可能となっている。インバータ17の直流電源Vdc
には直流電圧検出器61が付設され、この直流電圧検出
器61とPWMパルス作成回路15Aの間に変調方式判
断回路62が設けられている。直流電圧検出器61には
さらにパルス幅制限値変更回路63が接続され、直流電
圧検出器61の出力に基づいてPWMパルスの最大幅お
よび最小幅を演算するようになっている。演算された最
小パルス幅はnminとして一致回路32のB端子に、
最大パルス幅はnmaxとして一致回路33のB端子に
それぞれ入力される。
【0036】この実施例においては、直流電圧検出器6
1で検出されたインバータの直流電源Vdcの電圧が高
い場合は、変調方式判断回路62がシングルエッジ変調
が適切だと判断し、その判断出力を受けてPWMパルス
作成回路15Aではシングルエッジ変調によるPWMが
行われる。このときには、パルス幅制限値変更回路63
で適切なPWMパルスの最大幅、最小幅が演算されて、
一致回路32、33の基準値とされ、図5の点線で囲ま
れた部分によりPWMパルスの幅が制限される。
【0037】一方、インバータの直流電源Vdcの電圧
が、所定レベルまで低下した場合には、変調方式判断回
路62がダブルエッジ変調が適切だと判断し、その判断
出力を受けてPWMパルス作成回路15Aではダブルエ
ッジ変調によるPWMが行われる。このときには、パル
ス幅制限値変更回路63では、最小パルス幅を0(nm
in=0)、最大パルス幅をTs(nmax=nTs)
に設定して、パルス幅を制限しないものとする。これに
より、ダブルエッジ変調されたPWMパルスはその幅を
制限されずに出力される。
【0038】本実施例は以上のように構成されているか
ら、インバータ17の直流電源Vdcとしてバッテリー
を使用しているシステムにおいて、その電源電圧が低下
した場合に有効である。すなわち、同じ幅のPWMパル
スであっても、インバータ17の直流電圧が高い場合は
等価電圧が高く、低い場合は等価電圧も低くなるので、
直流電圧が低い場合にはパルス幅の制限を行う必要がな
くなってくる。また一方で電源電圧が低下するのはバッ
テリーの残存エネルギーが低下した場合であるから、こ
のときには可能な限り効率良くモータ18を駆動するの
が望ましい。したがって、バッテリ電圧が低下した場合
には、電圧の振幅の制限を中止するとともに、シングル
エッジ変調からダブルエッジ変調に変更することによっ
て、高調波が少なく効率の良い状態でモータを駆動する
ことができる。
【0039】なお、この実施例では、直流電圧検出器6
1による検出電圧信号に基づいてパルス幅の制限値およ
び変調方式を切り換えるものとしたが、このほか、例え
ばマイクロプロセッサのウォッチドッグ回路からの信号
に基づいて切り換えるようにしてもよい。また、パルス
幅の制限値をバッテリ電圧に反比例するように設定する
ことにより、等価電圧の大きさの上限値を一定にするこ
ともできる。
【0040】上記各実施例ではデジタル回路を用いた例
を説明したが、つぎに、第4の実施例として、一部アナ
ログ回路を使用したパルス幅制限回路16Cを図6に示
す。シングルエッジ変調のPWMパルス作成回路15か
らのPWMパルスVinが抵抗71およびコンデンサ7
2からなる第1のCR時定数回路に入力され、その出力
が反転ゲート73を経てANDゲート74に入力される
ようになっている。抵抗71にはコンデンサ72側から
PWMパルス入力側へを順方向とするダイオード75が
並列に設けられている。また、PWMパルス作成回路1
5からのPWMパルスがANDゲート74に入力され
る。
【0041】図7のタイムチャートの(b)に示すよう
に、第1のCR時定数回路の時定数は最大パルス幅相当
に設定され、反転ゲート73のしきい値により最大幅パ
ルスを発生させる。これにより、ANDゲート74から
はタイムチャートの(c)に示すように入力PWMパル
スの上限値が制限されたパルスV6が出力される。AN
Dゲート74の出力端には抵抗76およびコンデンサ7
7からなる第2のCR時定数回路が接続され、その抵抗
76にはANDゲート74側からコンデンサ77側へを
順方向とするダイオード78が並列に設けられている。
第2のCR時定数回路の時定数はパルスV6の幅を広げ
るように設定され、バッファ79を経て、タイムチャー
トの(d)に示すようなパルスV7が次段へ出力され
る。
【0042】パルスV6は抵抗81およびコンデンサ8
2からなる第3のCR時定数回路に入力され、その出力
が反転ゲート83を経てANDゲート85に入力されて
いる。その抵抗にはコンデンサ82側からバッファ79
側へを順方向とするダイオード84が並列に設けられて
いる。ANDゲート85にはまたパルスV7も入力され
る。タイムチャートの(e)に示すように、第3のCR
時定数回路の時定数は最小パルス幅相当に設定され、反
転ゲート83のしきい値により最小幅パルスを発生させ
る。これにより、ANDゲート85からはタイムチャー
トの(f)に示すように入力PWMパルスの下限値が制
限されたV4’が出力される。
【0043】先のパルスV6と上記パルスV4’とを入
力とするORゲート86が設けられ、これから、タイム
チャートの(g)に示すようにパルス幅の上下限値を制
限したパルスVoutが出力される。本実施例によれ
ば、より簡単な構成で、PWMパルスの演算を行なうマ
イクロプロセッサが暴走した場合にも、出力PWMパル
スの幅が確実に制限されるという効果を発揮することが
できる。
【0044】図8には、本発明の第5の実施例を示す。
この実施例では、外部より与えられるトルク指令からモ
ータに印加する電圧の指令値を演算し、これをパルス幅
変調する第1および第2の制御回路が設けられる。第1
および第2の制御回路91、92は、それぞれPWMパ
ルス作成回路15B、15Cを含み、図1に示した第1
の実施例の破線で囲まれたワンチップマイコンとして構
成される部分に相当する。各PWMパルス作成回路15
B、15Cはシングルエッジ変調およびダブルエッジ変
調の両方式を切り換え可能とされている。第1および第
2の制御回路91、92の各PWMパルス作成回路15
B、15CはそれぞれPWMパルス信号切り換え回路9
3に接続され、これに、パルス幅制限回路16D、イン
バータ17、モータ18が順次接続されている。
【0045】第1および第2の制御回路91、92の動
作状態を監視する動作状態監視回路94が設けられ、第
1の制御回路、第2の制御回路それぞれの動作状態が所
定の範囲から逸脱したか否かを監視し、それぞれの動作
状態に基づいて、PWMパルス作成回路15B、15C
にその変調方式を指令する信号を出力する。動作状態監
視回路94はまた、PWMパルス切り換え回路93への
切り換え信号を出力する。PWMパルス切り換え回路9
3はこの切り換え信号に基づいてPWMパルス作成回路
15BからのPWMパルスとPWMパルス作成回路15
CからのPWMパルスのいずれかをvu*p、vv*
p、vw*pとしてパルス幅制限回路16Dへ出力す
る。
【0046】動作状態監視回路94はさらにパルス幅制
限回路16Dにパルス幅を制限するか否かの制限変更指
令を出力する。パルス幅制限回路16Dは、第3の実施
例の図5の構成から直流電圧検出器61および変調方式
判断回路62を除いたものと同様で、とくに図示しない
が、パルス幅制限値変更回路63が上記の動作状態監視
回路94からの制限変更指令を受ける。
【0047】この実施例は次のように作動する。動作状
態監視回路で監視した動作状態が、第1および第2の制
御回路91、92のいずれも所定の範囲内である場合
は、PWMパルス作成回路15B、15Cのいずれもダ
ブルエッジ変調によりパルス幅変調を行なわせる。そし
て、PWMパルス切り換え回路93は、いずれかの制御
回路からの信号を適宜選択するとともに、パルス幅制限
回路16Dにはパルス幅の制限を行わせないものとす
る。すなわち、パルス幅制限回路16Dではパルス幅制
限値変更回路63(図5参照)が最小パルス幅を0(n
min=0)、最大パルス幅をTs(nmax=nT
s)に設定する。
【0048】次に、動作状態監視回路94で監視した制
御回路のいずれか、例えば第1の制御回路91の動作状
態が所定の範囲を逸脱している場合には、動作状態が所
定の範囲内にある第2の制御回路92のPWMパルス作
成回路15Cの変調方式をシングルエッジ変調方式に切
り換えさせる。このとき、PWMパルス信号切り換え回
路93は、第2の制御回路のPWMパルス作成回路15
CからのPWMパルスを選択して、パルス幅制限回路1
6Dへ送出する。そして、パルス幅制限回路16Dでは
パルス幅制限値変更回路63がnminおよびnmax
をそれぞれ所定の値に設定して出力電圧を制限する。
【0049】本実施例は以上のように構成され、通常
は、出力電圧が制限されないためトルク指令に追従した
出力トルクが得られ、また、ダブルエッジ変調を行うた
め効率よくモータが駆動される。また、一方の制御回路
の動作状態が所定の範囲を逸脱した場合には、他方の制
御回路によりシングルエッジ変調を行い、PWMパルス
幅を制限することで出力電圧を制限する。したがって、
いずれかの制御回路の動作状態が所定の範囲を逸脱した
場合にのみシングルエッジ変調で駆動するので、モータ
の運転全体を通じての効率の悪化を最低限に抑さえなが
ら出力電圧を制限することができるという効果を有す
る。
【0050】なお、本実施例では、パルス幅制限回路1
6Dにパルス幅制限値変更回路63を備えるものを用
い、ダブルエッジ変調時に最小パルス幅を0、最大パル
ス幅をPWMパルス周期Tsになるように設定するもの
としたが、これに限らず、前述した各実施例のパルス幅
制限回路16、16A、16Cその他を用いて、ダブル
エッジ変調時にはそのパルス幅制限回路を不能にし、あ
るいはバイパスするよう構成することもできる。
【0051】
【発明の効果】以上のとおり、本発明は、電圧指令値を
パルス幅変調するPWMパルス作成回路を備える制御回
路の出力に基づいてインバータを駆動する交流モータの
制御装置において、PWMパルス作成回路がシングルエ
ッジ変調するものとし、そのPWMパルスをパルス幅制
限回路で所定幅内に制限するものとしたので、PWMパ
ルスの演算を行なうマイクロプロセッサが暴走した場合
にも、インバータへの出力PWMパルスの幅が確実に制
限され、交流モータに印加されるパルスの等価電圧の上
限を制限することができるという効果を有する。また、
パルス幅制限回路に1PWM周期毎にPWM同期信号を
発生するPWM同期信号発生部を設けることにより、電
圧指令が飽和するなどして1PWM周期内に立ち上がり
エッジが存在しない場合でも、このPWM同期信号を用
いて、確実に1PWM周期毎にPWMパルスを所定幅内
に制限することができる。
【0052】また、PWMパルス作成回路をシングルエ
ッジ変調のほかダブルエッジ変調にも切り換え可能と
し、インバータの電源の直流電圧を検出してその大きさ
により上記変調方式を切り換え、パルス幅制限回路のパ
ルス幅設定値を変更するパルス幅制限値変更回路を設け
て、直流電圧が所定値以上の場合にはシングルエッジ変
調とするとともにPWMパルスの幅を制限し、直流電圧
の大きさが所定値未満の場合には、ダブルエッジ変調と
するとともにPWMパルスの幅の制限を止めるように構
成することにより、出力電圧の制限が不要の間効率の良
い状態でモータを駆動することができるという効果が得
られる。
【0053】さらに、制御回路を第1および第2の2系
統設け、その動作状態を監視する動作状態監視回路の指
令によりPWMパルス作成回路の変調方式の切り換えお
よびパルス幅制限回路の作動を制御するものとし、通常
はPWMパルス作成回路をダブルエッジ変調としたいず
れかの制御回路を選択するとともにパルス幅の制限を行
なわず、制御回路の一方が所定の動作状態から逸脱した
場合には、他方のPWMパルス作成回路をシングルエッ
ジ変調として、その出力についてパルス幅制限回路でパ
ルス幅の制限を行なうように構成することにより、モー
タの運転全体を通じての効率の悪化を最低限に抑さえな
がら出力電圧を制限することができるという効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の全体構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】パルス幅制限回路部の詳細を示すブロック図で
ある。
【図3】実施例における作動を示すタイムチャートであ
る。
【図4】第2の実施例を示すパルス幅制限回路部のブロ
ック図である。
【図5】第3の実施例を示すパルス幅制限回路部のブロ
ック図である。
【図6】第4の実施例を示すパルス幅制限回路部のブロ
ック図である。
【図7】第4の実施例における作動を示すタイムチャー
トである。
【図8】第5の実施例の全体構成を示すブロック図であ
る。
【図9】従来例を示すシステム系統図である。
【図10】他の従来例を示す図である。
【図11】他の従来例を示す図である。
【図12】変調方式ごとのパルス列を示す図である。
【符号の説明】
11 ベクトル制御演算器 12 座標変換器 13 電流制御器 14 2相/3相座標変換器 15、15A、15B、15C PWMパルス作成
回路 16、16A、16B、16C、16D パルス幅
制限回路 17 インバータ 18 モータ 19 回転数検出器 20 積分器 21、21A PWM同期信号発生部 22、22A パルス幅制限部 31 アップカウンタ 32、33、34 一致回路 35、36、37 RSフリップフロップ 41、54 Dフリップフロップ 42、46 ANDゲート 43 NORゲート 45、51、55 ORゲート 52 第1のワンショットマルチバイブレータ 53 第2のワンショットマルチバイブレータ 56、57 ワンショットマルチバイブレータ 61 直流電圧検出器 62 変調方式判断回路 63 パルス幅制限値変更回路 71、76、81 抵抗 72、77、82 コンデンサ 73、83 反転ゲート 74、85 ANDゲート 75、78、84 ダイオード 79 バッファ 86 ORゲート 91、92 制御回路 93 PWMパルス切り換え回路 94 動作状態監視回路 105 PWMパルス作成回路 Vdc 直流電源電圧

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧指令値をパルス幅変調するPWMパ
    ルス作成回路を備える制御回路と、そのPWMパルス作
    成回路の出力に基づき直流電圧をパルス電圧に変換する
    インバータを有する交流モータの制御装置において、前
    記PWMパルス作成回路はシングルエッジ変調によりP
    WMパルスを作成するものとし、前記PWMパルス作成
    回路とインバータの間に、前記PWMパルスを所定幅内
    に制限するパルス幅制限回路を有して、交流モータに印
    加されるパルスの等価電圧の上限を制限することを特徴
    とする交流モータの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記パルス幅制限回路は、前記PWMパ
    ルス作成回路からのPWMパルスの立ち上がり(または
    立ち下がり)に同期し、かつ1PWM周期毎にPWM同
    期信号を発生するPWM同期信号発生部と、前記PWM
    パルスとPWM同期信号を入力し、1PWM周期毎に前
    記PWMパルスを所定幅内に制限するパルス幅制限部と
    からなることを特徴とする請求項1記載の交流モータの
    制御装置。
  3. 【請求項3】 電圧指令値をパルス幅変調するPWMパ
    ルス作成回路を備える制御回路と、そのPWMパルス作
    成回路の出力に基づき直流電圧をパルス電圧に変換する
    インバータを有する交流モータの制御装置において、前
    記PWMパルス作成回路は、シングルエッジ変調により
    PWMパルスを作成する方式と、ダブルエッジ変調によ
    りPWMパルスを作成する方式との間で変調方式を切り
    換え可能とされ、前記PWMパルス作成回路とインバー
    タの間に設けられ、前記PWMパルスを所定幅内に制限
    するパルス幅制限回路と、インバータの直流電源の直流
    電圧を検出する直流電圧検出器と、該直流電圧検出器の
    検出値に基づいて、前記変調方式を切り換える切り換え
    手段と、直流電圧検出器の検出値に基づいて、パルス幅
    制限回路における前記所定幅の設定値を変更するパルス
    幅制限値変更回路とを有して、前記直流電圧の大きさが
    所定値以上の場合にはシングルエッジ変調とするととも
    に前記PWMパルスの幅を制限して交流モータに印加さ
    れるパルスの等価電圧の上限を制限し、直流電圧の大き
    さが所定値未満の場合にはダブルエッジ変調とするとと
    もにPWMパルスの幅の制限を行わないようにしたこと
    を特徴とする交流モータの制御装置。
  4. 【請求項4】 電圧指令値をパルス幅変調するPWMパ
    ルス作成回路を備える制御回路と、そのPWMパルス作
    成回路の出力に基づき直流電圧をパルス電圧に変換する
    インバータを有する交流モータの制御装置において、前
    記制御回路が第1の制御回路と第2の制御回路の2系統
    からなり、それぞれのPWMパルス作成回路は、シング
    ルエッジ変調によりPWMパルスを作成する方式と、ダ
    ブルエッジ変調によりPWMパルスを作成する方式との
    間で変調方式を切り換え可能とされ、前記第1および第
    2の制御回路の動作状態を監視し、その動作状態に応じ
    てPWMパルス作成回路の変調方式の切り換え指令を発
    する動作状態監視回路と、該動作状態監視回路からの指
    令により前記第1および第2の制御回路のPWMパルス
    作成回路から出力されるPWMパルスを切り換え選択す
    るPWMパルス切り換え回路と、該PWMパルス切り換
    え回路とインバータの間に設けられ、動作状態監視回路
    からの指令に応じて前記PWMパルスを所定幅内に制限
    するパルス幅制限回路とを有し、通常はPWMパルス作
    成回路をダブルエッジ変調とした第1および第2の制御
    回路のいずれかが選択されるとともに、パルス幅制限回
    路でパルス幅の制限を行なわず、前記第1および第2の
    制御回路の一方が予め定めた所定の動作状態から逸脱し
    た場合には、他方のPWMパルス作成回路の変調方式を
    シングルエッジ変調として、その出力をPWMパルス切
    り換え回路で選択させ、パルス幅制限回路でパルス幅の
    制限を行なうようにしたことを特徴とする交流モータの
    制御システム。
JP7258205A 1995-09-11 1995-09-11 交流モータの制御装置 Withdrawn JPH0984388A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7258205A JPH0984388A (ja) 1995-09-11 1995-09-11 交流モータの制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7258205A JPH0984388A (ja) 1995-09-11 1995-09-11 交流モータの制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0984388A true JPH0984388A (ja) 1997-03-28

Family

ID=17316978

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7258205A Withdrawn JPH0984388A (ja) 1995-09-11 1995-09-11 交流モータの制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0984388A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010288333A (ja) * 2009-06-09 2010-12-24 Ricoh Co Ltd モータドライバ制御装置、モータ制御装置、及び画像形成装置
EP2464073A2 (en) 2010-12-09 2012-06-13 Yokogawa Electric Corporation Pulse signal receiving apparatus and transmission system
CN104135155A (zh) * 2014-08-13 2014-11-05 永康市帝普特科技有限公司 一种逆变电源的脉宽限制电路
WO2019231550A1 (en) * 2018-05-30 2019-12-05 Illinois Tool Works Inc. Control circuit synchronization of welding-type power supplies
JPWO2022102099A1 (ja) * 2020-11-13 2022-05-19

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010288333A (ja) * 2009-06-09 2010-12-24 Ricoh Co Ltd モータドライバ制御装置、モータ制御装置、及び画像形成装置
US8912741B2 (en) 2009-06-09 2014-12-16 Ricoh Company, Ltd. Motor driver control method, motor driver control device, motor control device, and image forming apparatus
EP2464073A2 (en) 2010-12-09 2012-06-13 Yokogawa Electric Corporation Pulse signal receiving apparatus and transmission system
US8660172B2 (en) 2010-12-09 2014-02-25 Yokogawa Electric Corporation Pulse signal receiving apparatus and transmission system
CN104135155A (zh) * 2014-08-13 2014-11-05 永康市帝普特科技有限公司 一种逆变电源的脉宽限制电路
WO2019231550A1 (en) * 2018-05-30 2019-12-05 Illinois Tool Works Inc. Control circuit synchronization of welding-type power supplies
US10910937B2 (en) 2018-05-30 2021-02-02 Illinois Tool Works Inc. Control circuit synchronization of welding-type power supplies
JPWO2022102099A1 (ja) * 2020-11-13 2022-05-19
WO2022102099A1 (ja) * 2020-11-13 2022-05-19 東芝三菱電機産業システム株式会社 電力変換器の制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5077348B2 (ja) モータ駆動装置、モータ装置、および集積回路装置
JP5885482B2 (ja) モータ駆動制御装置及び集積回路装置
JP2008206392A (ja) 電気駆動装置内のpwm電圧ひずみを低減させるための方法および装置
WO2007097424A1 (ja) モータ駆動装置およびモータ駆動方法
JPH114594A (ja) 交流電動機用周波数変換器
TWI699961B (zh) 馬達驅動電路及方法
CN110476349B (zh) 负载的驱动电路、使用该驱动电路的系统、驱动电路的控制方法
JPH10243680A (ja) モータ制御装置及び電動車両
JP3951975B2 (ja) 交流電動機の制御装置,交流電動機の制御方法及びモジュール
JP3744735B2 (ja) モータ駆動装置
EP1503492B1 (en) Control of current in an inductance with pulse width modulation at controlled frequency
JP3677497B2 (ja) パルス幅変調波形発生装置及び3相パルス幅変調波形発生装置
JP3864834B2 (ja) Pwmサイクロコンバータ
US6903523B2 (en) Methods and apparatus for dynamically reconfiguring a pulse width modulation approach
JPH0984388A (ja) 交流モータの制御装置
EP2843831B1 (en) Motor drive unit
EP0780963B1 (en) Quiet commutation circuit for an electric motor
JPH11122938A (ja) Pwmパルス生成回路とそれを用いた制御システム
JP2007189887A (ja) モータ駆動装置およびその駆動方法
JP2006269930A (ja) パルス制御回路
JP3305173B2 (ja) ブラシレスモータの制御装置
JP2738110B2 (ja) ブラシレスモータの運転装置
JP3112060B2 (ja) ブラシレスdcモータの制御装置
JP4446752B2 (ja) 直流モータの制御回路
JP2001008489A (ja) インバータ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20021203