JP3112060B2 - ブラシレスdcモータの制御装置 - Google Patents

ブラシレスdcモータの制御装置

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JP3112060B2
JP3112060B2 JP07283366A JP28336695A JP3112060B2 JP 3112060 B2 JP3112060 B2 JP 3112060B2 JP 07283366 A JP07283366 A JP 07283366A JP 28336695 A JP28336695 A JP 28336695A JP 3112060 B2 JP3112060 B2 JP 3112060B2
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康多 北峯
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動車両に搭載さ
れるエアコンのコンプレッサを駆動するブラシレスDC
モータの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電動車両に搭載されるエアコンのコンプ
レッサをブラシレスDCモータにより駆動する場合、悪
条件(高温、高圧)により、磁石回転子の位置を検出す
る磁極位置センサの使用が困難である。
【0003】従って、この様な条件下でブラシレスDC
モータを運転する場合には、通常、電機子巻線に誘起さ
れる電圧信号に基づいて磁極位置を検知し、これにより
モータの転流信号を生成する駆動方法(自制運転と称す
る)が用いられる。
【0004】しかし、ブラシレスDCモータの停止時
は、電機子巻線に電圧が誘起されないので、電機子巻線
に回転磁界が発生する様な同期信号を加えて始動させる
(他制運転と称する)必要がある。この他制運転によ
り、ブラシレスDCモータの回転数が上昇して、電機子
巻線に電圧が誘起される状態になると、その時点で自制
運転に移行させている。
【0005】又、電機子巻線へ流す電流のオン・オフに
は、半導体スイッチ素子によるPWM(パルス幅変調)
を用いるが、他制運転中は、モータに過大な電流が流れ
るのを防止する為、電流制限のPWMで行う。
【0006】電流制限は、モータ電流が所定値を上回る
と一定時間、半導体スイッチ素子を遮断する方法が一般
的である。この場合、半導体スイッチ素子に動作遅延時
間が生じ、制御に関わらず最小通電時間が固定される。
その為、遮断時間が短いとPWMのデューティが大きく
なり電流制限が働かない。よって、遮断時間は、比較的
長い時間(1ms程度)に設定する事になる。この為、
他制運転期間中のPWM搬送波周波数は低く(1kHz
程度)なる。このPWMを電流制御PWMと称する。
【0007】自制運転では、電機子巻線に印加する電圧
パターンによってブラシレスDCモータの回転数を制御
する。この印加電圧もPWMのデューティによって与え
られる。この時のPWM搬送波周波数は、可聴周波数帯
を避ける為、10kHz以上に設定される。このPWM
を回転数制御PWMと称する。
【0008】ブラシレスDCモータが始動すると、他制
運転から自制運転に移行させるわけであるが、この移行
時にPWMのデューティが適正でないと、モータの挙動
が不安定となり脱調停止してしまう。例えば、自制運転
に移行した際のデューティが低すぎるとモータ回転数が
低くなって自制運転の制御下限を下回り、モータが停止
してしまう。又、自制運転に移行した際のデューティが
高すぎる場合は過大電流が流れるのでモータや半導体ス
イッチ素子の破損を招く。
【0009】この不具合の解決の為、特開平3−239
186号公報には、他制運転から自制運転に移行させる
際、PWMのデューティを、自制運転移行時のモータ回
転数を他制運転時のモータ回転数と同じあるいは低くな
る様にした、ブラシレスDCモータの制御装置が開示さ
れている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記制御装置
では、電源電圧が変動しない事を前提としているので、
電源電圧が変動する(電動車両に搭載した場合は良く有
る)とPWMのデューティが適正でなくなり、上記不具
合が発生する。
【0011】本発明の目的は、電源電圧が変動しても、
他制運転から自制運転にスムーズに移行させる事ができ
る、ブラシレスDCモータの制御装置の提供にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】(請求項1の作用) 他制運転手段は、転流信号を所定の同期信号から生成し
て複数の半導体スイッチ素子を駆動する。そして、同時
に、第1のパルス幅変調手段が、電機子巻線に流れる電
流を検出し、その値が所定値以上となった場合に転流信
号に一定時間若しくは所定周波数に同期してオフとなる
パルス幅変調をかける。これにより、電機子巻線に回転
磁界が発生し、磁石回転子が回転を開始する。
【0013】モータ回転数の上昇により電機子巻線に電
圧が誘起され、位置検出手段は電機子巻線と磁石回転子
との相対位置を検出して位置検出信号を出力する。デュ
ーティ検出手段は第1のパルス幅変調手段によるデュー
ティを検出する。
【0014】他制運転から自制運転に切り替える際に、
デューティ検出手段が検出したデューティに基づいて、
第2のパルス幅変調手段で出力するデューティを決め
る。そして、自制運転手段は、位置検出信号に基づいて
転流信号を生成して複数の半導体スイッチ素子を駆動す
る。その際、同時に第2のパルス幅変調手段は、電機子
巻線に流れる電流に関わらず所定周波数で転流信号にパ
ルス幅変調をかける。
【0015】(請求項1の効果)他制運転から自制運転
に切り替える際に電源電圧が変動しても、他制運転から
自制運転にスムーズに移行する事ができる。
【0016】(請求項2の作用) 他制運転手段は、転流信号を所定の同期信号から生成し
複数の半導体スイッチ素子を駆動する。そして、同時
に、第1のパルス幅変調手段が、電機子巻線に流れる電
流を検出し、その値が所定値以上となった場合に転流信
号に一定時間若しくは所定周波数に同期してオフとなる
パルス幅変調をかける。
【0017】モータ回転数の上昇により電機子巻線に電
圧が誘起され、位置検出回路は電機子巻線と磁石回転子
との相対位置を検出して位置検出信号を出力する。デュ
ーティ検出手段は第1のパルス幅変調手段によるデュー
ティを検出する。
【0018】位置検出信号が確立されてからの他制運転
期間及びその後の自制運転時に、第2のパルス幅変調手
段は、転流信号にパルス幅変調をかける。位相差検出手
段は、位置検出信号が確立された後の、位置検出信号と
転流信号との位相差を検出する。
【0019】第1のパルス幅変調手段から第2のパルス
幅変調手段に切り替える際に、デューティ検出手段が検
出したデューティに基づいて第2のパルス幅変調手段で
出力するデューティが決められ、その後、位相差検出手
段で検出される位相差がゼロ又は略ゼロになるまで第2
のパルス幅変調手段で出力するデューティを徐々に低下
させて自制運転に切り替える。
【0020】(請求項2の効果)第1のパルス幅変調手
段から第2のパルス幅変調手段に切り替える際に、デュ
ーティ検出手段が検出したデューティに基づいて第2の
パルス幅変調手段で出力するデューティが決められ、そ
の後、位相差検出手段で検出される位相差がゼロ又は略
ゼロになるまで第2のパルス幅変調手段で出力するデュ
ーティを徐々に低下させて自制運転に切り替える構成で
ある。
【0021】つまり、位置検出信号と転流信号との位相
差をゼロ又は略ゼロにして他制運転から自制運転に切り
替える構成であるので、電源電圧が変動しても他制運転
から自制運転にスムーズに移行する事ができる。
【0022】(請求項3の作用) 他制運転手段は、転流信号を所定の同期信号から生成し
て複数の半導体スイッチ素子を駆動し、電機子巻線に回
転磁界が発生する。この時、他制運転開始から位置検出
信号が確立されるまでの間、第1のパルス幅変調手段
が、電機子巻線に流れる電流を検出し、その値が所定値
以上となった場合に転流信号に一定時間若しくは所定周
波数に同期してオフとなるパルス幅変調をかける。
【0023】モータ回転数の上昇により電機子巻線に電
圧が誘起され、位置検出回路は電機子巻線と磁石回転子
との相対位置を検出して位置検出信号を出力する。デュ
ーティ検出手段は第1のパルス幅変調手段によるデュー
ティを検出する。
【0024】位置検出信号が確立されてからの他制運転
期間及びその後の自制運転時に、第2のパルス幅変調手
段は、転流信号にパルス幅変調をかける。位相差検出手
段は、位置検出信号が確立された後の、位置検出信号と
転流信号との位相差を検出する。
【0025】第1のパルス幅変調手段から第2のパルス
幅変調手段に切り替える際に、デューティ検出手段が検
出したデューティに基づいて第2のパルス幅変調手段で
出力するデューティが決められ、その後、回転数の上昇
により、位相差検出手段で検出される位相差がゼロ又は
略ゼロになった時点で自制運転に切り替える。
【0026】(請求項3の効果)第1のパルス幅変調手
段から第2のパルス幅変調手段に切り替える際に、デュ
ーティ検出手段が検出したデューティに基づいて第2の
パルス幅変調手段で出力するデューティが決められ、そ
の後、回転数の上昇により、位相差検出手段で検出され
る位相差がゼロ又は略ゼロになった時点で自制運転に切
り替える構成である。
【0027】つまり、位置検出信号と転流信号との位相
差をゼロ又は略ゼロにして他制運転から自制運転に切り
替える構成であるので、電源電圧が変動しても他制運転
から自制運転にスムーズに移行する事ができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例(請求項2に対
応)を図1〜図7に基づいて説明する。図に示す様に、
ブラシレスDCモータ1を通電制御するインバータ制御
装置Sは、三相全波モジュール2と、モータ供給電流I
3 を検出する電流センサ3と、端子電圧から磁石回転子
の位置を検出する位置検出回路4と、モータ電流制御回
路5と、パルス5aからデューティを検出するデューテ
ィ検出回路6と、三相全波モジュール2の三相上アーム
信号7u、7v、7wを作成する駆動信号作成回路7
と、マイクロコンピュータ8とにより構成される。
【0029】又、9は車載バッテリ(鉛バッテリ)であ
り、DCブラシスモータ1等を駆動する為の電力を蓄え
ており、走行用モータ等の消費電力が変動するとバッテ
リ電圧が変動する。
【0030】三相全波モジュール2は、各コレクタを繋
いで車載バッテリ9の(+) 端子91に接続したIGBT
21、22、23と、コレクタ241、251、261
をエミッタ211、221、231に結線し、各エミッ
タを繋いだIGBT24、25、26と、各IGBTの
エミッタ- コレクタ間に接続される帰還ダイオード21
0、220、230、240、250、260とにより
構成される。
【0031】ブラシレスDCモータ1は、電気自動車
(図示せず)に搭載されるエアコン(図示せず)のコン
プレッサを駆動するモータであり、Y結線された電機子
巻線(図示せず)と、接続点27、28、29とを、接
続線11、12、13により接続している。
【0032】電流センサ3は、IGBT24、25、2
6の各エミッタを繋いだ点と、車載バッテリ9の(-) 端
子92とを接続する接続線31に配設され、接続線31
を流れるモータ供給電流I3 を検出する。
【0033】位置検出回路4は、接続線11、12、1
3の各端子電圧が入力される三組のフィルタ回路(図示
せず)と、フィルタ回路で波形処理された信号が入力さ
れ、位置検出信号4u、4v、4wをマイクロコンピュ
ータ8に送出する(回転開始後)三組のコンパレータ
(図示せず)とにより構成される。
【0034】モータ電流制御回路5は、電流センサ3に
よって検出されるモータ供給電流I 3 が制限値を越えた
時にパルス5a(オン時間は一定)を出力し、該パルス
5aはデューティ検出回路6及び駆動信号作成回路7に
送出される。
【0035】デューティ検出回路6は、モータ電流制御
回路5が出力するパルス5aからデューティを検出す
る。
【0036】駆動信号作成回路7は、図2に示す様に、
一方入力端(図示上側)に信号8u、8v、8wが入力
され、他方入力端(図示下側)にパルス5a又は信号8
aが入力され、三相上アーム信号7u、7v、7wを出
力するAND回路71、72、73と、AND回路7
1、72、73の他方入力端への信号入力を信号8bの
入力により切り替える(パルス5a→信号8a)スイッ
チ回路74とにより構成される。
【0037】マイクロコンピュータ8は、他制運転時、
信号8u、8v、8w、及び三相下アーム信号8x、8
y、8zを同期信号から生成して出力する(図3参
照)。この時、モータ電流Iu、Iv、Iwを制限する
為、駆動信号作成回路7は、モータ電流制御回路5が出
力するパルス5aにより、信号8u、8v、8wにパル
ス幅変調をかけ(電流制御PWM)、図5に示す波形の
三相上アーム信号7u、7v、7wを出力する。
【0038】又、自制運転時、マイクロコンピュータ8
は、信号8u、8v、8w、及び三相下アーム信号8
x、8y、8zを、位置検出回路4が送出する位置検出
信号4u、4v、4wに基づいて生成する(図7参
照)。
【0039】三相全波モジュール2は、三相上アーム信
号7u、7v、7w、及び三相下アーム信号8x、8
y、8zの入力を受けて、IGBT21〜26をスイッ
チングするので、モータ供給電流I3 、モータ電流I
u、Iv、Iwが図5の波形の様に流れる。
【0040】他制運転により、時間経過とともにブラシ
レスDCモータ1の回転数が上昇していき、経過時間t
2(図4、図6参照)に達すると、ブラシレスDCモー
タ1の回転数が一定(回転数A)になり、加速が終了す
る。それとともに、信号8bによりスイッチ回路74
が、パルス5a入力側から信号8a入力側(図2図示
側)に切り替わり、信号8aにより、信号8u、8v、
8wにパルス幅変調がかけられ(回転数制御PWM)、
三相上アーム信号7u、7v、7wが出力される。この
時、電機子巻線の印加電圧が加速終了時と同じになる様
に、信号8aのデューティが決められる。
【0041】この信号8aのデューティ値は、加速終了
時(経過時間t2時)において、モータ電流制御回路5
が出力するパルス5aから得られるデューティ、パルス
5aのPWM搬送波周波数、及び信号8aの搬送波周波
数により、信号8aのデューティは次式に基づいて算出
できる。
【0042】 DUTY(8) =DUTY(5) +T×(f5a−f8a) DUTY(8) :信号8aのデューティ DUTY(5) :パルス5aのデューティ T :IGBT21〜26の遅延時間(一定値) f5a :パルス5aのPWM搬送波周波数 f8a :信号8aのPWM搬送波周波数
【0043】この後、マイクロコンピュータ8は、位置
検出回路4が送出する位置検出信号4u、4v、4w
と、信号8u、8v、8w、8x、8y、8zとの位相
を監視し、信号8a(回転数制御PWM)のデューティ
を徐々に小さくしていき、信号8u、8v、8w、8
x、8y、8zと、位置検出信号4u、4v、4wとの
位相差が所定範囲内になると自制運転に移行する。この
移行時における、各信号や各出力の波形を示したものが
図6である。
【0044】図6の経過時間t2において信号8bによ
りスイッチ回路74が切り替わり、電流制御PWM(パ
ルス5a)から回転数制御PWM(信号8a)に移行す
る。時間α1は、経過時間t2 (信号8yがHi→L
o、信号8zがLo→Hi)でハイレベル状態の位置検
出信号4uがローレベルに変移する迄の時間である。
【0045】時間α2は、経過時間t3 (信号8uがH
i→Lo、信号8vがLo→Hi)でローレベル状態の
位置検出信号4wがハイレベルに変移する迄の時間であ
る。時間α3は、経過時間t4 (信号8xがLo→H
i、信号8zがHi→Lo)でハイレベル状態の位置検
出信号4vがローレベルに変移する迄の時間である。時
間α4は、経過時間t5 (信号8vがHi→Lo、信号
8wがLo→Hi)でローレベル状態の位置検出信号4
uがハイレベルに変移する迄の時間である。
【0046】信号8u、8v、8w、8x、8y、8z
と、位置検出信号4u、4v、4wとの位相差(位相
角)は、上記時間α1〜α4から次式に基づいて算出で
きる。 360:位相角=60÷(N×p):α 位相角=360×α×N×p÷60 =6×α×N×p (但し、N:回転数 p:モータ極対数)
【0047】経過時間t2から時間が経過する(t2→
t3→t4→t5)に従って、信号8aのデューティが
徐々に下げられ、信号8u、8v、8w、8x、8y、
8zと、位置検出信号4u、4v、4wとの位相差(位
相角)が小さくなっていく。
【0048】本実施例では、他制運転から自制運転への
切り替わりが位相角10°以下と設定しているので、図
6における条件成立は、経過時間t5から経過時間t6
の間であるので、経過時間t6で自制運転へ切り替えて
いる。
【0049】つぎに、本実施例の利点を述べる。他制運
転によりブラシレスDCモータ1の始動を行い、ブラシ
レスDCモータ1の回転数が一定(経過時点t2)にな
ると、信号8bによりスイッチ回路74が切り替わっ
て、信号8u、8v、8wにかけられるパルス幅変調が
パルス5aから信号8aに変更(電流制御PWM→回転
数制御PWM)され、電機子巻線の印加電圧が加速終了
時と同じになる様に信号8aのデューティが決められ
(IGBT21〜26の遅延時間も考慮される)、三相
上アーム信号7u、7v、7wが出力される。
【0050】他制運転による加速終了時において、電流
制御PWMから回転数制御PWMに切り替える際に、上
記の様に信号8aのデューティが決められるので、例え
バッテリ電圧が変動しても、切り替え時に電機子巻線の
印加電圧が変化しない。この為、モータ電流Iu、I
v、Iwの実効値が変化しないので、モータの挙動が安
定し、モータ停止(脱調による)や、モータやIGBT
21〜26の破損(過大電流による)を確実に防止でき
る。
【0051】この後、マイクロコンピュータ8は、位置
検出回路4が送出する位置検出信号4u、4v、4w
と、信号8u、8v、8w、8x、8y、8zとの位相
とを監視し、信号8a(回転数制御PWM)のデューテ
ィを徐々に小さくしていき、信号8u、8v、8w、8
x、8y、8zと、位置検出信号4u、4v、4wとの
位相角の差が10°以下になった時点(経過時間t6)
で自制運転に切り替える構成である。
【0052】この為、自制運転に移行すると、信号8
u、8v、8w、8x、8y、8zと、位置検出信号4
u、4v、4wとの位相関係は、図7に示す様になり、
モータ回転数が殆ど変動せずに、他制運転から自制運転
にスムーズに移行する。
【0053】本発明は、上記実施例以外に、つぎの実施
態様を含む。a.他制運転開始から位置検出信号4u、
4v、4wが確立されるまでの間、IGBT21〜26
にパルス5aでパルス幅変調(電流制御PWM)をか
け、位置検出信号4u、4v、4wが確立してからの他
制運転期間及びその後の自制運転時に、IGBT21〜
26に信号8aでパルス幅変調(回転数制御PWM)を
かけ、電流制御PWMから回転数制御PWMに切り替え
る際に、パルス5aから得られるデューティに基づき、
電機子巻線の印加電圧が同じになる様に信号8aのデュ
ーティを決め、その後、モータ回転数の上昇により、信
号8u、8v、8w、8x、8y、8zと、位置検出信
号4u、4v、4wとの位相角が10°以下になった時
点で自制運転に切り替える構成であっても良く、同様の
効果を奏する(請求項3に対応)。
【0054】b.同期信号から生成した信号8w、8
v、8uに、駆動信号作成回路7でもってパルス5aで
パルス幅変調(電流制御PWM)をかけて他制運転を行
い、位置検出信号4u、4v、4wに対応した信号8
w、8v、8uに、駆動信号作成回路7でもって信号8
aでパルス幅変調(回転数制御PWM)をかける自制運
転に切り替える際、パルス5aから得られるデューティ
に基づき、電機子巻線の印加電圧が同じになる様に信号
8aのデューティを決め、自制運転に切り替える構成で
あっても良い(請求項1に対応)。
【0055】c.上記aの実施態様では、他制運転から
自制運転に移行する際、PWMのデューティを固定して
モータ回転数を上昇させているが、PWMのデューティ
を変化させながらモータ回転数を上昇させる構成でも良
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るインバータ制御装置の
構成図である。
【図2】そのインバータ制御装置に用いる駆動信号作成
回路の説明図である。
【図3】他制運転時における、信号(8u、8v、8
w)、及び三相下アーム信号(8x、8y、8z)の波
形図である。
【図4】他制運転における、経過時間とモータ回転数と
の関係を示すグラフである。
【図5】他制運転における各信号の波形図である。
【図6】他制運転から自制運転に移行する際の各信号の
波形図である。
【図7】自制運転における各信号の波形図である。
【符号の説明】
S インバータ制御装置(ブラシレスDCモータの制御
装置) 1 ブラシレスDCモータ 4 位置検出回路(位置検出手段) 4u、4v、4w 位置検出信号 6 デューティ検出回路(デューティ検出手段) 8u、8v、8w 信号(転流信号) 21、22、23、24、25、26 IGBT(半導
体スイッチ素子)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 6/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多相の電機子巻線と磁石回転子とを有す
    るブラシレスDCモータを通電制御する、ブラシレスD
    Cモータの制御装置において、 前記電機子巻線へ流す電流をオン・オフさせる為の複数
    の半導体スイッチ素子と、 前記電機子巻線に回転磁界を発生させる為の転流信号を
    所定の同期信号から生成して前記複数の半導体スイッチ
    素子を駆動する他制運転手段と、 他制運転時に、前記電機子巻線に流れる電流を検出し、
    その値が所定値以上となった場合に前記転流信号に一定
    時間若しくは所定周波数に同期してオフとなるパルス幅
    変調をかける第1のパルス幅変調手段と、 前記第1のパルス幅変調手段によるデューティを検出す
    るデューティ検出手段と、 前記電機子巻線に誘起される電圧信号に基づいて、前記
    電機子巻線と前記磁石回転子との相対位置を検出して位
    置検出信号を出力する位置検出手段と、 前記位置検出信号に基づいて転流信号を生成して前記複
    数の半導体スイッチ素子を駆動する自制運転手段と、 自制運転時に、前記電機子巻線に流れる電流に関わらず
    所定周波数で前記転流信号にパルス幅変調をかける第2
    のパルス幅変調手段と、 他制運転から自制運転に切り替える際に、前記デューテ
    ィ検出手段が検出したデューティに基づいて、前記第2
    のパルス幅変調手段で出力するデューティを設定する事
    を特徴とするブラシレスDCモータの制御装置。
  2. 【請求項2】 多相の電機子巻線と磁石回転子とを有す
    るブラシレスDCモータを通電制御する、ブラシレスD
    Cモータの制御装置において、 前記電機子巻線へ流す電流をオン・オフさせる為の複数
    の半導体スイッチ素子と、 前記電機子巻線に誘起される電圧信号に基づいて、前記
    電機子巻線と前記磁石回転子との相対位置を検出して位
    置検出信号を出力する位置検出回路と、 前記電機子巻線に回転磁界を発生させる転流信号を所定
    の同期信号から生成し、該転流信号により前記複数の半
    導体スイッチ素子を駆動する他制運転手段と、 他制運転開始から前記位置検出信号が確立されるまでの
    間、前記電機子巻線に流れる電流を検出し、その値が所
    定値以上となった場合に前記転流信号に一定時間若しく
    は所定周波数に同期してオフとなるパルス幅変調をかけ
    る第1のパルス幅変調手段と、 前記位置検出信号に基づいて転流信号を生成し、該転流
    信号により前記複数の半導体スイッチ素子を駆動する自
    制運転手段と、 前記位置検出信号が確立されてからの他制運転期間及び
    その後の自制運転時に、前記電機子巻線に流れる電流に
    関わらず所定周波数で前記転流信号にパルス幅変調をか
    ける第2のパルス幅変調手段と、 前記位置検出信号が確立された後の、前記位置検出信号
    と前記転流信号との位相差を検出する位相差検出手段
    と、 前記第1のパルス幅変調手段によるデューティを検出す
    るデューティ検出手段とを備え、 前記第1のパルス幅変調手段から前記第2のパルス幅変
    調手段に切り替える際に、前記デューティ検出手段が検
    出したデューティに基づいて前記第2のパルス幅変調手
    段で出力するデューティが決められ、 その後、前記位相差検出手段で検出される位相差がゼロ
    又は略ゼロになるまで前記第2のパルス幅変調手段で出
    力するデューティを徐々に低下させて自制運転に切り替
    える事を特徴とするブラシレスDCモータの制御装置。
  3. 【請求項3】 多相の電機子巻線と磁石回転子とを有す
    るブラシレスDCモータを通電制御する、ブラシレスD
    Cモータの制御装置において、 前記電機子巻線へ流す電流をオン・オフさせる為の複数
    の半導体スイッチ素子と、 前記電機子巻線に誘起される電圧信号に基づいて、前記
    電機子巻線と前記磁石回転子との相対位置を検出して位
    置検出信号を出力する位置検出回路と、 前記電機子巻線に回転磁界を発生させる転流信号を所定
    の同期信号から生成して前記複数の半導体スイッチ素子
    を駆動する他制運転手段と、 他制運転開始から前記位置検出信号が確立されるまでの
    間、前記電機子巻線に流れる電流を検出し、その値が所
    定値以上となった場合に前記転流信号に一定時 間若しく
    は所定周波数に同期してオフとなるパルス幅変調をかけ
    る第1のパルス幅変調手段と、 前記位置検出信号に基づいて転流信号を生成して前記複
    数の半導体スイッチ素子を駆動する自制運転手段と、 前記位置検出信号が確立されてからの他制運転期間及び
    その後の自制運転時に、前記電機子巻線に流れる電流に
    関わらず所定周波数で前記転流信号にパルス幅変調をか
    ける第2のパルス幅変調手段と、 前記位置検出信号が確立された後の、前記位置検出信号
    と前記転流信号との位相差を検出する位相差検出手段
    と、 前記第1のパルス幅変調手段によるデューティを検出す
    るデューティ検出手段とを備え、 前記第1のパルス幅変調手段から前記第2のパルス幅変
    調手段に切り替える際に、前記デューティ検出手段が検
    出したデューティに基づいて前記第2のパルス幅変調手
    段で出力するデューティが決められ、 その後、回転数の上昇により、前記位相差検出手段で検
    出される位相差がゼロ又は略ゼロになった時点で自制運
    転に切り替える事を特徴とするブラシレスDCモータの
    制御装置。
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