JP2005120972A - 往復式可変容量型圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の圧縮機は、(1)フィルタ機能を充分に発揮させるために制御弁とは別体で大型フィルタを配置する、(2)この際、フィルタの設置スペースは省スペースとする、(3)リアハウジングに吐出室と吸入室を設けた形態においても異物を除去し、固定オリフィスに異物を停留させない、ことを目的とする。
【解決手段】 本発明に係る往復式可変容量型圧縮機1は、駆動シャフト17の軸に沿って冷媒経路の一部を構成する軸内通路50を設け、バルブプレート12に通孔42を設け、駆動シャフト17の一端側を配したシリンダブロック11内に、軸内通路50の一端側及び通孔42と連通して冷媒経路の一部を構成する空隙部46を設け、空隙部46に冷媒が濾過されるようにフィルタ60を配設し、軸内通路50の他端側とクランク室16とを連通させたことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】 本発明に係る往復式可変容量型圧縮機1は、駆動シャフト17の軸に沿って冷媒経路の一部を構成する軸内通路50を設け、バルブプレート12に通孔42を設け、駆動シャフト17の一端側を配したシリンダブロック11内に、軸内通路50の一端側及び通孔42と連通して冷媒経路の一部を構成する空隙部46を設け、空隙部46に冷媒が濾過されるようにフィルタ60を配設し、軸内通路50の他端側とクランク室16とを連通させたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば空調装置の冷凍サイクルを構成する圧縮機に関する。
近年、カーエアコンに対する省動力ニーズ及び圧縮機のオン−オフ制御時の車室吹出し温度変化やショック低減といった快適性ニーズがある。また自動車用空調装置では、その動力源であるエンジンの回転数が一定でないことから、エンジンの回転数に関係なく冷凍能力が一定に維持されるような制御を行なう必要がある。このような状況下、空調装置の冷凍サイクルを構成する圧縮機の可変容量化が望まれるようになった。容量可変型圧縮機は冷媒吐出量を変更可能とし、冷媒吐出量が一定の容量固定型圧縮機と区別される。この可変容量型圧縮機は、クランク室内に傾斜角度可変に設けられた斜板が回転軸の回転によって揺動運動をし、その揺動運動によって複数のピストンが回転軸と平行な方向に往復運動することにより、冷媒の吸入、圧縮、吐出を行なう。このとき、クランク室内の圧力を制御弁で変化させることにより、斜板の傾斜角度を変え、ピストンストロークを変えて冷媒の吐出容量を可変させるようにしている。
このような制御弁は、吐出室とクランク室とを連通させる冷媒経路に配置されて、吐出室からクランク室へ導入する吐出圧力Pdの冷媒の流量を制御することによってクランク室内の圧力Pcを制御している。クランク室内に導入された冷媒は、固定オリフィスを介して吸入室に抜かれる。
また、制御弁をクランク室と吸入室とを連通させる冷媒経路に配置し、吐出室とクランク室との間に固定オリフィスを設けて、クランク室から抜き出す冷媒の流量を制御することも行なわれている。
これら両タイプの制御弁を使用した可変容量型圧縮機は、いずれも、吐出室からクランク室、またはクランク室から吸入室に至る経路に、流路面積が変化しない固定オリフィスが直列に入っている。したがって、このような可変容量型圧縮機は、その内部で循環する冷媒量が多くなるため、どうしても圧縮効率の悪いものになっていた。
この圧縮効率の低下を防止するため、固定オリフィスの開口径を小さくして圧縮機の内部で循環する冷媒量を減らす試みがある。このとき、固定オリフィスの開口径を小さくするため、異物が停留されやすいとの問題の指摘がなされている。異物停留の問題を解決するために冷媒経路にフィルタを設置して異物除去を試みている技術が開示されている(たとえば特許文献1から3を参照。)。
特許文献1では、制御弁の各ポートすべてにフィルタを配置している。また特許文献2では、圧力供給通路の吐出圧領域側の入口部分にフィルタを配設している。特許文献3では、圧縮機の駆動シャフトにフィルタを配設し、同フィルタを経由するようにガス経路を設けている。特に駆動シャフト内に軸内通路を設けてガス経路とすると共にこの軸内経路にフィルタを配設している。
しかし、特許文献1のようにフィルタを制御弁自身に装着させる方法が一般的であるが、弁部に連通する孔の形状や位置によっては、冷媒流路がその孔に対応する部分のみに限定され、フィルタとしての機能が結局十分でない場合がある。また、特許文献2のように制御弁が挿入されるリアヘッド内のガス流入入口部にフィルタを装着させる方法も考えられるが、制御弁への連通孔の数と大きさがそれなりに必要で、それ以上にフィルタを装着させるスペースを確保することが難しい。さらに特許文献3の図3の発明は駆動シャフト内に設けた軸内通路に冷媒が通るときにフィルタで異物を濾過させるものである。駆動シャフトが回転するため、フィルタも一体となって軸回転し、フィルタで濾過されて異物が除去されフィルタのメンテナンスの手間が省ける効果があるとする。しかし図3に示すリアハウジングに吐出室と吸入室を設ける形態とすると、フィルタは軸内通路の出口を覆うように配置されるため、異物は軸内通路から排出されず、フィルタのメンテナンスの手間が省ける効果は得られない。したがって、特許文献3の効果を奏する形態は文献3の図1に示した形態、すなわちフロントハウジングに吐出室と吸入室を設け、フィルタは軸内通路の入口を覆うように配置した場合に限られる。なお、形態上の制約により特許文献3のフィルタ面積はきわめて小さい。
特許文献1〜3が示す発明では、フィルタ機能が充分に発揮されながら、フィルタをかさばることなく配置しうる圧縮機は開示されていない。本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、(1)フィルタ機能を充分に発揮させるために制御弁とは別体で大型フィルタを配置する、(2)この際、フィルタの設置スペースは省スペースとする、(3)リアハウジングに吐出室と吸入室を設けた形態においても異物を除去し、固定オリフィスに異物を停留させない、ことを実現することを目的とする。
また本発明の目的は、駆動シャフトの一端側に駆動シャフトの軸径とほぼ同一径の円筒空間である空隙部にフィルタを配設することで、フィルタを例えば籠形状とすることでフィルタ面積を確保することであり、さらにフィルタ収容のための特別な収容空間を設けないことである。
さらに本発明では、フィルタにより分離されたオイル・異物等の分離物をクランク室へ戻すように流出させるオイル流路を設けることで、フィルタメンテナンスを不要とすることを目的とする。フィルタには、冷媒と共に軸内通路を通過するオイルの一部をトラップする効果が期待でき、圧縮機以外の冷凍サイクル中へのオイルの流出を低減することも目的とする。
また本発明では、駆動シャフトの軸線とバルブプレートとの交点よりも上方にずらした位置に冷媒経路の一部である通孔を設けたことで、オイルと冷媒との分離をフィルタの濾過時だけでなく、通孔の通過時に行なわせることを目的とする。すなわち、オイルと冷媒との重量差を利用して軽量の冷媒を通孔に通させることを目的とする。
ところで、デストローク時の圧縮機効率を向上させるため、デストローク時の制御ガス流量を必要量に抑え、圧縮機としての有効仕事を相対的に増やす考え方がある。この考えを実現するために本発明者らは出口側通路径を抑えた3wayタイプの制御弁を発明した。この制御弁の詳細は後述するとして、弁部に連通する孔が180度に対向した位置に2個の孔が設けられている形状に対して、その孔の周囲にフィルタを設けるのではフィルタ機能が十分でない。そこでこのような孔径が小さい3wayタイプの制御弁を搭載した際に十分に濾過機能が発揮される圧縮機を提供することを目的とする。
一方、本発明は、従来の制御弁、例えば特許文献3の図3符合43の制御弁を搭載した際に十分に濾過機能が発揮される圧縮機を提供することを目的とする。
近年、冷凍サイクルの冷媒として二酸化炭素が検討されている。しかし、冷媒圧力がフロン冷媒を使用した場合よりも高くなるため、固定オリフィス径がフロン冷媒を用いた場合よりもさらに小さくなる。このとき、3way制御弁の場合と同様、異物除去率を高めることが要求される。本発明では、高異物除去率を実現してメンテナンスフリーで二酸化炭素冷媒を使用しうる圧縮機を提案することを目的とする。
本発明に係る往復式可変容量型圧縮機は、ハウジングに回転可能に支持された駆動シャフトの回転によってピストンが往復して冷媒圧縮がなされ、前記ハウジングに設けたクランク室内の圧力を制御することにより前記ピストンのストローク量を可変させて冷媒の吐出容量を可変させることができる往復式可変容量型圧縮機において、前記駆動シャフトの軸に沿って冷媒経路の一部を構成する軸内通路を設け、前記ハウジングを構成するシリンダヘッド及びシリンダブロックとの間に介装したバルブプレートに通孔を設け、前記駆動シャフトの一端側を配した前記シリンダブロック内に、前記軸内通路の一端側及び前記通孔と連通して冷媒経路の一部を構成する空隙部を設け、該空隙部に冷媒が濾過されるようにフィルタを配設し、前記軸内通路の他端側と前記クランク室とを連通させたことを特徴とする。この発明は、フィルタ機能を充分に発揮させ、この際、フィルタの設置スペースは省スペースとし、リアハウジングに吐出室と吸入室を設けた形態においても異物を除去し、固定オリフィスに異物を停留させない。
本発明に係る往復式可変容量型圧縮機では、前記空隙部は、前記駆動シャフトの軸径とほぼ同一径の円筒空間であり、前記フィルタは該円筒空間に収容しうる籠形状のフィルタであることが好ましい。この発明は、フィルタ面積を確保すると共にフィルタ収容のための新たな収容空間の確保を不要とすることができる。
本発明に係る往復式可変容量型圧縮機では、前記フィルタにより分離されて前記空隙部に集まる圧縮機のオイル等の分離物を前記クランク室へ流出させるオイル流路を設けることが好ましい。この発明は、フィルタメンテナンスが不要であり、フィルタのオイルトラップ効果により圧縮機以外の冷凍サイクル中へのオイルの流出を低減することができる。
本発明に係る往復式可変容量型圧縮機では、前記通孔は、前記駆動シャフトの軸線と前記バルブプレートとの交点よりも上方にずらした位置に設けることが好ましい。この発明は、オイルと冷媒との分離をフィルタの濾過時だけでなく、通孔の通過時にも行なわせることが可能となる。
本発明に係る往復式可変容量型圧縮機では、前記通孔は、前記冷媒経路を流れる冷媒の流量を制御する制御弁を介して前記ハウジングに設けた吸入室に連通していることが好ましい。
本発明に係る往復式可変容量型圧縮機では、前記往復式可変容量型圧縮機は、前記ハウジングに設けた吐出室から前記クランク室へ導入する冷媒の流量と前記クランク室から前記ハウジングに設けた吸入室へ導入する冷媒の流量とを制御する制御弁によりクランク室内の圧力を制御することで前記ピストンのストローク量を可変させる圧縮機であって、前記軸内通路、前記空隙部及び前記通孔が形成する冷媒経路は、前記制御弁を介して、前記クランク室と前記吸入室とを連通する冷媒経路の一部を構成することが好ましい。
本発明に係る往復式可変容量型圧縮機では、前記制御弁は、前記吐出室と前記クランク室との間に配置されて前記吐出室から前記クランク室へ流れる冷媒の流量を制御する第1の弁と、前記クランク室と前記吸入室との間に配置されて前記第1の弁が前記吐出室から前記クランク室へ流れる冷媒の流量を制御しているときに前記クランク室から前記吸入室へ流れる冷媒の流量を最小の所定量に制御すると共に前記第1の弁が全閉又は全閉近傍にあるときに前記クランク室から前記吸入室へ流れる冷媒の流量を制御するスプール弁構成の第2の弁と、前記吸入室における吸入圧力を感知して該吸入圧力が所定値となるよう前記第1の弁及び第2の弁のリフト量を制御する感圧部と、前記吸入圧力の前記所定値を設定する圧力設定部と、を備えていることが好ましい。この発明は、孔径が小さい上記構成を有する3wayタイプの制御弁を搭載することができる。このとき、デストローク時の圧縮機効率の向上が見込める。
本発明に係る往復式可変容量型圧縮機では、前記往復式可変容量型圧縮機は、前記ハウジングに設けた吐出室から前記クランク室へ導入する冷媒の流量を制御する制御弁によりクランク室内の圧力を制御すると共に、前記クランク室に導入された冷媒を前記ハウジングに設けた吸入室に固定オリフィスを介して抜くことで前記ピストンのストローク量を可変させる圧縮機であって、前記軸内通路、前記空隙部及び前記通孔が形成する冷媒経路は、前記クランク室から前記吸入室へ冷媒を抜く冷媒経路の一部を構成し、且つ前記通孔は前記固定オリフィスを兼ねることが好ましい。この発明は、3wayタイプの制御弁の他、従来の制御弁を搭載することもできる。
本発明に係る往復式可変容量型圧縮機では、前記冷媒は、冷凍サイクルの冷媒として用いられる二酸化炭素であることが好ましい。この発明は、冷媒の高圧化のため固定オリフィスの径を小さくした際に、固定オリフィスでの異物停留を防止できる。
本発明よれば、径の小さな孔への異物の停留を防止でき、スムーズな制御ガス流量の確保ができる。これにより制御弁の信頼性が確保できる。このとき、オイルと共にろ過した異物をフィルタ面から流れ落とすことができ、フィルタのメンテナンスも不要である。さらにオイルと冷媒との分離効果を併せ持つので、冷凍サイクルにオイルが流出することを低減できる。これにより、ハウジングのシェル内のオイル量増加が見込める。
以下、本発明について図面を参照して詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。図1は、車両用空調装置に用いる往復式可変容量型圧縮機(以下、圧縮機という)の第1形態を示したものである。この圧縮機1は、走行用エンジン2からの動力を受け、走行用エンジン2と同期して回転するマグネチッククラッチタイプのもので、凝縮器3、減圧装置4、蒸発器5などと共に配管結合されて、冷凍サイクル6を構成し、吐出容量を制御して吸入圧力を調整するようにしている。図1に示すように圧縮機1は、シリンダブロック11と、このシリンダブロック11のリア側(図中、右側)にバルブプレート12を介して組みつけられたリアヘッド13と、シリンダブロック11のフロント側(図中、左側)を閉塞するように組み付けられたフロントヘッド14とを有して構成されている。これらのフロントヘッド14、シリンダブロック11、バルブプレート12及びリアヘッド13は、締結ボルト15によって軸方向に締結されており、圧縮機全体のハウジングを構成している。
フロントヘッド14とシリンダブロック11とによって画設されるクランク室16には、一端がフロントヘッド14から突出する駆動シャフト17が収容されている。この駆動シャフト17のフロントヘッド14から突出した部分には、ボルト18によって軸方向に取り付けられた中継部材19が固定されており、この中継部材19にフロントヘッド14の側部に回転自在に外嵌され、且つ走行用エンジン2にベルトを介して連結される駆動プーリ20がネジ止めなどの手段によって固定されている。また、この駆動シャフト17の一端側は、フロントヘッド14との間に設けられたシール部材21を介してフロントヘッド14との間が気密良く封じられると共にラジアル軸受22にて回転自在に支持されており、駆動シャフト17の他端側は、シリンダブロック11に収容されたラジアル軸受23にて回転自在に支持されている。
シリンダブロック11には、ラジアル軸受23が収容される貫通孔24と、貫通孔24に連通し、駆動シャフト17の他端側に隣接した空隙部46と、貫通孔24及び空隙部46を中心とする円周上に等間隔に配された複数のシリンダボア25とが形成されている。それぞれのシリンダボア25には、片頭ピストン26が往復摺動可能に挿入されている。この片頭ピストン26は、シリンダボア25内に挿入される頭部26aとクランク室16に突出する係合部26bとを軸方向に接合して中空に形成される。
駆動シャフト17には、クランク室16内において駆動シャフト17と一体に回転するスラストフランジ27が固定されている。スラストフランジ27は、フロントヘッド14に対してスラスト軸28を介して回転自在に支持されている。スラストフランジ27には、リンク部材29を介して斜板30が連結されている。斜板30は、駆動シャフト17上に設けられたヒンジボール31を中心に、傾動可能に取り付けられているもので、スラストフランジ27の回転に同期して一体に回転するようになっている。そして、斜板30は、その周縁部分の表裏に設けられた一対のシュー32を介して片頭ピストン26の係合部26bに係留されている。
したがって、駆動シャフト17が回転すると、これに伴って斜板30が回転し、この斜板30の回転運動がシュー32を介して片頭ピストン26の往復直線運動に変換され、シリンダボア25内において片頭ピストン26とバルブプレート12との間に形成される圧縮室の容積が変更されるようになっている。
バルブプレート12にはそれぞれのシリンダボア25に対応して吸入孔34と吐出孔35とが形成されている。また、リアヘッド13には圧縮室に供給する冷媒を収容する吸入室36と、圧縮室から吐出した冷媒を収容する吐出室37とが画設されている。吸入室36は、リアヘッド13の中央部分に形成されて、蒸発器5の出口側に通じる吸入口(不図示)に連通すると共にバルブプレート12の吸入孔34を介して圧縮室に連通可能となっている。また、吐出室37は、吸入室36の周囲に連続的に形成されており、凝縮器3の入口側に通じる吐出口(不図示)に連通すると共にバルブプレート12の吐出孔35を介して圧縮室に連通可能となっている。ここで、吸入孔34は、バルブプレート12のフロント側端面に設けられた吸入弁39によって開閉され、吐出孔35は、バルブプレート12のリア側端面に設けられた吐出弁40によって開閉されるようになっている。吸入室は、バルブプレート12に設けた通孔42及び制御弁43を介して空隙部46と連通している。
この圧縮機1の吐出容量は、ピストン26のストロークによって決定され、このストロークは、ピストン26の前面にかかる圧力、即ち圧縮室の圧力(シリンダボア25内の圧力)と、ピストンの背面にかかる圧力、即ちクランク室16内の圧力(クランク室圧Pc)との差圧によって決定される。具体的には、クランク室16内の圧力を高くすれば、圧縮室とクランク室16との差圧が小さくなるので、斜板30の傾斜角度(揺動角度)が小さくなり、このため、ピストン26のストロークが小さくなって吐出容量が小さくなり、逆に、クランク室16の圧力を低くすれば、圧縮室とクランク室16との差圧が大きくなるので、斜板30の傾斜角度(揺動角度)が大きくなり、このため、ピストン26のストロークが大きくなって吐出容量が大きくなる。
圧縮機1では、シリンダブロック11、バルブプレート12及びリアヘッド13に亘って形成された、吐出室37とクランク室16とを連通する給気通路41が形成されている。この給気通路41の途中には制御弁43が配置されている。なお、図1の2個の☆印は、不図示の給気経路によって連通している。
また圧縮機1では、駆動シャフト17の軸に沿って冷媒経路の一部を構成する軸内通路50が設けられている。軸内通路50の一端側(図1では右側)には空隙部46と連通するように開口部53が設けられている。また、駆動シャフト17にはその側壁から軸内通路50に連通する軸内通孔51aと、スラストベアリング52と駆動シャフト17との接触部付近において駆動シャフト17の側壁から軸内通路50に連通する軸内通孔51bとが設けられている。そして、クランク室16にある冷媒は、スラストフランジ27を支持するスラスト軸28とクランク室16の内壁との隙間を流れ、さらにラジアル軸受22の隙間へ流れる。さらに軸内通孔51aを介して軸内通路50へ冷媒が流れる。またクランク室16から軸内通孔51bを介して軸内通路50へ冷媒が流れる。こうして、軸内通路50に流入した冷媒は開口部53から空隙部46内へ吹出す。そして、冷媒はバルブプレート12に設けた通孔42を通過し、制御弁43を介して吸入室36へ送られる。このようにクランク室16と吸入室36とを連通する抽気通路が形成される。軸内通路50、空隙部46及び通孔42が形成する冷媒経路は、冷媒の流量を制御する制御弁43を介して、クランク室16と吸入室37とを連通する冷媒経路の一部を構成することとなる。なお図1中の矢印は冷媒(オイル)の流れ方向を示す(他の図でも同じ)。
この圧縮機1では、上述のように給気通路41上及び抽気通路上の両方に制御弁43が設けられている。この制御弁43は、リアヘッド13に形成された制御弁装着孔45に装着され、給気通路41の開度及び抽気通路の開度を調節することで、クランク室16の圧力(クランク室圧Pc)を制御しているもので、電磁ソレノイドなどのアクチュエータを有し、ソレノイドに供給される電流量を調節して給気通路の開度が制御されるようになっている。
制御弁43についてさらに詳細に説明する。制御弁43の一形態を示す概略図を図2に示す。この制御弁43を3ウェイ型(3way)と呼ぶこととする。制御弁43は、吐出室(図1の37)とクランク室(図1の16)との間に配置されて吐出室からクランク室へ流れる冷媒の流量を制御する第1の弁を構成するボール弁111と、クランク室と吸入室(図1の36)との間に配置されてボール弁111が吐出室からクランク室へ流れる冷媒の流量を制御しているときにクランク室から吸入室へ流れる冷媒の流量を最小の所定量に制御すると共にボール弁111が全閉又は全閉近傍にあるときにクランク室から吸入室へ流れる冷媒の流量を制御する第2の弁を構成するスプール弁112と、吸入室における吸入圧力を感知して吸入圧力が所定値となるようボール弁111及びスプール弁112のリフト量を制御する感圧部を構成するダイヤフラム113と、吸入圧力の所定値を設定する圧力設定部を構成するソレノイド114と、を備えている。
ボール弁111は、圧縮機の吐出室から吐出圧力Pdの冷媒を導入し、流量制御した圧力Pc1の冷媒を圧縮機のクランク室に供給する。スプール弁112は、クランク室から圧力Pc2の冷媒を導入し、ボール弁111の動作に連動して圧縮機の吸入室に供給する冷媒の流量を制御する。ダイヤフラム113は、吸入室の吸入圧力Psを受圧して吸入圧力Psが一定になるようボール弁111及びスプール弁112を制御する。ソレノイド114はクランク室内の圧力を設定するもので、その圧力は、外部から供給される電流値に応じて設定される。
スプール弁112は、弁座115と弁孔に対して挿抜自在な弁体116とを有し、弁座115と弁体116との間には、所定のクリアランス117が設けられている。このクリアランス117は、弁体116が弁孔内に挿入されたときに、クランク室と吸入室との間に流路面積が変化しない固定オリフィスを構成するもので、圧縮機の斜板の安定性によって決定される。また、弁体116は、ボール弁111を駆動するシャフト118と一体に形成されており、弁体116及びシャフト118は、断面がテーパ状に形成された裁頭円錐形状の接合部分119によって接合されている。
このスプール弁112は、圧縮機のハンチング、制御性、安定性などの特性に応じて、連動するボール弁111の開閉タイミングとは別の開閉タイミングを持つように自由に変更することができる。この開閉タイミングの変更は、接合部分119との境界である弁体116の先端とボール弁111の弁体120に当接するシャフト118の先端との間の距離を変えて、ボール弁111が全閉したときの弁体116の先端を軸線方向にずらすことによって容易に行うことができる。
なお、ボール弁111は、シャフト18が図の右方向に移動することによって弁体120が弁開方向に移動するが、その最大開度は、シャフト118に設けた段部121がボディに形成された段部122に当接することによって規制されている。
図3は制御弁を示す部分拡大説明図、図4はこの制御弁の特性を示す図である。この制御弁の開閉タイミングは、ボール弁111の開閉タイミングとスプール弁112の開閉タイミングとを一致させたもので、ボール弁111が全閉したときに、スプール弁112の弁体116の先端が弁座115のソレノイド側の開口端面と一致するようにしている。
これにより、スプール弁112の弁体116が軸線方向に移動したときのこの制御弁の特性は、図4に示したようになる。この図4おいて、横軸はシャフト118のストロークを示しており、原点はシャフト118の段部121がボディの段部122に当接されてシャフト118が最もボール弁111の側に位置しているとき(または、ソレノイドが非通電のとき)を表している。図4の縦軸は、ボール弁111及びスプール弁112の開口面積を示している。また、Pd−Pcで表した線は、ボール弁111の開口面積の変化を示し、Pc−Psで表した線は、スプール弁112の開口面積の変化を示している。
この開閉タイミングでは、ボール弁111が開いている間、スプール弁112は、クリアランス117に相当する開口面積を有し、固定オリフィスになっている。シャフト118がソレノイド114の側に移動して位置s1に達すると、ボール弁111はその弁体120が着座することによって全閉する。シャフト118がソレノイド114の側にさらに移動すると、シャフト118の先端はボール弁111の弁体120から離れてボール弁111は全閉状態を維持し、スプール弁112は固定オリフィスの状態から開き始め、ストロークに応じて開口面積が増えていく。このボール弁111が全閉のとき、この制御弁を介して圧縮された冷媒がクランク室へ流出することはないが、冷媒を吸入圧縮するピストンとこのピストンを摺動自在に収容しているシリングとの間の隙間を通ってブローバイガスがクランク室へ微少リークしていることによりクランク室内の圧力Pc(=Pc1=Pc2)の制御が可能になっている。
制御弁の開閉タイミングは、接合部分119との境界である弁体116の先端とボール弁111の弁体120に当接するシャフト118の先端との間の距離を変えて、ボール弁111が全閉したときの弁体116の先端を軸線方向にずらすことによって変えても良い。
3ウェイの制御弁では、第1の弁と第2の弁の制御の切り替えのときに、第1の弁と第2の弁が同時に大きな弁開状態にある領域がなくなるため、吐出室からクランク室、さらにはクランク室から吸入室へ流れる冷媒の流量、つまり圧縮機の内部を循環して冷凍作用に寄与しない冷媒の流量を最小限に抑えることができるようになって、圧縮機の効率向上に寄与する。
図1の圧縮機1には、空隙部46に冷媒が濾過されるようにフィルタ60を配設している。3ウェイの制御弁では、スプール弁の孔径が小さいため摩耗粉やごみ等の異物の混入を嫌い、また冷媒として二酸化炭素を使用する場合には、冷媒圧力を上げるために固定オリフィスの孔径を小さくするため同様に異物の混入を嫌うからである。ここで、空隙部46は円筒空間とし、フィルタ60は円筒空間に収容しうる籠形状のフィルタであることが好ましい。図5に本実施形態に係る圧縮機の空隙部の部分拡大概略図(a)と、空隙部に収容されるフィルタの斜視概略図(b)を示した。このとき図5(a)に示すように籠形状のフィルタ60の底部60aが通孔42に隣接する向きとなるように、空隙部46内にフィルタ60を配置することがより好ましい。籠形状の内壁面がフィルタ面となり、籠形状とすることで濾過面積を増やすことができる。フィルタのメッシュは冷媒と一緒に流れてくる摩耗粉等の異物を除去できる大きさとし、例えば100〜200メッシュとする。また、駆動シャフトは800〜10000r.p.mの高速で回転しているため、軸内通路50から流れてきた冷媒は空隙部46内に吹出す際に層流とはならずにスパイラル状且つ放射状に拡がると思われる。したがって、開口部53とフィルタ面との距離を大きくすることは、フィルタ面と冷媒とが衝突する箇所の集中を防ぎ、濾過効率を高めることができる。さらに、開口部53から吹出した冷媒には圧縮機のオイルが混入しているが、このオイルの一部はフィルタ60と衝突してトラップされるため、冷媒とオイルの分離を行なうことができる。
図6に第2形態に係る圧縮機の概略図を示す。第2形態の圧縮機の通孔42は、駆動シャフト17の軸線とバルブプレート12との交点よりも上方にずらした位置に設けている。例えば、2〜5mm程度上方にオフセットする。斜め上方にオフセットしても良い。上述したように開口部53から吹出した冷媒には圧縮機のオイルが混入している。通孔42を上方にずらすことで、軽い冷媒を通孔42から抜くことができる。重いオイルは通孔42の位置よりも下方に向かって吹出すので、冷媒との分離をフィルタの濾過時だけでなく、オイルと冷媒との重量差を利用して通孔の通過時に行なわせることができる。
本実施形態に係る圧縮機では、フィルタ60により分離されて空隙部46に集まる圧縮機1のオイル等の分離物をクランク室16へ流出させるオイル流路を設けることが好ましい。図1又は図6では、ラジアル軸受23の下方に、空隙部46、好ましくは空隙部46の底部と連通する空間61、及びこの空間61とクランク室16とを連通する通路62を設けている。フィルタにより濾過された分離物は、空隙部46から空間61、さらには通路62を通ってクランク室16へ戻される。なお、空間61及び通路62は、吐出室37とクランク室16とを連通する給気通路41の一部を兼ねている。このようにオイル流路を確保することで分離物を常にクランク室16へ戻すことができ、フィルタメンテナンスが不要となる。さらに上記の2種類のオイルトラップ効果により圧縮機1以外の冷凍サイクル6中へのオイルの流出を低減することができる。
空隙部46の圧力は、クランク室16の圧力と吸入室37の圧力との中間値をとり、下流に制御弁の絞りがあるためにクランク室16の圧力よりわずかに低い程度である。したがって、原理的には静的圧力では空隙部46の圧力はクランク室16の圧力よりも低いためにオイル等の分離物が通路62等のオイル流路を流れないのではないかとの懸念もある。しかし、高速回転する軸内通路50内でオイルと冷媒がスパイラル流れを形成し空隙部46内に動圧が生じること、及びオイル溜りの液圧が生じることなどの理由により、前記オイル流路を介して空隙部46からクランク室16へ多少の摩耗粉等の異物を含んだオイルが流れることとなる。
次に2ウェイ(2way)型の制御弁を用いた圧縮機について図7を参照しながら説明する。図7は、第3形態に係る圧縮機の断面概念図である。図7の圧縮機は、2ウェイ(2way)型の制御弁70を用いたため、リアヘッド13の構成が図1の圧縮機と異なるがそれ以外のシリンダブロック11、フロントヘッド14は同じ構成とした。以下、図1の圧縮機と相違する点を説明する。図7の圧縮機では、シリンダブロック11、バルブプレート12及びリアヘッド13に亘って形成された、吐出室37とクランク室16とを連通する給気通路41が形成されている。さらに図7の圧縮機では、空隙部46と連通するバルブプレート12に形成された通孔42やラジアル軸受23の隙間などによってクランク室16と吸入室36とを連通する絞り通路が形成され、給気通路41上に制御弁70が設けられている。軸内通路50、空隙部46及び通孔42が形成する冷媒経路は、クランク室16から吸入室36へ冷媒を抜く冷媒経路の一部を構成している。そして、通孔42は固定オリフィスを兼ねている。制御弁70は、リアヘッド13に形成された制御弁装着孔45に装着され、給気通路41の開度を調節することで、クランク室16の圧力(クランク室圧Pc)を制御しているもので、電磁ソレノイドなどのアクチュエータを有し、ソレノイドに供給される電流量を調節して給気通路の開度が制御されるようになっている。
図7の制御弁70についてさらに詳細に説明する。制御弁70によって給気通路41の開度が調節されることで、同給気通路41を介したクランク室15への高圧な吐出ガスの導入量と前記絞り通路を介したクランク室15からのガス導出量とのバランスが制御され、クランク室圧が決定される。クランク室圧の変更に応じて、ピストン26を介してのクランク室圧と圧縮室37の内圧との差が変更され、斜板30の傾斜角度(駆動シャフト17に直交する仮想平面との間でなす角度)が変更される結果、ピストン26のストロークすなわち吐出容量が調節される。
例えば、前記制御弁70(給気通路41)の開度が小さくされると、クランク室圧が低下され、同クランク室圧と圧縮室37の内圧とのピストン26を介した差も小さくなって斜板30が傾斜角度増大方向に傾動し、圧縮機の吐出容量は増大される。
逆に、前記制御弁70(給気通路41)の開度が大きくされると、クランク室圧が上昇され、同クランク室圧と圧縮室37の内圧とのピストン26を介した差も大きくなって斜板30が傾斜角度減少方向に傾動し、圧縮機の吐出容量は減少される。
図7の圧縮機には、3ウェイ型制御弁を使用する場合と同様に、空隙部46に冷媒が濾過されるようにフィルタ60を配設している。2ウェイの制御弁においても、冷媒として二酸化炭素を使用する場合には、冷媒圧力を上げるために固定オリフィスの孔径を小さくする必要があり、また、スプール弁の孔への摩耗粉やごみ等の異物の混入を嫌うので、通孔42の手前にフィルタを配設することが好ましい。空隙部46の形状、フィルタ60の形状、通孔42の位置、オイル流路の位置などは図1から図6で示した3ウェイ制御弁を使用する圧縮機と同様である。ここで通孔42は、孔径を小さくして固定オリフィスとしても良い。通孔42の孔径を小さくすることにより、冷媒とオイルとの分離をさらに効率的に行なうことが可能である。
実施形態の圧縮機は、スムーズな冷媒の流量が確保でき、制御弁の信頼性が向上し、フィルタでのオイルの分離により圧縮機内のオイル量が増加すると共に圧縮機以外の冷凍サイクルへのオイル流出を低減できる。さらにデストローク時の圧縮機効率が向上する。
1 圧縮機
2 走行用エンジン
3 凝縮器
4 減圧装置
5 蒸発器
6 冷凍サイクル
11 シリンダブロック
12 バルブプレート
13 リアヘッド
14 フロントヘッド
15 締結ボルト
16 クランク室
17 駆動シャフト
18 ボルト
19 中継部材
20 駆動プーリ
21 シール部材
22 23 ラジアル軸受
24 貫通孔
25 シリンダボア
26 片頭ピストン
26a 頭部26a
26b 係合部
27 スラストフランジ
28 スラスト軸
29 リンク部材
30 斜板
31 ヒンジボール
32 シュー
34 吸入孔
35 吐出孔
36 吸入室
37 吐出室
39 吸入弁
40 吐出弁
41 給気通路
42 通孔
43 70 制御弁
45 制御弁装着孔
46 空隙部
50 軸内通路
53 開口部
51a 51b 軸内通孔
52 スラストベアリング
60 フィルタ
60a フィルタの底部
61 空間
62 通路
111 ボール弁
112 スプール弁
113 ダイヤフラム
114 ソレノイド114
115 弁座
116 120弁体
2 走行用エンジン
3 凝縮器
4 減圧装置
5 蒸発器
6 冷凍サイクル
11 シリンダブロック
12 バルブプレート
13 リアヘッド
14 フロントヘッド
15 締結ボルト
16 クランク室
17 駆動シャフト
18 ボルト
19 中継部材
20 駆動プーリ
21 シール部材
22 23 ラジアル軸受
24 貫通孔
25 シリンダボア
26 片頭ピストン
26a 頭部26a
26b 係合部
27 スラストフランジ
28 スラスト軸
29 リンク部材
30 斜板
31 ヒンジボール
32 シュー
34 吸入孔
35 吐出孔
36 吸入室
37 吐出室
39 吸入弁
40 吐出弁
41 給気通路
42 通孔
43 70 制御弁
45 制御弁装着孔
46 空隙部
50 軸内通路
53 開口部
51a 51b 軸内通孔
52 スラストベアリング
60 フィルタ
60a フィルタの底部
61 空間
62 通路
111 ボール弁
112 スプール弁
113 ダイヤフラム
114 ソレノイド114
115 弁座
116 120弁体
Claims (9)
- ハウジングに回転可能に支持された駆動シャフトの回転によってピストンが往復して冷媒圧縮がなされ、前記ハウジングに設けたクランク室内の圧力を制御することにより前記ピストンのストローク量を可変させて冷媒の吐出容量を可変させることができる往復式可変容量型圧縮機において、
前記駆動シャフトの軸に沿って冷媒経路の一部を構成する軸内通路を設け、
前記ハウジングを構成するシリンダヘッド及びシリンダブロックとの間に介装したバルブプレートに通孔を設け、
前記駆動シャフトの一端側を配した前記シリンダブロック内に、前記軸内通路の一端側及び前記通孔と連通して冷媒経路の一部を構成する空隙部を設け、
該空隙部に冷媒が濾過されるようにフィルタを配設し、
前記軸内通路の他端側と前記クランク室とを連通させたことを特徴とする往復式可変容量型圧縮機。 - 前記空隙部は、前記駆動シャフトの軸径とほぼ同一径の円筒空間であり、前記フィルタは該円筒空間に収容しうる籠形状のフィルタであることを特徴とする請求項1記載の往復式可変容量型圧縮機。
- 前記フィルタにより分離されて前記空隙部に集まる圧縮機のオイル等の分離物を前記クランク室へ流出させるオイル流路を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の往復式可変容量型圧縮機。
- 前記通孔は、前記駆動シャフトの軸線と前記バルブプレートとの交点よりも上方にずらした位置に設けたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の往復式可変容量型圧縮機。
- 前記通孔は、前記冷媒経路を流れる冷媒の流量を制御する制御弁を介して前記ハウジングに設けた吸入室に連通していることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の往復式可変容量型圧縮機。
- 前記往復式可変容量型圧縮機は、前記ハウジングに設けた吐出室から前記クランク室へ導入する冷媒の流量と前記クランク室から前記ハウジングに設けた吸入室へ導入する冷媒の流量とを制御する制御弁によりクランク室内の圧力を制御することで前記ピストンのストローク量を可変させる圧縮機であって、
前記軸内通路、前記空隙部及び前記通孔が形成する冷媒経路は、前記制御弁を介して、前記クランク室と前記吸入室とを連通する冷媒経路の一部を構成することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の往復式可変容量型圧縮機。 - 前記制御弁は、前記吐出室と前記クランク室との間に配置されて前記吐出室から前記クランク室へ流れる冷媒の流量を制御する第1の弁と、
前記クランク室と前記吸入室との間に配置されて前記第1の弁が前記吐出室から前記クランク室へ流れる冷媒の流量を制御しているときに前記クランク室から前記吸入室へ流れる冷媒の流量を最小の所定量に制御すると共に前記第1の弁が全閉又は全閉近傍にあるときに前記クランク室から前記吸入室へ流れる冷媒の流量を制御するスプール弁構成の第2の弁と、
前記吸入室における吸入圧力を感知して該吸入圧力が所定値となるよう前記第1の弁及び第2の弁のリフト量を制御する感圧部と、
前記吸入圧力の前記所定値を設定する圧力設定部と、を備えていることを特徴とする請求項6記載の往復式可変容量型圧縮機。 - 前記往復式可変容量型圧縮機は、前記ハウジングに設けた吐出室から前記クランク室へ導入する冷媒の流量を制御する制御弁によりクランク室内の圧力を制御すると共に、前記クランク室に導入された冷媒を前記ハウジングに設けた吸入室に固定オリフィスを介して抜くことで前記ピストンのストローク量を可変させる圧縮機であって、
前記軸内通路、前記空隙部及び前記通孔が形成する冷媒経路は、前記クランク室から前記吸入室へ冷媒を抜く冷媒経路の一部を構成し、且つ前記通孔は前記固定オリフィスを兼ねることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の往復式可変容量型圧縮機。 - 前記冷媒は、冷凍サイクルの冷媒として用いられる二酸化炭素であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の往復式可変容量型圧縮機。
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2003
- 2003-10-20 JP JP2003359232A patent/JP2005120972A/ja active Pending
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