JP2005119924A - 紫外線遮蔽ガラス、その製造方法、これを用いた紫外線遮蔽ガラス部材及び装置 - Google Patents

紫外線遮蔽ガラス、その製造方法、これを用いた紫外線遮蔽ガラス部材及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】投射型プロジェクターや半導体製造装置、液晶製造装置に好適に使用される紫外線遮蔽性能に優れ、かつ、耐久性・耐熱性の高いガラスを提供する。
【解決手段】周期律表第2A族元素、第3A族元素及び第4A族元素からなる群より選ばれる1種以上の元素(M)と、シリコン(Si)、アウミニウム(Al)及び酸素(O)とを含有するガラスに、紫外線吸収成分として、Ti,V,Cr,Mn,Fe,Cu,Ag,Ni,Zn,Sn,Pb,Bi,Tl,Ce,Pr,Sm,Eu,Tb,Dy,Ho,Er,Tmからなる群より選ばれる1種以上の元素または/およびCdS、CdSe、ハロゲン化銅からなる群より選ばれる1種以上の化合物を含有させることにより350〜450nm以下の波長の紫外線を効率よく遮蔽することが可能な紫外線遮蔽ガラスを得る。
【選択図】 選択図なし

Description

本発明は、高耐久高耐熱性の紫外線遮蔽ガラス、その製造方法、それを用いた部材及びこの部材を備えた装置に関し、さらに詳しくは紫外線遮蔽能を必要とし、かつ耐熱性を必要とする、投射型ディスプレー用の紫外線遮蔽部材、およびこの部材を備えた投射型ディスプレーに関する。
さらに、紫外線遮蔽能を必要とし、かつフッ化物ガスおよび/またはプラズマに曝される部位に用いられる半導体製造装置用部材または液晶製造装置用部材および、その部材を備えた半導体製造装置または液晶製造装置に関するものである。
従来、紫外線遮蔽ガラスとしては、Ti4+とCe3+などを含む鉛ガラスや、CdS、CdS+CdSe等のコロイドなどによる着色ガラスが知られている(例えば非特許文献1参照)。また、その他にも紫外線遮蔽成分としてCeおよびV(例えば特許文献1参照)、ハロゲン化銅(例えば特許文献2参照)などを含む紫外線遮蔽ガラスが知られている。
通常、液晶プロジェクターやリアプロジェクションテレビなどの投射型ディスプレーには、高圧水銀ランプなどの光源から発生する紫外線を遮蔽するために、紫外線遮蔽ガラスなどが使用されている。光源から発生する紫外線は、液晶やカラーフィルターなどの素子に損傷を与え、また人体にも影響を与えるため、取り除く必要がある。
投射型ディスプレーに使用される紫外線遮蔽ガラスには、光源から発生する高温に耐えうる耐熱性が必要であるが、近年みられるディスプレーの高輝度化によりその要求は更に厳しいものになりつつある。
しかしながら、従来の紫外線遮蔽ガラスでは、このような要求を満足できる充分な耐熱性を有していなかった。
一方、フッ素および/またはその化合物のガスおよび/またはプラズマ耐食性ガラスとして、SiO−Al−CaOガラスやSiO−Al−MgOガラス(特許文献3参照)、SiO−Al−2A族酸化物ガラス(特許文献4参照)、SiO−Al−3A族酸化物ガラス(特許文献5参照)、SiO−Al−4A族酸化物ガラス(特許文献6参照)などが知られている。
しかしながら、これらのガラスが人体に有害な紫外線を放出するプラズマ装置等に使用されるにもかかわらず、積極的に紫外線遮蔽効果を高める努力はなされていなかった。
作花済夫、ガラスの事典(初版第1刷)、朝倉書店、162頁、1985年
特開2001−220176号公報 特開平5−132335号公報 特開2002−121047号公報 特願2002−065314号 特願2002−065315号 特願2002−065316号
本発明は、上述問題点を鑑みなされたものである。本発明は、投射型プロジェクターや半導体製造装置、液晶製造装置に好適に使用される高耐久高耐熱性の紫外線遮蔽ガラスを提供するものである。また、このガラスを用いた投射型プロジェクター用部材、半導体製造装置用部材、液晶製造装置用部材、およびこれらの部材を備えた投射型プロジェクター、半導体製造装置、液晶製造装置を提供するものである。
本発明者らは、SiO−Al−第2A、3A、4A族酸化物ガラスに紫外線吸収成分を添加することにより、ハロゲンおよび/またはその化合物、特にフッ素および/またはその化合物のガスおよび/またはプラズマ耐食性および耐熱性の高い紫外線遮蔽ガラスが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明のガラスは、O、Si、Alと、周期律表第2A族元素、第3A族元素及び第4A族元素からなる群より選ばれる1種以上の元素(M)とを含有し、かつ紫外線吸収成分を含有することを特徴としている。
ここで、ガラス中に含まれるAlと前記元素(M)とは、以下に述べる共同効果により、石英ガラス中の非架橋酸素や、ネットワーク構成に寄与しないAl原子を低減させる働きを担う。その結果、フッ素および/まはたその化合物のガスおよび/またはプラズマに対する耐久性を向上させ、また耐熱性をも向上させる働きを担う。
Alおよび前記元素(M)は、そのフッ化物の沸点あるいは昇華温度がSiFよりも高温度であることから、フッ化物ガスおよびそのプラズマによるエッチング速度がSiO単体のエッチング速度よりも極めて小さい。その結果としてエッチング時にガラス表面にAlおよび前記元素(M)の酸化物あるいはフッ化物が濃縮され、あたかも保護膜であるかのように作用することにより、Alおよび前記元素(M)がガラスのフッ素および/またはその化合物のガスおよび/またはプラズマに対する耐久性向上に寄与するのである。
さらに、Alおよび前記元素(M)が同時にガラス中に含まれる場合は、Alは主に網目構成元素として働き、前記元素(M)が網目修飾元素として働くため、各々が単独で含まれる場合と比較して、網目構造の分断が抑制されることが知られている。またさらにAlおよび前記元素(M)を同時にSiOガラスに含有させた場合は、各々を単独で含有させた場合と比較して、非晶質状態を保ったまま含有させることができるAlおよび前記元素(M)の量が大幅に増加することも知られている。それらの結果として、Alおよび前記元素(M)を同時にガラス中に含有させることが、ガラスのフッ素および/またはその化合物のガスおよび/またはプラズマに対する耐久性向上に寄与するのである。
前記元素(M)は、本質的には周期律表第2A族元素及び第3A族元素及び第4A族元素からなる群より選ばれる1種以上の元素であればどの元素を用いても良い。
ただし、周期律表第4A族元素は周期律表第2A族元素や周期律表第3A族元素に比べ、透明なガラスを得るのが困難であり、またフッ化物の沸点が高く安定性が低く耐食効果が比較的小さいため、前記元素(M)として、周期律表第2A族元素および3A族元素を用いることが好ましい。
周期律表第2A族元素としてはBe,Mg,Ca,Sr,Ba,Raの各元素が使用可能であるが、原料コストや毒性を考慮するとMg,Ca,Sr,Baが好ましく、前記元素(M)として、Mg,Ca,Sr,Baを用いることが好ましい。
周期律表第3A族元素としてはSc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luの各元素が使用可能であるが、コストの点からはY,La,Ceなどが好ましいが、Ceは好ましからざる着色を呈するため、Y,Laが好ましく、前記元素(M)として、Y,Laを用いることが好ましい。
したがって、前記元素(M)として、Mg,Ca,Sr,Ba,Y,Laを用いることが好ましい。
このとき、Alと前記元素(M)の総量(Al+M)は、金属元素の原子%で30〜65%、かつAlとMの原子比(Al/M)が0.5〜3とすることにより、ガラス安定性が高くなるためガラス製造が容易となり、さらに得られるガラスは気泡やクラックの少ない良好なガラスとなる。このようにして得られたガラスは、その歪点が650℃以上であり、かつ線熱膨張係数が60×10−7/℃以下であるため、耐熱性が要求される用途に好適に使用できる。
紫外線吸収成分としては、Ti,V,Cr,Mn,Fe,Cu,Ag,Ni,Zn,Sn,Pb,Bi,Tl,Ce,Pr,Sm,Eu,Tb,Dy,Ho,Er,Tmからなる群より選ばれる1種以上の元素または/およびCdS、CdSe、ハロゲン化銅からなる群より選ばれる1種以上の化合物が使用できる。Ti,V,Cr,Mn,Fe,Cu,Ag,Ni,Zn,Sn,Pb,Bi,Tl,Ce,Pr,Sm,Eu,Tb,Dy,Ho,Er,Tmは一般にガラス中ではイオンとして存在し、その価数や周囲の環境によって光吸収端が変化するが、適切な価数や周囲の環境を与えることにより、光吸収端を350〜450nm程度とすることが可能であり、これにより波長350〜450nmの紫外線を吸収する役割を担う。ちなみに、イオンとしてはTi4+,V5+,Cr6+,Mn4+,Fe3+,Cu,Ag,Ni2+,Zn2+,Sn4+,Pb2+,Bi3+,Tl,Ce3+,Pr3+,Sm3+,Eu2+,Tb3+,Dy3+,Ho3+,Er3+,Tm3+などが波長350〜450nmの紫外線を吸収できる可能性が有る。また、CdS、CdSe、ハロゲン化銅などはガラス中でコロイドまたは微結晶として存在することにより、波長350〜450nm程度の紫外線を吸収する役割を担う。
また、紫外線吸収成分としてはCe3+、Eu2+からなる群より選ばれる1種以上のイオンが、とくに波長350〜400nm程度の紫外線を効率良く吸収するため特に好ましい。
ただし紫外線吸収成分は、多量に添加するとガラスに好ましからざる着色を与えたり、ガラスの安定性を損なうことがあるため、10モル%以下に抑えることが好ましい。
以上のような構成のガラスとすることにより、例えば、350nm以下、より好ましくは400nm以下の波長の紫外線を、80%/cm以上、より好ましくは90%/cm以上で遮蔽することが可能な紫外線遮蔽ガラスを得ることが可能となる。
さらに、本発明のガラスは、歪点が650℃以上であるため、通常のガラスに較べて高い温度での使用に耐えうる。また、線熱膨張係数が60×10−7/℃以下であるため、ヒートショックに強いという特徴も有する。
また、本発明のガラスの製造方法は、紫外線吸収成分、元素(M)、Al及びSiを含む原料粉末を容器に入れ、混合後、電気溶融法により還元雰囲気下で溶融することを特徴としている。これにより、CeをCe3+、EuをEu2+の状態でガラス中に存在させることができる。
また他の元素については、紫外線吸収に適した価数に調製するため、酸化雰囲気および還元雰囲気を各々選択して溶融を行う必要がある。たとえば、TiやVなどは、最大価数であるTi4+およびV5+が紫外線吸収に適しているため、酸化雰囲気下で溶融を行うことが好ましい。いっぽうCuなどは、Cuが紫外線吸収に適しているため還元雰囲気下で溶融を行うことが好ましい。
本発明のガラス部材は、紫外線遮蔽を必要とし、かつ耐熱性が必要とされる投射型ディスプレー用の紫外線遮蔽ガラス部材であり、ここでいう投射型ディスプレーとは液晶プロジェクター、DLP、フロントプロジェクションテレビ、リアプロジェクションテレビなどである。
さらに、本発明のガラス部材は紫外線遮蔽を必要とし、かつフッ素および/またはその化合物のガスおよび/またはプラズマ耐食性、および/または耐熱性を必要とされる半導体製造装置、液晶製造装置用の紫外線遮蔽ガラス部材である。
更に本発明をその製造方法を例示することによって詳しく説明するが、本発明はこれらの製造法により何ら限定されるものではない。
まず、本発明のガラスに使用される原料は、水晶、溶融シリカ、SiCl、Alの酸化物、硝酸塩、前記元素(M)の酸化物、炭酸塩、硝酸塩、などが使用可能である。紫外線吸収成分であるTi,V,Cr,Mn,Fe,Cu,Ag,Ni,Zn,Sn,Pb,Bi,Tl,Ce,Pr,Sm,Eu,Tb,Dy,Ho,Er,Tmは、その酸化物、炭酸塩、硝酸塩などが使用可能である。ガラス化の方法としては、電気溶融法、プラズマ溶融法、酸水素炎溶融法などが使用可能であるが、本発明の効果を発揮させるためには、成分の揮発、炉材との反応等を考慮すれば、広い組成範囲において良好な原料の溶融、ガラス化を実現可能な電気溶融により製造することが好ましい。また、特に紫外線吸収効率の高いCe3+,Eu2+をガラス中で安定に存在させるためには溶融を還元雰囲気下で行うことが好ましい。
以下、製造方法を例示することによって更に詳しく説明する。
水晶粉末とAlの酸化物粉末と前記元素(M)の酸化物粉末、紫外線吸収成分の酸化物粉末を容器に入れ、十分に攪拌・混合する。これを電気溶融法にて溶融し本発明の紫外線遮蔽ガラスを得る。
また他の方法では、水晶粉末とAlの酸化物粉末と前記元素(M)の酸化物粉末、紫外線吸収成分の酸化物粉末をエタノール等の溶媒とともに容器に入れ、十分攪拌しながら溶媒を蒸発させる。これにより水晶粉末表面には、Alの酸化物と前記元素(M)の酸化物粉末、紫外線吸収成分の酸化物粉末が付着する。これを電気溶融法にて溶融し本発明の紫外線遮蔽ガラスを得る。
また他の方法では、Alの硝酸塩と前記元素(M)の硝酸塩、紫外線吸収成分の硝酸塩とを水等の溶媒に溶解させ、この溶液に水晶粉末を入れ、十分攪拌しながら溶媒を蒸発させる。これにより水晶粉末表面にはAl、前記元素(M)、紫外線吸収成分の硝酸塩が析出する。これを電気溶融法または酸水素炎溶融法、好ましくは電気溶融法にて溶融し本発明の紫外線遮蔽ガラスを得る。
このようにして得た紫外線遮蔽ガラスは基本的にはガラス質であることが望ましいが、微結晶が析出していても構わない。
また、この紫外線遮蔽ガラスは気泡や粒界を持たず緻密であることが望ましい。これはフッ素および/まはたその化合物のガスおよび/またはプラズマによる減肉現象が粒界や気泡のある場所で特に進行しやすいためであり、また粒界や気泡の存在は機械的特性、光学的特性の悪化にもつながるためである。
本発明により、紫外線遮蔽能とフッ素および/まはたその化合物のガスおよび/またはプラズマ耐食性、および耐熱性を兼ね備えたガラスが得られる。このガラスは、投射型プロジェクター、半導体製造装置、液晶製造装置に使用可能であり、その性能を向上させることが可能となる。特に投射型プロジェクター用の紫外線遮蔽フィルターやプラズマエッチング装置の窓材などに使用することにより、人体に有害な紫外線や素子に影響を与える紫外線を吸収し、その性能を向上させることが可能となる。
以下、本発明を実施例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
粒径200μmの水晶粉末、Al粉末、La粉末を、モル比で、56:19:25の割合で計り取り、さらに紫外線吸収成分として全量に対して0.5モル%のCeO粉末を加え十分攪拌・混合し、これを電気溶融炉にて溶融しガラスとした。作製したガラスを切り出し、両面を研磨し2mm厚とし、分光光度計にて直線透過率を測定した。
次に、高温粘度計によりガラスの歪点を測定した。歪点とは、粘度=Logη(Pa・s)が13.5となる温度であり、この温度以下ではガラスは粘性流動を起こさないため、耐熱性の尺度となる。さらに、熱膨張計により200℃における線熱膨張係数を測定した。
次に、作製したガラスからスライドグラス大の板材を切り出し、これを鏡面研磨し、研磨面にマスクを施した。これを平行平板型プラズマエッチング装置(アネルバ製:DEM−451)の電極上に配置し、CF/O/Ar混合ガス中で300W、4時間プラズマエッチングを行った。その後マスクを除去し、マスク部(非エッチング部)とエッチング部の段差を表面粗さ計にて測定することでエッチング速度を求めた。なおエッチング速度は、比較例3に示す石英ガラスのエッチング速度を1.0とした時の値で示した。
直線透過率の測定結果を図1に、その他の結果を表1に示す。
実施例2
紫外線吸収成分をEu粉末0.25モル%とした以外は実施例1と同様の手順でガラスを作製し、各物性を測定した。直線透過率の測定結果を図1に、その他の結果を表1に示す。
実施例3
La粉末の替わりにMgO粉末を用いたこと以外は、実施例1と同様の手順でガラスを作製し、歪点、線熱膨張係数、エッチング速度を測定した。結果を表1に示す。
比較例1
粒径200μmの水晶粉末、Al粉末、La粉末を、モル比で、56:19:25の割合で計り取り、これらを十分攪拌・混合し、実施例1と同様の手順でガラスを作製し、各物性を測定した。直線透過率の測定結果を図1に、その他の結果を表1に示す。
比較例2
La粉末の替わりにMgO粉末を用いたこと以外は、比較例1と同様の手順でガラスを作製し、歪点、線熱膨張係数、エッチング速度を測定した。結果を表1に示す。
比較例3
火炎溶融法により作製した市販石英ガラス(溶融石英)について、実施例1と同様に各物性を測定した。直線透過率の測定結果を図1に、その他の結果を表1に示す。
比較例4
市販Pbガラス(SiO:PbO:KO:NaO=45:45:5:5%)を粉砕し、紫外線吸収成分として全量に対して0.5モル%のCeO粉末を加え十分攪拌・混合し、これを電気溶融炉にて溶融しガラスとした。さらに、実施例1と同様に歪点、線熱膨張係数、エッチング速度を測定した。結果を表1に示す。
図1から、実施例1及び実施例2で示した本発明によるガラスは波長350〜450nm以下の紫外線を効率良く吸収するのに対し、比較例1で示した紫外線吸収成分を添加していないガラス、および比較例3で示した石英ガラスは吸収端波長が短く、紫外線を充分に吸収できていないことが判る。
また、表1からは、実施例1〜3および比較例1〜2のガラスは歪点が760℃以上、線熱膨張係数が50×10−7/℃以下であり、かつ相対エッチング速度が0.1であり、耐熱性および耐食性を兼ね備えていることがわかる。いっぽう比較例3の石英ガラスは耐熱性は高いが、耐食性が劣ることが判る。また比較例4のCe添加Pbガラスは、耐熱性および耐食性のいずれも劣ることが判る。
Figure 2005119924
実施例1、実施例2、比較例1及び比較例3で得られたガラスの直線透過率の波長依存性を示す図である。

Claims (13)

  1. O、Si、Alと、周期律表第2A族元素、第3A族元素及び第4A族元素からなる群より選ばれる1種以上の元素(M)とを含有し、かつ紫外線吸収成分を含有することを特徴とする紫外線遮蔽ガラス。
  2. 元素(M)が、Mg,Ca,Sr,Ba,YおよびLaからなる群より選ばれる1種以上の元素であることを特徴とする請求項1に記載の紫外線遮蔽ガラス。
  3. Alと元素(M)の総量(Al+M)が、金属元素の原子%で30〜65%、かつAlと元素(M)の原子比(Al/M)が0.5〜3であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の紫外線遮蔽ガラス。
  4. 紫外線吸収成分として、Ti,V,Cr,Mn,Fe,Cu,Ag,Ni,Zn,Sn,Pb,Bi,Tl,Ce,Pr,Sm,Eu,Tb,Dy,Ho,Er,Tmからなる群より選ばれる1種以上の元素または/およびCdS、CdSe、ハロゲン化銅からなる群より選ばれる1種以上の化合物を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の紫外線遮蔽ガラス。
  5. 紫外線吸収成分としてCe3+、Eu2+からなる群より選ばれる1種以上のイオンを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の紫外線遮蔽ガラス。
  6. 歪点が650℃以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の紫外線遮蔽ガラス。
  7. 線熱膨張係数が60×10−7/℃以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の紫外線遮蔽ガラス。
  8. 紫外線吸収成分、元素(M)、Al及びSiを含む原料粉末を容器に入れ、混合後、電気溶融法により還元雰囲気下で溶融することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の紫外線遮蔽ガラスの製造方法。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の紫外線遮蔽ガラスからなり、かつ紫外線を放射するランプを使用する装置に用いられることを特徴とする紫外線遮蔽ガラス部材。
  10. 請求項9に記載の紫外線遮蔽ガラス部材を備えた投射型ディスプレー。
  11. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の紫外線遮蔽ガラスからなり、かつフッ素および/またはその化合物のガスおよび/またはプラズマを使用する装置に用いられることを特徴とする紫外線遮蔽ガラス部材。
  12. 請求項11に記載の紫外線遮蔽ガラス部材を備えた半導体製造装置。
  13. 請求項11に記載の紫外線遮蔽ガラス部材を備えた液晶製造装置。
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