JP2005119909A - 酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子、該微粒子の製造方法および該微粒子を含む被膜付基材 - Google Patents

酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子、該微粒子の製造方法および該微粒子を含む被膜付基材 Download PDF

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Abstract

【課題】 屈折率が低く且つ導電性を有する酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子を提供する。
【解決手段】 この酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子は、多孔質シリカ系微粒子または内部に空洞を有するシリカ系微粒子に酸化アンチモンが被覆されてなる。この酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子の屈折率は1.35〜1.60の範囲にあり、体積抵抗値は10〜5000Ω/cmの範囲にあり、平均粒子径は5〜300nmの範囲にあり、酸化アンチモン被覆層の厚さは0.5〜30nmの範囲にある。
【選択図】 なし

Description

本発明は、低屈折率で導電性を有する酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子、該微粒子の製造方法および該微粒子を含んでなる被膜付基材に関するものである。
従来、粒径が0.1〜300μm程度の中空シリカ粒子は公知である(特許文献1、特許文献2など参照)。また、珪酸アルカリ金属水溶液から活性シリカをシリカ以外の材料からなるコア上に沈殿させ、該材料をシリカシェルを破壊させることなく除去することによって、稠密なシリカシェルからなる中空粒子を製造する方法が公知である(特許文献3など参照)。
さらに、外周部が殻、中心部が中空で、殻は外側が緻密で内側ほど粗な濃度傾斜構造をもったコア・シェル構造であるミクロンサイズの球状シリカ粒子が公知である(特許文献4など参照)。
また、本願出願人は先に、多孔性の無機酸化物微粒子の表面をシリカ等で完全に被覆することにより、低屈折率のナノメーターサイズの複合酸化物微粒子が得られることを提案すると共に(特許文献5参照)、さらに、シリカとシリカ以外の無機酸化物からなる複合酸化物の核粒子にシリカ被覆層を形成し、ついでシリカ以外の無機酸化物を除去し、必要に応じてシリカを被覆することによって、内部に空洞を有する低屈折率のナノメーターサイズのシリカ系微粒子が得られることを提案している(特許文献6参照)。
上記した各粒子は低屈折率であり、各種表示装置において反射防止膜中に配合して用いられているが、反射防止膜の透明性やヘーズの点から粒子径が概ね0.2μm以下の微粒子が用いられている。また、使用方法によっては多孔質粒子も同様に反射防止性能を発揮することから表示装置の反射防止膜として用いられている。
一方、表示装置などの電子機器は、帯電に起因するゴミや埃が付着する問題を有しており、また、電子機器から放出される電磁波による人体への影響も問題視されている。このため、膜中に導電性材料を配合した帯電防止膜、電磁波遮蔽膜等を表示装置等の表面に設けることが行われており、このときの導電性材料として銀や銀−パラジウムなどの金属微粒子、スズドープ酸化インジウム、アンチモンドープ酸化スズ等の酸化物系微粒子が導電性材料として用いられている。しかしながら、これらの導電性微粒子は屈折率が高く、金属微粒子は着色していることから使用に際して、配合量、粒子径、分散性等の他、経済性において制約があった。
特開平6ー330606号公報 特開平7ー013137号公報 特表2000ー500113号公報 特開平11ー029318号公報 特開平7ー133105号公報 特開2001−233611号公報
本発明は、屈折率が低く且つ導電性を有する酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子とその製造方法、および該微粒子を含んでなる被膜付基材を提供することを発明が解決しようとする課題としている。
本発明の酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子は、多孔質シリカ系微粒子または内部に空洞を有するシリカ系微粒子に酸化アンチモンが被覆された微粒子であって、屈折率が1.35〜1.60の範囲にあり、体積抵抗値が10〜5000Ω/cmの範囲にあることを特徴とする。
前記酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子の平均粒子径が5〜300nmの範囲にあり、酸化アンチモン被覆層の厚さが0.5〜30nmの範囲にあることが好ましい。
本発明の酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子の製造方法は、多孔質シリカ系微粒子または内部に空洞を有するシリカ系微粒子の分散液にアンチモン酸分散液を添加し、シリカ系微粒子の表面にアンチモン酸を被覆することを特徴とする。
前記内部に空洞を有するシリカ系微粒子分散液は、下記の工程(a)、(b)によって得られることが好ましい。
(a)珪酸塩の水溶液および/または酸性珪酸液と、アルカリ可溶の無機化合物水溶液とをアルカリ水溶液中に、または、必要に応じて種粒子が分散したアルカリ水溶液中に同時に添加して、シリカをSiO2で表し、シリカ以外の無機酸化物をMOXで表したときのモル比MOX/SiO2が0.3〜1.0の範囲にある複合酸化物微粒子分散液を調製する際に、複合酸化物微粒子の平均粒子径が概ね5〜50nmになった時点で電解質塩を電解質塩のモル数(ME)とSiO2 のモル数(MS)との比(ME)/(MS)が0.1〜10の範囲で添加して複合酸化物微粒子分散液を調製する工程
(b)前記複合酸化物微粒子分散液に、必要に応じてさらに電解質塩を加え、ついで酸を加えて前記複合酸化物微粒子を構成する珪素以外の元素の少なくとも一部を除去してシリカ系微粒子の分散液を調製する工程
本発明の被膜付基材は、前記酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子と被膜形成用マトリックスとを含む被膜が単独でまたは他の被膜とともに基材表面上に形成されたことを特徴とする。
本発明によれば、低屈折率で導電性を有する酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子を得ることができる。また、帯電防止性能、反射防止性能に優れるとともに密着性、強度、透明性等にも優れた被膜付基材を得ることができる。
特に、屈折率が低い基材を用いる場合、導電層に屈折率の高い導電性微粒子を用いると基材と導電層の屈折率差が大きく干渉縞が発生することがあるが、本発明の酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子を用いれば干渉縞の発生を確実に防止することができる。
1.酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子
本発明に係る酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子は、多孔質シリカ系微粒子または内部に空洞を有するシリカ系微粒子が酸化アンチモン被覆層によって被覆されている。
前記多孔質シリカ系微粒子には、多孔質のシリカ微粒子とシリカを主成分とする複合酸化物微粒子が含まれ、本願出願人の出願による特開平7ー133105号公報に開示した、多孔性の無機酸化物微粒子の表面をシリカ等で被覆した低屈折率のナノメーターサイズの複合酸化物微粒子は好適に用いることができる。
また、内部に空洞を有するシリカ系微粒子としては、本願出願人の出願による特開2001−233611号公報に開示した、シリカとシリカ以外の無機酸化物からなり、内部に空洞を有する低屈折率のナノメーターサイズのシリカ系微粒子も好適に用いることができる。
このような多孔質シリカ系微粒子または内部に空洞を有するシリカ系微粒子は、平均粒子径が4〜270nm、さらには8〜170nmの範囲にあることが好ましい。平均粒子径が4nm未満のシリカ系微粒子は得ることが困難であり、得られたとしても安定性に欠けることがあり、単分散の酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子が得られないことがある。平均粒子径が270nmを越えると、得られる酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子の平均粒子径が300nmを越えることがあり、このような酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子を用いた透明被膜は透明性が低下したり、ヘーズが高くなることがある。
前記多孔質シリカ系微粒子または内部に空洞を有するシリカ系微粒子の屈折率は、シリカの屈折率である1.45以下、さらには1.40以下であることが好ましい。なお、屈折率が1.45〜1.46である非孔質のシリカ微粒子を単独で用いることもできるが、反射防止性能が不充分となることがある。
前記シリカ系微粒子は、被覆層の平均厚さが0.5〜30nm、好ましくは1〜10nmの範囲にある酸化アンチモンで被覆されている。被覆層の平均厚さが0.5nm未満の場合は、シリカ系微粒子を完全に被覆できないことがあり、得られる酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子の導電性が不充分となることがある。被覆層の厚さが30nmを越えると、導電性の向上効果が小さくなり、酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子の平均粒子径が小さい場合には屈折率が不充分となる。
本発明に係る酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子は、平均粒子径が5〜300nm、さらには10〜200nmの範囲にあることが好ましい。酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子の平均粒子径が5nm未満の場合は、得ることが困難であり、得られたとしても凝集粒子が存在し分散性が不充分であるために透明被膜に用いた場合、透明性、ヘーズ、被膜強度、基材との密着性等が不充分となることがある。酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子の平均粒子径が300nmを越えると透明被膜は透明性が低下したり、ヘーズが高くなることがある。また、基材との密着性が不充分となることがある。
酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子の屈折率は1.35〜1.60、さらには1.35〜1.50の範囲にあることが好ましい。屈折率が1.35未満のものは得ることが困難であり、得られたとしても粒子強度が不充分となる。他方、屈折率が1.60を越えると、基材の屈折率にもよるが透明被膜の反射防止性能が不充分となる。
酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子の体積抵抗値は10〜5000Ω/cm、さらには10〜2000Ω/cmの範囲にあることが好ましい。体積抵抗値が10Ω/cm未満のものは得ることが困難であり、得られたとしても屈折率が1.6を越え、透明被膜の反射防止性能が不充分となる。他方、体積抵抗値が5000Ω/cmを越えると、透明被膜の帯電防止性能が不充分となる。
本発明の酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子は、必要に応じて常法によりシランカップリング剤により表面処理して用いることができる。
2.酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子の製造方法
本発明に係る酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子の製造方法は、多孔質シリカ系微粒子または内部に空洞を有するシリカ系微粒子の分散液にアンチモン酸分散液(水溶液)を添加し、シリカ系微粒子の表面にアンチモン酸を被覆することを特徴としている。
前記多孔質シリカ系微粒子としては、多孔質のシリカ微粒子、多孔質のシリカを主成分とする複合酸化物微粒子を用いる。ここで、多孔質微粒子とは微粒子の平均粒子径から計算した微粒子の外部表面積よりも滴定法あるいはBET法等で測定した表面積が大きい微粒子をいい、このような多孔質シリカ系微粒子としては、本願出願人の出願による特開平7ー133105号公報に開示した、多孔性の無機酸化物微粒子の表面をシリカ等で被覆した低屈折率のナノメーターサイズの複合酸化物微粒子は好適に用いることができる。
また、内部に空洞を有するシリカ系微粒子としては、本願出願人の出願による特開2001−233611号公報に開示した、シリカとシリカ以外の無機酸化物からなり、内部に空洞を有する低屈折率のナノメーターサイズのシリカ系微粒子も好適に用いることができる。なお、空洞については、微粒子断面の透過型電子顕微鏡写真(TEM)を観察することによって確認することができる。
まず、多孔質シリカ系微粒子または内部に空洞を有するシリカ系微粒子の分散液を調製する。分散液の濃度は固形分として0.1〜40重量%、さらには0.5〜20重量%の範囲にあることが好ましい。固形分濃度が0.1重量%未満の場合は、生産効率が低く、他方、固形分濃度が40重量%を越えると得られる酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子が凝集することがあり、被膜付基材に使用する際に、被膜中の分散性が低下し、被膜の透明性が低下したり、ヘーズが悪化することがある。
別途、アンチモン酸の分散液(水溶液)を調製する。アンチモン酸の調製方法としては、多孔質シリカ系微粒子または内部に空洞を有するシリカ系微粒子の細孔や空洞を埋めることなく、微粒子表面に酸化アンチモンの被覆層を形成することができれば特に制限はないが、以下に例示する方法は均一で薄い酸化アンチモンの被覆層を形成することができるので好ましい。
具体的には、アンチモン酸アルカリ水溶液を陽イオン交換樹脂で処理してアンチモン酸(ゲル)分散液を調製し、ついで、陰イオン交換樹脂で処理する。アンチモン酸アルカリ水溶液としては、本願出願人の出願による特開平2−180717号公報に開示した、酸化アンチモンゾルの製造方法に用いるアンチモン酸アルカリ水溶液は好適である。
アンチモン酸アルカリ水溶液は、三酸化アンチモン(Sb23)、アルカリ物質および過酸化水素を反応させて得たものであることが好ましく、酸化アンチモンとアルカリ物質と過酸化水素のモル比を1:2.0〜2.5:0.8〜1.5好ましくは、1:2.1〜2.3:0.9〜1.2とし、三酸化アンチモンとアルカリ物質を含む系に、過酸化水素を三酸化アンチモン1mole当り、0.2mole/hr以下の速度で添加して得られる。
このとき使用される三酸化アンチモンは粉末、特に平均粒子径が10μm以下の微粉末のものが好ましく、またアルカリ物質としては、LiOH、KOH、NaOH、Mg(OH)2、Ca(OH)2等を挙げることができ、中でもKOH,NaOHなどのアルカリ金属水酸化物が好ましい。これらのアルカリ物質は、得られるアンチモン酸溶液を安定化させる効果を有する。
まず、水に所定量のアルカリ物質と三酸化アンチモンを加えて三酸化アンチモン懸濁液を調製する。この三酸化アンチモン懸濁液の三酸化アンチモン濃度はSb23として3〜15重量%の範囲とすることが望ましい。ついで、この懸濁液を50℃以上、好ましくは80℃以上に加温し、これに濃度が5〜35重量%の過酸化水素水を三酸化アンチモン1mole当り過酸化水素0.2mole/hr以下の速度で添加する。過酸化水素の添加速度が0.2mole/hrより速い場合は、得られる酸化アンチモン微粒子の粒子径が大きくなり、粒子径分布が広くなるので好ましくない。
また、過酸化水素の添加速度が非常に遅い場合は生産量が上らないので過酸化水素の添加速度は0.04mole/hr〜0.2mole/hrの範囲、特に0.1mole/hr〜0.15mole/hrの範囲が好ましい。また、三酸化アンチモンに対する過酸化水素のモル比が小さくなるに従って得られる酸化アンチモン微粒子の粒子径は小さくなる傾向を示すが、0.8より小さい場合は未溶解の三酸化アンチモンが多くなるので望ましくない。また、モル比が1.5よりも大きい場合は、得られる酸化アンチモン微粒子の粒子径が大きくなるので好ましくない。
上記反応で得られたアンチモン酸アルカリ(MHSbO3:Mがアルカリ金属の場合)水溶液を、必要に応じて未溶解の残渣を分離した後、さらに必要に応じて希釈し、陽イオン交換樹脂で処理し、アルカリイオンを除去することによってアンチモン酸ゲル((HSbO3−)n)分散液を調製する。
また、アンチモン酸アルカリ水溶液には、スズ酸アルカリ水溶液、リン酸ナトリウム水溶液等のドーピング剤を含む水溶液が含まれていてもよい。このようなドーピング剤が含まれているとさらに導電性の高い酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子が得られる。
ここで、アンチモン酸は、(HSbO3−)n(n=2以上の重合体)で表すことができ、粒子径が1〜5nm程度のアンチモン酸(HSbO3−)の重合物からなり、微粒子が凝集し、ゲル状態を呈している。
陽イオン交換樹脂で処理する際のアンチモン酸アルカリ水溶液の濃度は、固形分(Sb25)として0.01〜5重量%、さらには0.1〜3重量%の範囲にあることが好ましい。固形分として0.01重量%未満の場合は、生産効率が低く、他方、5重量%を越えると、アンチモン酸の大きな凝集体が生成することがあり、アンチモン酸によるシリカ系微粒子の被覆ができにくく、できたとしても不均一となることがある。
陽イオン交換樹脂の使用量は得られるアンチモン酸分散液のpHが1〜4、さらには1.5〜3.5の範囲とすることが好ましい。pH1未満の場合は、鎖状粒子にならず凝集粒子が生成する傾向にあり、他方、pH4を越えると単分散粒子が生成する傾向にある。
また、アンチモン酸分散液のpHが1未満の場合は、酸化アンチモンの溶解度が高いために所定量の酸化アンチモンの被覆が困難となり、アンチモン酸分散液のpHが4を越えると得られる酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子が凝集体となることがあり、被膜中での分散性が低下したり、被膜付基材の帯電防止効果が不充分となることがある。
ついで、アンチモン酸分散液と多孔質シリカ系微粒子または内部に空洞を有するシリカ系微粒子の分散液とを混合し、50〜250℃、好ましくは70〜120℃で、通常1〜24時間熟成を行うことによって酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子分散液を得ることができる。
アンチモン酸分散液と前記シリカ系微粒子分散液との混合割合は、シリカ系微粒子を固形分として100重量部に、アンチモン酸をSb25として1〜200重量部、好ましくは5〜100重量部となるように添加する。アンチモン酸の混合割合が1重量部未満の場合は、被覆が不均一であったり、被覆層の厚さが不充分となり、酸化アンチモンで被覆する効果、即ち、導電性を付与、向上する効果が充分得られないことがある。アンチモン酸の混合割合が200重量部を越えても、被覆に寄与しない酸化アンチモンが増加したり、得られる酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子の導電性がさらに向上することもなく、屈折率が1.60を越えて高くなることがある。
混合した分散液の濃度は固形分として1〜40重量%、さらには2〜30重量%の範囲にあることが好ましい。混合分散液の濃度が1重量%未満の場合は、酸化アンチモンの被覆効率が不充分であったり、生産効率が低下する。他方、40重量%を越えると、アンチモン酸の使用量が多い場合に、得られる酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子が凝集することがある。
熟成温度が50℃未満の場合は、酸化アンチモン被覆層が緻密にならないためか、導電性の向上効果が充分得られないことがある。熟成温度が200℃を越えると、多孔質シリカ系微粒子を用いた場合に多孔性が減少し、得られる酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子の屈折率が充分低下しないことがある。
なお、アンチモン酸分散液とシリカ系微粒子分散液との混合については、上記のように一時に添加することもできるが、多孔質シリカ系微粒子または内部に空洞を有するシリカ系微粒子の分散液にアンチモン酸ゲル分散液を時間をかけて、連続的にあるいは断続的に添加して混合することもできる。
このようにして得られた酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子分散液は、pHが概ね1〜4の範囲にある。
また、このときの酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子は、屈折率が1.35〜1.60の範囲にあり、体積抵抗値が10〜5000Ω/cmの範囲にあることが好ましく、平均粒子径が5〜300nmの範囲にあり、酸化アンチモン被覆層の厚さが0.5〜30nmの範囲にあることが好ましい。
本発明に用いる内部に空洞を有するシリカ系微粒子分散液は下記の工程(a)、(b)によって得られることが好ましい。
(a)珪酸塩の水溶液および/または酸性珪酸液と、アルカリ可溶の無機化合物水溶液とをアルカリ水溶液中に、または、必要に応じて種粒子が分散したアルカリ水溶液中に同時に添加して、シリカをSiO2で表し、シリカ以外の無機酸化物をMOXで表したときのモル比MOX/SiO2が0.3〜1.0の範囲にある複合酸化物微粒子分散液を調製する際に、複合酸化物微粒子の平均粒子径が概ね5〜50nmになった時点で電解質塩を電解質塩のモル数(ME)とSiO2 のモル数(MS)との比(ME)/(MS)が0.1〜10の範囲で添加して複合酸化物微粒子分散液を調製する工程
(b)前記複合酸化物微粒子分散液に、必要に応じてさらに電解質塩を加え、ついで酸を加えて前記複合酸化物微粒子を構成する珪素以外の元素の少なくとも一部を除去してシリカ系微粒子の分散液を調製する工程
工程(a)
珪酸塩としては、アルカリ金属珪酸塩、アンモニウム珪酸塩および有機塩基の珪酸塩から選ばれる1種または2種以上の珪酸塩が好ましく用いられる。アルカリ金属珪酸塩としては、珪酸ナトリウム(水ガラス)や珪酸カリウムが、有機塩基としては、テトラエチルアンモニウム塩などの第4級アンモニウム塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミン類を挙げることができ、アンモニウムの珪酸塩または有機塩基の珪酸塩には、珪酸液にアンモニア、第4級アンモニウム水酸化物、アミン化合物などを添加したアルカリ性溶液も含まれる。
酸性珪酸液としては、珪酸アルカリ水溶液を陽イオン交換樹脂で処理すること等によって、アルカリを除去して得られる珪酸液を用いることができ、特に、pH2〜pH4、SiO2濃度が約7重量%以下の酸性珪酸液が好ましい。
無機酸化物としては、Al23、B23、TiO2、ZrO2、SnO2、Ce23、P25、Sb23、MoO3、ZnO2、WO3等の1種または2種以上を挙げることができる。2種以上の無機酸化物として、TiO2−Al23、TiO2−ZrO2等を例示することができる。
このような無機酸化物の原料として、アルカリ可溶の無機化合物を用いることが好ましく、前記した無機酸化物を構成する金属または非金属のオキソ酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、第4級アンモニウム塩を挙げることができ、より具体的には、アルミン酸ナトリウム、四硼酸ナトリウム、炭酸ジルコニルアンモニウム、アンチモン酸カリウム、錫酸カリウム、アルミノ珪酸ナトリウム、モリブデン酸ナトリウム、硝酸セリウムアンモニウム、燐酸ナトリウム等が適当である。
複合酸化物微粒子分散液を調製するためには、予め、前記無機化合物のアルカリ水溶液を個別に調製するか、または、混合水溶液を調製しておき、この水溶液を目的とするシリカとシリカ以外の無機酸化物の複合割合に応じて、アルカリ水溶液中に、好ましくはpH10以上のアルカリ水溶液中に攪拌しながら徐々に添加する。
アルカリ水溶液中に添加するシリカ原料と無機化合物の添加割合は、シリカ成分をSiO2で表し、シリカ以外の無機化合物をMOXで表したときのモル比MOX/SiO2が0. 3〜1. 0、特に、0. 35〜0. 85の範囲となるようにすることが好ましい。MOX/SiO2が0. 3未満では、最終的に得られるシリカ系微粒子の空洞容積が十分大きくならず、他方、MOX/SiO2が1. 0を越えると、球状の複合酸化物微粒子を得ることが困難となり、この結果、得られる中空微粒子中の空洞容積の割合が低下する。
モル比MOX/SiO2が0. 3〜1. 0の範囲にあれば、複合酸化物微粒子の構造は主として、珪素と珪素以外の元素が酸素を介在して交互に結合した構造となる。即ち、珪素原子の4つの結合手に酸素原子が結合し、この酸素原子にはシリカ以外の元素Mが結合した構造が多く生成し、後述の工程(b)でシリカ以外の元素Mを除去する際、元素Mに随伴させて珪素原子も珪酸モノマーやオリゴマーとして除去することができるようになる。
本発明の製造方法では、複合酸化物微粒子分散液を調製する際に種粒子の分散液を出発原料とすることも可能である。この場合には、種粒子として、SiO2、Al23、TiO2、ZrO2、SnO2およびCeO2等の無機酸化物またはこれらの複合酸化物、例えば、SiO2−Al23、TiO2−Al23、TiO2−ZrO2、SiO2−TiO2、SiO2−TiO2−Al23等の微粒子が用いられ、通常、これらのゾルを用いることができる。このような種粒子の分散液は、従来公知の方法によって調製することができる。例えば、上記無機酸化物に対応する金属塩、金属塩の混合物あるいは金属アルコキシド等に酸またはアルカリを添加して加水分解し、必要に応じて熟成することによって得ることができる。
この種粒子分散アルカリ水溶液中に、好ましくはpH10以上に調整した種粒子分散アルカリ水溶液中に前記化合物の水溶液を、上記したアルカリ水溶液中に添加する方法と同様にして、攪拌しながら添加する。このように、種粒子を種として複合酸化物微粒子を成長させると、成長粒子の粒径コントロールが容易であり、粒度の揃ったものを得ることができる。種粒子分散液中に添加するシリカ原料および無機酸化物の添加割合は、前記したアルカリ水溶液に添加する場合と同じ範囲とする。
上記したシリカ原料および無機酸化物原料はアルカリ側で高い溶解度をもっている。しかしながら、この溶解度の高いpH領域で両者を混合すると、珪酸イオンおよびアルミン酸イオンなどのオキソ酸イオンの溶解度が低下し、これらの複合物が析出してコロイド粒子に成長したり、あるいは、種粒子上に析出して粒子成長が起こる。
上記複合酸化物微粒子分散液の調製に際し、シリカ原料として下記化学式(1)に示す有機珪素化合物および/またはその加水分解物をアルカリ水溶液中に添加しても良い。
nSiX(4-n) ・・・(1)
〔但し、R:炭素数1〜10の非置換または置換炭化水素基、X:炭素数1〜4のアルコキシ基、シラノール基、ハロゲンまたは水素、n:0〜3の整数〕
該有機珪素化合物としては、具体的に、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルジメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシトリプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、トリメチルシラノール、メチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、ビニルトリクロルシラン、トリメチルブロモシラン、ジエチルシラン等が挙げられる。
上記有機珪素化合物でnが1〜3の化合物は親水性に乏しいので、予め加水分解しておくことにより、反応系に均一に混合できるようにすることが好ましい。加水分解には、これら有機珪素化合物の加水分解法として周知の方法を採用することができる。加水分解触媒として、アルカリ金属の水酸化物や、アンモニア水、アミン等の塩基性のものを用いた場合、加水分解後これらの塩基性触媒を除去して、酸性溶液にして用いることもできる。また、有機酸や無機酸などの酸性触媒を用いて加水分解物を調製した場合、加水分解後、イオン交換等によって酸性触媒を除去することが好ましい。なお、得られた有機珪素化合物の加水分解物は、水溶液の形態で使用することが望ましい。ここで水溶液とは加水分解物がゲルとして白濁した状態になく透明性を有している状態を意味する。
本発明では、本工程(a)において、複合酸化物微粒子の平均粒子径が概ね5〜50nmになった時点(このときの複合酸化物微粒子を一次粒子ということがある)で電解質塩を電解質塩のモル数(ME)とSiO2 のモル数(MS)との比(ME)/(MS)が0.1〜10、好ましくは0.2〜8の範囲で添加する。
電解質塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウムなどの水溶性の電解質塩が挙げられる。
なお、電解質塩はこの時点で全量を添加してもよく、アルカリ金属珪酸塩やシリカ以外の無機化合物を添加して複合酸化物微粒子の粒子成長を行いながら連続的にあるいは断続的に添加してもよい。
電解質塩の添加量は、複合酸化物微粒子分散液の濃度にもよるが、前記モル比(ME)/(MS)が0.1未満の場合は、電解質塩を加えた効果が不充分となり、工程(b)で酸を加えて複合酸化物微粒子を構成する珪素以外の元素の少なくとも一部を除去する際に複合酸化物微粒子が球状を維持できず破壊され、内部に空洞を有するシリカ系微粒子を得ることが困難となることがある。このような電解質塩を加える効果についてその理由は明らかではないが、粒子成長した複合酸化物微粒子の表面にシリカが多くなり、酸に不溶性のシリカが複合酸化物微粒子の保護膜的な作用をしているものと考えられる。
前記モル比(ME)/(MS)が10を越えても、前記電解質を添加する効果が向上することもなく、新たな微粒子が生成したり、経済性が低下する。
また、電解質塩を添加する際の一次粒子の平均粒子径が5nm未満の場合は、新たな微粒子が生成して一次粒子の選択的な粒子成長が起きず、複合酸化物微粒子の粒子径分布が不均一となることがある。
電解質塩を添加する際の一次粒子の平均粒子径が50nmを越えると、工程(b)での珪素以外の元素の除去に時間を要したり、困難となることがある。
このようにして得られる複合酸化物微粒子は、後に得られるシリカ系微粒子と同程度の、平均粒子径が4〜270nmの範囲にある。
工程(b)
ついで、複合酸化物微粒子から、該複合酸化物微粒子を構成する珪素以外の元素の一部または全部を除去することにより内部に空洞を有する中空球状のシリカ系微粒子を製造することができる。
本工程では、該複合酸化物微粒子分散液に、必要に応じて再び電解質塩を添加する。このときの電解質塩の添加量は、電解質塩のモル数(ME)とSiO2 のモル数(MS)との比(ME)/(MS)が0.1〜10、好ましくは0.2〜8の範囲で添加する。
次に、複合酸化物微粒子を構成する元素の一部または全部を除去するが、除去する方法としては、例えば鉱酸や有機酸を添加することによって溶解除去したり、あるいは、陽イオン交換樹脂と接触させてイオン交換除去する方法、およびこれらを組み合わせて除去する方法を例示することができる。
このときの複合酸化物微粒子分散液中の複合酸化物微粒子の濃度は処理温度によっても異なるが、酸化物に換算して0.1〜50重量%、特に0.5〜25重量%の範囲にあることが好ましい。濃度が0.1重量%未満では、シリカの溶解量が多くなり、複合酸化物微粒子の形状を維持できないことがあり、できたとしても低濃度のために処理効率が低下する。また、複合酸化物微粒子の濃度が50重量%を越えると、粒子の分散性が不充分となり、珪素以外の元素の含有量が多い複合酸化物微粒子では均一に、あるいは効率的に少ない回数で除去できないことがある。
上記元素の除去は、得られるシリカ系微粒子のMOX/SiO2が、0.0001〜0.2、特に、0.0001〜0.1となるまで行うことが好ましい。
元素を除去した分散液は、限外濾過等の公知の洗浄方法により洗浄することができる。この場合、予め分散液中のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンおよびアンモニウムイオン等の一部を除去した後に限外濾過すれば、分散安定性の高いシリカ系微粒子が分散したゾルが得られる。なお、必要に応じて有機溶媒で置換することによって有機溶媒分散ゾルを得ることができる。
本発明のシリカ系微粒子の製造方法では、ついで、洗浄した後、乾燥し、必要に応じて焼成することができる。このようにして得られたシリカ系微粒子は、内部に空洞を有し、低屈折率となり、該シリカ系微粒子を用いて形成される被膜は低屈折率となり、反射防止性能に優れた被膜が得られる。
本発明のシリカ系微粒子の製造方法では、前記工程(b)で得られたシリカ系微粒子分散液に、アルカリ水溶液と、化学式(1)で表される有機珪素化合物および/またはその部分加水分解物、またはアルカリ金属珪酸塩を脱アルカリして得られる酸性珪酸液を添加し、該微粒子にシリカ被覆層を形成することができる。
nSiX(4-n) ・・・(1)
〔但し、R:炭素数1〜10の非置換または置換炭化水素基、X:炭素数1〜4のアルコキシ基、シラノール基、ハロゲンまたは水素、n:0〜3の整数〕
化学式(1)に示す有機珪素化合物としては、前記したと同様の有機珪素化合物と同じものを用いることができる。化学式(1)において、n=0の有機珪素化合物を用いる場合はそのまま用いることができるが、n=1〜3の有機珪素化合物を用いる場合は前記したと同様の有機珪素化合物の部分加水分解物を用いることが好ましい。
このようなシリカ被覆層は緻密であるために、内部は屈折率の低い気相あるいは液層に保たれ、被膜の形成等に用いる場合、屈折率の高い物質、例えば塗料用樹脂等が内部に進入することがなく、低屈折率の効果の高い被膜を形成することができる。
また、上記において、シリカ被覆層の形成にn=1〜3の有機珪素化合物を用いる場合は有機溶媒への分散性がよく、樹脂との親和性の高いシリカ系微粒子分散液を得ることができる。さらに、シランカップリング剤等で表面処理して用いることができるが、有機溶媒への分散性、樹脂との親和性等に優れているため、このような処理を特別に必要とすることもない。
また、シリカ被覆層の形成に含フッ素有機珪素化合物を用いる場合は、F原子を含む被覆層が形成されるために、得られる粒子はより低屈折率となるとともに有機溶媒への分散性がよく、樹脂との親和性の高いシリカ系微粒子分散液を得ることができる。このような含フッ素有機珪素化合物としては、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルジメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルメチルジメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリクロロシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン等が挙げられる。また、下記化学式(2)、(3)で表される化合物も同様の効果を有することから好適に用いることができる。

3 5
| |
1O−Si−(X)−Si−OR2 ・・・(2)
| |
4 6

3

1O−Si−(X)−R7 ・・・(3)

4
上記化学式(2)、(3)において、R1およびR2は互いに同一であっても異なっていてもよく、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、アルケニル基、水素原子またはハロゲン原子を示す。
3〜R7は互いに同一であっても異なっていてもよく、アルコキシ基、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、アルケニル基、水素原子またはハロゲン原子を示す。
Xは、−(Cabc)−を示し、a は2以上の偶数である整数、b とc は0以上の偶数である整数とする。
例えば、(CH3O)3SiC2461224Si(CH3O)3で表されるメトキシシランは上記化学式(2)で表される化合物の1つである。
上記シリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子は、必要に応じて常温〜300℃、好ましくは50〜250℃で通常1〜24時間程度熟成することができる。熟成を行うとシリカ被覆層が均一でより緻密になり、前述したように屈折率の高い物質が粒子内部に進入することができなくなるため低屈折率効果の高い被膜を形成することができる。
このようにして得られたシリカ系微粒子は、平均粒子径が4〜270nm、さらには8〜170nmの範囲にあることが好ましい。平均粒子径が4nm未満では、充分な空洞が得られず、低屈折率の効果が充分得られないことがある。シリカ系微粒子の平均粒子径が270nmを越えると、得られる酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子の平均粒子径が300nmを越えることがあり、このような酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子を用いた透明被膜は表面に凹凸が生じたり、透明性が低下したり、ヘーズが高くなることがある。なお、本発明のシリカ系微粒子、酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子の平均粒子径は動的光散乱法によって求めることができる。
シリカ系微粒子は、内部に空洞を有している。このため、通常シリカの屈折率が1.45であるのに対し、シリカ系微粒子の屈折率は、1.20〜1.38であった。なお、空洞については、粒子断面の透過型電子顕微鏡写真(TEM)を観察することによって確認することができる。
3.被膜付基材
本発明に係る被膜付基材は、前記酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子と被膜形成用マトリックスとを含む被膜が単独でまたは他の被膜とともに基材表面上に反射防止、帯電防止、ハードコート等の目的で形成されている。
当該基材は、ガラス、ポリカーボネート、アクリル樹脂、PET、TAC等のプラスチックシート、プラスチックフィルム、プラスチックレンズ、プラスチックパネル等の基材、偏光フィルム、陰極線管、蛍光表示管、液晶ディスプレイ、プロジェクションディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ等の基材の表面に被膜を形成したものであり、用途によって異なるが被膜が単独であるいは基材上に保護膜、平坦化膜、高屈折率膜、絶縁膜、導電性樹脂膜、導電性金属微粒子膜、導電性金属酸化物微粒子膜、その他必要に応じて用いるプライマー膜等と組み合わせて形成されている。なお、組み合わせて用いる場合、本発明の被膜が必ずしも最外表面に形成されている必要はない。
このような被膜は、後述する被膜形成用塗布液をディップ法、スプレー法、スピナー法、ロールコート法、バーコート法等の周知の方法で基材に塗布し、乾燥し、更に必要に応じて、加熱あるいは紫外線照射等により硬化して得ることができる。
本発明の被膜付基材の製造に用いる被膜形成用塗布液は、前記した酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子分散液と被膜形成用マトリックスとの混合液であり、必要により有機溶媒が混合されることもある。
被膜形成用マトリックスとは、基材の表面に被膜を形成し得る成分をいい、基材との密着性や硬度、塗工性等の条件に適合する樹脂等から選択して用いることができ、例えば、従来から用いられているポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ブチラール樹脂、フェノール樹脂、酢酸ビニル樹脂、紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂、エマルジョン樹脂、水溶性樹脂、親水性樹脂、これら樹脂の混合物、さらにはこれら樹脂の共重合体や変性体などの塗料用樹脂、または、前記アルコキシシラン等の加水分解性有機珪素化合物およびこれらの部分加水分解物等が挙げられる。
マトリックスとして塗料用樹脂を用いる場合には、例えば、前記酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子分散液の分散媒としての水をアルコール等の有機溶媒で置換した有機溶媒分散液、好ましくは酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子を公知のカップリング剤で処理した後、有機溶媒に分散させた有機溶媒分散液と塗料用樹脂とを適当な有機溶剤で希釈して、塗布液とすることができる。
一方、マトリックスとして加水分解性有機珪素化合物を用いる場合には、例えば、アルコキシシランとアルコールの混合液に、水および触媒としての酸またはアルカリを加えることにより、アルコキシシランの部分加水分解物を得、これに前記酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子分散液を混合し、必要に応じて有機溶剤で希釈して、塗布液とすることができる。
被膜形成用塗布液中の酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子とマトリックスの重量割合は、酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子/マトリックス=1/99〜9/1の範囲が好ましい。重量比が9/1を越えると被膜の強度や基材との密着性が低下して実用性に欠ける一方、1/99未満では当該酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子の添加による被膜の低屈折率化、帯電防止性能、基材との密着性向上、被膜強度向上等の効果が不充分となる。
上記基材の表面に形成される被膜の屈折率は、酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子とマトリックス成分等の混合比率および使用するマトリックスの屈折率によっても異なるが、概ね1.35〜1.65の範囲にあることが好ましい。なお、本発明の酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子自体の屈折率は、1.35〜1.60である。
酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-1)の調製
[シリカ系微粒子(A-1)の調製]
平均粒径5nm、SiO2濃度20重量%のシリカゾル100gと純水1900gの混合物を80℃に加温した。この反応母液のpHは10.5であり、同母液にSiO2として1.17重量%の珪酸ナトリウム水溶液9000gとAl23として0.83重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液9000gとを同時に添加した。その間、反応液の温度を80℃に保持した。反応液のpHは添加直後、12.5に上昇し、その後、殆ど変化しなかった。添加終了後、反応液を室温まで冷却し、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度20重量%のSiO2・Al23一次粒子分散液を調製した。
この一次粒子分散液500gに純水1,700gを加えて98℃に加温し、この温度を保持しながら、濃度0.5重量%の硫酸アンモニウム53,200gを添加し、ついでSiO2として濃度1.17重量%の珪酸ナトリウム水溶液3,000gとAl23としての濃度0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液9,000gを添加して複合酸化物微粒子(1)の分散液を得た。
ついで、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度13重量%になった複合酸化物微粒子(1)の分散液500gに純水1,125gを加え、さらに濃塩酸(濃度35.5重量%)を滴下してpH1.0とし、脱アルミニウム処理を行った。次いで、pH3の塩酸水溶液10Lと純水5Lを加えながら限外濾過膜で溶解したアルミニウム塩を分離して固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(A-1)分散液とした。
このシリカ系微粒子(A-1)の平均粒子径は58nm、MOx/SiO2(モル比)は0.0097、屈折率は1.30であった。
[アンチモン酸の調製]
純水1800gに苛性カリ(旭硝子(株)製:純度85重量%)57gを溶解した溶液中に三酸化アンチモン(住友金属鉱山(株)製:KN 純度98.5重量%)111gを懸濁させた。この懸濁液を95℃に加熱し、次いで、過酸化水素水(林純薬(株)製:特級、純度35重量%)32.8gを純水110.7gで希釈した水溶液を9時間で添加(0.1mole/hr)し、三酸化アンチモンを溶解し、その後11時間熟成した。冷却後、得られた溶液から1000gを取り、この溶液を純水6000gで希釈した後、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:pk-216)に通して脱イオン処理を行った。このときのpHは2.1、電導度は2.4mS/cmであった。
ついで、上記で調製したシリカ系微粒子(A-1)分散液を固形分濃度1重量%に希釈した分散液400gに固形分濃度1重量%のアンチモン酸40gを加え、70℃で10時間撹拌し、限外濾過膜で濃縮し、固形分濃度20重量%の酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-1)分散液を調製した。この酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-1)の平均粒子径は60nm、酸化アンチモン被覆層の厚さは1nmであった。
この酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-1)分散液100gに純水300gとメタノール400gを加え、これに正珪酸エチル(SiO2濃度28重量%)3.57gを混合し、50℃で15時間加熱撹拌してシリカ被覆層を形成した酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-1)分散液を調製した。この分散液を限外濾過膜を用い、メタノールにて溶媒置換するとともに固形分濃度20重量%になるまで濃縮した。ついで、ロータリーエバポレーターにてイソプロピルアルコールに溶媒置換して濃度20重量%のシリカ系微粒子(P-1)のイソプロピルアルコール分散液とした。
ついで、このシリカ被覆層を形成した酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-1)のイソプロピルアルコール分散液100gにメタクリル系シランカップリング剤(信越化学(株)製:KBM-503)0.73gを加え、50℃で15時間加熱撹拌してシリカ被覆層を形成し、表面処理した酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-1)分散液を調製した。
得られた粒子中のシリカ系微粒子の含有量、酸化アンチモンの含有量、屈折率および体積抵抗値は表1に示した。
ここで、平均粒子径は動的光散乱法により測定し、屈折率は標準屈折液としてCARGILL 製のSeriesA、AAを用い、以下の方法で測定した。
[粒子の屈折率の測定方法]
(1)複合酸化物分散液をエバポレーターに採り、分散媒を蒸発させる。
(2)これを120℃で乾燥し、粉末とする。
(3)屈折率が既知の標準屈折液を2、3滴ガラス板上に滴下し、これに上記粉末を混合する。
(4)上記(3)の操作を種々の標準屈折液で行い、混合液が透明になったときの標準屈折液の屈折率を微粒子の屈折率とする。
また体積抵抗値の測定は以下の方法で測定した。
[体積抵抗値の測定]
内部に円柱状のくりぬき(断面積:0.5cm2)を有するセラミック製セルを用い、まず、架台電極上にセルを置き、内部に試料粉体0.6gを充填し、円柱状突起を有する上部電極の突起を挿入し、油圧機にて上下電極を加圧し、100kg/cm2加圧時の抵抗値(Ω)と試料の高さ(cm)を測定し、抵抗値に高さを乗することによって求めた。
反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-1)の調製
[マトリックス形成成分液(M-1)の調製]
正珪酸エチル(SiO2濃度28重量%)32.14gとヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン(信越化学(株)製:KBM-7803)1.22gをイソプロピルアルコール54.95g、純水10g、濃度61重量%の硝酸1.69gとの混合液に混合し、50℃で1時間撹拌し、固形分濃度10重量%のマトリックス形成成分液(M-1)を調製した。
ついで、マトリックス形成成分液(M-1)7gに、上記で調製したシリカ被覆層を形成し、表面処理した酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-1)分散液1.5gを混合し、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度1.0重量%の反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-1)を調製した。
反射・帯電防止膜(透明被膜)付基材(ARF-1)の製造
反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-1)を、温度40℃に調整した17インチブラウン管用パネルガラスにスピナー法、150rpm、の条件で30ml塗布し、160℃で100秒間乾燥した後、160℃で30分間焼成して反射・帯電防止膜付基材(ARF-1)を製造した。このときの膜の厚さは100nmであった。
得られた反射・帯電防止膜の表面抵抗を、表面抵抗計(三菱化学(株)製:ハイレスタ)にて測定し、結果を表1に示した。
また、全光線透過率およびヘーズをヘーズメーター(スガ試験機(株)製)により測定し、結果を表1に示した。
反射率は、反射率計(大塚電子(株)製:MCPD-2000)をJIS Z8727 に準じて測定し、波長400〜700nmでのボトム反射率として表示した。
さらに、鉛筆硬度、耐擦傷性を以下の方法および評価基準で評価し、結果を表1に示した。
[鉛筆硬度の測定]
JIS−K−5400に準じて鉛筆硬度試験器により測定した。
[耐擦傷性の測定]
#0000スチールウールを用い、荷重500g/cm2で50回摺動し、膜の表面を目視観察し、以下の基準で評価し、結果を表1に示した。
評価基準
筋条の傷が認められない :◎
筋条に傷が僅かに認められる:○
筋条に傷が多数認められる :△
面が全体的に削られている :×
酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-2)の調製
実施例1において、固形分濃度1重量%のアンチモン酸160gを用いた以外は実施例1と同様にしてシリカ被覆層を形成し、表面処理した酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-2)を調製した。なお、シリカ被覆層の形成と表面処理前における酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-2)の平均粒子径は62nm、酸化アンチモン被覆層の厚さは2nmであった。
反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-2)の調製
実施例1において、シリカ被覆層を形成し、表面処理した酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-2)分散液を用いた以外は同様にして固形分濃度1.0重量%の反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-2)を調製した。
反射・帯電防止膜(透明被膜)付基材(ARF-2)の製造
実施例1において、反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-2)を用いた以外は同様にして反射・帯電防止膜付基材(ARF-2)を製造した。このときの膜の厚さは100nmであった。
得られた反射・帯電防止膜の表面抵抗、全光線透過率、ヘーズ、反射率を測定し結果を表1に示した。さらに、鉛筆硬度、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示した。
酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-3)の調製
実施例1において、固形分濃度1重量%のアンチモン酸240gを用いた以外は実施例1と同様にしてシリカ被覆層を形成し、表面処理した酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-3)を調製した。なお、シリカ被覆層の形成と表面処理前における酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-3)の平均粒子径は64nm、酸化アンチモン被覆層の厚さは3nmであった。
反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-3)の調製
実施例1において、シリカ被覆層を形成し、表面処理した酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-3)分散液を用いた以外は同様にして固形分濃度1.0重量%の反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-3)を調製した。
反射・帯電防止膜(透明被膜)付基材(ARF-3)の製造
実施例1において、反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-3)を用いた以外は同様にして反射・帯電防止膜付基材(ARF-3)を製造した。このときの膜の厚さは100nmであった。
得られた反射・帯電防止膜の表面抵抗、全光線透過率、ヘーズ、反射率を測定し結果を表1に示した。さらに、鉛筆硬度、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示した。
反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-4)の調製
[マトリックス形成成分液(M-2)の調製]
マトリックス形成成分として塗料用樹脂(東亞合成(株)製:M-402)85gと塗料用樹脂(共栄社化学(株)製:フルオライトF16)14gと重合開始剤(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ製:イルガキュア184:濃度30重量%、溶媒:トルエン)1gとを混合して樹脂濃度が99重量%のマトリックス形成成分液(M-2)を調製した。
ついで、マトリックス形成成分液(M-2)1.52gに、前記シリカ被覆層を形成し、表面処理した酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-1)分散液7.5gを混合し、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度3.0重量%の反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-4)を調製した。
ハードコート膜形成用塗料(H-1)の調製
アクリル系樹脂(大日本インキ(株)製:17-824-9、樹脂濃度:79.8重量%、溶媒:イソプロピルアルコール)をイソプロピルアルコールで希釈して樹脂濃度30重量%のハードコート膜形成用塗料(H-1)を調製した。
反射・帯電防止膜(透明被膜)付基材(ARF-4)の製造
ハードコート膜形成用塗料(H-1)を、PETフィルム(厚さ100μm)にバーコーター法(#8)で塗布し、80℃で120秒間乾燥した後、600m/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜を形成した。このときのハードコート膜の厚さは3μmであった。
ついで、反射・帯電防止膜(透明被膜)形成用塗料(ARL-4)をバーコーター法(#3)で塗布し、120℃で120秒間焼成した後、600m/cm2の紫外線を照射して硬化させて反射・帯電防止膜付基材(ARF-4)を製造した。このときの反射・帯電防止膜の厚さは100nmであった。
得られた反射・帯電防止膜の表面抵抗、全光線透過率、ヘーズ、反射率を測定し、結果を表1に示した。さらに、鉛筆硬度、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示した。
反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-5)の調製
実施例4において、シリカ被覆層を形成し、表面処理した酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-2)分散液を用いた以外は実施例4同様にして固形分濃度3.0重量%の反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-5)を調製した。
反射・帯電防止膜(透明被膜)付基材(ARF-5)の製造
実施例4と同様にしてハードコート膜を形成し、ついで、反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-5)を用い以外は同様にして反射・帯電防止膜付基材(ARF-5)を製造した。
得られた反射・帯電防止膜の表面抵抗、全光線透過率、ヘーズ、反射率を測定し結果を表1に示した。さらに、鉛筆硬度、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示した。
反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-6)の調製
実施例4と同様にして調製したマトリックス形成成分液(M-2)1.52gに、前記シリカ被覆層を形成し、表面処理した酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-1)分散液7.5gとを混合し、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度3.5重量%の反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-6)を調製した。
反射・帯電防止膜(透明被膜)付基材(ARF-6)の製造
実施例4と同様にして調製した樹脂濃度30重量%のハードコート膜形成用塗料(H-1)をTAC(厚さ80μm)にバーコーター法(#8)で塗布し、80℃で120秒間乾燥した後、600m/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜付基材(ARF-6)を製造した。このときのハードコート膜の厚さは3μmであった。
得られた反射・帯電防止膜の表面抵抗、全光線透過率、ヘーズ、反射率を測定し結果を表1に示した。さらに、鉛筆硬度、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示した。
反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-7)の調製
実施例1と同様にして、固形分濃度10重量%のマトリックス形成成分液(M-1)を調製した。
ついで、マトリックス形成成分液(M-1)7gに、前記シリカ被覆層を形成し、表面処理した酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-1)分散液1.5gを混合し、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度3.5重量%の反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-7)を調製した。
反射・帯電防止膜(透明被膜)付基材(ARF-7)の製造
実施例4と同様にして調製した樹脂濃度30重量%のハードコート膜形成用塗料(H-1)をTAC(厚さ80μm)にバーコーター法(#8)で塗布し、80℃で120秒間乾燥した後、600m/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜付基材(ARF-6)を製造した。このときのハードコート膜の厚さは3μmであった。
得られた反射・帯電防止膜の表面抵抗、全光線透過率、ヘーズ、反射率を測定し結果を表1に示した。さらに、鉛筆硬度、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示した。
反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-8)の調製
実施例4と同様にして、樹脂濃度が99重量%のマトリックス形成成分液(M-2)を調製した。
ついで、マトリックス形成成分液(M-2)1.52gに、前記シリカ被覆層を形成し、表面処理した酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-1)分散液7.5gを混合し、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度2.0重量%の反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-8)を調製した。
反射・帯電防止膜(透明被膜)付基材(ARF-8)の製造
実施例4と同様にして調製した樹脂濃度30重量%のハードコート膜形成用塗料(H-1)をアクリル板(厚さ80μm)にディップコーター法(引き上げ速度3mm/sec)で塗布し、80℃で120秒間乾燥した後、600m/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜を形成した。このときのハードコート膜の厚さは3μmであった。
ついで、反射・帯電防止膜形成用塗布液(ARL-8)をディップコーター法(引き上げ速度3mm/sec)で塗布し、80℃で120秒間乾燥した後、600m/cm2の紫外線を照射して硬化させて反射・帯電防止膜付基材(ARF-8)を製造した。このときの反射・帯電防止膜の厚さは100nmであった。
得られた反射・帯電防止膜の表面抵抗、全光線透過率、ヘーズ、反射率を測定し結果を表1に示した。さらに、鉛筆硬度、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示した。
比較例1
シリカ系微粒子(P-4)の調製
実施例1と同様にして、固形分濃度20重量%のシリカ系微粒子(A-1)水分散液とした。
ついで、シリカ系微粒子(A-1)水分散液100gに純水300gとメタノール400gを加え、これに正珪酸エチル(SiO2濃度28重量%)3.57gを混合し、50℃で15時間加熱撹拌してシリカ被覆層を形成したシリカ系微粒子(A-1)水分散液を調製した。この分散液を限外濾過膜を用い、メタノールにて溶媒置換するとともに固形分濃度20重量%になるまで濃縮した。ついで、ロータリーエバポレーターにてイソプロピルアルコールに溶媒置換して濃度20重量%のシリカ系微粒子(A-1)のイソプロピルアルコール分散液とした。
ついで、このシリカ系微粒子(A-1)のイソプロピルアルコール分散液100gにメタクリル系シランカップリング剤(信越化学(株)製:KBM-503)0.73gを加え、50℃で15時間加熱撹拌してシリカ被覆層を形成し、表面処理したシリカ系微粒子(P-4)を調製した。このシリカ被覆層を形成し、表面処理したシリカ系微粒子(P-4)の平均粒子径は58nmであった。
反射・帯電防止膜形成用塗布液(RARL-1)の調製
実施例1と同様にして固形分濃度10重量%のマトリックス形成成分液(M-1)を調製した。
ついで、マトリックス形成成分液(M-1)7gに、上記で調製したシリカ被覆層を形成し、表面処理したシリカ系微粒子(P-4) 分散液1.5gを混合し、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度1.0重量%の反射・帯電防止膜形成用塗布液(RARL-1)を調製した。
反射・帯電防止膜(透明被膜)付基材(RARF-1)の製造
反射・帯電防止膜形成用塗布液(RARL-1)を、温度40℃に調製した17インチブラウン管用パネルガラスにスピナー法、150rpm、の条件で30ml塗布し、160℃で100秒間乾燥した後、160℃で30分間焼成して反射・帯電防止膜付基材(RARF-1)を製造した。このときの膜の厚さは1μmであった。
得られた反射・帯電防止膜の表面抵抗、全光線透過率、ヘーズ、反射率を測定し結果を表1に示した。さらに、鉛筆硬度、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示した。
比較例2
反射・帯電防止膜形成用塗布液(RARL-2)の調製
実施例4と同様にして樹脂濃度が99重量%のマトリックス形成成分液(M-2)を調製した。
ついで、マトリックス形成成分液(M-2)1.52gに、比較例1と同様にして調製したシリカ被覆層を形成し、表面処理したシリカ系微粒子(P-4)分散液7.5gを混合し、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度3.0重量%の反射・帯電防止膜形成用塗布液(RARL-2)を調製した。
反射・帯電防止膜付基材(RARF-2)の製造
実施例4と同様にして調製したハードコート膜形成用塗料(H-1)を、PETフィルム(厚さ100μm)にバーコーター法(#8)で塗布し、80℃で120秒間乾燥した後、600m/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜を形成した。このときのハードコート膜の厚さは3μmであった。
ついで、反射・帯電防止膜形成用塗布液(RARL-2)をバーコーター法(#3)で塗布し、120℃で120秒間焼成した後、600m/cm2の紫外線を照射して硬化させて反射・帯電防止膜付基材(RARF-2)を製造した。このときの反射・帯電防止膜の厚さは1μmであった。
得られた反射・帯電防止膜の表面抵抗、全光線透過率、ヘーズ、反射率を測定し、結果を表1に示した。さらに、鉛筆硬度、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示した。
比較例3
反射・帯電防止膜形成用塗布液(RARL-3)の調製
実施例4と同様にして樹脂濃度が99重量%のマトリックス形成成分液(M-2)を調製した。
ついで、マトリックス形成成分液(M-2)1.52gに、前記シリカ被覆層を形成し、表面処理したシリカ系微粒子(P-4)分散液7.5gを混合し、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度3.0重量%の反射・帯電防止膜形成用塗布液(RARL-3)を調製した。
反射・帯電防止膜付基材(RARF-3)の製造
実施例4と同様にして調製したハードコート膜形成用塗料(H-1)を、TAC(厚さ80μm)にバーコーター法(#8)で塗布し、80℃で120秒間乾燥した後、600m/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜を形成した。このときのハードコート膜の厚さは3μmであった。
ついで、反射・帯電防止膜形成用塗布液(RARL-3)をバーコーター法(#3)で塗布し、120℃で120秒間焼成した後、600m/cm2の紫外線を照射して硬化させて反射・帯電防止膜付基材(RARF-3)を製造した。このときの反射・帯電防止膜の厚さは100nmであった。
得られた反射・帯電防止膜の表面抵抗、全光線透過率、ヘーズ、反射率を測定し、結果を表1に示した。さらに、鉛筆硬度、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示した。
比較例4
酸化アンチモン微粒子(P-5)の調製
純水1800gに苛性カリ(旭硝子(株)製:純度85重量%)57gを溶解した溶液中に三酸化アンチモン(住友金属鉱山(株)製:KN 純度98.5重量%)111gを懸濁させた。この懸濁液を95℃に加熱し、次いで、過酸化水素水(林純薬(株)製:特級、純度35重量%)59.2gを純水194.9gで希釈した水溶液を6時間で添加(0.27mole/hr)し、三酸化アンチモンを溶解し、その後14時間熟成した。冷却後、得られた溶液から1000gを取り、この溶液を純水6000gで希釈した後、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:pk-216)に通して脱イオン処理を行った。このときのpHは2.0、電導度は3.1mS/cmであった。
ついで、温度70℃で10時間熟成した後、限外膜で濃縮して固形分濃度14重量%の酸化アンチモン微粒子分散液を調製した。得られた酸化アンチモン微粒子分散液(R-1)のpHは2.1、電導度は1.2mS/cmであった。また、酸化アンチモン微粒子の平均粒子径および屈折率、体積抵抗値は表1に示した。
酸化アンチモン微粒子分散液(R-1)を希釈して固形分濃度5重量%の分散液とし、この分散液100gにメタノール100gを加え、これに正珪酸エチル(SiO2濃度28重量%)1.79gを混合し、50℃で15時間加熱撹拌してシリカ被覆層を形成した酸化アンチモン微粒子分散液を調製した。この分散液を限外濾過膜を用い、メタノールにて溶媒置換するとともに固形分濃度20重量%になるまで濃縮した。ついで、ロータリーエバポレーターにてイソプロピルアルコールに溶媒置換して濃度20重量%の酸化アンチモン微粒子のイソプロピルアルコール分散液とした。
ついで、このシリカ被覆層を形成した酸化アンチモン微粒子のイソプロピルアルコール分散液100gにメタクリル系シランカップリング剤(信越化学(株)製:KBM-503)1.5gを加え、50℃で15時間加熱撹拌してシリカ被覆層を形成し、表面処理した酸化アンチモン微粒子(P-5)分散液を調製した。
得られた粒子の屈折率および体積抵抗値は表1に示した。
反射・帯電防止膜形成用塗布液(RARL-4)の調製
実施例4と同様にして樹脂濃度が99重量%のマトリックス形成成分液(M-2)を調製した。
ついで、マトリックス形成成分液(M-2)5.05gに、上記で調製したシリカ被覆層を形成し、表面処理した酸化アンチモン微粒子(P-5)分散液25.38gを混合し、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度2.0重量%の反射・帯電防止膜形成用塗布液(RARL-4)を調製した。
反射・帯電防止膜付基材(RARF-4)の製造
実施例4と同様にして調製したハードコート膜形成用塗料(H-1)を、変性アクリル板(厚さ80μm)にディップコーター法(引き上げ速度3mm/sec)で塗布し、80℃で120秒間乾燥した後、600m/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜を形成した。このときのハードコート膜の厚さは3μmであった。
ついで、反射・帯電防止膜形成用塗布液(RARL-4)をディップコーター法(引き上げ速度3mm/sec)で塗布し、80℃で120秒間乾燥した後、600m/cm2の紫外線を照射して硬化させて反射・帯電防止膜付基材(RARF-4)を製造した。このときの反射・帯電防止膜の厚さは100nmであった。
得られた反射・帯電防止膜の表面抵抗、全光線透過率、ヘーズ、反射率を測定し結果を表1に示した。さらに、鉛筆硬度、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示した。
ハードコート膜形成用塗料(H-2)の調製
実施例4と同様にして調製したハードコート膜形成用塗料(H-1)23.3gと、実施例1と同様にして調製したシリカ被覆層を形成し、表面処理した酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-1)分散液15gを混合し、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度20重量%のハードコート膜形成用塗料(H-2)を調製した。
ハードコート膜付基材(HF-1)の調製
ハードコート膜形成用塗料(H-2)を、TAC(厚さ80μm)にバーコーター法(#12)で塗布し、80℃で120秒間乾燥した後、600m/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜付基材(HF-1)を調製した。このときのハードコート膜の厚さは3μmであった。
得られたハードコート膜付基材の表面抵抗、全光線透過率、ヘーズ、反射率を測定し、また干渉縞の有無を観察し、結果を表2に示した。さらに、鉛筆硬度、耐擦傷性を評価し、結果を表2に示した。
ハードコート膜形成用塗料(H-3)の調製
実施例4と同様にして調製したハードコート膜形成用塗料(H-1)20gと、実施例1と同様にして調製したシリカ被覆層を形成し、表面処理した酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-1)分散液20gを混合し、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度20重量%のハードコート膜形成用塗料(H-3)を調製した。
ハードコート膜付基材(HF-2)の調製
ハードコート膜形成用塗料(H-3)を、TAC(厚さ80μm)にバーコーター法(#12)で塗布し、80℃で120秒間乾燥した後、600m/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜付基材(HF-2)を調製した。このときのハードコート膜の厚さは3μmであった。
得られたハードコート膜付基材の表面抵抗、全光線透過率、ヘーズ、反射率を測定し、また干渉縞の有無を観察し、結果を表2に示した。さらに、鉛筆硬度、耐擦傷性を評価し、結果を表2に示した。
ハードコート膜形成用塗料(H-4)の調製
実施例4と同様にして調製したハードコート膜形成用塗料(H-1)16.7gと、実施例1と同様にして調製したシリカ被覆層を形成し、表面処理した酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(P-1)分散液25gを混合し、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度20重量%のハードコート膜形成用塗料(H-4)を調製した。
ハードコート膜付基材(HF-3)の調製
ハードコート膜形成用塗料(H-4)を、変成アクリル樹脂板(厚さ80μm)にディップコーター法(引き上げ速度1mm/sec)で塗布し、80℃で120秒間乾燥した後、600m/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜付基材(HF-3)を調製した。このときのハードコート膜の厚さは3μmであった。
得られたハードコート膜付基材の表面抵抗、全光線透過率、ヘーズ、反射率を測定し、また干渉縞の有無を観察し、結果を表2に示した。さらに、鉛筆硬度、耐擦傷性を評価し、結果を表2に示した。
比較例5
ハードコート膜形成用塗料(RH-1)の調製
実施例4と同様にして調製したハードコート膜形成用塗料(H-1)20gと、比較例1と同様にして調製した、シリカ被覆層を形成し、表面処理したシリカ系微粒子(P-4)分散液20gとを混合し、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度20重量%のハードコート膜形成用塗料(RH-1)を調製した。
ハードコート膜付基材(RHF-1)の調製
ハードコート膜形成用塗料(RH-1)を、TAC(厚さ80μm)にバーコーター法(#12)で塗布し、80℃で120秒間乾燥した後、600m/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜付基材(RHF-1)を調製した。このときのハードコート膜の厚さは3μmであった。
得られたハードコート膜付基材の表面抵抗、全光線透過率、ヘーズ、反射率を測定し、また干渉縞の有無を観察し、結果を表2に示した。さらに、鉛筆硬度、耐擦傷性を評価し、結果を表2に示した。
比較例6
ハードコート膜形成用塗料(RH-2)の調製
実施例4と同様にして調製したハードコート膜形成用塗料(H-1)16.7gと、比較例4と同様にして調製したシリカ被覆層を形成し、表面処理した酸化アンチモン微粒子(P-5)分散液25gとを混合し、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度20重量%のハードコート膜形成用塗料(RH-1)を調製した。
ハードコート膜付基材(RHF-2)の調製
ハードコート膜形成用塗料(RH-2)を、変成アクリル樹脂板(厚さ80μm)にディップコーター法(引き上げ速度1mm/sec)で塗布し、80℃で120秒間乾燥した後、600m/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜付基材(RHF-2)を調製した。このときのハードコート膜の厚さは3μmであった。
得られたハードコート膜付基材の表面抵抗、全光線透過率、ヘーズ、反射率を測定し、また干渉縞の有無を観察し、結果を表2に示した。さらに、鉛筆硬度、耐擦傷性を評価し、結果を表2に示した。
Figure 2005119909
Figure 2005119909

Claims (6)

  1. シリカ系微粒子と酸化アンチモン被覆層とからなる微粒子であって、屈折率が1.35〜1.60の範囲にあり、体積抵抗値が10〜5000Ω/cmの範囲にあることを特徴とする酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子。
  2. 前記シリカ系微粒子が多孔質シリカ系微粒子または内部に空洞を有するシリカ系微粒子であることを特徴とする請求項1に記載の酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子。
  3. 平均粒子径が5〜300nmの範囲にあり、酸化アンチモン被覆層の厚さが0.5〜30nmの範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載の酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子。
  4. 多孔質シリカ系微粒子または内部に空洞を有するシリカ系微粒子の分散液にアンチモン酸分散液を添加し、シリカ系微粒子の表面にアンチモン酸を被覆することを特徴とする酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子の製造方法。
  5. 前記内部に空洞を有するシリカ系微粒子分散液が下記の工程(a)、(b)によって得られる請求項4に記載の酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子の製造方法。
    (a)珪酸塩の水溶液および/または酸性珪酸液と、アルカリ可溶の無機化合物水溶液とをアルカリ水溶液中に、または、必要に応じて種粒子が分散したアルカリ水溶液中に同時に添加して、シリカをSiO2で表し、シリカ以外の無機酸化物をMOXで表したときのモル比MOX/SiO2が0.3〜1.0の範囲にある複合酸化物微粒子分散液を調製する際に、複合酸化物微粒子の平均粒子径が概ね5〜50nmになった時点で電解質塩を電解質塩のモル数(ME)とSiO2 のモル数(MS)との比(ME)/(MS)が0.1〜10の範囲で添加して複合酸化物微粒子分散液を調製する工程
    (b)前記複合酸化物微粒子分散液に、必要に応じてさらに電解質塩を加え、ついで酸を加えて前記複合酸化物微粒子を構成する珪素以外の元素の少なくとも一部を除去してシリカ系微粒子の分散液を調製する工程
  6. 請求項1〜3のいずれか記載の酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子と被膜形成用マトリックスとを含む被膜が単独でまたは他の被膜とともに基材表面上に形成された被膜付基材。
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