JP2006259703A - 反射防止フィルム、並びにそれを用いた偏光板、及び画像表示装置 - Google Patents
反射防止フィルム、並びにそれを用いた偏光板、及び画像表示装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006259703A JP2006259703A JP2006032741A JP2006032741A JP2006259703A JP 2006259703 A JP2006259703 A JP 2006259703A JP 2006032741 A JP2006032741 A JP 2006032741A JP 2006032741 A JP2006032741 A JP 2006032741A JP 2006259703 A JP2006259703 A JP 2006259703A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- refractive index
- layer
- film
- antireflection film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Abandoned
Links
Abstract
【解決手段】微細空孔を含む層を少なくとも1層有する反射防止フィルムであって、該反射防止フィルムの表面を水に15分間接触させた後に拭き取った部分の、D65標準光源下で測定したCIE1976L*a*b*色空間における色度変化△Eが0.45以下であり、且つ微細空孔を含む層と同一層あるいは異なる層である帯電防止層を有することを特徴とする、反射防止フィルム、並びにこのような反射防止フィルムを保護フィルムとして有する偏光板、及びこのような反射防止フィルム又は偏光板を有する画像表示装置。
【選択図】なし
Description
着する場合があり、実用的な耐久性を付与する観点で、水滴の跡が残らないような改良が必要である。
また塵埃除去性向上のため、帯電防止層を設けると、水滴付着跡が悪化したり、オゾン暴露後の膜強度の低下が大きくなる問題があることが分かった。
(3)無機微粒子の少なくとも1種が、吸着水量が6.1質量%以下であり、粒子サイズが5〜100nmである上記(2)に記載の反射防止フィルム。
(4)中空の無機微粒子が中空シリカ微粒子であり、該中空シリカ微粒子の屈折率が1.40以下である上記(2)又は(3)に記載の反射防止フィルム。
(5)無機微粒子の表面が、導電性の化合物で被覆されている(2)〜(4)に記載の反射防止フイルム。
(6)反射防止フィルムが、微細空孔を含む層と同一層あるいは異なる層である低屈折率層を含み、且つ低屈折率層がフッ化アルキル部及びジアルキルシロキサン部の少なくともいずれかを有する成分を含有する上記(1)〜(5)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
本発明の反射防止フィルムは、反射防止層を有する側の表面を、水に15分間接触させた後に拭き取った部分の、D65標準光源下で測定したCIE1976L*a*b*色空間における色度変化△Eが0.45以下であることを特徴とする。
具体的には、水跡の評価方法は以下の手順とした。
試料である反射防止フィルム、又は偏光板もしくは画像表示装置の反射防止フィルム側の最表面を水平に設置した。次ぎにこの試料を、25℃、55%RHで30分間以上放置した後に、イオン交換水2.0mLをピペット(エッペンドルフ社製)で約2秒かけて滴下した。反射防止フィルムの表面の性質により広がりやすさが異なるが、水滴を直径約1.5〜2.5cmの円状に広げた。15分間放置後、「ベンコット」{旭化成(株)製}で水滴を拭き取った。水滴を滴下する前後で反射防止フィルムの反射スペクトルを測定した。測定は、日本分光(株)製“Model V−550UV/Vis”分光光度計を用い、D65標準光源下でのCIE1976L*a*b*色空間における色度変化(△E)を決定した。
本発明においては、主として反射防止フィルムにおける反射防止機能を有する層(反射防止層)の屈折率を調節するために、微細空孔を層中に導入することが好ましく、その方法に特に制限は無いが、例えば気泡を層中で発生させ、層形成用バインダーを硬化させることにより固定する方法;層中に導入された粒子の積み重なりにより粒子間に形成されたボイドを利用する方法;層中に多孔質の微粒子を導入する方法;中空状の微粒子を導入する方法;などを挙げることができる。製造安定性等の観点から、層中に多孔質の微粒子を導入する方法及び中空状の微粒子を導入する方法が好ましい。
微細空孔の導入は、特に好ましくは低屈折率層であり、微細空孔により屈折率を低下させることで反射率の低下が達成できる。また、本発明においては、低屈折率層以外の層、例えば中屈折率層、帯電防止層、ハードコート層、防眩層に微細空孔を導入することで、屈折率を調節し、反射率の低下、干渉ムラ低減等の改良をすることもできる。
微細空孔の導入量は、低屈折率層の場合には1〜80体積%が好ましく、更に好ましくは5〜60体積%、最も好ましくは10〜50体積%である。空孔の導入量が多いほど屈折率の低下が大きく、該上限値以下であれば膜の強度の低下などの不都合が生じないので好ましい。低屈折率層以外の層に用いる場合においては、屈折率調節のための必要量を用いれば特に制限はないが、1〜80体積%が好ましく、更に好ましくは1〜50体積%である。
(中空微粒子の空隙率)
中空の微粒子(以下中空微粒子ともいう)においては、粒子内の空腔の半径をri、粒子外殻の半径をroとすると、空隙率xが下記数式(1)で表される。
数式(1):x=(ri/ro)3×100(%)
中空微粒子の好ましい製造方法を以下に記載する。
第1段階として、後処理で除去可能なコア粒子形成、第2段階としてシェル層形成、第3段階としてコア粒子の溶解、必要に応じて第4段階として追加シェル相の形成である。具体的には中空粒子の製造は、例えば特開2001−233611号公報に記載されている中空シリカ微粒子の製造方法に準じて行うことができる。
シェル厚を厚くすることで粒子表面の吸着サイトを減少させ、吸着水量を低減することが可能であり、好ましい。さらに導電性の成分でシェルを形成すると導電性も付与することができて好ましい。特に好ましくは、コア粒子としてシリカ系の多孔質または中空の粒子を用い、シェルとして、ZnO2、Y2O3、Sb2O5、ATO、ITO、SnO2の少なくともいずれかを用いる組み合わせである。中でも酸化アンチモンとの組み合わせが好ましい。以下特に好ましい酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子について述べる。
前記多孔質シリカ系微粒子には、多孔質のシリカ微粒子とシリカを主成分とする複合酸化物微粒子が含まれ、特開平7−133105号公報に開示した、多孔性の無機酸化物微粒子の表面をシリカ等で被覆した低屈折率のナノメーターサイズの複合酸化物微粒子は好適に用いることができる。
また、内部に空洞を有するシリカ系微粒子としては、特開2001−233611号公報に開示した、シリカとシリカ以外の無機酸化物からなり、内部に空洞を有する低屈折率のナノメーターサイズのシリカ系微粒子も好適に用いることができる。
本発明の酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子は、必要に応じて常法によりシランカップリング剤により表面処理して用いることができる。
本発明において、空孔含有微粒子の吸着水量は以下の測定法により求めることができる。
粒子の粉末を、ロータリーポンプを用いて、20℃、約1hPaの条件で1時間乾燥させた。その後20℃、55%RHで1時間保存した。島津(株)製“DTG−50”を用い、乾燥後の試料約10mgを白金セルに秤量し、加熱速度20℃/分で温度20℃から950℃まで上昇させた。吸着水量は200℃まで昇温した際の質量減少百分率として以下数式(2)により算出した。
数式(2):吸着水量(%)=100×(W20−W200)/W200
ここで、
W20:昇温開始時の初期質量、
W200:200℃まで昇温した時点での質量。
層中に粒子サイズや調製条件が異なる粒子を複数種含む場合においては、それら粒子の少なくとも1種の吸着水量が6.1質量%以下であればよい。但し、吸着水量が6.1質量%以下の粒子の全粒子にしめる割合が、30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましい。吸着水量が上記範囲であれば、水滴付着跡が改善され、オゾン暴露後の膜強度を改善することができる。
本発明で用いられる空孔含有微粒子のサイズの測定は、粒子を透過型電子顕微鏡で観察し、円相当径を1000個の平均で算出した。直径は5〜100nmが好ましく、更に好ましくは20〜100nm、最も好ましくは45〜80nmである。粒子径が該下限値以上であれば、屈折率の上昇や吸着水量の増大などの問題が生じることがないので好ましく、該上限値以下であれば、反射防止フィルムを構成した際の塗膜での散乱が大きくなるなどの不都合が生じないので好ましい。
本発明に好ましく用いることのできる空孔含有微粒子の屈折率は、シリカを主成分とする場合には、1.40以下であることが好ましく、1.15〜1.40がより好ましく、更に好ましくは1.15〜1.35、最も好ましくは1.18〜1.30である。
また、酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等の成分を主とする場合には、空孔含有微粒子の屈折率は、1.50以上2.10以下が好ましく、更に好ましくは1.60以上1.90以下である。
粒子の屈折率は以下の方法により求めることができる。
テトラエトキシシラン(TEOS)(SiO2濃度28質量%)55g、エタノール200g、濃硝酸1.4g及び水34gの混合溶液を、室温で5時間攪拌した。SiO2に換算したときの濃度が5質量%になるよう、エタノール量を調節してのマトリックス形成成分を含む液(M−1)を調製した。
マトリックス形成成分液(M−1)と空孔含有微粒子とを、酸化物換算の質量比[マトリックス(SiO2):空孔含有微粒子(MOx+SiO2)]が、それぞれ100:0、90:10、80:20、60;40、50:50、25:75となるように混合した、屈折率測定用塗布液を調製した。ここで、シリカ以外の無機化合物をMOxで表す。各塗布液を、表面を50℃に保ったシリコンウェハー上に300rpm、スピナー法で各々塗布し、次いで160℃で30分加熱処理した後、エリプソメーターで形成したd屈折率測定用被膜の屈折率を測定した。
次いで、得られた屈折率と粒子混合割合[粒子(MOx+SiO2)/{粒子(MOx+SiO2)+マトリックス(SiO2)}]をプロットし、外挿によって粒子が100%のときの屈折率を求めた。空孔含有微粒子の割合が多すぎると、測定用の被膜中に空隙が生じて被膜の屈折率を低下させることがあるため、空孔含有微粒子の割合の高いサンプルで量依存性から外れるデーターは排除した。
次に空孔含有微粒子の表面の処理方法について、多孔質又は中空の無機微粒子を例として述べる。
後述のフッ化アルキル部及び/又はジメチルシロキサン部を含有する成分を含む低屈折率層形成用バインダーへの分散性を改良するために、無機微粒子の表面は下記一般式(1)で表されるオルガノシランの加水分解物及び/又はその部分縮合物により処理がされているのが好ましく、処理の際に、酸触媒及び金属キレート化合物のいずれか、あるいは両者が使用されることが更に好ましい。
本発明に用いるオルガノシラン化合物について詳細に説明する。
一般式(1):
(R10)a1−Si(X11)4-a1
a1は1〜3の整数を表す。好ましくは1又は2であり、特に好ましくは1である。R10又はX11が複数存在するとき、複数のR10又はX11はそれぞれ異なっていてもよい。
一般式(1−2):
一般式(2):(Rf−L21)b1−Si(X21)b1-4
、又は炭素数6〜14の含フッ素芳香族基を表す。Rfは、炭素数3〜10の直鎖、分岐、環状のフルオロアルキル基が好ましく、炭素数4〜8の直鎖のフルオロアルキル基が更に好ましい。L21は炭素数10以下の2価の連結基を表し、好ましくは炭素数1〜10のアルキレン基、更に好ましくは炭素数1〜5のアルキレン基を表す。アルキレン基は、直鎖もしくは分岐の、置換もしくは無置換の、内部に連結基(例えば、エーテル、エステル、アミド)を有していてもよいアルキレン基である。アルキレン基は置換基を有していてもよく、その場合の好ましい置換基は、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、エポキシ基、アルキル基、アリール基等が挙げられる。X21は、一般式(1)のX11と同義であり、ハロゲン、水酸基、無置換のアルコキシ基が好ましく、塩素、水酸基、無置換の炭素数1〜6のアルコキシ基が更に好ましく、水酸基、炭素数1〜3のアルコキシ基が更に好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
b1は前記一般式(1)のa1と同義であり、1〜3の整数を表す。好ましくは1又は2であり、特に好ましくは1である。
一般式(2−1):CnF2n+1−(CH2)m−Si(X22)3
上記一般式(2−1)中、nは1〜10の整数、mは1〜5の整数を表す。nは4〜10が好ましく、mは1〜3が好ましく、X22はメトキシ基、エトキシ基、及び塩素原子を表す。
これらの具体例の中で、(M−1)、(M−2)、(M−30)、(M−35)、(M
−49)、(M−51)、(M−56)、(M−57)等が特に好ましい。また、特許第3474330号公報の参考例に記載のA,B,Cの化合物も分散安定性に優れ好ましい。
本発明においては、以上述べたオルガノシラン化合物の加水分解物及び/又はその部分縮合物を無機微粒子表面と作用させることにより、無機微粒子の分散性を改善することができる。オルガノシラン化合物の加水分解/縮合反応は、加水分解性基(X11、X21及びX22)1モルに対して、0.3〜2.0モル、好ましくは0.5〜1.0モルの水を添加し、本発明に用いられる酸触媒又は、金属キレート化合物の存在下、15〜100℃で、撹拌することにより行われることが好ましい。
オルガノシランの加水分解物及び/又は縮合反応物による分散性の改良処理は、触媒の存在下で行われることが好ましい。触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸類;シュウ酸、酢酸、ギ酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機酸類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機塩基類;トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基類;トリイソプロポキシアルミニウム、テトラブトキシジルコニウム等の金属アルコキシド類等が挙げられるが、無機酸化物微粒子液の製造安定性や保存安定性の点から、本発明においては、酸触媒(無機酸類、有機酸類)及び/又は金属キレート化合物が用いられる。無機酸では塩酸、硫酸、有機酸では、水中での酸解離定数(pKa値(25℃))が4.5以下のものが好ましく、塩酸、硫酸、水中での酸解離定数が3.0以下の有機酸がより好ましく、塩酸、硫酸、水中での酸解離定数が2.5以下の有機酸が更に好ましく、水中での酸解離定数が2.5以下の有機酸が更に好ましく、メタンスルホン酸、シュウ酸、フタル酸、マロン酸が更に好ましく、シュウ酸が特に好ましい。
本発明において、オルガノシランの加水分解物及び/又は縮合反応物による分散性の改良処理に用いる金属キレート化合物は、下記一般式(3−1)で表されるアルコールと下記一般式(3−2)で表される化合物とを配位子とした、Zr、Ti又はAlから選ばれる金属を中心金属とする少なくとも1種の金属キレート化合物が好ましい。金属キレート化合物は、Zr、Ti又はAlから選ばれる金属を中心金属とするものであれば、特に制
限なく好適に用いることができる。この範疇であれば、2種以上の金属キレート化合物を併用してもよい。
一般式(3−1):R31OH
一般式(3−2):R32COCH2COR33
(式中、R31及びR32は、同一又は異なってもよく、炭素数1〜10のアルキル基を示し、R33は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数1〜10のアルコキシ基を示す。)
本発明において、無機微粒子を粉体から溶媒中に分散して調製するには、分散剤を用いることもできる。本発明においては、アニオン性基を有する分散剤を用いることが好ましい。
これら分散剤の使用量は、無機微粒子に対して好ましくは、0.5〜30質量%、更に好ましくは1〜20質量%、最も好ましくは2〜15質量%である。該範囲では、分散性の改良が認められ、かつ塗膜強度の低下等の弊害もなく好ましい。
本発明の反射防止フィルムは、前述のとおり、反射防止層を構成する層として、微細空孔を有する層を必須の層として含有し、該微細空孔を有する層が低屈折率層であることが好ましい。また、該低屈折率層が反射防止層の最表面、すなわち反射防止フィルムの最表面であることが好ましい。
微細空孔含有微粒子を低屈折率層に導入する場合において、該微粒子の使用量は低屈折率層構成成分の総量に対して、5〜90質量%が好ましく、更に好ましくは10〜80質量%、最も好ましくは25〜65質量%である。微細空孔含有粒子が上記上限値以下では、水滴付着跡の悪化がなく好ましい。
[低屈折率層用材料]
以下に、本発明における低屈性率層に好ましく用いられる材料について説明する。
本発明の反射防止フィルムの低屈折率層は、前記の空孔含有微粒子を含有する硬化性組成物を塗布、乾燥、硬化して形成することが好ましい。バインダーは硬化性の化合物を用いることが好ましく、例えば(1)フッ化アルキル部を有するポリマーを含む硬化性組成物か、又は(2)2個以上の重合性もしくは縮合性官能基を有するモノマーを用いることができる。
(フッ化アルキル部を有する成分)
本発明においては、低屈折率層の屈折率を下げ、反射防止フィルムの屈折率を下げるという観点から、下記のフッ化アルキル部を有するポリマーが硬化組成物の成分として好ましく用いられる。
性等種々の観点から適宜他のビニルモノマーを共重合することもできる。これらのビニルモノマーは目的に応じて複数を組み合わせてもよく、合計で共重合体中の0〜65モル%の範囲で導入されていることが好ましく、0〜40モル%の範囲であることがより好ましく、0〜30モル%の範囲であることが特に好ましい。
ポリマー主鎖へのポリシロキサン構造の導入方法には特に制限はなく、例えば特開平6−93100号公報に記載のアゾ基含有ポリシロキサンアミド(市販のものではVPS−0501、1001(商品名;ワコー純薬工業(株)社製))等のポリマー型開始剤を用いる方法、重合開始剤、連鎖移動剤由来の反応性基(例えばメルカプト基、カルボキシル基、水酸基等)をポリマー末端に導入した後、片末端あるいは両末端反応性基(例えばエポキシ基、イソシアネート基等)含有ポリシロキサンと反応させる方法、ヘキサメチルシクロトリシロキサン等の環状シロキサンオリゴマーをアニオン開環重合にて共重合させる方法等が挙げられるが、中でもポリシロキサン構造を有する開始剤を利用する手法が容易であり好ましい。
32号公報、同2003−222702号公報、同2004−272198号公報等に記載のものを好ましく使用することができる。
本発明の低屈折率層のバインダーには、1分子内に2個以上の重合性又は縮合性官能基を有する化合物を用いることもできる。
低屈折率層を構成するための材料としては、本発明で好適に用いられる空孔含有微粒子と、後述する皮膜形成バインダー{例えば、2個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマー、特に好ましくは多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル}を含有する硬化性組成物もまた、好ましく用いることができる。2個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーとしては、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル〔例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2,3−シクロヘキサンテトラメタクリレート、ポリウレタンポリアクリレート、ポリエステルポリアクリレート〕、前記のエステルのエチレンオキサイド変性体、ビニルベンゼンおよびその誘導体〔例、1,4−ジビニルベンゼン、4−ビニル安息香酸−2−アクリロイルエチルエステル、1,4−ジビニルシクロヘキサノン〕、ビニルスルホン(例、ジビニルスルホン)、アクリルアミド(例、メチレンビスアクリルアミド)およびメタクリルアミドが挙げられる。これらモノマーは2種以上併用してもよい。これらモノマーは、バインダー中の架橋基の密度を上げることができ、硬度の高い硬化膜を形成できる。一方、含フッ素ポリマーバインダーに比較すると屈折率は低くないが、屈折率の低い多孔質または中空構造を有する無機微粒子と併用することで、本発明の低屈折率層として十分に有効な屈折率を得ることができる。
金属アルコキシドも、架橋構造を導入するためのモノマーとして利用できる。ブロックイソシアナート基のように、分解反応の結果として架橋性を示す官能基を用いてもよい。すなわち、本発明において架橋性官能基は、すぐには反応を示すものではなくとも、分解した結果反応性を示すものであってもよい。
一般式(4):
(CH2)4−O−**、*−(CH2)6−O−**、*−(CH2)2−O−(CH2)2−O−**、−CONH−(CH2)3−O−**、*−CH2CH(OH)CH2−O−**、*−CH2CH2OCONH(CH2)3−O−**{*はポリマー主鎖側の連結部位を表し、**は(メタ)アクリロイル基側の連結部位を表す}等が挙げられる。b1は0又は1を表わす。
一般式(4−1):
2=0を満たすものが特に好ましい。
本発明においては、防汚性向上の観点から、反射防止フィルム表面の表面自由エネルギーを下げることが好ましい。このような表面自由エネルギーを下げる成分(低表面自由エネルギー成分ともいう)として、低屈折率層にしばしば滑り剤が使用される。このような滑り剤としては、含フッ素エーテル化合物(ペルフルオロポリエーテル及びその誘導体など)、ポリシロキサン化合物(ジメチルポリシロキサン及びその誘導体など)などが挙げられる。特にジアルキルシロキサン化合物が好ましい。
一般式(5):
てもよい。
E”、“X−22−164B”、 “X−22−164C”、“X−22−5002”、“X−22−173B”、“X−22−174D”、“X−22−167B”、“X−22−161AS”、“X−22−174DX”、“X−22−2426”、“X−22−170DX”、“X−22−176D”、“X−22−1821”{以上、信越化学工業(株)製};“AK−5”、“AK−30”、“AK−32”{以上、東亜合成化学(株)製};「サイラプレーンFM−0275」、「サイラプレーンFM−0721」、「サイラプレーンFM−0725」、「サイラプレーンFM−7725」、「サイラプレーンDMS−U22」、「サイラプレーンRMS−033」、「サイラプレーンRMS−083」、「サイラプレーンUMS−182」{以上、チッソ(株)製}等を用いることもできる。また、市販のポリシロキサン化合物が含有する水酸基、アミノ基、メルカプト基等に、架橋性又は重合性官能基を導入することで作製することもできる。
低屈折率層の屈折率は、1.20〜1.45であることが好ましく、1.25〜1.40であることがより好ましく、1.25〜1.38であることが特に好ましい。
本発明の反射防止フィルムは、10ppmのオゾンに192時間暴露後の反射防止フィルム表面の、水綿棒擦り試験での限界荷重が400g以上であることが好ましい。より好
ましくは500g以上、更に好ましくは600g以上である。
各試料を偏光板に加工後、オゾン10ppm、30℃、60%RHの環境下に192時間(8日)保管した後に、大気中に取り出す。ラビングテスターのこすり先端部に綿棒{(株)トーヨー衛材製「ヘルスリフレ」(商品名)}を固定し、平滑皿中で試料の上下をクリップで固定し、室温25℃で、試料と綿棒を25℃の水に浸し、綿棒に荷重をかけて20往復擦り試験を行う。
こすり距離(片道):1cm、
こすり速度:約2往復/秒
擦り後の試料の表面の水を乾燥させた後に、膜がはがれているかを目視で観察する。同じ試料で10回試験を行い、5回以上膜はがれが起きるまで、初期荷重100gからスタートし荷重を50gずつ上げて試験を行う。膜はがれが10回の試験中5回未満であった荷重を限界荷重と定義する。膜はがれは、目視で表面の反射状態が変わっているかで判断を行う。反射状態が変わっている膜は、その切片を電子顕微鏡で観察すると、最上層の膜厚が5%以上薄くなっているか、又は最上層やその他構成層が剥離していることが観察される。
本発明の反射防止フィルムは、透明な基材(以下、「支持体」とも言うことがある。)上に、必要に応じて後述のハードコート層を有し、必須の構成層として帯電防止層を有し、その上に光学干渉によって反射率が減少するように、屈折率、膜厚、層の数、層順等を考慮して一層以上の反射防止層が積層されている。
・基材フィルム/帯電防止層/低屈折率層、
・基材フィルム/低屈折率層(帯電防止層)、
・基材フィルム/防眩層(帯電防止層)/低屈折率層、
・基材フィルム/防眩層/帯電防止層/低屈折率層、
・基材フィルム/ハードコート層/防眩層(帯電防止層)/低屈折率層、
・基材フィルム/ハードコート層/防眩層/帯電防止層/低屈折率層、
・基材フィルム/ハードコート層/帯電防止層/防眩層/低屈折率層、
・基材フィルム/ハードコート層(帯電防止層)/防眩層/低屈折率層、
・基材フィルム/ハードコート層/高屈折率層/帯電防止層/低屈折率層、
・基材フィルム/ハードコート層/高屈折率層(帯電防止層)/低屈折率層、
・基材フィルム/ハードコート層/帯電防止層/高屈折率層/低屈折率層、
・基材フィルム/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層(帯電防止層)/低屈折率層、
・基材フィルム/ハードコート層/中屈折率層(帯電防止層)/高屈折率層/低屈折率層、
・基材フィルム/ハードコート層(帯電防止層)/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層、
・基材フィルム/防眩層/高屈折率層(帯電防止層)/低屈折率層、
・基材フィルム/防眩層/中屈折率層(帯電防止層)/高屈折率層/低屈折率層、
・基材フィルム/帯電防止層/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層、
・帯電防止層/基材フィルム/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層、
・基材フィルム/帯電防止層/防眩層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層、
・帯電防止層/基材フィルム/防眩層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層、
・帯電防止層/基材フィルム/防眩層/高屈折率層/低屈折率層/高屈折率層/低屈折率層。
本発明における帯電防止層について説明する。
本発明の反射防止フィルムは、帯電防止層を構築することで、反射防止フィルム表面に塵埃(埃など)が付着するのを防止する、すなわち優れた防塵性を発現させることができる。防塵性は、反射防止フィルム表面の表面抵抗値を下げることで発現され、帯電防止層の導電性が高いほど高い効果が得られる。
に低湿環境下でも良好な導電性能を発現する点で好ましい。以下、塗布法で帯電防止層を作製する好ましい方法について記載する。
帯電防止層に用いられる好ましい導電材としては、π共役系導電性有機化合物、導電性微粒子などの電子伝導型の導電材が好ましい。
π共役系導電性有機化合物としては、脂肪族共役系のポリアセチレン、芳香族共役系のポリ(パラフェニレン)、複素環式共役系のポリピロール、ポリチオフェン、含ヘテロ原子共役系のポリアニリン、混合型共役系のポリ(フェニレンビニレン)等が挙げられる。
カーボン系微粒子としては、カーボンブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボン粉末、PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維等のカーボン繊維、膨張化黒鉛粉砕品のカーボンフレーク等が挙げられる。
金属系微粒子としては、アルミニウム、銅、金、銀、ニッケル、クロム、鉄、モリブデン、チタン、タングステン、タンタル等の金属、及び、それらの金属を含有する合金の粉末や、金属フレーク、鉄、銅、ステンレス、銀メッキ銅、黄銅等の金属繊維等が挙げられる。
金属酸化物系微粒子としては、酸化錫、アンチモンをドープした酸化錫(ATO)、酸化インジウム、スズをドープした酸化インジウム(ITO)、酸化亜鉛、アルミニウムをドープした酸化亜鉛、などが挙げられる。
屈折率が低く、隣接層との干渉ムラなどの低減に有効な粒子として、多孔質シリカ系微粒子または内部に空洞を有するシリカ系微粒子に酸化アンチモンが被覆されてなる粒子を挙げることができる。具体的な調製方法は特開2005−119909号公報に記載されている。
これら導電性微粒子をバインダーに分散して帯電防止層を形成するには、帯電防止層の総構成成分に対して該導電性微粒子の使用量は、5〜95質量%が好ましく、更に好ましくは、10〜90質量%、最も好ましくは30〜90%である。上記範囲だと導電性に優れ、膜強度の低下やヘイズの上昇などの弊害が少なく好ましい。
これら粒子を使用した帯電防止層の膜厚は、5nm〜10μmが好ましく、更に好ましくは10nm〜5μmであり、最も好ましくは30nm〜3μmである。帯電防止層は、前述の反射防止膜構成層を兼ねることもでき、その場合にはその構成層に必要な膜厚をとることができる。
帯電防止層を塗布法で作製する場合、導電材は、分散物の状態で帯電防止層の形成に使用することが好ましい。導電材の分散においては、分散剤の存在下で、分散媒体中に分散することが好ましい。
分散剤を用いて分散することにより、導電材は極めて微細に分散することができ、透明な帯電防止層の作製を可能にする。特に、帯電防止層を光学干渉層として用いて層に反射防止機能ももたせる場合には、導電材を微細に分散することで層の透明性が上がり、反射防止性能も向上させることができる点で好ましい。
本発明に用いられる導電材の分散には、アニオン性基を有する分散剤を用いることが好ましい。アニオン性基としては、カルボキシル基、スルホン酸基(スルホ基)、リン酸基(ホスホノ基)、スルホンアミド基等の酸性プロトンを有する基、又はその塩が有効であり、特にカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基又はその塩が好ましく、カルボキシル基、リン酸基が特に好ましい。
導電材は分散剤の存在下で、分散媒体中に分散することが好ましい。
分散媒体は、沸点が60〜170℃の液体を用いることが好ましい。分散媒体の例には、水、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エステル類(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル)、脂肪族炭化水素(例えば、ヘキサン、シクロヘキサン)、ハロゲン化炭化水素(例えば、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素)、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、アミド(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、n−メチルピロリドン)、エーテル(例えば、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン)、エーテルアルコール(例えば、1−メトキシ−2−プロパノール)が含まれる。トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン及びブタノールが好ましい。
特に好ましい分散媒体は、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンである。
導電材は、分散機を用いて分散することが好ましい。分散機の例には、サンドグラインダーミル(例えば、ピン付きビーズミル)、ダイノミル、高速インペラーミル、ペッブルミル、ローラーミル、アトライター及びコロイドミルなどが含まれる。サンドグラインダーミル、ダイノミルなどのメディア分散機が特に好ましい。また、予備分散処理を実施してもよい。予備分散処理に用いる分散機の例には、ボールミル、三本ロールミル、ニーダー及びエクストルーダーが含まれる。
本発明において、帯電防止層、ハードコート層、高(中)屈折率層等の各層を形成するための、皮膜形成組成物の主たる皮膜形成バインダー成分として、エチレン性不飽和基を
有する化合物を用いることが、皮膜強度、塗布液の安定性、塗膜の生産性、などの点で好ましい。主たる皮膜形成バインダーとは、無機微粒子(微細空孔を含む層の場合には、空孔含有微粒子も考慮に入れる。)を除く皮膜形成成分のうち10質量%以上をしめるものをいう。好ましくは、20質量%以上100質量%以下、更に好ましくは30質量%以上95%以下である。
た結果反応性を示すものであってもよい。
これら架橋性官能基を有するバインダーポリマーは塗布後、加熱することによって架橋構造を形成することができる。
アセトフェノン類の例には、2,2−ジメトキシアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、1−ヒドロキシ−ジメチルフェニルケトン、1−ヒドロキシ-ジメチル−p−イソプロピルフェニルケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−4−メチルチオ−2−モルフォリノプロピオフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、が含まれる。
ベンゾイン類の例には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾインベンゼンスルホン酸エステル、ベンゾイントルエンスルホン酸エステル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテルおよびベンゾインイソプロピルエーテルが含まれる。
ベンゾフェノン類の例には、ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサルファイド、2,4−ジクロロベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノンおよびp−クロロベンゾフェノン、4,4'−ジメチルアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、3,3'、4,4'−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどが含まれる。
ホスフィンオキシド類の例には、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシドが含まれる。
活性エステル類の例には1,2−オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)−,2−(o−ベンゾイルオキシム)]、スルホン酸エステル類、環状活性エステル化合物などが含まれる。
具体的には特開2000−80068号公報記載の実施例記載化合物1〜21が特に好ましい。
オニウム塩類の例には、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩が挙げられる。
ボレート塩としては、例えば、特許第2764769号、特開2002−116539号等の各公報、および、Kunz,Martin“Rad Tech’98.Proceeding April 19〜22頁,1998年,Chicago”等に記載される有機ホウ酸塩記載される化合物があげられる。例えば、前記特開2002−116539号明細書の段落番号[0022]〜[0027]記載の化合物が挙げられる。またその他の有機ホウ素化合物としては、特開平6−348011号公報、特開平7−128785号公報、特開平7−140589号公報、特開平7−306527号公報、特開平7−292014号公報等の有機ホウ素遷移金属配位錯体等が具体例として挙げられ、具体例にはカチオン性色素とのイオンコンプレックス類が挙げられる。
活性ハロゲン類としては、具体的には、若林 等の“Bull Chem.Soc Ja
pan"42巻、2924頁(1969年)、米国特許第3,905,815号明細書、
特開平5−27830号、M.P.Hutt“Jurnal of Heterocycl
ic Chemistry”1巻(3号),(1970年)等に記載の化合物が挙げられ
、特に、トリハロメチル基が置換したオキサゾール化合物:s−トリアジン化合物が挙げられる。より好適には、少なくとも一つのモノ、ジまたはトリハロゲン置換メチル基がs−トリアジン環に結合したs−トリアジン誘導体が挙げられる。具体的な例にはS−トリアジンやオキサチアゾール化合物が知られており、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−s−トリアジン、2−(p−スチリルフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−s−トリアジン、2−(3−Br−4−ジ(エチル酢酸エステル)アミノ)フェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−s−トリアジン、2−トリハロメチル−5−(p−メトキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールが含まれる。具体的には特開昭58−15503号公報のp14〜p30、特開昭55−77742号公報のp6〜p10、特公昭60−27673号公報のp287記載のNo.1〜No.8、特開昭60−239736号公報のp443〜p444のNo.1〜No.17、US−4701399のNo.1〜19などの化合物が特に好ましい。
無機錯体の例にはビス(η5−2,4-シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウムが挙げられる。
クマリン類の例には3−ケトクマリンが挙げられる。
これらの開始剤は単独でも混合して用いても良い。
「最新UV硬化技術」,(株)技術情報協会,1991年,p.159、及び、「紫外線硬化システム」 加藤清視著、平成元年、総合技術センター発行、p.65〜148にも種々の例が記載されており本発明に有用である。
市販の光開裂型の光ラジカル重合開始剤としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のイルガキュア(651,184,819、907、1870(CGI−403/Irg184=7/3混合開始剤、500,369,1173,2959,4265,4263など)、OXE01)等、日本化薬(株)製のKAYACURE(DETX−S,BP−100,BDMK,CTX,BMS,2−EAQ,ABQ,CPTX,EPD,ITX,QTX,BTC,MCAなど)、サートマー社製のEsacure(KIP100F,KB1,EB3,BP,X33,KT046,KT37,KIP150,TZT)等及びそれらの組み合わせが好ましい例として挙げられる。
光重合開始剤に加えて、光増感剤を用いてもよい。光増感剤の具体例として、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、ミヒラーケトンおよびチオキサントン、などを挙げることができる。
更にアジド化合物、チオ尿素化合物、メルカプト化合物などの助剤を1種以上組み合わせて用いてもよい。
市販の光増感剤としては、日本化薬(株)製のKAYACURE(DMBI,EPA)などが挙げられる。
具体的には、有機過酸化物として過酸化ベンゾイル、過酸化ハロゲンベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化アセチル、過酸化ジブチル、クメンヒドロぺルオキシド、ブチルヒドロぺルオキシド、無機過酸化物として、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等、アゾ化合物として2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2'−アゾビ
ス(プロピオニトリル)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)等、ジアゾ化合物としてジアゾアミノベンゼン、p−ニトロベンゼンジアゾニウム等が挙げられる。熱ラジカル開始剤は、多官能モノマー100質量部に対して、0.1〜15質量部の範囲で使用することが好ましく、より好ましくは1〜10質量部の範囲である。
酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、またはマイクロレジスト等に使用されている公知の酸発生剤等、公知の化合物およびそれらの混合物等が挙げられる。また、酸発生剤としては、例えば、有機ハロゲン化化合物、ジスルホン化合物、オニウム化合物等が挙げられ、これらのうち有機ハロゲン化合物、ジスルホン化合物の具体例は、前記ラジカルを発生する化合物の記載と同様のものが挙げられる。
酸発生剤は、多官能モノマー100質量部に対して、0.1〜15質量部の範囲で使用することが好ましく、より好ましくは1〜10質量部の範囲である。
[高屈折率層用材料]
本発明には高屈折率層を設けることが好ましい。高屈折率層は、前記の皮膜形成用バインダー、防眩性又は内部散乱性を付与するためのマット粒子、及び高屈折率化、架橋収縮防止、高強度化のための無機フィラーを任意に組み合わせて形成することができる。
高屈折率層には、防眩性や内部散乱性付与の目的で、フィラー粒子より大きく、平均粒径が0.1〜5.0μm、好ましくは1.5〜3.5μmのマット粒子、例えば無機化合物の粒子又は樹脂粒子が含有させることができる。マット粒子とバインダー間の屈折率差は大きすぎるとフィルムが白濁し、小さすぎると十分な光拡散効果をえることができないため、0.02〜0.20であることが好ましく、0.04〜0.10であることが特に好ましい。マット粒子のバインダーに対する添加量も屈折率同様、大きすぎるとフィルムが白濁し、小さすぎると十分な光拡散効果をえることができないため、3〜30質量パーセントであることが好ましく、5〜20質量パーセントであることが特に好ましい。
マット粒子の形状は、真球あるいは不定形のいずれも使用できる。
マット粒子の粒度分布はコールターカウンター法により測定し、測定された分布を粒子数分布に換算する。
高屈折率層には、層の屈折率を調節するため、及び硬化収縮を低減するために、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、インジウム、亜鉛、錫、アンチモン、シリカのうちより選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物からなり、平均粒径が0.2μm以下、好ましくは0.1μm以下、より好ましくは0.06μm以下である無機フィラーが含有されることが好ましい。
折率層の厚さは、特に制限はないが50nm以上10μm以下が好ましい、更に好ましくは80nm以上8μm以下である。
本発明の反射防止フィルムは、高屈折率層よりも屈折率が低く、支持体より屈折率が高い、中屈折率層を設けることも好ましく、中屈折率層は高屈折率層に用いられる高屈折率フィラーや高屈折率モノマーの使用量を調節することにより、高屈折率層と同様に形成することができる。
本発明の反射防止フィルムの支持体としては、プラスチックフィルムを用いることが好ましい。プラスチックフィルムを形成するポリマーとしては、セルロースエステル{例えば、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、代表的には富士写真フイルム(株)製“TAC−TD80U,TD80UF”など}、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリスチレン、ポリオレフィン、ノルボルネン系樹脂{「アートン」(商品名)、JSR(株)製}、非晶質ポリオレフィン{「ゼオネックス」(商品名)、日本ゼオン(株)製}などが挙げられる。このうちトリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、が好ましく、特にトリアセチルセルロースが好ましい。また、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素を実質的に含まないセルロースアシレートフィルム及びその製造法については、発明協会公開技報(公技番号2001−1745、2001年3月15日発行、以下公開技報2001−1745号と略す)に記載されており、ここに記載されたセルロースアシレートも本発明に好ましく用いることができる。
本発明の反射防止フィルムを液晶表示装置に用いる場合、その片面に粘着層を設ける等してディスプレイの最表面に配置する。反射防止フィルムの支持体がトリアセチルセルロースの場合は、偏光板の偏光膜を保護する保護フィルムとしてトリアセチルセルロースがしばしば用いられるため、本発明の反射防止フィルムをそのまま保護フィルムとして用いることがコストの上では好ましい。
本発明で好ましく用いることのできるフッ化アルキル部及びジアルキルシロキサン部の少なくともいずれかを有する成分を含有する低屈折率層は、アルカリ鹸化の耐性が高いため、(1)の方法を採用することもできる。
(2)支持体上に反射防止層を形成する前又は後に、アルカリ液を反射防止フィルムの反射防止層を形成する面又は形成された面とは反対側の面に塗布し、加熱、水洗及び/又は中和することで、該フィルムの裏面だけを鹸化処理する。
反射防止フィルムを以下の工程で処理・乾燥したものとする。
アルカリ浴:1.5mol/L水酸化ナトリウム水溶液、55℃−120秒。
第1水洗浴:水道水、60秒
中和浴:0.05mol/L硫酸、30℃−20秒
第2水洗浴:水道水、60秒
乾燥:120℃、60秒
本発明の反射防止フィルムは以下の方法で形成することができるが、この方法に制限されない。
3−245595号、同2003−251260号、同2003−260400号、同2003−260402号、同2003−275652号、同2004−141806号等の各公報に記載された方法も好ましい。2層以上を同時に塗布してもよい。同時塗布の方法については、米国特許2761791号、同2941898号、同3508947号、同3526528号の各明細書及び原崎勇次著、コーティング工学、253頁、朝倉書店(1973)に記載がある。
偏光板は、偏光膜を両面から挟む2枚の保護フィルムで主に構成される。本発明の反射防止フィルムは、偏光膜を両面から挟む2枚の保護フィルムのうち少なくとも1枚として用いることが好ましい。本発明の反射防止フィルムが保護フィルムを兼ねることで、偏光板の製造コストを低減できる。また、本発明の反射防止フィルムを最表層に使用することにより、外光の映り込み等が防止され、水滴の付着跡が残りにくく、耐傷性、防汚性等も優れた偏光板とすることができる。
偏光膜としては、公知の偏光膜や、偏光膜の吸収軸が長手方向に平行でも垂直でもない長尺の偏光膜から切り出された偏光膜を用いてもよい。偏光膜の吸収軸が長手方向に平行でも垂直でもない長尺の偏光膜は、以下の方法により作成される。
本発明の画像表示装置は、以上述べた本発明の反射防止フィルム、又は反射防止フィルムを保護フィルムとして有する偏光板が画像表示面に配置されていることを特徴とする。このように、本発明の反射防止フィルム又は、反射防止フィルムを保護フィルムとして有する偏光板は、液晶表示装置(LCD)、有機ELディスプレイのような画像表示装置に適用することができる。そして、本発明の画像表示装置は、TN、STN、IPS、VA及びOCBのいずれかのモードの透過型、反射型又は半透過型の液晶表示装置に適用するのが好ましい。以下、さらに説明する。
液晶表示装置としては、従来公知の何れも用いることができる。例えば、内田龍雄監修「反射型カラーLCD総合技術」[(株)シーエムシー、1999年刊]、「フラットパネルディスプレイの新展開」[(株)東レリサーチセンター調査部門、1996年刊]、「液晶関連市場の現状と将来展望(上巻)、(下巻)」[富士キメラ総研(株)、2003年刊]等に記載されているものが挙げられる。
TNモードの液晶セルは、カラーTFT液晶表示装置として最も多く利用されており、多数の文献の記載が挙げられる。TNモードの黒表示における液晶セル中の配向状態は、セル中央部で棒状液晶性分子が立ち上がり、セルの基板近傍では棒状液晶性分子が寝た配向状態にある。
OCBモードの液晶セルは、棒状液晶性分子を液晶セルの上部と下部とで実質的に逆の方向に(対称的に)配向させるベンド配向モードの液晶セルである。ベンド配向モードの液晶セルを用いた液晶表示装置は、米国特許4583825号、同5410422号の各明細書に開示されている装置が液晶セルの上部と下部とで対称的に配向しているため、ベンド配向モードの液晶セルは、自己光学補償機能を有する。そのため、この液晶モードは、OCB(Optically Compensatory Bend)液晶モードとも呼ばれる。
VAモードの液晶セルでは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に垂直に配向している。
(1)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印加時に実質的に水平に配向させる狭義のVAモードの液晶セル(特開平2−176625号公報記載)に加えて、
(2)視野角拡大のため、VAモードをマルチドメイン化した(MVAモード)の液晶セル[SID97、Digest of Tech. Papers(予稿集)28(1997)845記載]、
(3)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直配向させ、電圧印加時にねじれマルチドメイン配向させるモード(n−ASMモード)の液晶セル[日本液晶討論会の予稿集58〜59(1998)記載]、及び
(4)SURVAIVALモードの液晶セル(LCDインターナショナル98で発表)が挙げられる。
IPSモードの液晶セルでは、液晶分子を基板に対して常に水平面内で回転させるモードで、電界無印加時には電極の長手方向に対して若干の角度を持つように配向されている電界を印加すると電界方向に液晶分子は向きを変える。液晶セルを挟持する偏光板を所定角度に配置することで光透過率を変えることが可能となる。
STNモードの液晶表示装置に対しては、上記と同様の考え方で本発明の偏光板を供することができる。ECBモードにも同様に適用することができる。
調製例1−無機微粒子(Pc−1)の調製
エチルシリケート(SiO2含有量28%)360gとメタノール530gを混合し、この混合液に25℃において、純水100gとアンモニア水(28%アンモニア含有)をそれぞれ滴下して24時間攪拌し熟成した。オートクレーブで180℃、4時間加熱処理し、限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換し、固形分濃度20%の無機微粒子(Pc−1)の分散液を調製した。透過電子顕微鏡観察により多孔質の粒子であることが確認された。
調製例1で作製した無機微粒子(Pc−1)分散液100.0gに対して、純水を900g及びエタノール800gを加えた混合液を、30℃に加温した後、エチルシリケート(SiO2含有量28%)360gと28%アンモニア水626gを添加し、粒子表面に、エチルシリケートの加水分解重縮合物によりシリカ外殻層を形成した。次いで、エバポレーターで固形分濃度5%まで濃縮した後、濃度15%のアンモニア水を加えてpH10とし、オートクレーブで180℃、4時間加熱処理し、限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20%の無機微粒子(Pc−2)の分散液を調製した。
(第1調製工程)
平均粒径5nm、SiO2濃度20%のシリカゾル10gと、純水190gとを混合して反応母液を調製し、95℃に加温した。この反応母液のpHは10.5であった。次ぎに同母液に、SiO2含有量1.5%の珪酸ナトリウム水溶液24,900gと、Al2O3含有量0.5%のアルミン酸ナトリウム水溶液36,800gとを同時に添加した。その間、反応液の温度を91℃に保持した。添加終了後、反応液を室温まで冷却し限外濾過膜で洗浄して、固形分濃度20%のSiO2・Al2O3多孔質物質前駆体粒子の分散液を調製した。
次いで、上記多孔質物質前駆体粒子の分散液500gを採取し、純水1,700gを加えて98℃に加温し、この温度を保持しながら、珪酸ナトリウム水溶液を陽イオン交換樹脂で脱アルカリして得られた珪酸水性液(SiO2濃度3.5%)2,100gを添加して、多孔質物質前駆体粒子表面にシリカ保護膜を形成した。得られた多孔質物質前駆体粒子の分散液を、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度13%に調整したのち、この多孔質物質
前駆体粒子の分散液500gに純水1,125gを加え、さらに濃塩酸(35.5%)を滴下してpH1.0とし、脱アルミニウム処理を行ったのち、pH3の塩酸水溶液10Lと純水5Lを加えながら限外濾過膜で溶解したアルミニウム塩を分離し、粒子前駆体分散液を調製した。
上記粒子前駆体分散液1500gと、純水500g及びエタノール1,750gとの混合液を30℃に加温した後、エチルシリケート(SiO2含有量28%)60gと28%アンモニア水626gを速度を制御しながら添加し、粒子前駆体表面にエチルシリケートの加水分解重縮合物でシリカ外殻層を形成することによって、外殻層内部に空洞を有する粒子を作製した。次いで、エバポレーターで固形分濃度5%まで濃縮した後、濃度15%のアンモニア水を加えてpH10とし、オートクレーブで180℃、4時間加熱処理し、限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20%の無機微粒子(Pc−3)の分散液を調製した。
無機微粒子(Pc−3)の第3調製工程において、エチルシリケート(SiO2含有量28%)の添加量を120gに変更した以外は、無機微粒子(Pc−3)の調製工程と同様にして無機微粒子(Pc−4)を調製した。
無機微粒子(Pc−3)の調製において、以下の工程を調整することで粒子サイズ、水吸着量、屈折率の異なる粒子を作製した。
第1調製工程において、珪酸ナトリウム水溶液とアルミン酸ナトリウム水溶液の添加時間を調節して粒子サイズの変更を行った。
第2調製工程において、珪酸液(SiO2濃度3.5%)の量を調節又は、第3調製工程において、エチルシリケート量、アンモニア量、添加タイミング、温度、時間を制御して粒子を形成した。
比較用の多孔質でないシリカ微粒子として、平均粒子径50nmのシリカ粒子“IPA−ST−L”{(株)日産化学製、シリカ固形分濃度30%、溶媒イソプロピルアルコール}を購入し、シリカ固形分濃度が20%になるようにイソプロピルアルコールで希釈した。
この様にして得られた粒子を用い以下の評価を行った。
分散液を希釈してグリッド上にすくい取り透過型電子顕微鏡で観察した。1000個の粒子の平均の粒子サイズを求めた。
分散液をエバポレーターで乾燥し粉末化した後に、200℃まで昇温した際の質量減少百分率として、下記の数式(2)により算出した。
数式(2):吸着水量(%)=100×(W20−W200)/W200
ここで、
W20:昇温開始時の初期質量
W200:200℃まで昇温した時点での質量
本明細書の前記(空孔含有粒子の屈折率の測定)の項に記載の方法に従い、無機微粒子のマトリックス中における含有量を変えて塗膜を形成した。塗膜の屈折率を測定し、無機微粒子100%時に外挿して無機微粒子の屈折率とした。
実施例1−1〜1−5及び比較例1−1〜15
以下に示す多層の反射防止フィルムを作製した。
(ゾル液aの調製)
攪拌機、還流冷却器を備えた反応器、メチルエチルケトン120部、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン“KBM5103”{信越化学工業(株)製}100部、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート3部を加え混合したのち、イオン交換水30部を加え、60℃で4時間反応させたのち、室温まで冷却し、ゾル液aを得た。得られたゾルの質量平均分子量は1600であり、オリゴマー成分以上の成分のうち、分子量1000〜20000の成分が100%であった。また、ガスクロマトグラフィー分析から、原料のアクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランは全く残存していなかった。固形分の濃度が29%になるようにメチルエチルケトンで調節してゾル液aとした。
調製例4で作製した中空シリカ微粒子(Pc−4)のゾル500部(シリカ濃度20%、エタノール分散液)対して、シリカの含量がほぼ一定となるようにイソプロピルアルコールを添加しながら、圧力20kPaで減圧蒸留による溶媒置換を行った。このようにして得られたシリカ分散液(シリカ濃度20%)500部に、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン“KBM5103”{信越化学工業(株)製}30部、及びジイソプロポキシアルミニウムエチルアセテート1.5部加え混合した後に、イオン交換水9部を加えた。60℃で8時間反応させた後に室温まで冷却し、アセチルアセトン1.8部を添加した。この分散液500gにシリカの含量がほぼ一定となるようにシクロヘキサノンを添加しながら、圧力20hPaで減圧蒸留による溶媒置換を行った。分散液に異物の発生はなく、固形分濃度をシクロヘキサノンで調整し20%にしたときの粘度は25℃で5mPa・sであった。得られた無機微粒子分散液(A−4)のイソプロピルアルコールの残存量をガスクロマトグラフィーで分析したところ、1.5%であった。
前記無機微粒子の調製で作製した、中空シリカ微粒子(Pc−4)以外の無機微粒子についても、上記無機微粒子分散液(A−4)の調製に準じて処理を行い、対応する無機微粒子分散液(A−1)〜(A−9)を調製した。
メチルエチルケトン200部に対して、本文記載の含フッ素共重合体(P−3)(数平
均分子量2.8万)86.0部、“DPHA”{ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物:日本化薬(株)製}6.5部、末端メタクリレート基含有シリコーン“RMS‐033”(Gelest社製)3.0部、光ラジカル発生剤「イルガキュア369」{チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製}4.5部を加えて溶解した。その後塗布液全体の固形分濃度が6%となり、シクロヘキサノンとメチルエチルケトンの比率が10対90になるようにシクロヘキサノン、メチルエチルケトンで希釈して低屈折率層用塗布液(Ln−1)を調製した。
メチルエチルケトン150部に対して、本文記載の含フッ素共重合体(P−3)(数平均分子量2.8万)46.0部、“DPHA”{ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物:日本化薬(株)製}3.5質量部、末端メタクリレート基含有シリコーン“RMS−033”(Gelest社製)3.0部、光ラジカル発生剤「イルガキュア369」{チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製}3.5部を加えて溶解した。その後に、無機微粒子分散液(A−1)を195部(シリカ+表面処理剤固形分として39.0部)、ゾル液a17.2部(固形分として5.0部)を添加した。塗布液全体の固形分濃度が6%になり、シクロヘキサノンとメチルエチルケトンの比率が10対90になるようにシクロヘキサノン、メチルエチルケトンで希釈して低屈折率層用塗布液(Ln−2)を調製した。
低屈折率層用塗布液(Ln−2)の調製において、分散液(A−1)を用いる代わりに分散液(A−2)〜(A−9)のいずれかを用いる以外は低屈折率層用塗布液(Ln−2)の調製と全く同様にして低屈折率層用塗布液(Ln−3)〜(Ln−10)を調製した。
市販の導電性微粒子ATO「アンチモンドープ酸化錫T−1」{比表面積80m2/g、三菱マテリアル(株)製}20.0部に、アニオン性基とメタアクリロイル基を有する下記の分散剤(B−1)6.0部、メチルイソブチルケトン74部を添加して撹拌した。
ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物“PETA”{日本化薬(株)製}50.0部に、重合開始剤「イルガキュア184」{日本チバガイギー(株)製}2.0部、下記のフッ素系面状改良剤(FP−1)0.075部、オルガノシラン化合物“KBM−5103”{信越化学工業(株)製}10.0部、トルエン38.5部を添加して撹拌した。この溶液を塗布、紫外線硬化して得られた塗膜の屈折率は1.51であった。
(防眩性を有するハードコート層の作製)
膜厚80μm、幅1340mmのトリアセチルセルロースフィルム“TAC−TD80U”{富士写真フイルム(株)製}上に、ハードコート層用塗布液(HC−1)をマイクログラビア塗工方式で、搬送速度30m/分の条件で塗布し、60℃で150秒乾燥の後、窒素パージ(酸素濃度0.5%以下)しながら、160W/cmの空冷メタルハライドランプ{アイグラフィックス(株)製}を用いて、照度400mW/cm2、照射量150mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、膜厚6μmの防眩性を有するハードコート層を作製した。このようにしてハードコート層を有する長さ1000mのフィルムを作製した。
このようにして得られたハードコート層の上に、前記帯電防止層用塗布液(AS−1)を、マイクログラビア塗工方式で、搬送速度15m/分の条件で塗布し100℃で150秒乾燥した後、窒素パージ(酸素濃度0.5%以下)しながら、160W/cmの空冷メタルハライドランプ{アイグラフィックス(株)製}を用いて、照度400mW/cm2、照射量150mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、膜厚1.2μmの帯電防止層を作製した。このようにして帯電防止層を有する長さ1000mのフィルムを作製した。
このようにして得られた帯電防止層の上に、上記低屈折率層用塗布液(Ln−1)を用いて低屈折率層膜厚が90nmになるように調節して反射防止フィルム試料(101)を作製した。低屈折率層の乾燥条件は90℃、150秒とし、紫外線硬化条件は酸素濃度が0.01体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度120mW/cm2、照射量240mJ/cm2の照射量とした。
反射防止フィルム(101)の作製において、低屈折率層用塗布液(Ln−1)を用いる代わりに、低屈折率層用塗布液(Ln−2)〜(L−10)のいずれかを用いる以外は反射防止フィルム(101)と同様にして、反射防止フィルム(102)〜(110)を作製した。
反射防止フィルム(101)〜(110)の作製において、帯電防止層を形成しない以外は同様にして、反射防止フィルム(111)〜(120)を作製した。
得られた反射防止フィルムは以下の鹸化標準条件で処理・乾燥した。
アルカリ浴:1.5mol/L 水酸化ナトリウム水溶液、55℃−120秒
第1水洗浴:水道水、60秒
中和浴:0.05mol/L 硫酸、30℃−20秒
第2水洗浴:水道水、60秒
乾燥:120℃、60秒
このようにして得られた鹸化済みの反射防止フィルムを用いて以下の評価を行った。
分光光度計{日本分光(株)製“V−550”}を用いて、380〜780nmの波長領域において、積分球を用いて、入射角5゜における分光反射率を測定した。分光反射率の評価において、450〜650nmの平均反射率を用いた。
偏光板に加工されている試料は、偏光板形態のものをそのまま用い、フィルムそのものや偏光板を使用しない形態の表示装置の場合には、反射防止フィルムの裏面を粗面化処理した後、黒色のインクで光吸収処理(380〜780nmにおける透過率が10%未満)を行い、黒色の台上にて測定した。
フィルム、偏光板、又は画像表示装置の反射防止フィルムの最表面を水平に設置した。25℃、55%RHに30分以上放置した後に、純水2.0mLをピペット(エッペンドルフ社製)で約2秒かけて滴下した。反射防止フィルムの表面により広がりやすさが異なるが、水滴を直径約1.5〜2.5cmの円状に広げた。15分放置後、「ベンコット」{旭化成(株)製}で水滴を拭き取った。水滴を滴下する前後で反射防止フィルムの反射スペクトルを測定した。測定は日本分光(株)製“Model V−550UV/Vis”分光光度計を用い、D65光源下でのCIE1976Lab色空間における色度変化(△E)を決定した。
反射防止フィルムの低屈折率層(最外層)を有する側の表面の表面抵抗を、超絶縁抵抗/微小電流計“TR8601”{(株)アドバンテスト製}を用いて、25℃、相対湿度60%RHの条件下で測定した。表面抵抗(Ω/□)の常用対数をとり、logSRの値を算出した。
反射防止フィルムをモニターに張り付け、モニター表面に塵埃(布団、衣服の繊維屑)を振りかけた。クリーニングクロスで塵埃を拭き取り、塵埃の除去性を調べ、下記4段階で評価した。
○ ;3回以内の拭き取りで塵埃が完全に取り除けたもの。
○△;塵埃が完全に取り除けるが、4回以上6回以下の拭き取りが必要。
△ ;6回の拭き取りでは塵埃が若干残ったもの。
× ;塵埃がかなり残ったもの。
反射防止フィルムの低屈折率層(最外層)を有する側の表面において、ラビングテスターを用いてスチールウールによる擦りテストを実施した。
こすり材としてスチールウール{日本スチールウール(株)製、グレードNo.0000}を用い、移動距離(片道)13cm、こすり速度13cm/秒、荷重500g/cm2、先端部接触面積:1cm×1cm、こすり回数10往復の条件で実施した。最外層の表面についた傷について目視観察して、下記4段階で評価した。
◎;注意深く見ても、全く傷が見えない。
○;注意深く見ると、僅かに弱い傷が見える。
△;弱い傷が見える。
×;一目見ただけで目立つ傷が見える。
各試料を偏光板に加工後、オゾン10ppm、30℃、60%RHの環境下に192時間(8日)保管した後に、大気中に取り出した。ラビングテスターのこすり先端部に綿棒{(株)トーヨー衛材製「ヘルスリフレ」(商品名)}を固定し、平滑皿中で試料の上下をクリップで固定し、室温25℃で、試料と綿棒を25℃の水に浸し、綿棒に荷重をかけて20往復擦り試験を行った。
こすり距離(片道):1cm、こすり速度:約2往復/秒
評価結果を表9に示す。
微細空孔を含む層を低屈折率層として設け、水滴付着跡のΔEが0.45以下であり、帯電防止層を有する、本発明の反射防止フィルムは、反射率が低く、表面抵抗が低下しており、防塵性も改良されており、優れた反射防止フイルムである。特に、吸着水量が6.1質量%以下である無機微粒子を用いると、水滴付着跡や、オゾン暴露後の水綿棒の限界荷重が有意に改善され、低反射でSW耐擦傷性に優れた反射防止フィルムが得られる。
{低屈折率層用塗布液(Ln−11)の調製}
メチルエチルケトン200部に対して、本文記載の含フッ素共重合体(P−3)(数平均分子量2.8万)23.0部、本文記載の含フッ素共重合体(P−34)(数平均分子量11.0万)23.0部、“DPHA”{ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物:日本化薬(株)製}3.5部、末端メタクリレート基含有シリコーン“RMS−033”(Gelest社製)3.0部、光ラジカル発生剤「イルガキュア1870」{チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製}3.5部を加えて溶解した。その後に、実施例1で調製した無機微粒子分散液(A−5)を195部(シリカ+表面処理剤固形分として39.0部)、ゾル液a17.2部(固形分として5.0部)を添加した。その後塗布液全体の固形分濃度が6%となり、シクロヘキサノンとメチルエチルケトンの比率が10対90になるようにシクロヘキサノン、メチルエチルケトンで希釈して低屈折率層用塗布液(Ln−11)を調製した。
メチルエチルケトン200部に対して、本文記載の含フッ素共重合体(P−2)(数平均分子量4.0万)23.0部、本文記載の含フッ素共重合体P−5(数平均分子量5.0万)23.0部、“DPHA”{ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物:日本化薬(株)製}3.5部、末端メタクリレート基含有シリコーン“RMS−033”(Gelest社製)3.0部、光ラジカル発生剤「イルガキュア1870」{チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製}3.5部を加えて溶解した。その後に、実施例1で調製した無機微粒子分散液(A−5)を195部(シリカ+表面処理剤固形分として39.0部)、ゾル液a17.2部(固形分として5.0部)を添加した。その後塗布液全体の固形分濃度が6%となり、シクロヘキサノンとメチルエチルケトンの比率が10対90になるようにシクロヘキサノン、メチルエチルケトンで希釈して低屈折率層用塗布液(Ln−12)を調製した。
光硬化性含フッ素バインダー樹脂「オプスターJM5010」(商品名){JSR(株)製、屈折率1.41、固形分10%、メチルイソブチルケトン溶液}460部に対して、“DPHA”{ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物:日本化薬(株)製}3.5部、末端メタクリレート基含有シリコーン“RMS−033”(Gelest社製)3.0部、光ラジカル発生剤「イルガキュア1870」{チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製}0.5部、“F3035”{日本油脂(株)製}3.0部を加えて溶解した。その後に、実施例1で調製した無機微粒子分散液(A−5)を195部(シリカ+表面処理剤固形分として39.0部)、ゾル液a17.2部(固形分として5.0部)を添加した。その後塗布液全体の固形分濃度が6%となり、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、及びメチルエチルケトンの比率が10対30対60になるようにシクロヘキサノン、メチルエチルケトンで希釈して低屈折率層用塗布液(Ln−13)を調製した。
光硬化性含フッ素含シリコーンバインダー樹脂「オプスターJM5025」(商品名){JSR(株)製、屈折率1.42、固形分10%、メチルイソブチルケトン溶液}460部に対して、“DPHA”{ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物:日本化薬(株)製}3.5部、末端メタクリレート基含有シリコーン“RMS−033”(Gelest社製)3.0部、光ラジカル発生剤「イルガキュア1870」{チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製}0.5部、“F3035”{日本油脂(株)製}0.5部を加えて溶解した。その後に、実施例1で調製した無機微粒子分散液(A−5)を195部(シリカ+表面処理剤固形分として39.0部)、ゾル液a17.2部(固形分として5.0部)を添加した。その後塗布液全体の固形分濃度が6%となり、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、及びメチルエチルケトンの比率が10対30対60になるようにシクロヘキサノン、メチルエチルケトンで希釈して低屈折率層用塗布液(Ln−14)を調製した。
メチルエチルケトン500部に対して、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物“DPHA”{日本化薬(株)製}40.5部、末端メタクリレート基含有シリコーン“RMS−033”(Gelest社製)3.0部、光ラジカル発生剤「イルガキュア1870」{チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製}3.0部、“F3035”{日本油脂(株)製}3.0部を加えて溶解した。その後に、実施例1で調製した無機微粒子分散液(A−5)を227.5部(シリカ+表面処理剤固形分として45.5部)、ゾル液a17.2部(固形分として5.0部)を添加した。塗布液全体の固形分濃度が6%になり、シクロヘキサンとメチルエチル
ケトンの比率が15対85になるようにシクロヘキサン、メチルエチルケトンで希釈して低屈折率層用塗布液(Ln−15)を調製した。
「オプスターJN7228A」{熱架橋性含フッ素含シリコーンポリマー組成液(固形分6%):JSR(株)製}858.3部(固形分として51.5部)に対して、実施例1で調製した無機微粒子分散液(A−5)を195部(シリカ+表面処理剤固形分として39.0部)、ゾル液a17.2部(固形分として5.0部)を添加した。コロイダルシリカ分散物{シリカ、“MEK−ST”の粒子径違い品、平均粒径45nm、固形分濃度30%、日産化学(株)製}15.0部(固形分として4.5部)、ゾル液a17.2部(固形分として5.0部)を添加した。塗布液全体の固形分濃度が6%になり、シクロヘキサンとメチルエチルケトンの比率が10対90になるようにシクロヘキサン、メチルエチルケトンで希釈して低屈折率層用塗布液(Ln−16)を調製した。
「オプスターJTA113」{熱架橋性含フッ素含シリコーンポリマー組成液(固形分6%):JSR(株)製}858.3部(固形分として51.5部)に対して、無機微粒子分散液(A−5)を195部(シリカ+表面処理剤固形分として39.0部)、ゾル液a17.2部(固形分として5.0部)、コロイダルシリカ分散物{シリカ、“MEK−ST”の粒子径違い品、平均粒径45nm、固形分濃度30%、日産化学(株)製}15.0部(固形分として4.5部)、ゾル液a17.2部(固形分として5.0部)を添加した。塗布液全体の固形分濃度が6%になり、シクロヘキサンとメチルエチルケトンの比率が10対90になるようにシクロヘキサン、メチルエチルケトンで希釈して低屈折率層用塗布液(Ln−17)を調製した。
実施例1−4の反射防止フィルム(106)の作製において、低屈折率層用塗布液(Ln−6)を用いる代わりに、低屈折率層用塗布液(Ln−11)〜(Ln−15)のいずれかを用いる以外は反射防止フィルム(106)と同様にして、反射防止フィルム(201)〜(205)を作製した。
実施例1−4の反射防止フィルム(106)の作製において、低屈折率層用塗布液(Ln−6)を用いる代わりに、低屈折率層用塗布液(Ln−16)又は(Ln−17)を用い、紫外線硬化に先立つ低屈折率層の乾燥条件を、90℃、150秒乾燥後に110℃で15分硬化させる以外は反射防止フィルム(106)と同様にして、反射防止フィルム(206)及び(207)を作製した。
もいずれかを有する成分を含有して低屈折率層を形成し、帯電防止層を設けると、低反射でSW耐性・水滴付着跡・塵埃除去性・オゾン暴露後の水綿棒の限界荷重の大きい反射防止フィルムが得られる。
{帯電防止層用塗布液(AS−2)の調製}
市販の透明帯電防止層用塗料「ペルトロンC−4456S−7」{固形分濃度45%、日本ペルノックス(株)製}を帯電防止層用塗布液(AS−2)として用いた。「ペルトロンC−4456S−7」は、分散剤を用いて分散された導電性微粒子ATOを含有する透明帯電防止層用塗料である。この塗料による塗膜の屈折率は1.55であった。
ハードコート層用塗布液(HC−1)に対して更に、「ブライト20GNR4.6−EH」{ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮合物球状粉体にニッケル及び金をめっきしたもの、日本化学工業(株)製}を0.12%分散し、ハードコート層用塗布液(HC−2)を調製した。
ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物“PETA”{日本化薬(株)製}20.0部、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物“DPHA”{日本化薬(株)製}20.0部に、コロイダルシリカ分散物{シリカ、“MEK−ST”、平均粒径12nm、固形分濃度30%、日産化学(株)製}33.0部、重合開始剤「イルガキュア184」{日本チバガイギー(株)製}2.0部、前記のフッ素系面状改良剤(FP−1)0.75部、オルガノシラン化合物“KBM−5103”{信越化学工業(株)製}10.0部、トルエン38.5部、シクロヘキサノン5.0部を添加して撹拌した。この溶液を塗布、紫外線硬化して得られた塗膜の屈折率は1.51であった。次いで孔径30μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して防眩性ハードコート層用塗布液(HC−3)を調製した。この塗布液による塗膜の屈折率は1.51であった。得られた防眩性ハードコート層用塗布液(HC−3)の表面張力は32mN/mであった。
ハードコート層用塗布液(HC−3)に対して更に、「ブライト20GNR4.6−EH」{ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮合物球状粉体にニッケル及び金をめっきしたもの、日本化学工業(株)製}を0.12%分散し、ハードコート層用塗布液(HC−4)を調製した。
酸化ジルコニウム微粒子を含有する透明高屈折率ハードコート材料「デソライトZ7404」{JSR(株)製}285.0部に、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物“DPHA”{日本化薬(株)製}85.0部、オルガノシラン化合物“KBM−5103”{信越化学工業(株)製}28.0部、メチルイソブチルケトン80.0部、メチルエチルケトン80.0部を添加して撹拌した。この溶液を塗布、紫外線硬化して得られた塗膜の屈折率は1.61であった。孔径30μmのポリプロピレン製フィルターで濾過してハードコート層用塗布液(HC−5)を調製した。この塗料による塗膜の屈折率は1.61であった。得られたハードコート層用塗布液(HC−5)の表面張力は25mN/mであった。
ハードコート層用塗布液(HC−5)に対して更に、「ブライト20GNR4.6−E
H」{ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮合物球状粉体にニッケル及び金をめっきしたもの、日本化学工業(株)製}を0.12%分散し、ハードコート層用塗布液(HC−6)を調製した。
酸化ジルコニウム微粒子を含有する透明高屈折率ハードコート材料「デソライトZ7404」{JSR(株)製}285.0部に、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物“DPHA”{日本化薬(株)製}85.0部、オルガノシラン化合物“KBM−5103”{信越化学工業(株)製}28.0部、メチルイソブチルケトン60.0部、メチルエチルケトン17.0部を添加して撹拌した。
ハードコート層用塗布液(HC−7)に対して更に、「ブライト20GNR4.6−EH」{ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮合物球状粉体にニッケル及び金をめっきしたもの、日本化学工業(株)製}を0.12%分散し、ハードコート層用塗布液(HC−8)を調製した。
膜厚80μm、幅1340mmのトリアセチルセルロースフィルム“TAC−TD80U”{富士写真フイルム(株)製}上に、帯電防止層用塗布液(AS−2)をマイクログラビア塗工方式で、搬送速度15m/分の条件で塗布し、60℃で150秒乾燥の後、窒素パージ(酸素濃度0.5%以下)しながら、160W/cmの空冷メタルハライドランプ{アイグラフィックス(株)製}を用いて、照度400mW/cm2、照射量150mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、膜厚1.5μmの帯電防止層を作製した。このようにして帯電防止層を有する長さ1000mのフィルムを作製した。
あった。
反射防止フイルム(301)の作製において、ハードコート層用塗布液(HC−1)を用いる代わりに、ハードコート層用塗布液(HC−2)〜(HC−8)のいずれかを用いる以外は反射防止フィルム(301)と同様にして、反射防止フィルム(302)〜(308)を作製した。
反射防止フィルム(301)、(302)、(307)及び(308)の作製において、帯電防止層の塗布と硬化を行わない以外は同様にして、反射防止フィルム(309)〜(312)を作製した。
帯電防止層を設け、かつ微細空孔を含む層を有し、さらにΔEが0.45以下であることで、表面抵抗が低く、塵埃の除去性が充分な、低反射の反射防止膜が得られる。特に帯電防止層の上層に金メッキした粒子を含有するハードコートを設けると、塵埃除去性の改良効果が著しいことが分かった。
実施例3の帯電防止層用塗布液(AS−2)とハードコート層用塗布液(HC−1)〜(HC−8)を塗布し硬化させた試料の上に、実施例1及び2で使用した低屈折率層用塗布液(Ln−1)〜(Ln−17)を塗布し硬化させた試料を作製した。実施例1と同様に鹸化を行い、実施例1に準じて評価を行った結果、本発明の試料は、低反射で塵埃除去性に優れ、SW耐性、耐水滴付着性、オゾン暴露後の水綿棒限界荷重の高いことが確認された。
〔無機微粒子の調製〕
調製例10−無機微粒子(Pc−10)の調製
平均粒径5nm、SiO2濃度20質量%のシリカゾル100gと純水1900gの混合物を80℃に加温した。この反応母液のpHは10.5であり、同母液にSiO2として1.17質量%の珪酸ナトリウム水溶液9000gとAl2O3として0.83質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液9000gとを同時に添加した。その間、反応液の温度を80℃に保持した。反応液のpHは添加直後、12.5に上昇し、その後、殆ど変化しなかった。添加終了後、反応液を室温まで冷却し、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度20質量%のSiO2・Al2O3一次粒子分散液を調製した。
O2として濃度1.17質量%の珪酸ナトリウム水溶液3,000gとAl2O3としての濃度0.5質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液9,000gを添加して複合酸化物微粒子(1)の分散液を得た。
ついで、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度13質量%になった複合酸化物微粒子(1)の分散液500gに純水1,125gを加え、さらに濃塩酸(濃度35.5質量%)を滴下してpH1.0とし、脱アルミニウム処理を行った。次いで、pH3の塩酸水溶液10Lと純水5Lを加えながら限外濾過膜で溶解したアルミニウム塩を分離して固形分濃度20質量%のシリカ系微粒子(Pc−10H)分散液とした。限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換して固形分濃度20質量%とし、無機微粒子(Pc−10)分散液とした。
[アンチモン酸の調製]
純水1800gに苛性カリ(旭硝子(株)製:純度85質量%)57gを溶解した溶液中に三酸化アンチモン(住友金属鉱山(株)製:KN 純度98.5質量%)111gを懸濁させた。この懸濁液を95℃に加熱し、次いで、過酸化水素水(林純薬(株)製:特級、純度35質量%)32.8gを純水110.7gで希釈した水溶液を9時間で添加(0.1mole/hr)し、三酸化アンチモンを溶解し、その後11時間熟成した。冷却後、得られた溶液から1000gを取り、この溶液を純水6000gで希釈した後、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:pk−216)に通して脱イオン処理を行った。このときのpHは2.1、電導度は2.4mS/cmであった。
この酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子分散液100gに純水300gとメタノール400gを加え、これに正珪酸エチル(SiO2濃度28質量%)3.57gを混合し、50℃で15時間加熱撹拌してシリカ被覆層を形成した酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子分散液を調製した。この分散液を限外濾過膜を用い、エタノールにて溶媒置換するとともに固形分濃度20質量%になるまで濃縮し、無機微粒子(Pc−11)分散液を得た。
無機微粒子(Pc−11)の調製において、使用する固形分濃度1質量%のアンチモン酸の量を40gから240gに増量した以外は無機微粒子(Pc−11)と同様にしてシリカ被覆層を形成し、表面処理した酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(Pc−12)を調製した。なお、シリカ被覆層の形成と表面処理前における酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子(Pc−12)の平均粒子径は64nm、酸化アンチモン被覆層の厚さは3nmであった。
この様にして得られた粒子を用い実施例1で行った評価に加え、更に以下の評価を行った。
内部に円柱状のくりぬき(断面積:0.5cm2)を有するセラミック製セルを用い、まず、架台電極上にセルを置き、内部に試料粉体0.6gを充填し、円柱状突起を有する上部電極の突起を挿入し、油圧機にて上下電極を加圧したペレットを作成した。100kg/cm2加圧時の抵抗値(Ω)と試料の高さ(cm)を測定し、抵抗値に高さを乗することによって体積抵抗値を算出した。
評価結果を表14に示す。
調製例10で作製した中空シリカ微粒子(Pc−10)のゾル500部(シリカ濃度20%、エタノール分散液)対して、シリカの含量がほぼ一定となるようにイソプロピルアルコールを添加しながら、圧力20kPaで減圧蒸留による溶媒置換を行った。このようにして得られたシリカ分散液(シリカ濃度20%)500部に、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン“KBM5103”{信越化学工業(株)製}10部、及びジイソプロポキシアルミニウムエチルアセテート1.5部加え混合した後に、イオン交換水3部を加えた。60℃で8時間反応させた後に室温まで冷却し、アセチルアセトン1.8部を添加した。この分散液500gにシリカの含量がほぼ一定となるようにシクロヘキサノンを添加しながら、圧力20hPaで減圧蒸留による溶媒置換を行った。分散液に異物の発生はなく、固形分濃度をシクロヘキサノンで調整し20%にしたときの粘度は25℃で5mPa・sであった。得られた無機微粒子分散液(A−10)のイソプロピルアルコールの残存量をガスクロマトグラフィーで分析したところ、1.5%であった。
前記無機微粒子の調製で作製した(Pc−11)および(Pc−12)についても、無機微粒子分散液(A−10)の調製に準じて処理を行い、無機微粒子分散液(A−11)および(A−12)を調製した。
熱架橋性含フッ素ポリマー(特開平11−189621公報実施例1に記載の含フッ素含シリコーン熱硬化ポリマー)4.48g、硬化剤(サイメル303;商品名、日本サイテックインダストリーズ(株)製)1.13g、硬化触媒(キャタリスト4050;商品名、日本サイテックインダストリーズ(株)製)0.11g、無機微粒子分散物(A−11)(酸化アンチモン被覆シリカ粒子、平均粒径60nm、無機微粒子+表面処理剤の固形分濃度20%、)20.0g、ゾル液a1.4gおよびメチルエチルケトン118gを添加、攪拌の後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して、低屈折率層用塗布液(Ln−18)を調製した。
低屈折率層用塗布液(Ln−18)の調製において、無機微粒子分散物を(A−10)に変更した以外は(Ln−18)と同様にして、低屈折率層用塗布液(Ln−19)を調製した。
低屈折率層用塗布液(Ln−18)の調製において、無機微粒子分散物を(A−9)に変更した以外は(Ln−18)と同様にして、低屈折率層用塗布液(Ln−20)を調製した。
膜厚80μmのトリアセチルセルロースフィルム“TAC−TD80U”{富士写真フイルム(株)製}上に、上記ハードコート層用塗布液(HC−5)を、マイクログラビア塗工方式で、搬送速度15m/分の条件で塗布し100℃で150秒乾燥した後、窒素パ
ージ(酸素濃度0.5%以下)しながら、160W/cmの空冷メタルハライドランプ{アイグラフィックス(株)製}を用いて、照度400mW/cm2、照射量100mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、膜厚5.0μmのハードコート層を作製した。
該ハードコート層上に上記低屈折率層用塗布液(Ln−18)を用いて、低屈折率層膜厚が90nmになるように調節して、反射防止フィルム試料(501)を作製した。低屈折率層の乾燥条件は90℃、150秒とし、その後100℃、10分の熱硬化を行った。その後、酸素濃度が0.01体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度120mW/cm2、照射量240mJ/cm2の照射量で紫外線硬化を行った。硬化後の低屈折率層の屈折率は1.43であった。
反射防止フイルム(501)の作製において、低屈折率層用塗布液(Ln−18)を用いる代わりに、低屈折率層用塗布液(Ln−19)、(Ln−20)を用いる以外は反射防止フィルム(501)と同様にして、反射防止フィルム(502)〜(503)を作製した。
反射防止フイルム(501)の作製において、ハードコート層の厚みを3.8μmになるように変更する以外は(501)と同様にハードコートフイルムを作製した。
該ハードコート層上に上記帯電防止層用塗布液(AS−1)をマイクログラビア塗工方式で、搬送速度15m/分の条件で塗布し、60℃で150秒乾燥の後、窒素パージ(酸素濃度0.5%以下)しながら、160W/cmの空冷メタルハライドランプ{アイグラフィックス(株)製}を用いて、照度400mW/cm2、照射量100mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、膜厚1.2μmの帯電防止層を作製した。
このようにして得られた帯電防止層の上に上記低屈折率層用塗布液(Ln−20)を用いて、低屈折率層膜厚が90nmになるように調節して、反射防止フィルム試料(504)を作製した。乾燥・硬化条件は(501)と同様に行った。
吸着水量の多いシリカの表面を酸化アンチモンで被覆することにより吸着水量を低下させた粒子(Pc−11)を低屈折率層に用いた試料(501)は、表面抵抗が低く、塵埃の除去性が充分であり、低反射で耐擦傷性に優れた反射防止膜が得られる。また、低屈折率層と帯電防止層を兼ねる構成であり、構成層数が少なく、反射防止フイルムの生産性に優れる。
〔帯電防止層用塗布液(AS−3)の調製〕
実施例3−1〜3−8の反射防止フイルムの作製において、帯電防止層用塗布液の種類を(AS−2)から(AS−3)に変更し、硬化後の帯電防止層の膜厚が1.5μmになるように調節した。その後実施例3−1〜3−8と同様にハードコート層及び低屈折率層を塗設して反射防止膜を作製した。
実施例3に準じた評価を行った結果、表面抵抗が更に低い反射防止膜が得られ、水滴付着跡、SW耐擦傷性、オゾン暴露後の水綿棒耐性に優れることが分かった。
実施例7
延伸したポリビニルアルコールフィルムに、ヨウ素を吸着させて偏光膜を作製した。
次ぎに、実施例1の鹸化処理済みの反射防止フィルムに、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、反射防止フィルムの支持体側(トリアセチルセルロース)が偏光膜側となるように偏光膜の片側に貼り付けた。光学補償層を有する視野角拡大フィルム「ワイドビューフィルムSA 12B」{富士写真フイルム(株)製}を鹸化処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜のもう一方の側に貼り付けた。このようにして偏光板を作製した。この偏光板状態で実施例1に準じた評価を行った結果、微細空孔を含む層を低屈折率層として設け、吸着水量の少ない多孔質又は中空の無機微粒子を含有し、ΔEが0.45以下であり、帯電防止層を有する、本発明の反射防止フィルムは、反射率が低く水滴付着跡が改良されることが分かった。
実施例1〜4の反射防止フィルム試料を、有機EL表示装置の表面のガラス板に粘着剤を介して貼り合わせたところ、ガラス表面での反射が抑えられ、視認性の高い表示装置が得られた。また、吸着水量の少ない多孔質又は中空の無機微粒子を含有する試料は水滴跡が改良されていることが確認された。
Claims (8)
- 微細空孔を含む層を少なくとも1層有する反射防止フィルムであって、該反射防止フィルムの表面を水に15分間接触させた後に拭き取った部分の、D65標準光源下で測定したCIE1976L*a*b*色空間における色度変化△Eが0.45以下であり、且つ該微細空孔を含む層と同一層あるいは異なる層である帯電防止層を有することを特徴とする、反射防止フィルム。
- 微細空孔を含む層のうちの少なくとも1層が、多孔質または中空の、無機微粒子を少なくとも1種含有する請求項1に記載の反射防止フィルム。
- 無機微粒子の少なくとも1種が、吸着水量が6.1質量%以下であり、粒子サイズが5〜100nmである請求項2に記載の反射防止フィルム。
- 中空の無機微粒子が中空シリカ微粒子であり、該中空シリカ微粒子の屈折率が1.40以下である請求項2又は3に記載の反射防止フィルム。
- 無機微粒子の表面が、導電性の化合物で被覆されている請求項2〜4に記載の反射防止フイルム。
- 反射防止フィルムが、微細空孔を含む層と同一層あるいは異なる層である低屈折率層を含み、且つ該低屈折率層がフッ化アルキル部及びジアルキルシロキサン部の少なくともいずれかを有する成分を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の反射防止フィルム。
- 偏光膜と保護フィルムからなる偏光板であって、請求項1〜6のいずれかに記載の反射防止フィルムを保護フィルムとして有することを特徴とする偏光板。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の反射防止フィルム、又は請求項7に記載の偏光板を有することを特徴とする、画像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006032741A JP2006259703A (ja) | 2005-02-16 | 2006-02-09 | 反射防止フィルム、並びにそれを用いた偏光板、及び画像表示装置 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005039263 | 2005-02-16 | ||
JP2006032741A JP2006259703A (ja) | 2005-02-16 | 2006-02-09 | 反射防止フィルム、並びにそれを用いた偏光板、及び画像表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006259703A true JP2006259703A (ja) | 2006-09-28 |
Family
ID=37098973
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006032741A Abandoned JP2006259703A (ja) | 2005-02-16 | 2006-02-09 | 反射防止フィルム、並びにそれを用いた偏光板、及び画像表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006259703A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008010376A1 (fr) * | 2006-07-18 | 2008-01-24 | Konica Minolta Opto, Inc. | Pellicule antireflet |
JP2009036817A (ja) * | 2007-07-31 | 2009-02-19 | Konica Minolta Opto Inc | 反射防止フィルム、それを用いた偏光板、及び画像表示装置 |
JP2011221197A (ja) * | 2010-04-08 | 2011-11-04 | Suntechopt Co Ltd | アンチグレア拡散フィルム |
JP2016505162A (ja) * | 2012-11-07 | 2016-02-18 | エルジー・ハウシス・リミテッドLg Hausys,Ltd. | シロキサン化合物を含む超親水性反射防止コーティング組成物、それを用いた超親水性反射防止フィルムおよびその製造方法 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0513021A (ja) * | 1991-07-05 | 1993-01-22 | Hitachi Ltd | 反射防止体及びその利用装置 |
JP2001229733A (ja) * | 2000-02-17 | 2001-08-24 | Otsuka Chem Co Ltd | カーボン被覆多孔質シリカ粉末、その製造方法及び該粉末を含有する導電性樹脂組成物 |
JP2001350002A (ja) * | 2000-06-07 | 2001-12-21 | Bridgestone Corp | 反射防止フィルム |
JP2002197996A (ja) * | 2000-12-26 | 2002-07-12 | Catalysts & Chem Ind Co Ltd | 陰極線管 |
JP2004165123A (ja) * | 2002-09-24 | 2004-06-10 | Sekisui Chem Co Ltd | 導電性微粒子、導電性微粒子の製造方法および導電材料 |
JP2005037739A (ja) * | 2003-07-16 | 2005-02-10 | Fuji Photo Film Co Ltd | 反射防止膜、偏光板、及びそれを用いた画像表示装置 |
JP2005119909A (ja) * | 2003-10-17 | 2005-05-12 | Catalysts & Chem Ind Co Ltd | 酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子、該微粒子の製造方法および該微粒子を含む被膜付基材 |
-
2006
- 2006-02-09 JP JP2006032741A patent/JP2006259703A/ja not_active Abandoned
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0513021A (ja) * | 1991-07-05 | 1993-01-22 | Hitachi Ltd | 反射防止体及びその利用装置 |
JP2001229733A (ja) * | 2000-02-17 | 2001-08-24 | Otsuka Chem Co Ltd | カーボン被覆多孔質シリカ粉末、その製造方法及び該粉末を含有する導電性樹脂組成物 |
JP2001350002A (ja) * | 2000-06-07 | 2001-12-21 | Bridgestone Corp | 反射防止フィルム |
JP2002197996A (ja) * | 2000-12-26 | 2002-07-12 | Catalysts & Chem Ind Co Ltd | 陰極線管 |
JP2004165123A (ja) * | 2002-09-24 | 2004-06-10 | Sekisui Chem Co Ltd | 導電性微粒子、導電性微粒子の製造方法および導電材料 |
JP2005037739A (ja) * | 2003-07-16 | 2005-02-10 | Fuji Photo Film Co Ltd | 反射防止膜、偏光板、及びそれを用いた画像表示装置 |
JP2005119909A (ja) * | 2003-10-17 | 2005-05-12 | Catalysts & Chem Ind Co Ltd | 酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子、該微粒子の製造方法および該微粒子を含む被膜付基材 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008010376A1 (fr) * | 2006-07-18 | 2008-01-24 | Konica Minolta Opto, Inc. | Pellicule antireflet |
JPWO2008010376A1 (ja) * | 2006-07-18 | 2009-12-17 | コニカミノルタオプト株式会社 | 反射防止フィルム |
JP2009036817A (ja) * | 2007-07-31 | 2009-02-19 | Konica Minolta Opto Inc | 反射防止フィルム、それを用いた偏光板、及び画像表示装置 |
JP2011221197A (ja) * | 2010-04-08 | 2011-11-04 | Suntechopt Co Ltd | アンチグレア拡散フィルム |
JP2016505162A (ja) * | 2012-11-07 | 2016-02-18 | エルジー・ハウシス・リミテッドLg Hausys,Ltd. | シロキサン化合物を含む超親水性反射防止コーティング組成物、それを用いた超親水性反射防止フィルムおよびその製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7758956B2 (en) | Antireflection film and polarizing plate and image display device using same | |
KR101173451B1 (ko) | 반사방지 필름, 편광판 및 이를 이용한 화상 표시 장치 | |
EP2042903B1 (en) | Optical film, polarizing plate and image display device | |
KR101202635B1 (ko) | 경화성 조성물, 반사방지 필름, 이의 제조 방법, 편광판 및영상 표시 장치 | |
JP4900890B2 (ja) | 光学フィルム、光学フィルムの作製方法、偏光板、及びそれを用いた画像表示装置 | |
JP4914585B2 (ja) | 反射防止フィルム、偏光板、及びそれを用いた画像表示装置 | |
JP4900892B2 (ja) | 光学フィルムの作製方法 | |
JP4990665B2 (ja) | 光学フィルム、偏光板、及び画像表示装置 | |
JP5450708B2 (ja) | 光学フィルム、偏光板、及び画像表示装置 | |
JP2005186568A (ja) | 反射防止フィルム、偏光板及び液晶表示装置 | |
KR20070088394A (ko) | 광학 필름, 반사방지 필름, 편광판, 디스플레이 장치 및광학 필름의 제조 방법 | |
JP4961238B2 (ja) | 光学フィルム、偏光板及び画像表示装置 | |
JP2006048025A (ja) | 反射防止フィルムおよびその製造方法 | |
JP2007119310A (ja) | 無機微粒子、これを用いた分散液、コーティング組成物、光学フィルム、偏光板および画像表示装置 | |
JP2005307176A (ja) | 微粒子分散物、コーティング組成物、それを用いて形成した光学フィルムおよび反射防止フィルム、並びにそれを用いた偏光板、画像表示装置 | |
JP2011059699A (ja) | 反射防止フィルム、その製造方法、偏光板、及び画像表示装置 | |
JP5358080B2 (ja) | 無機微粒子、組成物、硬化物、光学フィルム、偏光板、及び画像表示装置 | |
JP5172129B2 (ja) | 光学フィルム、該光学フィルムを用いた偏光板及び画像表示装置、光学フィルムの製造方法 | |
JP2005301241A (ja) | 反射防止フィルム、その製造方法、偏光板、及び画像表示装置 | |
JP2006215096A (ja) | 反射防止フィルム、それを用いた偏光板および画像表示装置 | |
JP2006293329A (ja) | 反射防止フィルム及びその製造方法、並びにそのような反射防止フィルムを用いた偏光板、及びそのような反射防止フィルム又は偏光板を用いた画像表示装置。 | |
JP2006235336A (ja) | 反射防止フィルム、偏光板、およびそれを用いた画像表示装置 | |
JP4856880B2 (ja) | 反射防止フィルム、偏光板及び画像表示装置 | |
JP2006337663A (ja) | 反射防止フィルム、偏光板、およびそれを用いた画像表示装置 | |
JP2006268031A (ja) | 反射防止フィルム、偏光板、及び画像表示装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20061127 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20071109 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20071116 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20071126 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080710 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110210 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110315 |
|
A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20110511 |