JP2005119784A - 車両の振動抑制装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】アキュムレータによる振動抑制と、アキュムレータの耐久性向上とを高次元で両立することが可能な車両の振動抑制装置を提供すること。
【解決手段】リフトシリンダ14のボトム室14bにはアキュムレータ23が接続されており、該ボトム室14bとアキュムレータ23との間の油路には開閉弁24が配設されている。コントローラは、油圧センサからの作動油圧情報が、アキュムレータ23の耐久性に関して設定された閾値圧力よりも大きい場合には、開閉弁24を閉状態とすることで、リフトシリンダ14のボトム室14bとアキュムレータ23との連通を遮断する。
【選択図】 図2
【解決手段】リフトシリンダ14のボトム室14bにはアキュムレータ23が接続されており、該ボトム室14bとアキュムレータ23との間の油路には開閉弁24が配設されている。コントローラは、油圧センサからの作動油圧情報が、アキュムレータ23の耐久性に関して設定された閾値圧力よりも大きい場合には、開閉弁24を閉状態とすることで、リフトシリンダ14のボトム室14bとアキュムレータ23との連通を遮断する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、例えばフォークリフト等の車両に用いられる振動抑制装置に関する。
例えば、フォークリフトにおいては、凹凸面等を走行する際に車体が振動し、フォークが振動して異音を発生したり積載物の姿勢が変化する等の問題や、フォークを昇降させる際に、リフトシリンダのボトム室の作動油圧が急激に変動して車体が振動する問題がある。
従来、このような問題点を解決するために、リフトシリンダのボトム室にアキュムレータを接続することが提案されている(例えば特許文献1参照。)。このようにすれば、アキュムレータの蓄圧量が変化することで、リフトシリンダのボトム室の急激な圧力変動が緩和され、車体の振動に起因したフォークの振動や、フォークの昇降時における車体の振動が抑制される。
さらに、特許文献1の技術においては、複数のアキュムレータ(低圧用アキュムレータ及び高圧用アキュムレータ)が、それぞれリフトシリンダのボトム室に接続されている。低圧用アキュムレータと高圧用アキュムレータとは作動圧力範囲が異なる設定とされており、低圧用アキュムレータの蓄圧上限値は高圧用アキュムレータの蓄圧上限値よりも低くなっている。そして、低圧用アキュムレータ及び高圧用アキュムレータの少なくとも一方が機能することで、一つのアキュムレータでは対応が困難な、作動油圧の広い変動範囲において、前述した振動抑制効果を得ることができる。
ここで、フォークリフト以外にも、装輪式ショベルにおいて同様な目的(振動抑制)で、油圧回路にアキュムレータを配設することが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
即ち、バケットを起伏動作させるブームシリンダの起側に、低圧用アキュムレータ及び高圧用アキュムレータをそれぞれ開閉弁を介して接続したものである。そして、例えば空荷走行時には、高圧用アキュムレータ側の開閉弁を閉状態とし、低圧用アキュムレータの緩衝作用によってブームシリンダの起側に発生した圧力変動を緩和することで、車体の振動に起因したバケットの振動を抑制するようにしている。また、例えば、積み荷走行時には低圧用アキュムレータ側の開閉弁を閉状態とし、高圧用アキュムレータの緩衝作用によってブームシリンダの起側に発生した圧力変動を緩和することで、車体の振動に起因したバケットの振動を抑制するようにしている。
つまり、特許文献2の技術においては、装輪式ショベルの稼働状態に応じて各開閉弁を切り換えることで、低圧用アキュムレータと高圧用アキュムレータとを使い分けている。
特開2003−201098号公報
特開平11−36375号公報
ところが、上記特許文献1に記載の技術では、低圧用及び高圧用アキュムレータのそれぞれがボトム室に常時連通されており、該低圧用及び高圧用アキュムレータにはボトム室の作動油圧が常時作用する。従って、例えば、高圧用アキュムレータのみでしか振動抑制効果を奏し得ない高い作動油圧、言い換えれば低圧用アキュムレータの蓄圧上限値を超える作動油圧が、該低圧用アキュムレータに対しても作用することとなる。つまり、低圧用アキュムレータには、振動抑制効果を奏し得ないにも関わらず高い圧力負荷が作用することとなり、該低圧用アキュムレータの耐久性が厳しくなる問題があった。
なお、このような問題は、アキュムレータを一つのみ備える構成においても、該アキュムレータの蓄圧上限値を超えて作動油圧が高まる構成では同様に生じる。
また、特許文献2に記載の技術では、装輪式ショベルの稼働状態に応じて開閉弁を切り換えることで、低圧用アキュムレータと高圧用アキュムレータとを使い分けている。従って、例えば、積み荷が軽くブームシリンダの起側の作動油圧が低い場合、言い換えれば低圧用アキュムレータでも振動抑制効果を奏し得る場合であっても、低圧用アキュムレータ側の開閉弁は閉状態とされ、高圧用アキュムレータのみが機能することとなる。逆に、空荷走行時においても車体が受ける衝撃が大きければ、ブームシリンダの起側の作動油圧が高くなり、高圧用アキュムレータでも振動抑制効果を奏し得る場合があるが、この場合でも、高圧用アキュムレータ側の開閉弁は閉状態とされ、低圧用アキュムレータのみが機能することとなる。つまり、特許文献2の技術においては、アキュムレータの振動抑制能力を十分に使い切っているとは言い難い。
また、特許文献2に記載の技術では、装輪式ショベルの稼働状態に応じて開閉弁を切り換えることで、低圧用アキュムレータと高圧用アキュムレータとを使い分けている。従って、例えば、積み荷が軽くブームシリンダの起側の作動油圧が低い場合、言い換えれば低圧用アキュムレータでも振動抑制効果を奏し得る場合であっても、低圧用アキュムレータ側の開閉弁は閉状態とされ、高圧用アキュムレータのみが機能することとなる。逆に、空荷走行時においても車体が受ける衝撃が大きければ、ブームシリンダの起側の作動油圧が高くなり、高圧用アキュムレータでも振動抑制効果を奏し得る場合があるが、この場合でも、高圧用アキュムレータ側の開閉弁は閉状態とされ、低圧用アキュムレータのみが機能することとなる。つまり、特許文献2の技術においては、アキュムレータの振動抑制能力を十分に使い切っているとは言い難い。
本発明の目的は、アキュムレータによる振動抑制と、アキュムレータの耐久性向上とを高次元で両立することが可能な車両の振動抑制装置を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1の発明の振動抑制装置は、リフトシリンダのボトム室とアキュムレータとの間の油路を開閉する開閉弁と、該開閉弁を制御する感圧手段とを備えている。開閉弁が開状態では、アキュムレータがリフトシリンダのボトム室に連通され、該アキュムレータの緩衝作用によってボトム室の急激な圧力変動が緩和される。従って、例えば、凹凸面等の走行時や積載物の昇降時においても、車両に生じる振動を抑制することができる。
前記感圧手段はボトム室の作動油圧を感知する。感圧手段は、作動油圧が、アキュムレータの耐久性に関して設定された閾値圧力よりも大きい場合には、開閉弁を閉状態とする。従って、アキュムレータがリフトシリンダのボトム室に対して遮断され、該ボトム室の高い作動油圧言い換えれば高い圧力負荷が、アキュムレータに波及されることを防止できる。よって、アキュムレータの耐久性を向上させることができる。
つまり、アキュムレータの耐久性に関して設定された閾値圧力を基準に開閉弁を動作させる本発明によれば、アキュムレータによる振動抑制と、該アキュムレータの耐久性向上とを高次元で両立することができる。
請求項2に記載の発明は請求項1において、前記開閉弁及び感圧手段の好適な一態様について言及するものである。即ち、開閉弁は電気式よりなっている。また、感圧手段は、作動油圧を検出する油圧センサと、該油圧センサからの検出値に基づいて開閉弁を電気的に制御する制御手段とからなっている。作動油圧は、振動抑制のため以外にも様々な制御に用いられることの多いパラメータである。従って、作動油圧に基づいて開閉弁の開閉状態を電気的に制御する本発明によれば、油圧センサをその他の装置と共用することが可能である。このようにすれば、振動抑制装置を備えることでの構成の複雑化を抑制できる。
請求項3に記載の発明は請求項1において、前記開閉弁及び感圧手段の好適な一態様について言及するものである。即ち、開閉弁は感圧手段を内蔵したパイロット式であり、該開閉弁は作動油圧をパイロット圧として内部自律的に動作される。本発明によれば、開閉弁の開閉状態の制御に電気的な構成を必要としないため、振動抑制装置の構成の簡素化を図ることができる。
請求項4に記載の発明は請求項1〜3のいずれか一項において、前記閾値圧力は、アキュムレータの蓄圧上限値に設定されている。従って、アキュムレータが振動抑制効果を奏し得る状態で、感圧手段が開閉弁を閉状態とすることがなく、アキュムレータによる振動抑制と、アキュムレータの耐久性向上とをさらに高次元で両立することが可能となる。
請求項5に記載の発明は請求項1〜4のいずれか一項において、前記アキュムレータは蓄圧上限値の異なる複数が備えられており、少なくとも複数のアキュムレータのうちで最も蓄圧上限値が低いアキュムレータに対して、ボトム室との間の油路に前記開閉弁が配設されている。このようにすれば、少なくとも、最も蓄圧上限値が低いアキュムレータに関して、言い換えれば最も耐久性に配慮しなくてはならないアキュムレータに関して、振動抑制と耐久性向上とを高次元で両立することができる。
請求項1〜請求項5の発明によれば、アキュムレータによる振動抑制と、アキュムレータの耐久性向上とを高次元で両立することができる。
以下、本発明を、車両としてのフォークリフトにおいて具体化した一実施形態について、図1及び図2に従って説明する。
図1に示すように、フォークリフト11の車体12にはその前部にマスト13が立設されている。マスト13は車体12に対して前後に傾動可能に支持された左右一対のアウタマスト13aと、これらアウタマスト13aにスライドして昇降するインナマスト13bとから構成されている。各アウタマスト13aの後部にはリフトシリンダ14が配設され、リフトシリンダ14のピストンロッド14aの先端はインナマスト13bの上部に連結されている。インナマスト13bの内側には、リフトブラケット15が取り付けられている。リフトブラケット15には、荷役具としてのフォーク15aが設けられている。リフトシリンダ14の伸縮により、リフトブラケット15は昇降可能である。
図1に示すように、フォークリフト11の車体12にはその前部にマスト13が立設されている。マスト13は車体12に対して前後に傾動可能に支持された左右一対のアウタマスト13aと、これらアウタマスト13aにスライドして昇降するインナマスト13bとから構成されている。各アウタマスト13aの後部にはリフトシリンダ14が配設され、リフトシリンダ14のピストンロッド14aの先端はインナマスト13bの上部に連結されている。インナマスト13bの内側には、リフトブラケット15が取り付けられている。リフトブラケット15には、荷役具としてのフォーク15aが設けられている。リフトシリンダ14の伸縮により、リフトブラケット15は昇降可能である。
図2においては、前記フォークリフト11に備えられた油圧装置16が示されている。即ち、リフトシリンダ14のボトム室14bには、給排油路17を介して切換弁18が接続されている。切換弁18には、油圧ポンプ19及び油タンク20がそれぞれ接続されている。そして、オペレータが切換弁18を操作して、作動油をリフトシリンダ14のボトム室14bに供給することで、リフトブラケット15が上昇される。また、オペレータが切換弁18を操作して、リフトシリンダ14のボトム室14bから作動油を排出することで、リフトブラケット15が下降される。
次に、前記フォークリフト11の油圧装置16に備えられた振動抑制装置について説明する。
図2に示すように、前記油圧装置16の給排油路17には、分岐油路21を介して複数(本実施形態においては高圧用と低圧用の二つ)のアキュムレータ(蓄圧器)22,23が接続されている。高圧用アキュムレータ22及び低圧用アキュムレータ23は、それぞれ例えば金属製のベローズ22a,23aにより内部が区画された構造を有している。ベローズ22a,23aの内側にはガス室22b,23bが、ベローズ22a,23aの外側には油圧室22c,23cがそれぞれ形成されている。
図2に示すように、前記油圧装置16の給排油路17には、分岐油路21を介して複数(本実施形態においては高圧用と低圧用の二つ)のアキュムレータ(蓄圧器)22,23が接続されている。高圧用アキュムレータ22及び低圧用アキュムレータ23は、それぞれ例えば金属製のベローズ22a,23aにより内部が区画された構造を有している。ベローズ22a,23aの内側にはガス室22b,23bが、ベローズ22a,23aの外側には油圧室22c,23cがそれぞれ形成されている。
分岐油路21は、給排油路17側が「もと」となる二股状をなしている。分岐油路21において、一方の末側の枝路21aには高圧用アキュムレータ22の油圧室22cが、他方の末側の枝路21bには低圧用アキュムレータ23の油圧室23cがそれぞれ接続されている。つまり、高圧用アキュムレータ22の油圧室22c及び低圧用アキュムレータ23の油圧室23cは、それぞれ分岐油路21及び給排油路17を介して、リフトシリンダ14のボトム室14bに接続されている。
高圧用アキュムレータ22は高圧力域で蓄圧作動するようにその作動圧力範囲が設定され、該作動圧力範囲は例えば8.8MPa〜18MPaとなっている。即ち、ベローズ22aの伸長状態において、ボトム室14bの作動油圧が作動圧力範囲の最小値である8.8MPa以上になると、ガス室22bが収縮を開始し、油圧室22cが拡大されるとともに、該油圧室22cに作動油が導入され蓄圧される。そして、ボトム室14bの作動油圧が、高圧用アキュムレータ22の作動圧力範囲の最大値たる蓄圧上限値である18MPaを超えると、ガス室22bの収縮が停止するとともに油圧室22cの拡大が停止され、ガス室22bへの作動油の導入が停止されて、それ以上の蓄圧は不能となる。
前記低圧用アキュムレータ23は、高圧用アキュムレータ22よりも低い圧力域で蓄圧作動するようにその作動圧力範囲が設定され、該作動圧力範囲は例えば0.98MPa〜10MPaとなっている。即ち、低圧用アキュムレータ23が蓄圧を開始する作動圧力範囲の最小値は、高圧用アキュムレータ22の最小値(8.8MPa)よりも低い値(0.98MPa)に設定されているとともに、蓄圧上限値は高圧用アキュムレータ22の蓄圧上限値(18MPa)よりも低い値(10MPa)に設定されている。
そして、凹凸面等の走行により車体12が衝撃を受けたときに生じるリフトシリンダ14のボトム室14bにおける圧力変動は、少なくとも一方のアキュムレータ22,23が機能することで緩和される。さらに、フォーク15aによる荷取りのときや、リフトブラケット15を停止状態から昇降させるときや、昇降状態から停止させるとき等に生じるリフトシリンダ14のボトム室14bにおける圧力変動も、少なくとも一方のアキュムレータ22,23が機能することで緩和される。
即ち、ボトム室14bの圧力上昇は、少なくとも一方のアキュムレータ22,23におけるベローズ22a,23aの伸長、つまり油圧室22c,23cへの作動油の導入により緩和される。また、ボトム室14bの圧力降下は、少なくとも一方のアキュムレータ22,23におけるベローズ22a,23aの収縮、つまり油圧室22c,23cからの作動油の放出により緩和される。従って、例えば、車体12が衝撃を受けることに起因するリフトブラケット15の振動や、リフトブラケット15を昇降させる際の車体12の振動が抑制される。
さて、本実施形態においては、低圧用アキュムレータ23の油圧室23cとリフトシリンダ14のボトム室14bとを接続する分岐油路21の枝路21b上に、電気式の開閉弁24が配設されている。開閉弁24は、ソレノイドが消磁状態では枝路21bを開放する開状態となり、低圧用アキュムレータ23の油圧室23cをリフトシリンダ14のボトム室14bに連通させる。開閉弁24は、ソレノイドが励磁状態では枝路21bを遮断する閉状態となり、低圧用アキュムレータ23の油圧室23cとリフトシリンダ14のボトム室14bとの連通を遮断する。
開閉弁24には、制御手段としてのコントローラ25が電気的に接続されている。コントローラ25は、コンピュータ類似の電子制御ユニットである。給排油路17には、ボトム室14bの作動油圧を検出する油圧センサ26が配設されている。油圧センサ26は、該油圧センサ26からの検出値として、作動油圧の情報(電気信号)をコントローラ25に出力する。本実施形態においては、コントローラ25と油圧センサ26とが感圧手段をなしている。なお、詳述しないが、油圧センサ26が検出する作動油圧情報は、振動抑制装置以外の例えば走行制御装置による制御にも、フォーク15aに載せられた積載物の重量を把握するための情報として用いられる。
コントローラ25は、油圧センサ26からの作動油圧情報と、予め記憶されている閾値圧力とを比較し、この比較結果に基づいて開閉弁24のソレノイドを励消磁する。この閾値圧力は、低圧用アキュムレータ23の耐久性を考慮して、該低圧用アキュムレータ23の蓄圧上限値(本実施形態では10MPa)に設定されている。
コントローラ25は、油圧センサ26からの作動油圧情報が閾値圧力よりも小さい場合には、開閉弁24のソレノイドを消磁して該開閉弁24を開状態とする。従って、低圧用アキュムレータ23の油圧室23cがリフトシリンダ14のボトム室14bに連通され、該低圧用アキュムレータ23による振動抑制効果を期待することができる。また、コントローラ25は、油圧センサ26からの作動油圧情報が閾値圧力よりも大きい場合には、開閉弁24のソレノイドを励磁して該開閉弁24を開状態とする。従って、低圧用アキュムレータ23の油圧室23cとリフトシリンダ14のボトム室14bとの連通が遮断され、ボトム室14bの高い作動油圧が低圧用アキュムレータ23の油圧室23cに波及することが防止される。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)コントローラ25は、油圧センサ26からの作動油圧情報が閾値圧力よりも大きい場合には、開閉弁24を閉状態とすることで、低圧用アキュムレータ23をリフトシリンダ14のボトム室14bに対して遮断する。従って、ボトム室14bの高い作動油圧言い換えれば高い圧力負荷が、低圧用アキュムレータ23に波及されることを防止でき、該低圧用アキュムレータ23の耐久性を向上させることができる。また、前述した閾値圧力は、低圧用アキュムレータ23の耐久性に関して設定されている。従って、作動油圧が閾値圧力よりも小さい場合言い換えれば低圧用アキュムレータ23の耐久性に悪影響がない場合には、開閉弁24が開状態とされて、低圧用アキュムレータ23による振動抑制効果を期待することができる。
(1)コントローラ25は、油圧センサ26からの作動油圧情報が閾値圧力よりも大きい場合には、開閉弁24を閉状態とすることで、低圧用アキュムレータ23をリフトシリンダ14のボトム室14bに対して遮断する。従って、ボトム室14bの高い作動油圧言い換えれば高い圧力負荷が、低圧用アキュムレータ23に波及されることを防止でき、該低圧用アキュムレータ23の耐久性を向上させることができる。また、前述した閾値圧力は、低圧用アキュムレータ23の耐久性に関して設定されている。従って、作動油圧が閾値圧力よりも小さい場合言い換えれば低圧用アキュムレータ23の耐久性に悪影響がない場合には、開閉弁24が開状態とされて、低圧用アキュムレータ23による振動抑制効果を期待することができる。
つまり、低圧用アキュムレータ23の耐久性に関して設定された閾値圧力を基準に開閉弁24を制御する本実施形態によれば、低圧用アキュムレータ23による振動抑制と、該低圧用アキュムレータ23の耐久性向上とを高次元で両立することができる。
(2)リフトシリンダ14におけるボトム室14bの作動油圧の情報は、前述した振動抑制のため以外にも様々な制御に用いられることの多いパラメータである。従って、作動油圧に基づいて開閉弁24の開閉状態を電気的に制御する本実施形態においては、油圧センサ26がその他の装置と共用されている。よって、振動抑制装置を備えることでの構成の複雑化を抑制できる。
(3)開閉弁24の動作の基準となる閾値圧力は、低圧用アキュムレータ23の蓄圧上限値に設定されている。従って、低圧用アキュムレータ23が振動抑制効果を奏しうる状態で、コントローラ25が開閉弁24を閉状態とすることがなく、該低圧用アキュムレータ23による振動抑制と、該低圧用アキュムレータ23の耐久性向上とをさらに高次元で両立することが可能となる。
(4)振動抑制装置には、蓄圧上限値の異なるアキュムレータ22,23が複数備えられており、複数のアキュムレータ22,23のうちで最も蓄圧上限値が低い低圧用アキュムレータ23に対して、リフトシリンダ14のボトム室14bとの間の油路に開閉弁24が配設されている。従って、最も蓄圧上限値が低い低圧用アキュムレータ23に関して、言い換えれば最も耐久性に配慮しなくてはならない低圧用アキュムレータ23に関して、振動抑制と耐久性向上とを高次元で両立することができる。
次に、上記実施形態以外の実施形態を列記する。
○上記実施形態において開閉弁24は電気式のものが用いられており、感圧手段としては、油圧センサ26と制御手段としてのコントローラ25とが、前記開閉弁24とは別に備えられていた。これを変更し、例えば図3に示すように、開閉弁30として、感圧手段を内蔵したパイロット式を用いること。該開閉弁30は、リフトシリンダ14におけるボトム室14bの作動油圧をパイロット圧として、閾値圧力を基準に動作することで、開状態と閉状態とに内部自律的に切り換えられる。なお、当然ではあるが、閾値圧力の設定は、開閉弁30に備えられた弁体付勢バネのバネ力の設定で行われる。
○上記実施形態において開閉弁24は電気式のものが用いられており、感圧手段としては、油圧センサ26と制御手段としてのコントローラ25とが、前記開閉弁24とは別に備えられていた。これを変更し、例えば図3に示すように、開閉弁30として、感圧手段を内蔵したパイロット式を用いること。該開閉弁30は、リフトシリンダ14におけるボトム室14bの作動油圧をパイロット圧として、閾値圧力を基準に動作することで、開状態と閉状態とに内部自律的に切り換えられる。なお、当然ではあるが、閾値圧力の設定は、開閉弁30に備えられた弁体付勢バネのバネ力の設定で行われる。
○図4又は図5に示すように、振動抑制装置にアキュムレータ33を一つだけ用いること。なお、図4は、上記実施形態と同様な電気式の開閉弁24を用いた態様を示し、図5は、図3と同様なパイロット式の開閉弁30を用いた態様を示している。このように、アキュムレータ33を一つだけ用いた場合には、該アキュムレータ33として、例えば、上記実施形態の低圧用アキュムレータ23よりも作動圧力範囲が広いものを用いるとよい。
○上記実施形態において開閉弁24は、リフトシリンダ14のボトム室14bと低圧用アキュムレータ23との間の油路(詳しくは枝路21b)にのみ配設されていた。これを変更し、リフトシリンダ14のボトム室14bと高圧用アキュムレータ22との間の油路(詳しくは枝路21a)にも開閉弁を配設すること。該開閉弁は、開閉弁24と同様な電気式であってもよいし例えば図3の態様のようなパイロット式であってもよい。該開閉弁の閾値圧力は、高圧用アキュムレータ22の耐久性に関して設定され、例えば該高圧用アキュムレータ22の蓄圧上限値に設定される。このようにすれば、高圧用アキュムレータ22による振動抑制と、該高圧用アキュムレータ22の耐久性向上とを高次元で両立することができる。
○上記実施形態や図3の態様の振動抑制装置はアキュムレータ22,23を二つ備え、図4や図5の態様の振動抑制装置はアキュムレータ33を一つ備えていた。しかし、これに限定されるものではなく、作動圧力範囲及び蓄圧上限値の異なる3個以上のアキュムレータを用いるようにしてもよい。この場合、少なくとも複数のアキュムレータのうちで最も蓄圧上限値が低いアキュムレータに対して、リフトシリンダのボトム室との間の油路に開閉弁を配設する。
○上記実施形態において開閉弁の切り換えの基準となる閾値圧力は、低圧用アキュムレータ23の蓄圧上限値に設定されていた。これを変更し、閾値圧力を、低圧用アキュムレータ23の振動抑制機能が実質的に厳しくならない範囲内で、蓄圧上限値よりも若干低い値(最大でも−20%)に設定してもよい。
○上記実施形態において閾値圧力に、各々異なる値の上限圧力(例えば低圧用アキュムレータ23の蓄圧上限値の+10%)と下限圧力(例えば低圧用アキュムレータ23の蓄圧上限値の−10%)とを設定してもよい。この場合、コントローラ25は、油圧センサ26からの作動油圧情報が上限圧力よりも低い圧力から高い圧力に上昇した時、開閉弁24を開状態から閉状態とする。また、コントローラ25は、油圧センサ26からの作動油圧情報が下限圧力よりも高い圧力から低い圧力に下降した時、開閉弁24を閉状態から開状態とする。つまり、コントローラ25による開閉弁24の開閉状態の制御に対して、該制御のハンチングを防止するために、ヒステリシスな傾向を付与するようにしてもよい。このようにヒステリシスを付与するとき、前記上限圧力と下限圧力との間に閾値圧力が入るようにすればよい。
○荷役具としてフォーク15a以外の荷役具、例えばロール紙の運搬に使用するロールクランプ、ブロックの運搬や高積み作業に使用するブロッククランプ、或いは、コイル又は円筒状の荷の運搬に使用するラム等を備えた車両に、本発明の振動抑制装置を適用してもよい。
○本発明の振動抑制装置を車両としての装輪式ショベルに適用すること。この場合、バケットを起伏動作させるブームシリンダをリフトシリンダとして把握することができ、該ブームシリンダの起側の油圧室をボトム室として把握することができる。なお、本態様においては、開閉弁が開状態となってブームシリンダの起側の油圧室とアキュムレータとが連通された状態では、ブームシリンダの伏側の油圧室を油タンクに連通させる。
○本発明の振動抑制装置を適用可能な車両は、荷役を行うものに限定されるものではなく、人を昇降させるものであっても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について記載する。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について記載する。
(1)前記閾値圧力には、各々異なる値の上限圧力と下限圧力とが設定されており、前記制御手段は、油圧センサからの作動油圧情報が上限圧力よりも低い圧力から高い圧力に上昇した時、開閉弁を開状態から閉状態とするとともに、油圧センサからの作動油圧情報が下限圧力よりも高い圧力から低い圧力に下降した時、開閉弁を閉状態から開状態とする請求項2に記載の振動抑制装置。
(2)請求項1〜請求項5のいずれか一項又は技術的思想(1)に記載の振動抑制置を備えた車両。
11…車両としてのフォークリフト、14…リフトシリンダ、14b…ボトム室、17…リフトシリンダのボトム室と低圧用アキュムレータとの間の油路を構成する給排油路、21…同じく分岐油路(21b…枝路)、22…高圧用アキュムレータ、23…低圧用アキュムレータ、24…開閉弁、25…制御手段としてのコントローラ、26…油圧センサ、30…開閉弁、33…アキュムレータ。
Claims (5)
- ボトム室に導入された作動油圧に応じて積載物を昇降するリフトシリンダを備えた車両に用いられ、前記リフトシリンダの前記ボトム室にアキュムレータが接続されてなる振動抑制装置において、
前記ボトム室と前記アキュムレータとの間の油路を開閉する開閉弁と、
前記作動油圧を感知し、該作動油圧が、前記アキュムレータの耐久性に関して設定された閾値圧力よりも大きい場合に前記開閉弁を閉状態とする感圧手段と
を備えたことを特徴とする振動抑制装置。 - 前記開閉弁は電気式よりなり、
前記感圧手段は、前記作動油圧を検出する油圧センサと、該油圧センサからの検出値に基づいて前記開閉弁を電気的に制御する制御手段とからなっている請求項1に記載の振動抑制装置。 - 前記開閉弁は前記感圧手段を内蔵したパイロット式であり、該開閉弁は前記作動油圧をパイロット圧として内部自律的に動作される請求項1に記載の振動抑制装置。
- 前記閾値圧力は、前記アキュムレータの蓄圧上限値に設定されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の振動抑制装置。
- 前記アキュムレータは蓄圧上限値の異なる複数が備えられており、少なくとも前記複数のアキュムレータのうちで最も蓄圧上限値が低いアキュムレータに対して、前記ボトム室との間の油路に前記開閉弁が配設されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の振動抑制装置。
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- 2003-10-15 JP JP2003355379A patent/JP2005119784A/ja active Pending
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