JP2017197335A - フォークリフト - Google Patents
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Abstract
Description
リフトシリンダにショックアブソーバ機能部を内蔵して変動圧力吸収機能部と機能させるのが好ましい。あるいは、アキュムレータを変動圧力吸収機能部として機能させるように構成し、アキュムレータをリフトシリンダの軸線上の上部、あるいは、下部に設けても良い。さらには、アキュムレータをインナーマスト連結部の内部に設置したり、アウターマスト連結部の内部に設置してもよい。
以下、図1〜図4を参照して、フォークリフトの第1の実施の形態を説明する。
図1は、フォークリフト1の側面図である。図示左側をフォークリフト1の前方、図示右側をフォークリフト1の後方と定義する。フォークリフト1は、車体2の前部に荷役マスト9を備える。荷役マスト9には昇降可能にフォーク24が設けられている。荷役マスト9は、車体2に備えられたチルトシリンダ21により図示左右方向に傾けられる。
車体2は、運転席25を含むキャビン6と、車体2を移動させる前輪26および後輪27と、原動機や油圧回路等が設けられた格納部28とを備える。
図2は、荷役マスト9の斜視図である。図示左奥がフォークリフト1の前方、図示右手前がフォークリフト1の後方、図示右奥がフォークリフト1の右、図示左手前がフォークリフト1の左である。荷役マスト9は、フォークリフト1の前後方向に延びる車軸Cを中心軸として左右対称の構成を有する。図2では省略しているが、図示左奥側にフォーク24が取り付けられる。
一対のアウターマスト40は、右アウターマスト40Rと左アウターマスト40Lとから構成される。一対のアウターマスト40の上部同士、すなわち右アウターマスト40Rの上部と左アウターマスト40Lの上部がアウターマスト連結部49により連結されている。一対のインナーマスト50は、右インナーマスト50Rと左インナーマスト50Lとから構成される。一対のインナーマスト50の上部同士、すなわち右インナーマスト50Rの上部と左インナーマスト50Lの上部がインナーマスト連結部59により連結されている。一対のリフトシリンダ310は、左リフトシリンダ310Lと右リフトシリンダ310Rとから構成される。
図2を参照すると、左アウターマスト40Lは、チルトシリンダ連結部211、および左アウターマスト40Lを車体フレームに揺動自在に取り付ける本体連結部212を備える。チルトシリンダ連結部211には、チルトシリンダ21のピストンロッドの端部21A(図1参照)が接続される。チルトシリンダ21が伸縮すると、左アウターマスト40Lを含む荷役マスト9の全体が本体連結部212を中心に揺動する。
リフトシリンダ310は、シリンダチューブ311と、ピストン314を含むピストンロッド312とを有し、ピストン314の下方にはボトム室315が設けられる。リフトシリンダ310は、ロッド内油路316と、浮動ピストン317と、ガス室318と、ガスバルブ319とを備えている。ロッド内油路316、浮動ピストン317、およびガス室318は、ピストンロッド312の内部に設けられる。ガスバルブ319はピストンロッド312の上部に設けられる。ロッド内油路316、浮動ピストン317、およびガス室318がショックアブソーバ機能部である。このショックアブソーバ機能部は、後述する第2および第3実施の形態のアキュムレータ100と同等の機能を有する。
換言すると、ロッド内油路316、浮動ピストン317、およびガス室318は、ボトム室315の圧力変動を吸収するショックアブソーバ機能部として構成される。ショックアブソーバ機能部を変動圧力吸収機能部と云うこともでき、ガス室と圧導入室とを隔壁を隔てて画成するようにしたアキュムレータと同様に変動圧力を吸収する。
(1)第1の実施の形態のフォークリフトは、一対のアウターマスト40と、一対のアウターマスト40に案内されて昇降する一対のインナーマスト50と、一対のインナーマスト40に設けられ、インナーマスト40とともに昇降するフォーク24と、ボトム室315に対する圧油の給排によりピストンロッド312を伸縮させてインナーマスト50を昇降する一対のリフトシリンダ310と、一対のリフトシリンダ310のボトム室315に連通され、リフトシリンダ310の内部に設けたショックアブソーバ機能部(変動圧力吸収機能部)とを備える。
ショックアブソーバ機能部(変動圧力吸収機能部)は、リフトシリンダ310のロッド312内部に設けられボトム室315に連通された油路316と、油路316とは隔壁として機能する浮動ピストン317を隔ててロッド312内部に設けられ、所定のガス圧に設定されたガス室318と、浮動ピストン317とを含む。
ショックアブソーバ機能部をリフトシリンダ310に内蔵したので、オペレータの視界を妨げることなく、路面の凸凹を乗り越えるときに発生するボトム室の圧力変動を吸収して載荷物への影響や乗り心地性を保持できる。また、従来必要であったアキュムレータが不要となり、部品点数を低減でき、また、組立工数を削減できる。ショックアブソーバ機能部を内蔵するリフトシリンダは高価となるが、部品点数や組立工数の削減によりトータルコストを抑制できる。
また、一方のリフトシリンダ310にのみショックアブソーバ機能部(変動圧力吸収機能部)を設けてもよい。
図5および図6を参照して、フォークリフトの第2の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。第1の実施の形態では、リフトシリンダの内部に変動圧力を吸収するショックアブソーバ機能部を設けたが、第2の実施の形態は、変動圧力を吸収するショックアブソーバ機能部をリフトシリンダに内蔵せず、同等の変動圧力吸収機能を有するアキュムレータを、リフトシリンダの軸線上の上部に設置したものである。
なお、第1の実施の形態にあっては、リフトシリンダ、その構成部品の符号を310番台として説明したが、第2の実施の形態にあっては、リフトシリンダ、その構成部品の符号を300番台として説明する。
以下では、低圧用アキュムレータ101および高圧用アキュムレータ102を総称してアキュムレータ100と呼ぶ。
左リフトシリンダ300Lのピストンロッド302Lの内部には、ボトム室305Lに接続された貫通油路309Lが設けられている。左リフトシリンダ300Lの上部には、アキュムレータ設置部59Aに載置された低圧用アキュムレータ101が設けられている。低圧用アキュムレータ101の油路接続部101Aは設置部59Aに挿通されて貫通油路309Lと接続されている。すなわち、低圧用アキュムレータ101は、貫通油路309Lによりボトム室305Lと接続される。
右リフトシリンダ300Rの上部には、高圧用アキュムレータ102が低圧用アキュムレータ101と同様の取付構造で設置部59Aに設置されている。そして、同様の油圧管路構造により、高圧用アキュムレータ102は貫通油路309Rによりボトム室305Rと接続されている。
図6は、フォークリフト1の油圧管路の模式図である。アキュムレータ100は、ボトム室305と連通入される油室101Pと、圧縮ガスが封入されるガス室101Gと、油室101Pおよびガス室101Gを隔てる隔壁101Kとを備える。フォークリフト本体の格納部28には、ポンプ81と、コントロールバルブ82と、タンク83が格納される。ポンプ81は、タンク83からコントロールバルブ82へ作動油を圧送する。コントロールバルブ82は、ポンプ81から供給された作動油を、オペレータのフォーク上げ指令に基づきメイン油路89を経由して、左リフトシリンダ300Lのボトム室305L、および右リフトシリンダ300Rのボトム室305Rに供給する。
オペレータのフォーク下げ指令に基づき、コントロールバルブ82はボトム室305Lをタンク83に接続する。インナーマスト50L,50R等の自重でフォーク24が降下する。
フォークリフトは、走行時に路面の凹凸や段差を乗り越えることがある。このときの衝撃でボトム室305の圧力が変動する。第2の実施の形態のフォークリフトでは、貫通油路309を介してボトム室305の圧力変動がアキュムレータ100に伝達されて圧力変動が吸収される。
アキュムレータ100が設置されるリフトシリンダ300の上方は、リフトシリンダ300の伸縮状態に関わらず運転席25に着座したオペレータの視野外となるため、アキュムレータ100はオペレータの視界の妨げとならない。
(1)変動圧力吸収機能部は一対のアキュムレータ101,102で構成され、リフトシリンダ310の軸線上の上方に設置される。具体的には、インナーマスト連結部59に一体化されているアキュムレータ設置板59Aを介して低圧用および高圧用アキュムレータ101,102がリフトシリンダ310の上部に設けられる。
このように構成したフォークリフト1においては、リフトシリンダ300の同軸上であってリフトシリンダ300の上部というこれまで積極的に利用されていない空間にアキュムレータ100を設けることにより、フォークリフト1を大型化することなく、かつオペレータの視野を妨げることなく、リフトシリンダ300のボトム室305L、305Rの圧力変動を吸収するアキュムレータ100を設置することができる。また、リフトシリンダ300とアキュムレータ100が隣接するので両者の接続が容易である。
アキュムレータ100は、リフトシリンダ300の同軸上であってリフトシリンダ300の上部において、インナーマスト連結部59と一体に設けられた設置部59Aに設けられる。リフトシリンダ300は、ボトム室305L、305Rに接するピストン304L、304R、ピストン304に接続されるピストンロッド302L、302R、およびボトム室305L、305Rをアキュムレータ100に接続する貫通油路309L,309Rを備える。貫通油路309L,309Rは、ピストン304L、304Rおよびピストンロッド302L,302Rの内部に形成される。
貫通油路309L,309Rがリフトシリンダ300に内蔵されて外部に設置されることがないので、貫通油路309L,309Rがオペレータの視界を妨げることがなく、また貫通油路309L,309Rが外部からの衝撃により損傷を受けることがない。
上述した第2の実施の形態では、アキュムレータ100は、リフトシリンダ300と同軸上であって、リフトシリンダ300の上部、具体的には、インナーマスト連結部59と一体化されたアキュムレータ設置板59Aを介してピストンロッド302の上端に設けられるものとして説明した。しかし、アキュムレータ100はインナーマスト連結部59に内蔵されてもよい。
図7は、変形例1におけるアキュムレータ100のインナーマスト連結部59への取り付けを示す図である。図7(a)は、アキュムレータ100がインナーマスト連結部59へ取り付けられる前の状態を示す図であり、図7(b)は、アキュムレータ100がインナーマスト連結部59内部に設置された状態を示す図である。
図8は、変形例1におけるフォークリフト1の油圧管路の模式図である。ただし図8では、ポンプ81およびタンク83を省略している。本変形例においても第2の実施の形態と同様に、貫通油路309L,309Rは、ピストン304L、304Rおよびピストンロッド302L、302Rの内部に形成されている。低圧用アキュムレータ101は、貫通油路309Lおよび油路接続部101Aによりボトム室305Lと接続される。高圧用アキュムレータ102は、貫通油路309Rおよび油路接続部102Aによりボトム室305Rと接続される。
上述した第2の実施の形態では、アキュムレータ100はリフトシリンダ300と同軸上であって、リフトシリンダ300の上部、具体的には、インナーマスト連結部59と一体化されたアキュムレータ設置板59Aを介してピストンロッド302の上端に設けられるものとして説明した。しかし、アキュムレータ100はアウターマスト連結部49に内蔵されてもよい。
図9は、変形例2におけるアキュムレータ100のアウターマスト連結部49への取り付けを示す図である。図9(a)は、アキュムレータ100がアウターマスト連結部49へ取り付けられる前の状態を示す図であり、図9(b)は、アキュムレータ100がアウターマスト連結部49に取り付けられた状態を示す図である。
アウターマスト連結部49は中空であり、アキュムレータ100は、図9(a)および図9(b)に示すようにアウターマスト連結部49の内部に挿入される。低圧用アキュムレータ101と高圧用アキュムレータ102は、左右対称な位置に挿入される。低圧用アキュムレータ101には外部配管である側方管路101Cが接続され、高圧用アキュムレータ102には外部配管である側方管路102Cが接続される。
なお、本変形例におけるリフトシリンダ300は貫通油路309L、309Rを備える必要はない。
図10は、変形例2におけるフォークリフト1の油圧管路の模式図である。ただし図10では、ポンプ81およびタンク83を省略している。本変形例では、アキュムレータ100とボトム室305は、リフトシリンダ300の外部に別途設けられた側方管路101C、102Cにより接続される。本変形例において側方管路101C、102Cが用いられるのは以下の理由による。
リフトシリンダ300やインナーマスト50とは異なりアウターマスト40は可動しない。第2の実施の形態のように、ピストンロッド302に貫通通路309を形成し、貫通通路309の端部とアウターマスト連結部49内蔵のアキュムレータ100とを可撓性のゴムホースで接続してもよいが、リフトシリンダ300の伸縮のたびに可撓性ゴムホースが変形するので、ゴムホースの耐久性が問題となる。そこで、ピストンロッド302に貫通通路309を形成することなく、側方管路101C、102Cによりボトム室305とアキュムレータ100とを連通するようにした。
上述した第2の実施の形態では、フォークリフト1は低圧用アキュムレータ101と高圧用アキュムレータ102とを備えた。しかしフォークリフト1は、低圧用アキュムレータ101、および高圧用アキュムレータ102のいずれか1つのみを備えてもよい。また、同種のアキュムレータ、すなわち設定圧が同一のアキュムレータを複数備えてもよい。
図11を参照して、フォークリフトの第3の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第2の実施の形態と同じである。本実施の形態では、主に、アキュムレータ100がリフトシリンダ300の下方に設けられる点で第2の実施の形態と異なる。
図11は、第3の実施の形態におけるフォークリフト1の油圧管路の模式図である。ただし図11では、ポンプ81とタンク83を省略している。第3の実施の形態では、アキュムレータ100の軸線がリフトシリンダ300の軸線の延長線上に位置するように、すなわちアキュムレータ100はリフトシリンダ300と同軸上に、リフトシリンダ300の下方に取り付けられる。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
24 … フォーク
40 … アウターマスト
49 … アウターマスト連結部
50 … インナーマスト
59 … インナーマスト連結部
100 … アキュムレータ
101 … 低圧用アキュムレータ
102 … 高圧用アキュムレータ
101P、316 …油圧導入室
101K、317 …隔壁、浮動ピストン
101G、318 …ガス室
300,310 … リフトシリンダ
302,312 … ピストンロッド
305、315 … ボトム室
304、314 … ピストン
309 … 貫通油路
Claims (9)
- 一対のアウターマストと、
前記一対のアウターマストに案内されて昇降する一対のインナーマストと、
前記一対のインナーマストに設けられ、前記インナーマストとともに昇降するフォークと、
ボトム室に対する圧油の給排によりピストンロッドを伸縮させて前記インナーマストを昇降する一対のリフトシリンダと、
前記一対のインナーマストの上部同士を連結するインナーマスト連結部と、
前記一対のアウターマストの上部同士を連結するアウターマスト連結部と、
前記一対のリフトシリンダの前記ボトム室に連通された変動圧力吸収機能部とを備え、
前記変動圧力吸収機能部は、前記アウターマスト連結部の内部、前記インナーマスト連結部の内部、前記リフトシリンダの内部、および前記リフトシリンダの軸線上の外部、のいずれかに設けられるフォークリフト。 - 請求項1に記載のフォークリフトにおいて、
前記変動圧力吸収機能部が前記一対のリフトシリンダに内蔵されている場合、
前記変動圧力吸収機能部は、前記リフトシリンダのロッド内部に設けられ前記ボトム室に連通された油路と、前記油路とは浮動ピストンを隔てて前記ロッド内部に設けられ所定のガス圧に設定されたガス室と、前記浮動ピストンとを含むフォークリフト。 - 請求項2に記載のフォークリフトにおいて、
一方の前記リフトシリンダのガス圧は第1圧力値に設定され、他方の前記リフトシリンダのガス圧は、前記第1圧力値よりも高い第2圧力値に設定されているフォークリフト。 - 請求項1に記載のフォークリフトにおいて、
前記変動圧力吸収機能部は、前記ボトム室の圧力が導入される圧導入室と、前記圧導入室と隔壁で区画されたガス室と、前記隔壁とを含むアキュムレータであり、
前記アキュムレータが前記インナーマスト連結部の内部に設けられている場合、または前記リフトシリンダのピストンロッドの端部に設けられている場合、
前記リフトシリンダのピストンロッド内には、前記ボトム室から前記ピストンロッドの端部まで貫通する油路が設けられ、前記油路は前記アキュムレータの前記圧導入室と連通しているフォークリフト。 - 請求項4に記載のフォークリフトにおいて、
前記アキュムレータが前記インナーマスト連結部の内部に設けられる場合、
前記ピストンロッドの前記油路の端部と前記アキュムレータの前記圧導入室を接続する外部配管を備えるフォークリフト。 - 請求項4に記載のフォークリフトにおいて、
前記アキュムレータが前記ピストンロッドの端部に設けられる場合、
前記インナーマスト連結部にはアキュムレータ設置部が設けられ、前記アキュムレータは前記アキュムレータ設置部に載置され、前記アキュムレータの油路接続部が前記アキュムレータ設置部に挿通されて前記油路と接続されているフォークリフト。 - 請求項1に記載のフォークリフトにおいて、
前記変動圧力吸収機能部は、前記ボトム室の圧力が導入される圧導入室と、前記圧導入室と隔壁で区画されたガス室と、前記隔壁とを含むアキュムレータであり、
前記アキュムレータが前記アウターマスト連結部の内部に設けられる場合、
前記ボトム室と前記アキュムレータの前記圧導入室を接続する外部配管を備えるフォークリフト。 - 請求項1に記載のフォークリフトにおいて、
前記変動圧力吸収機能部は、前記ボトム室の圧力が導入される圧導入室と、前記圧導入室と隔壁で区画されたガス室と、前記隔壁とを含むアキュムレータであり、
前記アキュムレータは、前記リフトシリンダの軸線上であって前記リフトシリンダのボトム室側の下方に設けられるフォークリフト。 - 請求項1から8までのいずれか1項に記載のフォークリフトにおいて、
前記一対のリフトシリンダにそれぞれ対応する一対の変動圧力吸収機能部は、それぞれ、低い圧力変動を吸収する低圧機能部と、高い圧力変動を吸収する高圧機能部とである
フォークリフト。
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