JP2005116857A - 回路基板の製造方法および回路基板用部材 - Google Patents

回路基板の製造方法および回路基板用部材 Download PDF

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Abstract

【課題】
可撓性フイルムを有機物層を介して補強板に貼り合わせ、寸法精度を維持することで、高精度な回路パターンを形成した回路基板用部材を、回路パターンの位置ずれや断線、電子部品との接合パッド部の破断や電子部品の破損を起こすことなく、可撓性フイルムを補強板から剥離する方法を提供する。
【解決手段】
可撓性フイルムを有機物層を介して補強板に貼り合わせ、該可撓性フイルムの補強板貼り合わせ面とは反対の面に回路パターンを形成した後、該可撓性フイルムを補強板から剥離することによって得られる回路基板の製造方法であって、回路パターンの電子部品との接合パッド列が長い方向と略直交する方向に、可撓性フイルムを補強板から剥離することを特徴とする回路基板の製造方法。
【選択図】 図5

Description

本発明は、高精度な回路パターンを有するとともに生産性に優れた回路基板の製造方法と、その回路基板の製造に好適に用いられる回路基板用部材に関するものである。
エレクトロニクス製品の軽量化と小型化に伴い、プリント回路基板のパターニングの高精度化が求められている。中でも可撓性フイルム基板は、その可撓性ゆえに三次元配線ができ、エレクトロニクス製品の小型化に適していることから需要が拡大している。しかし、液晶ディスプレイパネルへのIC接続に用いられるTAB(Tape Automated Bonding)技術は、比較的狭幅の長尺ポリイミドフイルム基板を加工することで樹脂基板としては最高レベルの微細パターンを得ることができるが、微細化の進展に関しては限界に近づきつつある。微細化には、ライン幅やライン間のスペース幅で表される指標と基板上のパターンの位置で表される指標がある。後者の指標、いわゆる位置精度は、回路基板とICなどの電子部品とを接続する際の電極パッドと回路基板パターンとの位置合わせに係わり、ICの多ピン化の進展に従い要求される精度が厳しくなってきている。
上記位置精度の点において、特に可撓性フイルム基板加工は改良が難しい状況になりつつある。回路基板加工プロセスでは、乾燥やキュアなどの熱処理プロセス、およびエッチングや現像などの湿式プロセスがあり、可撓性フイルムは、これらのプロセス過程で膨張と収縮を繰り返す。このときのヒステリシスは、可撓性フイルム基板上の回路パターンの位置ずれを引き起こす。また、アライメントが必要なプロセスが複数ある場合、これらのプロセス間に膨張と収縮があると、形成されるパターン間で位置ずれが発生する。可撓性フイルムの膨張と収縮による変形は、比較的大面積の基板寸法で加工を進めるFPC(Flexible Printing Circuit)の場合には、更に大きな影響を及ぼす。また、位置ずれは引っ張りや捻れなどの外力でも引き起こされ、柔軟性を上げるために薄い基板を使う場合は特に注意を必要とする。
これに対して、最近、可撓性フイルムを有機物層を介して補強板に貼り合わせ、寸法精度を維持することで、非常に微細な回路パターンを形成し、その後、可撓性フイルムを補強板から剥離して回路基板を得る方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、可撓性フイルムを補強板から剥離する際に、不適当な方向で剥離すると、回路パターンの位置ずれや断線、あるいは電子部品との接合パッド部の破断、さらには電子部品の破損が起こることがあった。
国際公開第03/009657号パンフレット
そこで本発明の目的は、可撓性フイルムを有機物層を介して補強板に貼り合わせ、寸法精度を維持することで、高精度な回路パターンを形成した回路基板を、回路パターンの位置ずれや断線、電子部品との接合パッド部の破断や電子部品の破損を起こすことなく、補強板から剥離することができる、生産性に優れた回路基板の製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記の回路基板の製造に好適に用いられる回路基板用部材を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成からなる。
(1)可撓性フイルムを有機物層を介して補強板に貼り合わせ、該可撓性フイルムの補強板貼り合わせ面とは反対の面に回路パターンを形成した後、該可撓性フイルムを該補強板から剥離することによって得られる回路基板の製造方法であって、該回路パターンの電子部品との接合パッド列が長い方向と略直交する方向に、該可撓性フイルムを該補強板から剥離することを特徴とする回路基板の製造方法。
(2)可撓性フイルムを有機物層を介して補強板に貼り合わせ、該可撓性フイルムの補強板貼り合わせ面とは反対の面に回路パターンを形成し該回路パターンに電子部品を接合した後、該可撓性フイルムを該補強板から剥離することによって得られる回路基板の製造方法であって、該回路パターンに接合された該電子部品の短辺に略平行な方向に、該可撓性フイルムを該補強板から剥離することを特徴とする回路基板の製造方法。
(3)補強板、有機物層、および片面あるいは両面に回路パターンを備えた可撓性フイルムがこの順に積層された回路基板用部材であって、該可撓性フイルムの補強板貼り合わせ面とは反対の面に形成された該回路パターンが、電子部品との接合パッド部を含む複数のユニットからなり、それぞれのユニットの電子部品との接合パッド列が長い方向が互いに平行であり、かつ接合パッド列が長い方向で隣接するユニットの間隙が1mm以上20mm以下であることを特徴とする回路基板用部材。
(4)補強板、有機物層、および片面あるいは両面に回路パターンを備えた可撓性フイルムがこの順に積層され、さらに該回路パターンに電子部品が接合された回路基板用部材であって、該回路パターンに接合された複数の電子部品の短辺の方向が互いに平行であり、かつ該電子部品の長辺方向で隣接する電子部品の間隙が5mm以上40mm以下であることを特徴とする回路基板用部材。
本発明によれば、可撓性フイルムを有機物層を介して補強板に貼り合わせ、寸法精度を維持することで、高精度な回路パターンを形成した回路基板を、回路パターンの位置ずれや断線、電子部品との接合パッド部の破断や電子部品の破損を起こすことなく、補強板から剥離することができる。これによって、高精度な回路パターンを有する回路基板を高生産性をもって製造することができる。
本発明の回路基板の製造方法では、補強板、有機物層、および片面あるいは両面に回路パターンを備えた可撓性フイルムがこの順に積層された回路基板用部材、あるいは、さらに該回路パターンに電子部品が接合された回路基板用部材が好適に用いられる。
本発明で用いられる可撓性フイルムは、プラスチックフイルムであって、回路パターン製造工程および電子部品実装での熱プロセスに耐えるだけの耐熱性を備えていることが重要であり、このような可撓性フイルムとしては、例えば、ポリカーボネート、ポリエーテルサルファイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポリアミドおよび液晶ポリマーなどからなるフイルムを採用することができる。中でもポリイミドフイルムは、耐熱性に優れているとともに耐薬品性にも優れているので好適に採用される。また、低誘電損失など電気的特性が優れている点で、液晶ポリマーからなるフイルムが好適に採用される。さらに可撓性のガラス繊維補強樹脂板を本発明で用いられる可撓性フイルムとして採用することも可能である。ガラス繊維補強樹脂板の樹脂としては、例えば、エポキシ、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンエーテル、マレイミド、ポリアミドおよびポリイミドなどが挙げられる。
可撓性フイルムの厚さは、電子機器の軽量化や小型化、あるいは微細なビアホール形成のためには薄い方が好ましく、一方、機械的強度を確保するためや平坦性を維持するためには厚い方が好ましい点から、4μmから125μmの範囲が好ましい。
本発明において、可撓性フイルムは補強板への貼り合わせに先立って、調湿されていることが好ましい。可撓性フイルムは熱膨張や湿度膨張するため、温度や湿度で膨張した可撓性フイルムを補強板に貼り合わせ、高精度の回路パターンを形成すると、補強板からの剥離後に可撓性フイルムが収縮するために可撓性フイルム上の回路パターンの位置精度は低下する。あるいは、温度や湿度で収縮した可撓性フイルムを補強板に貼り合わせ、高精度の回路パターンを形成すると、補強板からの剥離後に可撓性フイルムが膨張するために可撓性フイルム上の回路パターンの位置精度は低下する。調湿は、0℃超、100℃未満の温度条件、25%RH以上75%RH以下の湿度条件下で、可撓性フイルムが重ならない状態で行われればよい。特に、最終的に寸法精度が重要となる、可撓性フイルムの回路パターンと、電子部品や他の回路基板とを接合する際の温湿度環境がわかっている場合は、その環境に合わせることが好ましい。
本発明において、可撓性フイルムは補強板への貼り合わせに先立って、熱処理されていることが好ましい。熱処理をすることによって、回路基板の製造工程の熱履歴のために可撓性フイルムに熱収縮歪みが蓄積されるのを抑制することができる。熱処理温度は100℃以上であることが好ましく、回路基板製造工程の最高温度以上であることがさらに好ましい。
本発明において、可撓性フイルムは、例えば、クロム、ニッケル、チタン、タングステン、およびこれらの合金の少なくとも1種からなる接着改良用の下地層、および銅層からなる電解めっき用導電層が形成されたものであることが好ましい。本発明の回路基板用部材を枚葉方式で製造するのに先立って、長尺の可撓性フイルムがこのような電解めっき用導電層を備えていることは、生産性の向上に有効である。この電解めっき用導電層は、接着力が高いという点でスパッタ法で形成されたものであることが好ましい。
本発明で用いられる補強板としては、例えば、ソーダライムガラス、ホウケイ酸系ガラス、石英ガラスなどのガラス、インバー合金、ステンレススチール、チタンなどの金属、アルミナ、ジルコニア、窒化シリコンなどのセラミックスなどからなる基板やガラス繊維補強樹脂板などが採用できる。いずれも熱膨張係数や吸湿膨張係数が小さい点で好ましいが、回路パターン製造工程の耐熱性と耐薬品性に優れている点、大面積で表面平滑性が高い基板が安価に入手しやすい点、および塑性変形しにくい点で、ガラス基板が好ましく用いられる。
また、補強板が、可撓性フイルムと有機物層を介して貼り合わせられる際、有機物層として紫外線硬化型有機物層が好ましく用いられる関係から、補強板は紫外線を透過することが望ましく、この点でもガラス基板が好ましい。中でも、アルミノホウケイ酸塩ガラスに代表されるホウケイ酸系ガラスの板状物は、高弾性率でかつ熱膨張係数が小さいため、特に好ましく用いられる。
金属やガラス繊維補強樹脂を補強板に採用する場合は、長尺連続体での製造もできるが、位置精度を確保しやすい点で、本発明の回路基板の製造方法は枚葉式で行うことが好ましい。枚葉とは、長尺連続体でなく、個別のシート状でハンドリングされる状態を言う。
補強板に用いられるガラス基板は、ヤング率が小さかったり、厚みが小さいと可撓性フイルムの膨張・収縮力で反りやねじれが大きくなり、平坦なステージ上に真空吸着したときに割れることがある。また、真空吸着・脱着で可撓性フイルムが変形することになり位置精度の確保が難しくなる傾向がある。一方、ガラス基板が厚いと、肉厚ムラにより平坦性が悪くなることがあり、露光精度が悪くなる傾向がある。また、ロボット等によるハンドリング時に負荷が大きくなり、素早い取り回しが難しくなって生産性が低下する要因になる他、運搬コストも増大する傾向がある。これらの点から、ガラス基板の厚さは、0.3mmから2mmの範囲が好ましい。
また、補強板に金属を用いる場合、金属基板のヤング率が小さかったり、厚みが薄いと可撓性フイルムの膨張力や収縮力で金属基板の反りやねじれが大きくなり、平坦なステージ上に真空吸着できなくなったり、また、金属基板の反りやねじれの分、可撓性フイルムが変形することにより、位置精度の保持が難しくなる傾向がある。また、金属基板に折れがあると、その時点で不良品になる。一方、金属基板が厚いと、肉厚ムラにより平坦性が悪くなることがあり、露光精度が悪くなる傾向がある。また、ロボット等によるハンドリング時に負荷が大きくなり、素早い取り回しが難しくなって生産性が低下する要因になる他、運搬コストも増大する傾向がある。これらの点から、金属基板の厚さは、0.1mmから1mmの範囲が好ましい。
本発明において可撓性フイルムと補強板の貼り合わせに用いられる有機物層には、接着剤または粘着剤が好ましく使用される。接着剤または粘着剤としては、例えば、アクリル系またはウレタン系の再剥離剤と呼ばれる粘着剤を挙げることができる。可撓性フイルム加工中は十分な接着力があり、剥離時は容易に剥離でき、可撓性フイルム基板に歪みを生じさせないために、弱粘着から中粘着と呼ばれる領域の粘着力を有するものであることが好ましい。タック性があるシリコーン樹脂を使用することもでき、また、タック性があるエポキシ系樹脂を使用することも可能である。
また、有機物層として、低温領域で接着力や粘着力が減少するもの、紫外線照射で接着力や粘着力が減少するもの、加熱処理で接着力や粘着力が減少するものも好適に用いられる。これらの中でも、紫外線照射で接着力や粘着力が減少するものは、接着力や粘着力の変化が大きく好ましい態様である。紫外線照射で接着力や粘着力が減少するものの例としては、2液架橋型のアクリル系粘着剤が挙げられる。また、低温領域で接着力や粘着力が減少するものの例としては、結晶状態と非結晶状態間を可逆的に変化するアクリル系粘着剤が挙げられ、好ましく使用される。
本発明において、剥離力は、有機物層を介して補強板と貼り合わせた1cm幅の可撓性フイルムを剥離するときの180°方向ピール強度で測定される。剥離力を測定するときの剥離速度は300mm/分とする。本発明において剥離力は0.098N/mから98N/mの範囲であることが好ましい。
可撓性フイルムを補強板から剥離するときの剥離力は、低すぎると回路パターン形成中に可撓性フイルムが有機物層から剥離する恐れがある。一方、剥離力が高すぎると、剥離後の可撓性フイルムが変形したりカールする恐れがある。
剥離の界面は、補強板と有機物層との界面でも有機物層と可撓性フイルムとの界面でもどちらでも良いが、可撓性フイルムから有機物層を除去する工程が省略できるので、有機物層と可撓性フイルムとの界面で剥離する方が好ましい。
補強板と有機物層との接着力を向上させるために、補強板にシランカップリング剤塗布などのプライマー処理を行っても良い。プライマー処理以外に、紫外線処理、紫外線オゾン処理などによる洗浄や、ケミカルエッチング処理、サンドブラスト処理あるいは微粒子分散層形成などの表面粗化処理なども好適に用いられる。
本発明の有機物層の厚みは、0.1μmから20μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.3μmから10μmの範囲である。
本発明においては、可撓性フイルムを補強板に貼り合わせた後に、可撓性フイルムの補強板貼り合わせ面とは反対の面に回路パターンが形成される。回路パターンは、補強板および金属層により加工時に生じる可撓性フイルムの変形を防止することができるため、特に高精度なパターンを形成することができる。
本発明に使用する可撓性フイルムに、補強板との貼り合わせに先立って、貼り合わせ面側に金属からなる回路パターンを形成することにより、片面に特に高精細なパターンを形成した両面配線の回路基板用部材を容易に提供できる。可撓性フィルムの補強板貼り合わせ面側にパターンを形成すると同時に、位置合わせ用マークを形成することが好ましい。補強板貼り合わせ面とは反対の面に形成する高精細パターンの高精細さを活かすために、位置合わせマークを設けて位置合わせすることは、高精細パターンの作製に非常に有効である。位置合わせマーク読みとり方法は特に限定されず、例えば、光学的な方法や電気的な方法等を用いることができる。位置合わせマークは、可撓性フイルムを補強板と貼り合わせる際の位置合わせにも利用することができる。位置合わせマークの形状は特に限定されず、露光機などで一般に使用される形状が好適に採用できる。両面配線であることのメリットとしては、スルーホールを介しての配線交差ができ、配線設計の自由度が増すこと、太い配線で接地電位を必要な場所の近傍まで伝搬することで高速動作するLSIのノイズ低減ができること、同様に太い配線で電源電位を必要な場所の近傍まで伝搬することにより、高速スイッチングでも電位の低下を防ぎ、LSIの動作を安定化できること、電磁波シールドとして外部ノイズを遮断することなどが挙げられ、LSIが高速化し、また、多機能化による多ピン化が進む中で非常に重要である。
さらに本発明では、可撓性フイルムの両面の加工時に共に補強板を使用し、両面とも特に高精度なパターンを形成することも可能である。例えば、第1の補強板と可撓性フイルムの第2の面とを有機物層を介して貼り合わせて、可撓性フイルムの第1の面に回路パターンを形成してから、第1の面と第2の補強板とを有機物層を介して貼り合わせた後、可撓性フイルムを第1の補強板から剥離し、次いで可撓性フイルムの第2の面に回路パターンを形成してから、可撓性フイルムを第2の補強板から剥離する方法が挙げられる。このようにすることで、両面共に高精度の回路パターン加工を実現することができる。
本発明において、回路基板用部材は、回路パターン形成後に分割することができる。補強板を分割する方法としては、ダイヤモンドカッター、レーザーカッターなどが好適に採用できるが、特に限定されるものではない。また、分割時は可撓性フイルムが補強板から剥離することを防止するために、可撓性フイルムの端部を補強板に押しつけつつ可撓性フイルムおよび/または補強板を分割することが好ましい。補強板の分割後は補強板の分割端部を面取りすることが好ましい。
本発明において、ICなどの電子部品が回路基板用部材に実装され、回路基板との接合が行われるが、その接合方法としては、例えば、回路基板の接合部に形成された錫、金、はんだなどの金属層と電子部品の接合部に形成された金やはんだなどの金属層とを加熱圧着し金属接合させる方法、回路基板の接合部の錫、金、はんだなどの金属層と電子部品の接合部に形成された金やはんだなどの金属層とを圧着しつつ回路基板と電子部品間に配置した異方導電性接着剤または非導電性接着剤を硬化させ、機械的に接合させる方法などがある。電子部品の実装は、可撓性フイルムを補強板から剥離する前であることが、電子部品実装を高精度に保つために好ましい。
本発明では、電子部品を接合する前、もしくは、接合した後に、可撓性フイルムを補強板から剥離することによって、回路基板を得ることができる。このとき、高い位置精度が要求される接合パッドの位置ずれの他、配線の断線、可撓性フイルムの破断、電子部品と回路パターンの接合部分の破断や電子部品の破損を起こすことなく、可撓性フイルムを補強板から剥離するために、回路パターンの電子部品との接合パッド列が長い方向と略直交する方向に、あるいは、回路パターンに接合された電子部品の短辺に略平行な方向に、剥離部分が進行するように、可撓性フイルムを補強板から剥離することが重要である。
回路パターンが設けられた可撓性フイルムが、補強板から剥離される際、剥離方向に伸び、あるいは圧縮を起こさせようとする力が加わる。本発明において、補強板と可撓性フイルムとを貼り合わせる有機物層の粘着力を低下させて、上記の力を小さくすることを図るが、この力を全く無くすことはできない。よって、剥離方向に回路パターンの位置ずれが起こることがあり、電子部品や他の回路基板とのファインピッチの接合に支障をきたすことがある。しかしながら、剥離方向と直交する方向には、剥離に伴う上記の力をほぼゼロにすることができる。回路パターンの接合パッドは、接合パッド列が長く並んだ方向の位置精度が重要であり、それと直行する方向では多少位置ずれが生じても、接合に支障をきたすことはない。従って、回路パターンの電子部品との接合パッド列が長い方向と略直交する方向に、可撓性フイルムを補強板から剥離することにより、接合パッド列が長い方向の位置ずれを抑制でき、電子部品との接合パッドの位置精度を高く保つことができる。さらに、このような方法で剥離を行うと、他の回路基板との接合パッドの位置精度も同時に高く保つことが可能となる。なお、本発明における略直交する方向とは、直交からのずれが±10°の範囲にある方向であり、好ましくは±5°の範囲にある方向であり、好適には実質的に直交の方向である。
電子部品との接合パッドの代表的な配列として、図5〜図7を挙げることができる。これらの図5〜図7は、可撓性フイルム上に形成された回路パターンを可撓性フイルムの面に垂直な方向から眺めたときの様子を模式的に表している。配線33は、基本的に電子部品との接合パッド31と他の回路基板との接合パッド32を両端に備えている。また、電子部品は、接合位置34に接合される。
本発明において電子部品との接合パッド31の列が長い方向は図中に矢印で示した方向である。図6に示したように接合パッド列が長く並んだ方向と別の方向に並んだ接合パッド列を有している場合も本発明は有効である。電子部品または他の基板と可撓性フイルム上の接合パッドとの位置合わせは接合パッドの列が長いほど高い精度が要求されるためである。電子部品との接合パッドは、一直線上に配置されているだけでなく、図7に示したように千鳥配置になっていてもよい。この場合において、接合パッド列が長い方向は、図7中に矢印で示した方向である。
可撓性フイルムを補強板から剥離するタイミングは、電子部品を接合してから行うことが、より高精度に電子部品を接合できるために好ましい。電子部品接合後に剥離する際には、回路パターンに接合された電子部品の短辺に略平行な方向に、可撓性フイルムを補強板から剥離することが重要である。一般に電子部品は、厚みが縦および横のいずれの寸法よりも小さい、直方体の形状を有しているが、この縦および横のうち、短い方を短辺とする。直方体でない異形の場合は、その中の最も長い辺と直交する方向を短辺方向と定義する。なお、本発明における略平行する方向とは、平行からのずれが±10°の範囲にある方向であり、好ましくは±5°の範囲にある方向であり、好適には実質的に直交の方向である。
回路パターンが設けられた可撓性フイルムを補強板から剥離する際は、剥離部分が直線状になって進んでいく、いわゆる線状剥離であって、剥離力を小さくすることができるが、電子部品は剛体であるため、電子部品接合部分の可撓性フイルムの剥離は、面での剥離となり、回路パターンに接合された電子部品の長辺と平行な方向に剥離した場合には、大きな剥離力が電子部品接合部分に加わり、可撓性フイルムの破断や電子部品の破損を引き起こす場合がある。すなわち、接合されたシリコンチップなどの電子部品そのものや電子部品との接合部にダメージを与える。回路パターンに接合された電子部品の短辺と略平行な方向に、可撓性フイルムを補強板から剥離することにより、電子部品接合部分の剥離に要する力を軽減することができる。このような方法で可撓性フイルムと補強板の剥離を行うと、電子部品そのものや電子部品との接合部のダメージを軽減できるばかりか、回路パターンの断裂や可撓性フイルムの破れ、折れなどをも低減することができる。本発明は特に長辺が5mm以上の電子部品に対して効果が大きい。
また、本発明における回路基板は、1枚の部材上に複数の回路パターンユニットが配置され、また、ICなどの電子部品が1枚の部材上に複数個、接合されていることが生産性を高める。
複数の電子部品を1枚の部材上に接合する場合には、接合パッドの位置ずれや断線、電子部品と回路パターンの接合部分の破断や電子部品の破損を軽減するために、回路基板用部材全体で、複数の接合パッド列の方向や複数の電子部品の短辺方向が同じ方向になるように配置されていることが好ましい。さらに剥離が進行する方向とは直行する方向に複数の電子部品の長辺方向が一直線上に配列されていることが、剥離の進行をスムーズにし、配線や電子部品と回路パターンの接合部分の破断を抑制でき好ましい態様である。すなわち、電子部品は面剥離するが、その際、電子部品の周囲で剥離方向とは直交する方向の可撓性フィルムも線状剥離から面状剥離に近づく、複数の電子部品の長辺が剥離が進行する方向と直交する方向に一直線に並んでいない場合は、可撓性フィルムの剥離の進行が線状に先に進む部分と電子部品脇で剥離が遅れる部分との間に加わる力が大きくなるとともに剥離方向とは直交する方向に力が発生して、回路パターンにダメージを与えたり、寸法精度が重要な方向で位置ずれを発生させる原因となり好ましくない。また、隣接する電子部品の間隙が大きすぎると、剥離が線状にスムーズに進行する部分と電子部品脇で剥離が遅れる部分との間で剥離進行点の距離が拡大し、その間に加わる力が大きくなって、同様に回路パターンにダメージを与えたり、寸法精度が重要な方向で位置ずれを発生させる原因となり好ましくない。隣接する電子部品の間隙が大きいことは、単位面積当たりの製品数が減少することになる点でも好ましくない。一方、隣接する電子部品の間隙が小さすぎると、剥離進行線に対して電子部品が占める長さが大きくなりすぎて剥離力が大きくなり、配線断線、可撓性フィルムの破断、電子部品と回路パターンの接合部分の破断や電子部品の破損を引き起こす恐れがある。また、隣接する電子部品の間隙が小さすぎると、回路パターンユニットを個片に切り離しにくくなったり、回路パターン設計の自由度が低下する。したがって、1枚の部材上で隣接する電子部品の間隙は5mm以上40mm以下であることが重要であり、7mm以上30mm以下であることが好ましい。
隣接する電子部品の間隙と同様に1枚の部材上の隣接する回路パターンユニットの間隙も重要である。すなわち、回路パターンを形成する金属膜はいくぶんかの可撓性を有しているが、金属であるため剛性が高いので、面状剥離の傾向がある。したがって、隣接する回路パターンユニットの間隙が大きすぎると、剥離が線状にスムーズに進行する部分と金属膜があり剥離が遅れる部分との間で剥離進行点の距離が拡大し、その間に加わる力が大きくなって、回路パターンにダメージを与えたり、寸法精度が重要な方向で位置ずれを発生させる原因となり好ましくない。隣接する回路パターンユニットの間隙が大きいことは、単位面積当たりの製品数が減少することになる点でも好ましくない。一方、隣接する回路パターンユニットの間隙が小さすぎると、回路パターンユニットを個片に切り離しにくくなる。したがって、1枚の部材上で隣接する回路パターンユニットの間隙は1mm以上20mm以下であることが重要であり、3mm以上15mm以下であることが好ましい。
可撓性フイルムを補強板から剥離する方法としては、可撓性フイルムの端部を把持しながら剥離する方法、補強板と可撓性フイルムのなす角である剥離角を鋭角に保持した状態で可撓性フイルムを端部から剥離する方法、適度な接着力を有する剥離ローラへ可撓性フイルムを転写させ、その後、剥離ローラから可撓性フイルムを再剥離する方法や可撓性フイルムの一部を湾曲した支持体に沿わせて剥離する方法などが挙げられるが、いずれにおいても剥離が可撓性フイルムの一端から他端に向けて進行していく。
図1は、本発明の好ましい剥離方法を説明するための剥離装置の概略正面図である。図1に示した装置を用い、可撓性フイルムを円筒形の一部を切り取った湾曲面に沿わせつつ剥離し、補強板と可撓性フイルムのなす角である剥離角を鈍角に保持した状態で可撓性フイルムを端部から剥離する方法を挙げることができる。
図1において、1は補強板、2は有機物層、3は回路パターンが形成された可撓性フイルム、4は可撓性フイルムを沿わせる湾曲面、5は補強板を保持する真空吸着ステージである。まず、ステージ5に補強板側が来るように図示しない移載手段で被剥離物をセットする。図示しないエアシリンダーによりステージ5を上昇させ、可撓性フイルム3の剥離開始位置と湾曲面4の所定位置(図4中Sで表示)を接触させる。可撓性フイルム3の一端を湾曲面4に内蔵された真空チャック等で把持し、次いで、湾曲面を保持する可動体6を回転させて可撓性フイルムを湾曲面4に沿わせて剥離する。このとき、可動体6の回転と同期してステージ5がレール8上を右方向に移動し、剥離点を基板上の左方向に移動させる。電子部品が接続された可撓性フイルムを剥離する場合には、湾曲面4に電子部品の厚みを吸収するために、電子部品の位置に合わせて溝を設けたり、あるいは湾曲面4の表面をクッション性があるプラスチック発泡体シートなどで覆うことが好ましい。剥離完了後、保持体7をレール8に沿って右方向に移動させ、ステージ9上に剥離した可撓性フイルムを移す。可撓性フイルムはさらに図示しない移載手段により次の工程に送られる。
剥離の際の静電気帯電防止のために、イオナイザー等によりイオン化したエアーを吹き付ける方法や、剥離工程を仕切られた空間で行い、常に湿度60%RH以上に設定する方法や、補強板と可撓性フイルムの間に液体を存在させて剥離する方法なども好適に用いられる。
次に、本発明の回路基板の製造方法の一例を以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
厚さ0.7mmのアルミノホウケイ酸塩ガラス基板にスピンコーター、ブレードコーター、ロールコーター、バーコーター、ダイコーターまたはスクリーン印刷機などで、シランカップリング剤を塗布する。間欠的に送られてくる枚葉基板に比較的低粘度のシランカップリング剤の薄膜を均一に塗布するためには、スピンコーターの使用が好ましい。基板にシランカップリング剤塗布後、加熱乾燥や真空乾燥などにより乾燥し、厚さ20nmのシランカップリング剤層を得る。
次に、上記シランカップリング剤層上に、スピンコーター、ブレードコーター、ロールコーター、バーコーター、ダイコーターまたはスクリーン印刷機などで、紫外線硬化型有機物を塗布する。間欠的に送られてくる枚葉基板に比較的粘度が高い有機物を均一に塗布するためには、ダイコーターの使用が好ましい。有機物を塗布後、加熱乾燥や真空乾燥などにより乾燥し、厚さ2μmの有機物層を得る。この有機物層に、ポリエステルフイルム上にシリコーン樹脂層を設けた空気遮断用フイルムを貼り付けて1週間熟成させる。空気遮断用フイルムを貼り合わせる代わりに、窒素雰囲気中や真空中で保管することもできる。また、有機物層を長尺フイルム基体に塗布、乾燥後、枚葉基板に転写することも可能である。
本発明において、有機物層は、最初に可撓性フイルム側に形成されていても良いし、補強板側に形成されていても良く、両方に形成されていても良い。形成の容易さや剥離界面を可撓性フイルムと有機物層となるよう制御するためには、補強板側に形成されることが好ましい。
次に、上記空気遮断用フイルムを剥がしてポリイミドフイルムを貼り付ける。ポリイミドフイルムの厚さは4μmから125μmの範囲が好ましい。前述のように、ポリイミドフイルムの片面または両面に金属層があらかじめ形成されていても良い。ポリイミドフイルムの補強板貼り合わせ面側に金属層を設けておくと、電磁波遮断用のためのグラウンド層などとして利用することができる。ポリイミドフイルムは、あらかじめ所定の大きさのカットシートにしておいて貼り付けても良いし、長尺ロールから巻きだしながら、貼り付けと切断をしてもよい。このような貼り付け作業には、ロール式ラミネーターや真空ラミネーターを使用することができるが、図2に示したラミネート装置10を使用することが好ましい。
図2は、本発明の好ましいラミネート方法を説明するためのラミネート装置の概略正面図であり、図3は図2のX−X方向矢視図である。
図2と図3において、ラミネート装置10は、補強板11であるガラス基板を保持するステージ12、可撓性フイルム13を保持する可撓面状体14、可撓面状体14と可撓性フイルム13を同時にガラス基板11に圧力を加えて押しつけるスキージ15、可撓性フイルム13に可撓面状体14への静電吸着力を与える静電気帯電装置16より構成される。基台17上に一対配置されているレール18とそれに係合するガイド19の案内作用により、ガイド19上部に取り付けられているステージ12は、図2の左右方向に水平移動可能である。ステージ12にボールねじ20が係合し、さらにボールねじ20は、モータ21と直結されているので、モータ21の回転により、ステージ12は任意の速度で、往復動自在である。
可撓面状体14は、可撓性の織物もしくは薄い膜状物を枠体22に固定したもので、ステージ12の幅方向(走行方向の直交方向)の両端で、ステージ12走行方向にわたって伸びている保持体23a、23bに支持されている。保持体23a、23bは昇降自在な一対のリニアシリンダー24に連結されているので、可撓面状体14はリニアシリンダー24の動作によって上下往復動が可能であり、可撓面状体14に保持する可撓性フイルム13とガラス基板11を略平行に対面させて、両者の間隔を任意に設定することが可能である。
可撓面状体14を支える保持体23a、23b上には、ステージ12の走行方向に伸びている一対のレール25がステージ12を間にはさむようにして取り付けられている。また、一対のレール25のそれぞれの上部にはガイド26a、26bがレール25の長手方向に移動自在に配置されている。ガイド26a、26bには軸受け27a、27bが取り付けられており、さらに軸受け27a、27bには、スキージ保持体28が回転自在に取り付けられているので、スキージ15も回転自在である。またガイド26a、26bは、ステージ12走行方向にスキージ保持体28とスキージ15を、往復動自在とすることができる。スキージ保持体28は、ロータリーシリンダー29に直結しているので、スキージ15を、矢印方向の回転動作により、可撓面状体14に押しつけたり、逆に押しつけを解除することができる。なお、スキージ15は、保持体23a、23bに支持されているので、リニアシリンダーの上下動作により、可撓面状体14と同時に上下方向に昇降できる。
静電気帯電装置16は、ステージ12の幅方向にわたって、ステージの幅方向長さより長い範囲にわたって伸びている。静電気帯電装置16は、正または負に帯電したイオン風を直下にあるものにステージ12の幅にわたって吹き付けるもので、ステージ12上に吸着した可撓性フイルム13を静電気帯電装置16の真下を通過させることで、可撓性フイルム13に静電気帯電による付着力を付与できる。また、同様に静電気帯電装置16を可撓性面状体14上を通過させることで、可撓性面状体14に静電気帯電による付着力を付与することも可能である。
次に、ラミネート装置10を用いたラミネート方法について、図2〜4を用いて説明する。図4は、本発明の好ましいラミネート方法の手順を示す概略正面図である。
まず、ステージ12を図2の破線で示す左端の位置に移動させて停止させ、移載装置(図示していない)により、可撓性フイルム13をステージ12上に載置し、吸着固定する(図4(a))。次いで、ステージ12を右方向に向かって一定速度にて移動させつつ、正に帯電したイオン風を下向きに吹き付ける静電気帯電装置16の下を可撓性フイルム13を通過させて、可撓性フイルム13を正に帯電させる。ステージ12が可撓面状体14のちょうど真下にきたらステージ12を停止させ、可撓性フイルム13の吸着を解除する。それから可撓面状体14をステージ12上の可撓性フイルム13に近接させ、所定の隙間となるところで停止させる(図4(b))。可撓性フイルム13と可撓面状体14との隙間は10mm以下が好ましいが、可撓性フイルム13と可撓性面状体14とを面接触させることも可能である。続いて、スキージ15を可撓面状体14の上側(可撓性フイルム13の保持面とは逆の側)から押しあてて、可撓面状体14とステージ12の上面で可撓性フイルム13を挟むような状態にしてから、スキージ15を可撓性フイルム13の左端の位置から右端の位置まで移動させて、ステージ12上の可撓性フイルム13を、静電気力により、可撓面状体14に移し替える(図4(c))。
可撓面状体14に可撓性フイルム13を保持できたら、スキージ15を可撓面状体14より引き離すとともに、上昇駆動して可撓面状体14を上方に移動させて、待機させる。このときにスキージ15を左端の位置に移動させるとともに、モータ21を駆動してステージ12を再び左端に移動させて停止させ、搬送装置(図示していない)により、上部に粘着性のある有機物層30があらかじめ付与されているガラス基板11を、ステージ12上に載置して、吸着固定する(図4(d))。吸着固定後ステージ12を右方向に移動させて、ガラス基板11を可撓面状体14に保持された可撓性フイルム13の真下に来るところで停止させる(図4(e))。このときのステージ12の停止位置は、可撓性フイルム13がガラス基板11のあらかじめ定められた位置にラミネートできるように定める。
そして、可撓面状体14をステージ12上のガラス基板11に近接させ、可撓性フイルム13と補強板(ガラス基板)11とが所定の隙間となるところで停止させる。可撓性フイルム13と補強板11との隙間は10mm以下が好ましい。続いて、スキージ15を可撓面状体14の上側から押しあてて、可撓面状体14に保持されている可撓性フイルム13をステージ12の補強板11に押し当る。そして、スキージ15を可撓性フイルム13の左端の位置から右端の位置まで移動させ、可撓面状体14に保持されている可撓性フイルム13を、ステージ12上の補強板11に移し替える(図4(f))。この動作により、可撓性フイルム13は補強板11にラミネートされ、有機物層30の粘着力により、しっかり接着される。スキージ15が右端までいって停止したら、スキージ15を可撓面状体15より遠ざける。続いて可撓面状体14を上昇させ、ステージ12の吸着を解除後、搬出装置(図示していない)により、ステージ12上の可撓性フイルム13がラミネートされたガラス基板11を次の工程に搬出する。
ポリイミドフイルムをガラス基板に貼り付けた後、紫外線硬化型有機物層に紫外線を照射して架橋を進行させる。
ポリイミドフイルムの貼り合わせ面とは反対側の面にあらかじめ金属膜からなる回路パターンが設けられていない場合は、フルアディティブ法やセミアディティブ法で回路パターンを形成することができる。
フルアディティブ法は、例えば、以下のようなプロセスである。回路パターンを形成する面にパラジウム、ニッケルやクロムなどの触媒付与処理をし、乾燥する。ここで言う触媒とは、そのままではめっき成長の核としては働かないが、活性化処理をすることでめっき成長の核となるものである。次いで、フォトレジストを、スピンコーター、ブレードコーター、ロールコーター、バーコーター、ダイコーターおよびスクリーン印刷機などで塗布して、乾燥する。該フォトレジストを所定パターンのフォトマスクを介して露光、現像して、めっき膜が不要な部分にレジスト層を形成する。この後、触媒の活性化処理をしてから、硫酸銅とホルムアルデヒドの組合せからなる無電解めっき液に、該ポリイミドフイルムを浸漬し、厚さ2μmから20μmの銅めっき膜を形成して、回路パターンを得る。
また、セミアディティブ法は、例えば、以下のようなプロセスである。回路パターンを形成する面に、クロム、ニッケル、チタン、タングステン、およびこれらの合金の少なくとも1種からなる接着改良用の下地層を形成する。下地層の厚みは、通常、1nmから1000nmの範囲である。下地層の上に、銅スパッタ膜をさらに50nmから3000nm積層することは、後に続く電解めっきのために十分な導通を確保したり、金属層の接着力向上やピンホール欠陥防止に効果がある。また、下地層形成に先立ち、ポリイミドフイルム表面に接着力向上のために、プラズマ処理、逆スパッタ処理、プライマー層塗布、接着剤層塗布が行われることは、適宜用いられる。中でもエポキシ樹脂系、アクリル樹脂系、ポリアミド樹脂系、ポリイミド樹脂系およびNBR系などの接着剤層塗布は、接着力改善効果が大きい。これらの処理や塗布は、補強板であるガラス基板貼り付け前に実施されても良いし、ガラス基板貼り付け後に実施されても良い。ガラス基板貼り付け前に、長尺のポリイミドフイルムに対してロールツーロールで連続処理されることは、生産性向上を図ることができる点で好ましい態様である。このようにして形成された導電層上に、フォトレジストをスピンコーター、ブレードコーター、ロールコーター、ダイコーターおよびスクリーン印刷機などで塗布して、乾燥する。該フォトレジストを所定パターンのフォトマスクを介して露光、現像して、めっき膜が不要な部分にレジスト層を形成する。次いで、該下地層を電極として電解めっきをおこなう。電解めっき液としては、硫酸銅めっき液、シアン化銅めっき液、ピロ燐酸銅めっき液などが用いられる。厚さ2μmから20μmの銅めっき膜を形成後、フォトレジストを剥離し、続いてスライトエッチングにて下地層を除去して、さらに必要に応じて金、ニッケル、錫などのめっきを施し、回路パターンを得る。
必要に応じて、回路パターン上にソルダーレジスト膜を形成する。微細回路パターンに対しては、感光性のソルダーレジストの採用が好ましい。スピンコーター、ブレードコーター、ロールコーター、バーコーター、ダイコーターおよびスクリーン印刷機などで回路パターン上に感光性ソルダーレジストを塗布し、乾燥させた後、所定のフォトマスクを介して紫外線露光をし、現像して、ソルダーレジストパターンを得る。次に、100℃から200℃でキュアをする。
また、可撓性フイルムの両面に高精細の回路パターンを形成する場合は、可撓性フイルムを補強板であるガラス基板に貼り合わせて、サブトラクティブ法、セミアディティブ法やフルアディティブ法でガラス基板貼り合わせ面とは反対側の面に回路パターンを形成し、次いで、別のガラス基板に、可撓性フイルムの回路形成面側を貼り合わせてから、最初のガラス基板を剥離し、もう一方の面に、サブトラクティブ法、セミアディティブ法やフルアディティブ法で回路パターンを形成し、その後、ガラス基板を剥離する方法が好ましく用いられる。
次いで、ガラスに貼り合わせて加工された高精度の回路パターンに、LSIなどの電子部品を接合する。電子部品搭載装置は、光学的位置検出機能と可動ステージなどの位置合わせ機能を有し、搭載精度を確保できるものが好ましく使用される。本発明は、特に接合ピッチが小さく、かつピン数が大きい大規模LSIの実装精度確保に効果が大きい。また、電子部品と回路基板との接合方法としては、回路基板の接合部に形成された金属層と半導体部品の接合部に形成された金属層とを加熱圧着し金属接合させる方法が挙げられる。
また、回路基板の接合部の金属層と半導体部品の接合部に形成された金属層とを圧着しつつ、回路基板と半導体部品間に配置した異方導電性接着剤または非導電性接着剤を硬化させ、機械的に接合させる方法などを挙げることもできる。LSIなどの電子部品と可撓性フィルムとの間にアンダーフィルを充填したり、電子部品の側面、さらには上面を封止樹脂で覆うことは、電子部品と可撓性フィルム上の回路パターンとの接合信頼性を確保するために好ましい。また、ガラスから剥離する前に、アンダーフィルや樹脂封止をすると、剥離による電子部品や電子部品と回路パターンとの接合部へのダメージを抑止することができる。
回路パターンが形成された可撓性フイルムを補強板から剥離することによって回路基板を得る。剥離する方法としては、既述したように、可撓性フイルムの端部を把持しながら剥離する方法などが挙げられる。剥離のタイミングとしては、電子部品を接合してから行うことにより、電子部品実装を高精度に保つことができる。また、電子部品接合後、さらに可撓性フイルム上の回路パターンの一部を他の回路基板に接合してから剥離することにより、該接合の精度を高く保つことができる。
コンデンサや抵抗などの受動部品あるいはスイッチなどの接合精度は比較的低くて良いが、可撓性フィルムが補強板に貼り合わされた状態でこれらの部品を搭載すると、生産性が高い枚葉式の部品搭載機を使用することができる。また、これらの部品を固定するための導電性あるいは非導電性ペーストをスクリーン印刷やシリンジ押出等で供給する際に回路部材面が高度に平坦であることは、ペースト供給量を制御する上で好ましい態様である。一方、これらの部品をはんだリフローで一括接合する場合は、有機物層の耐熱性との関係で、補強板に貼り合わせた状態でリフローするか、補強板から剥離してからリフローするかを選択する。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
可撓性フイルムとして、厚さ25μm、290mm幅のポリイミドフイルム(“カプトン”(登録商標)100EN 東レデュポン(株)製)を準備した。リール・ツーリール方式のスパッタ装置に長尺のポリイミドフイルムを装着し、厚さ6nmのクロム:ニッケル=20:80(重量比)の合金膜と厚さ100nmの銅膜を、この順にポリイミドフイルム上に積層した。得られた銅膜付き長尺ポリイミドフイルムを290mm×290mmの枚葉状に切り出した。
補強板として準備した厚さ0.7mm、300mm角のアルミノホウケイ酸塩ガラス板にダイコーターで、紫外線硬化型粘着剤“SKダイン”(登録商標)SW−22(綜研化学(株)製)と硬化剤L45(綜研化学(株)製)を100:3(重量比)で混合したものを塗布し、80℃で2分間乾燥した。乾燥後の有機物層厚みを2μmとした。次いで、有機物層に、ポリエステルフイルム上に離型容易なシリコーン樹脂層を設けたフイルムからなる空気遮断用フイルムを貼り付けて1週間放置した。上記空気遮断用フイルムを剥がし、図2に示したラミネータで、ガラス板の有機物層側に、銅膜が形成されたポリイミドフイルムを貼り合わせた。ポリイミドフイルムのガラス板との貼り合わせ面とは反対の面を銅膜面とした。次いで、銅膜上にポジ型フォトレジストをスピンコーターで塗布して90℃で30分間乾燥した。フォトレジストをフォトマスクを介して露光、現像して、めっき膜が不要な部分に厚さ10μmのフォトレジストを形成した。
テスト用フォトマスクパターンは、以下のようにした。すなわち、インナーリード(IL)として、15mm×2mmの長方形の2つの長辺上に、25μmピッチで、1辺あたり600個ずつ、10μm×50μmの長方形の接合パッドを並べた。接合パッドの10μmの辺を上記の15mm×2mmの長方形の長辺と平行に配置し、接合パッドの50μmの辺の中心を該長方形の長辺上に配置した。また、アウターリード(OL)として、IL長方形と中心を同じくする、30mm×25mmの長方形の2つの長辺上に、50μmピッチで、1辺あたり600個ずつ、24μm×50μmの長方形の接合パッドを並べた。IL接合パッドとOL接合パッドは、一対一に対応しており、幅10μmの配線で結んだ。これらを1ユニットとして、これを290mm角のポリイミドフイルム上に、45mmピッチで6行×6列に均等配置した。接合パッド列が長い方向のユニット間の間隙は15mmである。
次いで、銅膜を電極として厚さ5μmの銅膜を硫酸銅めっき液中での電解めっきで形成した。フォトレジストをフォトレジスト剥離液で剥離し、続いて、過酸化水素−硫酸系水溶液によるソフトエッチングにてレジスト層の下にあった銅膜およびクロム−ニッケル合金膜を除去した。引き続き、銅めっき膜上に、無電解めっきで厚さ0.4μmの錫膜を形成した。回路基板のIL部分とOL部分を除いて、ソルダーレジストをスクリーン印刷し、60℃で30分間乾燥し、次いで、120℃で90分間キュアした。乾燥後のソルダーレジスト厚みは20μmであった。かくして、回路基板用部材を得た。
次に、回路パターン付きポリイミドフイルムをガラス基板から剥離した。図1に示した剥離装置を用いて、IL、OL両方の接合パッドが、600個ずつ連続的に並んでいる方向と直交する方向に剥離した。測長機SMIC−800(ソキア(株)製)を用いて、剥離後のILの最外端接合パッド間の距離を測定したところ、設計値に対して2μm以下の誤差範囲であった。同様にして剥離後のOLの最外端接合パッド間の距離を測定したところ、設計値に対して3μm以下の誤差範囲であり、位置精度は非常に良好に保持されていた。続いて、フリップチップボンダー装置を用い、ICチップの搭載、接合を行った。回路パターンのIL部分に、25μmピッチで600個の金めっきバンプ(12μm×30μm)を一列として2mmの間隙で2列並行に設けたICチップを、フリップチップボンダーにてICチップ側から300℃に加熱しつつ、ポリイミドフイルム上のIL接続パッドと金属接合したところ、IC接合位置不良は発生せず、良好であった。
実施例2
実施例1と同様にして回路基板用部材を得た。次に、フリップチップボンダー装置を用い、ICチップの接合を行った。回路パターンのIL部分に、25μmピッチで600個の金めっきバンプ(12μm×30μm)を一列として2mmの間隙で2列並行に設けた。17mm×3mm×厚さ0.7mmの直方体のICチップを、フリップチップボンダーにてICチップ側から300℃に加熱しつつ、ポリイミドフイルム上のIL接続パッドと金属接合したところ、IC接合位置不良は発生せず、良好であった。ICチップ長辺方向に隣接するICの間隙は、28mmである。続いて、回路パターン付きポリイミドフイルムをガラス板から剥離した。図1に示した剥離装置を用いて、ICチップの短辺方向に剥離した。ポリイミドフイルムやICチップに剥離によるダメージはなく、また、回路パターンにも断線は見られず良好であった。
比較例1
実施例1と同様にして回路基板用部材を得た。次に、回路パターン付きポリイミドフイルムをガラス板から剥離した。図1に示した剥離装置を用いて、IL、OL両方の接合パッドが、600個ずつ連続的に並んでいる方向に剥離した。剥離後のILの最外端接合パッド間の距離を測定したところ、設計値に対して最大10μmの収縮があった。ICチップの接合において、このIL接合パッド列とICチップのバンプをそれぞれの列の中央からの等配で位置合わせしたとき、最外端の接合位置ではパッド幅10μmに対して、パッド幅の半分である5μmのずれがあり、不良であった。
比較例2
実施例1と同様にして回路基板用部材を得た。次に、回路パターン付きポリイミドフイルムをガラス板から剥離した。図1に示した剥離装置を用いて、IL、OL両方の接合パッドが、600個ずつ連続的に並んでいる方向に対して45°斜めから剥離した。剥離後のILの最外端接合パッド間の距離を測定したところ、設計値に対して最大7μmの収縮があった。ICチップの接合において、このIL接合パッド列とICチップのバンプをそれぞれの列の中央からの等配で位置合わせしたとき、最外端の接合位置ではパッド幅10μmに対して、パッド幅の約3分の1をやや越える3.5μmのずれがあり、不良であった。
比較例3
実施例1と同様にして回路基板用部材を得た。次に、フリップチップボンダー装置を用い、ICチップの接合を行った。回路パターンのIL部分に、25μmピッチで600個の金めっきバンプ(12μm×30μm)を一列として2mmの間隙で2列並行に設けた17mm×3mm×厚さ0.7mmの直方体のICチップを、フリップチップボンダーにてICチップ側から300℃に加熱しつつ、ポリイミドフイルム上のIL接続パッドと金属接合したところ、IC接合位置不良は発生せず、良好であった。続いて、回路パターン付きポリイミドフイルムをガラス板から剥離した。図1に示した剥離装置を用いて、ICチップの17mmの長辺方向に剥離した。ICチップに要する剥離力が大きくなり、ポリイミドフイルムがICチップのエッジ部から破れ、ICチップとその剥離下流のポリイミドフイルムが剥離できないことがあった。また、ICチップが剥がれたものでも剥離直後にICチップが回路パターンがらはずれてしまったり、ICチップのエッジ部で回路パターンが折れてクラックが発生したりした。
比較例4
回路パターンのユニットを290mm角のポリイミドフイルム上に、57mmピッチで5行×5列に均等配置したこと以外は、実施例1と同様にして回路基板用部材を得た。ユニット間の間隙は27mmである。次に、回路パターン付きポリイミドフイルムをガラス板から剥離した。図1に示した剥離装置を用いて、IL、OL両方の接合パッドが、600個ずつ連続的に並んでいる方向と直行する方向に剥離した。剥離後のILの最外端接合パッド間の距離を測定したところ、設計値に対して最大6μmの収縮があった。ICチップの接合において、このIL接合パッド列とICチップのバンプをそれぞれの列の中央からの等配で位置合わせしたとき、最外端の接合位置ではパッド幅10μmに対して、約3分の1のずれがあり不良であった。
比較例5
回路パターンのユニットを290mm角のポリイミドフイルム上に、67mmピッチで4行×4列に均等配置したこと以外は、実施例1と同様にして回路基板用部材を得た。次に、実施例1と同様にしてICチップの接合を行ったところ、IC接合位置不良は発生せず、良好であった。ICチップ長辺方向に隣接するICの間隙は、50mmである。続いて、回路パターン付きポリイミドフイルムをガラス板から剥離した。図1に示した剥離装置を用いて、ICチップの短辺方向に剥離した。剥離後のOLの最外端接合パッド間の距離を測定したところ、設計値に対して最大15μmの収縮があり、不良であった。
本発明の回路基板用部材およびその製造方法は、例えば、電子機器の配線板、ICパッケージ用インターポーザー、ウェハレベルバーンインソケット用配線板などに好適に使用される。
本発明の好ましい剥離方法を説明するための剥離装置の概略正面図。 本発明の好ましいラミネート方法を説明するためのラミネート装置の概略正面図。 図3のX−X方向矢視図。 本発明の好ましいラミネート方法の手順を示す概略正面図。 本発明の回路パターンの電子部品との接合パッド配列例。 本発明の回路パターンの電子部品との接合パッド配列例。 本発明の回路パターンの電子部品との接合パッド配列例。
符号の説明
1 補強板
2 有機物層
3 可撓性フイルム
4 可撓性フイルムを沿わせる湾曲面
5 ステージ
6 可動体
7 保持体
8 レール
9 ステージ
10 ラミネート装置
11 補強板
12 ステージ
13 可撓性フイルム
14 可撓性面状体
15 スキージ
16 静電気帯電装置
17 基体
18 レール
19 ガイド
20 ボールねじ
21 モーター
22 枠体
23a、b 保持体
24 リニアシリンダー
25 レール
26a、b ガイド
27a、b 軸受け
28 スキージ保持体
29 ロータリーシリンダー
30 有機物層
31 電子部品との接合パッド部(インナーリード)
32 外部との接合パッド部(アウターリード)
33 配線
34 電子部品接合位置

Claims (4)

  1. 可撓性フイルムを有機物層を介して補強板に貼り合わせ、該可撓性フイルムの補強板貼り合わせ面とは反対の面に回路パターンを形成した後、該可撓性フイルムを該補強板から剥離することによって得られる回路基板の製造方法であって、該回路パターンの電子部品との接合パッド列が長い方向と略直交する方向に、該可撓性フイルムを該補強板から剥離することを特徴とする回路基板の製造方法。
  2. 可撓性フイルムを有機物層を介して補強板に貼り合わせ、該可撓性フイルムの補強板貼り合わせ面とは反対の面に回路パターンを形成し該回路パターンに電子部品を接合した後、該可撓性フイルムを該補強板から剥離することによって得られる回路基板の製造方法であって、該回路パターンに接合された該電子部品の短辺に略平行な方向に、該可撓性フイルムを該補強板から剥離することを特徴とする回路基板の製造方法。
  3. 補強板、有機物層、および片面あるいは両面に回路パターンを備えた可撓性フイルムがこの順に積層された回路基板用部材であって、該可撓性フイルムの補強板貼り合わせ面とは反対の面に形成された該回路パターンが、電子部品との接合パッド部を含む複数のユニットからなり、それぞれのユニットの電子部品との接合パッド列が長い方向が互いに平行であり、かつ接合パッド列が長い方向で隣接するユニットの間隙が1mm以上20mm以下であることを特徴とする回路基板用部材。
  4. 補強板、有機物層、および片面あるいは両面に回路パターンを備えた可撓性フイルムがこの順に積層され、さらに該回路パターンに電子部品が接合された回路基板用部材であって、該回路パターンに接合された複数の電子部品の短辺の方向が互いに平行であり、かつ該電子部品の長辺方向で隣接する電子部品の間隙が5mm以上40mm以下であることを特徴とする回路基板用部材。
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