JP2005112849A - 軟カプセル皮膜組成物及びそれを用いた軟カプセル製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 カプセル化のために加熱を必要としない植物性の軟カプセル皮膜組成物及びそれを用いた軟カプセル製造方法を提供すること。
【解決手段】 軟カプセル皮膜組成物であって、カッパカラギーナンとデンプンと可塑剤及び水からなるもの。
【選択図】 図1

Description

本発明は、医薬品、食品、化粧品、医薬部外品など幅広い分野で応用される軟カプセルのための皮膜組成物に係り、特に植物性の軟カプセル皮膜組成物として、カッパカラギーナンとデンプンを用いた軟カプセル皮膜組成物及びそれを用いた軟カプセル製造方法に関する。
軟カプセルの製法の1つであるロータリーダイ式は、特許文献1に記載の如く、皮膜組成物の溶液をカプセル充填機の両側にある冷却した回転ドラムに展延することによりシート状とし、その皮膜シートを回転する円筒金型(ダイロール)の間に送り、これと連動するポンプのピストンで内容物を圧入し、両金型の圧切によってカプセルを成形する。このとき、セグメントにより皮膜シートは適温に熱せられ、圧力とヒートシールによって接着面の完全な軟カプセルを得る。
この方式による成形に供される皮膜組成物に求められる性質は、皮膜シートの成形から充填までの連続工程に耐え得る機械的強度とヒートシールのためのゾル−ゲル熱可逆性である。従来は、軟カプセル皮膜組成物としてこれらの特性を高度なレベルで兼ね備えたゼラチンが用いられていた。
一方、近年、BSEや宗教上の理由から、主にウシ、ブタ等の骨、皮を原料とするゼラチンに代わる植物性の軟カプセル皮膜組成物として天然・水溶性高分子を用いたものが開示されている。
特表2003-519174
ゼラチンや天然・水溶性高分子を用いた軟カプセル皮膜組成物は、カプセル化のためのヒートシールの際に内容物が高温(40℃以上)に晒され変性するおそれがある。特に天然・水溶性高分子ゲルの融点はゼラチンゲルの融点よりも高いため、内容物がより高温に晒され変性するおそれが一層高くなる。そのため、耐熱性の弱い薬物などの内容物を低い温度で封入できる植物性の軟カプセル皮膜組成物が望まれる。
本発明の課題は、カプセル化のために加熱を必要としない植物性の軟カプセル皮膜組成物及びそれを用いた軟カプセル製造方法を提供することにある。
請求項1の発明は、カッパカラギーナンとデンプンと可塑剤及び水からなる軟カプセル皮膜組成物である。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記デンプンが未変性デンプン、デンプン誘導体、酸処理デンプン及びデンプン分解物からなる群から選ばれる1種類以上であるようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項1の発明において更に、前記デンプンが酸処理デンプンのみ、又は酸処理デンプンと、未変性デンプン、デンプン誘導体及びデンプン分解物からなる群から選ばれる1種類以上との組み合わせであるようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において更に、前記酸処理デンプンが酸処理ヒドロキシプロピル化タピオカデンプン、酸処理ヒドロキシプロピル化トウモロコシデンプン、酸処理ヒドロキシプロピル化バイレショデンプン及び酸処理ヒドロキシプロピル化小麦デンプンからなる群から選ばれる1種類以上であるようにしたものである。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、乾燥前の皮膜液段階で前記デンプンの配合量が35〜50重量%、より好ましくは38〜47重量%であるようにしたものである。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかの発明において更に、前記デンプンの配合量のうちの50%以上が酸処理ヒドロキシプロピル化タピオカデンプン、酸処理ヒドロキシプロピル化トウモロコシデンプン、酸処理ヒドロキシプロピル化バイレショデンプン及び酸処理ヒドロキシプロピル化小麦デンプンからなる群から選ばれる1種類以上であるようにしたものである。
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれかの発明において更に、乾燥前の皮膜液段階で前記カッパカラギーナンの配合量が1.3〜2.3重量%であるようにしたものである。
請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれかの発明において更に、乾燥前の皮膜液段階で前記水の配合量が30〜50重量%、より好ましくは34〜46重量%であるようにしたものである。
請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれかの発明において更に、前記可塑剤がグリセリン、糖アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、単糖類及び二糖類からなる群から選ばれる1種類以上であるようにしたものである。
請求項10の発明は、請求項1〜9のいずれかの発明において更に、乾燥前の皮膜液段階で前記可塑剤の配合量が10〜25重量%であるようにしたものである。
請求項11の発明は、請求項1〜10のいずれかの発明において更に、前記カッパカラギーナンに対する比率が1:0〜1:3のイオタカラギーナンを更に含有するようにしたものである。
請求項12の発明は、請求項1〜11のいずれかの発明において更に、乾燥前の皮膜液段階で0.1重量%以下のカリウム塩を更に含有するようにしたものである。
請求項13の発明は、請求項1〜12のいずれかの発明において更に、乾燥前の皮膜液段階で0.1重量%以下の塩化ナトリウムを更に含有するようにしたものである。
請求項14の発明は、請求項1〜13のいずれかの発明において更に、乾燥前の皮膜液段階で0.1重量%以下のニコチン酸アミドを更に含有するようにしたものである。
請求項15の発明は、請求項1〜14のいずれかの発明において更に、乾燥前の皮膜液段階で1.2重量%以下のグリセリン脂肪酸エステル等の界面活性剤を更に含有するようにしたものである。
請求項16の発明は、請求項1〜15のいずれかに記載の皮膜組成物の溶液を回転ドラム上に展延することにより皮膜シートに成形する工程において、回転ドラムを50〜80℃に加熱することにより、皮膜シートに機械的強度と圧着のための接着力を付加させる軟カプセル製造方法である。
請求項17の発明は、請求項16の工程により成形された皮膜シートを加熱せずに圧着することによりカプセル化する軟カプセル製造方法である。
本発明者らは、カッパカラギーナンとデンプンと可塑剤と水からなる皮膜組成物を用いて皮膜シートを成形し、尚且つ、皮膜シートの成形時に回転ドラムを加熱して皮膜シートを乾燥することにより、金型による皮膜シートへの内容物充填段階で皮膜シートを加熱してヒートシールすることなく、皮膜シートの圧着により内容物を密封することができ、内容物を高温に晒すことなく低い温度で封入でき、内容物を充填時の加熱から保護できることを発見した。
周知のように、カッパカラギーナンは熱可逆性のゲルを形成する天然・水溶性高分子であり、食品添加物、医薬品添加物などに使用されている。カッパカラギーナンは脆いゲルを形成するため、単体では機械的強度に問題がある。また、カラギーナンの中に異なるタイプのイオタカラギーナンがあり、こちらは粘弾性のあるゲルを形成するが、単体では十分な機械的強度が得られない。また、両者はともに単体では圧着しない。
本発明の皮膜組成物を構成するデンプンは、好適には、未変性デンプン、デンプン誘導体、酸処理デンプン及びデンプン分解物からなる群から選ばれる1種類以上である。より好適には、酸処理デンプンのみ、又は酸処理デンプンと、未変性デンプン、デンプン誘導体及びデンプン分解物からなる群から選ばれる1種類以上との組み合わせである。
本発明のために好適なデンプンは、ヒドロキシプロピル化デンプンを酸処理により低粘度化したものである。より好適には、酸処理ヒドロキシプロピル化タピオカデンプンである。他のデンプンは、酸処理ヒドロキシプロピル化タピオカデンプンと併用することにより、本発明の組成物に、例えば柔軟性、易崩壊性などの特性を持たせることができる。
本発明者らは、カッパカラギーナンに一定量以上のデンプンを加えたときに機械的強度と圧着のための接着力が備わることを発見した。カッパカラギーナンに加えるデンプン量を徐々に増加させていくと、デンプン量の増加に伴って機械的強度が落ちていくが、ある量(乾燥前の皮膜液段階で35重量%以上)を超えると、デンプンのもつ皮膜形成性との相乗効果により十分な機械強度が得られることが分かった。また、デンプン量の増加により、圧着による軟カプセル成形に必要な接着力も得られることが分かった。即ち、本発明の皮膜組成物中に配合できるデンプン量は、乾燥前の皮膜液段階で35〜50重量%、より好ましくは38〜47重量%である。また、全デンプン量のうち、酸処理ヒドロキシプロピル化タピオカデンプンが占める割合は50%以上が好ましい。
一方、イオタカラギーナンは、デンプン量の増加に伴い機械強度も落ちていき、最終的にはゲル化しなくなってしまった。本発明による皮膜組成物中のカッパカラギーナンの添加量は、乾燥前の皮膜液段階で1.3〜2.3%が好ましい。
本発明の皮膜組成物中の水の添加量は、乾燥前の皮膜液段階で30〜50重量%、より好ましくは34〜46重量%である。
本発明に使用できる可塑剤は、グリセリン、糖アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、単糖類、二糖類などである。また、可塑剤の添加量は乾燥前の皮膜液段階で10〜25重量%が好ましい。
カッパカラギーナンとイオタカラギーナンとの組み合わせにより、本発明の皮膜組成物による皮膜シートに弾力性を付与することができる。カッパカラギーナンに対して添加できるイオタカラギーナンの比率は1:0〜1:3である。イオタカラギーナンの添加量がカッパカラギーナンの添加量を上回るとゲル化が遅くなり、回転ドラムでの皮膜シート形成が不良となるが、このときアルカリ(例:炭酸水素ナトリウム)0.04〜0.12重量%を添加するとゲル化が遅くならず、皮膜シートの形成が可能となることが分かった。その他の天然・水溶性高分子の添加は、皮膜シート強度を低下させるため好ましくない。
本発明の皮膜組成物には、カッパカラギーナンのゲル化助剤としてカリウム塩を加えることができる。この場合の添加量は、乾燥前の皮膜液段階で0.1重量%以下が好ましい。
その他の添加物としては、塩化ナトリウム、ニコチン酸アミド、グリセリン脂肪酸エステル等の界面活性剤などが添加できるが、塩化ナトリウムは本発明の皮膜組成物の調製において、特に温度が低いときの混合物の粘度を低下させ、撹拌を容易にすることができる。また、ニコチン酸アミドについては、皮膜シートが柔らかくなり接着性が向上することが分かった。これらの添加物の添加量は、乾燥前の皮膜液段階で0.1重量%以下が好ましい。また、グリセリン脂肪酸エステル等の界面活性剤は、皮膜液においては脱泡時の消泡効果があり、皮膜シートにおいてはカプセル充填機回転ドラムからの剥離性や皮膜シートの強度を向上させることが分かった。この場合の添加量は、乾燥前の皮膜液段階で1.2重量%以下が好ましい。尚、本発明で好適に用いられる他の界面活性剤として、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン等が挙げられる。更に、本発明の皮膜組成物にはゼラチンを用いた皮膜液と同様に色素、三二酸化鉄(ベンガラ)、酸化チタン、防腐剤(パラベン類)、植物油等を添加することもできる。
本発明による皮膜組成物を用いれば、内容物充填時に加熱を必要とせずに軟カプセルが成形できる。また、皮膜組成物溶液を回転ドラム上で展延して皮膜シートを成形する際に、従来の皮膜組成物では回転ドラムを冷却するが、本発明による皮膜組成物の場合は、50〜80℃の温風により回転ドラムを加熱しながら皮膜シートを成形することにより、皮膜シートの機械的強度及び圧着時の接着力が向上し、より高品質な軟カプセルが成形できる。
(A)平板法による軟カプセル製造実験(表1〜8)
比較例1及び実施例1〜25に示す処方物につき、各成分の適量をビーカーに入れ、良く撹拌した後、98℃以上の水浴中で15分毎に良く撹拌しながら2時間加熱して溶解し、溶液中の泡がなくなるまで約95℃で保温する。この溶液を厚さ0.6mmに調整した薄層クロマトグラフ用のアプリケーターに流し入れ、予め50〜60℃に加熱しておいたステンレス板上に展延する。2分後に規定の大きさに裁断し、内容液に中鎖脂肪酸トリグリセリドを用いて平板法により軟カプセルを成形し、各処方物の物性(溶解性、流動性、伸展性、ゲル化性、皮膜シート強度)及び軟カプセル成形性(接着性)を評価した。
尚、接着性の評価結果において、「良好」、「やや劣る」はカプセル化が可能であり、「劣る」はカプセル化不可能であることを意味する。
比較例1では、ゼラチンを用いて軟カプセルを成形した。その結果は良好であった。
実施例1〜19では、カッパカラギーナンとデンプンと可塑剤と水により軟カプセルを成形した。
実施例1〜11、16〜23では、デンプンとして、酸処理デンプン(酸処理ヒドロキシプロピル化タピオカデンプン)とデンプン分解物の組み合わせからなるものを用いた。但し、デンプンとして、未変性デンプン、デンプン誘導体(例えばヒドロキシプロピル化タピオカデンプン)(実施例28、29、43〜45、48、49)、可溶性デンプン(実施例30)を用いることもできる。
実施例12〜15では、デンプンとして、酸処理デンプン(酸処理ヒドロキシプロピル化タピオカデンプン)のみを用いた。
実施例13〜15では、本発明の皮膜組成物中における全デンプン量の割合の最小値を示唆している。全デンプン量が減少すると、可塑剤又は精製水の割合が増加する。これにより、皮膜シートの乾燥が悪くなり接着性が悪くなる。本発明の皮膜組成物中に配合できる全デンプン量は、乾燥前の皮膜液段階で35〜50重量%、より好ましくは38〜47重量%(実施例26〜49)である。また、本発明の皮膜組成物中に配合できる水の量は乾燥前の皮膜液段階で30〜50重量%、より好ましくは34〜46重量%(実施例26〜50)である。
実施例1〜3において、酸処理ヒドロキシプロピル化タピオカデンプンの配合割合の減少とともに接着性が悪くなることが確認された。本発明による皮膜組成物中の全デンプン量のうち、酸処理ヒドロキシプロピル化タピオカデンプンが占める割合は50%以上が好ましい。
実施例4〜6において、酸処理ヒドロキシプロピル化タピオカデンプンの配合割合の増加とともにゲル化性が悪くなることが確認された。また、ゲル化性の改善のために、カッパカラギーナンを増量すると溶解性が悪くなる(実施例7〜9)。溶解性の改善のために精製水の増量が有効である(実施例10、11)。しかし、精製水の配合割合が大きくなると、皮膜シートの乾燥が悪くなり接着性が悪くなる(実施例12)。
実施例20〜23では、カッパカラギーナン、イオタカラギーナン、デンプンにより軟カプセルを成形した。
実施例16〜25では、カッパカラギーナンとイオタカラギーナンの添加量を確認した。本発明の皮膜組成物中におけるカッパカラギーナンの割合は、乾燥前の皮膜液段階で1.3〜2.3重量%が好ましい。また、カッパカラギーナンに対するイオタカラギーナンの比率は1:0〜1:3が好ましい。
実施例1〜25では、可塑剤としてグリセリンを用いた。但し、可塑剤として、糖アルコール(例えばD−ソルビトール)(実施例26、30〜36、45〜47、49)、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、単糖類、二糖類(例えば白糖、トレハロース)(実施例31〜33)を用いることもできる。
実施例1〜11、13〜25では、可塑剤の配合量を乾燥前の皮膜液段階で10〜25重量%とした。
本発明の皮膜組成物として、カリウム塩(リン酸水素二カリウム)(実施例26、27、30、34〜37、39、41)、塩化ナトリウム(実施例32、33、46)、ニコチン酸アミド(実施例31)、グリセリン脂肪酸エステル(実施例24、25、50)を更に含有できる。
Figure 2005112849
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(B)ロータリーダイ式軟カプセルの製造実験(表9〜16)
図1のロータリーダイ式カプセル充填機10を用いた。
ロータリーダイ式カプセル充填機10は、タンク11から供給される軟カプセル皮膜組成物溶液を左右のキャスティング装置12により左右の回転ドラム13上に展延して左右の皮膜シートAを得る。左右の皮膜シートAは、潤滑ローラー14、デフレクトロール15を経由して左右の回転する円筒金型(ダイロール)16に送られる。左右の皮膜シートAは、左右の金型16の上部に配置されている楔状のセグメント17に摺接して左右の金型16の間に送り込まれ、金型16と連動するポンプ18のピストン18Aが圧送する内容物Bが左右の金型16に挟まれて互いに会合する左右の皮膜シートAの間に圧入される。左右の皮膜シートAは、左右の金型16の凹部16Aによりくぼみを付与されるとともに、凹部16Aの周辺によりくぼみの周囲を圧着される。左右の皮膜シートAのくぼみが完全に閉じられる直前に、内容物Bがそのくぼみに圧入される。左右の皮膜シートAはそのくぼみに内容物Bを圧入された後に、左右の金型16における凹部16Aの周辺によってそのくぼみを完全に閉じられてカプセルCの形状となり、左右の金型16の厚切りによりカプセルCの打ち抜きが行なわれる。
ロータリーダイ式カプセル充填機10は、本発明のカプセル製造時には、
a 皮膜シートAを生成する回転ドラム13を、50〜80℃、より好適には60〜75℃の温風により加熱し、
b 左右の皮膜シートAを左右の金型16の間に送り込むセグメント17を加熱せずに常温とし、
c 左右の金型16は左右の皮膜シートAをヒートシールせずに圧着にてカプセル化する。
比較例2及び実施例26〜50に記載の処方により軟カプセル皮膜組成物溶液を調製し、ロータリーダイ式カプセル充填機10により軟カプセルを製造した。但し、比較例2については皮膜シート成形時に回転ドラムを冷却し(約20℃)、軟カプセル成形時はセグメントを加熱し(約42℃)皮膜シートをヒートシールによりカプセル化した。また、実施例26〜50については、皮膜シート成形時に回転ドラムを50〜80℃の温風により加熱し、軟カプセル成形時はセグメントを加熱せず(25〜30℃)に皮膜シートを圧着によりカプセル化した。製造した軟カプセルの製剤性(皮膜シート強度、接着性、長期安定性等)を評価した。尚、長期安定性は40℃の恒温槽中で16週間保管した後にカプセルの外観(変形、変色、液漏れの有無)を観察することにより評価する。
その結果、実施例26〜50は、全て比較例2のゼラチンによる軟カプセルと同等の製剤性を示した。
Figure 2005112849
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図1はロータリーダイ式カプセル充填機を示す模式図である。
符号の説明
10 ロータリーダイ式カプセル充填機
13 回転ドラム
16 金型
17 セグメント

Claims (17)

  1. カッパカラギーナンとデンプンと可塑剤及び水からなる軟カプセル皮膜組成物。
  2. 前記デンプンが未変性デンプン、デンプン誘導体、酸処理デンプン及びデンプン分解物からなる群から選ばれる1種類以上である請求項1に記載の軟カプセル皮膜組成物。
  3. 前記デンプンが酸処理デンプンのみ、又は酸処理デンプンと、未変性デンプン、デンプン誘導体及びデンプン分解物からなる群から選ばれる1種類以上との組み合わせである請求項1に記載の軟カプセル皮膜組成物。
  4. 前記酸処理デンプンが酸処理ヒドロキシプロピル化タピオカデンプン、酸処理ヒドロキシプロピル化トウモロコシデンプン、酸処理ヒドロキシプロピル化バイレショデンプン及び酸処理ヒドロキシプロピル化小麦デンプンからなる群から選ばれる1種類以上である請求項1〜3のいずれかに記載の軟カプセル皮膜組成物。
  5. 乾燥前の皮膜液段階で前記デンプンの配合量が35〜50重量%、より好ましくは38〜47重量%である請求項1〜4のいずれかに記載の軟カプセル皮膜組成物。
  6. 前記デンプンの配合量のうちの50%以上が酸処理ヒドロキシプロピル化タピオカデンプン、酸処理ヒドロキシプロピル化トウモロコシデンプン、酸処理ヒドロキシプロピル化バイレショデンプン及び酸処理ヒドロキシプロピル化小麦デンプンからなる群から選ばれる1種類以上である請求項1〜5のいずれかに記載の軟カプセル皮膜組成物。
  7. 乾燥前の皮膜液段階で前記カッパカラギーナンの配合量が1.3〜2.3重量%である請求項1〜6のいずれかに記載の軟カプセル皮膜組成物。
  8. 乾燥前の皮膜液段階で前記水の配合量が30〜50重量%、より好ましくは34〜46重量%である請求項1〜7のいずれかに記載の軟カプセル皮膜組成物。
  9. 前記可塑剤がグリセリン、糖アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、単糖類及び二糖類からなる群から選ばれる1種類以上である請求項1〜8のいずれかに記載の軟カプセル皮膜組成物。
  10. 乾燥前の皮膜液段階で前記可塑剤の配合量が10〜25重量%である請求項1〜9のいずれかに記載の軟カプセル皮膜組成物。
  11. 前記カッパカラギーナンに対する比率が1:0〜1:3のイオタカラギーナンを更に含有する請求項1〜10のいずれかに記載の軟カプセル皮膜組成物。
  12. 乾燥前の皮膜液段階で0.1重量%以下のカリウム塩を更に含有する請求項1〜11のいずれかに記載の軟カプセル皮膜組成物。
  13. 乾燥前の皮膜液段階で0.1重量%以下の塩化ナトリウムを更に含有する請求項1〜12のいずれかに記載の軟カプセル皮膜組成物。
  14. 乾燥前の皮膜液段階で0.1重量%以下のニコチン酸アミドを更に含有する請求項1〜13のいずれかに記載の軟カプセル皮膜組成物。
  15. 乾燥前の皮膜液段階で1.2重量%以下のグリセリン脂肪酸エステル等の界面活性剤を更に含有する請求項1〜14のいずれかに記載の軟カプセル皮膜組成物。
  16. 請求項1〜15のいずれかに記載の皮膜組成物の溶液を回転ドラム上に展延することにより皮膜シートに成形する工程において、回転ドラムを50〜80℃に加熱することにより、皮膜シートに機械的強度と圧着のための接着力を付加させる軟カプセル製造方法。
  17. 請求項16の工程により成形された皮膜シートを加熱せずに圧着することによりカプセル化する軟カプセル製造方法。
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