JP2005112692A - 単結晶の製造方法及び単結晶、並びに単結晶の製造装置 - Google Patents

単結晶の製造方法及び単結晶、並びに単結晶の製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005112692A
JP2005112692A JP2003351674A JP2003351674A JP2005112692A JP 2005112692 A JP2005112692 A JP 2005112692A JP 2003351674 A JP2003351674 A JP 2003351674A JP 2003351674 A JP2003351674 A JP 2003351674A JP 2005112692 A JP2005112692 A JP 2005112692A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
single crystal
cooling cylinder
forced cooling
forced
raw material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003351674A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4569090B2 (ja
Inventor
Tatsuo Mori
達生 森
Koji Mizuishi
孝司 水石
Izumi Fusegawa
泉 布施川
Hirotoshi Yamagishi
浩利 山岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Handotai Co Ltd filed Critical Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority to JP2003351674A priority Critical patent/JP4569090B2/ja
Priority to PCT/JP2004/014726 priority patent/WO2005035838A1/ja
Publication of JP2005112692A publication Critical patent/JP2005112692A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4569090B2 publication Critical patent/JP4569090B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B29/00Single crystals or homogeneous polycrystalline material with defined structure characterised by the material or by their shape
    • C30B29/02Elements
    • C30B29/06Silicon
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B15/00Single-crystal growth by pulling from a melt, e.g. Czochralski method
    • C30B15/14Heating of the melt or the crystallised materials

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

【課題】CZ法により単結晶を原料融液から引上げて製造する際に、単結晶の冷却を効果的に行って、金属汚染を生じさせず、また冷却筒の変形を生じさせずに単結晶の引上げを所望の欠陥領域で高速でかつ安定して行うことのできる単結晶の製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】チョクラルスキー法により単結晶を原料融液から引上げて製造する方法において、前記原料融液上に引上げ中の単結晶を取り囲むようにして、熱伝導率が300W/m・K以上の材質からなる強制冷却筒を設置し、該強制冷却筒に冷却媒体を供給して前記単結晶を冷却しながら引上げる際に、該強制冷却筒に発生する熱応力を強制冷却筒の降伏応力以下となるように制御することを特徴とする単結晶の製造方法、及び単結晶の製造装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、チョクラルスキー法によるシリコン単結晶の製造等に用いられる単結晶の製造方法ならびに単結晶の製造装置に関する。
半導体デバイスの基板として用いられる単結晶には、例えばシリコン単結晶等があり、主にチョクラルスキー法(Czochralski Method、以下CZ法と略称する)により製造されている。近年、半導体デバイスでは高集積化が促進され、素子の微細化が進んでいる。それに伴い、単結晶の結晶成長中に導入されるグローンイン(Grown−in)欠陥の問題がより重要となっている。
ここで、グローンイン欠陥について図7を参照しながら説明する。
一般に、シリコン単結晶を成長させるときに、結晶成長速度(結晶引上げ速度)が比較的高速の場合には、空孔型の点欠陥が集合したボイド起因とされているFPD(Flow Pattern Defect)やCOP(Crystal Originated Particle)等のグローンイン欠陥が結晶径方向全域に高密度に存在する。これらのボイド起因の欠陥が存在する領域はV(Vacancy)領域と呼ばれている。
また、結晶成長速度を低くしていくと成長速度の低下に伴いOSF(酸化誘起積層欠陥、Oxidation Induced Stacking Fault)領域が結晶の周辺からリング状に発生し、さらに成長速度を低速にすると、OSFリングがウエーハの中心に収縮して消滅する。一方、さらに成長速度を低速にすると格子間シリコンが集合した転位ループ起因と考えられているLSEPD(Large Secco Etch Pit Defect)、LFPD(Large Flow Pattern Defect)等の欠陥が低密度に存在し、これらの欠陥が存在する領域はI(Interstitial)領域と呼ばれている。
近年、V領域とI領域の中間でOSFリングの外側に、ボイド起因のFPD、COP等の欠陥も、格子間シリコン起因のLSEPD、LFPD等の欠陥も存在しない領域の存在が発見されている。この領域はN(ニュートラル、Neutral)領域と呼ばれる。また、このN領域をさらに分類すると、OSFリングの外側に隣接するNv領域(空孔の多い領域)とI領域に隣接するNi領域(格子間シリコンが多い領域)とがあり、Nv領域では、熱酸化処理をした際に酸素析出量が多く、Ni領域では酸素析出が殆ど無いことがわかっている。
さらに、熱酸化処理後、酸素析出が発生し易いNv領域の一部に、Cuデポジション処理で検出される欠陥が著しく発生する領域(以下、Cuデポ欠陥領域という)があることが見出されており、これは酸化膜耐圧特性のような電気特性を劣化させる原因になることがわかっている。
これらのグローンイン欠陥が単結晶に導入される濃度は、CZ法によりシリコン単結晶を引き上げる際のシリコン単結晶の引上げ速度V(mm/min)と結晶成長界面近傍の引上げ軸方向の結晶温度勾配G(℃/mm)との関係V/Gから決まることが知られている。例えば、従来、シリコン単結晶をグローンイン欠陥が存在しないN領域で育成する場合には、単結晶の引上げ速度を0.5mm/min以下にして結晶直胴部を引上げる必要があり、V領域で単結晶を育成する場合の一般的な引上げ速度1.0mm/minに比べて、引上げ速度を著しく遅くしなければならなかった。そのため、単結晶直胴部の育成にかかる時間が長くなり、生産性が低下するという問題が生じていた。
さらに、単結晶直胴部の成長終了時における引上げ速度は、その後単結晶尾部を形成するために行う丸め工程での単結晶の引上げ速度及び引上げ時間に影響を与えている。そのため、上記のように直胴部成長終了時の引上げ速度が低速になると、丸め工程における引上げ速度も低速化して引上げ時間をさらに長引かせてしまうため、単結晶製造における生産性を著しく低下させて製造コストの上昇を招くといった問題があった。
したがって、CZ法により単結晶を製造する場合、生産性の向上を図り、製造コストを低減させるためには、単結晶の引上げ速度を高速化することが有効な手段の一つであり、これまでにも結晶引上げ速度の高速化を達成するために多くの改良がなされてきた。
例えば、特許文献1では、引上げ中の単結晶棒を同心円上に取り囲むように引上げチャンバ下部よりメインチャンバ内部に向かって、金属製の外側冷却筒と黒鉛等からなる内部冷却筒の二重構造を有する整流冷却筒を設け、外側冷却筒により内部冷却筒に生じた熱を外へ移送することで内部冷却筒の温度上昇を抑え、結晶の冷却効率を向上させた半導体単結晶棒製造装置を開示している。
また、成長している単結晶をより効果的に冷却させるために水等の冷却媒体を用いる装置も開示されている。例えば、特許文献2に開示されている単結晶育成装置では、液体冷媒を流通させる冷却ダクトをメインチャンバ内に通し、その下に銀等の高熱伝導率を有する材質からなる冷却部材を設け、結晶表面から放出される熱を速やかに外部へ移送することで効果的な単結晶の冷却を行っている。
しかしながら、半導体ウエーハの大口径化が進み、特に直径300mmの半導体ウエーハが要求されてきている昨今では、上記のような冷却構造を用いても単結晶の冷却が不十分となり、結晶成長速度の高速化が困難であるため、単結晶の生産性の低下を招くことが明らかとなってきた。さらに、例えば上記特許文献2等では、冷却筒の下端部を結晶成長界面近傍に配置して単結晶を引上げる場合に、冷却水が冷却筒の下端部よりも非常に離れた冷却筒上部にのみ供給されるため、下端部の冷却効果が不十分となって高温化してしまい、単結晶に金属汚染が導入され易くなるという問題もあった。
そこで、例えば特許文献3では、少なくとも結晶成長界面近傍に、引上げ中の単結晶を取り囲むように、銅または銅より熱伝導度の大きい金属により形成された冷却筒を配置し、該冷却筒に冷却媒体を流通することによって、結晶成長界面近傍を強制的に冷却しながら単結晶を育成する単結晶育成装置を開示している。このような装置で単結晶の育成を行うことによって、単結晶育成時の冷却効果を最大限に発揮することができ、引上げ速度を向上させ単結晶の生産性を飛躍的に高めることが可能となった。
しかしながら、上記のように、銅のような熱伝導率が比較的大きい金属で形成された冷却筒を用いて単結晶の引上げを行うと、単結晶の育成中に熱応力が生じて冷却筒が塑性変形する場合があった。このように熱応力で冷却筒に塑性変形が生じてしまうと、単結晶育成時の冷却雰囲気が結晶引上げ中に変化するため、単結晶を所望の欠陥領域で安定して育成することができず、歩留まりを低下させるという問題があり、さらに場合によっては、冷却筒の一部が破損する恐れもあった。
特開平6−211589号公報 特開平8−239291号公報 特開2002−201090号公報
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、CZ法により単結晶を原料融液から引上げて製造する際に、単結晶の冷却を効果的に行って、金属汚染を生じさせず、また冷却筒の変形を生じさせずに単結晶の引上げを所望の欠陥領域で高速でかつ安定して行うことのできる単結晶の製造方法及び製造装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明によれば、チョクラルスキー法により単結晶を原料融液から引上げて製造する方法において、前記原料融液上に引上げ中の単結晶を取り囲むようにして、熱伝導率が300W/m・K以上の材質からなる強制冷却筒を設置し、該強制冷却筒に冷却媒体を供給して前記単結晶を冷却しながら引上げる際に、該強制冷却筒に発生する熱応力を強制冷却筒の降伏応力以下となるように制御することを特徴とする単結晶の製造方法が提供される(請求項1)。
このように、原料融液上に熱伝導率が300W/m・K以上の材質、例えば銅、無酸素銅、金、銀からなる強制冷却筒を設置し、強制冷却筒に冷却媒体を供給して単結晶を冷却しながら引上げる際に、強制冷却筒に発生する熱応力を強制冷却筒の降伏応力以下となるように制御することによって、単結晶を強制冷却筒で効果的に冷却しながら所望の欠陥領域で高速で引上げることができるとともに、強制冷却筒が塑性変形することも、金属汚染が生じることもなく、所望の品質を有する単結晶を高い生産性で非常に安定してかつ高い安全性で製造することができる。
このとき、前記強制冷却筒を、銅からなるものとすることが好ましく(請求項2)、特に、前記強制冷却筒を、無酸素銅からなるものとすることが好ましい(請求項3)。
このように、強制冷却筒が銅からなるもの、特に無酸素銅からなるものとすれば、熱伝導率が高いため、強制冷却筒で吸収した熱を速やかに冷却媒体に伝えることができるので、高い冷却効果を安定して得ることができる。また、これらの金属は機械的な強度も高く、さらには耐熱性にも優れているのでチャンバ内の高温にも十分に耐え、変形や変質が生じ難く長時間にわたって安全に使用することがきる。尚、無酸素銅とは、一般に酸化第一銅のような不純物を含有する銅に比べて純度が高く(およそ、99.96%以上)、酸素含有量が10ppm以下の銅のことをいう。
また、前記強制冷却筒に、該冷却筒表面の輻射率が0.2以上1.0以下となるように表面処理を施して、前記強制冷却筒に発生する熱応力を制御することが好ましく(請求項4)、この場合、前記強制冷却筒に、ニッケルメッキ、ニッケル溶射、クロミア溶射、チタニア溶射、アルミナ溶射、またはイットリア溶射を用いて表面処理を施すことが好ましい(請求項5)。
このように、強制冷却筒に、表面の輻射率が0.2以上1.0以下となるように表面処理を施しておくことにより、単結晶の引上げ中に強制冷却筒に発生する熱応力を強制冷却筒の降伏応力以下となるように容易に制御することが可能となるので、強制冷却筒を塑性変形させずに単結晶の製造を安定して行うことができる。またこの場合、ニッケルメッキ、ニッケル溶射、クロミア溶射、チタニア溶射、アルミナ溶射、またはイットリア溶射を用いることにより、強制冷却筒の表面処理を容易に行うことができ、熱伝達特性を高める上でもより望ましい。
さらに、前記強制冷却筒の冷却媒体の流通しない熱伝導部の厚さ及び/または長さを変更して、前記強制冷却筒に発生する熱応力を制御することが好ましい(請求項6)。
このように、強制冷却筒の冷却媒体の流通しない熱伝導部の厚さ及び/または長さを変更することによっても、強制冷却筒に発生する熱応力を強制冷却筒の降伏応力以下となるように容易に制御することが可能となるので、強制冷却筒を塑性変形させずに単結晶の製造を安定して行うことができる。
この場合、前記強制冷却筒の原料融液側先端部の温度を200℃以下にすることができる(請求項7)。
本発明の単結晶の製造方法では、単結晶引上げ中に強制冷却筒の原料融液側先端部の温度を200℃以下にすることができ、それによって、単結晶の育成を高速で行うことが可能となるので、生産性の向上による大幅なコスト低減を図ることができる。また、単結晶の引上げ中に強制冷却筒が塑性変形することはないし、単結晶に金属汚染が生じるのを確実に防止することができるので、高品質の単結晶を一層安定して製造することができる。
また、前記強制冷却筒の冷却媒体の流通しない熱伝導部の温度勾配を11℃/cm以下にすることができる(請求項8)。
このように、強制冷却筒の熱伝導部の温度勾配を11℃/cm以下、さらには5.5℃/cm以下にすることにより、強制冷却筒に生じる熱応力を非常に小さくできるので、強制冷却筒に塑性変形を生じさせずに単結晶の育成を極めて安定に、高い安全性を維持して行うことができるし、また長時間の単結晶の製造にも十分に耐えることができる。
そして、本発明によれば、前記単結晶の製造方法により製造された単結晶が提供される(請求項9)。
このように本発明により製造された単結晶は、高い生産性で製造された従来よりも低コストの単結晶であり、また所望の欠陥領域を有し、金属汚染のない非常に高品質の単結晶とすることができる。
さらに、本発明によれば、チョクラルスキー法により単結晶を原料融液から引上げて製造する装置において、少なくとも、前記原料融液を収容するルツボと、前記原料融液を加熱するヒータと、前記引上げ中の単結晶を冷却する強制冷却筒と、前記ルツボ、ヒータ及び強制冷却筒を格納するメインチャンバと、前記原料融液から引上げた単結晶を収容する引上げチャンバとを具備し、前記強制冷却筒は、熱伝導率が300W/m・K以上の材質からなり、かつ前記単結晶を引上げる際に強制冷却筒に発生する熱応力が該強制冷却筒の降伏応力以下となるようにしたものであることを特徴とする単結晶の製造装置が提供される(請求項10)。
このような構成を有する単結晶の製造装置であれば、単結晶を強制冷却筒で効果的に冷却しながら所望の欠陥領域で高速で引上げることが可能であり、強制冷却筒が塑性変形することも、金属汚染が生じることもなく、所望の品質を有する単結晶を高い生産性で非常に安定して製造できる製造装置とすることができる。尚、熱伝導率が300W/m・K以上の材質として、例えば銅、無酸素銅、金、銀などが挙げられる。
このとき、前記強制冷却筒が、銅からなるものであることが好ましく(請求項11)、特に、前記強制冷却筒が、無酸素銅からなるものであることが好ましい(請求項12)。
このように、強制冷却筒が銅からなるもの、特に無酸素銅からなるものであれば、熱伝導率が高いため、強制冷却筒で吸収した熱を速やかに冷却媒体に伝えることのできる安定した冷却効果を有する単結晶の製造装置となる。また、これらの金属は機械的な強度も高く、さらには育成炉内の高温にも十分に耐えることができるため、変形や変質が生じることなく長時間にわたって安全に使用することがきる製造装置となる。
また、前記強制冷却筒が、表面の輻射率が0.2以上1.0以下となるように表面処理が施されたものであることが好ましい(請求項13)、
このように表面の輻射率が0.2以上1.0以下となるように表面処理が施された強制冷却筒であれば、単結晶育成中に強制冷却筒に発生する熱応力を強制冷却筒の降伏応力以下となるようにすることができるので、強制冷却筒を塑性変形させずに単結晶の製造を安定して行うことができる装置となる。
さらに、本発明の単結晶の製造方法では、前記強制冷却筒が、冷却媒体が流通する除熱部と、該除熱部より原料融液側に伸びており冷却媒体の流通しない熱伝導部とからなり、前記除熱部と熱伝導部とが一体で構成されているものであることが好ましい(請求項14)。
このように、強制冷却筒が除熱部と熱伝導部とからなるものであれば、単結晶の引上げ中に、結晶成長界面近傍では単結晶を急冷でき、また結晶成長界面から離れるにつれて単結晶の冷却効果がさらに高くなる結晶冷却能力の優れた構成とすることができる。また、除熱部と熱伝導部とが一体になっているので、結晶成長軸方向で所望の冷却雰囲気を連続的に安定して形成することが可能となるし、また強制冷却筒で接合部がある場合は、特に接合部で発生する熱応力の集中を避けることもできる。したがって、育成中の単結晶を効率良く冷却することができ、所望の欠陥領域を有する単結晶を高速でかつ非常に安定して製造できる単結晶の製造装置となる。
この場合、前記強制冷却筒は、前記熱伝導部の厚さが前記原料融液に向けて減少しているテーパー形状、または熱伝導部の厚さが均一でかつ除熱部の厚さよりも薄くなっているフィン形状を有するものであることが好ましい(請求項15)。
このように、強制冷却筒がテーパー形状またはフィン形状を有するものであれば、強制冷却筒の先端部に広がる空間を大きくすることができるので、例えば強制冷却筒の先端部に断熱部材等を単結晶育成の障害とならずに容易に設置することができ、原料融液からの輻射熱等を効果的に遮蔽することが可能となる。
さらにこの場合、前記強制冷却筒の熱伝導部の先端の厚さが、前記除熱部の厚さの50%以上であることが好ましい(請求項16)。
このように、強制冷却筒の熱伝導部の先端の厚さが、除熱部の厚さの50%以上であれば、高い冷却効果を維持することができるので、所望の欠陥領域で単結晶を育成できるような冷却雰囲気を容易に安定して形成することができる。
以上説明したように、本発明によれば、CZ法により単結晶を強制冷却筒で効果的に冷却して所望の欠陥領域で高速で引上げることができるので、強制冷却筒が塑性変形することも、金属汚染が生じることもなく、所望の欠陥領域を有する高品質の単結晶を高い生産性で非常に安定して、また高い安全性を維持して製造することができる。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
従来のCZ法による単結晶の製造では、例えば前記特許文献2等のような単結晶製造装置を用いた場合、単結晶を冷却する冷却手段(冷却筒)の下端部における冷却効果が不十分となってしまい、結晶成長速度の高速化が困難となって生産性の低下を招いたり、さらに、育成する単結晶に金属汚染が導入され易くなるという問題があった。また、前記特許文献3のような単結晶育成装置では、銅のような熱伝導率の大きい金属により形成された冷却筒を原料融液上に配置しているので、単結晶育成時の冷却効果は向上するものの、単結晶の育成中に冷却筒が熱応力で塑性変形する場合があり、単結晶を所望の欠陥領域で安定して育成することができず、歩留まりを低下させるという問題があった。
そこで、本発明者等は、上記のような従来の問題点を解消して、単結晶を所望の欠陥領域で高速で引上げることができるとともに、単結晶育成中に冷却筒が熱応力で塑性変形せず、また金属汚染も発生させずに単結晶を安定して製造できる方法について鋭意実験及び検討を重ねた。その結果、熱伝導率が高い材質からなる強制冷却筒を用い、単結晶を冷却しながら引上げる際に強制冷却筒に発生する熱応力を強制冷却筒の降伏応力以下となるように制御すれば良いことを見出して、本発明を完成させた。
先ず、本発明に係る単結晶の製造装置について、図面を参照しながら説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。図1は、本発明の単結晶の製造装置の一例を示す構成概略図であり、図2は、本発明の単結晶の製造装置に設置される強制冷却筒の形状を概略的に示す構成概略図である。
図1に示した本発明の単結晶の製造装置20は、原料融液、例えば多結晶シリコン融液4を収容するルツボ5,6、多結晶シリコン原料を加熱し溶融するためのヒータ7、引上げ中の単結晶3を冷却する強制冷却筒11等がメインチャンバ1内に格納されている。また、メインチャンバ1の上部には育成した単結晶3を収容し、取り出すための引上げチャンバ2が連接されており、引上げチャンバ2の上部には単結晶3を引上げワイヤ16で回転させながら引上げる引上げ機構(不図示)が設けられている。
なお、上記ルツボは、内側に原料融液4を直接収容する石英ルツボ5と、外側を該石英ルツボ5を支持するための黒鉛ルツボ6とから構成されている。ルツボ5,6は、単結晶製造装置20の下部に取り付けられた回転駆動機構(図示せず)によって回転昇降動自在なルツボ回転軸19に支持されており、単結晶製造装置中の融液面の変化によって結晶の直径や結晶品質が変わることのないように原料融液面を一定位置に保つため、単結晶の回転と逆方向に回転させながら単結晶3の引上げに応じて融液が減少した分だけルツボ5、6を上昇させている。
また、上記ヒータ7はルツボ5,6を取り囲むように配置されており、このヒータ7の外側には、ヒータ7からの熱がメインチャンバ1に直接輻射されるのを防止するための断熱部材8がヒータの周囲を取り囲むように設けられている。また、チャンバ1、2の内部には、炉内に発生した反応ガスを炉外に排出すること等を目的とし、引上げチャンバ2の上部に設けられたガス導入口10からアルゴンガス等の不活性ガスが導入され、引上げ中の単結晶3、原料融液4の上部を通過して、ガス流出口9から排出される。なお、メインチャンバ1及び引上げチャンバ2は、ステンレス等の耐熱性および剛性に優れた金属により形成されており、またチャンバ1、2の壁を二重構造としてその隙間に水等による冷却媒体を還流させている構造を採用することにより、チャンバ1、2の壁を保護して一定温度に保つことができるようになっている。
さらに、原料融液4上に単結晶3を取り囲むようにして設置した強制冷却筒11は、円筒状または円錐状の形状を成し、また冷却媒体導入口12から冷却媒体を導入して、冷却筒内を流通させて外部へ排出する構造を有しており、この強制冷却筒11に冷却媒体を供給することによって単結晶を強制的に冷却することができるものである。強制冷却筒11に供給する冷却媒体としては、従来冷却媒体として使用されている液体あるいは気体を使用することができるが、冷却特性のほか、取り扱い性、コスト面等からも水を使用するのが好適である。また、これら冷却筒内に流す冷却媒体の流量や温度を必要に応じて調節すれば、強制冷却筒の除去熱量を制御することができる
このような本発明の単結晶の製造装置20において、強制冷却筒11は、熱伝導率が300W/m・K以上の材質からなり、かつ単結晶を引上げる際に強制冷却筒11に発生する熱応力が強制冷却筒11の降伏応力以下となるようにしたものである。
例えば、強制冷却筒11の熱伝導率が300W/m・K未満である場合は、冷却筒で吸収した熱が冷却媒体に速やかに流れないため、十分な冷却効果が得られず、単結晶の製造における生産性の低下を招くという問題があり、さらには所望の冷却雰囲気を形成することが困難となるため、所望の欠陥領域で単結晶を引上げることができなくなる場合もある。ここで、強制冷却筒の熱伝導率と育成する単結晶の中心部における結晶温度勾配との関係を総合伝熱解析ソフトFEMAG(F.Dupret et al.; Int.J.Heat Mass Transfer,33,1849(1990)参照)を用いてシミュレーション解析した結果の一例を図8に示す。尚、このシミュレーション解析では、輻射率が0.8で除熱部と熱伝導部の厚さが33mmの強制冷却筒を用いて、直径200mmの単結晶を育成する場合の熱伝導率と結晶温度勾配との関係を調べた。図8に示したように、シミュレーション解析の結果、強制冷却筒の熱伝導率が300W/m・K以上であれば、単結晶の冷却能力が最大となり、単結晶を強制冷却筒で非常に効果的に冷却できることがわかる。
したがって、本発明では、強制冷却筒として熱伝導率が300W/m・K以上の材質からなるものを使用する。このような強制冷却筒11の材質としては、銅、無酸素銅、金、銀などを使用することができ、その中でも特に無酸素銅を使用することが好ましい。一般に、銅の熱伝導率は約400W/m・K程度であり、強制冷却筒11をこのような熱伝導率が300W/m・K以上の材質からなるものとすれば、引上げ中の単結晶からの輻射熱を強制冷却筒で吸収し、速やかに冷却媒体に伝えて外部に移送することができるので、非常に優れた冷却効果を得ることができるし、また単結晶を所望の欠陥領域で育成できるような好ましい冷却雰囲気を容易に形成することが可能となる。無酸素銅の熱伝導率も約400W/m・Kと非常に高く、無酸素銅からなる強制冷却筒を使用することによって、単結晶からの輻射熱を効率良くチャンバ外へ移送でき、優れた除熱効果を安定して得ることができる。さらに、これらの金属は機械的な強度も高く、さらに耐熱性にも優れているのでチャンバ内の高温にも十分に耐え、長時間にわたって安全に使用することがきる。
さらに、本発明において、強制冷却筒11は、単結晶を引上げる際に強制冷却筒に発生する熱応力が強制冷却筒11の降伏応力以下となるように制御したものである。例えば、強制冷却筒11が無酸素銅からなるものであれば、無酸素銅の降伏応力はおよそ4.5kgf/mm程度であるため、強制冷却筒に発生する熱応力を4.5kgf/mm以下となるように制御したものを使用する。このように熱応力を制御した強制冷却筒であれば、単結晶の引上げ中に塑性変形や変質が生じることなく、長時間にわたって安全に、また安定して使用することができるものとなる。
このとき、強制冷却筒に発生する熱応力は、予め実験等を行っておくことによって容易に確認することができ、例えば下記で説明するように、強制冷却筒に表面処理を施して冷却筒表面の輻射率を調節したり、また強制冷却筒の熱伝導部の厚さ及び/または長さを変更することによって、単結晶製造装置に設置する強制冷却筒を、単結晶の引上げ中に発生する熱応力が強制冷却筒の降伏応力以下となるようにしたものとすることができる。
また、本発明の単結晶の製造装置20に設置する強制冷却筒11は、例えば図2(a)に示すように、冷却媒体を流通させる流路13が形成されている除熱部14と、除熱部14より原料融液側に伸びており冷却媒体の流通しない熱伝導部15とからなり、さらに除熱部14と熱伝導部15とが一体で構成されている。強制冷却筒11がこのように除熱部14と熱伝導部15とからなるものであれば、結晶成長界面近傍では単結晶を急冷でき、また結晶成長界面から離れるにつれて単結晶の冷却効果がさらに高くなるという優れた結晶冷却能力を有するものとなる。また、除熱部と熱伝導部とが一体になっているので、結晶成長軸方向で所望の冷却雰囲気を連続的に安定して形成することが可能となるし、また強制冷却筒で接合部がある場合は、特に接合部で発生する熱応力の集中を避けることもできる。
このとき、強制冷却筒は、例えば図2(b)に示すように熱伝導部15の厚さが原料融液に向けて減少しているテーパー形状、または図2(c)に示すように熱伝導部の厚さが均一でかつ除熱部の厚さよりも薄くなっているフィン形状を有するものであることが好ましい。このように、強制冷却筒がテーパー形状またはフィン形状を有するものであれば、強制冷却筒の先端部に広がる空間を大きくすることができるので、例えば強制冷却筒の先端部分に断熱部材(不図示)等を単結晶育成の障害とならずに容易に設置することができるようになり、原料融液からの輻射熱を効果的に遮蔽することが可能となる。この場合、強制冷却筒の熱伝導部の先端の厚さが、前記除熱部の厚さの50%以上であることが好ましく、それによって、高い冷却効果を有する強制冷却筒とすることができる。
そして、本発明では、上記のように、熱伝導率が300W/m・K以上の材質からなる強制冷却筒11を原料融液4上に設置した単結晶の製造装置20を用いることにより、例えば、石英ルツボ5中に原料融液4として多結晶シリコンを溶融したシリコン融液を収容しておき、種ホルダー18に固定された種結晶17を石英ルツボ5中のシリコン融液4に浸漬した後、種絞りを経て回転させながら静かに引上げることによって略円柱状のシリコン単結晶3を高速で安定して成長させることができ、また単結晶の引上げの際に強制冷却筒11に発生する熱応力を降伏応力以下となるように制御することができる。
このとき、強制冷却筒に発生する熱応力の制御は、予め実験等を行っておいて、例えば強制冷却筒に表面処理を施して冷却筒表面の輻射率を調節したり、また強制冷却筒の熱伝導部の厚さ及び/または長さを変更すること等によって、容易に行うことができる。
ここで、本発明者等が単結晶の引上げ中に強制冷却筒に発生する熱応力と、強制冷却筒の表面輻射率や強制冷却筒の熱伝導部の厚さ及び長さとの関係について調べるために行った実験及びその結果について示す。
(実験1)
先ず、強制冷却筒における冷却筒表面の輻射率と強制冷却筒に発生する熱応力との関係を調べるために、図1に示した単結晶の製造装置20の強制冷却筒11として表面輻射率を変化させた数種の強制冷却筒を用いて単結晶の引上げを行って、強制冷却筒11における熱伝導部の先端部分の温度の変化と強制冷却筒内に発生する熱応力の変化を調べる実験を行った。
単結晶の製造装置20の強制冷却筒11として、図2(a)に示すような熱伝導部が除熱部と同じ厚さ(60mm)で、また熱伝導部の長さを20cmにした形状を有する無酸素銅からなる強制冷却筒を準備し、この強制冷却筒の表面にニッケルメッキ、チタニア溶射、またはクロミア溶射を行って表面輻射率を各々0.25、0.5、または0.8としたものを用いて、直径300mmの単結晶の引上げを行い、そのときの熱伝導部の先端部分の温度と強制冷却筒内に発生する熱応力を測定した。図3に、熱伝導部の先端部分の温度を測定して得られた強制冷却筒表面の輻射率と熱伝導部の先端部分の温度との関係を表すグラフを、また図4に強制冷却筒内に発生する熱応力を測定して得られた冷却筒表面の輻射率と強制冷却筒に発生する熱応力との関係を表すグラフを示す。
図3に示したように、強制冷却筒の表面輻射率を小さくすることによって、単結晶育成時における強制冷却筒の先端部分の温度を低下させることができ、それに伴って、図4に示したように、強制冷却筒内に発生する熱応力も小さくなることが明らかとなった。
(実験2)
次に、強制冷却筒の熱伝導部の厚さと強制冷却筒に発生する熱応力との関係を調べるために、熱伝導部の厚さを変化させた数種の強制冷却筒を用いて単結晶の引上げを行って、熱伝導部の先端部分の温度の変化を調べる実験を行った。
単結晶の製造装置20の強制冷却筒11として、図2(c)に示すようなフィン形状を有しており、除熱部の厚さが33mm、熱伝導部の長さが10cmであり、また熱伝導部の厚さがそれぞれ10mm、19mm、33mmとなる3種類の強制冷却筒を準備した(熱伝導部の厚さが33mmのものは、図2(a)の形状を有するものとなる)。尚、実験2で準備したこれらの強制冷却筒には、何れにもクロミア溶射で表面処理を行って、表面輻射率が0.8となるようにした。このような強制冷却筒を用いて、直径200mmの単結晶の引上げを行い、そのときの熱伝導部の先端部分の温度を測定した。その測定結果を図5に示す。
さらに、強制冷却筒11として、図2(b)に示すような熱伝導部の厚さが徐々に減少するテーパー形状を有しており、除熱部の厚さが33mm、熱伝導部の長さが10cmであり、また熱伝導部の先端部の厚さがそれぞれ10mm、19mm、33mmとなる3種類の強制冷却筒を準備した(熱伝導部の先端部の厚さが33mmのものは、図2(a)の形状を有するものとなる)。尚、これらの強制冷却筒には、上記と同様にクロミア溶射で表面処理を行って、表面輻射率が0.8となるようにした。このような強制冷却筒を用いて、直径200mmの単結晶の引上げを行い、そのときの熱伝導部の先端部分の温度を測定した。その測定結果についても図5に重ねて示す。
図5に示したように、強制冷却筒がフィン形状を有するものでも、またテーパー形状を有するものでも、熱伝導部の厚さを変化させることによって単結晶引上げ中の強制冷却筒の先端部分の温度を変化させることができることが明らかとなった。つまり、強制冷却筒の熱伝導部の厚さを変化させることにより、熱伝導部の先端部の温度を低温化することができ、それによって、上記実験1と同様に、強制冷却筒内に発生する熱応力を小さく制御することが可能となる。また、テーパー形状を有する強制冷却筒の方が、フィン形状を有する強制冷却筒に比べて、より効果的に熱伝導部の先端部分の温度を低下できることもわかった。さらに、このように強制冷却筒がテーパー形状またはフィン形状を有するものとすれば、熱伝導部の先端部に広がる空間を大きくすることができるので、例えば熱伝導部の先端部に断熱部材等を単結晶育成の障害とならずに容易に設置でき、原料融液からの輻射熱を効果的に遮蔽して単結晶の冷却効果を高めることができる。
(実験3)
実験3では、強制冷却筒の熱伝導部の長さと強制冷却筒に発生する熱応力との関係を調べる実験を行った。
単結晶の製造装置20の強制冷却筒11として、図2(a)に示すような熱伝導部が除熱部と同じ厚さ(60mm)で、熱伝導部の長さがそれぞれ0、5、10、15、20cmとなる5種類の強制冷却筒を準備した。尚、実験3で準備したこれらの強制冷却筒には、何れにもクロミア溶射で表面処理を行って、表面輻射率が0.8となるようにした。このような強制冷却筒を、強制冷却筒の除熱部と原料融液面との距離が一定の長さとなるように単結晶製造装置20に固定して直径300mmの単結晶の引上げを行い、そのときの熱伝導部の先端部分の温度を測定した。その測定結果を図6に示す。
図6に示したように、強制冷却筒の熱伝導部の長さを変化させることにより、単結晶引上げ中の強制冷却筒の先端部分の温度を変化させることができることが明らかとなった。つまり、強制冷却筒の熱伝導部の長さを変化させることによっても、熱伝導部の先端部の温度を低温化することができ、それによって、上記と同様に、強制冷却筒内に発生する熱応力を小さく制御することが可能となる。
以上の実験結果から明らかであるように、単結晶の引上げ中に強制冷却筒に発生する熱応力は、強制冷却筒に表面処理を施して冷却筒表面の輻射率を調節したり、また強制冷却筒の熱伝導部の厚さ及び/または長さを変更することによって、容易に調節することができる。
このとき、強制冷却筒に発生する熱応力を、例えば強制冷却筒に表面処理を施して制御する場合、冷却筒表面の輻射率が0.2以上1.0以下、特に0.2以上0.5以下となるように強制冷却筒に表面処理を施すことが好ましい。このように、強制冷却筒に表面の輻射率が0.2以上1.0以下となるように表面処理を施しておくことにより、強制冷却筒に発生する熱応力を強制冷却筒の降伏応力以下となるように容易に制御することが可能となる。またこの場合、強制冷却筒の表面処理は、ニッケルメッキ、ニッケル溶射、クロミア溶射、チタニア溶射、アルミナ溶射、またはイットリア溶射を用いることによって容易に行うことができ、熱伝達特性を高める上でもより望ましい。
また、強制冷却筒の熱伝導部の厚さ及び/または長さを変更して強制冷却筒に発生する熱応力の制御を行う場合は、予め実験等を行っておき、強制冷却筒の形状や材質に応じて熱伝導部の厚さ及び/または長さを適宜変更することにより、単結晶引上げ中に強制冷却筒に発生する熱応力を強制冷却筒の降伏応力以下となるように容易に制御することができる。
この場合、熱伝導部の長さは、強制冷却筒の冷却効果を考慮すると、少なくとも5cm以上とすることが好ましく、また安全性を考慮して、強制冷却筒を単結晶製造装置に固定した際に熱伝導部が原料融液に接触しない程度の長さ以下(装置によっても異なるが、およそ30cm以下)にすることが好ましい。さらに、熱伝導部の厚さについては、強制冷却筒の熱伝導部の先端の厚さを、除熱部の厚さの50%以上100%以下とすることが好ましく、それによって、優れた冷却効果を安定して得ることができる。
そして、本発明は、以上のように、原料融液上に熱伝導率が300W/m・K以上の材質からなる強制冷却筒を設置し、強制冷却筒に冷却媒体を供給して単結晶を冷却しながら引上げる際に、強制冷却筒に発生する熱応力を強制冷却筒の降伏応力以下となるように制御することによって、育成結晶と対峙する強制冷却筒での輻射熱の吸収効果が高まって単結晶からの輻射熱を効率的にチャンバの外部へ除去することが可能となるし、また所望の冷却雰囲気を単結晶の周囲に容易に形成でき、さらに強制冷却筒に塑性変形が生じるのを確実に防止することができる。したがって、単結晶の引上げを強制冷却筒で効果的に冷却しながら所望の欠陥領域で安定して、また高い安全性を維持して高速で行うことができる。例えば、単結晶をグローンイン欠陥が存在しないN領域で製造する場合であっても、単結晶の引上げを高速でかつ安定して行って、生産性を大幅に向上させることができる。
特に、本発明では、単結晶引上げ中に強制冷却筒の熱伝導部の原料融液側先端部を、例えば200℃以下の低温に維持することができるので、単結晶の育成を高速で行って所望の品質を有する単結晶を高い生産性で非常に安定して製造することが可能となり、生産性の向上による大幅なコスト低減を図ることができる。また、このように熱伝導部先端を200℃以下に維持することにより、育成中の単結晶に金属汚染が生じるのを確実に防止することができる。
また、本発明では、単結晶育成中の強制冷却筒の熱伝導部の温度勾配を11℃/cm以下、さらには5.5℃/cm以下にすることが可能となるので、強制冷却筒に生じる熱応力を非常に小さくして、強制冷却筒に塑性変形を生じさせずに単結晶の育成を極めて安定に、高い安全性を維持して行うことができるし、また長時間の単結晶の製造にも十分に耐えることができる。
そして、このようにして本発明の単結晶の製造方法によって製造された単結晶は、高い生産性で製造された従来よりも低コストの単結晶となり、また所望の欠陥領域を有し、金属汚染のない非常に高品質の単結晶とすることができる。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
図1に示した単結晶の製造装置20を用いて、CZ法によりシリコン単結晶の育成を行った。このとき、強制冷却筒を、無酸素銅からなり、図2(a)に示した形状を有するものとし、また単結晶引上げ中に強制冷却筒に発生する熱応力を強制冷却筒の降伏応力である4.5kgf/mm以下となるように、強制冷却筒の表面にニッケルメッキを施して表面輻射率を0.4とし、また除熱部及び熱伝導部の厚さを共に33mm、熱伝導部の長さを10cmとなるようにした。
そして、直径600mmの石英ルツボ5に原料多結晶シリコンを150kgチャージし、直径200mmのシリコン単結晶をグローンイン欠陥が存在しないN領域で育成した。その結果、シリコン単結晶の直胴部に変形を生じることなく、略円柱状のシリコン単結晶を得ることができた。このとき、単結晶の引上げ速度は0.63mm/min程度であったが、この引上げ速度の値は、従来のN領域で単結晶の育成を行うときの引上げ速度に比べて約25%程度向上したものであった。さらに、単結晶を製造した後の強制冷却筒を観察したが、強制冷却筒に塑性変形した箇所は見られなかった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、上記では、本発明の単結晶の製造装置を磁場を印加しないで単結晶を育成するCZ法による単結晶製造装置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、原料融液に水平磁場を印加して単結晶を育成するMCZ法による単結晶製造装置やその他のカスプ磁場や垂直磁場等を用いた単結晶製造装置にも同様に適用できることは言うまでもない。
本発明の単結晶の製造装置の一例を示す構成概略図である。 本発明の単結晶の製造装置に設置される強制冷却筒の形状を概略的に示す構成概略図である。 強制冷却筒の表面輻射率と熱伝導部の先端部分の温度との関係を示すグラフである。 強制冷却筒の表面輻射率と強制冷却筒に発生する熱応力との関係を示すグラフである。 強制冷却筒の熱伝導部の先端部分の厚さと熱伝導部の先端部分の温度との関係を示すグラフである。 強制冷却筒の熱伝導部の長さと熱伝導部の先端部分の温度との関係を示すグラフである。 V/Gと結晶欠陥分布の関係を表す説明図である。 強制冷却筒の熱伝導率と単結晶中心部における結晶温度勾配との関係をシミュレーション解析した結果を示すグラフである。
符号の説明
1…メインチャンバ、 2…引上げチャンバ、
3…単結晶(シリコン単結晶)、
4…原料融液(シリコン融液)、 5…石英ルツボ、
6…黒鉛ルツボ、 7…ヒータ、 8…断熱部材、
9…ガス流出口、 10…ガス導入口、 11…強制冷却筒、
12…冷却媒体導入口、 13…流路、 14…除熱部、
15…熱伝導部、 16…引上げワイヤ、
17…種結晶、 18…種ホルダー、 19…ルツボ回転軸、
20…単結晶の製造装置。

Claims (16)

  1. チョクラルスキー法により単結晶を原料融液から引上げて製造する方法において、前記原料融液上に引上げ中の単結晶を取り囲むようにして、熱伝導率が300W/m・K以上の材質からなる強制冷却筒を設置し、該強制冷却筒に冷却媒体を供給して前記単結晶を冷却しながら引上げる際に、該強制冷却筒に発生する熱応力を強制冷却筒の降伏応力以下となるように制御することを特徴とする単結晶の製造方法。
  2. 前記強制冷却筒を、銅からなるものとすることを特徴とする請求項1に記載の単結晶の製造方法。
  3. 前記強制冷却筒を、無酸素銅からなるものとすることを特徴とする請求項2に記載の単結晶の製造方法。
  4. 前記強制冷却筒に、該冷却筒表面の輻射率が0.2以上1.0以下となるように表面処理を施して、前記強制冷却筒に発生する熱応力を制御することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の単結晶の製造方法。
  5. 前記強制冷却筒に、ニッケルメッキ、ニッケル溶射、クロミア溶射、チタニア溶射、アルミナ溶射、またはイットリア溶射を用いて表面処理を施すことを特徴とする請求項4に記載の単結晶の製造方法。
  6. 前記強制冷却筒の冷却媒体の流通しない熱伝導部の厚さ及び/または長さを変更して、前記強制冷却筒に発生する熱応力を制御することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の単結晶の製造方法。
  7. 前記強制冷却筒の原料融液側先端部の温度を200℃以下にすることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の単結晶の製造方法。
  8. 前記強制冷却筒の冷却媒体の流通しない熱伝導部の温度勾配を11℃/cm以下にすることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の単結晶の製造方法。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の単結晶の製造方法により製造された単結晶。
  10. チョクラルスキー法により単結晶を原料融液から引上げて製造する装置において、少なくとも、前記原料融液を収容するルツボと、前記原料融液を加熱するヒータと、前記引上げ中の単結晶を冷却する強制冷却筒と、前記ルツボ、ヒータ及び強制冷却筒を格納するメインチャンバと、前記原料融液から引上げた単結晶を収容する引上げチャンバとを具備し、前記強制冷却筒は、熱伝導率が300W/m・K以上の材質からなり、かつ前記単結晶を引上げる際に強制冷却筒に発生する熱応力が該強制冷却筒の降伏応力以下となるようにしたものであることを特徴とする単結晶の製造装置。
  11. 前記強制冷却筒が、銅からなるものであることを特徴とする請求項10に記載の単結晶の製造装置。
  12. 前記強制冷却筒が、無酸素銅からなるものであることを特徴とする請求項11に記載の単結晶の製造装置。
  13. 前記強制冷却筒が、表面の輻射率が0.2以上1.0以下となるように表面処理が施されたものであることを特徴とする請求項10ないし請求項12のいずれか一項に記載の単結晶の製造装置。
  14. 前記強制冷却筒が、冷却媒体が流通する除熱部と、該除熱部より原料融液側に伸びており冷却媒体の流通しない熱伝導部とからなり、前記除熱部と熱伝導部とが一体で構成されているものであることを特徴とする請求項10ないし請求項13のいずれか一項に記載の単結晶の製造装置。
  15. 前記強制冷却筒は、前記熱伝導部の厚さが前記原料融液に向けて減少しているテーパー形状、または熱伝導部の厚さが均一でかつ除熱部の厚さよりも薄くなっているフィン形状を有するものであることを特徴とする請求項14に記載の単結晶の製造装置。
  16. 前記強制冷却筒の熱伝導部の先端の厚さが、前記除熱部の厚さの50%以上であることを特徴とする請求項14または請求項15に記載の単結晶の製造装置。
JP2003351674A 2003-10-10 2003-10-10 単結晶の製造方法及び単結晶、並びに単結晶の製造装置 Expired - Fee Related JP4569090B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003351674A JP4569090B2 (ja) 2003-10-10 2003-10-10 単結晶の製造方法及び単結晶、並びに単結晶の製造装置
PCT/JP2004/014726 WO2005035838A1 (ja) 2003-10-10 2004-10-06 単結晶の製造方法及び単結晶、並びに単結晶の製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003351674A JP4569090B2 (ja) 2003-10-10 2003-10-10 単結晶の製造方法及び単結晶、並びに単結晶の製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005112692A true JP2005112692A (ja) 2005-04-28
JP4569090B2 JP4569090B2 (ja) 2010-10-27

Family

ID=34431082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003351674A Expired - Fee Related JP4569090B2 (ja) 2003-10-10 2003-10-10 単結晶の製造方法及び単結晶、並びに単結晶の製造装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4569090B2 (ja)
WO (1) WO2005035838A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010275170A (ja) * 2009-06-01 2010-12-09 Sumco Corp シリコン単結晶の製造方法、シリコン単結晶の温度推定方法
DE102019107929A1 (de) * 2019-03-27 2020-10-01 Pva Tepla Ag Kristallziehanlage mit einem Tiegel und einem Kühlkörper

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06211589A (ja) * 1993-01-05 1994-08-02 Nippon Steel Corp 半導体単結晶棒製造装置
JPH0782084A (ja) * 1993-09-20 1995-03-28 Sumitomo Metal Ind Ltd 単結晶成長方法及び単結晶成長装置
JPH08239291A (ja) * 1995-02-02 1996-09-17 Wacker Siltronic G Fuer Halbleitermaterialien Mbh 単結晶製造装置
WO2001057293A1 (en) * 2000-01-31 2001-08-09 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Single crystal growing device and production method of single crystal using the device and single crystal
JP2002201090A (ja) * 2000-12-28 2002-07-16 Shin Etsu Handotai Co Ltd 単結晶育成方法および単結晶育成装置
JP2002255682A (ja) * 2001-02-28 2002-09-11 Shin Etsu Handotai Co Ltd 半導体単結晶製造装置及びそれを用いた半導体単結晶の製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06211589A (ja) * 1993-01-05 1994-08-02 Nippon Steel Corp 半導体単結晶棒製造装置
JPH0782084A (ja) * 1993-09-20 1995-03-28 Sumitomo Metal Ind Ltd 単結晶成長方法及び単結晶成長装置
JPH08239291A (ja) * 1995-02-02 1996-09-17 Wacker Siltronic G Fuer Halbleitermaterialien Mbh 単結晶製造装置
WO2001057293A1 (en) * 2000-01-31 2001-08-09 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Single crystal growing device and production method of single crystal using the device and single crystal
JP2002201090A (ja) * 2000-12-28 2002-07-16 Shin Etsu Handotai Co Ltd 単結晶育成方法および単結晶育成装置
JP2002255682A (ja) * 2001-02-28 2002-09-11 Shin Etsu Handotai Co Ltd 半導体単結晶製造装置及びそれを用いた半導体単結晶の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010275170A (ja) * 2009-06-01 2010-12-09 Sumco Corp シリコン単結晶の製造方法、シリコン単結晶の温度推定方法
DE102019107929A1 (de) * 2019-03-27 2020-10-01 Pva Tepla Ag Kristallziehanlage mit einem Tiegel und einem Kühlkörper

Also Published As

Publication number Publication date
WO2005035838A1 (ja) 2005-04-21
JP4569090B2 (ja) 2010-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9217208B2 (en) Apparatus for producing single crystal
TWI632257B (zh) 單晶矽的製造方法
US10100430B2 (en) Method for growing silicon single crystal
EP1808514A1 (en) Single-crystal production apparatus
CN114318500A (zh) 一种用于拉制单晶硅棒的拉晶炉、方法及单晶硅棒
JP2003002780A (ja) シリコン単結晶の製造装置及びそれを用いたシリコン単結晶の製造方法
EP1930484B1 (en) Process for producing silicon single crystal
JP4650520B2 (ja) シリコン単結晶の製造装置及び製造方法
JPH0639351B2 (ja) 単結晶棒の製造装置及び方法
KR100504423B1 (ko) 결정성장방법
JP4569090B2 (ja) 単結晶の製造方法及び単結晶、並びに単結晶の製造装置
WO2023051616A1 (zh) 一种用于拉制单晶硅棒的拉晶炉
CN114929951A (zh) 单晶制造装置
WO1999037833A1 (fr) Appareil de tirage de cristal unique
JP5428608B2 (ja) シリコン単結晶の育成方法
JPH09278581A (ja) 単結晶製造装置および単結晶製造方法
WO2007007479A1 (ja) 単結晶の製造方法
JP2007204305A (ja) 単結晶引上装置
JP4150167B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP7115592B1 (ja) 単結晶製造装置
JPH09309787A (ja) 単結晶引上げ装置用水冷筒
JP2005047758A (ja) 単結晶の製造方法および単結晶製造装置
JP2020045258A (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP2007210817A (ja) シリコン単結晶製造装置およびこれを用いた製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090623

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090724

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100713

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100726

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130820

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4569090

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees