JP2005047758A - 単結晶の製造方法および単結晶製造装置 - Google Patents

単結晶の製造方法および単結晶製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 低酸素N領域結晶を製造する際の引上速度を高速化して、生産性を向上することができる単結晶の製造方法および製造装置を提供する。
【解決手段】チョクラルスキー法によりヒータで加熱溶融されたルツボ中の原料融液から単結晶を引上げて単結晶を製造する方法において、前記ヒータの内径をルツボの内径の1.26倍以上として全面N領域結晶を製造する単結晶の製造方法。およびチョクラルスキー法による単結晶製造装置であって、少なくとも、原料融液を収容するルツボと、前記ルツボを囲繞しルツボ内の原料融液を加熱溶融するヒータと、ルツボ内の原料融液から単結晶を引上げる引上手段を具備し、前記ヒータの内径がルツボの内径の1.26倍以上である単結晶製造装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、単結晶の製造方法および単結晶製造装置に関し、特に、低酸素濃度であって、結晶の径方向より欠陥が排除された極低欠陥の結晶の製造方法に関する。
半導体デバイス等に用いられるシリコンウエーハは、主に引上げ法(チョクラルスキー法、CZ法)で育成されたものである。単結晶を製造する方法としてチョクラルスキー(CZ)法が広く用いられている。チョクラルスキー法においては、例えば図2に示すような単結晶製造装置が用いられる。この単結晶製造装置200は、チャンバ1内に、ヒータ30により溶融された原料融液9を収容するルツボ2を具備している。また、この製造装置200は、ルツボ2内の原料融液9から、先端に種結晶4を保持する種ホルダ5を取り付けたワイヤ6により単結晶12を引上げる引上手段7を具備している。また、引上げる単結晶12の周囲を所望の温度分布とするために、断熱材8が設けられる。
単結晶製造時には、チャンバ1内に不活性ガスを導入した後、引上手段7からワイヤ6を伸ばし、種ホルダ5に保持された種結晶4をルツボ2内の原料融液9に浸漬する。そして、種結晶4を原料融液9になじませた後、引上手段7で所定の速度でワイヤ6を巻き取り、種結晶4の下に単結晶12を成長させることにより所定の直径の単結晶インゴットを製造する。
ここで用いられるヒータの直径は、ルツボ回転の偏心やルツボあるいはヒータの変形が起こっても相互に接触しない程度(もしくは放電を起こさない程度)の直径とするとともに、熱の効率および装置コストを考慮して出来るだけ小さくするという考えで設計されており、従来の単結晶製造装置では、図2に示すように、ルツボ内径:ヒータ内径の比はすべて1:1.15〜1.22という範囲に収まっていた。
このようなCZ法によって製造されるシリコン単結晶は、主として半導体デバイスの製造に用いられる。近年、半導体デバイスでは高集積化が進み、素子の微細化が進んでいる。素子の微細化が進むことで、結晶成長中に導入されるGrown−in結晶欠陥の問題がより重要となっている。
ここで、Grown−in結晶欠陥について説明する(図9参照)。
シリコン単結晶において、結晶成長速度が比較的高速の場合には、空孔型の点欠陥が集合したボイド起因とされているFPD(Flow Pattern Defect)やCOP(Crystal Originated Particle)等のGrown−in欠陥が結晶径方向全域に高密度に存在し、これら欠陥が存在する領域はV(Vacancy)領域と呼ばれている。また、成長速度を低めていくと成長速度の低下に伴いOSF(酸化誘起積層欠陥、Oxidation Induced Stacking Fault)領域が結晶の周辺からリング状に発生し、さらに成長速度を低速にすると、OSFリングがウェーハの中心に収縮して消滅する。一方、さらに成長速度を低速にすると格子間シリコンが集合した転位ループ起因と考えられているLSEPD(Large Secco Etch Pit Defect)、LFPD(Large Flow Pattern Defect)等の欠陥が低密度に存在し、この欠陥が存在する領域はI(Interstitial)領域と呼ばれている。
近年、V領域とI領域の中間に、空孔起因のFPD、COP等も、格子間シリコン起因のLSEPD、LFPD等も存在しない領域の存在が発見されている。この領域はN(ニュートラル、Neutral)領域と呼ばれる。
これらのGrown−in欠陥は、引上速度(V)と固液界面の温度勾配(G)の比であるV/G値というパラメーターにより、その導入量が決定されると考えられている(例えば、非特許文献1参照)。すなわち、V/G値が一定になるように、引上速度Vと温度勾配Gを調節すれば、単結晶の径方向より欠陥領域が排除された全面N領域で単結晶を引上げることができる。
一方、近年要求される全面N領域で製造される単結晶は、その酸素濃度が10ppma(JEIDA:日本電子工業振興協会規格)以下の極低酸素結晶から18ppma以上の高酸素結晶まで多岐にわたっている。ここで、高酸素N領域結晶製造時に比べて、低酸素N領域結晶を製造する場合、引上速度が低速化してしまう傾向にあり、例えば酸素濃度15〜16ppma程度の全面N領域結晶に比べて酸素濃度14ppmaの全面N領域結晶では、10%近くも引上速度が低下し、それによる生産性の低下が問題となっていた。
この傾向は、特にMCZ法よりも、通常CZ法によく見られる傾向で、低酸素濃度を達成する手段として、ヒータの加熱中心を原料融液との相対位置で上方に持ってくる場合が多く、このときに結晶が保温されてしまうため、欠陥制御のパラメータであるV/GのうちのGが小さくなりやすく、V/Gを同じ値として全面N領域結晶を製造するために、Vも低速化するためである。
また、ヒータの加熱中心位置の他にも、その値を変更して酸素濃度を制御することができるとされているパラメータは存在するが、全面N領域結晶を製造する場合にはそれらのパラメータを欠陥の制御のために使用することが多く、パラメータを酸素濃度のためには変更できない場合が多い。このため、低酸素N領域結晶の生産性を向上させることができる方法の開発が望まれていた。
V.V.Voronkov,Journal of Crystal Growth,59(1982),625〜643
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、特に低酸素N領域結晶を製造する際の引上速度を高速化して生産性を向上することができる単結晶の製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、チョクラルスキー法によりヒータで加熱溶融されたルツボ中の原料融液から単結晶を引上げて単結晶を製造する方法において、前記ヒータの内径をルツボの内径の1.26倍以上として全面N領域結晶を製造することを特徴とする単結晶の製造方法である(請求項1)。
このようにチョクラルスキー法による単結晶の製造方法において、ヒータの内径をルツボの内径の1.26倍以上とし、従来の装置よりも大きくして全面N領域結晶を製造することにより、全面N領域結晶を高速で引上げることができ、単結晶の生産性を向上させることができる。
この場合、前記ヒータの内径をルツボの内径の1.5倍以下として単結晶を製造することが好ましい(請求項2)。
このようにヒータの内径をルツボの内径の1.5倍以下とすることにより、熱効率をそれ程低下させないですむためヒータの消費電力を低減でき、単結晶製造のコストを下げることができる。また、装置を必要以上に大型化しないですむ。
この場合、前記単結晶の酸素濃度を14ppma以下として単結晶を製造することができる(請求項3)。
このように本発明の製造方法では、酸素濃度が14ppma(JEIDA:日本電子工業振興協会規格)以下の低酸素濃度である全面N領域結晶を従来よりも高速で引上げることができ、生産性を向上させることができる。
この場合、前記原料融液に磁場を印加せずに単結晶を引上げることができる(請求項4)。
このように本発明の製造方法では、原料融液に磁場を印加せずに、低酸素濃度の全面N領域結晶を製造する場合に特に効果を発揮するものである。
この場合、前記単結晶をシリコンとすることができる(請求項5)。
本発明の製造方法は、従来、高生産性で製造することが困難であった、低酸素全面N領域シリコン単結晶を製造するのに、特に適している。
また本発明は、チョクラルスキー法による単結晶製造装置であって、少なくとも、原料融液を収容するルツボと、前記ルツボを囲繞しルツボ内の原料融液を加熱溶融するヒータと、ルツボ内の原料融液から単結晶を引上げる引上手段を具備し、前記ヒータの内径がルツボの内径の1.26倍以上であることを特徴とする単結晶製造装置である(請求項6)。
このように本発明の製造装置は、チョクラルスキー法による単結晶製造装置において、ヒータの内径がルツボの内径の1.26倍以上であり、従来の装置よりも大きいことにより、例えば低酸素全面N領域結晶を高速で引上げ、高生産性で製造することができる。
この場合、前記ヒータの内径がルツボの内径の1.5倍以下であることが好ましい(請求項7)。
このように、ヒータの内径がルツボの内径の1.5倍以下であることにより、装置の熱効率を保つことができ、ヒータの消費電力を悪化させないとともに、装置を必要以上に大型化させないですむ。
本発明によれば、特に、低酸素N領域結晶が、高酸素N領域結晶並に高速で引き上げることが出来る。これにより生産性の劣化が無く低酸素N領域結晶を製造することが出来る。そして操業時間の短縮は、ルツボが良好なうちに結晶の引上を終了させることが出来るため、単結晶化率も向上し、引上速度の向上のみならず歩留りも向上し、著しいコストダウンをもたらす。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明者は、全面N領域結晶を製造するための条件について鋭意検討を重ねた結果、引上げ速度V(mm/min)、固液界面の温度勾配G(K/mm)に加えて、ルツボと原料融液の界面での最高温度(原料融液の最高温度)Tmax(℃)が全面N領域結晶の引上げに大きな影響を与えるパラメータであることを見出した。そして全面N領域単結晶となるV/G値とTmaxの範囲を検討した。図8は全面N領域となるV/G値とTmaxの範囲を示す図である。図8に示されたように、例えば、V/G値(mm/K・min)を、−0.000724×Tmax+1.31以上−0.000724×Tmax+1.35以下の範囲に制御して単結晶を引上げることで、確実に全面N領域の単結晶を製造することができることを提案した(特願2003−135085)。
そして本発明者らは、上記V/G値とTmaxとの相関関係について検討した結果、低酸素濃度とするためにヒータを原料融液に対して上方に配置したためGが幾分低下したとしても、原料融液の温度Tmaxを低温化することにより、N領域となる引上速度Vをさほど低速化させずに済ませられるのではないかと考え、そのような熱分布となる炉内構造(ホットゾーン:HZ)を実験およびシミュレーションで鋭意調査した。
その結果、ヒータの径を従来の装置より拡大することが、原料融液の低温下(Tmaxの低温化→引上速度高速化)とヒータ加熱中心を上方に持ってくること(低酸素化)の両立に極めて有効であり、この方法により、磁場を印加しない通常CZ法であっても、低酸素全面N領域結晶を比較的高速で製造することができることを見出した。
前述のように、従来の装置では、ルツボの径に対するヒータの径は、熱効率や装置の小型化を考慮して出来るだけ小さくするという考えで設計されており、ヒータの内径をルツボの内径の1.26倍以上の大直径とするという発想は、従来は全くなかったものである。
しかし、例えば、図8から全面N領域結晶を引上げることができる範囲の値である、
V/G=−0.000724×Tmax+1.33 (1)
を満たすように単結晶を引上げる場合を考える(図8破線参照)。これより、引上速度Vについて
V=(−0.000724×Tmax+1.33)×G (2)
が成り立つ。この場合、低酸素濃度とするためにヒータの加熱中心を原料融液に対して上方にすると、単結晶が保温されてGが減少し、Vも小さくなる。しかし、ヒータをルツボに比べて大直径とすることによりTmaxを低下させれば、Gが多少減少しても、式(2)右辺かっこ内の数値が大きくなるため、引上速度Vの値を大きくできることが考えられる。
そこで本発明者らは、実際にヒータ内径/ルツボ内径(ルツボ内径に対するヒータ内径の比)を変化させた装置を作製して実験あるいはシミュレーションを行ない、その性質を調査した。図4は、従来型のヒータ内径/ルツボ内径=1.19の装置と、ヒータ径を拡げたヒータ内径/ルツボ内径=1.264の装置におけるルツボの底部からヒータ加熱中心位置(原料融液中の最高温度の位置)までの距離を示したものである。図4から、ヒータ内径/ルツボ内径=1.19の装置の加熱中心がルツボ底部から32.01cmなのに対し、ヒータ内径/ルツボ内径=1.264の加熱中心は32.40cmであり、ヒータ径を広げた装置であっても、ヒータ加熱中心を原料融液の上部に位置させることができ、低酸素濃度の結晶を製造できることがわかる。
一方、図5に上記両装置のTmaxを測定した結果を示す。図5より、ヒータ内径/ルツボ内径=1.19の装置のTmaxが1514℃なのに対し、ヒータ径を拡げたヒータ内径/ルツボ内径=1.264の装置は、Tmaxが1483℃と31℃も低温となっていることが判る。
以上の結果より、ヒータ内径/ルツボ内径を従来の装置より大きくすることにより、原料融液の低温下(Tmaxの低温化)とヒータ加熱中心を上方に位置させることを両立できることが判る。
そして本発明者は、ヒータ内径/ルツボ内径の値を変化させた装置を用い、全面N領域結晶を引上げることができる引上速度Vについて調査・検討した。図3は、酸素濃度14ppmaの低酸素濃度シリコン単結晶について、ヒータ内径/ルツボ内径と全面N領域結晶を引上げることができる引上速度との関係を示した図である。図3より、ヒータ内径/ルツボ内径の値が1.26付近から、N領域結晶を引上げることができる引上速度V(mm/min)は上昇することが判る。したがって、ヒータ内径/ルツボ内径を1.26以上とすることにより、低酸素N領域結晶を従来より高速で引上げて、高生産性で製造することができる。
以下、本発明の単結晶製造装置および単結晶の製造方法について図面を参照し説明する。図1は本発明の単結晶製造装置の概略を示す説明図である。
本発明の単結晶製造装置100は、前述の図2の製造装置と同様に、チャンバ1内に、ヒータ3、原料融液9を収容するルツボ2、先端に種結晶4を保持する種ホルダ5を取り付けたワイヤ6により単結晶12を引上げる引上手段7を具備している。また、引上げる単結晶12の周囲を所望の温度分布とするために、断熱材8が設けられている。本発明の装置100の特徴は、図1に示すように、ヒータ3の内径がルツボ2の内径の1.26倍以上とされていることにある。このため、原料融液の最高温度Tmax(℃)を従来の装置よりも低くすることができるため、引上速度Vを高速化することができる。さらに、ヒータ3の加熱中心位置を原料融液9の上方にすることもでき、結晶を低酸素濃度とすることができる。このため、低酸素全面N領域結晶を高速で製造することができる。
なお、ヒータ3の内径は、好ましくはルツボ2の内径の1.5倍以下とする。これにより、熱効率を悪化させずにすみ、装置を必要以上に大型化することもない。また、V/GやTmaxを所定の値に変更するために、図1に示すように、ヒータ3の上部を保温するためのヒータ上部断熱材10や、ルツボ2の下部を保温するための断熱ルツボサポート11が設けられていても良い。
そして、この装置100で実際に単結晶12を引上げる際には、例えば、前述の図8で全面N領域結晶となる範囲になるように、G値やTmax値を調整した上で、条件を満たす引上速度Vで引上げを行なえば良い。
(実施例1)
図1に示すような装置であって、ルツボの内径538mm、ヒータの内径680mm(ルツボ内径/ヒータ内径=1.264)となる装置で原料融液に磁場を印加することなく、酸素濃度13ppma(JEIDA)となる全面N領域シリコン単結晶の育成を試みた。ルツボの底から原料融液の最高温度位置(ヒータ加熱中心)までの距離が32cmとなるような炉内の熱分布の状態で低酸素濃度の単結晶を育成した。このときの原料融液の最高温度Tmaxは1483℃であり、固液界面の温度勾配Gの値は20.1[K/cm]であった。図6に引上げたN領域結晶の引上速度を示し、図7に結晶の酸素濃度を示す。図7に示すように単結晶直胴部の酸素濃度はほぼ13ppmaの低酸素濃度であり、図6に示すように単結晶直胴部の平均引上速度は0.515[mm/min]であった。これは、この実施例1の装置で15ppmaの酸素濃度の結晶を引き上げたときと同じ引上速度であった。
(実施例2)
図1に示すような装置であって、ルツボの内径538mm、ヒータの内径720mm(ルツボ内径/ヒータ内径=1.34)となる装置で原料融液に磁場を印加することなく、酸素濃度13ppmaとなる全面N領域シリコン単結晶の育成を試みた。ルツボの底から原料融液の最高温度位置(ヒータ加熱中心)までの距離が32cmとなるような炉内の熱分布の状態で低酸素濃度の単結晶を育成した。この際の原料融液の最高温度Tmaxは1468℃であり、固液界面の温度勾配Gの値は20.05[K/cm]であった。図6に引上げたN領域結晶の引上速度を示し、図7に結晶の酸素濃度を示す。図7に示すように単結晶直胴部の酸素濃度はほぼ13ppmaの低酸素濃度であり、図6に示すように単結晶直胴部の平均引上速度は0.535[mm/min]であった。これは、この実施例2の装置で16ppmaの酸素濃度の結晶を引き上げたときと同じ引上速度であった。
(比較例)
図2に示すような、ルツボの内径538mm、ヒータの内径640mm(ルツボ内径/ヒータ内径=1.19)の標準的な装置で、原料融液に磁場を印加することなく、酸素濃度13ppmaとなる全面N領域シリコン単結晶の育成を試みた。ルツボの底から原料融液の最高温度位置(ヒータ加熱中心)までの距離が32cmとなるような炉内の熱分布の状態で低酸素濃度の単結晶を育成した。この際の原料融液の最高温度Tmaxは1514℃であり、固液界面の温度勾配Gの値は20.2[K/cm]であった。図6に引上げたN領域結晶の引上速度を示し、図7に結晶の酸素濃度を示す。図7に示すように単結晶直胴部の酸素濃度はほぼ13ppmaの低酸素濃度であったが、図6に示すように単結晶直胴部の平均引上速度は0.47[mm/min]の低速であった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、本発明は、ルツボおよびヒータの口径の絶対値にかかわりなく適用できるものであり、特に今後より一層の大口径化が進展し、よりルツボ壁の温度の上昇が見込まれるので、このような場合に本発明はより一層有効に作用できる。
本発明の単結晶の製造装置の一例を示した説明図である。 従来の単結晶の製造装置の一例を示した説明図である。 酸素濃度14ppmaの低酸素濃度シリコン単結晶について、ヒータ内径/ルツボ内径と全面N領域結晶を引上げることができる引上速度との関係を示した図である。 ヒータ内径/ルツボ内径とヒータの加熱中心位置との関係を示した図である。 ヒータ内径/ルツボ内径と原料融液の最高温度Tmaxとの関係を示した図である。 実施例および比較例における単結晶の引上速度を示す図である。 実施例および比較例における単結晶の酸素濃度を示す図である。 N領域となるV/G値とTmaxの範囲を示した図である。 成長速度と結晶の欠陥分布を示す説明図である。
符号の説明
1…チャンバ、 2…ルツボ、 3,30…ヒータ、 4…種結晶、 5…種ホルダ、 6…ワイヤ、 7…引上手段、8…断熱材、 9…原料融液、 10…ヒータ上部断熱材、 11…断熱ルツボサポート、 12…単結晶、 100,200…単結晶製造装置。

Claims (7)

  1. チョクラルスキー法によりヒータで加熱溶融されたルツボ中の原料融液から単結晶を引上げて単結晶を製造する方法において、前記ヒータの内径をルツボの内径の1.26倍以上として全面N領域結晶を製造することを特徴とする単結晶の製造方法。
  2. 請求項1に記載の単結晶の製造方法であって、前記ヒータの内径をルツボの内径の1.5倍以下として単結晶を製造することを特徴とする単結晶の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の単結晶の製造方法であって、前記単結晶の酸素濃度を14ppma以下として単結晶を製造することを特徴とする単結晶の製造方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の単結晶の製造方法であって、前記原料融液に磁場を印加せずに単結晶を引上げることを特徴とする単結晶の製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の単結晶の製造方法であって、前記単結晶をシリコンとすることを特徴とする単結晶の製造方法。
  6. チョクラルスキー法による単結晶製造装置であって、少なくとも、原料融液を収容するルツボと、前記ルツボを囲繞しルツボ内の原料融液を加熱溶融するヒータと、ルツボ内の原料融液から単結晶を引上げる引上手段を具備し、前記ヒータの内径がルツボの内径の1.26倍以上であることを特徴とする単結晶製造装置。
  7. 請求項6に記載の単結晶製造装置であって、前記ヒータの内径がルツボの内径の1.5倍以下であることを特徴とする単結晶製造装置。
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